つれづれなるマンガ感想文8月後半

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「つれづれなるマンガ感想文」8月前半
「つれづれなるマンガ感想文」9月前半
一気に下まで行きたい



・「コミック伝説マガジン」No.2(2001、実業之日本社)
【同人誌】・「とうがらしマン」第16話 唐辛子佳之(1998、松本エージェンシー)
【同人誌】・「虐噴射ナース」(2001、ニポポクライシス)
【同人誌】・「性活家電」(2001、ニポポクライシス)
【同人誌】・「退歩しちゃうぞTHE同人 第2集」(2001、釣りキチ同盟)
【同人誌】・「真・先を行く者達」(2000、InfernoDay’S)
・「斬鬼」第6号(2001、少年画報社)
・「リイドコミック爆」10月号(2001、リイド社)
・「魁!! クロマティ高校」(1)〜(2) 野中英次(2001、講談社)
・「がんばれ 酢めし疑獄!!」(2) 施川ユウキ(2001、秋田書店)
・「ビッグコミック スペリオール」18号(2001、小学館)
・「4コマモンスター ちびどら」ドラゴンジュニア 9月号増刊(2001、富士見書房)
・「コミック伝説マガジン」No.1(2001、実業之日本社)
・「週刊少年チャンピオン」39号(2001、秋田書店)
・「アワーズガール」 3号(2001、少年画報社)
・「アワーズガール」 4号(2001、少年画報社)
・「イブニング」  9月号(創刊号)(2001、講談社)
・「菫画報」全4巻 小原愼司(1997〜1999、講談社)
・「パチスロ115番街」(1) 奥田渓竜(2001、白夜書房)
・「ikiss(アイキッス)」(1) 友美イチロウ(2001、双葉社)
・「大道魔術師 少年ピエロ」(2) おぎのひとし(2001、小学館)
・「ふわふら」 八神健(1995、集英社)
・「斬鬼」 第4号、第5号(2001、少年画報社)
・「妖剣」 Vol.1(2001、大都社)
・「YOUNG キュン!」9月号(2001、コスミックインターナショナル)
・「月刊コミック徳盛」 5月創刊号(2001、ホーム社)
・「アイラ」 Vol.11(2001、三和出版)
・「パチスロ7Jr.」パチスロ7 9月増刊号(2001、蒼竜社)





・「コミック伝説マガジン」No.2(2001、実業之日本社)

懐かしマンガの続編や復刻を中心にしたマンガ雑誌の、第2号。

「Theかぼちゃワインsequel」三浦みつるは、「かぼちゃワイン」の続編で第2回。エルが下着モデルになるとかならないとか。つってもものすごいエッチなシーンがあるわけではない。まあ「いつものやつ」って感じ。ちなみに「sequel」とは続き、続編という意味だそう。
「プロレスヒーロー列伝 力道山」原田久仁信+作:原康史も「ふ〜ん」という感想だなあ。
「落盤」手塚治虫は、59年に初出というかなり古い読みきりの復刻。過去に起こった炭坑での落盤事故の真相が明らかにされる……というミステリタッチの作品。よく知らないんだが貸本劇画において、倒叙ものなどの変格ミステリの手法が一時期かなり取り入れられていたらしく、本作はそうしたものに対抗して描かれたらしい。劇画ではちょっとできない表現方法や、余韻のあるラストシーンなど、なかなかによくできた作品となっている。
解説には、ことあるごとに作品を改変してきた手塚治虫が本作をどのように描き変えていったかが記されていて、興味深い。
「新しまっていこうぜ!」吉森みき男は第2回。全員三十代になり、背負うものも多いかつての野球部員。かみさんの連れ子とうまくいかないメンバーが、野球の試合にその子を連れてきて……という話。昔はぜんぜん気づかなかったが、吉森みき男ってこういう世知辛い話の方が合っているみたい。

そして今号の目玉(?)は、「マウンドの稲妻」GOSSAGE(ゴッセージ)だ!!

本作のオリジナルは、80年頃に少年ジャンプで連載され、あえなく打ち切りになってしまった超人野球マンガ。稲妻剛率いるボンバーズが、マフィアリーグで敵チームを倒していく。前作のあらすじは当HPのここを参照されたい。

本誌の「続編」においては、20年前打ち切りによって描かれなかった強敵「フィクサーズ」との戦いが描かれる。フィクサーズは実はロボットだったのだが、ボンバーズの頑張りに、ついにリアル・フィクサーズのジゴマスキーが登場する。
彼は、ベースボール有史以来のあらゆる選手のDNAを取り出し、その才能を体内に取り入れた最強の選手であった。剛は、超球・サンダーボンバーの上を行く新超球で挑戦するが……!? という話。

はっきり言って、前作より面白い。

旧作は、ぶっとんではいたが傑作とは言い難い。80年という、すでに肉弾相打つ超人的スポーツマンガが飽きられていた時期ということもあるし、作者が若かったということもあるかもしれない。なんというか大味な魅力がカラ回りしている点は否めなかったのだ。
いろいろなことが1回転した新世紀ということもあり、作者のマンガ力が上がったということもあるだろう。20年の歳月を経て、本作は何か作品内の「ぶっとび的事象」がすべてシンクロしていい方向に盛り上がっていっているのだ。
通常、時間をおいて続編が期待される場合は、すでに何もかもやってしまった出涸らしの状態でまた再出発を余儀なくされるのだが、もしかしたら「打ち切り」という作品そのもののポテンシャルを秘めたかたちでの復活がよかったのかもしれない。

また、作者の何とも言えない脳天気なノリもスパークしている。「アゴが尻みてえに割れてんぞー! そこにカレーこぼしたらどうすんだァ ジジイ!!」「フフ、朕はすでに汝(うぬ)の球を見切っておるぞ 参れ!」「7000兆円ゲットだぜぇ!!」というセリフ、「ちゅままああ」という変な擬音、顔のアップに「らくがきするな」と(今どき?)書いてあったりすること。20年前の作品ではその呑気ぶりに読者の方が心配になってしまう感じだったが(不思議と打ち切りにつきまとう悲壮感が前作にはなかった)、今回はなぜか「そうでなくちゃイカン!」と思うのである。
前作を知らなくても今回だけで理解できる(そんなに複雑な話じゃないし)ことも勝因だろう。
別の意味で「伝説」となっていた作品を復活させ、見事に当てた好例と言える。

「まいっちんぐマチコ先生」えびはら武司は、「海と太陽とオッパイの巻」。まあ「いつものやつ」です。
「新1・2のアッホ!!」コンタロウも第2回。登校拒否をするための許可証を発行する「東京登校拒否許可局」ってのはちょっと面白かったけど、「登校拒否児童のための学校」ってのはねェ。公共ではないけど、本当にあるからなあ。あ、なんというのか大検目指したりとかそういうところ。
「ど根性ガエル2001」吉沢やすみなんだが……前号のレビューで「マチ子先生」について、「古典的だから超時代的に再生が比較的容易なのでは」みたいなことを書いたんだけど、すいません……なぜかギャグのつくりとしては吾妻ひでおやえびはら武司どころか、藤子不二雄以前といってもいい(どういう基準の区分けかはつっこまないように)はずの、古典的ギャグマンガのはずの「ど根性ガエル」が……面白くない……。

