2002年01月前半

2002/01/03(木) 19:36:56 とりこ
タイトル ハリー・ポッターと賢者の石(原作の方) 今日の気分あけおめことよろでヨロシクです/久々でスミマセン

『ハリー・ポッターと賢者の石』J・K・ローリング(1997)
/松岡佑子訳/静山社/邦訳1999年

とりあえず1巻読みました。
実は心配だったんですが、あっけなく、ちゃんと素直に、面白かったです。

映画未見な状態でいえば、ポスターや予告で見るハリーの方が、物語の印象より血色がよく、上品かも…もうちょい髪ぼさぼさで、もっと痩せてて(膝関節が目立つ、って描写があるので)、語弊を覚悟で言えば、もっと貧乏人のコ・なカンジ。
だって、ハリー、物語冒頭では意地悪イトコの家庭の物置で生活しててね。眼鏡のヒビをセロテープで止めてる状態なのです。

あらすじは略。勿体無いから読んだ方が。

設定だけちょこっと書くと、魔法使い達は「ヘンな能力を持つヤバイ人々」として、社会的に見ないフリされてます。
一方、魔法に縁のない普通人を、魔法側は「マグル=魔法の存在を理解しない/できない人々」として逆にコバカにするの。
魔法が見えない、マヌケなオトナ…何となく飲み込めてきた?

魔法アイテムや魔法学校の日常描写もグーです。
魔法学校って全寮制なんですが(コレもポイント高かろう)、ハリーって、人のホームシックを傍観する側なの(孤児だからね)。ホームシックに照れちゃいそうな対象年齢層に、このワンクッションはナイスかも。
ハリーは死別した両親を慕うんですが、死別だもんね。読者、共感しても照れずに済むねえ。(笑)

「成績がよくしっかりもので、意地っ張りな女子」もいいよ。小6男子(気弱系)のコメントによると「こういうのどこがかわいいわけ?全っ然かわいくない」。
それ程リアルにナマイキです。
うふふでしょ?
悪役キャラは定番過ぎて、多少気恥ずかしいのですが(笑)。

架空のスポーツ「クィディッチ」の試合描写も読みどころの一つです。サッカーとか野球とか、スポーツ観戦ファンの層にも訴える部分があるのでは・・・手に汗握るよ。カッコいいのよハリー。
フクロウとかヒキガエルとか一角獣とか、動物系小道具(?)もそそります。このお話の最大の魅力(隠し味)って「ホンのちょっぴり怖くてブキミなトコ」かと思うんですが。彼らも一役かってます。
アタシもヘドウィグ(ハリーの伝書フクロウ。白フクロウなのだ)欲しいよう。

実はじんわり涙な箇所すらありました。
続巻も読みます。
近々ご報告するから待っててね。

2002/01/04(金) 20:43:51 とりこ
タイトル ハリー・ポッターと秘密の部屋(原作の2巻) 今日の気分今回ちと辛口

ハリー・ポッターと秘密の部屋(1998)/J・K・ローリング
/松岡佑子訳/静山社/2000年

1巻よりミステリ度UPです。伏線が良く効いてます。パターン化したことによって読みやすさも増してます。
ただし、1巻に漂っていた隠し味的・うす気味悪さが失われてる・・・TVっぽくマンガっぽくアニメっぽくなったと思いねえ。

好き好きだろうなあ。コドモに判り易いのは確かだと思う。キャラの役割分担が進行してるし。
ので、全体的に1巻より幼い印象。1巻が予想以上に素晴らしかったので、かなり期待してたワタシは、リトル切ないかも…。

例えば第8巻、とかなら、この馴化も全然不思議じゃないんですが、2巻目にしてこうか…しかしコレこそヒット要因かも、とも思いました。

既に冒頭で、悪役は醜悪に悪、大騒ぎはぐったりするほど大騒ぎ。
味付けの濃さにタジタジのアタクシ。
サムライ・レンズマン的濃さなら超OKなのに・・・うーん。難しいなあ。

