◆ 2000年10月上旬 ◆

10/1〜10
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10/10(火)……旅出てぇー

 ゆえあって大好きな漫画雑誌の編集長の方とお話してきました。しゃべりまくり、というよりしゃべりを聞きまくりの3時間。貴重なお話が伺え、なおかつ自分の雑誌やそこで描いている作家さんに対する想いがいろいろ伝わってきて、その雑誌にますます惚れ直す。やはり濃い経験を積んでいる人は違うなあ。まだまだ修行の足りぬ自分の身を振り返って反省することしきり。

【雑誌】ヤングキング 11/6 No.21 少年画報社 B5中
 大石まさる「りんちゃんクッキーのひみつ」が連載スタート。田んぼに囲まれた新居に引っ越してきた父娘。娘の鈴はとてもかわいくて元気なやさしいコ。で、彼女がクッキーを焼くのだ。なんというかあんまり要約になっていないような気もするけど、そういう話。父娘、クッキー、娘がとっても美人ということで、何やら「Papa told me」を思い出したりもするけれども、こちらはドタバタ楽しい感じで味付けはもちろんだいぶ違う。かなりかわいいお話になりそうな感じ。もしかして本格クッキー漫画? それならクッキーで勝負よ!

【雑誌】ヤングチャンピオン 10/24 No.21 秋田書店 B5中
 今号は葉月京2本立て。「恋愛ジャンキー」のほうは、うなぎってそんなにおいしい動きするんかいな、という感じでいつもながらに華やかな絵柄で楽しくエッチ。あんまり頭使わなくても楽しめるのがいいところ。それから読切の「月姫」はちと暗めなお話。過疎化が進む田舎の町の町長の家に、二人めの「娘」として迎えられた少女。謎めいた雰囲気の彼女が、夜な夜な家を抜け出し男に抱かれているところを一人めの娘が目撃するが、その真相は苦い後味を残すものだった……といった話。エロ漫画方面でも、カラリと明るい話と暗めの話、両方こなす人だったが、どっちも描きこなすあたりはやっぱりうまい人だなあと思う。

【雑誌】ガロ 11月号 青林堂 B5平
 表紙の「この『ガロ』面白いから5万冊下さい!!」というのがなんとも。5万冊くらい誰か買っとけ!!
 今号の特集は津野裕子。宗像明将氏と吉本松明氏も寄稿。その津野裕子の「turbidity」はまたしても面白い。少女といつも彼女の話し相手になっている牛乳を運んできてくれる女性、そして心療内科医のおじ。上品な絵柄の中でも、おじの少女性愛趣味がかいま見え、エロティックさ、あやうさが漂う。ゆらゆらとした語り口にも、相変わらず惹かれてしまう。そして11月上旬、最新作品集「鱗粉薬」が発売予定。おおう。
 三本美春「テロル」。おお、なんかテロルしてますな。冴えない男が奇妙な形で煽動した革命運動、というよりブーム。男の冴えなさ、そしてそれに望みが託されるさまが何やら滑稽で味わい深い。キクチヒロノリ「産院ミドリゴ」。またしてもテンション高い。イカれたキャラがぴょんぴょん飛び跳ね、奇天烈なネームが読む者の心をピリピリ刺激。脳味噌がぐちゃぐちゃになるような、デタラメな楽しさがあって、読んでてとても気持ちがいい。スカッとする。逆柱いみり「恐怖博士の花嫁」は、今号からなぜか「岩テレビ」にタイトルが変わる。でも内容はいつもの調子。動物のお尻がなんかセキシー。

【雑誌】エースネクスト 11月号 角川書店 B5平
 巻頭カラーで企画原作:Production I.G+画:玉置勉強「BLOOD」がスタート。2000年秋に劇場用アニメが公開されるらしい。このお話は、制服姿の女子高生(だと思う)が日本刀で人を斬殺し終わった後らしきシーンから始まる。なぜそういうことをしているのかはまだ分からないが、彼女は町でギターを弾いていた男を追い回し、そして殺す。いわくはものすごくありげだ。ドス黒い、不穏な調子で物語は始まった。今後の展開がどうなるかはまだ分からないけれども、ハードなお話になることは間違いなさそう。安倍吉俊+gK「NIEA_7」。今回はニアがいなくなって残されたまゆ子のお話。お気楽バカチン路線ではなく、前回に引き続きかなりローテンション。こういう寂しさ募るお話もなかなか。

【雑誌】漫画アクション 10/24 No.43 双葉社 B5中
 こ、今号は「オッパイファンド」が載ってないんだよ! プッチ萎えしてんのよぉー!!
 作:橋本以蔵+画:たなか亜希夫「軍鶏」は、リョウvs.菅原の戦いがいよいよ最終ラウンドへ。逸脱したやり方に、リョウは最後の賭けに出る。いよいよクライマックス。この戦いが終わったら連載終了なのかなあ。
 次号からかるま龍狼の新連載が始まるのはちょっと楽しみだー。

【雑誌】コミックバウンド 10/24 No.2 エニックス B5中
 なんだか案外面白いような。
 まずは新連載、太田垣康男「東方機神傳承譚」。僧会が支配する仏国土。この国で「凶者」として、地下に閉じ込められ最低の暮らしを強いられてた罪人たち。その一人、アロンがこの物語の主人公。凶者たちは殺され、機神と呼ばれる機械仕掛けの巨大な兵隊の血肉とされる運命だが、アロンは一人、その機神を操り自由を獲得することを夢見る。といった感じの出だし。絵柄的にはモーニングなどで示したように力強くて細かいし、物語的にもかなり力入ってそう。機神のデザインも禍々しくやたら強そう。うまいこと持っていけば、かなり面白くなるんじゃないかと。作:ピエール瀧+画:万★画太郎「虐殺!ハートフルカンパニー」。いいねいいね。社長がしゃべる→社員が1ページぶち抜きで「えーッ!!?」と悲鳴のループとか、とにかくページの使い方が度胆を抜かれるほどに大胆。オチも身もフタもなくってもうビックリ。ページをめくるたびに驚きがある。漫★画太郎ってかなり自分の表現に自覚的な人なんだろうなと思う。 作:森高夕次+画:藤代健「トンネル抜けたら三宅坂」。こちらも楽しい。性欲強すぎな小学生、三宅坂の悪だくみにあふれて悶々とした日常。下品でノリが良くって、なおかつ眼鏡っ娘がけっこうかわいかったりするあたり、なかなかやってくれる。


10/9(月)……三井のギバウス

 姉がコンパクトな省スペースデスクトップPCが欲しいというので町田ヨドバシへ。適当なのを選択。俺はあとはしらん、といいたいとこなんだけど、なんかいろいろ聞かれるのだろうなあ。でも自作マシンと違って、「マニュアル読め」とか「メーカーに聞け」とかいえる分だけサポートは楽だ。

 本日あたりからコミックジャンキーズ(コアマガジン・ホットミルク内エロ漫画レビューコーナー)原稿を書き始めようかと。というわけでエロ漫画いっぱい読んだり書いたりな感じ。今日は12冊。

【単行本】「AV烈伝」2巻 井浦秀夫 小学館 B6
 AV業界実録人物伝。今回は代々木忠、井口昇、チョコボール向井、風吹あんな、島袋浩。この中ではお話の深さにおいては風吹あんな編がとても面白かった。昔から性的いたずらを受け、義父に抑圧されて育ってきた彼女が、SMに出会い自分を解放していく過程が興味深かった。それからチョコボール向井。駅弁ファックで有名な人だが、本当に空手も強くてプロレスにも入門していたというのを読んで驚いた。ビデオを見てるとガタイのいい調子のいいあんちゃんという感じなのに、実はかなりストイックな人だったのね。男優としてはわりと好きなほう。AVはねーちゃんの質と同じくらい、いやそれ以上に男優が出来を左右するものなので、人物伝的にはどちらかというと男優のほうに興味あり。

【単行本】「にくらしいあなたへ」 森永みるく ワニマガジン B6
 1996〜1997年の作品が収録されているのだが、出来はこのころからとても良い。表題作の「にくらしいあなたへ」は、貧乏一家の父が、ある日、腹違いの娘を連れてきたところから始まるホームドラマ。彼女と同い年で、それまで家事を支えてきた長女は最初対立するけれども、だんだん家族としての絆が強まっていく……というお話。読後感暖かな、なかなかええお話に仕上がっている。なんつってもパッチリしたおめめの女の子たちがかわいいし。そのほかの短編も、淡い絵柄と幸せなお話作りで気持ち良く読めた。