後は復刻。
「サイボーグ009 クビクロ」石ノ森章太郎は、「009」シリーズ中でも番外編的な短編。初出は66年か……。島村ジョーがひょんなことから飼い始めた犬「クビクロ」(首の周りが黒いから)は、実は超常能力を持つ犬で……という話。本誌の解説にいろいろ詳しいのでここに書くことはあまりないが、雑誌全体としてこういう「泣き」の短編を持ってくるのはイイ方法だと思う。
後は私のオレ語りなんだが、ここを読んでいる人全員にどうでもイイ話だが私が初めて読んだ「009」がこのクビクロだった。えーと、確かサンデーコミックスの3巻で、3巻全体はベトナム編かなんかなんだけど、途中から読んだんでよくわからず、この短編「クビクロ」と、あと「黄金のライオン」とかが記憶に残っている。だから本作は、小さい頃の思い出を呼び覚まされて懐かしかったです。
再読すると、本誌の「解説」にあるように凝った手法が駆使されているのはわかるが、クビクロの超常能力の伏線がなかったり、クビクロに手術を施した理由が明確でないなど、不満もなくはない。でもまあこの頃の石ノ森章太郎はホント、イイからなあ。「奇人クラブ」とか、また読みたいなあ。
「ザ・シャドウマン どろ沼作戦」さいとうたかをは、長編からの抜粋。あらすじは私の書いた感想でも見てください。暗闇に入ると全身が真っ黒になり、超人的な力を発揮するようになった男を主人公にしたスパイ・アクションもの。確かサンデーコミックスの前書きでは「黒人問題にからめて語られるけど何もそんな意識ない云々」と書かれていた記憶が。
「黄金仮面」池上遼一は第3部「黄金無情」。前号で2話だけ載っていた作品が読めるのは嬉しい。初出は69年。 「人の生き血を吸わないと死ぬ病におかされた城主」という設定は、本誌解説にあるとおり国枝史郎の伝奇小説「神州纐纈城」からアイディアをとったものだろう(私は未読)。
カンケイないが楳図かずおの「復讐鬼人」ってのも、たぶん「神州……」からとったものだと思う。この話がまたスゲエんだよ。わたし的には「バイオレンスジャック」の「黒の森編」と並んで、「二大ルサンチマン劇画」としての地位を不動のものにしている。「二大」って少ないな。まあ他にもいろいろあるんだろうけどね。
あとグイン・サーガ1巻も、たぶん「神州……」ですね今考えると。

まあとにかく、不評だったらしい手塚プロの「鉄腕アトム」もやめるらしいし、復刻のセレクトはシブいし、続編新作も意外な展開を見せるなど、懐古趣味一点突破のようでいて、なかなかあなどれぬ雑誌だと思いましたよ。
(01.0830、滑川)



【同人誌】

・「とうがらしマン」第16話 唐辛子佳之(1998、松本エージェンシー)

コミケで購入。第16話「まいちゃんとくんちゃん」。子供たちの捨てたおもちゃが、「マニトウ」の力によって動きだす。その中には、まいちゃんの忘れてしまったくまのぬいぐるみ・くんちゃんもいた。彼らが悪さをしようとするのを止めるとうがらしマン。

「アンパンマン」とか「たこやきマントマン」とかそんな感じの、児童向けマンガ。なかなかかわいらしいです。これまでの15話はどんな話だったんだろうか……。
(01.0829、滑川)



【同人誌】

・「虐噴射ナース」(2001、ニポポクライシス)

「どれみ」をテーマにしたエロパロ同人誌。執筆者は原価壱円、ねこせんべ、らすかる。
実は「どれみ」ってのをよく知らないんで、ましてやそこに出てくるナース少女も知らないんだけど、私は原価壱円氏の描く女の子がけっこう好きなので買った。
内容はひたすらに鬼畜。うーん別に鬼畜なの選んで買ってるわけじゃないんですけどね。それと鬼畜にもいろいろあるからね。「こういうのどうですかァ〜」とか言って、恐いの持ってこないように。
(01.0829、滑川)



【同人誌】

・「性活家電」(2001、ニポポクライシス)

ロボっ娘をテーマにしたエロパロ同人誌。執筆者は原価壱円、広川浩一郎、ねこせんべ、らすかる、SEVENTH。 「ハンドメイドメイ」とか「マルチ」とかがバッキバキに犯される鬼畜系。イラストで「ロボッ子ビートン」に出てくる女の子ロボや、「火の鳥2772」のベビーシッターロボット・オルガなんかも出しててなかなかシブい。原価壱円は女の子の表情がイイ。
(01.0829、滑川)



【同人誌】

・「退歩しちゃうぞTHE同人 第2集」(2001、釣りキチ同盟)

「逮捕しちゃうぞ」のエロ同人。初めて同人誌ショップの「とらのあな」に行ったので、記念にと中身も見ないで衝動買いしてしまった。実は「逮捕しちゃうぞ」をちゃんと読んだこともないのに……。
内容は、ヒロイン二人が悪者に捕まって麻薬かなんかを打たれて調教されてしまう。130ページ以上にわたってナニの行為がズコバコと続くので、ストーリー性なんかいらねえ、激しいHシーンだけでイイんだという人向け(コレはもちろん批判でも何でもなく、本誌がそういう性質だということ)。
基本的にはいわゆる鬼畜系だが、そんな奇抜なことをしているわけじゃないので「鬼畜一般」ってな感じか(なんだそれ)。
(01.0829、滑川)



【同人誌】

・「真・先を行く者達」(2000、InfernoDay’S)

「先行者本」。「先行者」っていうのは、いわゆる中国がつくったという二足歩行のロボットのこと。近頃話題で、即売会に行くと「先行者」のTシャツ着ている人とかいるんだよな〜。初めて行った新宿の「とらのあな」で中身を見ないで購入。
う〜ん、ちょっと話題性先行で、急いでつくった感じがするなァ……。「先行者演義」という架空の物語も少し載っててちょっと面白いんだけど、たとえば先行者とテムザックとの戦闘シーンをマジに描いてみるとか、もっと面白くなる余地はあったと思う。
(01.0829、滑川)



・「斬鬼」第6号(2001、少年画報社)

時代劇画の再録を中心とした雑誌。次号から隔月刊行で、10月26日発売だそうだ。

「御用牙」小池一夫、神田たけ志「九頭龍」石ノ森章太郎「とんでもねぇ野郎」杉浦日向子はいずれも再録で連載らしい。連載というか分載というか。
「難波鉦異本 浮草」もりもと崇は、たぶん新作。連載というか同じ主人公の短編連作というか。大阪の遊女・和泉の生活を描く。「非情な方がその人間のため」という、実に世知辛い廓での生活。
「母なる者の乳」小島剛夕は、望まぬ子を孕んだ女性を故郷に送り届けることになった暗殺者。展開としてはベタと言えるが、妊娠・出産した女性のわが子に対する拒否の描写が凄まじい。
「烈願記」平田弘史は、身分違いの恋をして、その激情から生活を逸脱させていく若い侍の物語。
「茎」楠勝平は、30年以上前の作品の再録。江戸時代、染め物職人になることを夢見て働く女性の恋や挫折。「女性の社会進出」という今日的な(現在でも通じるところのある)テーマながら、単なるなぞらえではなく時代劇画としても完成されている。楠勝平は、30歳で急逝したしみじみした劇画を描く作家。
ひらまつつとむはいつも劇画チックな読みきりで楽しませてくれるが、今回の「仇討慕情」はちょっとオーソドックスすぎるか。仇討の相手に恋をしてしまった中年侍の話。
「忍者アンソロジー」村野守美は、他愛ないギャグマンガだが、前から思ってたのだがこの人の描く女の人の乳首はデカいと思う。
(01.0828、滑川)



