コミックビーム 2000年6月号

レヴュ担当 吉本松明
久遠永遠
音羽平八

恋の門

羽生生純
吉本 有名声優のイベントに参加する二人…ちょっと本筋から離れるような気もするが、痛い展開である。どちらにせよ我々はオタク的なものから眼をそむけて生きることはできない。
久遠    
音羽 やはり、人との付き合いには我慢が必要なのだねぇ。
敷居の住人

志村貴子
吉本 陰で暗躍するキクチナナコの存在感!実は彼女の存在がすべてのカギになっていると理解する次第。
久遠    
音羽 時には一人でいるのもいいのだが、やっぱり何時も側に誰かが居る方がいいものなのかなぁ。
非国民

ハーツ&マインズ
吉本 先月TKDさんのことをマーレイ師匠と書きましたが、違ってましたね。TKDさん、マーレイ師匠、及び関係の皆様にお詫び申し上げます。でも…今度こそ師匠ですよね?
そういえばいましろたかしの「ハーツ&マインズ」(集英社刊・全3巻)は、都市住民の孤独(?)を描ききった力作であった。それを現在に蘇らせようという試みや、よし。
久遠    
音羽 なんだ?これは?ページの無駄遣いにしか見えぬな。
LAZREZ

TKD/竹谷
吉本 骨太。とにかくごつごつした骨と筋肉を全体から感じる。音楽を前にして感じる圧倒的なイメージを、うまく漫画というメディアに組み込み、ひとつの表現として完成させている。常に表現とは批評的行為。倦まずにやりつづけることが肝要。
久遠    
音羽 いいね〜。なんだかパワーがみなぎってるね〜。
東京☆カイシャイン

タイム涼介
吉本 だんだん慣れてきたので、心地よく読めるようになってきている。そうなると雑誌の中における役割もわかってくる。なるほど、こういう意図だったのですね。
久遠    
音羽 仕事にしろ勉強にしろ、理由がないとなかなかはかどらないよな〜。
橋無醫院

林光默
吉本  
久遠    
音羽 相変わらず読みにくいな〜。まぁ、なれれば話も面白く感じるのかな?
サルぽんち

鈴木マサカズ
吉本 もっともらしいことを言うやつはもっとも胡散臭い存在。その視線がまっすぐであればあるほど。そんな人と随分会ってきたものだが、実は一番接しにくい存在だといえよう。悪気がない分さらに性質が悪い。
久遠    
音羽 う〜む・・・もっとアホな話にしてほしいなぁ。
死霊狩り

平井/梁
吉本 ページ数が少ないのが残念。
久遠    
音羽 機械の腕が衝撃に耐えられても体がもたないと思うのだが・・・
幽玄漫玉日記

桜玉吉
吉本 漫画のネタにできるように、あえてキャバクラといったソフトなところを選んでいるのが微笑ましい。ランパブとかイメクラでないのがねぇ。それはおそらく玉吉の繊細さに由来するのであろう。線の細さと線の太さがない交ぜになったような感覚こそ、玉吉作品の魅力なり。
久遠    
音羽 あいかわらず、出だしから笑わせてくれるねぇ。なんでこんなに面白いことになるのかねぇ。
おさんぽ大王

須藤真澄
吉本 秩父という場所といい、取り上げられているネタといい、枯れきっていること…
久遠    
音羽 誰しも歳をとればそれなりになっていく・・・のであろう・・・かな?
オールナイト ライブ

鈴木みそ
吉本 ビーム風メディアミックスですか。無理はしないほうが…
久遠    
音羽 メディアミックスってのも難しいんだねぇ。
てきぱきワーキン▽ラブ

竹本泉
吉本 いつもの「ネタ帖そのまま」といった感じの作品。それを作品に仕立て上げてしまうのだからすごいもの。
久遠    
音羽 人の住んでるところって広いようで以外に狭い地域なのかな?
弥次喜多 in DEEP

しりあがり寿
吉本 圧倒的な生と圧倒的な死。そのコントラストはいいのだが、暴走しそうな雰囲気も。
久遠    
音羽 凄いことになってきたね〜。どういうふうに収めるのかな?
BAMBi

カネコアツシ
吉本 対峙するバンビとゴキブリ…盛り上がりまくりじゃあないですか。
久遠    
音羽 それにしても、細腕でゴッツイ銃を撃ちまくるよな〜。どう考えても無理ありすぎだな。
テルオとマサル

市橋俊介
吉本 流石はテルオ、男です。テルオの思いが一途であればあるほどオハナシは強烈になっていく。面白い作品だ!
久遠    
音羽 アホだ・・・
砂ぼうず

うすね正俊
吉本 砂ぼうずらしい作戦が成功したかと思いきや、それを上回るスペシャル…ピンチの演出が上手いこと。
久遠    
音羽 スペシャル相手にどんな手で逆転するのかな?やはり心理的に追い詰めるのかな?
夜は千の眼を持つ

上野顕太郎
吉本 確かに、街中のオコサマの会話に突っ込みたくなるときはある。それをホントに描いてしまうのだから弱ったものである。笑うしかないではないか。
久遠    
音羽 ウルトラセブンか・・・確かにコアなマニアが沢山いるよな・・・
釣れんボーイ

いましろたかし
吉本 あまりの脱力のさまに戦慄する思いです。
久遠    
音羽 寝てもさめてもいいことなしかぁ・・・笑うに笑えないかもな。
スミ子の窓

小田扉
吉本 10 そして小田扉ですか。「話田家」で我々を唸らせまくったこの人を連れてくるとは。流石といえよう。胸が熱くなる思い。
内容の方も実に痛くてよろしい。ありがちな方法論をとるのではなく、「ヒネた魂」を描くことによって、そうでない魂の美しさを反照させる。徹底的な間接アプローチ。その姿勢に強く共感するではないか。簡単な、大きな物語が通用しなくなっている現在、そうした方法は強い力を持ち、そこにこそ新たなドラマトゥルギーが現れる。そして細部に現れる人を食ったギャグ。まったく恐るべき作家である。次回作を載せないと暴れますよ。
久遠    
音羽 持つべきものは友かなぁ。
蟲酢

福実未/桃吐
吉本 そしてこれですか。露悪趣味なんだけど、それも行き着くところに行ってしまうとすがすがしくなる。微笑ましいですなあ。
久遠    
音羽 なんだかねぇ・・・
やさしい女は何処にいる

須田信太郎
吉本 うーん!ちょっと甘口の展開になってしまったような。確かに日常の中でほっと感じる安らぎややさしさが、描くべき対象になっているので、わからないわけではない展開なのだが、状況の苛烈さをもっと描いてほしいように思う。
久遠    
音羽 肝心なのは自分の心の持ちかたってこと?
つっこめ!ひよりちゃん

金平守人
吉本 じゃあアクションにはもう載らないということなのですね。
久遠    
音羽 いつもにまして意味不明だなぁ。

<総評>

吉本 これは吃驚小田扉。この人を連れてくるのだからさすがである。こういう漫画こそ現代の雰囲気を伝えているのであるし、それに敏感に気付いている編集も凄い。
久遠  
音羽 もうすこし、全体的に頑張って欲しいかとも思うが、まぁ、こんなところなのかな。

<ベスト>

吉本 当然小田扉。直接的な表現はうさん臭い。あえて直接的表現を選択せず、変化球を投げているのが好ましいではないか。
久遠  
音羽 熱いパワーを感じる「LAZREZ」だな。

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Last-Update: Thursday, 13-Nov-2014 09:15:54 JST