【単行本】「E-girl」 雅亜公 光彩書房 B6
 フランス書院時代に出ていた単行本を再編集したもの。というわけで絵柄的にもお話的にもだいぶ古め。後味の良い初めてのセックスって感じで、なんというか「ボクの初体験物語」といった趣。現在これを読みたがるニーズというのはいまいちつかみづらい。

【単行本】「イジメてね▽センセー」 まなづるちずこ 光彩書房 B6
 掲載誌が「少女革命」だっただけあって、オンナノコオンナノコしております。美形の教師や幼馴染みのオトコノコたちと結ばれてステキなHをするオンナノコたち。絵はそんなうまくないし別にエロくもないのだけど、なんかお年ごろのオンナノコたちが頑張っている姿がけっこう微笑ましくて楽しく読めてしまったりした。

【単行本】「牛神博士」 御堂つかさ 司書房 A5
 かなり巨乳系。しかもだっぷんだっぷん柔らかすぎてタレるタイプでなく、弾力があってパッツンパッツンしているタイプ。それを駆使してエロシーンはハードに。ちとクセのある絵柄だけどパワーがあってエロ度は高め。何より勢いがあるのがええ感じ。ちなみに牛神博士は、世の女性のお乳を大きくして幸せにする研究を続ける、爆乳女博士である。研究のためなら自分の母乳もしぼりまくりだ。

【単行本】「エロ本道」 ぺるそな 平和出版 A5
 充実しているなあぺるそなは。美少女系と劇画系が、かなり高いレベルで融合していて、美少女系の見ためと劇画系のパワフルさ、ねちっこさが調和している。やっていることはとてもハードでばっちりヌケるだけのボリュームがあるし、絵もうまいんだよね。劇画系のパワフルさ、エグさを殺すことなく、美少女系の風味で召し上がりやすくしている。実は単行本買ったことはないんだけど、ジャンキーズ仕事では何冊も読んでいる。俺が読んだ範囲だと、ぺるそなの単行本にはとくにハズレがなかった。このコンスタントさもすごいところ。

【単行本】「ギバウス・ムーン」上巻 みなづきゆず ヒット出版 A5
 ヤリチン男・信一郎が、ガングロ女とサカっていた公園で、一人の不思議な女性と出会う。いかにも育ち良さげな美人の彼女をナンパしたはいいが、どうも目が不自由な人であるらしかった。彼女(沙斗子)は家を出て行く当てがないと語り、信一郎と同じアパートに部屋を借りて住むことになる。いろいろと一緒に過ごすうちに、信一郎は沙斗子が、普段の清楚な人格と、もう一つ何かの拍子に出てくる淫乱な人格の二面性を持っていることに気づいていく。といった感じで以下下巻なのだが、みなづきゆず(前ペンネーム:谷内和生)はベテランだけど、絵柄的にも十分イマ風で、エロシーンもジューシィでけっこういやらしい。お話自体も謎めいた雰囲気で、かなり読みごたえあり。いい仕事してますわい。

【単行本】「DEPART GIRL1 SECOND IMPRESSION」 O.RI シュベール出版 A5
 以前、青磁ビブロスから出てた単行本の再版本。あまり絵的には変わってない人なので、今も違和感なく読める。デパートガールのおねーさんたちが、各話で思い思いにHなことをするといった感じのシリーズ。この人の絵ってシンプルで、省略されている部分も多いのだけど、なんか妙にH。なんとなくしっとりした質感があるんだよね。少ない線で十分な効果を発揮しているのは、やっぱりうまいってことなのだろう。

【単行本】「女の子はがんばる!」 魚肉ん メディアックス A5
 甘めで元気のいいタッチの絵がちょっと気になっていた人。買うまでには至らなかったけど読んではみたかったので、今回これが回ってきたのは好都合。妹モノを中心に、ハッピーエンドな楽しい雰囲気の話が多い。気になった要因である絵はなめらかな手触りでなかなかキャッチー。順調に伸びていけば、さらに魅力ある絵柄になっていくんでは。女の子はとくに文句なしなので、あとは男の表情とかがうまくなるといいかな。

【単行本】「センチメントの季節」6巻 榎本ナリコ 小学館 A5
 そういえばこれ買ってなかったな。今回はとある少女を巡り、学校では息子が、学校外では父が、彼女と関係を持つようになる。自分が何であるか何になるのかを見出せず刹那の快楽に身を任す少女、それぞれまったく別の経路で彼女に魅了されている父と息子、そしてその陰で煮詰まっていく母親。4人の想いが、すれ違いぶつかり合う。バラバラであった彼らの関係が、一度崩壊してまた紡ぎ直されていくさまはなかなか鮮やか。ただ、今回のエピソードはちょっと読むのがかったるいなーとも思った。キーとなるヒロインの少女が、何を求めているんだかいまいちよく分からないふわふわした存在であるわりには、読者の興味を引きつけるだけの魅力に欠けているとかそこらへんが原因かなあ。あと男二人が煮え切らずメソメソしているのもうっとうしいというか。一人、肌合いの荒いスカッとしたキャラが出てくると緩和されそうな気もするのだが。

【単行本】「制服SMプレイ」 らいぶらり 東京三世社 A5
 漫画的にはあんまりうまくないと思う。絵もよくあるタイプだし。ただ、お話はときどき何気なくシュールなことをやってたりする。巻頭作からして「酒と煙草と賭博の増税はもう無理なのでセックスに税金をかけることになった」という言葉から始まり、その徴収方法として「強姦罪を完全罰金制にして逮捕しない」という大胆なアイデアを呈示。んでもってお話としてはかわいい娘を見ると強姦が癖になってしまった男の強姦模様へと移る。せっかくかなり不条理な設定を出してきているのに、社会レベルで見たパニック的状況を描かないのはもったい気もするのだが、その歯ごたえのなさがかえって味になっていたりする。それとか「お茶レディからおしっこレディ オナニーレディを飛び越えておま○こレディになたという三階級特進OL」だとか。ヘンなノリは持ってる人なので、それをも少し強調して見せられれば。

【単行本】「RINNEクライシス」 紺屋たかし 富士美出版 A5
 あー、なんかこの人の漫画読むの久しぶりだー。
 今回は女子高生Hモノ。「RINNE(リンネ)クライシス」というタイトルからするとSF的なものを想像しがちだけど、そういうのは全然なしで、普通の少年少女なり。元気の良い絵柄で、エロシーンの描き方はなかなかダイナミック。消しが薄くてわりと実用性高めなのが長所。この人は線が力強い人なので、エロシーンにメリハリがあるのもいいところ。


10/8(日)……略してコイバナー

 なんか気が向いたので作ってみた。こういうバナー。

   これがバナーだ!!
   これもバナーだ!!

 とある電気メーカーの昔のロゴのパクリゆえ問題ありそうなんで、本格的に使うかどうかは検討中。

 そういえば、横浜FCがJFL今期2位以内を決め、J2昇格の成績面での条件はとりあえずクリアした。首尾よく上にいけるといいのだが。浦和レッズが、来年果たしてJ2に残留するのかどうかがとても気になってきた。現在かなりしょっぱい状況であるだけに。

【雑誌】花とゆめ 10/20 No.21 白泉社 B5平
 いつもコンスタントに読める作品が多いけれども、今号はフレッシュな雰囲気もあって良かった。まずは樋口橘「MとNの肖像」の特別編が掲載された。マゾな女の子・阿部さんと、ナルシーな男の子・甘草くんの、ドタバタしたラブコメディ。各部のパーツは濃いめの作りなのに、気持ち良くサッパリ仕上がった絵柄で描き出される、微笑ましい恋愛模様がたまらなく楽しい。単行本も今月19日に出るのでたぶん買う。「スワンレイク」も良かったけれども、この作品はよりキャラの魅力が増して、完成度が上がっている。それから桜井雪「ショート寸前!」も久しぶりに掲載。この人の場合は、のびのびとしたきれいな線が魅力的。女の子の肌がより白く見えるタイプのタッチで、ヒロインのさつきがきれいに描けている。望月花梨「スイッチ」は今号から本格連載スタート。少女と教師の恋愛を丁寧に描いていて、短編のときほどのキレはないものの安定した面白さを発揮している。読切の福山リョウコ「ゼロセンチ」はシンプルな絵柄で、お隣さん同士だけどうまいこと気持ちの通じてない少年少女のお話を描いている。見やすい絵柄でするする読める。

