容疑者逮捕によせて 
NGO-AMI 2004年12月31日

 昨日、36歳男性が逮捕され、事件は解決へ向け大きく進展をみました。

 容疑者が捕まり、具体的に姿を現したことにより、事件の痛ましさが余計に感じられます。 ご遺族の心中を察すると、本当に胸の塞がれる思いがします。 このような暴力に悲しみと憤りを憶えてやみません。 もとより、こうした犯罪は許されるものではありません。

 しかし、その容疑者が誰か分かる前から、犯人像を特定するかのような想像をマスメディアで 振りまき、また、それだけでなく、犯罪とは何らかかわりのない、一般の「フィギュア」や「萌え」 などの趣味を持つ人々と、想像上の「犯人像」や「動機」とを短絡的に結びつけるのは、 全く次元の異なる問題です。
 私どもとしては、そのことを主張するとともに、マスコミ関係者をはじめとした方々に対し、 こうした原理原則の理解を強く求めます。

 また犯人が有している「特徴」と、ある人々の集団を結びつけるには、相応の因果関係、 相関関係の立証が必要となります。その手続きを欠いた言説は、ただ現実の事件を 「想像的なもの」のほうに引きよせ、見えにくくし、より不明瞭なものとするだけです。

 とくに、そこで対象とされる人々の集団が、社会的には相対的に発言力が弱く、かつ偏見に さらされることが多い場合は、なおさらでしょう。そこで慎重な態度を取り、何が正しく、 何が不適切かを見極めるのは、マスコミ人が持つべき責任と倫理といえるでしょう。


 容疑者逮捕により、事態は大きく動きましたが、大谷昭宏氏をはじめとするマスメディアに 携わる全ての方々が扇情的かつ偏見に満ちた、事実と異なる報道をよしとしない、 常識的な判断のできうる方々と信じております。
 NGO-AMIでは、大谷氏とは今後も「対話」を続けさせていただく所存でいます。
 「週刊現代」でのコラムを拝読したかぎり、大谷氏は「マスコミ人」の中でもたいへん 理性的な人物であると考えております。
 大谷昭宏氏をはじめとする「マスコミ人」が、これまでに自身が取ってきた言説に とらわれたり、それに固執したりすることのないよう、切に願います。



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