2002年12月後半

2002/12/21(Sat) ・・・とりこ
S-Fマガジン 2002年2月号

●「S‐Fマガジン 2002年2月号」/早川書房

1〜3月号も採点に協力を、との要請(?)が。そんな訳で、今更ではありますが書いてみました。
国内SF特集号で、お値段もボリュームも普段の●倍……読みごたえ充分でした。(結局、2月号読了するので精一杯でした。スミマセン……)

◆菅浩江「風のオブリガート」…-1

ファーストコンタクトの物語。嗅覚が重要なコミュニケーション、ってあたり面白かったです。また、外界と接触を持ちたがらないエイリアンたちの主張も、興味深かったです。

それだけに、主人公が最終ページで突如「一緒に●めない」という結論に達するのが、たいへん唐突な印象でした。
コミュニケーションしよ? という誘いに「要らん」と返される。そこをなんとか口説き落とそうとする。拒絶される。で、諦める。という話に読めてしまうのですが。

「嫌がるのを無理強いしてもアレだけど、でも、いつかコミュニケーションできるといいね、って思ってても別にいいよね?」的な、希望を残した終わり方、ってわけには行かないのでしょうか……(ワタクシが甘っちょろいのかなあ?)

◆野尻抱介「片道切符」…+1

有人火星探査船の打ち上げ場面から始まります。女性クルーが主人公。プロジェクトに関わり数年、待ちに待った計画は、一度は頓挫したに見えたが、しかし……

素っ気無く簡潔な設定説明、海外作品の翻訳版みたいで、ある種のムードがあるかもです。でも、ちょっと簡略化され過ぎていて、ト書きっぽくもありました(枚数の関係上、しょうがないのかも……)。

でもね、ラストは見事に野尻節。こういう負けん気、読んでて元気が出ますね!

◆森岡浩之「夜ごとの……」…+0

死神が鎌振りかざして追っかけてくるハードボイルド。←モノの喩えじゃなく、まんまこうなのです。だから、SFというよりホラーな気も(※ホラー好きなので個人的には全然構わないと思ったり)。読み易かったです。
実は「星界の紋章」2年ほど積読なのですが、こんななら読もうかなあと思ったり(多分こっちが例外なんだろうなあ)

◆高野史緒「太古の王、過去の王にして未来の王」…+1

面白かったです。だって何しろ、アーサー王が女性という設定なのです。

◆藤崎慎吾「コスモノートリス」…+0

効率よく宇宙進出するためには、もう、人類の体なんか要らない(?)。アストロノート(宇宙飛行士)ではなく宇宙飛行人(コスモノートリス)になってしまった、そんな彼らの、生態描写と、主人公の、深宇宙へのアコガレ。

ごっこ遊びが好きな向きはウレシイかも。主人公の衛星ぼうや、可愛かったです。ポール・ディ・フィリポ「系統発生」(「20世紀SF(5)」収録)と印象被るかも。

◆唐沢俊一「尾上頭歩六の滅形」…+0

この世にあってはならない程おサムイギャグを思いついてしまった芸人を巡るいきさつ。キャラが立ってて読みやすいです。

半村良「幽タレ考」(「ユーモアSF傑作選」/集英社コバルト文庫)を彷彿。だからコレも、SFと言ってOKだろう、なんて思ったり。

◆谷口裕貴「ロストロイヤル」…+0

今は流刑地となった火星にて、かつて王位継承者であった人物の遺伝子が複製され、王位の正統性を主張する。
しかし厄介な事に、クローンは1体ではなかった。

火星=流刑地、懐かしい。

◆森奈津子「レプリカント色ざんげ」…+0

場末の酒場で、老いたセクサロイドが、百花繚乱(?)な遍歴を回顧するお話。

セクサロイド、つまり脳は同じままボディ(つまり、性別も)変えられるという設定をうまく生かしていて面白かったです。「トランスセクシャル」という言葉の意味がよく判らない人にこれを読ますと一発なんじゃないかな。
エロは堪能。楽しかったです。ただ「SFかどうか云々」はまた別として、オチがちょっと弱いかなあ、という気もしました。この枚数だからしょうがないのかも。