【単行本】「ゴルディアス」1巻 イダタツヒコ 講談社 B6
 元気者な女子高生・彩木あやが、学校の地下倉庫でヘンな鍵を拾ってしまい、封印されていた、どんな鍵でも開けてしまうという少年「鍵師」を目覚めさせてしまう。そしてあやは彼のマスターとさせられてしまい、身の周りの至るところにある不思議な「鍵」、そしてそれをめぐる事件に巻き込まれていく。
 「HeRaLD」ではホラーを描いていたイダタツヒコだが、今回は学園アクションものに挑戦。絵柄的にもだいぶ女の子をかわいめにしてドタバタとした雰囲気を出している。サービスシーンも増えているし、わりと気楽に流れに任せて読める作品となった。現在のところは、まだ「鍵師」という存在についての掘り下げが進んでないのだが、キャラクターの魅力を中心に物語を引っ張っている。キャラ萌え度を高めつつ、お話を深めていくのが今後の課題ってところ。

【単行本】「どいつもこいつも」4巻 雁須磨子 白泉社 新書判
 今回も自衛隊はとても平和だ。保険のおばさんの持ってくるお見合い話に興味津々だったり、バレンタインがらみで恋愛モノ的展開をしたり。その中でも、やはり女性自衛官である朱野を中心とした、各キャラクターの天然系のボケッぷりがたまらなく楽しい。なんであなた方は、そんなところに想いを飛ばし、そしてそんな話をしているんですか〜といいたくなるような、頭がユル〜くなるようなネームが続き、いつの間にやらこの独自の間合いに取り込まれている。また、ところどころ差し挟まれる近況漫画とかがどうにもふにゃふにゃ筆に任せて描いている感じで、こちらも脳をトロかすような味わい。前を見ないで空を見上げながら歩いている人が、周りの人をハラハラさせつつもなぜか絶妙のバランスで車を避けつつ進んでいっているみたいな、不思議な巧妙さを持っている。このノリがある限り、そう簡単に面白くなくなることはあるまい。引き続きオススメ。
 そういえばこの連載、俺が少女漫画チャレンジを始めたころからスタートした作品なので(正確には俺がチャレンジし始めたのが1998年3月でこの作品の開始が1998年5月発売号)、そういった意味でも思い入れ多し。

【単行本】「0(ラヴ)リー打越くん!!」5巻 桑原真也 講談社 B6
 真希シノヴの正体に関する種明かしがずいぶんと進み、いよいよクライマックス近し。人間を凶暴化させるウイルスが世界に蔓延し、人類は危機に陥る。それを救うには真希シノヴを倒さねばならず、その手段としてテニスを、そして相手として打越をシノヴは指定する。なるほどなるほど。途中あっちゃこっちゃ行ったけれども、ラストは作者の予告どおりちゃーんとテニスにお話が戻ってきている。多少強引ではあるけれども、不自然ではない。ここからの展開もなかなか面白そうだ。とても色っぽい描写も魅力の一つではあるのだけど、ダイナミックな画面でまず読者をつかみ、ざくざく進行する物語に引き込んでいく展開力もお見事。やはりお話に読む者をひきつけて話さないだけの力がある。

【単行本】「おまかせ!ピース電器店」20巻 能田達規 秋田書店 新書判
 コンスタントに力を発揮していて、アットホームだし女の子も可愛いし、とても面白い。毎回毎回、こんだけ面白いっていうのは実に大したことだ。でもあんまり売れてないという。確かに20巻もあると、これから読もうって人はなかなか手が出しづらいよなあ。こういう確実に面白いのに売れないといった作品の場合は、なんかページ数の多いデラックス版のコミックスで出し直すとか、ボックスセットにしてみるとか、なんか買いやすくする手段を講じたほうがいいような気がする。ネットでまとめ買いとかできるとすごくいいよなー。

【単行本】「ザ・ワールド・イズ・マイン」12巻 新井英樹 小学館 B6
 トシモン(+マリア)がいよいよ追い詰められ、雪山で警察と対峙する。これまでさんざんものすごいことをやってきているこの漫画であるのに、今回のエピソードを読むと、今までのところが序の口であったようにも思えてしまう。それだけこの作品は、次々に新たなショックをもたらしてくれる。トシモン+マリアもそうだが、脇役キャラの強力さ加減も、大きくこの物語を支えている。ときにはアクが強すぎるほどだけど、とにかく読者の脳裏に彼らの存在は刻みつけられる。ここまできちゃっている作品を、これからどうやってさらに盛り上げていくつもりなのだろう。とても気になる。


10/7(土)……家にチェリー

 ゆえあってコミティアに行ってきました。池袋のコミティア事務局に。中村公彦さんといろいろお話してきました。

【雑誌】週刊少年ジャンプ 10/23 No.45 集英社 B5平
 作:ほったゆみ+画:小畑健「ヒカルの碁」。コンスタントに面白い。いよいよプロ試験も大詰めで、精神的にキツいあたりに差しかかっている。やはり現在の萌えポイントは、眼鏡くん越智だ。読切、加治佐修「TATTOO HEARTS」は武井宏之系。

【雑誌】ヤングマガジン 10/23 No.45 講談社 B5中
 阿部秀司「エリートヤンキー三郎」では、ついに三郎が暴走族のヘッドに。この作品では三郎の年齢的な問題からバイク乗りヤンキーは出しにくいかと思っていたが、ついにこういった集団の一大勢力が登場す。そしてやはりここでも河井が。CLAMP「ちょびっツ」。やられた! 今度はノートパソコンときたか。こりゃすげえ。さらに小ささという要素を盛り込んで萌えのターボスイッチを入れるとは。「んしょんしょ」とかいいながらかばんから降りてくるんだーぜー! ちぃいいいいい!! すごいぜCLAMP。やってくれるぜ。人間型ながら、使いやすいように箱づめされて畸形化されたデスクトップマシンなんてのも出てきてほしいですね!……そりゃ駕籠真太郎世界か。ロクニシコージ「すべてに射矢ガール」。髪型を変えて矢を隠したとたん、あすみちゃんが今まで見なかったほどにハイになる。でもその結果は……? ただの風変わりなラブコメで終わるのではなく、この状況でもちゃんとコンプレックスの存在、そしてその痛さなども描き出してきている。このところけっこう読後感は重いものがある。松本光司「クーデタークラブ」。今回はエロの巻。過剰なくらいの「ドキッドキッ」という描き文字が、かなり雰囲気を盛り上げている。毎回毎回すごくヒキが強くて、先が気になってしまう。次号で第一部完結らしいがどんな感じになるんだろうか。蓮古田二郎「しあわせ団地」。自分は生活力があるとかいって家出したはじめだが、そのやることといったら……。子供っぽい妄想の情けない実践ぶりがたまらなく面白い。

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 10/23 No.45 小学館 B5中
 巻頭カラーで上條淳士の新連載「8(エイト)」がスタート。少子化によって廃校寸前の渋谷の学校。そこに通う、たった8人の生徒たちの物語。学校という、それなりの規模を持ったスペースに、ポツンと存在する8人。というわけで初っぱなから、なかなか特異なシチュエーション。作画はさすがにカッチョ良く、ビシッと決まっている。隔週連載ってことだが、さてどんなお話にしてくるんだろうか。曽田正人「昴」。目前の敵を設定しつつ、さらに次の敵の存在も作ってあるところがうまいなとか思う。江川達也「東京大学物語」。今回はなかなか絵柄的にすごい。絵柄的には、お腹の中の胎児が成長していくさまのみ。それにかぶさるセリフだけで物語を進めている。いろいろ仕掛けてきますなあ。
 土田世紀「編集王」がTVドラマ化するってことで、特別編が掲載。新古書店についての問題提起。提起しただけで結論はまったく出してないんだけど。とりあえず問題の存在を分かりやすく呈示するって意味で、漫画って便利ですな。