でも、「げらげら笑い」率は2巻の方が断然多かったし、確実に読み易さは増してると思う。ヤハリ物語に何を求めるかがポイントだろうなあ。

1巻で絶妙だった、まさに目白押しの魅力――
うんざりする日常からの脱出。脱出口が、駅のホームであること。逃げ出し方。列車の旅、寮生活、解放感、夜の学校・夜中の寮、お化けの出るトイレ、手の届く怖さ。
「魔法」の万能感、魔法社会・魔法学校・魔法授業の、ごっこ遊び感&日常パロディ。ヒーローとしてのハリーの魅力と不完全さの絶妙さ。子供社会の序列と、下剋上のバランス。
羽目外しキャラ=友達、主人公=ワリと優等生、しっかりさんの女子。
架空のスポーツ、競技場面のスリル&スピード感。
規則破りのわくわくと後ろめたさ、いざと言うときにちゃんと登場してくれる保護者キャラの安心感。
この羅列を見よ。
どこをとっても実際、ホント良く出来てます。

そこに、アタクシにとってのファンタジーの魅力――毒や、暗さや、不気味さと密接な関係を為す何か、が乗っかってたので、もう「こりゃおいしい筈だぜ!(ヒットする訳だわ)」てな印象だったんですが。

2巻はその絶妙なうす気味悪さが、欠けちゃってるような。
そりゃ、親御さんには安心かもですが。
アタクシにはたいへん惜しいです。
(私的見解だがよ)

とりあえず3巻も読むわ。
追ってご報告するね。

2002/01/05(土) 15:16:43 とりこ
タイトル ●『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』 今日の気分これから出かけます

『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』(1999)/J・K・ローリング
/松岡佑子訳/静山社/2001年

素直に面白く読みました。
今回は、身なりはボサボサでも授業はサイコー、「話のわかる、みんなが大好きな先生」が出てくるよ。

今回もミステリ仕立てですが、2巻レビューでワタクシが拘泥してた「かすかなブキミ風味」は、もはや影も形もありゃせんです。でも学園モノな児童文学として、ちゃんと楽しい作品です。
素直にふんふんと読めばよかろうと思う。
結局一晩で読ますイキオイがあるし、2巻ほど味付けも濃くなくて、ホッとしました。
ハーマイオニー(女子キャラ)、頑張りやさんだなあ。

3巻後書きによると、「4巻は従来の3倍の長さで、これで少年期のハリーの物語はおしまい。4巻以降は大人になりゆくハリーの物語」なのだそうです。ちなみに、今までは
1巻=ハリーがホグワーツ(魔法学校)に入学した最初の1年(11歳)
2巻=2年生のハリー(12歳)
3巻=3年生(13歳)
という構成です。(※この為、毎回夏休み明け、秋の新学期のあたりから始まってます)
全7冊構想で、「既に書き上がった(決定済みの)ラストシーンを、金庫に入れて保管している」エピソードは有名なようです(1巻後書きにも出てますし)。

4巻(未邦訳)は、2001年のヒューゴー賞を獲得し、日本のSFファンをコメント不能な状態に追い込んだのですが…読んでみようかなあ、って気になりました。
というのも。
小6男子が「ドラえもんとか読んでると、あんま驚かないんだよね」とのコメントをくれたんですが、そう、3巻、SF風味、入ってなくもない、のよ。
タイムパラドックスに深入りしない辺り(ココが彼の物足りなさなんだろうけど)、ワタシ的には逆に「ありえないものが手に届きそう」な、新鮮なワクワクがありました。

何しろヒューゴー賞でしょう。ナニカあるのかなあ。違う意味で期待してしまうなあ。やばっ、虚心坦懐にならねば・・・

とりあえず「千と千尋とまでは行かないけど、ネタの盛り込み具合は大したものなので、特に1巻は、いっぺん読んでも損はなかろう。
3巻の調子だと、4巻はワリといけそうかも。」
が、まとめかなあ。(って、エラソウだな、おい)

2002/01/05(土) 23:04:40 ヤマナ
タイトル 銀河帝国の弘法も筆の誤り 今日の気分とりこは誕生日もおめでとう
あけましておめでとうございます。2002年を迎え、いまだ「2001年宇宙の旅」を観ていないヤマナです。

田中啓文「銀河帝国の弘法も筆の誤り」(2001/ハヤカワ文庫JA)

2001年4月14日のとりこのオススメ。年末にとりこからプレゼントしてもらったお陰で、2002年読書初めはなんとこの本になってしまいました。うわあ、めでてえ。めでたすぎるーうう。(泣き笑い)

