#32
00/12/21〜
【単行本・漫画】(漫画)
徳光康之「濃爆おたく先生」1巻 / あさりよしとお「HAL はいぱあ
あかでみっく らぼ」1巻![]()
【単行本・漫画】(小説)
久世光彦「早く昔になればいい」 / 麻耶雄嵩「あいにくの雨で」 ![]()
【雑誌】
漫画アクション No.1 / アフタヌーン 2月号 / 近代麻雀ゴールド 2月号 / 別冊ヤングマガジン
No.15 / 近代麻雀 2/1 / 快楽天 2月号![]()
【etc.】
00/12/31(SUN)
ゆるやかな終末を。さようなら。
flow / ovewflow.
そっと、手で掬うと、掌でできた器の中には、緑色の液体がほのかな湯気を立てていて、カモミールの香りが立ち昇るそのお湯には、たしかに心を優しく包み込んでくれるような居心地のよさを感じるのだけれど、やはり違う、と浮葉(うきは)は感じた。
これでは緑がかちすぎて、ひょっとしたら私たちは口が聞けなくなってしまうのかもしれない。
昔何かの本で読んだことがある、水をくぐり、睡蓮の花を肺に咲かせた異国の姫君の話、「水の華」が咲いてから生き物は何も棲むことが出来なくなった近所の池の事。そこにある沈黙のイメージ、自分が、草花の中の緑色の粒の中に囚われてしまうような予感がして、それはきっとお喋りが何より好きな自分にとってはきっと辛い事だろう、だから、たとえ身体を委ねるとしても、これで無いことは確かだと浮葉は思った。
掌の湯を優しく湯船の中に戻すと、のびをするように手足を浴槽の中で伸ばしてみるが、あんのじょうホーローで出来たラベンダー色の浴槽から浮葉の手足ははみだして、浮葉はいつもがっかりする。しかしそれは、浮葉のスレンダーな身体、小学5年生とは思えない、151cm
近い身長、すらりと細い手足にはあんまり罪はなくって、きっと浮葉はバスルームのサイズが今の10倍あったって、最近駅前に出来た会員制スポーツクラブの屋内温水プールの大きさだったとしても満足しないに違いない。
浮葉は泳ぎたいのではない。
浮葉は浮かびたいのではない。
浮葉は漂いたいのではない。
浮葉は溶けたいのだ。
海の水はもう別れたあとのものだから、別のものではないと、その中で一つになる事はきっとできない。
むせてしまうくらいに辛いものの中に溶けるなんて、喉が渇いたときのことを考えるとぞっとする。だから海で溶けようだなんて、最初から考えなかった。
香草の匂いのするお湯に出来るだけ身体を沈めるようにして、でも息苦しくないように顔の全面だけは水上に浮かべ、浮葉は全身をゆっくりと弛緩させた。カタチをできるだけなくそうとするように。浴槽を対流するほんのかすかな波の動きをただゆっくりと感じて、それをそのまま伝えようとする。そっと息を殺し、静かにゆるやかにたゆたうそのお湯と一体になったと感じた浮葉は、そこに一滴の思いの雫を落とす。浮葉を中心に幾重にも重なった円状の波が広がってゆく。
これはいったいなんだろう。アキトくんのことを考える。胸の奥にある何かがしめつけられるようで、浮葉を中心に広がる波は、いっそう高く激しくなるような気がする。
アキトくんはクラスの男の子で、おとなしくて、どこのグループにも所属してはいない。しかし友人が少ないわけではなく、無闇にはしゃいだりすることをけっしてしない、どこか年齢以上に老成して見えるその外見が、どんな話題でも馬鹿騒ぎするのが大好きなクラスの男子たちと一線を引いていたのではないかと浮葉は思う。母親からいつか聞いた事がある、保険の外交員をしているという母親との2人暮らしという環境が彼をそうさせているのかもしれない。その、どこか静かで、でも凛とした強いものを芯に秘めてそうな彼の雰囲気も浮葉はいいなと思っていたし、なにより、身長のことで浮葉をからかうような事を彼はけっしてしなかった。
休み時間の間、アキトくんを無意識に目で追ってしまっている。授業中、アキトくんが当てられた問題を正解するとそれが自分のことのように、いや、もっともっと嬉しい。次から次へと自分の中から感情があふれ出てくるのを感じて浮葉は混乱する。伸びすぎた身長以上に目立たないよう、できるだけおとなしく、教室の中で息を殺してきた浮葉は、自分の内側に生じた荒々しい感情に戸惑って、どうすればいいのかわからないままにある。アキトくんとお喋りできたらうれしい、一緒に学校から帰れたらもっとうれしい、もしも手を繋げたら……。いままで彼女が知っていた、嬉しいこと、楽しいことは、両親が毎日用意してくれるオヤツの甘さくらいのレベルのことだったのを、浮葉ははじめて知った。
これはいったいなんだろう。カナちゃんのことを考える。胸の奥にある何かがしめつけられるようで、浮葉を中心に広がる波は、いっそう高く激しくなるような気がする。
カナちゃんはずっと仲良しだった。
浮葉はとってもお喋りが好きな女の子だったけど、なぜかクラスの女の子と喋っていてもテンポが合わなくて、とってもいい事を考えたと思っても、その話題はとっくの昔に終わっていたりして、結果、にこにこ微笑んでるしかなくなる。だからみんなは浮葉のことを静かな大人しい子だと誤解する。ほんとはもっと喋りたいのに。
カナちゃんはそんな浮葉にできた、唯一人の友人だった。
浮葉の喋る内容はいつだってわかりづらい。
けして支離滅裂だからではない。浮葉は言葉を一種の贈りもの、みたいな感じに捉えていたので、頭の中で浮かんだものの中で、一番素晴らしいイメージのみを話そうとするからだ。
