アフタヌーン 2000年5月号

レヴュ担当 吉本松明
久遠永遠
音羽平八

よしえサン

須賀原洋行
吉本 最初がこれだとすべて読む気が失せます。何を考えているのですか?
久遠 読む気がなくなるね・・・・これから全部・・・
音羽 カラーページの無駄使いだな。
ニライカナイ

岡田芽武
吉本 単行本で読ませる作品のために、つながりが悪く見えてしまうのが残念。本格的に神々との戦いが始まるという展開には心惹かれる。
久遠 うちなー、か・・・ニライカナイに行くと、永遠の命が手に入るんだよね?地上編8より。
音羽 情報量が多いと話に説得力があって良いね〜。
ああっ女神さまっ

藤島康介
吉本 やっぱりベルダンティーがデウス・エクス・マキナである、と。次はまたペイオースっすよ。辛い戦いを生きぬいていくには。
久遠 そういえば、4巻くらいの時は、もっと男女の関係だったよねえ・・・
音羽 もう一ひねりほしいねぇ。
ぽちょむきん

北道正幸
吉本 積極的に馬鹿をやろうとする「覚悟」に打たれるじゃあないですか。覚悟完了!馬鹿万歳!
久遠 この後、海ガラスとか、カンガルーとかが仲間になるんですね?
音羽 良いね〜。面白いね〜。後の3人はどんなのが変身するのかな?それにしても、変身ってどうやったらとけるのかな?
なげやり

桜玉吉
吉本 玉吉のルーナティックな側面が炸裂していて素晴らしい。また「暗い漫画ほっけ」かと思ってヒヤヒヤしたことですよ。単行本発売、目出度い。
久遠 DCからPSに移るんですか・・・シーマン?
音羽 いったい何かと思ったら・・・字がそのままってのも凄いよな・・・
ミルククローゼット

富沢ひとし
吉本 あえて小出しにする謎。人間としてではなく、動物と等価な存在として描かれるオコサマ。濃厚な「裏サドSF」の香りにドキドキ。
久遠 世界にオトナは不要なんですね?そういえば、久川先生34だしなあ・・・
音羽 おや?おねーちゃんじゃなくてお母さんなの?謎は増えるいっぽうだな〜。
ヨコハマ買い出し紀行

芦奈野ひとし
吉本 ロボであっても終末からは逃れられぬというのか。なんとも天を仰ぎたくなるような世界設定。だが、だからこそ、この作品は美しいのではなかろうか。
久遠 はじめ東京ウォーカーみたいな漫画だと思っていた人がいるそうです。
音羽 壊れるのじゃなくて死ぬのか?部品交換とか出来ないのかな?
スマグラー

真鍋昌平
吉本 硬質な裏世界の描写にシビレる。『橋無醫院』と似た雰囲気、多国籍性。その「越境」の様も心地よい。次も期待。
久遠 ・・・O村?
音羽 バイトにいたるまでの過程は余分な気もするな〜。描くならもう少しリアリティのある理由にすればよかったのではないかな?
なるたる

鬼頭莫宏
吉本 人は俗世間を捨てて竜になる。そうした描写は「大地との絆が失われた」現代性のひとつの象徴であろう。鬼頭の狙いはその中でも生きていく「人」を描くことにあるのではなかろうか。
久遠 をを、少女の少女の覚悟と言うモノは、良いねえ。
音羽 いずれホシ丸とシイナも竜になるのかな?なるとしたらどんな竜になるんだろ?
EDEN

遠藤浩輝
吉本 混乱を見せる襲撃、アイオーンの登場、実体化するマーヤ。バトル・オリエンティッドな展開にならないことを望みます。大切なことは戦闘シーンにはないはず。
久遠 もっと、容赦なく!内蔵をばんばん出してくれ!
音羽 マーヤがどうやって事態を静めるのかが楽しみだな。ハッキングでもやらかすのかな?
BLAME!

弐瓶勉
吉本 タイムクエイク、という奴ですか。タイムパラドックスをどう片付けるのか、楽しみなところ。
久遠 シボって、やっぱり思慕なのかなあ?
音羽 いったい何が起こったんだ?長々とした説明が欲しいところだな。時空が歪んだって一言で終わりにはしないよね?
そんな奴ァいねえ!!