・「リイドコミック爆」10月号(2001、リイド社)

「黒色ロリータ」岡田ユキオは、新連載。人には見えない怪物に少女が惨殺され、その怪物の姿を一瞬見てしまう元刑事・水越。女の口の中からは「黒い翼の少女」と書かれた紙片が……。ダークファンタジーというか、怪物が出てくるホラーものになるのかもしれない。

その他、石山東吉などの連載陣も好調。「ジャスティ」岡崎つぐおも載ってます。

「パート退魔(タイマー) 麗」矢野健太郎は淫魔・アナクロスとの対決。新登場の美少女キャラ・裕奈がイイ味を出しているし、連載的にも個人的に軌道にノッてきているように感じた。面白くなってきましたよ。
(01.0828、滑川)



・「魁!! クロマティ高校」(1)〜(2) 野中英次(2001、講談社)

週刊少年マガジン連載。ワルの巣窟・クロマティ高校の不良たちの大ボケぶりを描くギャグマンガ。

「なんか最近面白いマンガある?」
「マガジンは『クロマティ高校』だけ読んでますよ」
「なにそれ? 知らない」
『メカ沢』ってのが出てくるんですよ。で、その『メカ沢』ってのが……」
「あー、それ知ってるおれ」
「なんだよ、知らないのおれだけかよ」
「おもしれーよなー、ぎゃははは」
「ぎゃははは」

……というような会話(記憶では)から、読んでみたら実際面白かった(まあ同じ作者の「ドリーム職人」は読んでいたけど)。マンガにおいて、こういう口コミの評判ってまず信用できますね。
「不良ばっかり出てくるギャグマンガ」といっても、あくまでもツッパリテイストが描かれるのはギャグのための方便で、基本的には恐い顔をしたヤツらが眉間にシワを寄せて実にクダラナイ会話をしていたりとか、そんな感じのマンガ。

装丁が妙にオシャレですね。それと、2巻の表紙は、内容を知らない者にはなんだかわからないです(笑)。
(01.0827、滑川)



・「がんばれ 酢めし疑獄!!」(2) 施川ユウキ(2001、秋田書店)

週刊少年チャンピオン連載の4コマギャグマンガ。思いきり乱暴な説明をすると「シュール系」。ギャグマンガは読んでみて合うか合わないかは本当に好みの問題に帰結するので、本作の場合表1と表4に載っている作品を読んでみるといいと思う。 それで面白いと思えれば買い。
あらためてまとめて読むと、雑誌で読んでいるよりかなりギリギリのセンでやっているように思える。不条理系のマンガに入りやすくする、キャラクター中心のシリーズも「ツチノコさん」しかいないし。

自分の1巻の感想を読み返したら、「○○かよ!」っていうツッコミは昔っからのものだったのね。どうしても「さまぁ〜ず」の三村を思い出しちゃったけど。
(01.0827、滑川)



・「ビッグコミック スペリオール」18号(2001、小学館)

「警視正 大門寺さくら子」を目当てに購入。
それにしても、なんてキマジメな雑誌だ。前にも似たような形容を書いたかもしれないが、ホワイトカラーの異業種交流会に来たような居心地の悪さを感じる。私が考えるところのセンスオブもワンダーも、ここにはほとんどない。世の中の世知辛さに戦慄すら覚える今日この頃。

「警視正 大門寺さくら子」高橋のぼる、原作:大西祥平は、新連載。破天荒なキャリア美女ポリス・大門寺さくら子の活躍する話になるようだ。原作はたぶんニュー漫画大学の人。冒頭、牛丼にこだわるシーンから始まるからたぶん間違いない。
おそらく原作者のマンガに対する嗜好が反映された、ぶっとび系のマンガになると思われる。「ぶっとび系のマンガをつくりたくて企画を立てる」ことはここ2、3年、だれかがやってきたことだろうが、原作者が明記されてそのコンセプトが明確に示されたことにある種の感慨を抱く。

それ以外は、あまりに地に足のついたマンガばかりという印象。続けて読んでいないんで思い違いでしたらごめんなさい。

「あんたのせいだっ」須賀原洋行「漫画 アイハラ派」相原コージ中川いさみなど、ギャグ陣は充実している。
(01.0825、滑川)



・「4コマモンスター ちびどら」ドラゴンジュニア 9月号増刊(2001、富士見書房)

美少女マンガ家を中心とした4コマ誌。中綴じ。「4コマ」といっても、4コマ目にオチが来るとはかぎらず、ほとんどの作品が4コマの配列で普通のマンガを描いているという感じ。
「お手伝い人形フィガロ」さんりょうこは背中にゼンマイのねじの付いたメイドさん、「携帯彼女」荻野眞弓は携帯電話に住んでいる妖精かなんかの話、 「特殊精霊グロスちゃん」川嘘修一郎は、大人買いできるものなら何でも取り寄せることができる精霊・グロスちゃんの話、といったように、いずれもSFおしかけ女房カテゴリの作品。
他にも女子高生で声優だとか、オタク同士のカップルだとか、ガチャガチャのフィギュアを集めるオトナだとか、コスプレ戦隊だとか、マンガ家とか本屋とかといった、まあ要するにオタクネタを題材とした作品集といった感じ。
「男一匹☆おなご部隊」西川魯介は、女ばかりの部隊に着任してきた男の少尉の話。「片目の幼女・こども少佐」とか「妹属性の高い兵士」ってのが面白い。
あと伊藤伸平こいずみまりも描いている。
(01.0824、滑川)



・「コミック伝説マガジン」No.1(2001、実業之日本社)

コレも出てから2カ月近く経ってしまった。しかしだ、次号は28日に発売だそうだから、内容を紹介することはまったく無意味ではあるまい。

本誌は書名どおり、「伝説」っつーくらいの懐かしマンガの続編&復刻を1冊にまとめた雑誌。「コンビニ売りの廉価単行本(正式名称知らん)」や「コミックバンチ」、再録アリの時代劇画誌などと同じ流れにあると言えるかもしれない。さらに言えば現状の方法論をそのまま拡大しただけの「イブニング」とか。

で、雑誌ってレビューの機会を逃すと積ん読になってしまいそのままほっぽっておいたんだけど、読んだら意外にお得感がある。懐かしマンガの新作も、復刻も、解説がけっこうしっかりしているからか。思えば同社の「漫画サンデー」でも、確か渋いセレクトの読みきり復刻コーナーがあったりしたし、「ウチは新しいです!」ってだけでなくて、「歴史の延長線上です」ってキッパリさせるのもテかもしれないなとか、無責任にも考えた次第。

