フォアグラ亭日常
1999年2月分
(めんどくなってきたので文中敬称略。すまんこってす)
文中に登場する皆様、この日記はあくまでも俺の主観と記憶に基づいて書いています。
事実と違う等のクレームがあったら訂正します。
(単行本・雑誌の分類は成年マーク付きの物を成年コミック単行本もしくは成年コミック雑誌としてあります。
分類上美少女系でもマークなしならば成年は付けません)
| 2月 | 今月の補足をテンコ盛り |
■フィギュア王の件は大きな進展はない。19日に額田編集長が電話があったこと。20日にロフト+1まで行って生唐沢俊一を見たこと。一部に「永山薫が唐沢俊一を訴えた」という噂が流れているそうだが、これは完全なデマ。
■伊藤剛のホームページが立ち上がったので巡回コースに入れる。早速、第三者が伊藤剛のホームページを考察する掲示板を設置したが何故か現在停止中。噂と称して噂を広めるという常套手段を取っている人がいたり、岡田と唐沢どっちが親分?みたいなやりとりがあったり、裁判してもバカは治らないのになんて書いてる人がいたりして(ログ取ってないので文責は俺様)それなりに興味深かった。掲示板の趣旨説明に「伊藤剛のホームページには掲示板がなくメールアドレスも公開されていない」とあったが、伊藤剛がアドレスを公開して以降もそのままだった。透明少年掲示板から移行したHCEvs伊藤剛の論争が始まるはずだった。閉鎖の理由は判りません。伊藤がアドレスを公開しても、第三者が中立的に提供する掲示板として存在意義はあったはず。
■ダーティ松本との共同企画は一部が実現化し、4月頃にその第1弾が登場予定。
■ジャンキーズのロング・インタビューに当たるものが某誌で再開されることが内定。一人目は町田ひらく。1年間続ける予定でラインナップを作成中。いずれこれまでのインタビュー(ジャンキーズその他)を一冊にまとめたいと考えている。
■漫画ホットミルクで連載中のコミックコラムがリニューアル。増ページでミニ・ジャンキーズ化と云えるかもしれない。これにともない担当が福士からミルクガールズ安宅にかわる。安宅からはバレンタインデーにチョコを頂く。
■妻がバレンタインデーにチョコをくれたので感涙にむせぶ。すごいクセのある風味。大人の味だにゃーと思ってよく見ると、なんと驚くなかれガナッシュに青黴がビッシリ。ソッコーで某ケーキショップに電話。店長が代品を持ってバイクですっ飛んできて平謝り。聞けば、他のショップ(チェーン展開してるのね)でも同一商品に同じクレームがついていることが判明したそうだ。後日、工場長名義の詫び状と菓子折が届く。対応によってはチョコを保健所に持っていくつもりだったがやめる。こういうことは店名を公開すべきなのかどうかすごく悩む。しかし、青黴を喰わされたおかげで風邪が治る(←嘘。試さないように)。
■俺様ご贔屓のパン屋、創業100年以上の明治堂(王子)がついにテレビ番組に採り上げられてしまう。レポーターが藤波辰巳だったのでバクバク調理パン喰ってましたな。明治堂で一番美味いのはバケット等のフランスパンやパン・ドミというベーシックなパンたち。焼きたてのフランスパンは有名店以上。テレビ出ちゃったおかげでしばらくは恐らく関東一円のパン好き&イナゴ系が集まって、ただでさえ流行ってる店なのにタイミングを外すと、商品が何もない状態に…。常連としては辛いのよ。そう云えば、近所(駒込)の隠れた名店トロンコーニ(ケーキ屋)もテレビ出ちゃって(番組は見てないけど、出演交渉の現場にぶつかった)品切れになる時間が早くなって哀しい。ここんちの美味は季節のタルト。秋から始まる巨峰のタルトは絶品。駒込には川端康成ご推奨の老舗フランス菓子店カド(ここはたまにテレビに出る。お宝鑑定団にも出た→ベルリンオリンピックの芸術部門のメダリストなのな)、シュークリームが有名なアルプスなどがある。カドはオーソドックスで甘め、トロンコーニは今風で甘さ控え目。
■妻の誕生日は多忙で焼き肉屋に行っただけ。後日、花とトロンコーニのケーキとクッキー。
■妻が上京した友人に会いに行った日には息子とシカゴ(駒込)にステーキを喰いに行った。息子が大人の一人前を完食するを見て感慨に耽る。
■鎌やんの日記に俺の全方位外交の話が出る。誤解がないように書いておくが、おれの全方位外交とは八方美人(等距離外交)ではない。誰とでも是々非々でつきあうということ。100%、利害や意見や美意識が共通するワケがないというのが前提。俺を全面支持する方々も貴重だが、尊敬できる論敵も大事。俺が派閥を嫌うのもソレがあるから。イエスマンなお取り巻きに囲まれてりゃ気持ちイイだろうが、是々非々全方位の方がスリリングで面白い。
| 【成年コミック雑誌】COMICフラミンゴ4月号(三和出版) |