グロで残酷でダジャレなSF短編集。バカだバカだとはウワサを聞いておりましたが、いや、想像を上回るバカっぷりでした。最後の最後までバカが詰まっててわたしゃ一体どうすればいいのやら。
何が困るって、抜群の描写力(なんでこの描写力で「嘔吐した宇宙飛行士」のげろ描写を延々読まねばならないのだ…。)と妙なパワーによる説得力。「宇宙を駆ける呪詛」なんて「ナルホド!!」と膝を打ちそうになったこと数回ですよ。しかし説得されたくなさも抜群なので、ほんと困る。困りすぎる…。困りながらもだらしなくうひひと笑ってしまう…。

あーでもこの困った世界は中毒性ありますね。他の作品も読んでみたくなりました。もっともっと困ってみたい。グロ系に飛び込む覚悟はまだ出来ていないので、とりこよ、イカにも読める田中啓文をこれからも御指南4649。

そうそう、ひでえSF(ほめ言葉)と言えば、とりこ、早く小林恭二「首の信長」読んで下さい。コレ読んだあとじゃインパクト少ないかもしれんけど…。あと、未読だったら山田風太郎の忍法帳シリーズも頼む…。これはSFじゃないけど。ひどさ(ほめことば)の方向性にちょっと近いものがあるようなないような。最初は順当に「伊賀忍法帳」がオススメかな。

2002/01/09(水) 22:48:54 とりこ
タイトル センセイの鞄 今日の気分まあ言わんとすることは判らんでもないけどさ>記事ね

川上弘美『センセイの鞄』平凡社/2001年

この作品はアタクシの心の禁忌を幾つも幾つも押し開けたので、アタクシは今、たいそう気持ちが悪いです。

恋情とは、いつ何処で生じるか判らないものだと私は思います。惹かれる相手のたたずまいが若いものであることも、年を経たものであることも、「恋情」のフィルタを通したとき、等しくこちらを惹きつけるものとなる。

この作品においてセンセイの老人ぶりは、真っ向から描かれてます。
「年をとっていても若い」みたいな欺瞞(?)はなくて、センセイはあっけらかんと、容赦なく老人です。
そして「センセイが老人であること」は、川上フィルタを通し、むしろ魅力の一環としてこちらの胸に届くのです。

この作品はハッキリと恋愛小説で、しかも谷崎潤一郎賞という、描出された恋愛に相応しい賞を受けてます。
たいそう生々しい恋愛なのに、読み終えてのちもう一度開くと、なぜこんなに濃いと感じるのか判らないほど、はらはらと、ゆるゆるとこぼれる言葉でできていて、驚くばかり。

恋愛、というのは「恋」の対象に向かう矢印のありようのことではないか。
と私は思います。
恋愛の強度はその矢印のイキオイにこそあれ、矢印の持ち主の表面的な行動の派手さにある訳ではない。だからこの作品で描かれた恋愛に、例えば「枯れた」という言葉はあまり適切ではないと思うのです。

この作品に描かれているものは激しくナマなので、この作品を「淡々」とか「老人」などの言葉とセットで扱うことに、ワタクシは違和感を覚えます。
コレ、「淡くせつない恋」かなあ?
確かに切ないし、淡いってのも判る。でも一見そうなだけで、というか、「淡い」気持ちの積み重ねの結果、相当「濃い」状態まで達しているように思うのですが…

ゆらゆらと揺るぎ無い(矛盾してるけどそうなのだ)、非常にセンシティブな感覚は、読み手を大きく揺さぶります。
これを読むことでワタシは一つの恋を追体験したような気持ちですが、この恋の強さは、有無を言わさずワタクシを巻き込んだ。
ワタシは今、大変気分が悪い。心がざわざわするよ。

ここには、たくさんの優れた嘘が書かれている。嘘じゃない優れたものも、沢山。タブーと言うのはナゼタブーなんだか、考えれば考えるほどよく判りません。コレは有りだと思うからこそ気持ちが悪い。

「センセイ」はとても素敵な男性なので、読むとき女性は気をつけましょう。
危ない。


※「セットにして扱うことに違和感」
・・・例えば、昨年の12月8日付日本経済新聞朝刊・文化面(40面)の特集『色あせる青春の輝き』で、「青春の終焉を反映」する一例として、この作品が挙がってました(※たまちゃん、情報有難う)。

また、記事中に「若い女性の主観で捉えた老人文学」(筒井康隆)という科白が引用されてました。
発言の前後の見えない引用のされ方なのですが、発言の主旨が微妙に違ったのでは…と思いました。
記事の企画自体は面白いと思います。


2002/01/10(木) 21:39:00 とりこ
タイトル 粕谷知世『クロニカ 太陽と死者の記録』 今日の気分胃が痛い

粕谷知世『クロニカ 太陽と死者の記録』 新潮社/2001年

お正月に「料理少年K太郎」(※各方面で絶賛の料理番組・NHK教育)観ました。
元旦早々早起きして。
観たわー。スゴイわよ。いいぞゆけNHK教育。スバラシイ。
何だかね、主に、「勝負にかける執念」を教える番組のようです。
(え、チガうの?)