そんな言葉を、微笑みながらただ聞いてくれたカナちゃん。
しかも、ただ聞いてるだけじゃなく、どうしても理解できないところ、要所要所だけは浮葉に質問したりして、ちゃんとわかろうとしてくれていた。じっさいに交わされる会話の数は少なかったけれど、千の言葉を使うより、ずっとずっと深いところで2人が通じ合っている気がして、浮葉は本当に嬉しかった。
ずっとアキトくんの事を考えるようになってから、浮葉は、カナちゃんにアキトくんのことを話したくてしかたなかった。彼女が見つけた彼のいいところ、見た目に合わない、意外にドジなところ、ほかにも、ほかにも。ある日思い切ってアキトくんのことを話題に出してみた。カナちゃんは黙って聞いていた。話し始めたらとまらなかった。ひとしきりはなして、ふと間があいた。カナちゃんはちょっと沈んだ表情で浮葉に尋ねた。
「ウキちゃんはアキトくんのことすきなんか?」
恥ずかしくて返事はうやむやにしてしまったけど、カナちゃんの妙に暗い表情が浮葉はちょっと気になった。
陸上部の練習で浮葉が遅くなったある日の帰り道、200mくらい先にカナちゃんの姿を見つけた浮葉は、吃驚させようと思いついて、声をかけずそっと近づいた。よく見るとカナちゃんの横にもう1人男の子の姿があって、それはずっと見ていた浮葉だったらすぐわかる姿だった。そういえばカナちゃんとアキトくんは美化委員でいっしょの居残りをしていたんだっけ、いいなあカナちゃんかわってくれないかな……と思う浮葉の目の前で、2人の手がそっと、つながれた。
次の日、浮葉はカナちゃんをそっと呼び出して、尋ねた。カナちゃんは浮葉に、アキトくんと自分がじつはつき合ってる事を言い出せないままいたことを謝った。浮葉はとっても悲しかったがほかならぬカナちゃんだったらしかたないかなとちょっと思っていた。しかしカナちゃんの最後の一言が浮葉を凍りつかせた。
「アキトくん、大きな女の子嫌いだって言ってたから、ウキちゃんじゃどうせ無理だったと思うよ。」
ソンナコトイワナイデモイイノニソンナコトイワナイデモイイノニ………うわ言のように頭の中で繰り返す言葉を洗い流そうとするようにバスルームでシャワーを浴びながら、浮葉は泣いた。これ以上無いくらいに泣きじゃくった。なんでアキトくんを手に入れたカナちゃん、唯一の友達だと思ってたカナちゃんからそんなひどい言葉を自分が投げつけられなければならないのか。ひとしきり泣いたあと、ちょっとは気持ちが落ちついたので気持ちを落ち着かせてくれる効果のあるという紅茶ベースの入浴剤を入れた湯船の中に身を沈めた。落ちつくと自分の好きなアキトくんを自分から取り上げたカナちゃんのことが憎たらしくて仕方なくなった浮葉はそっとカナちゃんのことを想像する。するとミニサイズのカナちゃんが浴槽の湯面にあらわれて、泳ぎがあんまり得意でないカナちゃんは手足を一生懸命にバタつかせて黄色い湯面でもがく。なんとか浴槽のふちにたどり着いたカナちゃんを浮葉がたてた大波が襲い、再び彼女は浴槽の中央へと引き戻される。突如湯船の中央に出現した渦潮の中心で半ば意識を失ったカナちゃんがくるくる廻る。やがて動かなくなったカナちゃんはしだいに溶けて、淡いピンク色のような液体になって黄色の湯の表面に浮かんだ。幻の存在だとばかり思っていたカナちゃんがそうではなかったので、急に気味が悪くなった浮葉は風呂の栓を抜いてそのお湯を全部流した。
次の日からカナちゃんは学校へ来なくなった。
カナちゃんのお母さんが学校にやってきて、何か変わった様子は無かったかと聞いた。いつも上品なカナちゃんのお母さんが傍目にもわかるほど憔悴しきって見えた。浮葉はカナちゃんのお母さんの目を見ることができなかった。
やはりカナちゃんを溶かしてしまったのは自分なのだろうか。
カナちゃんが溶けたお湯は流してしまった。
そのお湯が流れて行く先はわからないけれど、そこはきっとあんまりきれいな場所じゃないから、カナちゃんごめんねごめんねと心の中で浮葉は詫びた。本当にすまないという気持ちで心をいっぱいにしているのだけれど、カナちゃんの本当の名前も、顔も思い出せなくなってきている自分自身に浮葉は驚いて、いや、でもアキトくんのことはまだ思い出せる、カナちゃんが溶けて流れていったお湯といっしょにカナちゃんの思いでも流れていってしまったのだろうかと悲しくなってしくしく泣いた。2つの目が溶けてしまうのではないかと思うくらいに涙は出てごめんねカナちゃんごめんねとくりかえし口にしつつ浮葉は泣いた。悲しくて悲しくてしかたがないのに誰のために自分が泣いているのかだんだんわからなくなってきているのがとっても恐ろしくてごめんねカナちゃんごめんねカナちゃんと浮葉は繰り返す。それは忘れてはだめなんだそれを忘れたら。きっと涙が流れ出るのといっしょに大切な何かも流れ出てしまうのだろうと思うけど、涙は決してとまらなくて、ついに浮葉は友達だったカナちゃんの名前すらも思い出せない。それが無性に悲しくてやるせなくてまた泣いた。浴槽からいつしか浮葉の涙はとうとうとこぼれはじめ、緑色だったお湯もすべて流れ出てしまった。浮葉の零した涙だけがそんな浮葉の身体を浸して、こんなに悲しい思いをしているのに、この涙にも自分は溶けてしまうことはできない、悲しい浮葉は自分の足と足の間に赤い何かを見つける。これはいったいなんだろう。悲しくてもう何も考えることはできない。胸の奥にある何かがしめつけられるようで、浮葉を中心に広がる波は、いっそう高く激しくなるような気がする。