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最初期の作品集ということで、描線もまだそれほどワイルドではなく、話の方もわりと大人しい。弱気なお父さん村田藤吉が理不尽な暴力に屈し続けるという基本線は同じだが、まだまだオチを意識した作品が多い。
青林堂 判型:A5
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死体写真を使った「元祖死体まんが極楽道場」、作者が小学生のころに描いた作品のリメイク「こじきびんぼう隊」シリーズを中心とした短篇集。 シャム双生児を主人公にしたフリークスギャグマンガ「青春特殊」だけは『豚小屋発犬小屋行き」には収録されていない。 JICC 判型:A5
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短篇集。小学生を主人公にした作品が多い。集団生活の中の疎外感をギャグをおりまぜて描いた作品などが中心。作者の小学校時代の思い出を綴ったエッセイや廃盤レコードのジャケットを使った作品「廃盤学園」など、マンガ以外の作品も収録されている。 総じて薄味。 河出書房新社 シリーズ:カワデパーソナル・コミックス 判型:A5
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大河精子ロマン第1弾「タケオの世界」を中心とした作品集。 「タケオの世界」は放射能を浴び、突然変異した精子・タケオとその父にして色情狂の鈴木定吉の数奇な運命を描いた大作。 一瞬のセンス・オブ・ワンダーを追求するのではなく、「それからどうなるんだ」というヒキで読者の鼻面をひっぱりまわす。まさにドラマ。読み終えた後にカーテンコールをしたくなる。常日頃接している「スポーツもの」だの「ラブコメ」だのといった考えてみればずいぶんとせせこましいジャンルの枠。そういったものを全く顧慮することなく自由に綴られる、極彩色のめくるめく人生ドラマの力を体験できる。 青林堂 判型:A5
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大河精子ロマン第2弾「ミクロの精子圏」を中心とした作品集。 尋常ならざる不運にとりつかれた男、おなじみ村田藤吉。彼は不運の源泉をつきとめ、そこから逃れるため、妄想科学を標榜する演歌歌手・吉田佐吉のもとを訪れる。佐吉は、不運の原因はDNAにあると説く。そしてDNAを変更するには村田が忘我の極に達することによって自らをミクロのレベルにまで縮小し、息子の精子に改善処置を施さねばならない、と。その理論を実践するため佐吉は村田に過酷な修行を課す。そして……。 いかがわしくも魅力的で一応の説得力を持った妄想科学理論を柱に、現実と妄想、正気と狂気の境がドロドロに融けあって進行するスペクタクルなほら話。表面的なとっつきにくささえクリアできれば、無上の爽快さを味わえる精子SF巨編。 また、「ミクロの精子圏」とはヴォリュームの点では比ぶべくもないが「21世紀の精子ん異常者」は根本敬の世界を凝縮したような12頁の名作短篇。 シャブ中の土方に犯された母の子が、自らの出生にからむ「宇宙人」の秘密を解き明かすべくイイ顔したオヤジを殺し続ける。電気椅子の上で殺人犯が「どんな神様もいない。」と歌うラストシーンまでほとんど無駄のないスピーディな展開が素晴らしい。 マガジンハウス シリーズ:MAGコミックス 判型:A5
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マガジンハウス版に比べると『亀の頭のスープ』は短篇「ベントーはんとでっち丼」「団塊のエマニュエル諸君」が付け加えられている。 また、「ミクロの精子圏」ラストシーンに重大な変更が行われている。マガジンハウス版の入手は難しいかもしれないが、文庫版をすでに持っている人も見つけたら買っておいた方がよい。 亀ノ頭のスープ・文庫版 河出書房新社 シリーズ:河出文庫 判型:A6
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とっても不幸な村田藤吉一家の生活を描いた短篇群を収録。いくつかのエピソードには後の長篇に活かされていくディテールが散見される。下品だったり、残酷に過ぎたりであまりマンガの題材にされないものを扱ったやや極端なギャグマンガではあるが、わりと軽い気持ちで楽しめる。 初心者向き。 青林堂 判型:A5
