◆ 1998年4月上旬 ◆

4/1〜10
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4/10(金)……検索ハンズ

 日記用に全文検索CGIを設置した。自分の日記にこんなもん付けるのも馬鹿馬鹿しい感じがしなくもないが、自分で後から「あの漫画はどの雑誌に掲載されてたっけ」みたいなことを調べるときに便利なはず。完全に自分のために付けたのではあるが、まあ何かの役に立つかもしれないので使いたい人はご自由に使ってください。

【雑誌】コミックビーム 5月号 アスペクト
 詳しい掲載作品リストはコミックビームのページ参照。
 載るかどうか心配だった安井誠太郎「アマラの火」がちゃんと載っていたので一安心。やっぱりいい雰囲気だなー。でもしばらくまた載りそうにない感じ。どうもコメントを見ているとかなり煮詰まっている模様。
「おさんぽ大王」(須藤真澄)はついに巻頭カラー。今月はあのジャイアントな男との出会い。高野聖ーナと岡本一広は例によって穴埋めかな?ビームは連載陣が落とすことが多いので、こうやってイレギュラーで掲載される作品があるのはうれしい(その連載のファンにとっちゃうれしくないだろうけど)。
「電波オデッセイ」(永野のりこ)ではキタモリが煮詰まりまくり。いやー、いい。すがわらくにゆき「魔術っ子!海堂くん!!」はきちんと復活。もっと下品だともっとうれしい。「弥次喜多 in Deep」(しりあがり寿)は素晴らしい。なんで、こんな描き殴りみたいな背景に、ここまでトリハダが立つんだろう。涙が出そうになった。
 ロンリネス(作:東京ローカル+画:仲能健児)は本多の化けの皮がはがれつつある。さて、これからどうなっていくんだろう。これもそろそろ単行本になってほしい。そして単行本になってほしいといえば! 新谷明弘「未来さん」。前回の話とはこうやってリンクしていたのね。金平守人「×(ペケ)-FILE」はアニメ絵と写実絵、どちらもちゃんとした金平タッチで、面白く見せている。
 あと巻中カラー、桜玉吉挿絵、ビロボン筆の小説。非常に爽やかならざる世界が展開されていてステキ。
 来月は桜玉吉「幽玄漫玉日記」復活。そして羽生生純「恋の門」、いましろたかし「釣れんボーイ」、松本充代「眠る空」と一部の人にとってはクソ豪華な新連載一挙3本スタート。こいつは春から(以下略)。

【雑誌】少年チャンピオン 4/23 No.20 秋田書店
「グラップラー刃牙」は準決勝に突入。そうか。あんまり意識してなかったけど、あと4人しか残ってないのね。なんとなくいつまでも戦いが続くって気がしていた。といった感じで状況をあんまりつかんでないのに面白く読めちゃうってのは素晴らしいな(強引な結論)。
「東洋妖人伝 用神坊」(いとう杏六)は安定した面白さ。今日単行本3巻が出てたので買ってきた。感想は明日回し。「おまかせ!ピース電器店」(能田達規)は月影アイがかわいい。そして焼きもちを焼くモモ子がまたいいのだ、ほんほん。
「バロン・ゴング・バトル」(田口雅之)はナイスなバディがいやらしくていいな〜。婦警さんがすごくいいぞ。「学校怪談」(高橋葉介)。今回はショート3連発。ホラー系の人って、みんなこういう呑気な話もうまいなーと常々思う。

【雑誌】ヤングアニマル 4/24 No.8 白泉社
 なんだかエロ系の比率が高まっているような気がしないでもない。増刊楽園もそうだったけど、アニマルは動物的に行くってことか。
「エアマスター」(柴田ヨクサル)はマキvs.坂本が決着。豪快なアクションがかっちょいい。「ナイーヴ」(二宮ひかる)は今回も面白かった。なんか素っ気ない感じがいい。「ふたりエッチ」(克・亜樹)。いつものようにバカバカし〜。好きだ。こいずみまり「コイズミ学習デスク」も開き直った下品ぶりが楽しい。捨ててるなーって感じ。次号以降は続くのかな?

【雑誌】YOUNG YOU 5月号 集英社
 この雑誌はわりと俺にも読みやすい。どの作品もわりと読もうという気になる。次号では山下和美も読切を描くらしいし、また買おう。
 榛野なな恵「ピエタ」の2回目。面白いー。美しい描写の中に破滅への予感を含ませつつ、淡々とお話が進んでいく。ダークできれいで哀しい物語。完結編は8月号に掲載とのこと。谷地恵美子「明日の王様」も楽しく読んだ。ポジティブな感じが好ましい。あとは坂井久仁絵「約束の家」かな。この人の描くキャラは猫のようなつり上がった目がいい。話も面白い。単行本買ってみるかな。

【雑誌】FEEL YOUNG 5月号 祥伝社
 今月号は三原ミツカズが載ってなくて残念。次号からは「集積回路のヒマワリ」の新シリーズをやるみたいなのでそれは楽しみ。
 安野モヨコ「ハッピー・マニア」が「大復活」だそうだ。楽しげな展開。あんまりたくさん読むとこういう作風って飽きるんだけど、いつもコンスタントに面白いってのはやっぱり大したもの。桜沢エリカ「パタフライ」も安野モヨコと並んできれいでオシャレ。美しくて気持ちのいいファンタジーだった。やまだないと「雲男」もいつものやまだないとで面白い。
 というわけでこの3人が目に付いたのだが、いつも面白い人が面白いだけだとなんとなくもの足りなくはある。巻末の記事ページでみぎわパンが漫画を描いているのはちょっとうれしい。どうでもいいが原田梨花「満月の夜」、プラスとマイナスのプラグとやらがあるパソコンってどんなもんなんだろう。しかもノートパソコンで。

【雑誌】Kiss 4/25 No.8 講談社
 下に挙げたKiss Carnivalよりも本誌のほうがはるかに面白い。
 巻頭カラー「立花菊の甘えた関係」は変幻自在の絵が楽しい。話も面白く読めた。「新・君の手がささやいている」(軽部潤子)。ええ話や〜。泣ける。「花きゃべつひよこまめ」(篠有紀子)。う〜ん、まとめ読みしてみたい。でも単行本がすでに11巻。なかなか思いきって買えない冊数だな。古本屋で揃いであったら挑戦しよう。小沢真理「世界でいちばん優しい音楽」も同様。両方とも面白そうで心惹かれる。
 そのほかも木村千歌、伊藤理佐などなど、全般的に読める作品が多い。これは継続買いしてもいいな。

【雑誌】Kiss Carnival 5月号 講談社
 なんとなく実に講談社っぽい感じがした。女性向けにしては大ざっぱな印象がある。
 巻頭カラーは有間由美子「主婦はアイドル!」。そうか、女の人は主婦になってもアイドルに夢を見るか。木村千歌「パジャマ・デート」はいつもながらの肩の凝らない作風。あとは坂本こうこ「空腹の王女様」が脂っこくてちょっとだけ気になる。

【雑誌】花とゆめ 4/20 No.9 白泉社
 たぶん継続的に読んでないからだろうけど、ちょっと馴染めない感じ。続きもの多いしね。ここらへんは単行本チェックのほうがいいかなあ。
 そのなかで日高万里「世界でいちばん大嫌い」はわりとストレートな恋愛モノで入っていきやすかった。ところどころ気になる絵柄でもある。「朝からピカ★ピカ」の山口美由紀は前から絵は気になっている。「フィーメンニンは歌う」あたりはちょっと読んでみたいところではあるのだけど。


