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◆ 「NGO-AMIからのお知らせ」 現在の代表・八的暁に代わり、兼光ダニエル真(翻訳家)がNGO-AMI代表理事に就任しました。 旧代表および新代表から、みなさまにご挨拶があります。 |
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◆ 「八的暁からのご挨拶」 皆さんこんにちは、八的暁です。 今回、折良く児童ポルノ法改正騒ぎも一段落つきましたので、NGO-AMIは今までの「戦時下」の状態を解き、より文化の薫り高い、より洗練された組織にするべく、大幅な組織改編を行っています。 本来的にはこの改変作業は、今年の春ぐらいには終わっていて然るべき作業だったのですが、何やかやでズルズルとここまで引っ張ってしまいました。 別に今のままでもいいじゃん、という声もありましたが、代表を含め、組織内の様々なパートが、代替可能である状態、新陳代謝、変化をし続けられる状態にNGO-AMIを保っておくことは、 今の時点で、最も大切な将来への布石だと考えました。 そのことで多くの方にご迷惑や不都合をおかけしてしまったかもしれません。申し訳ありませんでした。 結果、私たちがやれる範囲では、ほぼ理想的な改変がされつつあると思います。 そして私も、兼光ダニエル真さんという、頼もしい後任の方に恵まれましたので、NGO-AMI代表理事の職務に関しては一時お休みをいただけることとなりました。 私個人としては、今後もまだ運動の中でやりたいことはとても多くありますから、AMIでの活動は以前と変わりなく続けていくと思います。 思えば2000年の頃より、エロマンガ家としてデビュー、AMI設立…と、信念の命ずるまま、コケの一念とばかりに、ただがむしゃらに活動してきました。 その活動の中、多くの方々から、信じられないほど純粋な、大きな勇気とご協力をいただきました。 皆さん、本当にありがとうございました。 正直に申しあげると、私はこれほどまでに日本のマンガアニメファン…いわゆる「オタク」の方々が、公共心と義侠心と、そして何より、人を思いやる優しい心を持ち続け、 理不尽に対して決然と立ち上がる大きな勇気を示し得るとは、思ってもみませんでした。 NGO-AMIが社会の大きな理不尽に敢然と立ち向かい、今まで戦って来られたのは、まさしく、NGO-AMIを応援し、支えてくださった皆さん一人一人のお力によるものと確信します。 苦しい活動の中、皆さんからいただいた優しい心と勇気は、私にとって最高の宝となりました。 これからもマンガ表現の自由の危機は、またいつか訪れるでしょう。 この世には、エロマンガの自由に心を寄せる神様も、正義のヒーローも、いないかもしれない。 けれど、エロマンガを含め、この文化を愛し、守ろうとする者が、私たち含めてこれだけ多くいる。 だから、私は確信します。 マンガ文化を愛し、担う者達が、今と同じく優しい心と勇気を、変わらず持ち合わせていたならば。 世の理不尽は、必ずや退けることができるだろう、と。 皆さん、今まで本当にありがとうございました。 活動、おつかれさまでした。 そして、これからもよろしくお願いします。 NGO-AMI(元)代表理事 八的暁
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◆ 「新代表・兼光ダニエル真からのご挨拶」 はじめまして、翻訳家の末席を汚している兼光ダニエル真という人間です。 ハーフというやつでして、日本人とアメリカ人の間に生まれました。生まれたのは日本ですが、長い間アメリカで暮らしてきました。 現在国籍は両方ありますが、税金はアメリカで払っています。主に日本のアニメやマンガの英訳を生業としています。 子供の頃は駄菓子屋でメンコとか5円チョコとか買って多摩川脇の公園で遊んだ幼年期を過ごしましたが、ちょうど日本が第一期ガンプラブームで盛り上がっていた時、 私は親父の都合で2年ほどカルフォルニアで過ごしました。小学生4年生かそこらですから、アメリカと日本が非常に離れているということはわかっていても、 なぜ日本のおもちゃ屋に並んでいたガンプラがアメリカのおもちゃ屋にないのか納得できるわけがありません。おもちゃはおもちゃであり、 おもしろいものはおもしろいものであり、それはどこに行っても基本的に変わらないと幼心ながら確信していたのかもしれません。 いまもその気持ちはかわりません。 日本のすばらしいものがなぜアメリカにない。失って初めてその素晴らしさを気付くことがあります。 わたしにとってアニメやマンガはまさにそれものずばりでした。いくらスターウォーズのおもちゃやギャラクチカの特撮がかっこよくても、 それが日本の作品にとってかわるものにはなりえないのです。