「鉄腕アトム」手塚治虫+製作:手塚プロダクションは、のっけからナンだがコレはヒドい。絵もぜんぜん似てないし、お話も単純にすぎる。本誌の対象読者はたぶんオッサンだと思うが、内容的には幼年誌的だと思った。もっとソックリに描ける人がいるような気がするが。知らないけど。
「オモライくん2001」永井豪とダイナミックプロは、なかなかにいい意味でメチャクチャなマンガになっている。最近やっていた同作者の「ドロロン淫靡ちゃん」に近いテイスト。現在の永井豪は、シリアス路線よりもこういったギャグの方がいいかも。
「プロレスヒーロー列伝 力道山」原田久仁信+作:原康史は、力道山自体がノンフィクション本などでもいろいろな角度で書き尽くされているため、いつもの感じで「ふ〜ん」という感想だなあ。
「新しまっていこうぜ!」吉森みき男「嵐のフィールド」みやたけし「新1・2のアッホ!!」コンタロウは、まあ続編描いたらぜったいこうなるだろうなという感じ。
「踊ルせぇるすまん」藤子不二雄Aもまあときどき他誌でもやってるし、いつものノリ。それにしても昨今の藤子不二雄Aの、オチがあるだかなんだかわからん展開はどう解釈したらいいのか。
さすがの私も「ビッグコミック」かなんかに読みきりで載ってた「黒いせぇるすまん」はもっと恐かったとか、言いたくなっちゃうよ。
「Theかぼちゃワインsequel」三浦みつるも、他愛ないといえば他愛ないが、冒頭でエルが上司にお茶を入れてやったら、同僚だか先輩だかのOLから「女子社員のお茶くみは禁止だから」、余計なことをするなと言われる。なんかねー、こういう描写に何かカギがあるような気がするんだよ。何のカギだかわかんねんだけど。それと、独特の色っぽい描線は変わってないかな。いや、もうちょっとシャープになったか。
「まいっちんぐマチコ先生」えびはら武司は、昔っからこうだし何本か新作も読んだけどぜんぶこんな感じ。たぶん昨今の続編の描かれたマンガで、いちばんレベルが下がってないのって「マチコ先生」かもね。というのも、斬新なストーリーで読ませるようなものでもないし、ギャグ的にもむしろ吾妻ひでお以前って感じでしょ。決して悪口じゃなくて。だから流行に乗ったマンガだけれど、超時代的に再生が比較的容易なのでは。

後は復刻。
「ストリップ」石ノ森章太郎は、すっげーいい。解説によると、「ガイ・パンチ&アン・ドールシリーズ」という4回の連作モノで、「HEIBONパンチ デラックス」に68年に掲載。
内容は、みんながエア・カーみたいのに乗っている近未来、さえない私立探偵ガイ・パンチとその美人助手・アンドール(アンドロイド)が事件を解決する、といったモノらしい。
掲載作「ストリップ」は、お金持ちの秘密パーティに絵を売り込みに来た男が突然死んでしまう。秘密を守るために、お金持ちたちは私立探偵ガイを依頼する。ガイがパーティの参加者に話を聞いている間、アンドールが事件を調査、ストリップしながら真相を解明(!)。バラされた犯人はSF的な攻撃をしてくるも、つかまえられる。
ちょっとエッチでそれでいてオシャレな内容は、当時意識的に石ノ森章太郎が目指していた路線らしい。おそらくこうしたスタイリッシュ感覚は、現在のピチカートファイブのなんたらとかそういうのとリンクするものだろう(詳しいことはわからんが、とにかくそうだと思う)。
描線は意識的にかそれまでの少年モノよりシャープで、コマ割りも細かい。出てくる少女もこの時期の作品にしか見られないキュートさがある。後に「佐武と市」とかで絵柄のリアル化と何かっつーと大ゴマ、というふうに変化する前で、なんというか……とにかく懐かしいんだよ!(笑) ほんの少しタイプが違うがラブコメ作品「気ンなるやつら」などを思い出させる。
しかもいちおう謎解きがある「探偵もの」なのに15ページでまとまっているというコンパクトさ、ダメ男と美女アンドロイドのコンビで、美女の方がしっかりものでSFアクションでシメるというカッコよさは、もう「じっちゃんの名にかけて」とか言ってる場合じゃないよ! とか思う。
……というわけで、本作を読めただけでも本誌を買った価値があった。

「黄金仮面」池上遼一「突撃ラーメン」望月三起也は、どちらも部分的で全容を読めないうらみはあるものの、現在活躍中の作家のちょっと変わったマンガという意味では貴重。解説も双方1ページとっているのがよい。

余談だが記事で「トライセラトップス」とかいうミュージシャンの「私とマンガ」みたいなインタビューが載っているのだが、話には聞いていたが非常にヘンだ。
「好きなキン肉マンのキャラクターはスカイマン、ペンタゴン、ブラックホール」……ってマイナーな超人を出すのは「ちょっと知ってますよ」的な見栄もあるのかと思ったが、「サンバルカンやゴーグルファイブは全部実話だと思ってました」って、なんだよそれ。それがアーティストというモノなのか。
(01.0824、滑川)



・「週刊少年チャンピオン」39号(2001、秋田書店)

基本的に変わりなし、「いつものやつ」って感じ。「フルアヘッド! ココ」米原秀幸は2本立て。
それにしても巻末に収録されてる「DENGEKI」公開にさきがけてのスティーブン・セガールインタビューはいいかげんだなあ。あ、インタビュアーがじゃなくて、セガールが。いいのだろうか。

「ドカベン プロ野球編」水島新司は、岩鬼がサチコに興味を持ち始めたことと、「悪球打ち」だけでなくなったことが因果関係あるんだかないんだかという話で、こうなるともはや野球マンガとは違う領域っぽいがこれはこれでいいや。
「樹海少年ZOO1(ずーいち)」ピエール瀧、漫$画太郎は、なんだか小学生時代にえんえんとノートに描き続けた友人のマンガを見るようなノリですばらしい。
「エイケン」松山せいじは、どこやらに肝試しというお決まりパターン。東雲さんのパンチラの描き方が実にいじましくてイビイビしてていいね(笑)。
「しゅーまっは」伯林は、個人的にはおじいちゃんが孫をいじめる展開より、今回のように、まはとか他のキャラ(何かとまはにおつまみを食べさせたがる少女)とかが出てきてメチャクチャになった方が面白い。
(01.0824、滑川)



・「アワーズガール」 3号(2001、少年画報社)

