2003年10月

2003/10/01(Fri) ・・・とりこ
S-Fマガジン 2003年10月号

●「S‐Fマガジン 2003年10月号」/早川書房

◆「日の沈む国で」エヴゲーニイ・ユーリエヴィッチ・ルキーン…+1

国民性のよく出ている好編でした。ありがちなアレではありますが、笑いの取りかたがいかにもロシアっぽくて「判りやすい」ので、こういう特集の時は効果的だと思います。全体にブラックだけど悪意はなくて、陽気で楽しかったです。

◆「クレ」ナターシャ・ボリュー…+0

黒い紙を切って作られた切り絵の絵本を読んでいるような、ムーディで印象的な小品でした。女の人が書いたんだなあというカンジ。幻想譚にしてはやや物足りないかも。コレがおフランスというのは、納得もしますが、意外でもあるなあ。

◆「暴風監視官」マルクス・ハマーシュミット…+1

ソラリスみたいな惑星で孤独な見張り役を勤める監視官の、1人称小説でした。短編集の冒頭を飾る掌編とのことで、この作品自体より、本全体を読んでみたいと思いました。ドイツSFをもっと読みたい! の+1。もっと掲載して欲しいなあ。ブックガイド&ドイツSF事情、興味津々でした。

◆「アッシャ」遙控…+0

ロシアSFとは逆で、この柔らかな世界が中国SF、というのはとても意外で、イイ印象でした。
内容は、まあ、「僕の地球を守って」みたいなアレでした(どうもアッシャ=木蓮、の印象が……)。

◆「或る王朝の最後、もしくはフェレットの博物誌」アンヘリカ・ゴロディッシャー…+1

可愛かったです。(あとでココ書き足します)

◆「夫と妻の小粋な会話」深堀骨…+1

むしろ、付録エッセイ「俺はつけ鼻に弱い」に点をさしあげたい!  折角Jコレ刊行と併せての掲載なのに、……あのねー、この10倍くらいおもろいんだからねっ、「アマチャ・ズルチャ」はー! みんな読もう!>「アマチャ・ズルチャ」 

2003/10/02(Fri) ・・・とりこ
サルビアドレス

●山名沢湖「サルビアドレス」(「ZEROSUM 11月号」 掲載/一賽舎)

とある小国の、末っ子お姫さま。お年頃のカノジョに、大国からちょっとイイ縁談が。いつもはどこ吹く風の王女様も、今回はちょっと心動いている様子? 幼馴染の侍女(つまりはメイドさん)が、エイヤっと凝らした工夫は……

さらっとしててふんわり。絵柄もファンタジーに合ってて、児童文学っぽい物語も、いい具合に肩の力が抜けててとてもキュートでした。

元々御伽噺めいた作風ということもあって、メルヘンと山名作品はとっても相性がいいと思うます。魔法の出てくるお話なんかも含めて、イカちゃんのファンタジー、もっともっと読みたいです。

2003/10/26(Sun) ・・・とりこ
「KILL BILL vol.01」

●クエンティン・タランティーノ監督「KILL BILL vol.01」
(→
公式HP

率直な感想。→「うぇー、血しぶきピューはもういいよ……」
アクションシーンにちょっと辟易でした。とりあえず青葉屋シーンは長すぎる……

ぐいぐい展開するChapter1は、面白かったです。てか、今後シリアルの箱に不信感を抱いてしまいそうだ。
そのままアニメパートくらいまでは割とワクワクしてたのですが、だんだん、だんだん、ビミョーなキモチに……
このエイガ、たいへん隙だらけなのですが、「わかってて隙作ってま〜す」というカンジの隙なのでツッコミ入れ甲斐が全然ないのだ(てか、どうせ言ったってヤボなだけでしょ、と思えて、こう、言う気をなくしちゃう……)。
隙の作り方は別にイヤミなわけではないです。むしろ無邪気なカンジ(ので、単にワタクシがヤな観客なのかも)。
ボス・タナカを演じる國村準は、端役ながら渋くて演技派で、エライかっこええです。あんなことになっちゃうけど。

