2001年10月前半

2001/10/03(水) 20:51:53 とりこ
タイトル お礼/逃げゆく物語の話ヤマカシ 今日の気分 3連休まであと2日

●お礼
スズキトモユ様(「見下げ果てた日々の企て」)、
らじ様(「ヲタク放談」)、リンク有難うございます。
(スズキ様は確か2度目ですね)

何か、とんでもないトコにリンクしていただいたなって感じです。
これからは、いつ外されるかが、主な見ドコロかも
(外される迄のカウントダウン、スタート!)。
…いやあの、精進いたします…。

以前からのお客様も、いつも本当に有難うございます。
(舞村様、まさと様、空木様、上山様、yukatti様、…)
更新に波があり、申し訳ございません。
今後もどうぞお見捨てなきよう、宜しくお願い申し上げます。

●牧野修「逃げゆく物語の話」…「2001」収録
(SF作家クラブ編/早川書房/2000年)

先月末から、個人的に「牧野修強化月間」に入りました。
ぽつぽつ読んでたのですが、強いお勧めをいただいたのと、上記作品読んでしまったのとで本腰入り始めました。
(※成果は、追ってご報告いたしますね)
「逃げゆく…」、面白かったです。
牧野さんの狙いどおりにイメージ出来たかどうか、自分の想像力に自信ない個所もあるんですが、ブラッドベリの「華氏451度」ラブなワタクシには、このラストには看過できないモノがあります。
ご一読クダサイ。
ウツクシイです。

●リュック・ベッソン監督「ヤマカシ」…(公開中)

ベッソンファンに率いられ、男女4人で観ました。
「ビルを登る映画」でした。
確かに、真似したくなります(絶対やらんわ)。
「ニッポンには7人の侍、アメリカには荒野の7人、そしてここじゃ7人のヤマカシだ。」
て台詞には、つい口元が緩むワタクシ。

女性として申し上げます。
硬質な美青年でなく、キュートな童顔の(ある意味ブスな)ウィリアムス・ベルくんを女タラシ役に起用って、絶対絶対、狙ってる(…と狙われたヤツは語る)。
「BANANA FISH」で、監禁された英二くんが「日本猫は需要高いんだよ」等と苛められるシーンがあるんですが(台詞うろ覚えでスミマセン)、
5月に観た「アタックナンバーハーフ」といい、こういうアジア系男子のキュートな映画は、その手の「需要」をますます高めるんじゃないか…とか、心配にすらなります。
(カワイイですよ彼は。)


2001/10/07(日) 15:41:52 とりこ
タイトル なんとなくな日々‘73日本SFベスト集成 今日の気分 今日もいい天気

●「なんとなくな日々」…川上弘美/岩波書店/2001年

エッセイ集です。全体的にフツウでした。とっつきやすいとも言う。要はエキスが薄いのです。イカちゃんの仰ってたトオリ、これで川上デビューしたら勿体無いかも…。
でも、どうしたってファンは読んじゃうよな。
(※ファン=自分)
「まざるまざらない」とか、出てきそうで出てこないと思う。どうしても川上節ですな。たまらん。
行ってしまった蛍光灯のおハナシは、この先忘れないだろうなあ。
キムチの描写読んでいて、何だか歯ざわりまで思い起こされました。キムチが今とても食べたいです。

●「'73日本SFベスト集成」…筒井康隆編/徳間書店/1975年

こりゃあどういう本なんだろう。
北杜夫のエッセイもあれば増村博(←この頃は、まだ漢字名なのね)の「霧にむせぶ夜」(少年ジャンプ掲載だって…)、そして諸星大二郎も入っております。
「ナルホド、ベスト集成である。」と思ったことでした。
何しろ「編者の好みのものを収録しなかったらアンソロジイとしての価値はない。」(後書き引用)
サスガです。
収録作もさることながら、筒井氏による解説が、広瀬正氏に続いて大伴昌司氏が逝去されたとか、いろいろとリアルタイムで感慨深かったです(あ、大伴氏のエッセイも載ってるよ)。
増村作品解説では「(手塚賞選定の席上で)馬場のぼる委員と手塚治虫委員長が、…」…って、もはや両者とも故人じゃないですか(泣)。


2001/10/09(火) 18:28:17 ヤマナ
タイトル 惑星ソラリス 今日の気分 消耗しきっております
ひと仕事終わりました。今回は苦戦だったなあ。約一週間、1ページたりとも本を読むことができなかったので、現在非常に読書に飢えております。

とりあえず、ためこんだレスから片づけていくね。

●横内なおき「サイボーグクロちゃん」

どちらも健気な「ボク」っ子だけど、アンドロメダ瞬くんよりミーくんの方が素敵だよ!でもネビュラチェーンの歌、サビならまだ歌えるよ!