表紙(果愁)は「大っきな赤ちゃん」。ベビーボンネットがフェチですが、やっぱオムツ描かなきゃ俺は満足しないぞ。1ROOの巻頭カラー「エロエロポリスなおこちゃん」はもっとヒロインをでかくしてグラビア漫画にしちゃった方がいい。海明寺裕、K9の進路としてペット、介護犬、芸犬、動物タレント、タレント犬、闘犬、軍用犬、警察犬…というのがおかしい。蜈蚣Melibeはディムロイドにハマって破滅するフツーの男を描く秀作。天竺浪人は「便器」再開。自分のせいで下田さんが援交に走ったと思い悩む本山くんが藤沢さんとのアナルセックスに逃げるという展開。早く一冊になんねーか。あ、蜈蚣Melibeは3/15日発売。
| 【コミック単行本】安彦良和「我が名はネロ(1)」(文藝春秋) |
俺が帝政ローマにハマったのは高校生の時に見たフェリーニの「サテリコン」からだった。その当時から「2000年前のローマと現在(70年頃)との類似」が語られていたワケだが、全くその通りだと今でも思う。現在と帝政ローマの違いはテクノロジーだけと云っても過言ではあるまい。ポンペイの遺跡を見れば判るように人間の営み、思考はさほど進歩したとは思えないのだ。コレに近いことを安彦良和は本書のあとがきで書いている。「人間とはほんとうにだんだん知恵をつんで、より良い時代をつくっていけるいきものなのでしょうか」本書では軽薄で愚かという史料に基づいたネロ像が描かれている。ハリウッド的暴君としてのイメージを持っている人にとっては新鮮だろうが、ローマ史オタクである俺にとってはさほど新鮮味は感じないし、軽薄さを強調しすぎているように思える。ネロを特徴づけるものはワガママな子供ということだろう。子供だから子供っぽい正義感で善政を敷こうとする。だが子供だからすぐに飽きる。瞬間的であっても子供は母親に殺意を抱くことがある。しかしネロはただの子供ではなくローマ皇帝である。殺意は権力の持つ暴力装置によって容易に実行されてしまう。子供なのに地球半周帝国の最高権力者になってしまったことが彼の不幸だった。ちょうど今、塩野七生の「ローマ人の物語」がネロの章に近づきつつある。レアリストの塩野がどうネロを描くのか楽しみでならない。
| 【コミック単行本】平田弘史「新・首代引受人(1)」(講談社) |
カラー及びモノクロの一部がMac描きという新作。カラーはともかくモノクロにはかなりの苦労しているのが判る。旧シリーズ同様、武士道残酷物語ではあるが第3話「誇」は首代半四郎と旅の少年武士との爽やかでちょっとイイ話。
| 【コミック単行本】寺田克也「西遊奇伝(1)」(集英社) |
やっぱ絵に酔っちゃうぜ系は気持ちいい。フルカラーである。それにしてもなんで藤原カムイといい西遊記なのか? なんちって、福本義裕も原作企画で西遊記ベース出してやがったな。やっぱ古典はいじりがいがあるよなあ。
| 【コミック単行本】みなぎ徳一「大復活祭」(ワニブックス) |
いやはやすんげぇ描き込みだな。バロックですか? マニエリズムですか? 一回目はノリで読んで、二回目は熟読して…と何回も読めて楽しい。いくら読んでも世界観の半分も見えてこない。こゆのは普通の雑誌では敬遠される漫画だ。ガムは普通ではないな。立ち読みしかしてないな最近。
| 【コミック単行本】大野安之(原作・大塚英志)「超鉄大帝テスラ」(アスペクト) |
我執院譲治のホームページで見付けたんだっけ? とにかく出たと知ってソッコーで買いに走りました。マイフェバリットな作家なのだ。満州で、テスラで、エジソンで、あじあ号だぜ(感涙)。おまけに例の6人組出てくるし、たまんないです。大野、最高! それにしても大塚英志には嫉妬する俺。以前、この日記で「今頃、陽気婢を評価するなんて遅え」と突っ込んだこともあるけど、原作者としては嫉妬してます。
| 【コミック雑誌】COMICレモンクラブ3月号(日本出版社) |
ヤケジョで塩山のオヤジに「永山薫のヤロ、唐沢俊一とケンカ始めたんだって?」とフィギュア王の一件をネタに使われる。「唐沢ってガキは近頃、マツモトキヨシ並に調子こいてんなぁ事実だから、ガツンと20〜30発やってやりゃいいけど、出来んのかね永山に? 唐沢ほどじゃねえが、アイツも頭悪いからな。破綻はねんだが常に70点の人で、オーダーメイド思考の男だからねえ」かーっ! 云ってろ! 唐沢俊一の考えだと塩山のオヤジも「永山一派」なんだろうなと考えると笑える。「業界TIMES」CHACOの今年の抱負は「死なない!」だそうである。見事。山田五郎激似のゲイ友達が出てきます。
| 【成年コミック雑誌】COMIC夢雅3月号(桜桃書房) |