2話ホド観たあたりで、起きてきた家族にチャンネル権を剥奪されてしまいましたが。
(くそう)

さて標題(ファンタジーノベル大賞受賞作)は、「インカ帝国」モノ、且つ一種の自己探索小説です。
幻想度は派手ではないけど、インカ風俗のイメージの立ち上がりはスバラシイ。リアル度が高くて、ついつい、この作品が「正史」ではなく、綿密な取材に基づいた素晴らしいフィクションであることを忘れそうになってしまうの。ホントの話に思えてしまって。

自己探求に加え、サブテーマの「文字の神の侵略」ってのも面白いです。
もっとも、この部分の語りのせいで「歴史書」っぽい風合いを帯びてしまう気も。
歴史書っぽく、またスケールもある上リアルで纏まってるので、読後感は、例えば山岡荘八の「徳川家康」を読んだような印象でもあったり。

王宮の庭とか、女の子との再会シーンとか、濃い場面もある(やっぱそこがお気にのシーンになる)けど、全体はわりとあっさり風味かな、と思いました。
年配の方(大河ドラマファンとか)に好かれるような気も。

「街道&宿場街の整備=飛脚制度」
みたいなシステムって、インカ帝国でも発展してたらしく、物語の担い手は「王の耳」(飛脚をこう呼ぶ)の若者でした。

→「本でもTVでも走ってるよ!」
※さきホド奪われたチャンネルの裏番組=箱根駅伝。
(あ、展開、読めてました?)

かつてNHKアニメ「太陽の子エステバン」で『古代文明萌え』に目覚めたアタクシですが、外面的エキゾチシズム萌えなだけだ…しみじみ不勉強を感じました。
でも作者の粕谷さん、エステバン未見だそうです。アタクシなんか、OPもEDも、まだちゃーんと歌えるのに(役に立たん)…世の中、そういうものだなあ。

読めばミイラのファンになること請け合いです。
センセイの鞄・もとい「ジジイ萌え」を自認なさるそこなお方(イカちゃんよ、キミだ)、干からびたステキジジイ(ババアもいるから男性もオッケー!)と、「クロニカ」で握手!
(※遺体の損傷にご注意)

2002/01/15(火) 21:35:54 とりこ
タイトル 『とっとこハム太郎 ハムハムランド大冒険』 今日の気分2本立てレビュー (1)
※今回、2本立てです。

友人A嬢(B庁勤務)より「ゴジラ観よう」とお誘いが。
イカちゃんからの大プッシュもあったので、行って参りました。
 答え:おもろかったですとも。

出崎統監督『とっとこハム太郎 ハムハムランド大冒険』

まずはゴジラの併映のコチラ。
色々驚きました。

場内はファミリーモード全開…さながら「お母さんと一緒」の公録。
テーマソングやミニモニの場面で、声を合わせて歌うお子様たち。
…ハムはともかく、ミニモニは、教育上、良くない…ような…

筋立ての強引さ、画面の奔放(シュールというか)さには圧倒されました。
あれも一種の妄想ビジョンと思われます…アタシの想像力なんて、大したことないな。
ヒマワリの首だけが群れを為して大空を飛んだり、ハムの踏み車が巨大化して観覧車になったり。
何しろハムハムランドの時計台には、8と6しか数字がついていないのだ。

いかん。
アタシこういうの好きだ。
(田中啓文病・中〜重度)

悪役ハムが突如ドラゴンになるのにも驚きました。実は千と千尋だったのか…(いやマジで)。説明書もといパンフ買わなかったので(要らんわ!)詳細は未だ謎ですが、お子様たち黙って観てたから、説明なくても別にいい部分なんだろうなあ。