4/9(木)……俺のビッグマグナムボンバー

 もう直しましたが、04/05の日記で加野瀬未友さんの名前を間違えて表記していました。加野瀬さんならびに関係者の方々、どうも失礼いたしました。
 昨日の日記で「名探偵コナン」から連想したアガサ・クリスティの作品は「雲をつかむ死」だった。今はたぶんハヤカワから文庫で出ていると思う。アガサ・クリスティらしい、整った論理とこぎれいなロマンスがあって、わりと面白い作品だったという記憶がある。

【雑誌】ヤングサンデー 4/23 No.19 小学館
「太郎」(細野不二彦)がなかなか燃える展開。韓国に乗り込んで、観客すべてを敵に回し、これ以上ないくらいアウェーな状況。この漫画はやっぱりサラリーマン編よりボクシング編のほうがはるかに面白い。サラリーマンじゃあ、なかなか夢は見れない。「デカスロン」(山田芳裕)が再開。マンキチがこの上もなくかっちょ悪い。「SOMEDAY」(原秀則)はなんだかベタベタな展開。これもまた原秀則の持ち味。「職業漫画家」っていうノリも俺は別に嫌いじゃない。
「the山田家」(阿部潤)は今回も花子がダイナミック。グルグルと変わりまくる表情とヤケクソな展開が素敵。「よいこの星!」(柏木ハルコ)では民子が、すなおとまりあの間で板挟み。3人とも煮詰まった状況で、このやりきれなさが実にたまらない。

【雑誌】モーニング 4/23 No.19 講談社
 4/30発売の新マグナム増刊の予告が掲載されていた。それによると、
永井豪&ダイナミックプロ「ネオ・デビルマン」
夢野一子「ネオ・デビルマン」
作:真刈信二+画:中山昌亮「オフィス北極星」
松田洋子「お母さんといっそ」
荒巻圭子「王国物語Sphinks」
雨宮智子「洗濯日和−横浜下町物語−」
山本康人「新鉄人ガンマ」
画:的場健+作:亜樹直「サイコドクター」
アンドレアス・ディアセン「クンツ」
城としあき「おかきや五郎」
といったメンツが掲載される模様。「薫の秘話」の松田洋子、「GENOMES」の荒巻圭子が復活するのが俺としては嬉しい。「サイコドクター」も久しぶり。そんなわけでこれはとりあえず買いでしょ。
 で、モーニングに話を戻す。今号から「ナイショのひみこさん」(魚戸おさむ)が10週連続で登場。相変わらずヘンなノリ。この漫画けっこう好き。「蒼天航路」(王欣太+原案:李學仁)では劉備がかっこよかった。燃える言葉である。
「えの素」(榎本俊二)。いつもスゲー。ネズミねーちゃんもなんだか色っぽい。今週は「天才柳沢教授の生活」(山下和美)も掲載。いつもながら鮮やか。「変體累ヶ淵NAKED」(作:杉元伶一+画:米餅昭彦)はキャラクターの表情が濃すぎる。早く単行本出ないかなー。「ヨリが跳ぶ」(ヒラマツ・ミノル)では、鳴海姉妹がまるで普通の姉妹であるかのような絆を見せる。次号も楽しみ。「染盛はまだか」(清田聡)は今週も面白かった。とくに見開きと書き文字がすごくいい味出してる。

【雑誌】A'DASH 5月号 Vol.4 角川書店
 この雑誌を買うのはたしか初めて。
 まずは「木島日記」(作:大塚英志+画:森美夏)が非常にいい。怪しげな雰囲気と猟奇的な結末。面白いじゃん。これは同じコンビの「北神伝綺」も単行本買ってみたほうがいいな。石田敦子の「泣きたりない金魚」も美しくて良かった。自分を「去年の夏に救けられた金魚」といって近づいてきた少女と、少年の触れ合いを描いたお話。絵もストーリーも気持ちよく読めた。「マクロスダイナマイト7」を描いている高山瑞穂は、いい加減「RETURN MATCH翔子」の続きを描いてくれないもんかな。この人は學茶無館というサークルで、コミケやコミティアに出ているのだが、そこで続きもののスポーツ漫画を描いている。それが「RETURN MATCH翔子」で、ラポートからも途中まで単行本化されて一般の本屋でも販売されていた。今すぐ少年サンデーに持っていっても良さそうな、力の入った陸上漫画(種目は女子ハイジャンプ)でいつも楽しみにしてたんだけど、続きがずっと出てない。なんとかして完結まで持って行ってほしいもの。

【雑誌】スーパージャンプ 4/22 No.9 集英社
 吉田聡が新連載。タイトルは「ジャイアンツ」。今回はものすごい天才なんだけど問題児の主人公が学校を辞め、ある事件をきっかけにこれまた学校を去ることになった元担任とコンビを組んでベンチャービジネスの会社に入社する……ってところまで。この人はコンスタントに話をまとめてくるだけに、この話もけっこう期待できるんじゃないかと思う。
 徳弘正也「狂四郎2030」はこの雑誌の中ではかなり注目。濃い展開で面白い。この人は少年誌よりもこのくらいのほうが向いてるかも。あとはやっぱり「ロマンス」(高見まこ)。今回もいやらしい。吾郎ってばまだ10歳台なのにすっかりジゴロだな。

【雑誌】ミスターマガジン 4/22 No.8 講談社
 巻頭カラーは新田たつお「学校長花沢一平」。ノリは脂っこいけどちゃんと読ます。うまい。山口譲司「SATORI」は怖い話かと思ったら、鮮やかにギャグでエロスな世界に。この人もうまいな。そんなに受けはしないだろうけど。山口譲司は少年チャンピオンで描いてたころから好きだったけど、最近ますますいい感じがする。
「王道の狗」(安彦良和)。タイトルの意味が明らかになってきた。この人は絵はうまいけど、話作りはそんなにうまくないと思う。さて、この作品はどうなるんだろうか。安彦良和では「クルドの星」と「虹色のトロツキー」が一番好き。

【単行本】「未確認プリンス物体U.P.O」 田中政志 講談社 判型:A5
 またまたK・Kさんに送ってもらってしまった。かたじけなさすぎ。
 読み始めると本当にあっという間。田中政志独特のすごいペンタッチと圧倒的なスピード感。最後の半分くらいはプリンスとプリンセスがずーっとキスしたままでお話は進む。やっぱスゲエ。


4/8(水)……海底二万節

 おかげさまでアクセス数が2万を超えたみたいっす。2万ピッタシをゲットした方は俺に申告すると、俺がちょっとだけスッキリとした気分になると思う。もちろん何もあげないけど。

【雑誌】少年サンデー 4/22 No.19 小学館
 今週号はどの作品も中休みかなーって感じがちょっとした。「なぎさMe公認」(北崎拓)もなんだか雪合戦してるし、「MAJOR」(満田拓也)も試合が終わったし。
 今回の「名探偵コナン」(青山剛昌)は飛行機の中で殺人が起こるストーリー。乗客の首筋に針の跡があるというのは、なんとなくアガサ・クリスティの小説(読んだのが7〜8年前なのでタイトルは失念)を思い出した。シチュエーションがよく似ている。「ゲイン」(なかいま強)はたまもチームも成長して、県大会に突入。俺はラグビーはそんなに好きじゃないけどこの漫画は楽しみ。