ワシラ売れてナンボじゃけえの的エロエロ路線はつおい。今回は板場広しとぶのけで勃起。ここんちの一筋縄では行かないところは、激エロ路線を標榜しつつ、山田タヒチ、いつきこうすけ、ぢたま(某)という漫画読みニヤリ系(なんじゃそりゃ)が描いているところ。今月号で笑ったのは「緊急企画ハクサイの匍匐前進」という「新人編集者から見た美少女コミック業界」という一発ヤリ逃げ企画。ヤバイ話題満載なのでスネに傷あるヤツはバックナンバーを買うべし。いやあ結構思い当たる部分があるぞ。ありがたいことに永山薫直撃弾はなかったが至近弾あり。引用してもいいのだが、長く引用しないと誤読されるおそれがあるのでやめとく。ここまで書くかって思ったのは「私が夢雅編集部に入って教わったのは『情報はもらっても与えるな。ギブアンドテイクじゃない、ゲットアンドテイクだ!』でした」ってくだり。これは当たりなんだよな。これはどの業界でも同じ。ゲットアンドテイクだけだとディープな情報はもらえないワケだが「新人編集者」はそれくらいの心構えでないと情報ジャジャ洩れ状態になるからね。ギブアンドテイクは古狸同士の化かし合いですよ。狸呼ばわりされる俺自身、最近まんまと一杯喰わされました。いやあ、ホント油断は禁物ですぜ。文筆業界には「ワザとポカやって見せて、突っ込んでくるお調子者をハメる」という恐い人が一杯います。それに比べたら俺なんか天使みたいなもんですね。
| 【コミック雑誌】COMICラッツ3月号(司書房) |
山岡鋼鉄太郎、かかし朝浩、きゃらめる堂を楽しみつつ読む。かかし朝浩はこーゆーノリが正解だと思う。塩山のオヤジの「嫌われ者の記」、フェイクオフィスの下柱を業界眼で読む。
| 【コミック雑誌】COMIC零式8号(リイド社) |
すえひろがり、氷室芹夏、たいらはじめ、鬼魔あづさ、きお誠児と安定した旨味を賞玩。舞登志郎もいい感じの妹ものを描いている。もちろんご贔屓の湯河原あたみもいるぞ。とまあけっこう好きな雑誌。俺も参加してるクロスレビュー欄をチェック。鈴木純の年齢は俺のちょっきし半分。俺が老衰死した後、鈴木純は20年は漫画を読み、新しいコンピュータをいじれる。ちょっとジェラシー。
| 【成年コミック雑誌】COMIC弥勒3月号(平和出版社) |
ことのうさぎちゃん激カワイイ。伊駒一平は変則2本立てで少年の腹筋、少年の包茎、少年のお尻、少年と少女のからみ、少年のフェラチオ。小林少年は女装少年いもむしくんが煩悩直撃っす。初登場田中エキスはオヤクソクがための万引き優等生店員ファックなれど店員のゲス加減がオッケー。
| 【コミック雑誌】まんがSHOW GAKKO3月号(平和出版社) |
シャーク闇鍋、加賀美ふみを、ぺるそなというあたりがお好みで読んでる。榊耶雲、男の表情がちょっと狙いすぎか? 井上ポルノ、俺はもう中毒。こないだ二見書房の人に単行本「わじ虫」宣伝して下さいと頼まれた。みなさん、買うように。今買っておくと将来自慢できるかも? でも永山薫が誉めたんじゃ逆効果ジンクス? 涙。
| 【コミック雑誌】Mate3月号(一水社) |
ズンジョにハローワークのパソコンでバビロンを見てる読者発見。税金と社会保険の有効利用ですな。塩山のオヤジのコーナーとか見てくれてるらしいんだけど、オヤジはちっとも原稿よこしません。タダ原稿だからしゃーないか。
| 【コミック雑誌】COMICキャンディクラブ3月号(日本出版社) |
こっちにもCHACOの「業界Times」。誰か一冊にまとめろよー。誰もやんないのなら俺が企画書書くぞ…って、CHACOとは全然面識がないのでした。
| 【コミック雑誌】COMICキャンディクラブ3月号(司書房) |
みやびつづる「艶母」の第2部がスタート。火野聡司のコミカルかつ変態、マーシーラビットの変態ファミリー。このあたりは間違いなしに使える。俺的にはですが。
| 【雑誌】QuickJapan 23号(太田出版) |
表紙がMana様で特集が井上三太。第2特集がナードコア。コラムにははるな和希も登場(マリリン・マンソン公演レポート)。憂歌団の木村くんインタビュー、ナゴムの話、海洋堂等々、読み応えあり。俺にとっては250円時代の最盛期月刊宝島っぽくて好きな雑誌。ちなみに太田出版からは4/15日に季刊漫画誌「MANGA EROTICS」が出る。山本直樹をスーパーバイザーに南Q太、塔山森、桜沢エリカ、安彦麻理絵、町野変丸、駕篭真太郎、町田ひらく、やまだないと、福山庸治、砂、雁須磨子、卯月妙子というラインナップ。季刊は辛いので隔月刊にした方がいいですよ。読者が忘れちゃうし。
| 【雑誌】COMIC GON! 4号(ミリオン出版) |