◆ポール・アンダースン「分岐点」…+0

植民、または交易可能な惑星を求め、宇宙を巡る地球人一行。出会ったのは、肉体的には人類そっくり、しかし知性は人類を超えて優れたエイリアンだった……

「そういう場合、こうするかなあ」と思ったことがまんまオチで、オチだと気がつかなくて、何回か読み返してしまいました。

◆お誕生会(ことのはの海、カタシロノ庭):北野勇作/藤原ヨウコウ…+1

奇をてらったものではないのですが、イラスト、とても可愛いです。ストーリーは邪悪。
(って、完全に「好み」で点つけちゃってますね。スミマセン……)

2002/12/22(Sun) ・・・とりこ
S-Fマガジン 2003年1月号

●「S‐Fマガジン 2003年1月号」/早川書房

「マイノリティ・リポート」の公開と連動して、ディック特集号。「フィリップ・K・ディックリポート」同じ面子(話題は別)の、座談会も掲載されてました。
例の木玉は「ディックらしい」と好評を得てたり。ワタクシは、どうしても、あれ、屋台売りの「りんご飴」を彷彿してしまうのですが(つやつやぴかぴか、美味しそう……)。

あと、「原作と比べてどうか」が話題に出てました。ワタクシは全然気にしないで観ちゃったので、「そうか」なんて思いつつ、新鮮なキモチで拝読しました。

◆フィリップ・K・ディック「シナリオ版 ユービック」…+2

ディック自身による脚本化を一部掲載。近々、完全版がハヤカワSF文庫から刊行予定とのことです。

エピソードすっ飛ばしてるんですが、何しろ作家自身による再解釈なので、何処を一番見せたいか、映像としてどのような表現を求めているのか、が具体的に判るわけです。非常に面白かった。興味津々。
SFMならではな企画だとも思いました。刊行されたら、コレは買うぞぅ。

◆深堀骨「歌丸大将軍の砲兵隊〜又は「なぎら健壱の『世界の平和』」」…+1

「人類、情報の90%は本から得ているのさ」
歌丸大将軍、うれしいこと言ってくれるぢゃないのさ。

お待ちかね・深堀骨の新作です。深堀節は相変わらず、江戸っ子魂も変わらず。ス・テ・キ!!

例の如く華麗ですが、今回は、ちょっとそのオノレの妙(たえ)に、酔い気味というか……肝心の大ネタがイマイチ不発な気が。師匠! 出し惜しみなさらず、こう、もっとでかいの一発かまして下さいよう!

ところで(既に手元にある)SFM2003年2月号によると、次号の「カタシロ」に、深堀氏ご登場のようです。
ナニしろ、土橋とし子さんのイラストとのマッチングって絶妙で、今のとこホカに考えられないのですが、藤原ヨウコウと組み合わせる…って、一体どうなっちゃうの??
今から、とっても気になります。

◆ジョージ・R・R・マーティン「魔獣売ります」…+0

ノアの箱舟の如く、膨大な生物群を保存している、巨大宇宙船の管理人が主人公。禿頭の巨漢で愛猫家で、慇懃無礼。キャラ立ってます。てか、なんかもう、脳内イメージはモロ宮下あきら(男塾とか)……。

妖獣同士を闘わせる複数の部族の君主それぞれに、「他の部族に売ったより強い」動物を売り、そして……

SF的な説明がついてますが、要はイソップ童話的。レトロで懐かしいテイストでした。「ポケモンのハシリ」との解説文は、ナルホドでした。

◆ヴィデオ・スターの悲劇(ことのはの海、カタシロノ庭):高野史緒/藤原ヨウコウ…+1

絢爛豪華で美しい……京フェスでお伺いしたところによると、原画はフルカラーだとか。見たいなあ! 
2002/12/23(Mon) ・・・とりこ
竜とわれらの時代

●川端裕人「竜とわれらの時代」/徳間書店/2002年

冒頭、化石マニアの高校生が、裏山で眠れる竜を発見……フタバスズキ竜のエピソードのオマージュ。
スケールの大きくなり方や、色々盛り沢山なとことか、ウォーレス「『新聖書』発行作戦」をちょっと彷彿(勿論、読了者には一目瞭然のアレのせいもあります)(※1)

社会派なテーマも多く盛り込まれていて、真保裕一の諸作品を思い出したり。
○○博、大型アミューズメントパーク、地方活性化絡みのあれこれ、土俗信仰、とんでもなく拡大するスケール、裏世界の巨大謎組織の暗躍。新進気鋭の若手研究者が、斬新な新説を携え、学会で一大旋風を巻き起こしたり……
ミステリ仕立てでもあり、もう実に実に実に盛り沢山。