しかし、字幕要らないエイガでした。主要な台詞はことごとく日本語。何しろ主演のユマ・サーマンが日本語を喋ってくれるよ! うっかりメガネ忘れて観ても平気。
かも。
ところで、ユマ・サーマンは胸まっ平らですがカッコいい。全国の胸なし女性は観て安心しよう! (何言ってんのアンタ) でも、これほどムチムチさを欠く女性がこんなに大々的にフィーチャーされてる米国エイガ、って、レア、かも……どうでしょう。
ところで、ユマ・サーマンて70年生まれ? 永作博美と同い年なのか……(←それは、比べるのが間違い) 

BGMはどれもおもしろかったデス。しかし白人女性に演歌ていうのは似合わないねえ。

ところで、パンフのデザインがダサいです。コレも演出?(違うと思う…) 

こだわる割に日本刀への思い入れがあまり感じられず、それは何となくナットクいきませんでした。武士道的には、刀って、スッゴク大事にすると思うんだけどな……

2003/10/27(Mon) ・・・とりこ
S-Fマガジン 2003年11月号

●「S‐Fマガジン 2003年11月号」/早川書房

今月もおもろかったです。SFMっぽい作品が多く、読んでてあっという間でした。いつもと違って扉の裏に作品解説が載ってないなあ、と思ったらまとめて掲載されてました。一見「字が詰まってる〜」とか思いましたが、お話が面白ければ気にならないなあ、と思いました。

◆「有機礁」ポール・J・マコーリイ…+1

解説にもありましたが、ナウシカの腐界っぽい異星描写が面白かったです。
こういう作品読むと「おお、SFMだあ」というカンジ。

◆「ドラド・ワームホールで」ジェフリー・A・ランディス…+1

これに+1つけると「オンナはラブストーリーが好きだよな〜」とか言われちゃいそう……でも楽しかったです。コレはマンガで読みたいなあ、と思いました。
ところでジェフリー・A・ランディス作品は女性一人称のものしか読んだことなくて、ぐぐってみたら、ヒゲ面のおじさまなのですね。おおう。

◆「火星の長城」アレステア・レナルズ…+1

この火星描写、ワタクシはどうもSWのタトゥイーンみたいなイメージ。続きが気になります。

◆「セキュリティ・プロフェッショナル」草上仁…+0

「Kill Bill」もこんな風だったら、かえって素直に楽しめたかも……なんつて。あまりにストレートなので却ってオチが読めず、面白かったです。コレは結構お気に入り。

◆「レン・ヤップ号の最後の夜明け」林巧…+1

ラストは少々盛り下がった印象もあるのですが、イメージ喚起力、柔らかな筆遣い、そしてポエジーは見逃せません。
前作を読んだときも思いましたが、どうも安房直子の諸作品を連想します。(安房直子の作品だと、青いききょうの汁で染めた指で窓を作り、そこから覗くと懐かしいものが見える……という「きつねの窓」が教科書に掲載されてたなあ)

ソフトフォーカスをかけたような、柔らかで幻想的な雰囲気にはファンタジー属性のツボを突かれまくり。シリーズ連作もそれ以外の作品も、是非また掲載して欲しいです。音を出す貝の名が「螺良(らら)貝」で、その断末魔の音が「ふえ」、そして「うた」。いいよう。

ところで、この作品がお好きな方には、安田晶「扉の書」は強くオススメ。こちらの雰囲気は硬質ですが、きっとお気に召すと思います。

◆「神指――ゴッズ・フィンガーズあるいは接続されたおやぢ」(ことのはの海、カタシロノ庭)桐生祐狩/藤原ヨウコウ…+0

タイトルまんまでした。なんともはや。


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