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根本敬版「アパッチ野球軍」。 時は昭和28年頃、東北のとある村。小作人の伜、村田藤吉少年は悲惨な境遇にあった。学校ではいじめられ、稼ぎ手の父も倒れてしまった。やむを得ず傲岸な村長の下男になった彼は奴隷のような過酷な労働を強いられる。 気弱で家畜のように従順なだけに見える村田は実は剛速球投手だった。普段は彼をいじめる悪ガキども、マウンドに立った彼の才能を前にしては沈黙せざるをえない。 特訓のため山ごもりしていた野球の神様・川上哲治もその才能を認め、村田に巨人軍入団をすすめる。 村長の息子の制止により東京行きは果たせなかったが、野球への憧れを支えに村田は生き続ける。 天才野球少年・村田の物語を骨子に、脇道のエピソードも充実している。 田舎の学校の風景。少年たちに自慰を教えこむ不良青年。故国北朝鮮へ胸を張って帰国して行く在日少年。そして村長の座を巡る醜い権力闘争、弱者を徹底的に抑圧する閉鎖的な村落社会の描写などなど。 ひとつの村の風景をまるごと描き出した傑作。 青林堂 全2巻 判型:A5
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水声社から出版された「完全版」には、文章による「天然」の後日譚や野球にまつわる短篇マンガ3篇も収録されていてなかなかお得。
天然・完全版 水声社 判型:A5
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主に『Let's go 幸福菩薩』『花開く家庭天国』からの再録だが、初収録作品もある。文章頁などのおまけも充実しているので、買う価値あり。石野卓球の解説もついている。
青林堂 判型:A5
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「魔性の母乳」「エリツィン、カスピ海にゴルビーを捨てないで」という二つの中篇を中心にした作品集。 「魔性の母乳」は、在日コリアンらしきアジュンマの母乳に漲る、シャブなんか問題にならないパワーにとりつかれた男の物語。だが、そのアジュンマは傷害致死のかどで収監され、母乳を失った男は禁断症状に襲われ、幻覚世界をさまよう。屠殺された家畜を紹介する深夜番組に熱心に見入ったり、医者になったつもりで包丁を振るって村田一家を惨殺したりするラスト10数頁の暴走は見事。 「エリツィン」の方はおなじみ村田藤吉一家がエリツィンを名乗る怪人物によって可愛がっていたペットを理不尽に惨殺されていく、という話。 冒頭の内臓がぎっしりつまったバスの悪夢に始まり、次いでクイズに正解しないとペットを殺すというエリツィンの不可解な行動、と中盤まではとても面白いのだが残念ながら結末はむりやりでいいかげんなものになってしまっている。細かなエピソードのリアリティについては十分楽しめるのだが、全体の構成にかなり無理があるといわざるを得ない。 ブルース・インターアクションズ 判型:A5
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「黒寿司」というタイトルどおりに寿司が強迫神経症的に出てくる掌編を多く収録。もちろんグルメマンガではないが。 掌編ということもあってか、いきなり幻覚じみた世界に突入。説明は思い切り省かれており、他の作品を知らないとおそらくその面白みを理解できない。それゆえ根本敬を初めて読む人にはオススメできかねる。 ブルース・インターアクションズ 判型:A5
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根本敬のキャリアを総括する、というほどのものではないが、約20年に渡って描かれてきた短篇を数多く収録している。すべて単行本初収録。 掲載誌もパンチザウルスから、進研ゼミに至る幅広さ。 根底に流れる風味はいつもと同じだが、作品ごとの濃淡や直球度の違いを味わえる。 ほのぼの味で、話の組み立てもわりとしっかりしている「少年」がかなり万人におすすめ。もちろんほのぼのだけでは終わらないのだけれども。 青林工藝舎 判型:A5
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