…しかし「聖闘士星矢」とは…。イヤなとこ掘りおこしてくるな…。とりこが銀蝿ファンだったことをバラしちまった報復でしょうか。とりこはドラゴン紫龍ファンだったね★

●アンドレイ・タルコフスキー監督「惑星ソラリス」 (1972 ソ連)

「ソラリスの陽のもとに」は未読なのですが、映画の方は実は10年前に観ています。なんと高校の「倫理」の授業で。(ちなみに、この時の試験の問題は「惑星ソラリスのラストシーンを自由に解釈せよ。」でした。)

でね、映画すごくインパクトがあったんで、原作は気になりつつも、なんかイメージ壊れたらどうしよう、とか思って手をつけてなかったのでした。
とりこの原作紹介読む限り、小説も読んで大丈夫そうだなあっつうか、むしろ読んでしかるべき、って感じだね。とりあえず、あらすじはほぼ同じのような気がします。(ただ、映画の方は「あらすじ」というのがうまく捉えきれないような、曖昧な空気感が濃密に漂っていました。)

映画も是非観て欲しいなあ。ゆっくり流れる時間、ゆらゆらゆらぐ世界、そのくせ細くはりつめた緊張感に貫かれた、希有なフィルムでしたよ。映像もとても美しくて、10年経った今でもいくつかのシーンは瞼に浮かびます。単調と言えば単調なんだけど、画面に予感が満ちていて、心をざわつかせて離さないのです。(ただ、うまくハマれないと退屈かもしれん…)
あと「未来都市の道路」という設定で、日本の首都高速道路が延々映し出されるシーンが衝撃的でした…。高速道路見る目が変わるぜ。

タルコフスキー監督作品は他に「ストーカー」と「ノスタルジア」を観ました。どちらも素晴らしかった。特に「ストーカー」はとりこへのオススメ度高し。
もっと他の作品も観てみたいんだけれど、あんまりレンタルビデオにも入ってないんだよね。まあ、一気に観るものでもないかな、と思うので、気長にゆっくりかみしめていこうと思っています。


2001/10/13(土) 01:39:59 とりこ
タイトル 水の下の千の夢/他 今日の気分 眠い もうだめだねむい
※掲載が多少古く、単行本化もまだなので「とりイカ」で扱っていいものかどうか、ためらいがあったんですが、おがわさま本人から了解もいただきましたし(?)思い切って、と言うか謹んで、書かせていただきます。

●おがわさとし「水の下の千の夢」
(1997年 小学館スピリッツ増刊号掲載/第39回新人コミック大賞受賞作)

水没した東京が舞台の、夏のおハナシです。
抜けるような青空、白い入道雲、満々と水をたたえた広い海、水平線、潮風、そして水底に没んだ都市。
ビルの隙間を縫ってひらひらと泳ぐ魚たち。ゆれる水草。都市の風景が水の中でゆらめいている。
クライマックスは流れが読めちゃう気もしますが、それはむしろ期待感となって膨らみます。「あ、もしかして、あ、ちょっとまって、ああっ(とりの心的声)」そして、願った以上の素晴らしい光景がビジュアルとなって立ち上がってくると、これはもうカタルシスです。感動的です。
ストーリーも勿論素敵です。特にラストが好き。

おがわ作品は見開きや大ゴマが本当に本当に素晴らしいです。同じ紙面とは思えないほど広がりを持った空間が描出されていて、一作読んだあとは映画一本観た気になります。

おがわさんは、神林長平『魂の駆動体』文庫カバーとか、SFマガジンでの恩田陸さんの挿絵のお仕事とかも、…て言うか、今年も星雲賞のアート部門でノミネートされてました。
最近は『OUR'S LITE』(少年画報社)でもお仕事されてます。
同人誌ネタも書いちゃうと、イカちゃん大プッシュの「パピリオ」はマジで良かったです。読んで吃驚しました。「風の解放」のシーンは、何度読み返しても震えがきてしまう。スゴイ。
物語にも異世界ビジョンにも、とりこったらもう、いっぺんで虜に(コラ)。