表紙にデビルマンで恐怖特集。水木しげる、つのだじろう、楳図かずお、日野日出志、あしべゆうほ、さがみゆき、伊藤潤二、御茶漬海苔、古賀新一、高階良子、松永豊和。俺様も諸星大二郎のトコで京極夏彦と宮崎駿に挟まれて(ミーハーとしては光栄ざんす)コメント寄せてます。コミゴンも3号以前と比べるとかなり変わった感じになって来た。ちょいメジャー路線というか、俺は「後ろ向きなお宝指向」ってあんまり好きじゃなかったので、いい方向だと思う。リリカ、COM、相原賞、OUT等々のネタ。一本木蛮のアメリカのコンベンションレポートには伊藤剛、アイアンキャットのクニ木村&スティーブも登場、知り合いが出てくると似てる度をチェックしてしまうワケだけどスティーブが一番カワイイ。
| 【ゲーム雑誌】メガストア3月号(コアマガジン) |
Mac系のコーナーが打ち切りになっていらエロゲー&エロCD-ROMやんなくなったなー。とかいいながら細々とマングースがエロ漫画コラム書いてるわけだ。今月はまんが王八王子店協力による年間ベスト10。一位は大暮維人の「ジャンク・ストーリー」。今月もお休みなので3月号分の「激読完璧リスト」はバビロンで公開。
| 【コミック雑誌】漫画ホットミルク3月号(コアマガジン) |
おすすめは砂、古井戸圭市、山文京伝、船堀斉晃、るりあ046というあたり。砂が抜けるのは惜しい。来月号からリニューアル。こうして見ると決して悪くはないんだけど、日本の景気と同じくなかなか底を蹴れないってじれったさがある。
| 2月28日 | 2月は逃げる |
ついに月内に更新できずにガッカリ。日記も断続的になっちゃってる。フリーの(一応法人だけどさ)職業って仕事がちょっと減るとソッコーで暇&貧乏になり、その後で仕事がちょっと多めに復活すると貧乏状態は残したまま超多忙になる。現在企画中の仕事がいくつかあるが、スケジュール管理をキチンとしないと死ぬです。
額田編集長からは、
1・暫定アドレスの通知。
2・フィギュア王18号の送付。
3・反論文に2ページ裂けないことの理由を説明した公開を前提とした文書の提出。
4・19日の電話による折衝を唐沢俊一に報告し、そのレスポンスを永山薫に報告すること。
以上に関しては全くリアクションがない。
1に関しては完全な約束違反。通知できない事情があるのなら電話一本よこせばすむはず。当然、あきれている。
2に関しては19日の電話で「形式的に云えば未だ謝罪が届いていないということもできる」と指摘したのにも改まらないという非礼ぶり。これもあきれている。
3、4に関してはすでに1週間以上経過している。
もちろん連絡は一切ない。もう少し待つつもりだが、俺を待たせれば待たせるほど自分が不利な立場になることはご理解頂けているはず。以前のトラブル(連絡不備)に関しては正式に謝罪(今のところ公開するつもりはない)を頂いているワケだが、その後の対応を見ていると、その際の「反省」が活かされていないのではないか? という疑義が生じる。額田編集長は責任あるポジションにあり、年齢的にも精神的にも立派な大人である。そういう前提のもとにお相手して来たし、これからもそのつもりでお相手する。基本的にフィギュア王18号の「フィギュア王編集部/額田久徳」署名による「謝罪」は受け入れているが、謝罪後の対応の不手際を免罪するものではない。
| 2月27日 | 最終兵器発動? |
紙谷正嗣から電話。前にも書いたが俺のブレインであり、該博な知識(哲学、思想、宗教、歴史等)に基づく自在な発想と舌鋒の鋭さを持つ在野の学者なのだが、十数年前、文筆界&論壇の「全く論理的ではない有様」に嫌気がさして料理の道に走った男である。で、その彼が勤めを辞めてしまった。料理界も不況のドン底で、リストラの嵐が吹き荒れており、職場に残るためには、休日のサービス出勤、サービス残業を強いられることになる。元々、上司に嫌われていた紙谷にもついにタダ働き強化の強制という「やだったら辞めな」攻撃が及び、「んじゃ辞めます」となった次第。俺としてはいい機会なので文筆業にカムバックすることを勧める。無論、ブランクが長すぎるので復帰宣言したからと云ってすぐに仕事がバンバン来るワケがない。とは云え、大企業のPR誌等で文筆活動を再開しており、半年から一年かけて食いつないで行けばなんとかなるはず。俺のプロデュース能力には限界があるが、永山個人の「最終兵器」として死蔵しておくのはもったいない。兵器は使わないと意味ないからね。
| 2月22日 | めちゃめちゃ忙しい |
ダーティ松本に例の企画がらみの確認電話。
ジャンキーズでやってた作家ロング・インタビューを某誌で再開することになったので、前からインタビューをお願いしていた町田ひらくに電話。快諾を得る。極秘情報だが町田ひらくは夏コミでブースが取れたら勉強堂と○○○本を出すそうだ。「生半可なものにはしませんよ」どひー!