駒井悠
吉本 好きな人には良いでしょう。
久遠 そうですか。
音羽 名前、変えられたら面白いだろうなぁ〜
無限の住人

沙村広明
吉本 偶然にも再会する天津と凛。やっとオハナシが動き出す、ちゅうことですか。
久遠 なんか、久しぶりですね、殺陣も。
音羽 どんな戦いを披露してくれるのか楽しみだね〜。
砲神エグザクソン

園田健一
吉本 敵ロボが出てこない展開にはいいかげんうんざり。漫画にはテンポも必要だ。
久遠 波動砲みたいな口上が欲しいなあ。
音羽 さらにカッコ悪くなったな〜。どうせなら、もっと大げさに変形して、カッコいいフォルムになって欲しかったな〜。
セラフィック・フェザー

武田/うたたね
吉本 …おんなじ弱点を持つ作品が二本並ぶと、ちょっと…
久遠 短すぎ。媚びすぎ
音羽 なんか科学者についてえらく勘違いをしてるな〜。確かに、知識欲ってのもあるけど、知りたいってより、他人に対する優越感と、金を手にしたいって輩が大半だと思うけどな〜。
G組のG

真右衛門
吉本 慣れは確かに重要なのだが、もう少し新しい味があっても悪くないように思う。
久遠 もうデブといったら、伊集院なんですね。コスプレ喫茶ブリッジには行きたい。
音羽 コスプレ喫茶ブリッジなんてのがあるなら、一度行ってみたい気もするな。
勇午

真刈/赤名
吉本 「勇午が出てきて良かった」「この迫力が良いの」なんて言う人がいるが、想像力が枯渇してるんじゃないの?原作者の想像力の枯渇も深刻(ていうか力技使いすぎ)だが、それを安易に受け入れてしまう読み手の責任も大きいところ。読者は馬鹿にされている、ということに気づくべきだ。
久遠 つぎは、日本でも改革するんですか?
音羽 終わるのかと思ったら、まだまだ続くのだね〜。いい潮時だと思ったのだが。
神・風
士貴智志
吉本 サービスサービス。敵を人間的に描くことでオハナシには重層性が付与される。そのアプローチ自体は全く正当である。その後の戦いが辛くなり、ドラマ性も増すのであるから。ただちょっとそれぞれのキャラクタの描き方が平面的なのが残念なところ。
久遠 サービスですか?
音羽 いきなりサービス。イイですな〜。できればカラーがよかったなぁ。
T.M.Conversation

おまわりさんひろし
吉本 キャラクタ、人を食った展開と、ギャグに必要な要素は揃っている。肝心のギャグはもうひとつだが、伸びる可能性は感じる。
久遠 おばかだなあ。テンション高いなあ。
音羽 面白いかも・・・
それゆけ団地妻隊

マギシ
吉本 日常空間に忍び込む異質なるもの、という設定は面白い。だがこのアプローチの欠点としては、作者の引出しが多くないとすぐにネタ切れになることが挙げられる。次の作品で真価が問われるはず。
久遠 みりんって、あると何かと重宝するよね。
音羽 これは・・・つまらないなぁ〜。ギャグなんだから、問答無用で笑わしてくれなきゃね〜。
イハーブの生活

小路啓之
吉本 錯綜するコマとオハナシ。だがいけすかねえクソガキのイハーブ、という描写がオハナシに求心力を与えているのが面白い。上手い方向に転がってくれるといいのだが。過去の作品が良いので期待したい。
久遠 そうか、母親はアトリエな錬金術師なんですね?
音羽 ローズの銃がいいね〜。世界観も独特でいい感じだし、話も面白そうな展開になってるし、目が離せないね。
ディスコミュニケーション

植芝理一
吉本 ここぞとばかりの大ゴマの使用。展開そのものは「あれれ?それでいいの?」というものだが、漫画的テンポの良さとメリハリのつけ方が優れているので気にならない。盛りあがってますよ。
久遠 エロいなあ・・・そこらのエロマンガの3倍はエロいなあ・・・
音羽 いよいよ本領発揮だね?松笛の動向も気になるし、どんな方向で収拾していくのか楽しみだね。
スズキ

安井雄一
吉本 箸休めとして上手く生きている。テンションの高い作品の間にはさむことで、この作品は生きるだろう。
久遠 PS2,欲しくなって来ちゃった・・・
音羽 5万年前って・・・何時代だ?
五年生