【雑誌】YOUNG YOU 11月号 集英社 B5平
 山下和美の新シリーズ「昨日の君は別の君 明日の私は別の私」がスタート。美人でかつては華麗なる生活を夢見ていた明子も、今では結婚後丸くなった夫と4人の子供を抱える平凡なる主婦になっていた。それなりに幸せな暮らしではあったが、何か割り切れぬものも感じていた彼女に送られてきた一通のメール。そこに書かれていたWebページのURLにアクセスしたところ、そのページには別の華麗な人生を送っている自分の姿が映し出されていた。二人の明子はそのWebページを通じて会話をし、お互いの幸せにそれぞれ憧れつつかつ憎悪する……といった感じの出だし。なかなかヒキが強いお話で、最初からぐぐっと物語に引き込まれた。どのくらいの掲載ペースになるのかよく分からないけれど、期待は大だ。鴨居まさね「SWEETデリバリー」。今回主人公のデコラちゃんは、プロレスマニアの二人の結婚式をコーディネートすることになり悪戦苦闘。表現に独特のゆるさがあって、かなりマターリする。岩館真理子「アマリリス」。天然ボケっぷりが爆発して、かなり面白い。ぽわぽわ浮き世離れしてていいですなあ。谷地恵美子「明日の王様」。ポジティブでコンスタント。いつも手堅く面白し。

【雑誌】FEEL YOUNG 11月号 祥伝社 B5平
 小池田マヤが4コマでない普通のコマ漫画で登場。タイトルは「チェリー」。雑誌の雰囲気に合わせてか、だいぶ大人っぽい絵柄にしてある。童貞男と遊び慣れた32歳女のSEXを描いた話なのだが、これがなかなかいい。飾り文字、飛び散るさくらんぼの配置などがすごく大胆で、表現的にもなかなか面白い。安野モヨコ「ハッピーマニア番外編」も良かった。こちらはノリがすごく良くて思わず笑ってしまう。シゲタが服を買いに行くというお話なのだが、彼女の無計画性がビシバシ発揮されていて見てて面白い。ラストシーンの落とし方なんざ実にいいね。有間しのぶ「モンキーパトロール」。なかなかええ感じ。とくに今回は主要キャラ3人娘の一人、すずの母親がナイス。飲み屋のママみたいな雰囲気を漂わせた女教師という設定がなんかすごくいい味。三原ミツカズ「DOLL」は相変わらずのうまさで、安定して読める。やまじえびね「LOVE MY LIFE」。レズとして生きるヒロインが、ゲイの友達を作る。なかなか周囲の理解は得られずに居場所は狭いけれども、しかしやはり生きていかねばならない。そんな難しい状態が、とてもよく描けている。

【雑誌】ヤングヒップ 11月号 ワニマガジン B5中
 kashmir登場! うひょー、うれしいなあ。作品タイトルは「halo」。物心ついたころから何もない部屋に閉じ込められ、客をとらされ続けてきた少女のお話。途中ちょっといいエピソードになったかなと思ったら、ラストのほうはかなり痛々しい展開に。無言の小さいコマの連続で語られる物語は、もの静かなだけに効く。今後もときどき登場していただけるととてもうれしい。巻頭カラー、かかし朝浩「病院行け!!」。エロはほぼないけれど、パンチのきいたコメディがノリが良くって面白い。井荻寿一「霊能探偵ミコ」。やはり井荻ギャルはかわいいなあ。最近、この作品の単行本集め始めました。あと2冊でとりあえず既刊分は揃うので、揃ったら読んで感想書く予定。
 ところで次号でヤングヒップも大幅リニューアルで、みやびつづる、Rate、マーシーラビット、上連雀三平といったあたりが登場するそうだ。


10/6(金)……コヅクリさんが通る

 今日のラインナップ、「しあわせ団地」「エリートヤンキー三郎」「アゴなしゲンとオレ物語」とくると、さながらヤンマガ系ダメ人間まんがまつりといった様相ですな。なんとなくどれも電車の中で読みにくいタイプの作風なんだけど、もうバッチリ電車ん中で読んできました。

【雑誌】ホットミルク 11月号 コアマガジン B5平
 やったやったやったー!! というのは瓦敬助「菜々子さん的な日常」の単行本が11月4日に発売されることが決まったので喜んでいるのであります。瓦くんと菜々子さん、まだラブまで行ってないあたりの微妙な距離が心地いいなあ。菜々子さんは健康的でとてもいい娘さんですわい。眼福眼福。百済内創「可愛い小悪魔」。ホットミルクには久々。8ペーいで短いけれども、華やかな絵柄はさすがにうまい。田沼雄一郎「G街綺譚」。堅調に掲載されててうれしい。このところ1〜2話で終わるエピソードが多いので、次は単行本1巻分くらいのボリュームで描いてもらいたい。今月は(R)がとれたのか、みかん「KISS Me」。最初はトキメキ感のあるラブ話なのかと思っていたら、後半で一気に痛々しくなる。少女の身体に無数につけられたタバコによる火傷の痕。それをつけた者は……。かなりドスーンと重たい気分にさせてくれる。絵のクオリティが高いだけになおさら。ただちょっと残念だったのは、最終ページの女の子の泣き顔。そこまでの雰囲気を壊しかねないコミカルなタッチだと思うんだけど……。タカハシマコ「トイレのハナコちゃん」。アパートのトイレに住んでいる、人間の体液で生きているハナコちゃん。うわ、これはかわいすぎ。おもらしもするしなあ。青少年やいい大人を間違った方向に導きかねません! 危険です!!
 あと、表紙を描いている天竺浪人のちょっとした漫画とちょっとしたQ&Aあり。「ホットミルクという雑誌について」という質問に対する「オイオイ、それを言わせんのかよ。」という短い答えに、彼のデビュー当時からホットミルクを読んでいた者としても感慨深いものが。それにしてもこのQ&A(インタビューと銘打たれているけれども)、天竺浪人のいやいや答えているっぽさがいい味出してます。
 えーと、あとジャンキーズは今回、水着特集。表紙にはSMコミック特集とか書いてあるけれどそちらは間違い。インタビューは森見明日。新刊レビューは96連発で俺担当は25冊。

【雑誌】桃姫 11月号(創刊号) 富士美出版 B5平
 創刊号であります。表紙に「ぐんぱん」という名前があったので購入。もちろんこのぐんぱんは白井薫範でありまして、創刊号からいきなりおいぬさま+人妻モノの「ドギーワイフ」という作品をぶちかましている。
 さて、この作品以外にも案外見どころはいろいろあった。全般的にハードコアな調教モノ、凌辱モノが多くエロ度は高め。顔ぶれ的にも唯登詩樹、木村義浩、琴義弓介、環望、美女木ジャンクションといったこの手の雑誌では名前の知られた人が描いている。まず琴義弓介「淫salt! 巨乳女教師・水森優香・凌辱」は、もうタイトルどおりな感じの作品。男子校ただ一人の女教師で、やたらエロい体型の女センセーがもうずっちょんばっちょん凌辱されちゃうわけさ。しかもTo be continuedだ。この雑誌、全体的に一話でも十分ヌケるような作品が多いのだが、それがけっこう続きモノだったりする。ということはこのシリーズで単行本が出たとき、かなりイケそう。木静謙二「Show Down」もかなりエロめ。人妻が自宅まで後をつけてきた変態男にいきなり犯し抜かれるという作品だ。逃げようとする人妻の手に千枚通しを突き立てて動きを封じてからあとはやりたい放題。熟れた絵柄がエロさを増幅。テンションも高い。木村義浩「愛する人へ…」(協力:うるし原智志)もこれまた。4色カラーで薄消しでズンズンと。ここらへんも続き物。
 読切の環望「玩具工場の少年」は、金持ちながら自分の被虐趣味に気づいた少年が、自ら肉体改造調教施設に入り肉奴隷になる。ハードな調教のさなかに、肉奴隷少女との恋もあって、極彩色かつ切ないお話となっている。この人、絵もうまいし話つくりもなかなか。この雑誌における清涼剤的な作品が矢凪まさし「ルーズ」。もう何を描いてもヌルラブコメテイストを発してしまう絵柄は抜群に強い。効果的に線が単純化されている絵柄も、分かりやすいだけに雑誌をパラパラめくっていてパッと目を惹く。