泣きながらオークラ出版の「ピンキィ」用コラムを書き上げ、DTPデータこみでメール。こーゆー時に限ってメーラーがクラッシュ。別のメーラーで送り直すが、メゲるメゲる。
まだワニマガ久田の仕事、手をつけてない。まずいよ、火曜がデッドだよ。
変玉番長から電話。しばらく電話がなかったので、何も手をつけていませんと正直に答える。季刊誌は一回ごとにエンジン再起動になるから辛いよ。
伊藤ピンキィ編集長から催促電話。メールで送ったと伝える。
| 2月21日 | 仕事いやーん |
昨日遊びすぎたのでとーちゃん、頭バカ状態。
松沢呉一より電話。あれから朝の7時まで話し込んだそうだ。一抜けしてまことに申し訳ない。
| 2月20日 | 唐沢俊一の顔を拝みに行く |
「雑誌に書けないフィギュア王」、当然ながら偵察に行く。まさか例の一件をネタにするような軽率なマネはしないだろうが、これまで全く面識のなかった唐沢の顔も一度見ておきたい。もちろん、単に見に行くだけ。昨日の電話の件があったため、今日の俺はちょっと意地悪。
7時前に会場到着。ほぼ満席。最終的には完全に満席となるが、立ち見が出るほどではない。鎌やんが風邪でヘロヘロの足立真一と一緒にやってくる。
やや遅れて松沢呉一到着。四人で話していると、通路に額田編集長が出てくる。「彼は来てんの?」と聞くが「あの…、それは」と言葉を濁してヨソに行ってしまわれました。それ以降は全く接触なし。あれえ? 来てるんなら紹介するのが筋じゃないのか? 直接会ってお詫びしたいってのもフェイントなの? ちゃんと俺が来てることを唐沢俊一に伝えて、唐沢から一言「ご挨拶」があって…というのが「大人の対応」だと思うんだけどな。一党一派発言は別としても唐沢俊一が俺に対して迷惑をかけ、不快にさせたというのは本人もフィギュア王誌上で公に認めている事実ではないのか?
やがて、通路に唐沢俊一が登場。無論、面識がないので挨拶もないですよ額田編集長。俺の横に座っている松沢呉一には気づいたかもしないが、そういうそぶりは一切見えない。ただ立ってるだけである。と、そこへ携帯が入る。TPOをわきまえぬとゆーかわきまえすぎの伊藤剛からである。
「あれ、今どこですか?」
「ロフトだよ」
「あらら、彼は来てますか?」
「俺の2メートル横に立ってるよ。んで、俺の隣には松沢さんが座ってる」
「うわあああ。別にイベントに興味はないですが、松沢さんとはお会いしたいです」
ということなので松沢呉一に携帯を渡す。二人が言葉を交わすのはこれが始めてだ。
結局、伊藤剛も合流することになるが、別件が押してて、終了間際に立ち寄って…という感じ。
さて、唐沢俊一の出番である。骨折話から始まって、ビンテージのエロアニメの話という展開。これがメチャメチャ面白い。本人には悪いが文章よりも格段にしゃべりがいい。本質は話芸の人ではないか? 例の一件がなければファンになっていたかもしれない。
この後は中野監督のトークに大笑いしたりしてたんだけど、足立真一がどんどん死にかけ状態になって行くのでハラハラ。
休憩時間に真道寺軍が来ているのを発見。ちょっと話をして、真道寺軍がいらないという「裏フィギュア王」を譲ってもらう。並ぶのめんどくさいんだもん。
トリは岡田斗司夫。話芸という点では唐沢俊一にかなり水を開けられている。いきなり、額田編集長解任のネタバラシ(実は三誌兼任になるらしい)やったりして「えっ、まだコミック・フィギュア王の話、してなかったの?」なんか云うんだけど、バレバレの筋書きにしか見えないので苦笑。まあ、ワザとらしく筋書きを踏んでというギャグなんだろうが、笑えません。得意げに「コミックGON!!の編集とライターをセットで抜いた。コミGON!!続けられるのかなあ」とか云ってましたな。でも、4号はすでに出てるんだよな。と、あくびしてると伊藤剛が到着。挨拶もそこそこに河岸を変え、アマンドでお茶しつつ、色々話す。
| 2月19日 | 額田編集長の電話 |
留守電に額田編集長からのメッセージが入っていたので、電話。