【雑誌】少年マガジン 4/22 No.19 講談社
 今号は「はじめの一歩」(森川ジョージ)が掲載。うーん、鷹村強し!かっちょいー。「Jドリーム完全燃焼編」(塀内夏子)は、相手がサウジ、オーストラリア、ザハブ首長国、ジュベスタン共和国。実際とは違う形式でやるんだねえ。韓国が入ってないところを見ると、これはむしろ予選よりも本大会のほうが主眼になるのかも。ということは最終予選は現実のW杯に間に合うようにあっさり片付けてしまうのではなかろうか。試合開始早々、サウジから北村が点を取っていることからもそれは十分あり得ると見た。もしくはサウジをイチ抜けさせて韓国と第3代表決定戦を……というパターンもあり得るけど、チェ・ユンファ等相手側のキャラクターについてのネタ振りが十分でないのでやらない可能性が高いと読む。
「勝負師伝説哲也」(原案:さいふうめい+漫画:星野泰視)はけっこうな盛り上がり。房州と哲也の師弟対決がヒートアップしそう。

【雑誌】零式 Vol.3 リイド社
 なんといっても目黒三吉。この人は見るたびにうまいなーと思うけど、今回の「びわこでチュッ!」もスピーディでパワフルな展開。ヌケはしないけど面白い。最近出てきた人の中ではかなり注目度高し。上連雀三平=小野敏洋が、「鈴木柾道」というペンネームで描いてるが、名前変える意味ってなんかあるんかな? みんな気づいてると思うんだけど。ちんちんがびよーんとしてるのはいつも通りだが、もっと激しいほうが俺としては好みだな。もう10本でも20本でもちんちんを出してほしいもの。
 すえひろがり「CIRCLE」はまあいつもどおりの出来。「しゃぼん」(E子)はもろに南Q太系。それにしては線が太めだけど。出来はイマイチ。目に付く絵柄ではあるんだが、それだけに残念。御形屋はるか「いばらの冠」はむっちりとした絵柄は好み。ただ、いつもこの人の作品は幸せな感じで明るいトーンなのが残念。せっかくむちむちしてて雰囲気のある絵をしてるんだから、もっとねっとりいやらしいとすごく燃えるんだけど。舞登志郎「精魂こめて」は妹を見つめる変態兄貴の話。こっそり妹の食べるシチューや風呂のお湯などに自分の精液を妹が知らない内にまぜこんでおいて、妹がそのシチューを食べたり湯に浸かったりするのを何気なくじっと眺めているという変質ぶりがたまらない。絵もうまいし面白いなー。
 あと巻末のエロ漫画のクロスレビューは単行本の表紙が入ったのはOK。ただ、相変わらず何のためにやってるのかよく分からない。バイヤーズガイドでもないし、読み解き型の評論でもないし。紹介する本を取り上げる基準もよく分からないし。個々のレビューに関してどうこういうつもりはないけど、これなら一人のライターさんにオススメの本を6冊紹介させるか、各人に1冊ずつ今月のイチオシでも紹介させるほうがいいんじゃないかな。

【単行本】「雲の名前」 岩館真理子 角川書店 判型:A5
 近くの古本屋で購入。表題作「雲の名前」がこの中では読んでて一番面白かった。硬質な美しさがあってかっこいい。

【単行本】「デジャヴ」 藤原カムイ 白夜書房 判型:A5
【単行本】「憑依」 藤原カムイ 白夜書房 判型:A5
【単行本】「BUYO BUYO」藤原カムイ 白夜書房 判型:A5
【単行本】「遊人PIA」 藤原カムイ 壱番館 判型:A5
 こちらも地元の古本屋でまとめてゲット。藤原カムイ、初期の作品集。けっこうレアものだと思うのだが、近くでマニアが死にでもしたんだろうか。
 ここらへんの単行本は藤原カムイが漫画ブリッコ等で描いた作品。さすがに俺もリアルタイムで読んではいない。そのころ小学生だから、読んでいても理解できなかったかもしれないけど。この頃の藤原カムイは実験的なことをいっぱいやってて本当にスゴイなあ、って感じがする。絵についても「今こんな絵を描く新人が出てきたら当然注目するだろうな」というレベルに10何年も前に達しているし。今見ると多少古くはあるけど。
 最近では「雷火」「ロトの紋章」と、原作付きのものばかりになってしまったのが残念。しかし、そうやって革新的なことをしなくなり(作家性をある程度捨てて)絵だけに徹した「雷火」「ロトの紋章」が、彼の漫画家生活の中で一番のヒットとなっているのは皮肉な気もする。実験的なものってマニアをうならせはするけど、一般受けはなかなかしないからなあ。あと、藤原カムイの作風はなんとなくその中で閉じているってところがあるから、そこらへんも一般受けしない理由ではあるだろう。それだけに現在ウルトラジャンプで進行中の、「福神町綺譚」には期待したいところ。俺もこのプロジェクトには関わっていた(いる)だけに思い入れもあるし。


4/7(火)……だっふにぁだぁ

 京極夏彦の新刊「塗仏の宴〜宴の支度」を読了した。7月に続編の「宴の始末」が出るので、感想はそのときにでも、と思うのだが読み終えてびっくりしたことが一つ。参考文献のところに「畏友多田克己氏との対話から貴重な示唆を受けた」うんぬんと書いてあったのだが、この「多田克己」ってあのクリスティとかでエロ漫画描いているDAPHNIAのことだよなあ。
 角川書店から出ている「怪」にも原稿を書いている(漫画でもイラストでもなく百鬼夜行に関する文章。ちなみに巻末では「新進の妖怪博士として注目の存在」と紹介されている)からたぶん知り合いだろうとは思っていたが。俺は京極夏彦もDAPHNIAも大好きなので、何やら不思議な感じがした。なお、「塗仏の宴」には「多々良」という妖怪とかにやたら詳しいキャラクターが出てくるが、たぶんこれはDAPHINAがモデルなんだろう。ちなみにDAPHNIAの最新刊「秘密の花園」は4月下旬発売予定。

【雑誌】コミックアルファ 4/22 No.2 メディアファクトリー
 各所で「新味がない」と評判の悪いコミックアルファだけど、さすがにベテランを集めてあるだけあってそこそこ読める。まあ俺としても「終わってるなー」という感はなきにしもあらずだが、次号で山川直人が描くらしいのでこれは非常にうれしい。タイトルは「いちご」。こりゃ、次号も買わざるを得ないな。願わくば継続して載ってほしい。
 前号に引き続き、「シャイニング」(画:バロン吉元+作:安刀乱地巣)が濃い。前回は相撲取りが主人公だったが、今回はサラリーマン。要するにハゲがテーマのようだ。さすがオヤジ雑誌。ストーリーうんぬんよりも、バロン吉元の脂ぎったうっとうしい絵が最高。このバーコードおやじなんて悪夢のような顔してるもんな。作:野田周+画:六田登「たかこ」は面白くなりそう。原作なしで六田登だけでもいいと思うが、十分六田登の味は出ている。あとはなんといっても「スペースフェアリーASTRA」(永井豪とジェリー・ロビンソンの競作)。死ぬほど泡沫で下らない。「生命の種子水を出す男の出っ張りを女の生命の御門口につっこんじゃったわよ!」だって。永井豪の駄作って素晴らしい。駄作の味を楽しんでこそ永井豪ファン、と俺は個人的には思っている。
 というわけで3本は読める作品があったし、次回は山川直人が登場。4本読める作品があれば俺としては買っても損はないと思うんだけど……。

【雑誌】月刊少年マガジン 5月号 講談社
 月刊少年系は分厚くて、手が疲れる。わりと面白かったのが「受験の帝王」(志名坂高次)。二浪してしまったマグナムを帝王が励ますという話だったが、「だまって俺についてこい」に乗ってみんなで踊りまくるシーンがナイスだった。あとは「Mr.釣りどれん」(とだ勝之)あたり。この人の重心の低い、縦につまった感じのキャラクターはけっこう好き。