そっと、手で掬うと、掌で出来た器の中に涙といっしょに広がるそれは血で、きっと自分は何か悪い病気だったからこんなにも悲しい、でもこの淡い赤色をしたものにならば自分は溶ける事ができるかもしれないと浮葉は思った。そして浮葉の身体はゆっくりと溶け始め、バスルームは淡い赤色の液体で満たされはじめる。名前も忘れてしまった友達の女の子と同じように淡い赤色の液体の表面に漂う存在となった浮葉は、バスルームからとうに溢れ出し、それでもゆっくりと水位を上げつつある液体に世界は包まれて、全ての生き物は自分のようになるのだ、と予感のようなものを感じる。それはちょっと寂しいけれども仕方なくて、それでもやはりアキトくんやあの女の子がそばにいてくれれば嬉しいなと浮葉は思う。あの名前を思い出せない女の子に今度はきっと謝ろうそして許してもらえるならもう1回お喋りしよう、ゆっくりと波打つアキトくんの身体とっても綺麗でどきどきするよねって。いろいろなものが流れ出してしまったので、今では2人とも顔もはっきりとは思い出せないけど会えばきっとわかる。淡い赤色の液体の表面をどこに向かうともなくゆっくりと漂いながら浮葉だったものはぼんやりとそう考える。
(了)
00/12/30(SAT)
食べてるものマトモに消化してる気がしない―――力が入らない―――でも今日から帰省する予定なんだよな―――面倒くさいな―――実家にいる間このページどうしようかな―――手ぶらでいっそ帰ってみようかな―――もしくはコンビニの袋片手に下げて―――病気になると心も無闇に弱るのがわかるね―――もう、何もしたくないなあ―――
■えびすよしかず恐怖伝説
【雑誌】 快楽天 2月号 ワニマガジン
陽気婢「内向エロス」はやっぱり「内向エロス」内陽気婢(竹井先生)の作品とエロ漫画家兼高校教師(逆?)な竹井先生の秘密のハイスクールデイズが描かれるって手法な感じで、実際の話続きモノそんなに得意じゃないだろう陽気婢にピッタリな構造の作品なんではないかと思う。そして、竹井先生の漫画は帰省した実家近くのコンビニ店員として再会した小中学校時代の同級生とアレコレ…というもの。そばかすはともかく、なんでおさげにリボンナンダヨ!ってちと思う。香芝さん可愛え―――けどやはり年齢合わないような。しかも異様なシチュエーションでいきなりだ!!素晴らしい!そして冴えない竹井先生現実モードはいきなりバレかい…。いや、コレいいと思うんですけど、竹井先生作品でエロ補完、日常漫画は竹井先生現実話で、という感じ。ややこしい?鹿島田しき「カルメン」は無敵のゴージャス天使カルメンがなんでかよりによって年末のアキバに降臨す、の話。そんな場所でどんなキャラの出現フラグが立つというのだ〜意外な(?)カルメンの正体だのなんだで楽しめました。よきかな。そしてYUG「暮れてゆく空の下で」。うーむ、メルヘン軍曹のあざなはダテではない(笑)お兄ちゃん大好きな高校生美奈のお話、それ以上でもそれ以下でもないけど、しかし、過去に遡ったりして入浴シーンだの集団での着替えシーンだの、いろいろと取り揃えてあって強力、と書いてみて自分が穢れた大人になった気がした。可愛えーお話なんでそう思って素直に読む人ばっかりでしょう!とも素直にいえない自分。がっかり。そしてまだやる気なんだ楽しいけどさ、な月野定規「おませなプティ
アンジュ」の第3回。今回はプティ・アンジュのかつてのライバルキャラである悪魔っ娘登場!ってことでよーは全員ボケ漫画にまた一人ボケ加わっただけの模様です。と、いうか展が強引過ぎだろ毎回。ラストページ、手に持ってる血をたらした物体が………きゃー!!かるま龍狼は再録でした。巻頭カラー、米倉けんご「エヴァーグリーン」は痛々しくてたいへんによいけど、もうちょっと展開進めてみてもいいかな、と思う。
あんまし調子よくない。同じ風邪引きでも、喉や発熱といった症状に表れずに胃腸に来るタイプというのは直りかけかどうかの判断がつきにくい事この上ない。身体に力が全く入らない状態なのだが、これは風邪のせいなのか、36時間くらいミカンとかリンゴとかの果物、そしてウーロン茶、グレープジュースしか口にしてせいなのか判断に困るのである。体調万全な時でも1日半ほとんど水分だけしか取らなかったらそりゃ弱るよね。近くのうどん屋に出かけて判断、のつもりがまだ準備中だったのでけっきょくコンビニで雑誌といっしょに食糧補給。やっぱし麺類かなあと思ってペペロンチーノ買って食べたらまだ具合悪いことが判明。まだ駄目か。おまけについてたフライドガーリックほんのちょっととはいえ出来心でかけてみたのも大失敗。くらくら。
【雑誌】 近代麻雀 2/1 竹書房