当然ながら俺としては納得しかねる内容で、事態の進展もほとんどないだが、一応、互いの論点を整理し、記録に留めておく。もちろん文責は永山薫にあるワケで事実と違っていたら額田編集長は連絡するように。なお、ここでの「唐沢俊一の発言」は額田編集長からの伝聞であり「唐沢俊一の真意が伝わっているかどうか」は保証できない。
額田編集長
1・額田編集長によれば唐沢俊一は例の問題に触れるのは18号の謝罪文で最後にしたいと云っているそうだ。
その理由1:一党一派発言に関しては唐沢俊一の定義する「一党」「一派」に永山薫とその周辺が該当するので訂正も謝罪も必要ない。
その理由2:唐沢俊一はすでにこの問題は読者の興味から外れているので続ける必要はなく、後は私信でお応えしたい。
2・額田編集長は反論スペースは1/2ページのみ提供できるが、唐沢俊一の17号文章と同程度のスペース(2ページ見開き)は提供できない。
その理由1:17号文章全体にわたって「一党」「一派」発言をしているわけではないから。
その理由2:抗議にいちいち同スペースの反論を提供していればキリがないから。
永山薫
1・唐沢俊一(額田編集長よりの伝聞)への返答。
理由1に対する返答:唐沢俊一の定義する「一党」「一派」(この用語の定義は唐沢俊一が額田編集長経由で永山薫に宛てた私信(Eメール)で行われた。唐沢俊一がその「定義」を公開することを是とするまでは公開しない)は永山薫の考える「一党」「一派」と大きなズレがあること。永山薫の考える「一党」「一派」とは「特に評論の文脈においてこの語が使用される場合、名指しされた人物が派閥ないしは党派を形成しているようなネガティブなイメージを喚起することが多い」ということであり、永山薫が派閥的党派的人間であると定義しているのも同じであるということ。永山薫はその認識に基づいて抗議し、謝罪と訂正を求めている。あくまでも唐沢俊一が自ら定義した「一党」「一派」に固執するのであれば、その定義を同誌上で明示し、「唐沢俊一が17号誌上に掲載した文中にある『永山氏一党』『永山一派』に対して永山薫が『そんなものは存在しているとは考えないし、そうした私個人とその周辺の人々に対し党派的派閥的なイメージを流布されては迷惑だ』と抗議し、謝罪と訂正を求めてきているが、唐沢俊一の考える一党一派はコレコレシカジカのものであり、永山薫の抗議はこれに当たらない」と明記すべきであるということ。最低限永山薫から抗議があったという事実を公開すべきであろうこと。蛇足ではあるが唐沢俊一の「一党」「一派」の定義によれば、唐沢俊一自身が「永山薫一派」であるとも云えてしまうこと。
理由2に対する返答:永山薫も読者の一人であること。そもそも最初に「読者の興味から外れたこと」を書いたのは誰か? ということ。私信によるやりとりは非公開である以上、無意味であること。公開の場でなされた発言に関しては公開の場でフォローして行くのが常識であること。
2・額田編集長への返答。
理由1に対する返答:1/2ページの場合、ほとんど何も書けないこと。事実経過(17号文章から始まる永山薫の抗議。1/2しか反論スペースを与えない額田編集長とフィギュア王編集部の不誠実かつ非常識な対応に対する抗議と謝罪及び同等の反論スペース要求)を書き、反論を書くのは不可能に近いこと。しかも、すでに出された18号掲載の謝罪訂正文にも問題点(註)があるため、これも指摘し、釈明を求める必要があること。(1/2ページでは何も書けないということは額田編集長も認めた)。台割り上の制約があるのならば編集責任者として唐沢俊一の連載を一回休載し、そのスペースを宛てればいいこと。
理由2に対する返答:フィギュア王誌上では間違ったことを書いても許されるのか?(額田編集長は否定)ということ。キリがないほど反論が来ているのか?(額田編集長は否定)ということ。
3・額田編集長の非常識な態度について
未だに謝罪訂正文が掲載された「フィギュア王」18号が永山薫宛に送られて来ないのはどういうことか? それが額田編集長の考える誠意を尽くした謝罪なのか?