【雑誌】amie 5月号 講談社
 この雑誌は少女漫画ビギナーの俺でも読みやすいし面白い。
 巻頭カラー、作:小野不由美+画:いなだ志穂「悪霊がいっぱい」は第一部完結。そして第二部は「なかよし」8月号から。つまり、この雑誌は……ってことなのだろう(それに類する確度の高そうな噂も聞いている)。「いちご実験室」(山名沢湖)は非常に良かった。絵がかわいいし、なおかつファンタジーでギャグもしている。読んでて楽しいいい話だ。
 前号と同様、「ひみつのエコーボックス」(藤たまき)は気になる絵柄。ペンタッチがかっちょいい。そして新人まんが賞受賞作、「10月の神様」(いのせかおり)が今月号では一番の注目。女の子として過ごすのが大好きな少年が、女装した状態で自分だと気づかれないまま、親友と付き合うハメになる、という話。絵が気持ちいいし、ストーリー運びもなかなか。いい感じの新人だと思う。新人好きの俺としては、この作品があったおかげでグッとこの雑誌への評価を高めた。4コマ、「おとーさんといっしょ」(真 伊藤)もカチッとした絵でほのぼのとしていていい。

【雑誌】少女コミック 4/20 9号 小学館
 全般的にあんまりパワーがないように思えた。どれもそこそこのレベルで平均してはいるんだけど、印象に残る作品があんまりない。小学館らしいといえば小学館らしい。山本和美「ムツマタアダム」は、ちょっとやまだないと、もしくは安野モヨコの影響があるかなーとか思った。話はわりといける。

【雑誌】少女コミックCheese 5月号 小学館
 うーん、イマイチ読めない。少女漫画もこのあたりになると、わりとSEXするんだねーとか思うんだけど、そのSEXが浮き世離れした感じがしてしまう。そこらへんが読めない原因かなあ。
 わりと良かったのがすもと亜夢「こわしたいほど愛されたい」。絵がスッキリしてて目を惹いた。あとは、若菜まみ「Rose Garden」かな。こちらはヒロインが天然ボケということで、ヘタに現実味を持たせようとしてない分浮き世離れな感じがプラス方向に働いている。

【雑誌】別冊フレンドDX Juliet 5月号 講談社
 これもあまり読めないっていうか入っていけない。若干、薄さを感じる。俺はもっと濃密な濃い味のほうが好み。
「さすらい先生そよかぜそより」は「なんか朝倉世界一っぽいなー」とか思ってたら本当に朝倉世界一だった。こんなところにも描いてるんだねえ。メルヘン4コマ。さくらももこをちょっと思い出すような感じでなかなか良かった。
 そのほかでは巻頭カラー「おわらない恋のうた」(末次由紀)がまあまあ。ピアノ少年と、幼馴染みの普通の少女の恋の話。ラストページがわりといい感じ。巨乳少女もの「この胸はじけちゃう」(ひろせ笑)はさすがに男性向けと違って、巨乳といっても常識の範囲内。

4/6(月)……今夜はブーリバック韃靼だよねー

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 4/20 No.18 小学館
 一番の注目は俺としてはなんといっても、山本直樹「ぽつん」。いつもながら突き放した視点で、かつねっとりとした心理描写。スッキリとした絵柄もかっちょよすぎる。線画のCGの使い方も実に効果的。山本直樹としては普通の出来とも思うけど、やっぱり読ませる。さすが。
「月下の棋士」(能條純一)では光本戦が佳境に。ゲームが終わってこれからが本番。「美味しんぼ」(作:雁屋哲+花咲アキラ)ではついに山岡夫妻に子供が。どうせそうくるだろうと思ってたけどさ。
「奈緒子」(作:坂田信弘+画:中原裕)、「ラブレター」(作:じんのひろあき+画:若狭たけし)といったところも手堅く面白い。最近のスピリッツは大人しすぎな感じはあるけど、まあコンスタントに楽しめる。もうちょっと荒々しさが欲しいところだけど、この雑誌って良くも悪くも「青年サンデー」だからこんなもんでしょ。荒々しさが欲しかったらヤンサンかヤンマガを読めばいいのだ。

【雑誌】少年ジャンプ 4/20 No.19 集英社
 最近、非常に「少年誌らしい」少年誌に戻ってきた感じを受ける。マガジンに部数を抜かれたけど、俺はたぶんそのうちまた抜き返すんじゃないかと思っている。といっても別にジャンプがそれだけ面白いってわけじゃない。例のエロス規制法案が通れば、次にヒステリックなおばさん連中がターゲットにするのは不良系暴力表現じゃないかと個人的に思っているからだ。エロはまだ擁護する人が少なくないけど、暴力表現を擁護する人は少ないんじゃないだろうか。
 そういった事態になると今、少年誌で最もたたかれやすいポジションにあるのがマガジンだと思う。ヤンキー系多いし、「サイコメトラーEIJI」みたいな血まみれ系もある。「すぐキレる少年たち」とかいうものの原因をマガジンに見てしまうお馬鹿さんたちは多いんじゃなかろうか。部数がトップになって目立ってしまったことで、ターゲットにされやすさはさらにアップしているだろう。そんなわけで規制やら抗議やらを食らって元気のなくなったマガジンがジャンプを下回るというシナリオを予想しているわけだ。逆にジャンプは最近「ROOKIES」(森田まさのり)や、「世紀末リーダー伝たけし!」(島袋光年)に代表されるような、ちょっとクサイけど正面から子供に向き合った作品を増やしている。エロ系も「I''s」以外はほとんどないし。その点マイナスポイントが少ないかなーと思うのだ。
 で、今週号。上で話に出た「ROOKIES」(森田まさのり)が非常に良かった。とくに川藤先生を生徒たちが迎える見開き。狙いまくってるのは分かってるんだけどやっぱり泣けちゃう。あと、さわやかサッカー漫画「ホイッスル!」(樋口大輔)もけっこう読める。「キャプテン……」とか「第三野球部……」とか思っちゃうこともたしかなんだけど、スタンダードな面白さ。でもあんまり受けないとは思う。ジャンプって「キャプテン翼」以後、サッカー漫画は成功してないしなー。しかし、俺の受ける受けないの予想って外れることがすごく多いので、ひょっとしたら受けるやもしれぬ。

【単行本】「女犯坊」3巻 作:滝沢解+画:ふくしま政美 太田出版 判型:A5
 たぶん、これで最終巻だと思う。それにしても最後までやりたい放題好き放題で強烈。ただ、いつも思うけど一回読んだらあとはいいやって感じがする。

【単行本】「コナコナチョウチョウ」 望月花梨 白泉社 判型:新書判
【単行本】「Wの庭園」 望月花梨 白泉社 判型:新書判
【単行本】「欲望バス」 望月花梨 白泉社 判型:新書判
【単行本】「裸足めぐり」 望月花梨 白泉社 判型:新書判
 望月花梨一気読み。この前「純粋培養閲覧図」も読んだし、たぶんこれで全部押さえたかな。
 どの作品も、中学生という微妙な年ごろならではのトキメキで描かれていて面白かった。透明感のある作風で読んでいて気持ちがいい。ゾクゾク鳥肌が立つシーンもけっこうあった。いいねえ、この人。
 この中ではほかの人もオススメするとおり、「コナコナチョウチョウ」が一番良かった。心理描写とかが実に丹念でうまい。素直に面白かったっす。