あ、イカちゃんによる「木の時間」コメント(98年スピリッツ本誌にて連載)もご覧クダサイ。
キリン、ホントにカッコイイ。
第2話のガリ勉少年、めっちゃラブです。
あと、陶芸のセンセイ。ワタクシも弟子入りしたいなあ(※第3話)。

●惑星ソラリス(映画版)
そっか。いい噂聞いてたけど、じゃあやっぱり観なくっちゃ。
小説は、いいです。
映画とは別の世界かもしれないけど、自信を持ってお薦めいたします。


2001/10/13(土) 09:12:52 とりこ
タイトル おがわさま補足/ホカ 今日の気分 コレから、まず歯医者

●おがわさま情報補足

おがわさとしさんは、現在、京都新聞にも週一でカラー漫画を描いておられるそうです。
らじ様、情報有難うございました)
京都にお住まいの方々が羨ましいです。

●全然関係ナイけど

先週末「ユザワヤ」に行ったらば、ハリーポッターのレゴが売られててオドロキました。
メガネが描いてある…顔に…(※ちゃんと似てるし)。
今更ですが、レゴの“MINDSTORMS"ってシリーズ(詳しい情報は、 この辺 ご覧クダサイ)、あれはやっぱスゴイですね。欲しイ…。そそります。

同行者は模型売り場で「ゲルググ」プラモを購入してました。
<本来の目的
そう、クロちゃん効果はこんなトコロにも。


2001/10/14(日) 02:58:28 ヤマナ
タイトル 漫画家未満な日々 今日の気分 昨日は夫の誕生日でした
「惑星ソラリス」がらみで紹介したい詩集があったんだけれど、どうにも文章が長くて書き込めなくなっちゃったんで、一旦眠ってから書き直します。
なのでまたレスのみで。

●J・ファウルズ/結城昌治/H・P・ラブクラフト

全部未読です。どこから読めばいいのか、紹介してくれるとウレシイよ。
ラブクラフトは興味を持ちつつ怖そうすぎて避けていたのですが、とりこの言葉を信じるなら私にも読めるのかも。でもやっぱり怖そうだ。ドキドキ。

●おがわさとしさん

京都新聞での連載は去年久しぶりにおがわさんにお会いしたときに、ご本人から見せていただきました。本人曰く「外を出歩くエッセイ漫画でちょっと大変」とのことでしたが、日常の中にファンタジーが滲む、素敵な漫画でしたよ。
京都精華大学のマンガ学科のHPではおがわさんのネット漫画も読めますよ。 「漫画家未満な日々」。こちらの連載はもう終了したのかな?

(追記・掲示板へのおがわさんご本人からの書き込みによると、京都新聞の連載はあと2回で終了とのことです。)


2001/10/14(日) 16:26:22 ヤマナ
タイトル 那珂太郎詩集 今日の気分 スカート買った
●「那珂太郎詩集」(1968/思潮社・現代詩文庫)

この前「惑星ソラリス」のことを書きましたが、私はこの映画のことを思い出すと、自動的に那珂太郎の詩を読み返したくなります。那珂太郎。言葉をなまめかしくゆるがせる詩人です。
「日々」という詩の中で自らタルコフスキー監督の言葉の引用をしているので、ご本人も意識する物はあったと思うのですが。なにか底辺に近いものを感じるとかそういうのを抜きにしても、どうやらモチーフつながりで「惑星ソラリス」との連想が走るみたいです。というのも「惑星ソラリス」にも那珂太郎の詩にも「藻」がとても印象的に現れるのです。那珂太郎作品の中でも大好きな「繭」という詩の一部を引用してみます。

むらさきの脳髄の
瑪瑙のうつくしい断面はなく
ゆらゆらゆれる
ゆめの繭 憂愁の繭
けむりの糸のゆらめくもつれの
もももももももももも
裳も藻も腿も桃も
もがきからみもぎれよぢれ
とけゆく透明の
鴇いろのとき
よあけの羊水
にひたされた不定形のいのち

