2001年01月前半

2001/01/02(火) 10:11:49 とりこ
タイトル 小倉百人一首 今日の気分 明けましてオメデトウ

宝館って、5年位前かな、ぴあで大川総帥が紹介してたのを読んで以来行ってみたいのだナとか言ってしまってイイのか2X歳♀。ともあれ『珍紀行』面白そうだねえ。めぼしいトコに付箋貼っといてよ。今度ツアー組んで行こーよ。(笑)いやけっこおマジよアタシ。

お薦め漫画はウレシイ情報でした。どうもありがとう。すっかりその気よ。近々きっと読んでみるわ。

年始なので、『百人一首』をやりました(家族サービス)。ホントウに久しぶりで、たいへん新鮮なキモチで読んじゃったよ。昔好きだったような熱愛系恋歌には今はチョッとひいちゃって、ほのか系にしびれました。


2001/01/05(金) 22:04:36 ヤマナ
タイトル 死の向こうへ 今日の気分 めでたさ2倍

けおめことよろ。21世紀だね。
つーか、今日はとりこのお誕生日か。おめでとう。

今年の目標は2001年の内に「2001年宇宙の旅」を観ることです。10年近く前にビデオで観たときは短気をおこして2倍速で観て難解な映画がより一層難解になって途方に暮れまくったというダメっぷりだったよ。

さて21世紀初めて読了した活字本は横尾忠則「死の向こうへ」(1998・PHP研究所)。死に関するエッセイ集。憧れの漫画家さんのHPに「横尾忠則のエッセイは面白い」って書いてあったので読んでみたのでした。
前半が横尾氏の死に関する体験談で後半が死に関する考察(オカルト寄り)。圧倒的に前半の方が面白いです。つーか私は精神世界にあまり興味ないもんで後半はかなり退屈で。たいして長くもない本なのに1ヶ月かけてやっと読了です。

でも前半部の幼少時の不思議体験に対する叙述は信じる信じないはともかく、とても美しくて惹きつけられるものがあります。カケアミたっぷりの絵で漫画化したら叙情的でよさそう。図書館で見かけたら最初の50ページ弱だけは読んで欲しいかな。半端なお勧めでゴメン。

百人一首はずっとやってないなあ。だいぶ忘れてしまいました。サビシゲなのが好きだったよ。


2001/01/07(日) 23:56:24 とりこ
タイトル 『パリの確率』 今日の気分 雪だよ。さっむー。

生日覚えててくれてありがとう♪
しかし、喜んでばかりもいられなくなってきました(家族で撮った8ミリを観て自分の老け加減を自覚し、愕然)。ショック。文明機器って残酷だわ!

ところで、SF・ホラーファンのワタクシがかつて高橋克彦氏におおハマリだった時代は、キミにもご記憶があろうかと。
高橋氏と横尾忠則氏の対談は幾つか単行本化してるのがあって(そして当然ネタはオカルト精神系に傾倒するので)、後半部分の辛さに関してはなんとなくご推察いたします。お疲れさまでした(^_^)。

当時はキミには高橋氏の受けはいまいちだったけれど(気持ちはわかるんだが)、今、改めて紹介したいのは『十の物語』(とおの、と読むんだよん)なるホラーアンソロジー集(角川ホラー文庫)。高橋氏は編者。すっごく秀逸な選集だ。こわいよ。山田風太郎、岡本綺堂、夢野久作なんかも収録されておりんす。(この面子にチョッと位は食指動いてくれないかな??)

さて本日は、友人4人で『パリの確率』を観てきました。未来世界に迷い込んだ主役の青年に、息子とその一族郎党が子作りを迫る(今夜中に現実世界で彼女とヤってくれないと、未来において自分たちが生まれてこない!)という、フランスモノのSF映画だよん(かなりの語弊あり)。砂だらけなので、『漂流教室』を思い出しました(事情があって、劇場で見たんだよコレ)。未来世界の描写がナイスでした。音楽もかっこいい。


2001/01/08(月) 13:50:09 ヤマナ
タイトル ねこめ〜わく 今日の気分 ネームあがるのか?

