BIRZ 2000年3月号

夜刀の神つかい

奥瀬/志水
吉本 あれれ?前回の展開とちょっと違うのでは?何故このオッサンこんなに怪我してるの?この小隊長みたいな人はなんでここにいるの?…というわけで一話飛ばしたようですな。あとは単行本で読めということなのですか。
久遠 喪われた右腕には常人の10倍のパワーのサイボーグ腕が移植され、夕介はゾンビーハンターとして・・・
音羽 緊迫感があって良いね〜。次回から、どんな方向に話が展開していくことになるのか楽しみだね。 
羊のうた

冬目景
吉本 全部 八重樫に接近する水無瀬。八重樫の涙…おおおおおおお!
久遠 100億 訪ねてきたのはあの文化祭委員の女の子。彼女が見たのは一人暮らしのはずの家にいる、男だった!学校で噂になってしまう千砂!という話になったら、俺様ちゃんは何処から身を投げればよいのですか?
音羽 嵐の前の静けさかな?次回の波乱に期待できそうだな。 
しびとの剣

菊池/加倉井
吉本 やっぱりコミカル描写はすべり気味であるが、全体に漂う静謐な雰囲気は宜しい。あまり荒唐無稽な展開にならないように望むところではあるが。
久遠 さくや妖怪伝か。期待大すぎ!
音羽 巨大な武者もからくりなのかな? 
SUZAKU
藤木/坂本
吉本 慈恵まで登場させるのか。伝奇ロマンにリアリティを付与するのに実在の人物を使うのは有効な手だが(『木島日記』参照)、ここではまだ前面には出ていない感じ。今後に注目。
久遠 デラックス版もとりあえず2冊申し込んだし。
音羽 良いね〜。乱歩な世界になるのかとおもいきや、帝都物語やクトゥルフ的な雰囲気も出てきたね〜。話しをスムーズに流せば、かなり期待できるかもな〜。 
退魔針

夢枕/斎藤
吉本 ついに正体をあらわすザグナス=グド。何処か滑稽な感じが漂うのがいいですな。恐らく夢枕の原作だと思うのだが。微笑ましいざます。
久遠 スタンダード版も何冊買えばいいのだろう?
音羽 そろそろ妖の登場かな〜? 
クウォランティーン

雨宮智子
吉本 ちょっと先の時代、人々が火星に移住しなくてはならなくなった時代。NASAからのメールが来てから40日(クウォランティーン)後に移住することができる。そんな時代に出会う、クウォランティーンを得たゲイ、ヤク中のロビン、ロビンのステディのノーラ。滅び行く世界での人の出会いと別れ。背景になっているのはロスト・ジェネレーションの人々や、ブローティガンなどのアメリカ文学なのだが、テレずに「アメリカの空虚」を描ききっているのが素晴らしい。新生バーズ最高の発掘。これはもう間髪を入れない連続掲載しかないでしょう。次がはやく読みたいじゃないですか。
久遠 百景もでるしなあ。
音羽 う〜む・・・もっとファンタジー的な色合いが濃い方がいいな〜。 
ツンドラ・パンチ!

中川いさみ
吉本 父帰る、ですか。いい調子ですね。
久遠 もうお金がなくなっちゃうよ!
音羽 ダメじゃん・・・ 
コドク・エクスペリメント

星野之宣
吉本 ドラマの構成方法がまた『エイリアン』に戻ってきたようで。ただ、知性を獲得してゆくデロンガというネタは面白い。やっぱり全滅して二人だけ生き残るってパターンですか?
久遠 もう女房を質に入れるしか!
音羽 メカがカッコ悪すぎ・・・もっと機能的にするか、デザイン重視にしないとねぇ〜。 
おさるのムード

玉木満
吉本 今回は誰が…と思ったら、やっぱり予想通りの山田章博と、意外なことに新谷かおるでした。そんなに「フラッパー」が忙しいのか?それともすでに新谷は死んでいて、残った数少ないアシスタントがひーこら言いながら描いているのか?絵が変わったのもそのため?(もちろん冗談ですが)
久遠    
音羽 やれやれだぜ 
きりきり亭のぶら雲先生

きくち正太
吉本 今回は失われ行くものへのオマージュ。よくまとまってます。
久遠 売血できるところを知りませんか?
音羽 良いね〜。いつものちょっと下品なのもいいけど、たまには上品に仕上げなきゃね。 
宇宙キャット

キャンディキッチンプロダクション
吉本 …これも明らかな代原ですな。全体にポップなのは良いのだが、まだまだ線が整理されておらず、ごちゃごちゃして見えるのが残念なところか。
久遠 それとも黒髪でも売りもしょうや?
音羽 絵も内容もダメですな。 
BIRTH

山口譲治
吉本 麻生は「選ばれた存在」であり、真の「触手の力」を発揮できる存在であることが明かされる。それはいいのだがやっぱり展開がちょっと遅い感じ。息もつかせぬ展開だとずっと引き込まれるのだと思う。
久遠 新薬の実験台にでもなれば・・・
音羽 なるほど。万魔たちは実験中にできたミュータントだったんだな。なんか、アメコミにでもありそうな設定だな〜。 
サボテン姫