4/5(日)……肺炎時計

 このホームページではCGIで、「どこのリンクから来たのか」という統計を取っている。その解析結果を見てみたところなんだか加野瀬未友さんのところのNEW TOPICSのページでOHPの名前が出ていたようだ。さすがにこういうメジャーなところで取り上げていただくとアクセスもサクサク行く。ほかのリンク元よりも全然アクセスペースが早い。
 で、なんでOHPの話題が出ていたかというと、「ハイエンド系という言葉がOHPなど漫画関連のページでよく出るようになった」という文脈だったんだけど、俺ってそんなに「ハイエンド系」って言葉使ってたっけかな? 少なくともエロ漫画からみでは使ってなかったような気がするんだけど……とか思って、今年の日記を調べてみたところウルトラジャンプがらみで2回ほど使っていたようだ。
 最近この言葉って更科修一郎さんの影響もあってポピュラーになってきてるみたいなんだけど、正直なところ俺がそのあたりで使われているのと同じ意味で「ハイエンド」って言葉を使ってるかどうか自信がない。ホームページ作ったり、Webから情報集めるようになる前からわりと日常的に使ってた言葉だし。だから俺がこの言葉を使ってる場合は、加野瀬さんとか更科さんの影響でないことはたぶん確かだと思う。第一そんなに使わないし。
 俺はだいたいウルトラジャンプとかキャプテン(今はないけど)、GAMあたりの、高いレベルで完成されたアニメ絵系漫画絵を描ける作家を集めた雑誌のことを「ハイエンドオタク漫画雑誌」とかいったりしてるけど、これってポピュラーな使われ方なのかな?どうでもいいけど。

【単行本】「チューリップティーズ」 地下沢中也 講談社 判型:B6
 単行本化されてすごく嬉しい。かなり異常なテンションで突っ走っていた、どうしようもないギャグ漫画。面白かったのでオススメ漫画レビューに追加。

【単行本】「あささわDX」 上野顕太郎 アスペクト 判型:A5
 それにしてもアスペクトっていい漫画拾ってくるなあ。「みすてないでデイジー」(永野のりこ)とか、「真夜中の弥次さん喜多さん」(しりあがり寿)とか。目の付け所がアスペクト。
 上野顕太郎のギャグはいつも技が凝らしてあっていい。全編休載のお詫びだったり、すでに伝説と化した「五万節」とか。ほかの漫画のパロディもうまい。「さるマン」もそうだし、山川直人をパロディしてるのにはさすがにびっくり。普通の人は元ネタ分からないってば。ただ、掲載誌がヤングチャンピオンだったから山川直人の「赤い他人」も連載されてたし、リアルタイムの読者には分かるネタだったかもしれない。
 作品解説のところで「シルバーXのネタが唐沢なをきとぶつかった」みたいなことが書いてあったけど(ちなみにぶつかったのはたぶん「夕刊赤富士」収録の「爺マン」だろう)、これだけ実験的なギャグを模索している人たちだからたぶんほかにもぶつかるネタって多いんだろうなと思う。そういえばロフトプラスワンでも町野変丸は「唐沢なをきは自分の描こうと思ったことを先にやっちゃうから嫌い」みたいなことをいっていたが、それもむべなるかなという感じがする。

【単行本】「演歌の達」1巻 高田靖彦 小学館 判型:B6
 まだ2巻が手に入らない。それにしてもエンタツ面白すぎ〜。ドラマの作り方が非常にうまい。見せるべきところをきっちり見せる。読んでて気持ちがいい。早く2巻買わなきゃ。

【単行本】「JUNK STORY」 大暮維人 コアマガジン 判型:A5
 装丁は非常にかっこいい。コアマガジンってあんまり単行本出さないが、出すときはいい装丁してくるので好き。でもやっぱりもっともっと単行本出して欲しいなあ。ホットミルク掲載作品でも末広雅里の未収録作品とか、白井薫範とか読みたいものはけっこうあるんだけど。
 で、この単行本。絵はすごくうまいんだが正直なところあんまり面白くなかった。表題作でもある「鉄屑物語」は未完だし、未完であることが惜しいってほどの作品でもない。ただ、この人の描くちんちんと乳は非常に好きだ。量感のある柔らかそうな乳、隆々として邪悪なちんちん。ウルトラジャンプではSEXシーンがあんまり多くないのでイマイチな印象がある。さすがに乳は描けても、びゅくびゅくのちんちんまではそんなに描けないだろうからなあ。惜しい。

【単行本】「バロン・ゴング・バトル」1巻 田口雅之 講談社 判型:新書判
 パワフルなアクション、過剰な色気、面白いっす。バロン・ゴングという屈強な男が、ネオ・ヒュームという超人類と戦うという話。「ジョジョの奇妙な冒険」の第一部、第二部を思い出すようなストーリー展開。最近のチャンピオンの中ではかなりオススメ。

【単行本】「世紀末リーダー伝たけし!」1巻 島袋光年 集英社
 絵はすごいけど、泣かせて笑わせて素晴らしい。友情がテーマだと思うが、正面突破しているわりにはクサさも感じさせない。いい話だ。


4/4(土)……陰門みるく

 OHPを継続的に読んでいただいている人はもう気づいたと思うけど、ちょっとだけトップページのデザインをいじる。直近の更新履歴の欄を上のほうに持ってきた。ちょっとうっとうしいけど、こっちのほうがたぶんアクセスはしやすいんじゃないかと思う。やっぱりページデザインよりも操作性だよな、と俺的には思うが、なおかつデザインもかっちょよくできたら最高であることはたしか。ただ、俺にはそこまでのセンスはないみたいだが。

【雑誌】ガロ 5月号 青林堂
 復活以降、非常に安定して漫画が面白い。こんな安定してるなんて今までのガロからは考えられないしちょっともの足りないという旧ガロ読者もいるかもしれないけど、いつも面白い漫画が読めるので俺としては嬉しい雑誌になっている。
 今月号は珍しい顔が登場。まずは町野変丸。ガロだけど、やっぱり町野変丸はいつもの町野変丸。この人はどこへ行ってもたぶん変わらないんだろうなあ。「反町くんには彼女がいない」の有川祐も登場。タイトルは「まぶだちくん」。ダークな青春物語。びっくりするほどの作品ではないけど、淡々とした面白さがあってまあ読める。俺的にはもっと不可思議な話のほうが好みだけど。
 キクチヒロノリ「新世紀アダム好キーUFO解脱マン」は、安定して異常な世界。やっぱおもしれえ。松本充代「鏡の中の遺書」後編はなんだか消化不良気味のラスト。もうちょっと続けられそうな話だと思う。逆柱いみり「馬馬虎虎」は今月もすごくいい。穏やかでナチュラルにヘンで。読んでいると心が落ち着いてくる不思議さを持つ作品。
 あびゅうきょ「絶望トンネル」も良かった。いつもどおりのクオリティの高い画面と、奇妙な雰囲気をたたえた世界が実にいい。津野裕子も毎度毎度素晴らしい。
 いやー、充実している。大人しめという印象はちょっとあるけど、楽しく読める雑誌。そんなわけでみんな読もう。

【雑誌】ヤングマガジンUPPERS 4/15 No.1 講談社
 創刊号。前に掲示板にも書いたけど、これはヤンマガをもう1冊作ろうとしたって感じの雑誌。「B級」とうたっているだけあって、本当にヤンマガをB級にしたような印象を受ける。強烈な広告攻勢で意気込みはすさまじいが、どの程度行くかはかなり未知数。期待したほどではなかったけど、予期していたくらいのレベルはクリアしている。もう少し野蛮な新人を登用してほしかったが、それはこれからに期待。
 玉置勉強「恋人プレイ」は、実に玉置勉強らしい抑え気味のトーンで淡々と進むちょっとアブノーマル系の入ったラブコメって感じだろうか。初回のツカミはけっこういいと思うので、あとはこのキャラクターをどう転がしていくか楽しみ。せがわまさき「鬼斬り十蔵」はクオリティの高いCGで目を惹く。グラデ多用はモノクロだと画面が重たくなるけど、この人の場合はわりとそれがプラス方向に働いている感じがする。
 それから今号で一番良かったのは田中ユキ「白い恋人」前編。乾いたタッチで淡々と語られる物語にグイグイと引き込まれる。後編が気になっちゃうぜえ。サガノヘルマー「ぢゅにゃ」の第1回めはいつもよりマトモなお話。だけどサガノヘルマーのことだから、これからどう展開していくか予想がつかないところがある。もうガチガチに濃い話にしてくれるとすごくうれしい。