非実在の風景ながら土着度が濃いので、梶尾慎治「黄泉がえり」を思い出したり。また、竜が山中に眠る光景には、森秀樹「臥竜」も彷彿。

ところが。
読んでて、実はひとつ違和感がありました(それで、感想書くのにえらく手間取った……)。
日本が舞台というのは、そりゃ嬉しいです。でも、例えば、ほんのちょっとでいいから、出土の根拠が欲しかったなあ。「かつて湖の底だった」とかでもいいのよう。

てか、この説明だと「裏山を掘ってみたら、ぼこぼこホネが出ましたー」ってのと大差ないような。「ずっこけ三人組」シリーズならコレでいいかもですが……冒頭で、ここを一発バシッと固めてくれないので、ずるずる「恐竜モノ」としてリアルを追いたいのか、あくまでファンタジーなのか、判断保留のまま読み進めなくてはならず、ちょっとしんどかったのです。(※2)
…ってやっぱ「恐竜にうるさい」のかしらワタクシ(うああ、スミマセン…)でも、フィクションのラインが、肝心の「恐竜」に対して今ひとつ不明確というか。都合のイイトコだけリアル、都合の悪いトコはファンタジー、みたいで。ぶうぶう。(ブーイング)

とにかく要素が多く、紹介するのが骨です。ラストは大迫力ですし、そういうのもありだろうとは思いますが、バラけ過ぎな気もしました。もうちょっと絞ってあってもいいような…
登場人物の主義主張が、ムリに一貫せずストーリーの中で揺れている様は、ある意味リアルなので、それは悪くないな、と思いました。

学会で発表される「恐竜の新しい姿」については、ナカナカ面白く拝読しました。中盤では、これと絡んで進化論も扱われてます。ココは結構ヤマ場で、ワタクシ的には一番の読みドコロでした。基本から「分岐分析」までを、簡略にですが、判り易くうまく纏めてあると思います。(※3)

作中でカップルが2組誕生し、更にあと1組出来そうかな? てなとこで終わったり、そんなお楽しみも。プルカツの組み合わせ、ナカナカ可愛らしいです。(※4)
ナマ卵を飲む悪のジジイとか、敵か味方かいつまで経っても判然としない人物とか、面白いんですが、でも、全体にキャラ造形がいまひとつ薄味な気もしました。特に、悪役のニキビ面青年、これじゃあ「潮騒」の某君より酷い扱い……(でも、お婆ちゃんはいい味だったなあ(^o^)丿)

痩せてのっぽでメガネのマイペース研究者(要は典型的ハカセくん)、ジャーナリストの娘さん、それぞれなんとな〜く、後書きにご登場の若いお二人さんを髣髴。……ってそりゃ気のせい。かな?(な〜んつって。)

※1…ヒント:タイトル。(って、判り易すぎ)
※2…とかいいつつ、民間伝承にヨワイので、龍神さまのくだりにはカナ〜リ喜んでましたが(おいおい)。
※3…先般「SF系日記更新時刻」回りで進化論についてナニヤラ取り沙汰されてましたが、概略の把握に(ごく入門としてですが)この本はワリと使えるかも。なんて思ったり。
※4…最後のアレは、どうもマリー×ハンソンみたいな(ナディアの)←コラ。

2002/12/25(Thr) ・・・とりこ
ゴジラ×メカゴジラ

●手塚昌明監督「ゴジラ×メカゴジラ」/⇒公式HP

昨年のゴジラはやっぱ凄かった。タイトル題字の気迫からチガッてた。でも、毎年あんなだと、疲れちゃうかも。今年は今年で、ナカナカで…てか、お楽しみどころが全然チガったカンジでした。ある意味こっちの方が「正統派」かも? 