うーん年末進行のあおりをうけたのか連載陣の画が微妙に荒れている気がする号です。最初は風邪引いてるせいで線が歪んで見えるのかと思ったけど違うよね。月1連載組と短期集中連載組以外ヘロヘロです。わかりやすくキビシー感じなのが片山まさゆき「牌賊!オカルティ」。なんか全員の顔異様に歪んでるな…。内容はといえば唯一優勝の目、最初から無さそうなキャラ岬君の存在理由という感じかな。極めてセオリックな打法の彼はまんま主人公朧くんの鏡だったわけですね。今の段階ではこの決勝メンツには太刀打ちできない事を直接対決無しで読者に悟らせるためのコマというか。ということで今回で彼は用無しでしょう。ところで週刊連載と月刊連載やっててなんでまだ44ページ描けるのか凄まじいな、な嶺岸信明(原作:阿佐田哲也)「海道筋のタッグチーム」。麻雀小説で名が売れ始めた阿佐田哲也が受け取ったファンレターにある無敗の打ち手、彼、いや彼らは一卵性双生児の青年たちで…というエピソード。じつは原作の小説では≪追記≫として書かれた部分が物語全体のオチとはまた違った意味でのオチになってる作品なのだが、それも馬鹿正直に漫画化してるあたりがまたいいかな、と思った。そういえばコレって竹書房的には「哲也」人気にあやかって(笑)阿佐田哲也原作シリーズの増刊出したいって事なんだろうなとも思った。そして指摘されないときっと気づかない、でも指摘しておこう。上野顕太郎のあのシリーズ、今回は「闇雲麻雀」が掲載されてます。宇宙→海底→暗闇→銀幕ときてコレ。何を言ってもネタバレになるんで言わないけどコンビニとかで見てみてね。すぐ読み終わるし(笑) メモ:来月号の近代麻雀ゴールドから秋重学の短期集中連載「ベルベット・109(仮題)」が始まる。渋谷センター街に集う若者たちのカリスマ・竜を主人公にした麻雀漫画らしい(笑)
00/12/27(WED)
お腹痛いって書いたあと布団にごろんってしたら異様に肌寒くなってきて「いやこの冬1番の冷え込みかもな〜」とぶるぶる震えていた。電気毛布のレベル最大にしてもまだ寒くて何が起こってるのかと不思議に思ってたら30分くらい経って気がついた。「これ風邪の悪寒だわ」ということで風邪ひきました。ぶるぶるというよりはがたがたしてたんだからさっさと気づいてもいいよなあ。でも24時間寝てたら体調ある程度回復した気がしていて「なんか野生の動物ぽいな〜」という気がしています。さすがにお腹すいたけどたぶんあっさりしたものしか食べられない。外食産業は病人食をメニューに取り入れよう。できればデリバリーサービスを。1年中とは言わない、せめて風邪やインフルエンザのシーズンくらいは。
00/12/26(TUE)
間違いメールっぽく見せかけたエロサイト宣伝スパム、毎日届くんですけど。
昨日はなんであんなに(1,266Hit)カウンタ回ったのか?不思議だ。
あとで足します〜。お腹いたい(;д ;)
【単行本・漫画】 あさりよしとお「HAL はいぱあ あかでみっく らぼ」 1巻 ワニブックス

ビルの屋上の変な研究所で日夜奇妙な実験に精を出す希印(きじるし)博士と女子高生助手、リカちゃんの2人がおりなすサイエンス・コメディ。
単行本冒頭で引用されたアーサー・C・クラークの言葉、「十分に進歩した科学技術は、魔法と区別がつかない」が全てを表している。きよくただしいかがくがくしゅうまんが。
取り上げられてるテーマは「生命の誕生」、量子力学を扱った「シュレディンガーの猫」、「生き物の飼い方
恐竜編」、核分裂反応について説明した「ザ・臨界」など。
どれも興味深いテーマであり、しかもキャッチーな形で説明されているので読んでいて感心することしきりであった。
特に「なるほど」と思わされたのは、我々がおもに「音」についての現象だと認識している「ドップラー効果」が、「音」と同じく「波」であると観測される光にも同様に起きるということであった。けっきょく「ドップラー効果」というのは波の発生源が観測者の位置から遠ざかったり近づいたりすることで見かけ上の波の波長が変化することによって生ずる現象で、たとえばパトカー、救急車のサイレン音変化が例として挙げられる事が多い。しかしながら、「車のテールランプが赤く見える」という現象が同様の「赤方偏移」によって起こる現象だとは思わなかった。まさに盲点をつかれた思い。まだまだ学ぶべき事はたくさんある。ほかにも「恐竜の滅んだ原因がここ数十年の急激な体勢変化にある」という説、2足歩行ロボットの未来型など、どれをとっても科学の持つセンス・オブ・ワンダーをみごとに描いているもので読んでいてワクワクする。しかし、それはきっと我々が気づいていないだけで日常の中にたしかにあるものなのだ。たとえば、待ち合わせの時間に遅れそうな場合、誰もが急いだり走ったりすると思う。ゆっくり歩いた場合とくらべ、この場合目的地には早く着く。しかしこの現象がいわゆる「ウラシマ効果」によるものだということを自覚している人間は少ないのではないだろうか。つまりは光の速度に近づく事で時間の進みがちょっと遅くなるということなのだ。
たいへん良くできた科学学習漫画で、ワニブックスから出ているのがちと意外に思えるほど。学習研究社あたりから出ていてもまったくおかしくない本だと思います。
【雑誌】 別冊ヤングマガジン No.15 講談社
わりと面白いな。新連載、田村和己「バトルクイーン イタチ」は驚異の筋肉質武闘派ガールが主人公(?)の学園制圧漫画。と書いてみたけどどうなるのかはよくわからない。もう1つの連載は押切蓮介「カースダイヤリー」。祟られ日記ってそのままのタイトルだなあ。というか周囲が激しく不幸になってる(大沢さん…)のとあまりに心のこもっていない担任の加藤先生の台詞がオモロかも。あと藤寿男「佐藤陽一(24)」はなかなか。AVよりもVシネマのお色気を楽しむ男のお話。ほのぼのショボい。記伊孝(ハイジャック原案:宮野勝行)「犯罪交渉人 峰岸英太郎」2回目もいい感じ。本人が直接交渉しないとか、なかなか。女の子の画も可愛いよね。
読んだ本
■克・亜樹「ハーレム革命」2巻 少年画報社