【雑誌】ヤングマガジン 4/13 No.17 講談社
「うさぎグルーヴ」のかたぎりわかなはやっぱりいい。かわいい絵柄で、ツッコミなし延々ボケまくりの作風が素晴らしい。最近の新人では、同じヤンマガで描いている「おやすみなさい。」の小田原ドラゴンと並んでオススメ。万人受けするとは思わないけど。
 地下沢中也「デカママ」は第2回で今回もなんだか情けない話。そういえば「チューリップティーズ」が6日発売、っていうかもう早売り書店で買ってきちゃったけど。これはかなりオススメなので買うべし。福本伸行「カイジ」は新ゲームのルールが明らかに。なんかヘンな感じだけど、要するに二つの手しか出せない限定じゃんけんと考えればいいのかな。

【雑誌】ヤングジャンプ 4/16 No.18 集英社
 いつもあんまり読むところなし。「ゴルフ19」(みやすのんき)のどうでもいいバカバカしさが目に付くけど、あえて挙げるとしたらそのくらいかなあ。

【雑誌】ビジネスジャンプ 4/15 No.9 集英社
 村生ミオ「Women」がすっごく濃い。ドロドロの妄執と愛欲の世界。絵の異常な脂っこさと迫力で、なかなか受けつけにくいタイプの話だとは思うけど、読んでみるとけっこう面白いので耐性のある人にはオススメ。「夢で逢えたら」(山花典之)はなかなかくっつかないのう。ラブコメの基本ですな。この人の作品は単行本を買うほどではないのだが、自然になんとなく読んでしまう。中島史雄「P.P.Pickles」は絵も話もなんだかバランスをクズしている感じでなんだかヘン。

【雑誌】ビッグコミックオリジナル 4/20 No.8 小学館
「龍」(村上もとか)はちょっと話を東京に戻して、ていのお話。相変わらずの堂々としたドラマ運び。「黄昏流星群」(弘兼憲史)がけっこう面白い。弘兼憲史自体は嫌いだけど、作品は別。これはキッチリ読ませる。

【雑誌】comicトムプラス 5月号 潮出版社
 なんか安直な誌名で復活。表紙に草ナギ琢仁を使ってちょっと目に付くようにはなったものの、メンバーを見るとあまりにも新味がなさすぎ。なんかワクワクしない顔ぶれだなあ。青柳祐介、松本霊士、山岸涼子、横山光輝、たがみよしひさ、みなもと太郎、星野之宣とベテランが揃ってて力量も安定しているから個々の作家のファンは押さえておいてもいいだろう。でもやっぱなんだか終わってる感じはする。
 俺としては目に付いたのはカサギヒロシくらい。スピリッツで「バイソン」や「寺島」を描いてた人だ。でも今回の作品「狂炎」は並程度の出来。次号はたぶん買わないと思う。

【雑誌】漫画ホットミルク 5月号 コアマガジン
 元気がないといわれ続けているけど、個々の作品はけっこう読めるのが多いしいいんじゃないだろうか。俺にとっては雑誌の浮沈よりも、個々の作品が面白いかどうかのほうが重要だしね。
 まずは田沼雄一郎「SEASON」の最終回。少し寂しいけど、きれいで爽やかな結末。やっぱりジーンとくる。面白かったっす。というわけで早いとこ2巻が出ないかなあ。TAGRO「練乳術士 楼暢」。キチッと決まった完成度の高い絵柄。なんかすっかりエロ漫画の人になりつつあるような気がするが、あんまりエロでもない。俺はけっこう好きだけど。
 たかしたたかしは今回もいい。「キューティーハザード!」はかわいいお姫様が顔以外の部分が触手系のデロデロくんになっちゃうという話。ああ、俺も触手が欲しいぜ。「ガリア鉄甲団」の梅本泰君は久しぶりに見たけど、デティールが細かくて白黒のコントラストがくっきりした画風はかなり好み。あと、なんか「エスパー魔美」を思い出す絵柄の「彼女のミス」(大邦友士)もけっこう読めた。
 先月号で終わった雑誌事評が「雑誌事評2」として復活。やるなあ。でも、事情をよく知らない人にとっては何がなんだかわけ分からないだろうな。前よりも好き勝手にやるということみたいだけど、情報が充実してれば俺としては今までどおり楽しめるだろう。泊倫人氏にかかずらわってるのはどうかなーと思うけど、まあ本編がしっかりしていれば問題ないと思う。
 これは俺の買った奴だけかも知れないけど、永山薫「コミック」の2ページめと同人誌コーナーの1ページめが入れ替わっていた。一瞬ドキッとしてしまった。あと、一つ注文を付けるとすれば、後ろのほうの記事ページにノンブルを振ってほしい。50ページくらいにわたってノンブル振ってないので、目次の意味があんまりない。

【雑誌】COMIC夢雅 5月号 桜桃書房
 うわ、なんかスゲえボリューム。こんだけたくさんページがあってエロ漫画で埋まってるとけっこう読むのが疲れる。でも、雑誌自体の出来はいいのでうれしい。
 まず巻頭カラー「小百合」(MINE)はCGバリバリの作品。この雑誌だと中村錦もCG系だけど、MINEのほうが絵柄的にも話的にも好み。MINEのほうがズルズルないやらしさがある。あとじゃみんぐ「KAMYRA」もエロシーンが濃い。乳首の描き方は好きではないものの、薬を使っていや〜んって感じは俺好み。「人身御供」(夜咲)はなかなか目を引く絵柄。話はちょっと妖しげな雰囲気の続きモノ。「告白のゆくえ」(いつきこうすけ)は話はわりと御都合主義なところはあるけど、素直な絵柄は買い。たねいち「女にみだらないたずらをする者」は実にストレートなタイトルどおり、ストレートにハードコア。露出系で痴漢もの。なんかエロ小説的非常識さがあっていい。
 あまのよーき「恥的好奇心」は「あずきちゃん」みたいな少女がお姉ちゃんのSEXシーンを覗いていたら、自分もひきずりこまれるっていうお話。まるっこい絵柄がなかなか。湯河原あたみ「EDITRESS」はハードで凶悪げなプレイが良し。ラストの拔山蓋世は白黒のコントラストのきいた画風は好みだが、話的には完成度はイマイチかなあ。
 伊達にボリュームがあるってわけでなく、ちゃんと実力のある人を揃えている感じで楽しめた。520円とエロ漫画雑誌としては高めだけど、コストパフォーマンスも高いと思う。


4/3(金)……ロマンス的存在

【雑誌】コットンコミック 4月号 東京三世社
 駕籠真太郎が読みたくて購入。今回は「駅前漫才」という、人をも殺すすさまじい威力を持ったツッコミを持つ元芸人と、彼を復活させようとする女芸人の話。いつもながらの突き放した視点がいい。なんとなくコットンだとこの人って浮いてるような気がする。ガロとかフラミンゴのほうが向いてるような。
 このほかは注目作品はあんまりない。ただ、渡辺ヒデユキ「奥ヒダ慕情」のベタベタで超C級な展開は素晴らしいと思った。下らなすぎー。