人になって(?)多少は読書嗜好も広がっているので、以前ダメだったものでも適当に勧めてくれると嬉しいよ。ホラーはまるで読まないのでアンソロジーから入るというのはよい手かもしれぬ…。新しめの作家さんでもお勧めがあったら教えてくれ。高橋克彦さんのでもOK。スティーブン・キングは今でも苦手そうな予感がします。

「パリの確率」は「猫が行方不明」の監督だっけ?「百貨店大百科」がすごい面白かった。今回もやっぱり展開がやたらにスピーディーなのかしら。(全然違う監督だったりして…)

ネームがあがるまで活字本は遠ざけているので、またも漫画本の紹介です。竹本泉「ねこめ〜わく」「ねこめ〜わく2」(ミッシイコミックス・主婦と生活社/1993・1997)
「ミズウミ電報」掲示板で「なかよし」から出た後のお勧め竹本作品を尋ねたことがあるのですが、そのとき教わったのが「さよりなパラレル」とこの「ねこめ〜わく」でした。半年探してやっとこみつかりました。

「ここは数千年前突然いなくなってしまった人間にかわり猫達が文明を受け継いだ世界である。猫達は人間の文化を維持するために人間になりきって生活している。そんな猫達がある日アドバイザーとして別世界から人間を呼び出す方法を発見。」(2巻第一話より引用)

そんでもって、呼び出されたのは普通の高校生村上百合子ちゃん。何かと言っては猫の世界に呼び出されるてんやわんやの日々が続くのでした。といった設定の読み切り連作集。

竹本泉は異文化を描くのが本当に上手いです。猫達は人間の文明を維持したいのだけれど本当の人間の生活なんて見たことない。図書館に残された人間の本から見よう見まねで頑張るんだけどどうしてもズレが出てしまう。そのズレがとてもいい感じに描かれているのでした。可愛らしくて楽しくて、しかもちゃんと「猫っぽい」。その猫っぽさがちゃんと読む側の驚きに繋がる感じ。驚きと言ってもかなりのほほんとした驚きなんだけど。その辺の湯加減も心地よい、とても楽しい漫画でした。


2001/01/09(火) 22:48:06 とりこ
タイトル 詳細は明日ご報告… 今日の気分 胸ヤケ(また食べ過ぎ)

「昔ダメだったけど今なら分かるかもだから、改めて紹介して」ってのは、むしろアタクシの方からお願いしたいわよう。中3のアタシにキミが朔太郎を紹介してくれたのは、やっぱどう考えても早過ぎました。早熟すぎルよキミわ。フツーの中3生にわ青竹が生えてもわかんないよう(キミの方はアタクシの誘いを受け入れて、アシモフの「ファウンデーション」シリーズと『ゆかいなこぐまポン』を同時に借りたりしてくれてたが…)

ところで『パリの確率』クラピッシュ監督で当りよ。イロイロよく観ているねえキミは!あたしゃ前作は未見。『百貨店』は薦める人が身近に多いがイカガですか?

『パリ』はのんびりした不条理さとお洒落さの混ざり具合が絶妙な、空想科学な未来世界がラブです♪迷い込むトコはナルニアっぽく、とりこゴコロを誘われました。『ブレードランナー』は中華街っぽいが、こっちは砂漠のバザールだ。あと、なんとなく萩岩睦美『不思議の国の人魚姫』という短編を思い出しました(あんなにかわいそうではないんだが)。

竹本泉は大好きなので、いずれチェックします。というか、貸してー。(笑)

諸星大二郎が2冊手元に来たので、今夜これから読んで寝まーす(寝られるのか?)。明日あたりご報告しますわ。わくわく♪


2001/01/10(水) 10:25:02 ヤマナ
タイトル 活字狂想曲 今日の気分 肩こり

星大二郎さんの漫画は以前人に借りて5冊ほど読んだよ。怖いし、大変なことが起こってるのだけれど、絵柄や語り口のせいか全体に妙な愛嬌が漂っているところに素晴らしさを感じました。「妖怪ハンター」が特に面白かった。

「百貨店大百科」はかなりオススメです。事態はシニカルだが人々はパワフル。一緒に映画館に行ったうちの母親も大喜びだったよ。

ネームがあがったのでとりこオススメの倉阪鬼一郎「活字狂想曲」(時事通信社/1998)を読みました。勝手に中島敦の「文字禍」みたいな小説かと思い込んでいたのですが、会社生活ルポタージュだったのね。それにしても仕事明けに読む本ではなかったかもしれん…。でも仕事中に読むよりはずっとマシだったかもしれん…。