うーむ。わかりやすく裏「ふたりエッチ」だな(^ー^)登場人物もほとんどコンパチだし。あとがきで「同じ作風の作品は同時に描かないようにしている」みたいなこと書いてあったけどこっちは「こっちはした後でぜったいブクブク、ドロッ。」とかそんなんだろう。ふふふ。
00/12/25(MON)
【雑誌】 アフタヌーン 2月号 講談社
まずは巻頭カラー、あらお久しぶりなトニーたけざき「SPACE PINCHY」。さっきまでポンチーだと思ってた。エロコスチュームのヒロイン、ピンチーと弱み握られて嫌々舎弟なオードリーQの宇宙へっぽこ冒険譚。いやあ、このあざといポーズが!シチュエーションが!とか思ってたら最後ガックシだったりして(;д ;) フルCG漫画でまた単行本になるの時間かかりそうだな…そしてやはり今月号の目玉。33名のアフタヌーン漫画家陣が一手に会した「大合作2」。病院ネタというか看護婦ネタなのは結局ナース服描かせたかったのかな〜と。しかしギャグ班の仕事より何より平田弘史先生の仕事と岡田芽武の使い方が上手かったですね。「 拙者「ばんぺいくん」 ……でござる 」もう、飛び道具だな(笑)平田先生ってスクルド描いてます?描いてないよね。頼めなかったのかなあ流石に。しかし話はぜんぜんわからない。沙村広明「無限の住人」は物語も佳境に入ってて結局凛の言ってる事もやってる事も一貫性ぜんぜん無くてそこがなんだか可愛いなあ…とは思うけど白いね。岡田芽武「ニナイカライ」って一度「大合作2」読んじゃうとどーもギャグに思えたりするんですがどう?とうとう中学生編に突入な鬼頭莫宏「なるたる」は初めてシイナに萌えました(笑)いや、きっと今だと自分の名前も「秕」って書けるんでしょうねたぶん。って当たり前ですか?やっぱりシイナの掌の傷は聖痕の意味があるのかな、と思う。黒田硫黄「茄子」は初の前後編、自転車レースのお話。ナスがちょっとでも出たらOKってルールでもぜんぜんいいな。でも今回の話は前編だけだと物語的な引きが弱いかも。原作:真刈信二 漫画:赤名修「勇午」はトンデモサイエンスネタなエピソードだったのか。これはネタバレしちゃうときっと面白くないので書きたいけどガマンガマン。でもちょっとだけ。「DNA欠損とかで精神的肉体的に問題大ありな子供産まれてきたら凄まじいレベルでの冒涜だよね。天に唾吐くどころじゃないな…」しかし考えれば考えるほどトンデモ大ネタだ。ひぐちアサ「ヤサシイワタシ」は「五年生」の遺志を継いだのかなんなのか、同じようなポジションで別な方向から精神を攻撃してくるので読んでいて震えますぶるぶる。どーしたいんだ北道正幸「ぽちょむきん」。きっと展開考えてないだろ、でもそれがこの人か、とか放りっぱなしだな「風林火嶄」とかいろいろありますが時間押して参りましたのでこれにて。
【雑誌】近代麻雀ゴールド 2月号 竹書房
今月号は不思議にいい感じです。桜井章一知らない人にも薦められる感じ〜。まずはとにかく驚きの福島聡「きいろとむらさき」。麻雀マンガだけど「DAY DREAM BELIEVER」だよ。虚無感に苛まれながら日々をすごす中年男村崎と大金抱えて家出な高校生きいろ2人の話…とストーリー書いてみるとほらね。どこか白昼夢の世界を漂っているような主人公たちの視線、そして独特な台詞回しがこの人の味。麻雀知らない人もコンビニ立ち読みくらいはしてみても損無いです。あとは安達哲(原作:有元美保)「ギャル雀」。今回はTV取材来てうんぬん…話。非常階段でプロデューサーと………が安達哲テイスト。ちょっと面白くなってきた。あとは第5回雀鬼流全国大会の詳細レポ載ってますといった感じ。原作:安部譲二 作画:嶺岸信明「紅蓮」は役満しばり2人勝負決着。片やダブリー、片やそれ鳴いたらイーシャンテンってのは凄すぎるんですが。しかもツモってダブルだって。全人類が麻雀いっせいに始めても出現するまでに100年以上はかかりそうな確率の事が平気で起きてます(笑)「アプサラス」といい、安部譲二、どうかしてるのでしょうか?
読んだ本
■荻野真「拳銃神」1巻
集英社YJC
単行本表紙だけ見ると、どんな話だかぜんぜんわからないかも。主人公は下町の派出所に勤務するヒラ警官、的場イサム。銃持つのを嫌がったり見た目頼りなかったりいかにも腰抜けな彼は実は元プロフェッショナルな暗殺者で………えーとマカロニウエスタンの荻野的解釈、のつもりが結局いつもの荻野節、キワモノガンアクションでした。日本に進出してきた暗殺者集団のメンバー、身体中に銃火器仕込んでたり変身したりするんで「お前ら改造手術でも受けたんか?」ととりあえず言いたくなったり、主人公のイサムはイサムで至近距離からのマシンガン連射を体くねらせて避けてみたり、とても人間技とは思えない展開ばっかりです。わお!なかなか面白いです。
■西川ジュン「FLY」1巻
ぶんか社ホラーM
主人公の石田ユミは16歳の高校生。彼女には誰にも言えない秘密があった…えーと、つまり彼女はテレポーテーション能力者なんですが、その発動を本人も制御できないのです。つまりは「いつどこに自分が移動するのかわからない」状態。だから常時、「これから冬山登山に行かれるんで?」みたいな装備して学校通ってみたりしてとにかくメチャメチャ怪しいんですが、なんで誰も疑問に思わないのでしょう?そんなわけでホラーマンガでもエスパーマンガでもなくて実はサバイバルマンガです。これもなかなか良い。ユミの秘密握って脅迫してるつもりがなぜかヘタレ役になっちゃった意地悪メガネ君四方堂マモルくんがええかも。なんでみんなそんなに目を見開いているのでしょう?