【雑誌】ポプリクラブ 5月号 フランス書院
 久しぶりに買ってみたが、何気に絵のうまい人が揃っているなーって感じ。
 巻頭カラーの古事記王子「夏ノ扉」は話はわりとどうでもいいんだけど、CGの肌の質感がなかなかよろしい。絵もうまいし、乳がデカいのも好み。ただ、展開はやっぱり安易だな。たちばなとしひろ「恋…それは呪いの魔法」はドタバタラブコメ。幸せなお話でなかなか。
 絵のうまさだと嶋尾和がこの雑誌では一番。実用性もけっこうある。鴨川たぬき「歪」は女の子が薬で性の奴隷にされて、弟とつがわされたり輪姦されたりって感じのお話。ライトな絵柄だけどやることはハード。体液も多め。ただ、女の子の表情の描き分けができたらもっといいのに、と思う。

【単行本】「”hello、hello”」 冬野さほ 集英社 判型:新書判
 これと次の「チャッピーとゆかいな下僕ども」は、掲示板にもよく書き込んでいただいているK・Kさんが地元の古本屋でゲットして送ってくれたもの。K・Kさんありがとーございます。
 で、この本。いやー、かっちょいい絵柄だ。話もうまい。ごく普通のラブコメもいいし、ファンタスティックなお話もいい。硬質なガラス玉のような美しさ。

【単行本】「チャッピーとゆかいな下僕ども」 ながいけん ラポート 判型:B6
 ながいけんの昔の単行本。念願かなって手に入ったけど、「神聖モテモテ王国」のほうがだいぶ面白いと思う。

【単行本】「ロマンス」3巻 高見まこ 集英社 判型:B6
 毎度美しくて艶やかな世界。素晴らしい。この巻では可也子お嬢さまが最高。可憐で美しい。単行本のデータ等はオススメ漫画レビューに追加しておいたので、そちらを参照のこと。

【単行本】「世紀末リーダー伝たけし!」2巻 島袋光年 集英社 判型:新書判
 1巻がまだ増刷がかかってないみたいだけどとりあえず2巻だけゲット。収録作品の中では「黄金の笑顔」と「教頭先生の生きがい!」が良かった。バカをやりつつ感動させる。全体的に子供っぽい雰囲気が漂っているのに、大人でも笑えるしまた泣ける。この人はネームのセンスがかなりいいものを持っていると思う。心に響くセリフが多い。


4/2(木)……ヒマだからなっ!(うそ)

 書き忘れていたけど、4月の漫画購入スケジュールはざっとこんな感じ。
 いちばんうれしいのはなんといっても遠藤浩輝2冊。もう2冊くらい買ってもいいでしょ、これは。とくに短編集のほうね。それから「チューリップティーズ」(地下沢中也)が発売されるのも俺的にはかなりうれしい。あきらめかけていたんだけど、これでちゃんとまとめ読みできるぜ。それと間部正志の単行本はかなり予想外。
 エロ系で蜈蚣Melibe、DAPHNIAにも注目。両方とも耽美で独自の世界を持っている。とくにDAPHNIAはすごく久しぶりの単行本なんで、非常に楽しみ。

98年4月
タイトル著者価格出版社
3悟空道(2)山口貴由390秋田書店
3バロン・ゴング・バトル(1)田口雅之390秋田書店
3世紀末リーダー伝たけし!(2)島袋光年390集英社
3ロマンス(3)高見まこ505集英社
4ミウミウやまだないと1200ぶんか社
4ジャンクストーリー〜鉄屑物語大暮維人1000コアマガジン
6ドラゴンヘッド(7)望月峯太郎514講談社
6チューリップティーズ地下沢中也505講談社
10東洋妖人伝 用神坊(3)いとう杏六390秋田書店
13バージェスの乙女たち〜ディノミスクスの章蜈蚣Melibe876三和出版
少女調教録第弐輯ペンネームは無い800東京三世社
17SPEED KING(1)間部正志390講談社
17アガルタ(1)松本崇春505集英社
18なぎさMe公認(9)北崎拓390小学館
18からくりサーカス(3)藤田和日郎390小学館
18ヤンマガ赤BUTA講談社
20ウルトラジャンプ集英社
23蒼天航路(12)王欣太+李學仁505講談社
23ブル田さん(3)きくち正太+高橋三千綱505講談社
23遠藤浩輝短編集(1)遠藤浩輝505講談社
23EDEN(1)遠藤浩輝505講談社
23反町くんには彼女がいない(5)有川祐505講談社
23犬神(4)外薗昌也505講談社
23愛の北極松井雪子857ぶんか社
25ヌルゲリラ唐沢なをき未定アスペクト
25緋色の刻(上)(下)山文京伝1900コアマガジン
25ベストオブMARO「姦淫」MARO619松文館
30月下の棋士(20)能條純一486小学館
30ビッグコミック増刊号小学館
伊駒一平NEXT!!人妻・熟女篇伊駒一平952二見書房
MOMONE3友永和819一水社
秘密の花園DAPHNIA819一水社


【雑誌】ヤングサンデー 4/16 No.18 小学館
「花マル伝」(いわしげ孝)はラブコメ的な展開。木元が柔道をやめるというのは、まあ実現しないだろう。「桜通信」(遊人)はなんだかいつもベタベタな展開。今回の演出も予想通り。ここまでやるといっそ潔くさえあると思う。「SOMEDAY」(原秀則)も負けず劣らずのベタベタぶり。「よいこの星!」(柏木ハルコ)は素晴らしく煮詰まっている。いつもネチネチしててすごく面白い。
「コンデ・コマ」(作:鍋田吉郎+画:藤原芳秀)。今回もいい感じだ。このクネクネした男が卑怯でナイス。「the山田家」(阿部潤)は常にすっ頓狂な展開でステキ。「ザ・ワールド・イズ・マイン」(新井英樹)ではさらにトシが追い詰められている。最近、モンちゃんもトシもかなり痛々しい。で、今号で一番は「マザー・ルーシー」(沖さやか)かなあ。ルーシーの無軌道な行動の原因が明らかになる。何も考えてなさげだけど、実はけっこう暗い過去があったんだねえ。

【雑誌】モーニング 4/16 No.18 講談社
 次号から「ナイショのひみこさん」(魚戸おさむ)が10週連続で掲載ってことで、スペシャル予告三頭身漫画が掲載。いつも不思議なほのぼのさと妙な味があっていいなあ。実はこの漫画けっこう好き。今号も元そらみみくろすけの岩下繁幸がプレゼント漫画で登場。どうも4週連続での登場になるらしい。岩下繁幸に幸多かれ。
 今週は村上もとか「メロドラマ」が掲載。いつもながらかっちょいいな〜。凜とした魅力がある。「えの素」(榎本俊二)は今回もスッゲエ。ロッケンロール! それから「ひまあり」(上野顕太郎)が掲載。今回は「力強い音を持つ言葉」と「力が抜ける音を持つ言葉」がテーマ。いやー、相変わらずの素晴らしい視点。おもしれえ〜。
 巻末のMANGA OPEN入賞作「蜂列車」(太田基之)はイマイチ面白くない。青木雄二が褒めてるけど、どうもなー。青木雄二が褒めてる作品を前ほかにも読んだことあるけど、それもあんまり良くなかった。青木雄二は描く漫画は面白いけど、漫画読者としてはあんまり俺的には信頼できないなって感じ。