木尾士目
吉本 …で、結局セックスになだれ込んでしまうのですね。そのあたりの「なしくずしさ」がなんともタマラン。意思があんまり強くない明夫、というキャラクタに、我々は共感するのだから。描写のねちっこさも良いじゃないか。
久遠 やべえよ、卒業・・・。ギリギリか・・・ナニをやっていたんですか?2年前くらいの私!
音羽 怖いね〜〜・・・魔物だねぇ〜〜・・・
のぶみのえほん

のぶみ
吉本 若さゆえの過ちか、ぜんぜん自らに期待されている役割を認識していないのが悲しすぎる。まぁ漫画という文脈から読めば、の話であるが。漫画雑誌なのだから漫画をやれ!!
久遠 大人向けに絵本をかくのって、邪道だよね。
音羽 そえいば・・・怪獣ってなんで街壊すんだろ?
神戸在住

木村紺
吉本 作者木村は最近とみに危険性を増している。自らの「無防備性」を売りにするようになってきているのだ。描かれている人物桂はある程度想像/創造された人格であろうことは間違いないが、作品が日記的な描かれ方であるために容易に作者と直接連結される。そして作者の内的心情の吐露、と取られてしまい、バチェラーたちは桂に、そして作者木村に恋することになる。ああ、そこには断絶があるというのに!最近の木村はその断絶を理解しながら、より一層男心をくすぐるような展開をしている。怖い、怖い。
久遠 子守・・・血が繋がってないガキほどむかつく生き物っていませんよねえ・・・
音羽 子供はニガテじゃ。
犬神

外薗昌也
吉本 嵐の前の静けさ、という場面なので、あっさりしているのは仕方のないところ。
久遠 百景!ああ・・・(こればっか)
音羽 史樹って人間じゃ無かったのか?それとも人間じゃなくなったのか?
ジョカ

大西巷一
吉本 …別の方向に進んでしまったようで。伝奇ものやファンタジイにとらわれない(=少年、青年漫画の文脈に依拠しない)展開をすれば良かったのだろうが。残念です。
久遠 龍は鳥につつかれると死ぬんだよね?
音羽 いまいち状況が把握しきれないな〜。説明文が欲しいとこだな。
風林火嶄

小川雅史
吉本 こりゃまた後のほうに…。
久遠 ・・・気の弱い詠美ちゃん様?
音羽 つばめがこの先どんな感じで絡んでくるのかが楽しみだな。まさか今回で出番が終わりってことはないよね?
ハトのおよめさん

ハグキ
吉本 私にとっては扱いが難しい漫画。恐らくは雑誌にとってもそうであろう。
久遠 ジャングル大帝の、「ヘイ!お肉お待ち!」という奴ですね?
音羽 つまらなすぎ。さっさと終わってしまいなさい。
家族のそれから

ひぐちアサ
吉本 ドラマには分かりやすい起承転結があり、上手いエピローグを設定することで受け手は強いカタルシスを受ける。だがこの作品では、明確な起承転結はなく、大ゴマを使って盛り上げることもなく、かなりだらだらとオハナシが続く。既存のドラマトゥルギーとは異なった形のオハナシの進め方、ロジックといったものが、この作品には働いているのだ。より現実世界で我々が接する微妙なオハナシに依拠しているのだ。だからこの作品がもたらす感動は、じつに説得力を持ったものとなる。そういや小田扉『話田家』もそうだった。『イハーブの生活』もその面を持っている。今後こうした形のオハナシの進め方は増えていくのではなかろうか。そして我々は新たな物語性を受け入れる必要が出てくるであろう。
久遠 ああ、良いですね。この乙女の戸惑いっちゅうか?なんちゅうか?ああ、たまらん!
音羽 あら?これで終わりなの?なんだかパッとしないな〜。

<総評>

吉本 四季賞がないと寂しい限り。しかもしょっぱながコレ。どうして「最後にあるからこそまだ許せる」作品を最初に持ってくるのだろう?真鍋昌平の新連載や、『家族のそれから』などのいい作品が台無しになるではないか。
久遠 突き抜けたハイテンションはないモノの安定?カールビンソンは?打ち切り?
音羽 ボチボチですかな。

<ベスト>

吉本 『家族のそれから』。
久遠 t・mなんちゃらにしませう。
音羽 どれも、もうすこしずつ何かが足りない気がするのだが、とりあえず「イハーブの生活」にするかな。

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Last-Update: Thursday, 13-Nov-2014 09:15:49 JST