【単行本】「しあわせ団地」2巻 蓮古田二郎 講談社 B6
 俺が今しあわせな気持ちであるのは、この本の表紙を眺めているからだ。両目が入っただるまを抱き締めてほおずりしつつニヤニヤと磨いているはだか夫・はじめ、そして片目しか入ってない小だるまを膝に載せ思いっ切り眉間にしわをよせて困った顔で見つめている妻・さなえ。どうでもいいことに執着し自分の心の中ではユートピアを作ってしまっている夫と、それに困惑させられ続けている妻、そして彼らの占めるスペースは世間的にはすごくちっぽけでおおむね平和という、作品全体の構図が実によく伝わってくる。このはだか夫、働きもしないし余計なことしかしないし、ものすごいダメ人間なのだが、どうでもいいことへの意欲だけは満々。それがまた実にこども的発想、行動原理に支配されている。しかし、それがこども的であるがゆえに、昔男の子だった人間にはその楽しさが理解できてしまう。なんつーか、手の届くところに欲求を満たすテレビやらお菓子やら漫画やらが置いてある自分だけの地下ひみつきちとか、そういうったものに想いを馳せた経験のある人間ならば、はじめ的発想はとても馴染みやすい。もちろんそこで留まってちゃあ社会人的にはヤバいんだけど、留まっていられたらしあわせなことはいうまでもない。ダメ人間がダメ人間のまま、それなりにしあわせで根底には愛のある暮らしを送っている。うれしいじゃないですか。もちろん情けないんだけれども。すごく。
 あ、それからこの単行本にはヤングマガジン増刊青BUTAに掲載された「兄妹ヌード」も収録されている。ズバリお得だ。さあ。

【単行本】「アゴなしゲンとオレ物語」5巻 平本アキラ 講談社 B6
 やはりスゴイぞゲンさんは。この巻では相変わらずゲンさんはいつもの調子だが、それにも増してすごいのがケンヂ。もともと最低人間のゲンさんと組めるという時点で実はけっこうな奴だったのであるが、朱に交わって赤くなったのか、もともと朱であったのか、ゲンさんや他人に対する非道な仕打ちはかなりの鬼畜ぶりだ。まともそうな顔して実はヒモだし、結局ろくな仕事につこうとしないし。そうなるほかなかったゲンさんと、そうならなくても済んだのにそちらを選んでしまったケンヂ。実は後者のほうがよりダメなのかもしれない。

【単行本】「エリートヤンキー三郎」2巻 阿部秀司 講談社 B6
 第1巻が出たときに速攻でオスマンに入れたけど、現在のところこの2巻の前半のあたりが一番面白かったように思う。三郎軍団の立役者・河井に加えて、三郎を崇拝する男・石井の暴走ぶり、そして強烈な鼻血噴射。三郎の不幸ぶりが際立ち、ヴィジュアル的なインパクトも素晴らしいものがあった。でも何気にこの人たち、すごく馬鹿だけど、同時にすごく平和だよね。三郎軍団も河井/石井が呼び出しかけてないときは、普段何やってるんだかって感じだし。

【単行本】「なんてっ探偵アイドル」1巻 北崎拓 小学館 B6
 ハートマークが機種依存文字であることをこんなに呪うタイトルはなかなかないよ!!
 アイドル3人組「トリコロール」がバッチリ事件を解決よ〜ん。という素晴らしいコンセプトに基づいた作品。このコンセプトだけでもう「やられた〜」という雰囲気。殺人事件の立場から考えたって、せっかく起こってやったんだから、頭の中身が灰色な小男とか小生意気なガキンチョや名探偵の孫だかいう男子高校生にいじくり回されるよりは、水着のねーちゃんに解決してもらったほうがうれしいに決まっている。各所にサービスシーン満載だし、しかもそれがあろうことか理にかなっている。もちろん強引なのもあるさ。シャワーを浴びているときに着想がひらめいた推理役のアキラが、素っ裸でもう二人の前で推理を披露するとか。でもなんといってもトクした気分になるんだからいいじゃないですか。絵はうまい人だしさー。ラブ要素もしっかりちりばめてあるしのう。この仕事ぶりにはなんだか圧倒される。この人ってやっぱアイドルかなり好きなんじゃないかな。というか女の子が。
 ところで「トリコロール」だが、詳しくいうと巨乳なおねーさん系の梨奈、ちょっと地味だが正統派アイドル系のアキラ、ロリロリな可菜子の3人ユニット。それぞれの個性はあるんだけど、今のところキャラが立っているのは実はアキラくらいか(学校通ってるときは眼鏡っ娘だしね!)。梨奈と可菜子って案外印象薄いような気がする。ところで第1話で3人のプロフィールが書いてあるところがあるんだけど、アキラの「●趣味/読書、お菓子づくり」というところが「お菓」のところで行換えされててちょっぴりドキッ。もしかして狙った?


10/5(木)……はじめに言葉ありくぃ

 シバタタカヒロ、あそべー! っていうか働けー!!

 今日はなんだか買うものがたくさん。感想書いた雑誌6冊以外には以下のようなものを購入。雁須磨子「どいつもこいつも」の最新刊は今日立ち寄った本屋にはなかったので明日以降に。

【単行本】「おまかせ!ピース電器店」20巻 能田達規 秋田書店 新書判
【単行本】「なんてっ探偵アイドル」1巻 北崎拓 小学館 B6
【単行本】「ザ・ワールド・イズ・マイン」12巻 新井英樹 小学館 B6
【雑誌】桃姫 11月号 富士美出版 B5平
【雑誌】花とゆめ 10/20 No.21 白泉社 B5平

 こういうふうにまあそれなりの量を買うと、いいかばんが欲しくなる。今使っているデイパックは容量が大きいので相当な分量が入るんだけど、酷使がたたって完全に型くずれしてしまっている。何も入っていない状態だとへちょっとしてしまってあんまりみっともいい状態ではないし、その状態だと重さのバランスがどうしても悪くなってしまって、必要以上に重く感じてしまう。そのうえ、背中や底の部分とかを補強するような素材は使われていないので、いっぱい入れると本の角がゴツゴツ身体に当たってたいへん背負い心地が悪い。また、電車の中で膝の上に載っけていると石抱き状態になるが、底面の本のデコボコが食い込んでしまいわりと痛い。そんなわけでそろそろ新しいかばんが欲しいなーとか考えている。
 そこで今真剣に魅力を感じているのが、カメラ屋さんとかで見かけるようなキャスターが付いているタイプのデイパック。背負うこともできるし引きずることもできるので、わりと俺には良さそうだとは思うけれども、そんなかばんで会社行くのもどうかなって感じもするのでちと検討中。

【雑誌】コミックフラッパー 11月号 メディアファクトリー B5平
 守安啓行「Return番外編 ライバル!」。パキパキと元気のいい線で、かつ女の子たちが可愛くてけっこう良い。作風に勢いがあってノリがいいのも長所。ヌルさも適度にあるし。竹本泉「トランジスタにヴィーナス」。このシリーズは好き。ヒロインの女性がやたらキスしまくったりしてサービスたっぷり。読んでて気分が潤いますわい。SABE「串やきP」。ついにオオアリクイvs.串Pの戦いの火ぶたが切って落とされる。緊迫しているようでどこか間抜けなところが楽しい。佐々木泉の読切「禁 [jin]」は、不老不死の仙人になることを目指す方士になろうとする青年のお話。舞台は古代の中国。絵の技量、お話作りなどはしっかりしていてけっこう読ます。ちと行儀よくまとまっちゃってるかなという気はしないでもないんだけど。駕籠真太郎「パラノイアストリート」では、これまでに出てきたさまざまな町の町民が入れ替わり立ち替わり出てきてオールスターキャスト的な雰囲気。つっても、各町民一人ひとりのキャラはあんまり問題にならないので「オールスター」というのもなんだが。今回で第12回めで単行本第1巻も11月23日に発売決定したらしい。そういえばこの雑誌ももう創刊から1年経ったのだなあ。