前回の主役は女性ジャーナリスト(弱小番組の局アナ)、今回はメカゴジラのオペレーター。
主役を「報道」に据えることで「日常を襲う圧倒的な非日常」としてのゴジラをたいへん判りやすく示した前作に対し、今回はゴジラとの武力対決が主軸っぽい。説得力を持たせようとする部分が全然チガってても、そりゃ当然というものだよね。

勿論、自衛隊は前回も必死で抵抗してました。でも基本的にやられっぱなし。反撃云々なんてレベルじゃない、ってトコが良かった。入りこみ易いというか。共感の裾野広そう(フツウの人が観て、感情移入し易そう)。スーパーの店員がメガホン持って「ゴジラ警報!」と客を避難誘導したり、庶民があっけなく踏み潰されたりに力点があって、リアルで楽しめた。てか、そこらへんを狙ってたんだろうし。

けど今回は、積極的な「闘う姿勢」。対ゴジラ兵器を、「国家の頭脳の精髄を集め」「国家予算」で数年かけて開発するとか、自衛隊の中での位置付けとか、そういうリアルで攻めてたみたい。首相交代(ゴジラ撃退に失敗したら、内閣解散疑惑が報道されんの)とか。
ところで、メカゴジラの正式名称が「機竜」て設定なのは、ネーミングセンスがちょっとリアル自衛隊ぽくて、イイカンジかも。

でも肝心のゴジラ自身は、倒されるべき相手としてしか存在してなくて、今回はワリと影が薄かった気が。
で、製作側は観客がフィクションであることを充分了解した上でのリアルを狙っているんでは。と思いました。
想定観客は「お子様」と「自衛隊ファン」というか。その両方のニーズは、無難&キレイにクリアしてる印象でした。
ラストでゴジラが撃退されるのは当然の展開ですが、予定調和度がワリと高いというか。良くも悪くもショックが強過ぎず、保護者安心だね、なんて思いましたよ。

粗筋。
1954年のゴジラの恐怖。以降(モスラ等)の巨大生物の襲来も踏まえ、自衛隊内には「メーサー光線」(レーザー兵器)等を備えた特殊生物を専門とする「特生自衛隊(対特殊生物自衛隊)」が組織されていた。
悪天候の中、館山沖に突如謎の巨大生物が出現。メーサーでは太刀打ち出来ず、内閣は新兵器開発を決意する。

メカゴジラの開発者が、子持ちのヤモメって設定。パパの研究室に小娘が出入りするのね。
で、お母さんのいないこの少女、ちょいココロ閉ざし気味で、彼女が現実に向き合うのとメカゴジラでゴジラを倒すのを重ね合てみたり、「闘って、自分の場所を勝ち取るしかないのよ」と釈ちゃん(ヒロイン)に言わせたりする。
メカゴジラは「ホネと化したゴジラ」の骨格をベースに肉部分を人工復元して「オリジナルよりも強いゴジラ」を目指す、というコンセプトで作られてて、釈ちゃんが「この子は生きているのよ」と言ったり、おんなのこが「ゴジラと闘わなきゃいけないなんてこの子がカワイソウ」と泣いたりする。

その辺は、正直「良く判らん」かったです。入れ込むには材料少な過ぎるし、&浅スギるし、色々ナニ言ってんだかワカンナイし……何故キミたちは、そう、泣いたり判りあったり出来るのか。フシギ。まあ「なんとなくそういうアレなのねー」と、流して観る部分なんだろうけど。辻褄あってないなあ、なんて思ってみてました。

紅一点の釈ちゃんが、隊の中で孤立する。その根拠が「女性だから」に来ないのは、好感度高かった。お話が必要以上にややこしくならないのでした。「闘う兵士のお約束」(兵士同士の過去の因縁)に持ってくるのだ(「私は、誰からも要らない人間で、一匹狼だから」とかのたまう釈ちゃん)。

しかし、釈ちゃんにミリタリーな恰好させて云々というのは、たいへん宜しいね。眼福!宜しくてよ! あと、同行者の「ロッカールームが男女共同てのは、ありえない」というのは正しい指摘だと思う。

ところで、陸上自衛隊習志野駐屯地が、メカゴジラ開発拠点の舞台でした。思わずのけぞりました。だって、マイ出身高校、毎年そこの構内でマラソン大会実施しててさ……当日の連れ、高校時代の同級生だったもので、もう、内輪ウケするしかなかった。ひいい。

2002/12/26(Wed) ・・・とりこ
とっとこハム太郎 ハムハムハムージャ!幻のプリンセス

●出崎統監督「とっとこハム太郎 ハムハムハムージャ! 幻のプリンセス/⇒公式HP

冒頭「年末年始はふるさとへ帰ろう」てな調子で、「ああ、今年は北朝鮮問題もあったし」と観てたら、「ハムスターの原産地は砂漠」ときて、突如アラビアンナイトな展開に。で…出崎カントク、「アラビアの夜の種族」でもお読みに? なんつて。