註:18号掲載の謝罪訂正文の問題点
1・「一党」「一派」に関して永山薫から抗議があったことすら無視している点。
2・唐沢俊一が「永山氏の著作の内容が誤解されるような記述がありました」「永山氏の主旨がぼやけてしまいました」と書いている点。
「誤解されるような記述」をされてしまった本人としては「誤解されない、正しい記述」「永山氏のちゃんとした主旨」を誌上に発表することを要求する。(これは額田編集長には伝えていないが、永山薫の言説を歪曲し、あたかも永山薫本人がそのような言説を行ったかの如く雑誌に発表することは法的にも問題がないワケではない。そのことを理解できているのか?)
3・唐沢俊一が「筆者当人の真意も伝わらぬ首尾不統一な内容になり、原著者の永山氏にもおおきなご迷惑とご不快をおかけいたしました」と認めている点。
それを認めた以上は迷惑と不快を与えられた本人としては「筆者当人の真意も伝わるような首尾一貫した文章」を同誌上に書き直すことを要求する。間違ってましたと認めることは立派なことだが、それも「どこが間違ったか?」「真意はこうだ」ということを明示した上でのことである。
以上の指摘は本来は反論文の中で行うべき事柄であるが、額田編集長に口頭で伝えた。論争の勝ち負けを求めるならあまりカードは見せない方がいいのだろうが、俺が求めているのは俺の言説がキチンと読者に伝わることであって、俺の「反論文」によらず、額田編集長、唐沢俊一が自らこの問題点に対処されるのであればそれはそれでいいことだと考えているし、納得できる形式と内容のものがフィギュア王誌上に掲載されれば、俺が反論文を書く必要もなくなるのだ。もちろん、そこで「俺の真意」が歪められなければという留保はつくけれど。
最後に、こうした対話を行っても、額田編集長は反論文のスペースに関しては1/2ページまでと固執している。電話でこれ以上話しても無駄なので反論文に2ページを裂けない理由を明記した「公開を前提とした文書」を出すように要求。額田編集長はそれがいつ出せるか判らないと云いながらも出すことだけは約束した。もちろんこれにも常識的な「期間」があることは判っているはず。俺は最低10日くらい待つつもりである。
| 2月12日 | 電話かけまくり |
魔北葵から久しぶりに電話。話題は永山一派、パソコン等々。ちんちん大王もネームで詰まっている。お互い忙しい時はそれから逃避するように電話が弾みまくる。
ようやくKKの原稿がアップ。平子に電話する。どうも土曜日は動けないらしいので原稿渡しは14日になりそう。となると、もうちょっと原稿を推敲できる。
伊藤剛からホームページ更新のお知らせ電話。さっそく見に行くと竹熊博士の「Eの呪い」が全文引用されていた。一応、小説の体裁を取っているが、竹熊サイドから見た流れが明確に理解できる。そもそもはエヴァから始まっているんだけど、その根っ子はさらに深い。オタクの現状を考える上で重要なのは個々のイデオローグの資質だけではなく、バブル経済とその崩壊が文化領域に何をもたらしたか? ということ。このあたりはじっくり調べないといけないのだが、コミケ一つとってみても、「バブルな再開発=箱物行政」があったから巨大なキャパを持つ会場を確保できたという側面は見逃せない。
| 2月8日 | 電話かけまくり |
伊藤剛から「ピカチュウの作者のインタビューが取れるかもしれない」と電話。早くも博多までの運賃を計算してひーひー云っておるのだが、なんか話が噛み合わない。伊藤剛は「ピカチュウHパロ本の作者」と会えると思い込んでいるのだが、どう聞いても「ピカチュウげんきでチュウの作者(つまり任天堂)」なのだ。そのことを指摘すると「あちゃー勘違いしてたぁ!」と伊藤剛自爆。
企画関係で版元に電話するも担当者不在。
三和出版白川に電話し、企画の検討。
魔北葵に電話するが不在。
KK平子から催促電話。全然手をつけていないので、泣きを入れて締め切りを延ばしてもらう。
夜、松沢呉一に昨日のFAXの件で電話。例の件、著作権、業界話、不景気話で盛り上がり、オフレコ話が飛び交う。
| 2月7日 | マクラ |
松沢呉一からFAXが届く。ちょっとした問い合わせで別に問題はないが、直接返事しておいた方がいいと考えて電話するが不在。
HMの新担当・安宅に電話。今回は86冊。泣きを入れて締め切りを延ばしてもらう。週末、友人の結婚式のため雪深き金沢に赴くという安宅に「神田でクロカン・スキー買って、雪で電車が止まったら、そっから歩くといい」と助言。