積ん読していたらまた2、3カ月経ってしまった。ホント、雑誌レビューに向いてないなー私。でも次の号と続けて読めば、それだけ雑誌の色みたいのははっきりわかるけど。

この号では「金魚屋古書店出納帳」芳崎せいむが2本立て。「金魚屋」というマンガ専門ぽい古書店が、懐かし系マンガにまつわる人間ドラマにからむという趣向の作品。これはすっげいいい。
第1話は、いつの間にか子供たちの溜まり場になった納戸部屋にみんなが持ち寄ったマンガが蓄積、子供たちはマンガを読んだり怪談ばなしをしたり恋愛ばなしをしたりして盛り上がる。こういうのがすげいいいんですよ。昔、時間が経つのを忘れてマンガを読みふけったことを思い出しますな。
カンケイない話だが「魔法使いサリー」で、魔法の国の住人は本を読んじゃいけないっていう決まりがあって、学校で「本を読め」って言われたサリーちゃんが禁を破って本を読んでしまい、のめり込んで本の中に入ってしまったという話があったと記憶しているけど、それくらい入り込んでたから子供の頃って。
第2話は、懐マン好きの女の子とあまりマンガを読まない男の子の恋愛話で、設定はまあ本作としてはありきたりだが、「金魚屋」の地下倉庫の膨大なマンガ本がイイ。
マンガ好きや古本屋ってのは昔っからマンガに出てくるけど、ここまで地層と化したようなものすごい量のマンガは、現在だからこそ描けた。それだけで何かシミジミする。まあ1話も2話も、テーマとなる作品について私がものすごく詳しいってわけでもないんだけど。本作に登場する作品は、世代的にはもう一世代前かなあ。松本零士の「古本屋古本堂」などと比べて読むと楽しい(こちらはさらに前ね)。
あと犬上すくねさんはいくつか読んでみて、たぶん着実に面白いマンガが描ける人だなと思った。ハズレなしというか。少女マンガ的文法で描いているっぽいのに、どこか絵が丸っこくて美少女マンガ好きの男の子でも取っつきやすそうでもあるし。
(01.0823、滑川)



・「アワーズガール」 4号(2001、少年画報社)

こちらは7月下旬か8月上旬発売なんで、私のレビューとしては比較的新しいぞー。

とにかく「金魚屋古書店出納帳」芳崎せいむが気に入った。今回も、ひとつの懐マンをきっかけに人々が交錯し、ドラマが生まれる。出てくるのは若い男女だが、そのまま単なる恋愛話にしなかったのがイイ。ちょっとクサいけど、それがまたいいのよ。
けっこう気に入った理由としては、懐かしいマンガを題材にしている点も、やっぱり大きいと思う。なんつーかマンガが「歴史」を感じられるものになったんだよね。歴史っていうと大げさだけど、この作品の中に出てくるマンガには、人の思いの蓄積のようなものを感じる。
(01.0823、滑川)



・「イブニング」  9月号(創刊号)(2001、講談社)

またマンガ雑誌が新創刊。サイトを始めてからなんだかマンガ雑誌の創刊に気をとめるようになったけど、ここ2年くらいでウチで紹介したものだけでも、「GOTTA」、「ヤングマン」、「IKKI」、「アイラ」、「バンチ」など、けっこう出てるんですよね。その中にはすでに休刊してしまったものもあるけど。

個人的にはとりわけ雑誌が好きというわけではないので、正直仕方なく最初だけは目を通すという感じ。だから「仕方なく」とか「興味本位」なワタシにどれだけ訴えかけてくるかがマンガ雑誌に対する興味。

本誌は創刊記念として、中綴じの雑誌を2分冊してビニール袋に入れ、その上にネコのマイケルの携帯ストラップをオマケとして付けた形態で、セブンイレブンで売られていた。ちなみに、翌日行ったらキレイに売り切れてました。
個人的に、2分冊にしたのは超大歓迎。ブ厚い本は、それだけで電車の中などで読むことができない。「鉄鼠の檻」だって二つに引き裂いて読んだワタクシ。サラリーマンに優しい造本だと思いましたよ。
しかし、2分冊の心地良さに比べ、どちらを先に読んでいいかは甚だ不親切。島耕作が表紙の方に前編部分が入っている作品があるのでこちらから先に読むべきなのだろうが、こっちの方に「9月号付録」という表示がある。つまり一方の付録扱いらしい。しかしその辺とてもわかりにくいと思った。
また「オール読みきり」という表示にも偽りあり。いちおう1話完結になってはいるが、明らかに続きがあるっぽい作品が何本もある。昔「マンガくん」が創刊されたときも「全部が読みきり」という触れ込みだったが、すぐに連載攻勢となった。そんな子供の頃の裏切られ感を、思い出したがどうだっていいですよねそんなことは。
分量の多さに対するお特感については、正直言って微妙だった。

内容に関しては、……まあ普通の増刊としてはイイんじゃないでしょうか。「モーニング」のファンも、私のようにふだん読んでいない者にも目を配った編集だと思った。ただし、そのぶん新雑誌としてのインパクトは薄い。まあ、たぶんマンガ雑誌って何号か出てからの勝負だと思うんで、今のままでいいかな、と。

モーニングの恒常的読者ではない私としては、モーニング系のマンガのリーダビリティに今更ながら舌を巻いた。読みやすさ=いい作品とも思わないし、単に自分と「手が合う」というだけのことなのかもしれないが、なんというかただネームが少ないとかコマが大きいとか、そういうのとは違った読みやすさがある。
以下、いろんな意味で気になった作品。

「ヤング島耕作」弘兼憲史は、文字どおりヤングな頃の島耕作。彼に関しては論じ尽くされているのでいまさらヤボは申しませんが、本作を読むかぎり、これってただ運がいいだけのサラリーマンの話じゃないのか。正直言ってよさがわからん。
「サトラレ」佐藤マコトは、何やら新展開。あいかわらずうまい。だが、確か3カ月くらい前の「こち亀」にも同じようなネタがあったが「泥酔している男を女が襲って、男の側が気づかない」ということがありえるか? どうも納得いかん。
「極悪がんぼ(前後編)」田島隆+画:東風孝広は、「カバチタレ」コンビ。高校中退でケチな詐欺やってヤクザに捕まって、奴隷同然の仕事をさせられて……と、「ヤング島耕作」と合わせて読むと実に味わいがある。「チャッカリしていることを至上の価値とする」チャッカリ渡世にあって、それを究極的に押し進めるとこうなるのだろう。ここまで行けば立派。
「恋風」吉田基已は、女にふられたサラリーマンがふと出会った女子高生が実は……という話。ホンワカしている中にも苦みがある。なかなかいい。
「NIGHT BLOOD」富田安紀良は、ホストの話。ホモ差別について描いている。タブーっぽいことに挑戦していてけっこう読ませるが、それだけにこの先には踏み込めないんだろうなという気もする。
「リーマンギャンブラーマウス」高橋のぼるは、本当に素晴らしい。言うことない。
「人が女体盛りを選ぶんじゃないのよ」「女体盛りが食べる人を選ぶのよ」、とにかく素晴らしいセリフだッ! しかし最終回っぽい終わり方だな。もしかしてこれでおしまいなのか?
「What’s Michael!? 9巻め」小林まことは、実はこの人の描く登場人物が寄り目っぽいというだけで「なんとなく」敬遠し続けて現在に至る(ホントに個人的感想だな)。
「ああ播磨灘外伝」さだやす圭は、若い頃の播磨灘。さだやす圭は色っぽくない女の子を描く青年マンガ家ナンバーワンだろう。女子高生なんかオバサンみたいだ。こんな世界なら、男たちは荒っぽくもなろう。
「ガンダルヴァ」正木秀尚は、おもしれーよなんだか。なんか「匂い」の話らしいんだよ。それも香水とかじゃなくて足の匂いとか。美女の足が臭い、というだけでえんえんと描いている。絵はわりとフツーだが、内容はすごいと思うんだが。
「スカウト誠四郎」三田紀房は、新人スカウトマンの話。個人的に、三流選手時代に背伸びして買ったベンツのエピソードが心に響いたね。着実に一歩一歩訴えかけてくるようなマンガ。
「ちひろ」安田弘之は、番外編的内容らしい。オリジナルを読んでいないが、これはアレですか、「ジョジョ」の東方丈助の髪型のエピソードみたいなモンですか。違うか。
(01.0822、滑川)