ガンダムの戦争人間ドラマのせつなさ、ダグラムの政治劇の奥の深さ、クリィミーマミの揺れる少女の心理、 ビューティフル・ドリーマーの目を見張る斬新な物語性の構築、あだち充のそっけないようで人を引き込むコマ割り、上條淳士の透明感が魅力の絵柄…。 年月を重ねていくうちにいかに日本で当たり前に楽しめるものがアメリカでは楽しめないものであるかということをはっきりと認識するようになりました。 そして91年になると当たり前に楽しめると今まで思っていたものが日本国内でも楽しめなくなってしまうという状態が発生しうるというのを目のあたりにしました。 先の「有害コミック」事件です。あの時、自分の友人の作家の所に編集から「原稿を焼却処分しろ」というようなやりとりまであったのをいまでもはっきりと覚えています。 一夜にしてコンビニで売られた本の内容が大幅に変わり、いままで当たり前にあったアニメの暴力描写も徐々に変わってゆきました。 どんなに着飾ったところでも自分は80年代のアニメやマンガで申し子であることを否定できません。 でもこのまま規制が進めば自分が見て育ったボトムズなどのおける戦争の悲惨さの描写やメガゾーン23などにおける愛情の尊さの描写などが否定され、 まるで自分自身が否定されるような気持ちになります。 その後、規制の波の潮流はかわり、やがて日本のアニメが海外進出するようになりました。わたしがアメリカにはなかったと感じていたものが日本のアニメやマンガの最大の武器となったのです。 日本のアニメやマンガの最大の魅力は「子供向け」という枠組みから飛び出し、多種多様な物語の表現手段となり、確固とした独立のメディアとして目覚しい発達を遂げたところにあります。 いま、日本のアニメやマンガは日本経済にとっては戦略的に重要なコンテンツ産業の一翼とはっきりと認識されています。自分自身、日本のコンテンツの海外輸出に少なからず関わってきました。 しかしその一方で「有害」という概念を振りかざし、創作物に強引な枠組みを要求する声がいまだ衰えることなく勢力を広げようとしています。 わたしは日本のコンテンツ産業の最大の武器である「既存の枠組みを否定した作品作りを可能とする環境」を守ることは急務である思っています。 それが日本のコンテンツ産業の競争力を保証する最善策の一つであると信じて禁じ得ません。 もちろん児童への影響を考慮することは重要です。しかし子供を守りたいという気持ちが急くあまり、有害であるかの確証・検証もままならないうちに推し進められる規制によって、 社会全体が著しい弊害を被る可能性を懸念しなければいけません。いくら蚊が伝染病の広める役割があるからといってもDDTを含む殺虫剤を使ったり、蚊が繁殖するのに必要な水溜りを減らす為、 水の取り扱いを免許制にするような防備策が行過ぎていることが明白です。メディアの環境も然り、人を無菌室に押し込め他人の倫理観を押し付けるのではなく、広く見識を備えた上 で社会人として恥じない倫理観が備わるように導くことが今日の民主主義社会において目標とするべきではないでしょうか。 所詮アニメやマンガといった創造物はたかが頭の想像の産物であるからして、社会生活をより安全なものにする為ならば、そんなものを規制しても大した社会的コストがないとも思われがちですが、 とんでもないことです。想像力を狭めることで民主主義の根本がより磐石になるとは到底思えません。想像力を規制することは国全体の思考する能力を制限することであり、 日本の経済的競争力を低下させる事に繋がりかねないということをはっきり認識しなれけばいけません。 日本のコンテンツ産業の多様性の素晴らしさを失ってからでは遅すぎるのです。 私のような半端なインチキ外人が日本の魅力を謳うのも皮肉な話ですが、ぜひとも規制の問題に一人でも多くの方が関心をより熱心に示し、 私のようなものが用済みなるくらい精力的に活動される方が数多く参上するのを期待したいと思っています。 それがいつになるのか、首を長くして待っている次第ですが、当面はよろしくお願い致します。 NGO-AMI代表理事 兼光ダニエル真 翻訳プロフィール アニメー「エルフを狩るモノたち」、「ガサラキ」、「機動戦艦ナデシコ」TVシリーズ、劇場版「機動戦艦ナデシコ:Prince of Darkness」、「小鉄の大冒険」、「活動写真サクラ大戦」、 「スレイヤーズ・ザ・ムービー 」、「スレイヤーズ・リターン」、「スレイヤーズ・グレート」、「スレイヤーズ・エクセレント」OVA、「スレイヤーズ・ゴージャス」、「スレイヤーズ・プレミアム」、 「ダーティペアFlash」OVA第一・第二シリーズ、「秘境探検ファム&イーリー」、「ラブひな」TVシリーズ、その他多数。 マンガー「エクセルサーガ」1〜5巻、「頭文字D」6〜11巻、その他多数。 1972年、東京生まれ。ミネソタ大学卒。 ホームページ:http://www.tc.umn.edu/~kane0034/ |