00/12/24(SUN)
【単行本・小説】 麻耶雄嵩「あいにくの雨で」 講談社文庫

麻耶雄嵩の作品の特徴の1つとして、まず閉ざされた異様極まりない<世界>を創り上げ、そして物語ラストにおいてそれを粉微塵に破壊する、という作風があります。しかもたいていの場合、それは作中人物のアイデンティティーをも道連れにした完膚なきまでのカタストロフィーであります。「翼ある闇」しかり「夏と冬の奏鳴曲(ソナタ)」しかり「鴉」しかり。
しかしこの「あいにくの雨で」はそれらの作品が持つような、人工的でどこか禍々しく狂気をはらんだ美学みたいなものとは無縁のものです。たとえば物語の主人公は如月烏兎(うと)、高校3年生の少年であり、事件は街外れの廃墟にあるコンクリート造りの塔の中で彼の友人である祐今(うこん)の家族が次々と殺されるというもの。烏兎は祐今とも共通な親友である獅子丸とともにこの事件解決にのりだすのですが……。えーと、つまりは青春ミステリであります。舞台、登場人物たちの設定フォーマットはたしかに青春ミステリ、しかし麻耶作品に共通のどこか冷え冷えとした雰囲気は健在です。どこか、誰も何も信じられないような。烏兎、獅子丸の2人は塔における密室殺人事件の調査の傍ら、高校生徒会調査室、通称クリークの諜報員として活動します。調査室の存在目的は生徒会運営をスムースにすること。対立する派閥どうしのパワーゲーム、囮捜査による内偵者の炙り出し。うーむとても殺伐とした高校生活です(;´Д`)
烏兎、彼女もいるのに。
ひょっとすると高校生探偵主人公にしたミステリ漫画なり小説をリアルに描くとこうなってしまうのかもしれません。絶妙な居心地の悪さ。そして最終章、全ての謎が解決されても前述した作品のような大崩壊は訪れません。しかし読者である私たちは降りしきる冷たい雨の中、主人公である烏兎とともにずっとそこに取り残されたままになるのです。寒い、寒いよ。
青春推理ものを期待する人にこの作品は薦められません。麻耶作品読んだ事無い人にも。これはあくまで、今までの作品に共通する非情にも思えるような世界崩壊の衝撃を楽しめる人間が、それらの作風をフィルターにかけて青春ものとして変換した作品だという認識の上で読むものだと思います。
ちなみに
「翼ある闇」………読むには古典本格作品に対する知識がちょっとほしい。ミステリ初心者にいきなりこれはキツいかも。バカ本格。
「夏と冬の奏鳴曲(ソナタ)」………「開けてビックリ玉手箱、ポン。」という作者コメントが全てを物語る。麻耶雄嵩を許せるか否かの踏絵的作品。これダメならダメなんでしょう。
「痾」………「夏と冬の奏鳴曲(ソナタ)」主人公の烏有(うゆう)君へのダウン攻撃。とーぜん「夏と冬…」読んでから。
「鴉」………これから読んでもOK。レビュはこちら。
「木製の王子」………これから読んでもOK。推理メモはこちら。(ネタバレなんで未読者は絶対ダメ!)
「メルカトルと美袋のための殺人」………ここから始めてもOK。たぶん日本一の性格悪銘探偵、メルカトル鮎の活躍そして美袋君の受難を描いた短編集。「遠くで瑠璃鳥が啼く声が聞こえる」は素晴らしい。こんなに見事に悪意を秘めた後味悪い短編、この人にしかきっと書けない。
こんな感じかな。「あいにくの雨で」読む順番的には一番最後でもかまわない感じです。あと千街明之による文庫版解説、麻耶作品の分析など出来は非常にいいんですがちょっとネタバレしすぎなんで注意してください。
この作品、すれた新本格ファンだったら事件の真相すぐに見当つくと思います。
【単行本・漫画】徳光康之「濃爆おたく先生」1巻 講談社マガジンZKC

ザク・グフ・グルググライクに頭に角のある男、転任教師、暴尾亜空(あばお・あくう)。「内申書に響くから正直にな」彼は開口一番こう言い放つ。
「どのMS(モビルスーツ)がいちばん好き?」
ほんものだ嗚呼ほんものだほんものだ。「最狂超(スーパー)プロレスファン列伝」作者である徳光康之が次に描いたのはガンダム命!漫画だったよ。暴尾は語る。とにかく語る。「俺はドムが大好きなんだ!!」彼の妄想は炸裂する。
「ドムに角があれば黒い3連星はガンダムに勝っていたのに!」
彼は自らを犠牲にして核爆発事故からプロトタイプドム機体を守った技術者たちの生き様を語り、生徒たちは涙する。しかし、その話は彼の妄想だ(T-T) そう、ここにあるのは溢れる愛情のあまり、自分の中に俺ガンダム史を作り上げるまでに至ったガンダムマニアの心の叫びだ。「∀(ターンA)ガンダム」にとうとうドムが出なかったことに涙する暴尾。彼の妄想は暴走し、とつぜん「∀(ターンA)ドム」が始まる。ちなみにこのパート、曽我篤士描くコミック版「∀(ターンA)ガンダム」まんまだ。発掘されるドム・ドム・ドム。そして「新機動戦記ドムW」、「機動武闘伝Gドム」。そしてそしてそして。
ひょっとするとダメオタク漫画みたく思えた?たとえばG.B.小野寺作品みたいな。が、しかし、一見同じように見える両者の作品の間には実はかなり大きな隔りが存在する。「でもやっぱり社会不適合者だよな…」という前提がどこかに見え隠れする小野寺作品はアッパーな展開の中にダウナー要素が存在する。しかし、この「濃爆おたく先生」にはそれが一切存在しない。暴尾が徳光康之の分身である事はもちろん言うまでも無いが、じつは分身どころではなくて、100%そうなんじゃないか?と錯覚させるだけのパワーだけがここには存在する。敬愛する対象への迷いは微塵も存在しない。「叫ぶジオンの会」も「月刊どむ」も、徳光、本当にやってるのでは?という気がしてならないくらいの。小野寺作品はダメ人間ネタとして秀逸だがこっちはネタではない。オタクという生き方への提言なのだ。
併録「サクラ大戦おっかけ日記」。こっちもスゴイ。本編の中でもガンダムとサクラ大戦、その両者に惜しみなく愛情が注がれているのだが、その、ジオンに対する裏切りともとれる行動について必然とも呼べる理由をきちんと用意してるのもスゴイ。しかしそれを必然と感じるのは徳光康之だけだろう(笑)。きっと。