・「菫画報」全4巻 小原愼司(1997〜1999、講談社)

菫画報

アフタヌーン連載。かなり自分の欲望に忠実に生きている女子高生・星之スミレの、新聞部での活動を中心に描いたちょっと不思議なテイストの学園マンガ。
何度も書くが「なんで今頃……」と言われるかもしれない。数年前の作品だし、知っている人は知っているだろうし。しかしいいんだよ〜! 本HPは私のメモ書き的役割もあるんだから〜! だいたいいいじゃん。いつ出たマンガだって。と、開き直ってみる。

本作の良さはなかなか説明しづらい。まずスミレをはじめ、ノホホンとしたキャラクター(主に新聞部員)の魅力によるところが大きい。スミレに対するツッコミ役の早瀬琴子、スポーツ万能ながらスミレを慕って入部してきた上野小路鉱二、身体は大きいけど心はやさしい(?)部長。彼らの会話の楽しさ、部活でイロイロ起こる事件に対する処し方に、自然と読者が乗せられていく感じ。
また、展開としては現実なのか夢なのか、という話もいくつかある。単にスミレの妄想や夢の場合もあるし、実際に幽霊が出てきたり、スミレと仲のいい司書のミヤちゃんがよくわからない秘密結社に入っていたり。その辺の虚実ないまぜになっているところが、とても心地よく響いてくる感じだ。
なお、連載前の演劇部を舞台にした別バージョン読みきりも何本か収録されている。

……と、ここまでで作品のあらましを説明しえたとして。以下は私が本作にひっかけて書きたいことを書こうというレビュー的にはアコギな方法なんだけど。
コメディ調のマンガだと、「チャッカリ系」とでもいうパターンが存在すると思う。単純に言って「実はチャッカリしてましたー」というオチのものだ。
これは4コママンガなどでも多用されている。純粋だと思っていた子供がチャッカリしてました。可憐な美少女がチャッカリしてました。ヨボヨボの婆さんがチャッカリしてました。しかし個人的にはこのパターンにかなりウンザリしている。これでは「サザエさん」のカツオくんと同じではないか。作品にもよるが、それだけでは安易だと言われても仕方がないだろう。しかし今のところ、パターンとしてとてもまかりとおっていると思う。

さて、本作は学園モノ、しかも会話の妙を楽しむことに重点が置かれているので、この「チャッカリギャグ」が頻出してもおかしくないはずなのだ。主人公のスミレは、物事のしがらみにあまり左右されない、やりたいようにやっている奔放なキャラクターとして設定されている。時代的にはたとえば「生徒諸君!」なんかからは何年も経っているわけで、90年代的な「奔放な女の子」を設定するのなら「チャッカリした子」という要素が入っていてもおかしくない。
ところが、私が「すごいな」と思ったのは、確かにチャッカリ的会話も出てくるのだが、決してそこでは終わっていないところだ。第1巻、第6報「絶対こげないドイツ製」では、料理を習おうと思ったスミレが、料理教室とは名ばかりの高いフライパンなどを売りつけるところに行ってしまう話だが、普通なら「だまそうとするやつら」を、主人公がずうずうしさとチャッカリさ加減でやりこめる、というパターンが圧倒的に多い。が、本作はそうはならない。
同じく第1巻、第7報「ハイスクール・ステューデント・オブ・ザ・イヤー」では、スミレが変質者と遭遇するが、これも「ずうずうしいスミレが変質者に物怖じすることなくやっつける」話だと思ったらそうはならない。物怖じしないために変質者の方がビビるのは、冒頭に登場する琴子に対してであって、それは物語のツカミにしかすぎない。

また、本作を別の側面から見ると、司書のミヤちゃん。彼女は「ちゃん」づけで呼ばれているがたぶん先生で、確か27歳で、メガネをかけたキツめの美人(独身)という設定。こういうタイプのキャラクターも類型化しており、たとえば「結婚できないことを非常に気にしている」とか「主人公に忠告めいたことを言う」とか「チャッカリオチに登場してチャッカリしたことを言う」などの役割が割り振られるはずである(たとえば作品の善し悪しには関係ないが、まったく予想どおりのチャッカリぶりを発揮しているのが「虹色ラーメン」の女教師だ)。
ところが、ミヤちゃんは一見実に類型的な役割、すなわち物語内では「現実」の部分を担うはずなのに(旅費をバイトで稼がせる「虹色ラーメン」の女の先生のように)、実は夜の幻想的な部分を担う謎の組織にボランティアで参加しているという、むしろ虚構性を強調するような役割がふられているのである。

すこーし話がそれたかもしれない。すなわち、「自分に正直に生きる」主人公はある種のパターンにハマりやすく、その「自由さ」に現実味を付けるために「チャッカリ、あるいは現実的」という性格を付与されがちだ(もちろん、その逆に異常なまでの「愚直さ」を押し進める場合もあるが)。しかし、その安易さに、スミレははまらない。逆に何かの主義主張や理想を掲げているわけでもない。そこらへんの描き方が絶妙なのだ。だから、「ちょっととっつきにくい」と思われながら実は男子に憧れているヤツも多いという設定が、イヤミにならず活きてくる。
スミレは「男まさりで奔放に生きる」タイプとも、「天然ボケ」タイプとも違う。このため、現実的な話でも、幻想的な話でも、どちらでも行き来でき、しかも狂言回しに終わらず自己主張を忘れないという、希有なキャラクターとして存在することができるのである。
そしてそれが、本作の何とも言えない不思議さ、個性と直結している。「チャッカリさせればキャラクター一丁上がり」と思っている人々に、本作を読んで猛省してもらいたい。
(01.0821、滑川)



・「パチスロ115番街」(1) 奥田渓竜(2001、白夜書房)

パチスロパニック7連載。何度も何度も何度も書くようだが、私はパチスロをやらない。だから攻略的な部分はわからないし、だったら何で読むのかと自分で思う。
本作はオビに「男はスロッター、女は風俗嬢。それがこの街の王道だ。」と書いてあった。なかなかスゴイじゃないですか。で、コンビニでつい買ってしまった。

