うたってオドロンパ

金曜日 午前10:30〜10:45

土曜日 午前9:15〜9:30

対象 幼稚園・保育所

 


 幼稚園・保育所向けの歌と踊りの番組。昔からこの手の番組は教育テレビにあるが、この番組は全く以前のものとは異なっている。もう始まってからずいぶん経つが、その斬新さは全く衰えていない。

 ジャンボマックス(みたいなの=オドロン)とマタンゴ(みたいなの=ホニャピ)が怖い、などと言ってはいけない。お姉さん(=ジュンジュン)が最近特に太った、なんて言ってもいけない。内容はかなり濃いのだ。パターンがばれてしまっているものの、振り付けはしっかりしていて、なかなかのものを感じさせる。また、歌の作詞も、鈴木慶一、エレキブランなど、結構とんでもない人が参加している(作曲は常に同じ人)。衣裳も「何じゃこりゃ?」てのが多くて好感が持てる。

 が、何よりも、映像の撮りかた、振り付けの仕方、衣裳の作り方、その他がある一点で徹底しているところが素晴らしいのだ。中心になるお姉さん、女の子二人、男の子二人、それからジャンボマックス(みたいなの)とマタンゴ(みたいなの)、で踊るのだが、徹底して「男は添え物、または引き立て役」というスタンスが貫かれているのだ。

 女の子二人はかなりの美少女で、踊りも華のあるものになっている。もちろんお姉さんにはかなわないものの、画面に登場する機会も多い。衣裳も女の子の可愛さを引き出すような、気合の入ったものになっている。ところが男の子は、年齢的に女の子に比べて小さいため、まともな振り付けは成されていない。踊りの能力がずっと未成熟であるため、仕方ないのかもしれないが、わざと小さな男の子を持ってくるあたりにスタッフの意図が知れる。また、衣裳も、恐るべき母親が息子に着ぐるみを着せるかのような、「幼子の可愛さ」を強調したものではあるが、女の子の良さ、可愛さを引き出すような衣裳とは全く意味合いが異なっており、結果としてしょぼいものになっている。それに何よりちっとも美少年ではないのだ。男の子を徹底して下位におくことで、女の子の可愛さが引き立つ構造が、ここでは完全に出来上がっている。何と、世の美少女マニヤ、ロリコンの心理をくすぐるのだろうか。何と「分かっていらっしゃる」番組なのだろうか。こうした点で目の離せない番組なのだ。

 付け加えると、パオさん=ジェームズ小野田もなかなかイイ味を出している。こういう人を持ってくるところにも、この番組の凄さが現れている。


*これまたいつのまにか出来てしまったオドロンパリンク*