スズキユカ
吉本 おお、「スーパーフィール2号」でセンシティブな良作を描いていたスズキユカがこんなところに!兄とその女といっしょに旅しているギム。虐待されているギムの前に、サボテン色の肌の少女が現れる…。説明を極力排した画面構成と新鮮な感じのする線。ちょっとこの人ならではの個性に欠けるような印象もあるが、それはこれからいくらでもできることだろう。オハナシがよく練り込まれているのに感心。いいじゃないですか、実に。
久遠 それとも腎臓でも・・・
音羽 物語の掘り下げかたが足りない気もするが、いい雰囲気は出てるな〜。 
スカートさん

吉田戦車
吉本 ちょっと先月より劣るような印象もあるが、全体に「練れて」きていい感じ。面白いです。
久遠 2つ有るから一つくらい・・・
音羽 ありとあらゆる「豪」があつまったら確かに、すごそうだな〜。
愛をあげよう

ともち
吉本 う…う…うう。ここでおあずけですか!!今まさにこれから、という時に!?二人で旅行、といったら宿に着いて一息ついてからの「この」一瞬がたまんないのに??何と意地悪なんですか、ともち先生!
久遠 それとも楽しみにしていたスキー旅行を取りやめろとでも?
音羽 う〜ん・・・うまい具合にじらすね〜。 
いのち短し恋せよおとめ

新名あき
吉本 意外な展開ですな。今回はちょっと小恥ずかしさが足りない感じ。
久遠 ああ!結局1セットしか応募しないうちに閉め切られてしまった!
音羽 家を出てどうするのかな?まだまだ話し、続くよね?っていうか、続いてくれ〜。 
テディ部屋

どり☆あすか
吉本 編集がつけたハシラの文言がとてもいいです。
久遠 こんな所にもスキーの影響がでていたのか!
音羽 つまらないぞ。もっと努力しなされ。 
ぐるぐるジャングる

東城和美
吉本 まったくよく分からない展開なのだが、そこがまた良い。『LINK』の再販は有り難いところ。
久遠 スキー・・・(涙)もう俺様ちゃんにどうしろと・・・
音羽 繭から孵って美形になるのかな〜? 
東京猫物語

しゅうせい
吉本 これもまた目次に載ってない漫画。江口寿史を彷彿とさせるさっぱりとした線が良い。もっと人間を絡めたオハナシだといいのだろうが。
久遠 とりあえずは、行くか!友達に迷惑もかかるしな!
音羽 面白いような面白くないような・・・ 
宇宙人とコロクプル

西岡秀樹
吉本 …もうお分かりでしょう、これもまた目次に載ってない漫画。役割もやっぱり同じ代原。しかも二本立て。大変だったのでしょうなぁ。ただ代原がこれだとちょっと嬉しい感じ。微笑ましくて面白いじゃないですか。コロクプル、宇宙に!?
久遠 よし、お金のことは帰ってきてから考えよう!
音羽 なんだか当初の妖精さん的なイメージが薄れてきたかもな〜。ま、面白いからいいかな。 
はち

大雪師走
吉本 こんなオハナシを考えました。バーズ編集部には竹書房出身の人がいて、もうそろそろ定年。どうも若者向けの漫画は肌に合わない。編集長とかけあって、「これで最後だから」と4ページの枠を獲得する…と。
久遠 その時はその時!何とかなるさ!
音羽 ほのぼのしてて意外と良いのかも・・・ 
西駅16時

大黒真苗
吉本 やっぱりこれも目次に載ってません。だがこの作品は結構いいですな。オハナシこそちょっと陳腐だが、何より女性的に洗練された、かつ躍動感のある線がいいのだ。代原はちょっともったいないのでは。
久遠 そこらの小学生に借りるとか・・・
音羽 ホントにショートだな〜。でも、いろいろと想像が膨らみそうで良い出来だね。 
春猫

雁須磨子
吉本 ハルの学校に転校してきたのは、自分がまわりに不幸をまき散らすと思いこんでいる猫田。かれは両親を失い、ハルの姉の彼氏のところに引き取られてきたのだ。つっけんどんな態度をとる猫田だが…。ぎすぎすした感覚とハートウォーミングを微妙なバランスで両立させているオハナシの巧みさは流石。ただ今回は線が非常に荒れている感じ。わざとかもしれないが。単行本で加筆してくださいますね??
久遠 街角に立つとか・・・
音羽 パっとしないね〜。絵が淡々としてる上に、内容があまり深くないからかな〜。 

<総評>

吉本 ここまで代原率の高い雑誌は初めてです。だがだいぶ背後にツブの揃った新人を隠している模様。そちらを積極的に登用してみたら?雨宮のように大きく伸びる可能性もあるのだから。そして有能な新人の登場こそ、漫画好きにはたまらない一瞬なのだから。
久遠 いやー、目次に載っていない漫画がいっぱいあるねー。それと俺様ちゃんのケツ毛まで抜く気の様ですね。
音羽 全体的に覇気が無いかな?読み切りにもう少しパワーが欲しいな。

<ベスト>

吉本 魂のそこからアメリカン・スピリットと対決している雨宮智子にしよう。死と生を冷静に見つめる視点がつよく、つよくこころを打つ。単行本!!
久遠 俺様ちゃんは、ガンプラでなくゾイドを作っていました。
音羽 上手い具合に話しを構成した「愛をあげよう」だな。

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Last-Update: Thursday, 13-Nov-2014 09:15:57 JST