| 2月6日 | 多忙 |
ようやくメガが完全アップ。原稿を渡す。
| 2月5日 | 資料集め2 |
神保町の某社に営業かけるも轟沈…て、まあ予想通り。話聞いてもらえただけで収穫。
その足ですずらん堂に向かい、資料を買い込み、社長に挨拶して、ちょっとおしゃべり。
さらに三省堂で資料を買い、ワニマガ久田を呼び出してMO渡し。
久田と別れて秋葉原の虎の穴に向かう。例によって資料を買い、店長と話していると珍しく真道寺軍とバッタリ。用事をすませた後、ちょっと二人でお茶しながら歓談。
事務所に戻るとメガ佐藤が「今日中に原稿欲しい」とか留守電入れてやがるので「無理でちゅー」と電話。一日延期。やれやれ。
| 2月4日 | 資料集め |
一水社多田編集長から東京H用の売り上げベスト10用資料が届く。今回から偏りの大きい同人誌はやめて商業単行本のみとなる。
額田編集長に電話するが不在。
漫画ホットミルクのコラム用資料を集め始める。
お金がひゅ〜っと消えて行く行く…。
三和出版の白川から電話。ずっと前話してた企画について。スタッフが妻だけではキツイ企画なのだが、上手くやればできなくはない。しかし、なんか、急に忙しくなってきた。
夜、額田編集長から電話。やはり、唐沢俊一は「骨折で入院」されたそうで、先の俺からの伝言はまだ届いていない模様。俺としてはフィギュア王の次号に反論文を掲載したいのだが、「唐沢俊一が今回の文章を最終的な解答とするつもりなのかどうか確認してくれ」(1/25)と伝言した以上、ここは静観することとする。こーゆーのって別に時効があるわけでもない。それとこちらとしては反論文掲載の場合はあくまでも問題となった文章と同じ条件(見開き2ページ)を要求し続けること、これが受け入れられない場合は「改めてフィギュア王編集部およびワールドフォトプレスに対する抗議行動を起こさざるを得ない」ことも伝えておく。まあ、この件はじっくりやります。2/20のロフトプラス1「雑誌が救えないフィギュア王2」を楽しみにしていたのだが、果たして唐沢俊一はゲスト出演できるのだろうか?
| 2月3日 | 生原稿でちびりそうになる |
額田編集長に電話するが不在。
夕方からダーティ松本の事務所に自転車でGO。企画の打ち合わせ。Macの設定などやって、生原稿を拝ませていただく。エロエロでちびりそうになる。他、旧作を見せてもらいつつ「ホントはデッサン力あるんすねえ」とか「女並べて吊るのがダーティ先生のパターンですねえ」とか無礼な口ききまくり。しかし、すげーよ。このまま行けば生涯現役も充分にあり得る。
| 2月2日 |
月チャンから福本義裕宛に原作関係のFAXが来て焦る。
風俗旅情外伝をDTP。ロゴ作るのがめんどいけど楽しい。けど時間ねーよ。ひーっとか云ってると桜桃書房の高橋部長が来訪。プリントアウトしながら新企画の打ち合わせ開始。4月号くらいから1年連載する予定。詳しい話はまだオフレコ。で打ち合わせの後、世間話に花が咲く。そーこーしているうちにワニマガ久田がデータ取りに来る。
ダーティ松本との共同企画の一部が通った某社から電話。なんか乗り気になってるので嬉しい。決まると話が早い早い。
| 2月1日 | 松沢呉一とごはん |
ワニマガ久田より電話。これから行くが、松沢呉一の風俗旅情外伝を特急DTPお願いとのこと。聞けば〆は明日という超特急だが、モノクロ見開きなので快諾。
夕刻、久田&松沢呉一来訪。当然ながら例の話題になり盛り上がる。
松沢呉一VS 唐沢俊一論争の話も聞く。だいたい俺が聞いてた通りの話。ただ、この論争は未だ決着がついていないようなのでこれ以上は公開できない。俺様の感想は「なるほどねぇ」(溜息)っつーところだな。
とは云え唐沢俊一の一件は刺身のツマ。焼き肉屋に移動して、本題の著作権問題についてお話をうかがう。やはり、任天堂は法的には全然間違ってないというのが基本。ただ法だけではなくモラルの問題もからんでくるのが著作権。これはパロった側のモラルだけではなく告訴する側の企業モラルも含んでの話。後、漫画に関する判例は極めて少ないそうで、まさにこれからの問題のようだ。後、評論における引用の問題についても話が出る。「評論における漫画図版の引用は適正であれば許諾の必要はない」という「常識」を編集者が知らなすぎるということ。同じ証言は竹熊博士との電話でも出た。
後、メシを喰いつつ、松沢呉一が研究中の実話誌の歴史について聞いたりして大いに楽しむ。ただ、時間がたつにつれ、久田の表情が曇ってくる。考えてみれば明日入稿なのだ。