前回「ロコちゃん(ハム太郎の飼い主、)愛してる…! でもボクは、ハムスターだから……」と、飼い主の少女とそのボーイフレンドに嫉妬し苦悩する、という大島弓子(綿の国星)も真っ青な展開に度肝を抜かれましたが、今回は、ハム太郎はアラビアンなお姫様(?)に翻弄されて「初恋…」とか言ってるのでした。「恋とはウレシくて、恥ずかしくて、切なくて……ぽやーん。」うはー。

そのヒロイン(ハムスター)が、ナカナカな食わせものでした。婚約者の、隣国の王子様(ハムスター)が行方不明になったというので、その場でハム太郎に乗り換えるの。イヤンなしたたかモノ。
「ハム太郎〜! 私のトランク〜!」 と両方の心配をする場面があり、ああこのお姫様には、両方とも、とっても大事なんだろうなあ、とか思ってユカイ千万。

悪の魔法使い(ネコ)が登場し、姫に愛を迫るのでした。魔法のツボに封印されてたのを、お調子者なお姫様が解放してしまい、ネコに一目ボレされるという因縁。「オレさま達は、ケッコンするのにゃー!」
異種スギる愛…つか、ハムってそもそも鼠の一種? とか思いつつ「俺サマの愛が受け入れてもらえにゃーのは何故にゃー!」とか力いっぱい苦悩する辺り、ちょっと面白くなりそうかなと思ったら、そんなでもなくて残念。
姫の罪悪感に乗じたネコのズルさとか、憎めない真摯さ、とか受け入れてもらえない裏返しとか、甘やかしとかがビミョウに絡んで引き合う展開になれば面白そうだー、とか思ったのですが。そういうとこ行く以前に、テキトウに終わっちゃった。まあ、それじゃお子様向けじゃなくなっちゃうかも。

「モトカレ」「モトカノ」(元の彼氏、彼女)なんて台詞がぽんぽん出てきて、吃驚。現代っ子気質の反映? カルチャーショック気味なワレワレでした。
ミニモニは前回の方がインパクト強かったけど、でも今回もCGで登場して、スポットライト浴びて回転してました。しかも登場回数は増えてた。いとゆかし(そ、そう?)

2002/12/28(Sat) ・・・とりこ
「火山高」

●キム・デギュン監督「火山高」/⇒公式HP

てっきり、「熟練工」と同じ発音で読むのかと思ってたら違った。学校名でした。千葉高校⇒千葉高、船橋高校⇒船高、とかと同じなのね(多分)。

イントロの字幕に唖然。「数年前に勃発した「教師の乱」以来、学校を制しているのは……」

??? 教師が乱? 誰に対し? 「乱を逃れた校長は……」何ィ?? (※一応パンフ買ったんですが、読んでも、イミ全然判りません)

主役・ギョンスくんは、「生まれながらの強さ故、否応なく喧嘩を吹っかけられ、しかし強いので勝つ。結果、やたらトラブルに巻き込まれ、これまで8度もの転校を余儀なくされてきた……」という男。口癖は、「俺は巻き込まれたくない」。
強いけど強さに無欲で、学校のナンバー1になろうとか特に思ってないわけです。冷めてる、というより韜晦してるキャラ。

転校早々、火山高のナンバー2が、ナンバー1に「校長毒殺」(……)の濡れ衣を着せ、学校から放擲することに成功。学校一の美女(剣道部主将)を巡る奪い合い(??)とかイロイロあって、それに主役が巻き込まれ云々。最終的に、教頭が「掃除人」の招聘を決意。力をもって力を制す、教師と言うよりは暗殺集団な5人組は、圧倒的な支配力で「生活指導」をするのでした(何だかなー…)。

「破壊場面を優先するあまり、ストーリーの整合性に対してストイック(フツウそういうことやらんと思うけど)」て印象でした。てか、「めちゃくちゃ」。
主人公も教師もカメハメ波使いまくり(「気」なんだそうです)で、しまいにゃ空飛んでました。「うはあ〜〜」と口あんぐり開いちゃうよ。
クライマックスの爆裂死闘@夜の校庭、の場面までくると、粗筋とかもうどうでもよくなって、面白かったです。劇場で観たのもあるかもですが、音楽も視覚効果もとにかく破壊的で暴力的で、そのパワー全開ぶりに「別に、もう、説得されちゃってもいいや」てなキモチになりましたよ。