「繭」なんだけれど、これ初めて読んだときに「ソラリスの水藻のシーンだ!」って思い込んでしまって(触れた時期が近かったせいもある)10年近くその思いこみから逃れられません。他の詩にも「藻」は繰り返し登場します。どの詩の中でもなんだか、なまあたたかい水の中でゆらゆら揺れている感じがして、なんだろな、「惑星ソラリス」と水温が近いように感じたのかな。あと「繭」、今読み返すと「不定形のいのち」って辺りが「ソラリス」とバッチリかぶるかなあとか。

なんかひとりよがりな思い出話になっちゃって申し訳ない。現代詩ってあんましとっつきやすいジャンルじゃないしなあ。でも、もし気になったらぱらぱらっとでも読んでくれたら嬉しいです。「<毛>のモチイフによる或る展覧会のためのエスキス」なるとてつもない詩もあるよ。「すて毛なステッ毛」とかどうにも困るフレーズに溢れています。

那珂太郎詩集で入手しやすいものとしては、1996年に現代詩文庫144として「続・那珂太郎詩集」も思潮社から発行されました。現代詩の頂点と名高い詩集「はかた」全編も収められています。引用と言葉遊びで時空をゆらゆらさまようすごい詩集です。
「続・那珂太郎詩集」収録作では、他に12カ月をことばあそびで綴った「音の歳時記」がとても素敵です。かろやかにひらひら。


2001/10/16(火) 00:12:52 とりこ
タイトル 結城昌治/ポール・オースター/他 今日の気分 アタマ痛い(風邪)
「ウォーターボーイズ」感想の優先権、貰ったはいいけど(掲示板参照)、
難儀してるよ…。
まあ、明日アップします。
本日はレス中心ってことで。

●那珂太郎詩集

おお、詩だよ。とりイカ・初(笑)。
キミからの詩の紹介って、久しぶりだなあ。ワタシは今、めっちゃ嬉しいよ。「ソラリス」がこんなん呼ぶなんて。何が転がるかわからんのう。

詩に関しては、昔っから一方的に教わるばかりですが、そっち方面への目覚め鈍くて申し訳なかったなあ。というか惜しいことを。(>自分)
今更ですが、理解できるアタマ、出来てきたかも…。
ここはもう、白紙の初心者を相手と思って、今後もぜひご紹介を。
宜しくお願い申し上げます。

今回も、引用見るだけでマジ萌えです。ちゃんと読みたいな。
探すね。

あ。
でもねえ、「ソラリス」小説版には、藻、出てこなかったと思うんだ…。

●既読ネタついでに

ポール・オースターって、既読ですか?
柴田訳多いし、とっくに読んでそうだよね。
と思いつつも、とりイカでまだ一度も出て来てないんで、念のため。

かく言うワタシは先日まで未読で、手を出すなりハマりました。
今、ニューヨーク3部作に続き「ムーン・パレス」を読了したトコ。
面白いよううー。
既刊全部読むまで、このイキオイ止まらないだろうなあ。

●ファウルズ、ラブクラフト

あらそうお。(ニヤリ)
そんじゃいずれ、力入れて書くわよ〜。うふふふ。お待ちアレ。

●結城昌治

※未読作も多いので、ホントはもうちょっと極めないと、なの…。
頼りないファンで申し訳ナイ。

古本屋で「死の報酬」見つけて、シリーズの「死者に贈る花束はない」に進んでファンになったんですが、丁度その頃没されてショックでした。個人的に衝撃のタイミング…(※96年)。
遺作「泥棒たちの昼休み」(短編集)も読みやすいかと思います。
短編、アンソロジーに入ってたりするから、意識してないだけで、イカちゃんも実は既読かも?
ハードボイルド作品もあるから、そっちとも絡めて、いずれもうちょい詳しいレビュー書くね。
ハードボイルドはチャンドラーが大本命のワタクシですが、チャンドラーファンにも悪くないと思われ…何しろ、1960年に「長い長い眠り」って作品が。原ォだけじゃないっ(笑)。


2001/10/16(火) 18:08:14 ヤマナ
タイトル よみきりもの(1) 今日の気分 夕飯はスペアリブ(好物)
「ウォーターボーイズ」感想、苦しんでますか。こちらもちょっとずつ考えをまとめているところです。好きすぎるとかえって言葉が出ないものね。

●現代詩

だいぶ遠ざかってしまって、新規開拓とかほとんどしてなかったりします。そもそも詩集って部数少ないから本屋に入らないし図書館にすら入らないし。積極的に読む気がないと、すれちがうことすらむつかしいんだよね。
ただ自分の中ではやはり大切なジャンルなので機会があったらまた紹介してみます。また何かの連想でぽろっと出てくることもあるかもしれんし、とりこの許可(?)も得たことだしね。