タイトル通り「活字狂想曲」な部分、校正という仕事にまつわるエピソードの数々についてはまるで知らない異業種の苦労話として単純に面白く読めました。

しかしなんと言っても本編の主人公暗阪氏の会社組織に対する違和感が!憎しみが!ああ…会社…陰性の人間にとってはそんなに怖いとこなのか…地獄の三丁目なのか…。コミュニケーション能力の低い売れないっ子漫画家の私としては必要以上に同調してしまいそうでやばかったです。私は特に会社勤めをしたことがないせいか、読んでいる内に会社に対する恐ろしげな妄想だけがうにょうにょと脳裏に広がってゆくのでした。暗阪氏の不適応さをある程度突き放して読めないとちょっと危険な書物かも知れない。

でもそんな危険さを含め、ネーム明けのへろへろ人間がついうっかり一気読みしてしまうパワーに満ちた本なのは確かだね。勧めてくれてありがとう。

倉阪氏本職の怪奇小説だったら何がオススメですか?


2001/01/12(金) 14:51:36 ヤマナ
タイトル 岡野史佳一気読み 今日の気分 ハナとミズ

りこよ…「明日報告」と言って延期になるのは構いません。仕事もあるしね。でも今回報告しようとしていた本が諸星大二郎なだけに謎の不安が私の心につきまといます。とりこ…もしや今ど次元空間?わしもつれていってくだせ。

さて私も今異次元にいるぞ。ど少女漫画の惑星です。友達から借りて岡野史佳先生の漫画を一気読みしたのでした。近年の読切をぽつぽつとしか読んだことなかったのじゃよ。
今回読んだのは「海育ちの風」「1/2FAIRY!」「フルーツ果汁100%」全7巻「ハッピー・トーク」全3巻「太陽の下でまってる」全4巻。合計16冊。全て白泉社・花とゆめコミックスです。

「ミズウミ電報」掲示板では「海育ちの風」辺りの初期短編を勧めてもらったのだけれど、この辺の作品群は出会いが遅すぎたみたいです。80年代的ピュアな感じが少し照れくさい。中高生の頃にリアルタイムで読めていたらぐっと来たろうに、ちょっと残念。あ、でもデビュー作「銀の贈り物」(「1/2FAIRY!」収録)は素直にほろっときました。

個人的にはその後の「フルーツ果汁100%」「ハッピー・トーク」が一番面白く読めました。ポエムどっぷり路線より、ある程度ドラマチックな展開の中で詩的な感性がきらっと光る、ぐらいのバランスが一番向いてる作家さんなのではないかな。(ただ「太陽の下でまってる」になるとちょっとドラマ過剰かな。)

「フルーツ果汁100%」は高校の美術部を舞台にした青春ラブコメ。微妙な人間関係が丁寧に描かれていて入り込みやすかったです。登場人物はみんな周囲に気を配るいい子達なんだけれど、どうしても他人との関係性の中で傷ついたり傷つけたりしてしまう。その傷ついたり傷つけたりを乗り越えようとする様が健気で愛しかったです。

「ハッピー・トーク」はヴィクトリア朝ロンドンを舞台にしたファンタジック・コメディ。かわいくて楽しくてスリルもたっぷり。児童文学の世界をMGMミュージカル風にアレンジしたって感じかな。ウェルメイドな魅力があります。

岡野漫画は自分の好みよりは少し華やかすぎて、ど真ん中ストレートという感じではないのだけれど、どれも良くできていてきっちり読まされました。食わず嫌いだった自分に反省しきり。

で、いかがだったのか諸星大二郎は。


2001/01/14(日) 22:43:20 とりこ
タイトル 『孔子暗黒伝』『淑やかな悪夢』 今日の気分 ごんべさんのベビー(※風邪引いたのよ)

…。諸星界から帰ってきました。アタシのいたとこは東四次元2丁目で。(チガウ本の紹介をするなよ)

ではご報告。
初心者にはこの辺から、と言われて読んだ初の諸星作品は『孔子暗黒伝』だす。
2人の少年が仏陀によって合体させられてしまい、ハリ・ハラと呼ばれる超越者の宿命を背負って、自分の運命を追っかけていく、ってなカンジのお話なんだが、その統合した少年、右半身が中国人左半身がインド人で、ビジュアル的にそのまんまなんだよ。つまり顔も2色、カラダも2色(トーンで塗り分けられている。)どう見ても「異形」なんだが、異形の人間をこんな風に表現するのは初めて見ました。で、スゲエ違和感なんだが、話はそのまま進んでいき、少年は結局最後まで2色だった。