冒頭で示される「人間を慕う小動物」って構図上、当然大島弓子が思い出され、さてどうするつもりよアンタとか思いましたが、ワシ、敗北しました。

勤務先にハム飼い男子がいる(ハム写真常時携帯)のですが、彼とハム太郎の顔が似ているのもたいそう興味深かったです。
ヤハリ、飼い主とペットは似るんでしょうか。
ちなみに、彼は、ハムで彼女をゲットしておる(ハムをカップルにした際、自分たちもくっついたらしい)
ハム、侮りがたし。

で、本命の『ゴジラ』新作。
あまりの面白さに新たに2名を無理やり呼び出し(スミマセン…)4人で再び観ました。
あ〜〜疲れた。
A嬢談:「悩みがどうでも良くなりました。」
(そういう効果もあるらしい)

映画館替えて思いましたが、画面と音響はでかけりゃいいってモノではないですね。
「あれは山じゃな…(ぶつっ)」←このシーンは、絶叫より擦れてるほうがずっとムードがあると思うのでした。

2002/01/15(火) 21:48:29 とりこ
タイトル 『ゴジラ モスラ キングギドラ 大怪獣総攻撃』 今日の気分2本立てレビュー(2)

金子修介監督『ゴジラ モスラ キングギドラ 大怪獣総攻撃』

A嬢:「ミサイルの箱が英語標記って、ヘンだよ。米軍からの払い下げか、
   外国向け輸出モノとして作られたシロモノって意味になるよ」
   「辞令の受け渡しの際、お辞儀をする回数があれでは足りん。」
H氏:「父娘はどーでもいいけど、バラゴンの目がかわいそうで…
   ウッときました」
とり:「こんなショック強い映画、子供に見せたくない。途中で連れて出る」
I氏:「いや、これが正しい怪獣映画だってことを教育するため、
   最後まで見させんとあかん。」
…アタクシの負け。

1時間45分とは思われない濃さでした。
筋立ては単純で、今回はゴジラが悪者です。
あたくしモスラとかキングギドラとか設定詳しくないんですが、奴らが共同戦線張って日本国土を守るとか対ゴジラで戦うってのは、果たしてどうなんだろう。
いいの??

にしても、のっけからヤル気満々で。
タイトル画面→キャスティングになった時点で「う、この気合!」てなもんよ。
ぶっとい明朝体に縦書きの画面、A嬢いわく、「…水戸黄門??」

怪獣は、でかくて怖いのです。
ゴジラ及び怪獣ってどんなもんか、コレでもかコレでもかと見せつけてくれます。彼らの巨大さの前にニンゲンは実に無力なのであった。うひゃー。
ついにゴジラ登場の場面、釣り舟が落っこってくるんですが、ありゃあ参りますわ。
うねる海面。
現れるゴジラ。
咆哮。

或いは、実に簡単に、べしゃっと踏まれる民家。
画面の樹々の奥から鳥たちがギャアギャアと飛びたち、ずずうん。と、森が揺れて、
ずしぃん。ぐしゃーん。出ぇたああ!

スーパーの鮮魚コーナーにネクタイ+はっぴの売場兄ちゃんがメガホン持ってすっ飛んできて
「ご来店の皆様、ゴジラ警報が発令されましたあ!速やかに係員の指示に従って退避してくださあい!!」
モスラの羽根の一打ち毎に、びょうお!と風が吹いたり。
日常の中に、具体性を帯びて迫ってくる怪獣。
うわ、おもしれ!

ゴジラは強大、モスラの孵化は幻想的、キングギドラは神々しく首はうねうね、天本英世はマッドだし、新山千春さん、ご苦労様です。
宇崎竜童は4人一致で不評でしたが、逆光の中を歩いてくるラストシーンは、ブーツの足首とか、えらいカッコ良かった。

あ、そういや怪獣の着ぐるみ、女性が入ってるとは。ひえー。

2002/01/16(水) 06:20:20 とりこ
タイトル 訂正(チョっと、ハズカシイ) 今日の気分ひえ〜

※昨日のレビューの訂正です。

『とっとこハム太郎 ハムハムランド大冒険』レビュー記事の中に
監督は「少女革命ウテナ」の出崎統氏。
と書くとオタクっぽいね。A嬢に教わりました。
何でそんなん観てるのさ、キミ>A嬢