マルチャン(チャンまでが名前。無理に言えば「マルチャンちゃん」になる)・ことナンバー2氏は印象的でした。主役を凌いでたかも。
「使い捨てヤラレ雑魚」の大活躍(何回甦ったかなあ? 5回くらい?)、その上「ヨクボウ達成のための手段選ばない度」は、プリンセス・田中ぷにえ様@大魔法峠、のノリ(でも、負けちゃうってトコが、ぷにえ様とは違うのですが)。

「負けても負けても、気持ちの上で一切懲りない」というキャラの立たせ方は、ここまでくると新鮮でした。単に「バカ」の一言で片付けてもいいんですが、ああ突き抜けてると、それなりにインパクトあります。島本和彦で喩えるなら「炎の転校生」より「逆境ナイン」っぽいかも、と思いました。

ロマンチックな場面では、事前に突如BGMがピアノに変わり「今はそういうモードでーす」と教えてくれます。親切設計。(……)

しかしそもそも、ガッコウの支配者って、そんなにまでして、なりたいものかいな? (それ言っちゃオシマイですって)

2002/12/30(Wed) ・・・とりこ
ハリー・ポッターと賢者の石(映画版)

●クリス・コロンバス監督「ハリー・ポッターと賢者の石」

年末、ついにビデオ観ました(今更ですが……)。
可能な限り原作を大切に、丁寧に、隙なくソツなく作ったな、という印象でした。原作のストーリーラインを最大限崩さず(エピソード省略だけにとどめ)、ホントに、そのま〜んま作ってありました。既読者たるワタクシ、実際文句つけようがなかったです。決定的な違和感とか、特に見当たらなかったし。

既読者なので、「あ、コレはあのシーンか、ナルホドよく作ったなあ」とか脳内イメージで瞬間的に補完しちゃうのですが、原作未読だと「要素は多いけど薄い」とか「サワリ部分ばっかり…」な印象受ける人もいるかも? 2時間半の長尺ですが、やや「語り足りてない」というか(要は、未読の人は、ちょっぴり置いてけぼりにされちゃうかも? というか)。←まあ、そりゃしょうがないかも。

ネビルくんはちびのやせっぴいの子を想像してたので、配役がぽってり君でちょっと意外でした(まあ、登場人物の絵的なバランスの問題かも)。
あと、先日「memo」欄でちょっと書きましたが、とりこ家庭内では「スネイプ先生はもちょっと痩せててくれ」で意見の一致をみました。「&、細鼻or鉤鼻度もUPしてくれたら、尚良し。」
でも、ちゃんと「ベッタリ」感はあったし、意味深な態度はおもしれかった。ナイスだ。

あと、我が家では「ハーマイオニーが可愛らし過ぎるのでは」という声が多かった(まあ、折角映画なんだし、可愛い分には幾ら余ってもよい筈で……ニンゲンは贅沢じゃのう。)でも、ココにやたら拘ってた父の意見はちょっと面白かったので、まんま紹介してみます。

「ハーマイオニーって子は、クラスにいると、敵に回したら厄介な女子でしょ。嫌味も上手に言えるし。成績も良い、先生の受けも良くて、利発で。自分の味方ならすごい頼もしいけど。
丁度アニメの「赤毛のアン」、あんなカンジの子を想像してたんだけどなあ。やせっぴいで目ばかり大きくて、聡明なんだけども口が達者で、そばかすなんかあって。怒らしちゃうと、意地っ張りで頑固でムキになって。
この子は、人に好かれそうな可愛い顔をしているでしょう。もうちょっと憎たらしい顔の方が「らしく」て可愛いのでは。」

お姫様気質(優等生度)が高いとか、アンとチガウトコ色々あると思うのですが、ハーマイオニーにアンを重ねる、って解釈は個人的に盲点でした。
てか、男親の立場から「似たようなもんだ」と括られちゃうと、実に反論しづらい。確かに、相手する側から見ると、似たあしらいを要するんだろうし……アン×マシューって、ハー×ハグリッドで置換可能だし。
ハーちゃんの方が現代っ子だよ、と思うのですが、しかしアンが現代っ子でないとは、決して言えない気がする。(あと、アンのほうがキャラが立ってる……)

関係ないけど、アン(特にアニメ版)のファンって、「マリ見て」ファンと相当かぶりうる気がする。どうかな。


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