案の定、攻略部分はまったくわからない。1話目、2話目あたりもキャラクター描写も少ない、まあ「一般的な」パチスロマンガだ。しかし、主人公のスロプロ・伊達のライバルであるアル中の男・権藤に描写が徐々に移ってから、だんだんオビのニュアンスがわかってくる。
主要キャラクターは伊達と権藤と、あと女。彼らはホールで出会うが、お互いの素性、ふだんは何をやっているのかまったく知らないように描かれている。彼らのいる街は、パチンコ店とパチスロ店と風俗店がやたらと多い店。女はともかく、伊達と権藤はそんな街にその日暮らしで流れてきたらしい。
とくに権藤は、パチスロをやる間もビールの缶を手放さず、醤油色のションベンを出し、アルコールによってインポになって久しく、若いのにバイアグラに頼ったりする日々。ダメ人間が跳梁跋扈するギャンブルマンガでも、筋金入りのダメさ加減が描かれる。
しかし伊達との友情、女との会話がだんだんと本作のテーマを明らかにしていく。「過去」が語られる。そして、権藤がパチスロで見せる一瞬の輝き。
やがて激しいながらも、静かに物語の幕は閉じる。

し、しぶい。本作って、ハードボイルドパチスロマンガだったのである。
(01.0820、滑川)



・「ikiss(アイキッス)」(1) 友美イチロウ(2001、双葉社)

週刊漫画アクション連載。毎回6ページという短い中で、コスプレ美女があんなことやこんなことをされてしまう18禁なショートHストーリー。
まあはっきり行って企画コンセプトは「G−taste」のパクリなだんが、オビにそのまま書かれてしまっては苦笑するしかない(笑)。内容もこれといったストーリーはないが、ページ数が少ないためかムリヤリ系が半分くらい。あと全員乳がすごくデカい。
モノクロながらおそらくCGを使った塗りで、画面は美しい。コスプレの好きな人にオススメ。あと巨乳好きの人。
(01.0820、滑川)



・「大道魔術師 少年ピエロ」(2) おぎのひとし(2001、小学館)

別冊コロコロコミック連載。「大道魔術」を使う不思議な大道芸人・ピエロくんが、旅をしながら人々に芸を見せていく。その先々でさまざまな事件が。

この巻では、1巻に登場してきたキャラクターが顔を見せるにぎやかな展開となっている。また、「この世から笑いを消す」ことを目的とした大道芸人・ゼロの正体と憎しみの理由が明らかになる。これは、けっこうナットクの行くものだと思うんだけど。
(01.0820、滑川)



・「ふわふら」 八神健(1995、集英社)

「八神健傑作選1」。連作読みきり作品「ふわふら」収録。生まれつき幽体離脱することができる少年・北星忍が、同級生の鳴神鯉子(さとこ)とともに、さまざまな事件に巻き込まれ冒険する。
同作者の少年チャンピオンで連載中の「ななか6/17」がオモシロイので、購読。
忍の幽体離脱能力にひとひねりあり、ちょっとした勘違いなどからお話が転がっていく手法などは現在の「ななか」同様、なかなか面白い。

少年ジャンプを読んでいると、「ドラゴンボール」や「ジョジョ」が生まれた雑誌だからか(とくにジョジョ)最近はトリックの呪縛ともいうべきものが横溢していて、どれもこれもトリックというか特殊能力の競い合いみたいになって読んでて息苦しくなってくる(まあジョジョ連載以前からジャンプってそうだけど、最近はもっともっと繊細さが要求されてきているような気がする)。
たぶん八神健もそんな中から磨かれてきたのではないかと思うんだが、どこかスコンといい意味で抜けているっていうか、そんなにアクの強くない絵柄ときれいにまとまった話のバランスがとれて、イイ味になっている。……っていうかそういうことは現在の「ななか」を読めばわかることなんだけど。本作は佳品です。
(01.0819、滑川)



・「斬鬼」 第4号、第5号(2001、少年画報社)

時代劇画の再録を中心とした雑誌。5号の方はもう1カ月くらい前に出た。何度も書くが「なんで今頃……」と言われても、いいんだよ〜! 本HPは私のメモ書き的役割もあるんだから〜! それに、第6号が確か27日頃出るらしいので。

「御用牙」小池一夫、神田たけ志は、本誌の目玉。何度も書くが70年代にヒットした劇画の再録。
「九頭龍」石ノ森章太郎も、再録。富山の薬売り……「売薬」もするし「買厄」もするという謎めいた男・九頭龍が、自分の村を丸ごと皆殺しにした犯人を追い続ける。リアルな劇画なのに、戦闘シーンが主人公も敵も刀を持ったままジャンプしてて「009」とか「キカイダー」と変わらないのがなんだかシミジミする。
「とんでもねぇ野郎」杉浦日向子は第4号掲載。作者は今や「お江戸でござる」で解説する人として有名。あまりにもやる気のなさすぎる剣道場の主人の話。コレも再録。ものすご〜くノホホンとした話。
「難波鉦異本」もりもと崇は、第4号に読みきりが、第5号にその続編らしきものが載っている。そろばん勘定しか頭にない、一風変わった大阪の遊女の生活を描く。たぶん新作。
これ、けっこう面白い。ひとたび客に気に入られなければどこまでも滑り落ちていかざるを得ない遊女暮らしの中で、生き抜いていこうとする主人公のたくましさと哀しみ……って書くと陳腐だけど。なんか昔、「江戸時代に生まれ変わるなら遊女になりたい」とか言ってた江戸学者がいたけど、信用ならんのだよね。まあ江戸と大坂じゃ状況は違っていたのかもしれんが、本作の描き方の方がよほど納得できる。
ただ、サバイバルのための現実主義というか実用主義と、だれもが夢見る「理想」の相克、ってところまで描いてほしいとは思う。ぜいたくな注文かもしれないけど。
平田弘史の読みきりは、4号、5号ともに載っている(これも再録です)。次号にも載るかも。
あとみなもと太郎がエッセイマンガを、あかねこか(劇画原作者)がエッセイを書いている。
(01.0819、滑川)



・「妖剣」 Vol.1(2001、大都社)

漫画ボン6月号増刊。オール読みきり時代劇画。「なんで今頃……」と言われても、いいんだよ〜! 本HPは私のメモ書き的役割もあるんだから〜! ということで、この号が出てから次が出たのかどうかはわかりまへん。「乱」、「斬鬼」など時代劇画の雑誌がポツポツと出ているが、その理由は何だろうか。わからん。

「真説・柳生十兵衛」梶原一騎、小島剛夕は、再録。梶原一騎が、できるだけ歴史に即して柳生十兵衛について描く、といったような趣向だがそう書いておいて平気でウソつくからよくわからん。「十兵衛はなぜ隻眼だったのに強いのか」が、現代の隻眼のスポーツ選手などを例に出して説明されているのが梶原流か。作中、仇討ちの姉弟が返り討ちにあって二人とも犯されてしまうシーンは団鬼六(ちゃんと読んだことないが)のパクリか。

梶原の評伝も出したことのある斎藤貴男の解説は、梶原一騎を持ち上げるあまり、他の劇画やマンガを不当におとしめているような気がする。

「浮世絵地獄」小山春夫「深川おんな情話」ケン月影も再録か。わからん。
それと「くの一新撰組」田丸ようすけ「首斬り浅右衛門小伝」みなもと太郎など。
あと「女犯坊」滝沢解、ふくしま政美が大量に再録。再読すると、滝沢解のいいあんばいにええ加減な原作っぷりがわかってよかった。
企画モノが「日野日出志の妖刀学入門」。日本刀マニアらしい日野日出志が試し割りする姿が写真グラフで載っている。まったく我流らしいのに自分の剣法を「様斬真剣道」と名付けてしまう日野日出志もスゴイな。
(01.0818、滑川)



