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メビウスよもやまばなし

#02  はやわかりまーじゃんまんがぜんぶ(そのいち)
 世の中には2種類の人間がいる。麻雀漫画を読む人間と読まない人間だ――― なんて単純で退屈な物言い。こんな当たり前な二分法を偉そうに使うのはその言い回しが単に便利だからに他ならないです。でも、普通の漫画いっぱい読んでる人でも麻雀漫画というジャンルの作品には手を出してない人間って多いと思うんです。やっぱり。
 なんせ過去の名作読もうと思っても単行本はもう絶版だ。途中まで単行本化された作品でも続きは出ないことがある。コレだけの事実考えてみただけでも単行本買い中心の人にはきびし過ぎる漫画ジャンルだと言えるでしょう。そこで麻雀漫画に手を出したくとも手を出せない…という人に向けて現在定期発売されている麻雀雑誌4誌の連載作品ぜんぶについてひとことコメントをしようじゃないか、というのがこのテキストの趣旨であります。これでいきなりコンビニ行って『近代麻雀』とか買ってきてもダイジョーブ。快適マージャンマンガライフへのナビゲーション………そこまでのものでもないか。
竹書房 近代麻雀 毎月1日・15日発売
 定番中の定番。2000年最初のリニューアルによって月2回刊に変わってオリジナルから片山まさゆき、押川雲太郎など実力派作家が移籍してきた。去年までの近代麻雀オリジナルが月2回発売されている感じ。全作品とも手堅い作りでハズレがないし記事ページも充実。初めての人はまずコレでしょう。

 タイトル 内容  /  コメント 単行本について
青山広美『バード』  ラスベガスからやってきた天才マジシャン、通称”バード”が世界一の神の指をもって無敗の麻雀打ち『蛇』に挑戦する。マジックの方法論を持って麻雀というゲームの構造を分解する青山広美の才能は福本伸行のソレに近く、もっともっと破天荒だ。そういえば最新号でバードがやってたダブリーかけてから手を作るってイカサマはその昔島本和彦が麻雀スパイ漫画(笑)『デスパイ』で使ってたな。懐かしい。(2話まで連載)  出そう
あっきう『まーいいじゃん』  まーいいです。私(?)麻雀4コマのつもりなのかそうでないのかよくわからないので読んでいて戸惑ってしまいます。(4話)  ムリっぽい
作画:津田ひろみ 原作:伊集院静 『ピンの一(ぴん)』  伊集院静の原作を完全劇画化。物語的にはほとんどが闘牌シーンなんで前号までのあらすじ読めばストーリーわかるだろう。すごく微妙で地味な闘牌やってるとこが好感持てる。渋いです。 出そう
本そういち『フリー伝説最強伝説萬(ONE)』  萬、ケン、西、サル少年の4人がフリー雀荘の最高峰『スターズ』VIPルームでの最終戦に入る。ホクトのケンと彼の永遠のライバル赤い彗星の西(シャア)のバトルが熱い!ネーミングセンスは正直どうか、と思うが画、ストーリー、闘牌内容ともにクオリティは激しく高い。Howtoものとしてもよく出きてるので実は単行本も結構売れている。 出てる(既刊4巻)最後まで出るだろう
福本伸行『アカギ』  鷲巣麻雀途中で休載中。単行本で読めばよい。 絶対出る
(既刊10巻)
木村直巳(闘牌原作 土井泰昭)
『ダブルフェイス』
 近代麻雀誌の中でイチバン奇天烈な漫画が実はコレ。裏麻雀会に君臨する帝王、黒部と競技麻雀界のトップ白河は実は1人の人間の中に潜む2つの人格がそれぞれ発現した姿だった。それを知った新人プロの灰谷(←わかりやすいネーミング)は2つの人格を巡る陰謀にまきこまれていく…。当初は競技プロの対局・そこらの薄汚れた雀荘を舞台にした物語のスケール的にはたいしたことない漫画だったのですが、「天国の対局」なるコロッセアムみたいなトコで命賭けて麻雀打つ裏麻雀始まってから物語スケールは限りなくインフレーション。これまで物語にただ巻き込まれていたように見えた灰谷の過去には実は黒部との因縁があったようで、今は灰谷の封印された過去を取り戻すために『時計仕掛けのオレンジ』やってます。物語開始当初には絶対そんな設定考えてなかった気がするが。また「天国の対局」でそのビジュアルインパクトから読者に大好評を博した「魚座の男」がレギュラーとして登場するようになったのもいい感じ。しかしこの作者、過去の因縁とか呪われた血とかそういう展開が好きだなぁ。前作『殺気ゆえ』もめちゃめちゃなお話であった。 微妙だがたぶん最後まで出る。
(既刊2巻)
片山まさゆき『ミリオンシャンテンさだめだ!!』  世界一テンパイまで遠いダメダメ男・宿命田の成長物語。最初は学生選手権舞台にしていたが途中からプロ団体牌楽王戦vs学生中心の新興団体デスペドーラとの団体戦になる。今はデスペドーラ:宿命田+配牌女王めろん畑、牌楽王戦:ジョニー+裸十萬の大将戦。次回最終回なんでほんとにクライマックス真っ只中。絶対にアガリを逃さない牌楽王戦の2人に対して宿命田がハイテイでやっとアガったトコ。 定番で間違いなく出るので単行本で読んでもいいでしょう。
(既刊3巻)
森田フミゾー『ど・ぎゃんぶらぁ』  クズな父親と女子高生の娘の苦労(?)を描いた4コマ。この人の描く女性キャラって年齢の区別がよくわからない。 出ないでしょう。
押川雲太郎『根こそぎフランケン』  コレも定番。一時期コミックスが入手しにくかったが『BET』効果で多少何とかなるかも。でも『BET』もモーニング連載作としてはコミックスあんまし出てない気がするけど。
 4人のそれぞれにタイプの異なったギャンブラー、竹井、フランケン、ワニ蔵、田村のそれぞれの生き方をかけた戦いが描かれている。2年前、カジノレネゲで行われた最終決戦で卓を囲んだ4人が江藤の用意した日本最高の高レート雀荘で再び相見舞える…みたいな感じ。プレイヤーとしての4人のほかに舞台を用意する側(江藤)の思惑までも描いてるあたりが新しい。物語としての力がとても強い作品。
問題なく出るだろう。
(既刊4巻)
藤島じゅん『じゃんばか日記』  授業でないで雀荘直行みたいなぼんくら大学生主人公にした4コマ。可愛いキャラ描ける人なんで4コマ誌でも問題なく実力発揮できそうな感じです。 ムリでしょう。
若林健次『ジャンゴ』  ただ無鉄砲なだけの若者だった貢は師匠である殿間との出会いによって覚醒、かつて手も足も出ないままに敗れた新進気鋭プロ、川崎巧を倒すため全国武者修行に出る…みたいな感じ。 微妙だが『逆境キング』出たんだから出るかも。
石山東吉『ミナミの牙』  ミナミとキタの代打ち勝負。(そのまんま)  微妙だけどどうか?もうクライマックスな気がするし。

考察・総評
 
ココに載ってる作品はほとんどコミックス出そうな作品ばかりなんで後で単行本として読める気がします。逆にいえばマメに雑誌でチェックしなくても後でなんとでもなるような気が。『ジャンゴ』『ミナミの牙』あたりはコミックス出るか非常に微妙なのですが『ミナミの牙』なんかもうすぐ終わりそうな気がするんで今さら…という気もします。困ったものです。
 あとストーリーものは良く出来てるんですが4コマ/ショートギャグは全般的に弱いです。(2000/03/09)


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