00/12/23(SAT)
砂さんとしばたさんからお誘いを受けて池袋で呑んだ。待ち合わせ場所に行ったら南研一さんがいて「あれ?南さんも」とか思ってたらなんと別口の忘年会で同じ場所同じ時間での待ち合わせだったのだった。こんなこともあるのか。なんとなく合同な飲み会となった。こちらのメンバーは前述した砂さん、しばたさん、オレ、志賀さん、沼田さん。向こうのメンバー、ちなみにコミティアなどに参加の同人誌「Parking?」の方々は、南研一さん、山本昌幸さん、山川直人さん、紅茶羊羹さん。計9人で知らないうちに大所帯な飲み会になったのだった。
このメンツの中で初対面なのは山本さんと山川さんと紅茶羊羹さん。「Parking?」はもちろん読んでるし、それぞれの方々の同人誌も持ってるんだけど、「何話せばえーのかなー」とかいろいろ頭の中がぐるぐるしてるうちに終わってしまった感があった。すみません。しかし酒飲むと毒しか吐かないなあ俺はなどと考える。よく考えると参加したほとんどの方々が描き手側の人間であるのに、俺はそうではないからきっと無責任に作品についていろいろ言えるんだろうなと思う。その言葉が自らに反射して返ってくることがないものなあ。
このページで最近俺がレビュした作品、「天使の囀り」だとか「Q.E.D」だとかを砂さんが「読んだよ」とか言ってたのでどうにもたまらない気持ちになる。たぶん俺の文章読んで買ったんだよって事ではないかと思うんだけど「あれ薦めてよかったのかなあ」と不安感で心がいっぱいになるのだ。ひえええって感じ。心にも無い事を書いてるわけでは勿論無いし「素晴らしい!」とか書いてあるなら間違いなくその時点ではそう思ってるんだけれども、それでもそれはあくまで俺の主観的なものだし、半年前に書いた文章でも今同じ作品について書いたらまったく違うものになる気がする。このページにあるものは、知識的なインプットが少しながら増大したり、それ以上にいろいろ忘れたり(笑)、刻一刻と変わっていく自身の中からのアウトプットを瞬間的に記録したものに過ぎないものだよなあ、という意識がずっとあるのです。数値による絶対評価をしないのはその基準になる俺の評価軸がひどく曖昧なものに過ぎないのでそうしてるのだし、このページの記述に「漫画のページ」とかないのもそういうこと。明日になったら何を書いているのか、自分でもわからないから。今やってる内容をページタイトルとかに使ったり、もっとわかりやすくズバッとしたほうが、毎日訪れてくれる皆さんきっと安心できるだろうな、とは思うんだけど……すべて甘えと言い訳。
1次会で酒飲んで酒飲んで飲んでたらわりに気持ちよくなった。でももっと気持ちよくなってる人が横にいたのですぐ醒めた。2次会で飲んでさすがに眠くて仕方なくなったのでオレンジジュースだとかでクールダウンしてたら微妙にマターリしてまた頭回転しだしたので話して、大丈夫かな?とか思ったのでもう1回カクテル飲んだら死ぬほど眠くなって3次会ではずっと寝ていた。
池袋で深夜客引きをしているお兄さんやお姉さんを見ていると縄張りがあって行動パターンが決まっていて、なんか群れ行動をとる新種の昆虫を見ている気がしてきて自分もなんだか虫の世界に迷い込んだ気がしてきた。「大変な仕事だよなあ」などとぼんやり考えながらもどこか現実から乖離した気分。自分の世界に帰りたい。寒いし。家に帰って寝転がってラスト近くまで読んでいた麻耶雄嵩「あいにくの雨で」読み終えたらあんのじょう心の底まで冷え冷えとした空気が降りてきたような気がしてまた寒い。でも浅暮三文の「夜聖の少年」読んで回復したので寝る。
00/12/22(FRI)
久しぶりにまる2日更新しなかった。
■苦節3回(たいしたことない)Yahoo!
JAPAN に登録されたよ。
でも紹介文が異様なまでにそっけないので新規の人、誰も来なさそう。いままでとヒット数変わらないでしょう、きっと。
■必殺仕業人 個人的ブックマーク。渋すぎるチョイスセンスです。
予定があるのでこれにて。スマソ。
読んだ本
■椎名誠「本の雑誌血風録」朝日新聞社文庫
雑誌「本の雑誌」立ち上げから軌道にのるまでを描いた作品。椎名誠、目黒孝二、沢野ひとし、群ようこらが実名で登場する。当たり前か。新しく集団でモノを作り上げていく際の興奮と熱狂みたいなものが伝わってきて燃える。その昔目黒孝二=北上次郎だと知った時には驚いた。あ、そういえばその目黒主役な小説「もだえ苦しむ活字中毒者地獄の味噌蔵」角川文庫
読むときはここらへんの知識先に仕入れておいたほうがきっと面白いでしょう。
■宮城理子「花になれっ!!」11巻
集英社マーガレットコミック
しかし、異様にエッチくさいな。フェロモン体質な女の子が主人公なモテモテストーリーなんだけど、どうにも主人公が優柔不断でいろいろな男の子になされるがままにアレコレ。ガラス代(100万)弁償するためにエッチコスでファミレスバイトしてるのを同級生に見つかって口止め条件で3人がかりでいろいろ触られたり(もうそれは風俗)病院のベッドで………撮影現場で………彼氏のいない家で同級生に………全編そんな感じ。
「えろえろよ―――!!」
■宮脇明子「流れ庭師仁和左衛門
」2巻 ヤングユーコミックスコーラスシリーズ
仕事先でいろいろな事件に遭遇した流れ庭師がそれをなぜだか解決してしまう……といった「家政婦は見た!」シリーズさも似たり作品(だと思う)。1巻に出てきた女の子再登場したりする。(そういえば自称美人天才科学者な人もちょっと出た)
仁和左衛門がなぜ流れ庭師になったのか、彼の秘められた過去にかかわってきそうなエピソードと
仁和左衛門の前にかつてのライバル登場?を匂わせた学生時代のエピソードの2本を収録。
■宮脇明子「名探偵保健室のおばさん」1〜8巻
マーガレットCワイド版