もう一冊は『暗黒神話』。『孔子…』と一応リンクしてるんですが、ホラー・オカルト色はずっとこちらの方が強かったです。手塚のBJとか石ノ森の怖いやつって、侘し寂し暗し(そして貧し?)、じゃん。あんなふうな。時代カラーかもしれませんが。

『淑やかな悪夢』(東京創元社)やっと読了しました。怪談短編集で、『黄色い壁紙』(S・P・ギルマン)は怖かったよー。キチガイ系の怖さ。原文はもっと怖いらしい。一枚一枚皮をむくように気チガってくって言うか…。倉阪ホラーはどの辺からお薦めしようかなあ。廣済堂文庫『異形コレクション』シリーズ3巻『変身』の中の『福助旅館』は怖かったよ。同一主人公たちでの連作もあるんだが、キャラ読み好きには薦めても君の場合はどうじゃろか。『赤い額縁』(幻冬社)から入るといいかも?

『活字狂想曲』はあとがきにて倉阪氏のバランス感覚をカンジさせられました。ちゃんとフォロー入ってるじゃん。たいした方だと思います。氏のユーモア感覚は笙野頼子ともつながる感じがするんですが、どうかなあ。ヴォネガット(特に『スローターハウス5』とか)にも通じてて…つまりシニカルってことなんだろうけど。客観視っていうか。高原列車に乗ってってしまわれる辺りとか、凄かろう?暴走列車だよあれじゃ(^_^)

『狼になりたい』探してます。今日行ったトコにはなかった。もうちっとでかいトコ行ってみるよ。待ってて。


2001/01/14(日) 22:47:31 とりこ
タイトル 追伸  

倉阪氏に関する部分について。「連作」とは、『福助旅館』の登場人物で、ということではないです。読み返して語弊を感じたので追記しました。そんだけ。


2001/01/15(月) 13:15:23 ヤマナ
タイトル 彼らが夢見た2000年 今日の気分 ハレヤカ

「孔子暗黒伝」「暗黒神話」はそういえば私も読んだよ!人間2色で思い出したよ!すごいビジュアルショックだけど「妖怪ハンター」はそれをしのぐビジュアルショックな回があるので借りられそうなら是非読んでみてくれ!ところで2色の少年、すごい勢いで走ったりしてませんか?記憶違いですか?

さてビジュアルショックな一冊を紹介。アンドリュー・ワット/長山靖生「彼らが夢見た2000年」(1999/新潮社)。19世紀末〜20世紀初頭に印刷媒体に現れた「2000年像」を集めた図版集。

妙ちくりんな未来像がページをめくるたび次々襲いかかってきて非常に愉快かつプチ悪夢な気分になれる本です。単体で見るとしゃれたイラストも多いのだけれど(でも悪趣味な風刺画も多いな…)束になってかかってくることによって「チープなボッシュ、リトルSF風味」って感じの世界が現前されるというか。図版キャプションを引用すると「カバに乗る水中警察と学校にむかう子供たち」だの「これがホントの人間ポンプ。お尻から特殊ガスを入れれば、空の散歩が出来ます。」だの、まあそんな感じ。ヨコジュン好きのとりこには一度眼を通してもらいたいなり。

倉阪鬼一郎「活字狂想曲」はあとがきのフォローで確かにホッとしました。特に横光君の後日談あたり。人間づきあいしてるじゃんよかったよかった。ただ倉阪鬼一郎と笙野頼子のユーモア感覚がつながるとは私には思えなかったなあ。世界に対する違和感に異常に自覚的になった上で(ここは確かに二人とも共通していると思う)、あえて自分を市井の一部とみなして世界を語ろうとする無茶が笙野さんの面白さだし、市井から身をずらし異界からの視線で市井を凝視する徹底さが倉阪さんの面白さという気がする。自身の眼の置場所がわりと正反対の場所にあると思うのよ。

…とりこが言いたかったこととはズレてるかも。ゴメン。今の所倉阪氏に思い入れがないので「笙野様やヴォネガット様と一緒にしないで欲しいわ!」と、浅ましいファン心理が働いているみたいです。ホラー作品読んで出直して来るよ。あ、ヴォネガットだったら「スローターハウス5」より「プレーヤー・ピアノ」が近いかな。どうかな。



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