って記述があったんですが(削りました)、間違いです。

これに関して知人の方よりメールいただきました。
いわく
「『ハム太郎』映画の、出崎かんとくは、
『少女革命ウテナ』は監督していませんです。
『ウテナ』の監督さんは幾原邦彦さん。ことしのSF大会にもきてましたね。」

ひょえー。そうなんだ。スミマセン!
確認しないで書いてしまいました。

アニメーション監督。1943年11月18日生、東京都出身。高校時代に貸本マンガ家としてデビューし、1963年に日本初の本格TVアニメシリーズ『鉄腕アトム』を制作中の虫プロダクションに入社。アートフレッシュ、マッドハウスを経て、現在は自らが設立したあんなぷるに所属。手がけた作品は『あしたのジョー』『エースをねらえ!』『ガンバの冒険』『家なき子』『宝島』『ベルサイユのばら』『コブラ』『お兄さまへ…』『白鯨伝説』『ブラック・ジャック』と数多い。

出崎監督の公式ファンクラブ・監督のプロフページより。

そか。そう言えばイカちゃんも「ガンバの冒険」の監督さんなんだよ、って言ってたな。
しかし懐かしいアニメが並んでるなあ。
おもろい筈です。

親切なコビトさん、ホントウに有難う…なんつて。
また遊んでやってクダサイ。

2002/01/16(水) 18:39:49 ヤマナ
タイトル 少女革命ウテナ 今日の気分看病
なんやかやで更新のままならない日々です。ごめんなさい。

年末のコミックマーケットで配布したチラシに「ゴジラ」感想をちらっと載せました。興味のある方はこちらをどうぞ。全文掲載してあります。

「少女革命ウテナ」

「…何でそんなん観てるのさ」って、とりこ、それは「ウテナ」が激しくへんてこで痛切な面白アニメだからよ!!「ハム太郎」で驚いてる場合じゃないのよ!!(イヤ、私も驚いたけど。ハム太郎。)

天上ウテナは王子様になりたい、ちょっと変わった、でもとても元気な女の子。彼女が転校した鳳学園は「薔薇の花嫁」との異名を持つ女生徒、姫宮アンシーを賭けて生徒たちの間で日々決闘が繰り返される異様な学園だった。「薔薇の花嫁」を得た者には奇跡の力が手に入ると言われているのだ。生徒たちはそれぞれの夢・野心・プライドを賭け、痛々しくも華麗に闘い続けている。
しかし女の子を賭の対象にするなんてことは、ウテナの正義心が許せない。アンシーを解放するため、ウテナも決闘の渦に呑み込まれて行くのだが…。

「ハム太郎」とは監督は別人ですが(ウテナは幾原邦彦監督)、「妄想ビジョン」の激しさはタメをはれるか、それ以上の作品です。放映からは数年たっちゃったけど、今でも衝撃は薄れていないと思う。超オススメ。
アングラ演劇じみた、破天荒な演出(薔薇が回る!)。熱く切ないストーリー。魅惑的な謎。閉鎖的な学園生活の中、少女たちが自分の枷を破ろうと、あがく、痛々しくも美しい姿。挿入歌も凄いよ。合唱してるよ。
例をあげるとキリがないのですが、とにかく全体的にイロイロ「スゲエ」。ひどくクセのある作品なので好き嫌いはあると思うのですが、とりあえずこのスゴさは体験しておく価値があるのではないかと。

アニメのことはあまり詳しくないので見当違いな意見かも知れませんが、いわゆるアニメファンの人より、黄金期少女漫画ファンの人の方がハマれるような気がします。竹宮恵子ファンのとりこは適性アリと見た。色っぽいシーンも多いので、一人でこっそり観て下さい。映画版もスゲエけど、できればビデオレンタルでTV版ごっそり観て欲しいな。

2002/01/16(水) 22:37:13 とりこ
タイトル 『玩具修理者』(映画版) 今日の気分首が痛い

●イカちゃんへのレス

忙しいのに、フォローその他、有難う。

「ウテナ」、面白そうだね。
本と違ってビデオはチェックしにくいですが、機会あったら観るよ。

先日は田中啓文お気に召して、めでたしです。
近々ウワサの新刊をレビューするね。

はくぶん監督『玩具修理者』

小林泰三原作の、47分映画です。
スターバックスのドリンク券とセットで1000円、という企画で、渋谷駅前Q―FRONTで、2週間の限定上映でした。

TSUTAYA、5階まで上がったのは初めてでした。
パイプ椅子よりはマシだけど…なセッティングにちょっとビックリ…
成るホド、「映画館ではなく、イベントホール」(電話問合せの際の店員さん・談)なのね。