【雑誌】夢雅 11月号 桜桃書房 B5平
 今号も海明寺裕「調度品 the Interior」が目当て。相変わらず周到に世界観を作り上げている。この雑誌は全体的に肉弾系エロって感じなのだが、かなりテンション高めの行き過ぎ感のある作品も掲載されている。その筆頭が、やまたのをろち「だって…みんなそうしてるじゃない?」。双子の妹がうとましく感じられるようになってしまった姉が、その感情を憎悪にまでエスカレートさせ、妹を激しく虐げるようになる。陰部に腕を2本押し入れてガバッと開いたり、かなりヒデーことをやってくださる。なんつっても「今立ったら子宮が落っこちちゃいそう…暫くじっとしてなきゃ」ってセリフが内容をかなり物語っている。腹のあたりにドスンとくる読みごたえ。それから柿ノ本歌麿「i・dol・翔子」もすごいお話。アイドルだった女の子が、なんだか無数の男によって凌辱されまくるというお話。最後には超強力な媚薬を大量に投与され(注射器で)、身体中に電極を付けられて失神さえできぬままノンストップで10時間以上も絶頂を味わわせ続けれられて人格崩壊という、なんとも強烈なことに。正直お話はいきなり凌辱から始まりストーリー性は弱いのだけど、妄念がストレートに爆発していて迫力はある。ここらへんの作品は、海明寺裕が移ってきたこともあるけどこの雑誌がもしかしたらフラミンゴみたいな路線にまで行っちゃうかもと思わせる勢いだった。いや、俺が好きだから目に付いちゃうってだけで、もちろんそういうのでない作品もいっぱいあるんだけどね。普通のエロでは小川恋時の姉弟モノ「勝手な彼女」が、むちむち感が高くて好みだった。描線も柔らかくてうまいし。

【雑誌】ヤングサンデー 10/19 No.45 小学館 B5中
 いや〜面白いまくり!! 山本英夫「殺し屋イチ」。ついに垣原とイチがちょっぴり遭遇。垣原の怖し楽し嬉しそうな顔ったらない。ラストのページなんて、その強烈な顔面ぶりだけで、見てるこっちももう嬉しくて嬉しくて。これで本格的な対決になったらどうなっちゃうんだろう。もう楽しみでしょうがないぞ。久々登場、ロドリゲス井之介「GTR」。前後編で今回は前編が掲載。ヤンキー入った爆裂大工二人組の活躍。ダイクがバイクで登場す。ヘンなことやっているようで、意外と家作りの専門的な知識面も充実しててけっこう面白く読める。山田芳裕「度胸星」。地球の誰も見ることのない火星表面で行われている、スチュアート飛行士によるテセラックへの無謀なる戦い。読んでいて思わず力が入る。

【雑誌】モーニング 10/19 No.45 講談社 B5中
 高橋のぼる「リーマンギャンブラーマウス」。インドまぐろ子の母が登場。名前はカジキまぐろ子、というのはもちろんウソだが、あの子供にしてこの親ありといったところ。今回はわりと真面目な話なので、ぶっ飛んだ展開はなし。最近ちと一時のぶっとびぶりが収まってきてるかな? 杉作「クロ號」はもうすっかり落ち着いて、一定の位置を占めている感じ。静かな語り口だけど微妙な距離感とか感情を描くのがなかなかうまい。福島聡「DAY DREAM BELIEVER」。かなり核心に近いあたりに迫ってきている。一話一話だけだと話が追いづらいけれども、まとめて読んだらすごいだろうなあ。ぐるぐる目が回りそう。

【雑誌】ヤングジャンプ 10/19 No.45 集英社 B5中
 なぬ、次号から森下裕美「少年アシベ」が復活ですと? タイトルは「COMA GOMA」に変わるらしいけれど。今号では山本康人「打撃天使ルリ」が最終回。ルリが美しく成長して、きれいにおしまい。

【雑誌】週刊少年チャンピオン 10/19 No.46 秋田書店 B5平
 森田森魚「ベリースペシャル」が新連載。やんちゃな少年ゴルフものといった風情。これで4大週刊少年誌すべてにゴルフ漫画が揃ったことになる。ゴルフって今流行りなのだろうか。タイガー・ウッズ効果かも。能田達規「おまかせ!ピース電器店」。今回はケンタローの日常生活をモモコが見張ることに……という感じのお話で、ラブコメテイストが強めで微笑ましかった。いやーいいねえラブは。楠本哲「満点の星」。なんか今回の敵は強烈なルックスですな。濃厚。あと読切の速野悠二「ノープログラム」。こっちもラブだ! ヌル甘くて元気で良い。爽やかだし、ちょっと垢抜けない絵柄もかえって味になっている。


10/4(水)……ロイズミ学習デスク

 完璧な3D表示をしてくれるドーム型ディスプレイ。そうそう、こういうのを待っていたんじゃよ。なんかようやく2001年らしくなってきたじゃないですか。

【雑誌】キングダム 11月号 少年画報社 B5中
 サービスシーンが多くて華やぎますな。エロは多めだけど、下品でないタッチで作品的にも面白いのがけっこうあるので、楽しんで読める雑誌に仕上がっている。私屋カヲル「青春ビンタ!」も、エロ&コメディ&ラブがうまい具合なバランスでけっこう面白いし。なんか花Q、小本田絵舞、佐野タカシのテイストをちょっとずついっぺんに味わっているような。法田恵「こんすとらくたーず」。理央に別の男が迫ろうとしている。今回は進展はないんだけど、こういうシチュエーション好きなんでとても燃える。大石まさる「みずいろ」は次号の最終回に向けて、締めくくりに入っている。ちょっと寂しくなるけど、この手のお話はあんまり引っ張ってもしょうがないし、この程度のボリュームでちょうどいいと思う。あとは着地がビシッと決まってくれさえすれば。

【雑誌】週刊少年サンデー 10/18 No.45 小学館 B5平
 作:森末慎二+画:菊田洋之「ガンバ!Fly High」が最終回。最後まで爽やかに締めくくってくれた。体操シーンの見せ場の作り方とかとてもしっかりしていて、いい作品だったと思う。とってもきちんとした少年漫画らしいスポーツ漫画でありました。長かったけれどもさほどダレるところもなかったし。満田拓也「MAJOR」。新しい学校に転校してきた吾郎はモテモテだ。チームのほうはひょっとして男子7人+女子2人? 2人はなんか確定したっぽい雰囲気だけど。ところで吾郎の担任の先生の髪型がなんだか気になるぞ。コージィ城倉「平成ときめき力士プニャリン」。2回めだが、もうすっかりマイペース。それにしてもプニャリン(しこ名は男股山)すごいぞ。肉の密度がすごいのかな。なんだかすごく平和だ。石渡治「パスポート・ブルー」。きたきた。さすが石渡先生。このどうしようもなく濃い味付けはすごいな。

【雑誌】週刊少年マガジン 10/18 No.45 講談社 B5平
 本多康昭「泣くようぐいす」。うぐいすが泣いている! 打ち切りなだけに。というわけで今回で最終回。他漫画ネタをぼんぼん持ってきたりもうやりたい放題。ここまでやってくれると痛快ですな。なんか「最終回」というのさえネタなんじゃないかとさえ思ってしまう。そうだったらさらにすごいな。


10/3(火)……超行楽実父

 MP-062Dをてにいれた。ゲルがてくびをつつみこんだ!