●ポール・オースター

大学生の頃、ニューヨーク3部作だけ読みました。「幽霊たち」がとても好きです。

●竹本泉「よみきりもの(1)」(2001/竹書房)

竹本泉最新刊。「よみきり」と「もの」の間にはハートマークが入ります。タイトル通りのよみきりまんが連作集で、基本は「ちょっと変わった女の子のちょっと変わった学園モノ」かな。
本のタイトルも直球ですが、収録されているまんがもえらく直球な一冊であります。なんかこう、どれも設定だけで24ページ押し切っちゃったようなやたらシンプルな作りで。「みちのまんなかに岩」とか、本当にそれだけのまんがだよ。一体どうすればいいんだ。…って、楽しめばいいだけのハナシなんですが。

そう、恐ろしいことに、「おいおいそれだけかよう!」とツッコミを入れたくなる一方、とても生き生きと楽しいまんがばかりなのです、この本。ワタクシも漫画家のはしくれとして「なあんだ、これでいいんだ」と目からウロコが落ちる反面、「でもこれ、他の誰が真似してもおもしろくはならないんだろうなあ」というのも理解できてしまって、畏れ多くもちょっぴりジェラシー。ある意味、奇跡のような一冊であります。

個人的にお気に入りは、なにからなにまでそっくりな双子のお話「おんなじかんじW」、屋根の上で手をふるお話(いや、ホントにそれだけなんだって…)「あっちの屋根こっちの屋根」かな。全編通して、あー、ずるいなおもろいなかわいいな、そんな感じでした。あと、変な女の子を迷惑そうに見守る男の子たちに萌え。


2001/10/17(水) 00:50:23 とりこ
タイトル ウォーターボーイズ 今日の気分 明日、ちゃんと起きろよ >ワタシ

ウォーターボーイズ…矢口史靖監督(公開中)

男子高校生が文化祭の演し物で、シンクロのショーをやる羽目に。
そういう映画です。
コメディ映画で、実際ネタてんこ盛りなのに、笑いながら、いつしか涙が止まらないのでした。

矢口監督は「お涙装置」にとても敏感なのでは。
スポ根系お涙とか、郷愁・美化系お涙とか、色恋沙汰お涙とか。人情だとかホロリだとか。学園モノにお約束のアレら。
この映画、その手のネタが徹底的に排除されてるように思います。
ただただ「コメディなのである!」以外には目もくれてないの。
このすがすがしさは、そのあたりからくるのではないかしら。
ドレッシング一切かかってない、瑞々しいレタスだけのサラダっていうか。

パンフの扉をめくる。
彼らウォーターボーイズが揃いの水中眼鏡ごしに、光溢れるプールからこちらを見ています。
この写真、凄くイイよね。見開き(ジャンプの)にたどり着く頃には、パンフだけで私はまたまた涙ぐんでしまうのでした。

底抜けの明るさと影のなさ、ただまっすぐにピュアである、そのことだけ。
感動するのに「感動装置」はいらないんだなあ。光溢れるプール、水をくぐる10代のひょろ長い肢体。しなやかなバネ。躍動。生命力。
この映画は、ウソの映画です。だってさあ、こんなふうに悪意のない世界なんて、実際どこにもないんだから。こんなふうに誰も悪い人がいない世界なんて、これ、ユートピアなんだから。
ただバカばっかり、それだけで出来たこの映画に詰まってる、たくさんの沢山のキラキラ。

BGMがまた、めちゃめちゃナイスなのでした。
それに、力技多い映画なのに、タイトルのトコとか、すごく繊細だったりもするの。
たまらんです。

細かいネタはキリないです。
あの一連のスローモーション。真鍋かをり。柄本明。竹中直人。
ヒロイン、なんでポケットにそんなもん入れてるんだよぅ。
出演者は(役者さんであっても)プロのダンサーではありませんので、踊りとか、適当にでこぼこしてます。
そこがまた。

アタシ、うちのハハがTVにあわせて美容体操してても、もう絶対馬鹿にしたりしないんだから…。
(※多分。)
あと千葉県民としては、鴨川シーワールドが出て来たのが嬉しかったです(イルカの看板ね)。



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