【雑誌】オールマン 4/15 No.8 集英社
 読み切り「口福の人・理」(作:日出山みなみ+画:あおきてつお)がなかなかイケた。やたらおいしそうにモノを食べる女性の話。女の子とメシを食ってて一番腹が立つのは、まずそうに食う人が多いことだ(あと残されることね)。アレを見るとかなりぶんなぐりたくなる。逆にうまそうにモノを食べる人を見ると、見ててすごく幸せな気分になる。この漫画も読んでて気持ちよかった。
 江川達也はここでも連載(「DEADMAN」)を持っているけど、今度ヤンマガでも始めるから、小学館、講談社、集英社のすべてで同時連載ということになる。最近あんまり面白くないけど、仕事はきちんとやってるんだなあ。深谷陽「運び屋ケン」はまとめて読むとかなり面白そう。相変わらず雰囲気のあるいい絵だ。

【雑誌】ヤングキング 4/20 No.8 少年画報社
 佐野タカシ「イエてる2人」はいつもどおりいい雰囲気。小池田マヤの新連載「聖★高校生」は4コマ形式をとっているけど、内容は続きモノ。普通のコマ漫画のほうがいいんじゃないかなーとも思うのだが、4コマのコマ割りに慣れている人だからこっちのほうがいいのかもしれない。綾坂みつねが新連載「くの一だ!!」。ちなみに女忍者の場合「くノ一」のような気がするんだけど、まあいいや。

【雑誌】少年チャンピオン 4/16 No.19 秋田書店
「グラップラー刃牙」(板垣恵介)は愚地独歩vs.渋川剛気が完全に決着。二人とも最後までかっちょええ。「大介ゴール!」(馬場民雄)は大介が大活躍。いつもきっちり面白い。「東洋妖人伝 用神坊」(いとう杏六)は今回も鮮やか。4/10に3巻発売。買わねば。単行本といえば「バロン・ゴング・バトル」(田口雅之)の1巻が4/3発売。こっちも当然買うけど、今週は巻末。うーん、人気ないのかなあ。濃くて面白いのに。


4/1(水)……しがつのばか

 あっちこっちで話題になっているだろうけど、http://www.mainichi.co.jp/hensyuu/jiken/9803/30.htmlによると、なんだかエロ的表現への規制が強まりそうな気配。下らなすぎる。なんで、こんなつまらない規制なんて作ろうとするんだろう。ほかにやることがないのかなあ。こんなことに血道をあげているヒマがあったら、漫画雑誌の1冊でも読んだほうがよっぽど人生は豊かになるだろうに。規制だのなんだのやってる人たちは一生かかっても、優れた作品に出会えたときの感動や、そういった作品を取り上げられた人たちの痛みなんて分からないんだろうなあ。
 こんな法律ができて、町田ひらくや鎌やん、月角、大山田満月、もりしげ、みかりん、田沼雄一郎などといった人の作品が読めなくなったりしたらイヤすぎる。誰かが犯罪を犯すかもしれないなどといった矮小な理由で、素晴らしい作品の与えてくれる大きな感動を失うかもしれないとは。なんて馬鹿馬鹿しいんだろう。
 そういったこととは別にもう一つ釈然としない点がある。「俺はそんな規制を作らせたくてお前らに投票してるんじゃねえぞ」ってことだ。代議制の限界ではあるのだが、こんな「エロ漫画の規制がどうだこうだ」なんて話は選挙の争点にはならない。たいてい消費税の税率がどうたらこうたらとか福祉とか、「クリーンな政治」とかが争点でしょ(余談だけど「クリーンな政治」なんて本当は当たり前なんだから、争点になっちゃうほうがおかしいのかもしれない)。で、そういう政策で選んだら後は彼らが好き勝手に立法するのを眺めているしかない。うーん。俺に黙って勝手にヘンな法律作ってんじゃねえ。国会解散しろって感じだ。でも、解散して選挙してもどうせ争点は上記みたいのになって、与党が勝っちゃうんだろうけど。そして、もしこういうのを直接選挙で決めたとしても、世の「良識派」の人たちの意見のほうが数的には上回っちゃいそうな気がする。悔しいけど。

【雑誌】少年サンデー 4/15 No.18 小学館
「DAN DOH!」(作:坂田信弘+画:万乗大地)は今週も痛々しい。あと敵のキャディのおねーちゃんがかわいい。「俺たちのフィールド」(村枝賢一)は相変わらず和也が天井知らず。こんな奴がいれば、日本もW杯の決勝トーナメントに出場できるだろうなあ。ちなみに日向小次郎がいればたぶん優勝できると思う。
「犬夜叉」(高橋留美子)も面白い。コンスタントにきっちり読ませる。「MAJOR」(満田拓也)は、vs.寿也が決着。そして和解。こうなったら早いとこ高校生編に行ってもらいたい。「なぎさMe公認」(北崎拓)は鼻血出しながら走るなぎさがイッちゃっててスゴイ。この漫画はやっぱいいわ。

【雑誌】少年マガジン 4/15 No.18 講談社
 今週は森川ジョージ「はじめの一歩」がお休み。「Jドリーム完全燃焼編」(塀内夏子)はシビアな展開。だけど、前回の予選に比べるとタメが少ないような気がしてイマイチまだ燃えない。なんかみんなポッと出って感じがするしなー。それにしても伊達は北村とポジションが重なりすぎているような気がする。あと、前回の予選のときと同様、誰が右サイドバックをやるのかがよく分からない。
「勝負師伝説哲也」(原案:さいふうめい+漫画:星野泰視)が盛り上がってきた。次号あたりは泣かせそうな展開。山下てつお「ガチンコッ!」は最終回。この日記では今まで触れてなかったが、わりと面白かった。あと、「Let'sぬぷぬぷっ」(三ツ森あきら)では「ロボットリコちゃん」が最終章。それにしてもほかのエピソードとはまったく違う哀しいお話だ。

【雑誌】ビッグコミックスペリオール 4/15 No.8 小学館
 この雑誌では今はなんといってもエンタツだろう。「演歌の達」(高田靖彦)。面白い。あと「国立博物館物語」(岡崎二郎)はいつもの岡崎二郎らしい、ほのぼのとして、そこにウンチクを織り混ぜたお話。いつもうまい。「シネマ」(六田登)がなかなかいい展開。男アレルギーの女の子とその兄貴の妄執がいい感じ。

【雑誌】ヤングキングアワーズ 4/30 No.38 少年画報社
 久しぶりに購入。巻頭カラーの米村孝一郎と、初登場の大石まさるに惹かれた。米村孝一郎「VOYAGER」は話はよく分からんけど、4色カラーで美しい画面。気持ちいい。大石まさる「LETTERS−茉莉への手紙−」はすずしげなペンタッチが好み。

【雑誌】office YOU 4月号 創美社
 わりと読むところが少なかった。
 田渕由美子「水辺のテーブル」がセンチメンタルなお話でなかなか面白かった。絵もわりと好みだし。長広洋子「フィナーレ!!」はおばあちゃんがボケてしまった家族のお話。わりと真っ正面から描いてて、絵柄のわりに重苦しい展開。ボケって怖い。

【雑誌】メロディ 4月号 白泉社
 我孫子三和「カヤのいる風景」が好みな絵柄、幸せなお話でわりと良かった。あとは南Q太「しゃんしゃん」はいつもどおりなんだけど、やっぱり目がいってしまう。最近、南Q太にはちょっと飽き気味なんだけどそれでも一本一本の作品は面白いんだよなー。どれ読んでも読後感が一緒なのはなんだけど。

【雑誌】サウス 4月号 新書館
 この中では高野宮子「背中」が一番面白かった。絵も話も読んでて気持ちがいい。とくにラストのほうの浮浪者のおじさんの背中に羽根を見るところはかなり良かった。四位広猫「太陽が待っている」はわりと気になるタイプのこぎれいなペンタッチ。かっこよくてスッキリとした絵柄。あとは尾崎かおり「天使の弾丸」がわりと面白げ。続きモノなんでよく分からないけど。

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