【雑誌】オースーパージャンプ 11/10 No.8 集英社 B5中
 なんだか地味な印象の増刊。高橋ゆたか「世界一さお師な男 伊達千蔵」。さお師をやっている男を主人公としたヒューマンドラマ。絵はやっぱりうまくて、とくに女性の描き方はいい。なんとなくこの人って、集英社系よりもむしろ小学館系のほうが持ち味発揮できそうな気がするんだけど。スピリッツとかで描くと似合いそうだなあ。高見まこ「美弥の恋」。ああ、夢谷吾郎の破滅オーラに引きずられて弥生=美弥がどんどん不幸な感じに。吾郎、罪な男よ。

【雑誌】ヤングマガジンUppers 10/17 N0.20 講談社 B5中
 作:田中芳樹の小説「長江落日賦」(祥伝社文庫)を、画:梶原嵩で漫画化。中国を舞台にした歴史モノ。原作は読んだことないのだが短編集らしいので、漫画でも主人公となる人物はときどき変わるのかな? 梶原嵩といえば、「超機動下半身国家KIPIGUY」 「ゾンビ忍者バクチカ」(両作品とも未単行本化)の人だが、さすがに原作付きなだけにたぶんちゃんとやってくるんだろうなー。アクの強い、たいへんにクレイジーな作品を描ける人だけにちともったいないような。でも今までの路線だと一部の人にしかウケないだろうし、痛しかゆしってところか。タイム涼介「ハウスボウラー」は短期集中連載第1回。ビジュアル系プロボウラー、告知モンドの活躍を描くナンセンスなギャグ漫画。今回は〆の文句にやられた。はっとりみつる「イヌっネコっジャンプ!」。楽しい〜。ヤキモチを焼くユウキ。酔っ払うユウキ。うい〜っ。なんかメチャクチャなノリなんだけど、実は今回はけっこうお話的には進んでいるような。まあそれはともかく、ういういういういういうい〜。

【雑誌】エンジェル倶楽部 11月号 エンジェル出版 B5平
 テンションたっけえなあ、奴隷ジャッキー「命ちゃん危機百発!」。タイトルの雰囲気とは裏腹に内容はギッチギチ。ちょっとしたことでキレた男子が、同じクラスの人気者の委員長、命ちゃんを凌辱。クラスの男子全員を従えて。男子たちのグリグリ目玉のいっちゃいっぷり、血管切れそうなテンパりっぷりに圧倒される。女の子がもちもちぷにぷにしてて可愛いだけになおさら。こういう男子たちはきっと、一歩間違うと「お菓子を食べてごめんなさい」とかいって自殺してしまうに違いない。あずき紅「なんとなくいい感じ」。高校生だかなんだかなのに、ちんちんデカいねえ君たち。おっぱいもデカいし、液の量も多いし、毎度のことながらボリュームたっぷり。

【雑誌】漫画アクション 10/17 No.42 双葉社 B5中
 山本よし文「オッパイファンド」。オッパイファンドなどを取り扱う金融市場パイダックジャパン!! そのサーバーをダウンさせた原因は……「おけつだとォーー」。ガーンッ! そして「プッチ勃ち」だって? ズガーンッ!!


10/2(月)……寄らば怪獣の陰

 うーん、売りますか。こういうものを。ちょっと欲しいぞゴルァ!!

【雑誌】週刊少年ジャンプ 10/16 No.44 集英社 B5平
 尾田栄一郎「ONE PIECE」。新たな仲間を加えて馬鹿騒ぎする面々がとても楽しそう。あー、酒呑みに行きてー(またかいな)。キユ「ロケットでつきぬけろ!」は最終回。少年漫画らしいポジティブさはあったしソツはなかったのだが、その分コレといえる武器も見当たらず、いまいち華がなかったんでまあ仕方ないところか。もう少しハッタリが利くと良かったんだけどね。

【雑誌】ヤングマガジン 10/16 No.44 講談社 B5中
 やってくれるぜアゴなしゲン! いや「AGOGEN2199」by平本アキラ! 2199年になってもヤツら、いやヤツらの子孫がやってることのレベルは一緒だぜー。そして次号もまた大変なことになる。世の中はそういうふうにできている。CLAMP「ちょびっツ」。いや〜、やってくれますねい。ラストのセリフなんざ、ちゃんと読者の反応をきっちり読んでるし。前回拾った「パソコン」は、どうやらこれから「ちぃ」と呼ばれるらしい。こういうヌル甘ったいセンスもバッチリ。もちろん女の子的形状がバッチリ優れて可愛いし。このところのCLAMPは、実にいい仕事してますな。三田紀房「甲子園へ行こう!」。ジャイロじゃなくてホッとした。蓮古田二郎「しあわせ団地」。毎度いいのだけど、今回はちとさなえが心配になってみたり。それにつけても10月6日。単行本2巻が発売。念のためもう一度。10月6日、「しあわせ団地」2巻が発売。

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 10/16 No.44 小学館 B5中
 ほりのぶゆきの新連載、「怪獣人生」がスタート。ほりのぶゆきらしい、ナンセンスで妙に平和で力の抜けるギャグをやってて楽しい。「あると安心できる」タイプの作品になってくれそう。作:雁屋哲+画:花咲アキラ「美味しんぼ」。ええ? そんな結論でいいんすか? そりゃまあ政治で頭いっぱいってのもいかんのかもしらんけど、政治の世界でこれから身を立てていこうっていう有為の若者を、民宿の若旦那にしちゃってそれでOKというのもちと。政治の世界にも有能な人物は必要でしょうに……なーんてな。そんなツッコミどころまで含んでこそこの漫画だし。作:園村昌弘+画:中村真理子「クロサワ」は今号で最終回。

【単行本】「ハード・コア」上下巻 作:狩撫麻礼+画:いましろたかし エンターブレイン A5
 ……面白い!! 全2巻だけど、それぞれが400ページ前後あってかなり読みごたえがある。
 学はなくかといって体力的に秀でているわけでもなく話術に長けているわけでもない。人付き合いが下手で、どうしても一般社会からは浮いてしまう。そしてもうすでに若くもない。酒を飲むとちょっとしたことから暴力に走ってしまう(が喧嘩が強いわけではない)権藤右近、うーうーうなってばかりいて知能的に欠落している牛山。彼らは右系の怪老人の埋蔵金発掘を手伝ってわずかながらの金を得、街の片隅でうだつのあがらない、シケた生活を送っている。そんな彼らの生き様を描くのがこの物語だ。
 といったわけでこの物語に「こぎれいな」モノはまったく出てこない。右近と牛山の二人は、超科学で作られているらしいロボットを拾うが、そのロボを何かものすごいことに使えるわけでもない。だけどこれが抜群に面白い。世の中のどこにも属することができず、社会の端っこで自分の生きれるわずかな隙間を見つけつつふらふら生きているいい歳した男たちの姿を見ているうちに、なんだか彼らが無性に身近に思えてくる。別にものすごいいいことをしているわけでもないからまあしょうがないかもしれないが、それでもやはりいつまでも報われることのない彼らの哀愁は、俺の心に突き刺さるのだ。なぜだか他人事では済ましたくない、そんな物語。それにしても狩撫麻礼といましろたかしのコンビはホント絶妙だ。アクが強いことは確かなんだけど、ちょっとでもひっかかるものがある人は読んでもらいたい。幸薄き二人の男と、優しきロボットのために。

【単行本】「ギャラリーフェイク」20巻 細野不二彦 小学館 B6
 さすがに面白い。美術方面のうんちくを読んで賢くなったような気分に浸れるけれども、そのうんちくの開示の仕方はあくまで一般レベルの理解の範囲を超えず、さらに説教も鼻につかない程度に押さえている。このあたりのバランス感覚はお見事。フジタ、サラ、三田村といったキャラクターの魅力が、物語に華を添え、さらに後味の良いものにしている。うなるほどにコンスタント。職人芸ですなあ。

【単行本】「イケてる2人」9巻 佐野タカシ 少年画報社 B6
 こちらも手堅い。しかもテンションは高い。コイズミが時間を経るに従って、じょじょに佐次への依存度を高めていっており、ラブコメ臭がさらに濃厚になりつつある。基本的には通常じらしてじらして寸止めといった感じだけど、ときどき佐次にごほうびが与えられるので、そのあたりで満足感が増そうというもの。


10/1(日)……淘汰する亀

 町田のヨドバシカメラでデジカメ用に充電池とかミニ三脚を買ったりしたついでに、オーブントースターも購入。ちと驚いたのは、最近のオーブントースターって横幅が短いってこと。以前使ってて先日壊れた奴は、食パンが横に3枚並ぶのだが、本日ヨドバシで見かけたのはみんなぴったし食パン2枚幅。たぶん探せば3枚幅のも売ってるんだろうけど、今や主流は2枚なのだなあとか思ったしだい。
 ついでに町田の本屋さんにも出かけて、買い逃していた単行本をちょこちょこと補充。というわけで今日は単行本中心。本当はあと何冊か読みたかったんだけど、人から借りた映画「ライトスタッフ」のDVDを観たりTINAMIX用の漫画スキャン作業をしていた関係上、時間が足りなくなって未消化単行本がいくつか残ってしまった。ああ、そういえば8月コミティアの同人誌もまだ全部読んでないやー。