「忍成修吾×田中麗奈」<子役少女
(演技力)
な映画でした。
田中麗奈と忍成による語りが結構多く、お目当ての三輪明宏様のナレーションは思ったより少なかったです。しくしく。
ソフトフォーカス&露出過多っぽい演出(画面逆光で真っ白とか、輝くブリキとか)は、確かに不安感はありますが、それより目がきつかった…

京フェスで予告観た後、原作再読しましたが、ヤハリ、映画と原作は別物です。
でも、これはこれで気持ち悪かった。
私としてはもっと怖くてもいいと思うの。ちょっと良識的かな・なんて。
コドモのクレヨン画を現実風景と強引にCGで繋ぐ、とか、現実(回想シーン)を暗い画面でぎくしゃく撮ったり、とかは気持ち悪いし、真夏の午後の不快な感じも良かったです。

予告編をご覧になった方ならご存知の、あの瞳のラストは、もっと判りやすく示され、きちんとしたオチになってました。
やっぱ、全部見ると気持ち悪いね。

おつきあい下さった方のコメント:
「なんであの姉ちゃんは突然今になって弟に会いに来るのか、脈絡が判らん。納得できん」
「玩具修理者の胸の穴、って結局一体ナニ?」
うーん。スルドイ。
その辺は、私にもさっぱり「?」でした。

にしても、渋谷駅前&1000円ってイベントは、ナカナカおトク感ありました。
1000円はいいねえ。スタバつくと思えば損した気にはならんなあ。

でも、会場に、もうちょいリッチ感があってもいいのでは。
季節柄&時間的に空いてたから、もあるかもですが、ちょっと寒々しい印象でした。

2002/01/17(木) 19:29:10 ヤマナ
タイトル 傭兵グランドシリーズ/放課後退魔録II ぬだらべ 今日の気分洗濯しまくり
ほとんど岡本賢一&ポール・オースター祭りだった12月分の過去ログをアップしたところで、岡本賢一祭りイカバージョン。

岡本賢一「傭兵グランドシリーズ」

とりこのコメントはコチラ、12月12日

岡本賢一さんのジュブナイル作品でもダントツの面白さ!と言っていいと思います。「あとがき」によると、朝日ソノラマの隠れ30代読者をターゲットにしたとありますが、やはり若い子にも読んで欲しいなあ。グランドの渋みやボロボロっぷり、そしてスパイスの利いた優しさは乙女心にもグッと来そう。(とりあえずマイ乙女心(中古)はグッと来た。)

主人公の年齢は、ジュブナイル的には高め設定ですが(なんせ30代)、おかげで若い価値観と少し古びた価値観を上手く、対比、交差させることに成功していると思います。とりこは3巻がお気に入りのようですが、私は1巻にヤラレちゃってねえ。宇宙を夢見る子供、夢は共有できず、でも目は離せず、諦念と憧憬をこめて見送る大人。なんだろう、ジュブナイルの範疇から外れた年齢のキャラクターを主役に配することで、ジュブナイル的「夢」に深みが増しているという感じ。

グランドのボロボロサイボーグボディ含め、つくられたもの、でも「物」と一言で片づけきれないもの、の描き方もサスガです。ヤハリ「鍋が笑う」にじーんと来た身なら3巻のマウスはそりゃあ萌えでしょう。岡本さんのラブリーねずみキャラは同じく朝日ソノラマの「銀河聖船記」のシリーズでも登場するよ。(マウスがねずみかと言うとイロイロあれですが。そして「銀河聖船記」のねずみはちょっと小生意気。)

岡本賢一「放課後退魔録II ぬだらべ」(2001年/角川書店 スニーカー文庫)

乙女心ゲットと言えば、「放課後退魔録」シリーズの遊天童子は私も男の子なら更に萌え萌え派。新刊の「放課後退魔録II ぬだらべ」でいっそうその気持ちが強まりました。一応、性別はぼかされてましたが…でもちちあるしなあ。むう。
「ぬだらべ」ではお話のスケールが急速に大きくなってきて、シリーズのこの先が楽しみです。土俗ホラーとSFが混じってきたあたり、高橋克彦ファンのとりこにはなかなかおいしかったのでは?


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