ついでに。これ8巻で完結してないんだよね?普段は傍若無人な保健室のおばさん。でも一度事件がおきれば白衣を脱ぎ捨て、超クールなスーパーウーマンに変身!なんというのか、設定で相当ムチャしてるのだが、そんなこと関係なしに面白かった。文句なし。「流れ庭師仁和左衛門
」も基本的に作りはまったく同じなんだけど、こっちのが馬鹿馬鹿しくて素晴らしい。嫌々ながらも下僕の神宮寺くんとかキャラいいし。それにしても神宮寺君好きだから意地悪しちゃうの…な美少女黒井さんがあっさり殺されちゃったのにはビックリしました(;д
;)
レビュはどーかな?と思うものもたまに記録します。メモがわり。連載の続きものとか。たぶん次回からはこんなに書きません(笑)
麻耶雄嵩「あいにくの雨で」講談社文庫 / あさりよしとお「HAL」ワニブックス
/ 浅暮三文「夜聖(やせい)の少年」徳間デュアル文庫
/ 瀬名秀明監修「「神」に迫るサイエンス」角川文庫 読んでます。
浅暮三文「夜聖(やせい)の少年」はいい感じ。幻想とSFのハイブリッド小説みたい。そこらのヤングアダルト作家とは明らかに文章レベルが違います。素晴らしいです。まだ読んでないけどたぶんね。
00/12/21(THU)
やっぱり良くないでしょう。でもそんな事(笑)とくに気にしなかったんじゃないかな〜この作品については、というのが僕の感想です。往復書簡みたい>ほそいさん。
【単行本・小説】 久世光彦「早く昔になればいい」 新潮文庫

たいへんに面白いです。
十四歳、まだ痩せてちっぽけな子供だった私は、ボチやフライデーたち仲間と一緒に冒険をした。口では冒険といってもそれが冒険とは呼べない陰惨な性質の悪い企みだった事は誰もがみんな知っていた。町一番の大きな家の娘で、綺麗で、赤い着物を着ていて、二十歳を過ぎているのにいつもけらけら笑っていて、好きだといわれれば誰にでも喜んで身体を開いたしーちゃん。つまり静かに狂っていたしーちゃんを神社のお堂に連れ込んで、みんなで輪姦した夜、そんな時でもしーちゃんはにこにこと笑っていて―――そして次の年の夏、川で溺れたしーちゃんは狂ったままに死んでしまった……。
というのは40年も昔の事。あれ以来一度も訪ねたことがなかった私がしーちゃんのいた町に宿をとったところから物語は始まります―――といったものの、私が今のその町で何かする、といったお話ではないのです。お話のメインはしーちゃんの事。それは40年前、楽しくて恐くて情けなくて、でもやっぱり女神みたいだったしーちゃんの記憶だったり、永遠に来ないことを知っている、いい匂いがするしーちゃんと2人で過ごす幸せな春の日の記憶だったり、自分が見るはずもないしーちゃんがいなくなって40年も経ったあとのしーちゃんの家、椿屋敷の様子だったりして、つまりそれは回想、空想、そして幻想だったりするんですが、それら3つの中にいるしーちゃん、死んだはずのしーちゃんがいつしか今、ひょっこりと帰ってくるような気がして……遥か昔、そこに置いたままにしてきた14歳の私も帰ってくる。時は動き出す。そんなお話です。
今いるのは回想、空想、幻想、いったいどこなのか。幻惑的な筆致で書かれる文章は美しく、切ないです。200ページ強な本なんで時間かからないかと思ったんですが、じっくり味わって読んでしまいました。
もちろん意図的にだと思うんですが、いろいろと偏った作りになってるところも興味深いです。たとえばしーちゃんを輪姦したの5人なんですけど、その中のメンバー、わたし、ボチ、フライデー以外の2人の描写がぜんぜんないとか、しーちゃんは回想シーンでは台詞1コも無かったな…とか。私の最近の境遇についての情報もカットされててけっきょく何者なのかわからないまま終わったり、そんな私がしーちゃんの尻の記憶を40年間反芻し続けてた……とかいう記述があるとおい!ってツッコミたくなります(笑)そういえば、しーちゃんの白い尻だの着物の裾まくっただのそういう描写はそれこそ山のようにあるのに、全編通して胸の描写、1ヶ所も無いのは何故だろうか?不思議だなあ。
そうそう、狂っていて、でも綺麗なしーちゃんの描写、凄まじく印象的で美しいんですけど、連載後半になるとしーちゃんの暴走に拍車かかってて読んでて笑ってしまいます。「台風の朝、季節はずれの吹流しを頭からかぶってびしょぬれの五色の塊になって坂を転がっていくのを見た事がある。」ですよ。そ、そんな…久世光彦、ノリノリだったんでしょうか?
記憶の中、心の中、そして幻想との境界が曖昧になった現実の中、私はいろんなしーちゃんと会って、そして少しづつ14歳だったあの頃に帰っていく。だから「早く昔になればいい」のでしょう。切ない記憶の中をゆっくりと漂っていくような、そんなお話でありました。
積ん読な「一九三四年冬ー乱歩」も読もう。
【雑誌】漫画アクション No.1 双葉社
うーん、ながしま超介って今のアクション連載作の人気ランキングだと、ひょっとしなくてもエースクラスなのかな、とちょっと思った。スゲエ。国友やすゆき「幸せの時間」はこの作品の方向性を決定付けた(笑)時代先取りストーカー&レイパーな篠田先生が久しぶりに登場してるな。大団円、というか大崩壊も間近。スペシャルゲスト、柏木ハルコ「小悪魔ボーイ」は恋してる小学生の男の子にいいように弄ばれるショタコン家庭教師の女子大生のお話。なんかやたらに目がキラキラでバレバレ。お子様の歯止めのきかない残酷性が出てるひどーい作品でした。原作:橋本以蔵 画:たなか亜希夫「軍鶏」は100話で完結かな、と見ています。内容は決着後、病院へと運ばれるリョウ、そして新しい展開が。すごくくだらないんだけど友美イチロウ「ikiss」のサンタコスプレな女の子がやってきてアレコレ…という脊髄反射で考えれそうなネタ、最後の「うそ―――!」どがーんってコマ逆に新鮮でヨカタヨ。
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