【雑誌】コミックメガストア 10月号 コアマガジン B5平
 なるほどー。最近あんまりエロゲーやってるわけじゃないんですな。けっこう絵のうまい人が揃っているうえに、「成年向け雑誌」マーク付でエロ度も高くて充実してるじゃないっすか。
 まずは米倉けんご「ピンクスナイパー」。最初の4ページは4色カラー。ちんこ数が多くてエロい。こういううまい人がびしばしエロスをやってくれちゃっているというのはやはりうれしい。ところで米倉けんごキャラは男も女もよく泣きますな。鬼ノ仁「S・L・A・V・E」前編。絵柄的にはわりとよくあるタイプかと思うが、汁気が多くじゅくじゅくしていてエロがねばこい。ちんちんも邪悪だ。かなりエロめでいいのだが、アップが多すぎで今どんなことやってんだかちょっと分かりにくいのは改善の余地あり。迫力はあるんだけどね。西安「ON/OFF」。あー、やっぱうめーなあこの人。線の完成度が高くて華がありますわい。たちばなとしひろ「ハッピー★トラップ」。この人って何気に適度にエロいし絵柄もキャッチーで、しかもコンスタントに力を発揮しているなーと思う。
 榊原薫奈緒子、うおなてれぴんの作品は、ZetuManからのお引っ越し組。榊原薫奈緒子「お気楽仮天使エンジェルR」は、ブラックなジョークがとてもいい具合に回転してて抜群に楽しい。絵柄は相変わらずやたら可愛いし、エロもなかなか充実してるし。実は今ヤッてるのがどのキャラなのかときどきごっちゃになることがあるんだけど、こんだけ面白けりゃまあいいやーとか思えてしまう。うおなてれぴん「うんっやっぱり体操着しかっ!!」は、相変わらず骨が抜けた感じで楽しいですな。

【単行本】「恋愛ジャンキー」2巻 葉月京 秋田書店 B6
 華やかな絵柄で毎度ぼいーんばいーんとサービスシーン満載。メジャー系雑誌でのエロらしい健康なお色気がたっぷりでウハウハだ。俺としては、Scene.16で出てきた巨乳眼鏡っ娘が好みでこの娘が主人公エイタローといい仲になったりするんではとか思っていたのだけど、この漫画の場合そういう安定方向への期待はけっこうスカッとハズしてくれることが多い。まあそうすると女の子入れ食いウハウハ状態が終わっちゃうのでしょうがないところか。

【単行本】「SF/フェチ・スナッチャー」 西川魯介 白泉社 A5
 とてもおもしれー西川魯介の第2単行本。表題作は、眼鏡型の宇宙人が少女・栗本波瑠の力を借りて、スクール水着型、上履き型、ショーツ型などなどの悪い宇宙人たちを退治していく。悪い宇宙人たちにとっては人間の唾液は劇薬なので、波瑠が舐めることによってそのスクール水着などが宇宙人でないかを判別できるのだ。ときには自分のショーツが宇宙人と気づかずに履いていた女の子の陰部に潜り込んだ宇宙人を退治するため、波瑠は陰部を唾液で消毒しなければならない!! おお、なんと無理のない設定!! というわけで学校的萌えアイテム続出のドタバタコメディで、ギャグも随所にいろいろちりばめられていて面白い。そして実はエロ描写も充実していたりするあたり、この人とてもうまいな〜と思う。そのほかの短編とかでヌル系なラブコメやってたりもするのだが、柔らかい絵柄もあってええ雰囲気に仕上がっている。西川魯介は今月も一冊単行本が出るらしいので、これまた楽しみだ。

【単行本】「クーデルカ」3巻 岩原裕二 角川書店 B6
 これにて最終巻。ナゾの美女、クーデルカの冒険もひとまずおしまい。この作品で目を惹いたのは、やはり岩原裕二の画風の洗練ぶり。のびやかで滑らかで、しかもダイナミックで非常に好感の持てる絵柄に化けた。お話的には若干練り込みが足りないかな〜とか思ったが、岩原裕二の画力のおかげもあってキャラクターは魅力的だったしけっこう楽しんで読めた。中でもヨシュアはかわいくていいねえ。

【単行本】「CURA」2巻 六田登 双葉社 B6
 人間の女を愛し彼女と家庭を作り、自らはプロ野球選手となって人間として生きていくことを決意した吸血鬼のキュラ。しかし、キュラの正体に気づいた妻は彼のもとを妻は去っていってしまう。第2巻では、彼と妻の間にできた息子も吸血鬼として覚醒していき、いよいよキュラの苦悩は深まる。この吸血鬼は、一般的なドラキュラなどのイメージと違って、ひどく人間くさい。女性を愛しもすれば、父として夫として悩みもする。そんな彼の姿を描く六田登の筆は相変わらず力強くて、泥臭い迫力がある。あまり目立つタイプの作品ではないけれど、さすが六田登。いい仕事している。おそらく3巻で最終巻だけど、今の双葉社のていたらくでちゃんと出るかなー。

【単行本】「BEAST of EAST」2巻 山田章博 ソニー・マガジンズ A5
 いやー、この人の絵はホンットーにうまい。すごい線にすごい塗り。とくに巻頭のカラーページなんかもう惚れ惚れしちゃう出来。しかしお話のほうはそれとは対照的にどうにも頭に入ってこない。やたらセリフが多いページがけっこうあって、これがまた読みにくかったりするし。眺めているだけでも一通りの満足は得られるけれども、もっと分かりやすくできてればなあと思ってしまうことも確か。本当は、漫画の作り方を熟知している編集者とガッツンガッツンやって鍛えられればとてもいいんだろうけど、イラストだけでも十二分に食えてしまいそうな人だしなかなかそうもいかんのでありましょう。

【単行本】「プリズン・メロディ」 みかりん 心交社 A5
 ロリ漫画の中で、ヤバさを感じるという意味においては個人的にトップクラス。みかりんの描く少女エロは、なんだかむちゃくちゃ生っぽい。実体験に基づいているのではあるまいかという思いがむくむくと頭をもたげて、作者あとがきに出てくる「うちのおちびちゃん達」とか「街で仲良くなった少女達との絵日記」とかいう言葉にもぴくぴく反応しちゃうのだ。そんなわけで、みかりんの描くエロにはリアリティがある。だからとてもエロい。

【単行本】「東京カイシャイン」1巻 タイム涼介 エンターブレイン A5
「日直番長」により一部で超名高いタイム涼介の久々の単行本。色事ですべてを解決せんとするイガグリ頭の怪男児・色々木、無遠慮で開けっぴろげな新入社員・馬具四子を中心として、普栗セラミックに勤務するカイシャインたちの活躍だかなんだかを描いたりする漫画。この作品の特徴はナンセンスな下ネタ。色々木は年がら年中セックスセックスいっているのに、それが下品にならず、あくまでカラリとしている。というかなんか一般的な下ネタとは、別の論理で機能しているように思われる。カイシャインたちの下らない活躍ぶりを見ていると、何やらいろいろなことがどうでも良いように思えてきていい感じであります。ただ「日直番長」で見せた詩魂があまり感じられないのはちと残念なところ。

【単行本】「ハニバニ!」1巻 いくえみ綾 集英社 新書判
 先日、別マの連載が完結した「ハニバニ!」の1巻が発売。平凡な女子高生・兎野ちよは同じクラスのイケメン男子・椿 心に夢中。しかし、彼はちよなどアウトオブガンチュー。というか邪魔者扱い。そんな椿にどこだかの星からやってきた宇宙人がとりついてしまい、椿は本来の人格と宇宙人の人格が交互に出てくる二重人格状態に。そしてその一部始終を目撃していたちよに、宇宙人・椿(ちよは区別するために宇宙人のほうを「心サマ」と呼ぶ)はなついてしまうのだった……といったラブ&コメディな一作。最近のいくえみ綾の表現の洗練ぶりはまっこと大したもんですばいでござるのだが、この作品も実にテンポが良くて面白い。コマ数、セリフ数が多すぎず、するする読めるのもナイスな点。センスが良いってだけでなく、しっかり物語を進める漫画技術が伴っているところがすんばらしいなあと思うゆえんだったりするわけだ。たぶん単行本2巻でちょうど収まるはずだが、適度な長さといえましょう。


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