・「YOUNG キュン!」9月号(2001、コスミックインターナショナル)

成年コミック雑誌。ジャンル的にはかなりバラエティに富んでいるけど、ロリっぽさ強しか? そうでもないか。ファンタジー的設定など、「浮き世離れ感」は強い。

「続・桃色物件」あろひろしは、ずいぶん前からやっている本誌の看板的存在(だと思う)。タイトルどおり、アパートを舞台に管理人の未亡人やらおしかけニューハーフやらが入り乱れてHするという内容。作者の持ち味というか特有の「ノホホン感」があって、それにノレるかどうかがエロいと思えるかどうかの分かれ目になるかも。
「激しい課外授業」毛野楊太郎は、「課外授業」シリーズとしてこちらもけっこう長くやっていると思われる。彼の師匠である矢野健太郎は、あろひろしと集英社出身とか書いてまとめてしまうのもムリがあるような気がするが、80年代的なある種のスタイルを牽引してきたという点ではどことなく似ていると言えなくもない。しかし、毛野楊太郎が矢野健太郎の資質をすべて引き継いでいると考えた場合、同じ雑誌でもエロ的展開はあろひろしと比べまったく対照的で、ひたすらハードな調教もの。
今回は、調教されっぱなしの久美先生の中にかすかな自意識が生まれる。物語が中盤に入ってからの転換点だと思われる。
(01.0817、滑川)



・「月刊コミック徳盛」 5月創刊号(2001、ホーム社)

「なんで今頃……」と言われても、いいんだよ〜! 本HPは私のメモ書き的役割もあるんだから〜! ということで、たぶんこの号が出てから、2号くらい出ているはずです。
今のところ、宮下あきらの「魁! 男塾」を毎号載せるためだけに発足した(らしい)という点において、あまりのリサイクル感にトホホな感じを抱いた人も多いかも知れない。まぁ私自身は、コンビニ売りの単行本と雑誌形式と、判型以外にどういう差があるのかわからんのでコメントは控えます。

創刊号は「なんとかかんとか大四凶殺」という、男塾と関東豪学連との戦いが収録されている。「男塾」に関しては、その突飛な必殺技のすごさや80年代ジャンプのワンオブゼムな作品としての魅力しか論評されないことが多いが、実際マジで何か書こうとすれば案外むずかしい。
たとえば「男塾」における「男」の描き方というのも真剣に考えればよくわからないのであって、絶対服従の厳格な規律を重んじているのか、そういうものをブチ壊す反骨精神を重んじているのかよくわからない。そして死を賭して戦う「大四凶殺」にしても、豪学連に対する感情的なムカつきという以外、桃太郎たちにはやる理由がないし、必殺技の説明の際用いられる「民明書房」の書籍の数々も、その実体はないものらしい。物語の核になければならないものがことごとく欠如しているのは、「リンかけ」や「キン肉マン」以上のはずだ。

しかし、それでも物語として機能しているのが「男塾」の恐ろしいところで、戦いにいかに理由がなかろうとも、どうせすべてが終わってからまた生き返って出てくるだろうとわかっていても、「死闘」にいささかのシラケも見られない、むしろ正統派の少年マンガである(終盤さすがにマンネリ化するが)。

これは作者の描くキャラクター像にいささかの迷いもないからであって、その源流は本宮ひろ志というよりも、むしろ東映任侠映画なのではないかと予測している。任侠映画も、繰り返し描かれていくうちに「任侠とは?」という部分にたいした説明がなくても見ている方がだいたい察していたように思うからだ。繰り返し描かれていくうちに細かい説明が不用になる、マンガとか映画に起こり得る作用がここでも働いているように思う。
このため、本作は「ボクシング」とか「プロレス」のように特定の格闘技に対する純粋さゆえに過激化していったジャンプの他の作品とは違い、「『男』という何か抽象的な価値観によって、キャラクターたちが得物を持ってフリーファイトを繰り広げる」という、深く考えてみると実に突飛な作品として成立している。
「中心となる核が抽象的」という点では、ある意味もっともジャンプらしいマンガのひとつと言えるかもしれない。

この他にも、「激! 極虎一家」では戦いのシーンで決して駆け引きやトリックがうまくなかった作者がなぜ「ジョジョ」にも匹敵するトリックを描けるようになったのかとか、謎の多い作品ではある(「極虎一家」では、あるキャラクターが拳銃で撃たれても死なず「実は心臓が左にあった」と宣言しておいて、次の週では「あれは単なるハッタリだった」となるなど、意外性だけでスマートとは言えない展開が多かった)。

……などと、覚え書きみたいなことを書いて終わる。
(01.0816、滑川)



・「アイラ」 Vol.11(2001、三和出版)

非常にマニアックな成年コミック誌なんで、私も覚悟して読んでるんですがそれにしても今月号はウンコ率高すぎという気がするんですが。

「淫囚」ACT.5近石まさしは、かつて伝奇SFアクションを特異としていた作者の女囚もの。ヒロインの女囚がとにかく犯されまくるのだが、スカトロ趣味のない私には正視に耐えないウンコ責め。いや、読んでていったい自分は何をしているのかと思ってしまいましたよ……。そのシュミの人の正当な(?)評価を得るべきなんでしょうな。
「閉安所愛好会」掘骨砕三は、「第1話 もぐら」。「暗くて狭いところが好きな人たち」の集まりである秘密クラブみたいなところで働く少年を語り手とした奇譚。普通の部屋では満足できず、土の中に籠もることが好きな女性が出てくる。これもウンコが出てきた。
「Oh! my DOG#2 犬嫌い」その3毛野楊太郎は、人間を捕らえてきては「犬」に改造して愛玩物とする世界で、ペットショップの少年・犬養と出会ってしまった「犬」となる運命の同級生の少女の物語。ウンコは出ないが、これがまた実に陰惨。手足の指も切り取られちゃってるし。しかし、見過ごせないストーリーテリングのうまさがあるんだよな……。
「犬」を愛する犬養と、犬にされた少女、それと非合法である「知り合いだった犬に接すること」を許す、犬養の伯母さんの関係が気になる展開。
イラスト&エッセイの「俺のエロ魂」は、あさりよしとお。
(01.0816、滑川)



・「パチスロ7Jr.」パチスロ7 9月増刊号(2001、蒼竜社)

「早稲田回銅倶楽部」鈴木みつはるは、新連載。早稲田のブランドをチラつかせるやつがいやで、サークルに入らなかった主人公が、4年になって留年が決まってからパチスロのサークルをつくろうと思い立つ。実在のサークルに取材したマンガらしい。けっこう導入部から入り込んでいける感じ。まあ、第2話から攻略法中心になって私にはわかんなくなっちゃうんだろうけど。
「ヤマアラシ」宮塚タケシ、原作/鶴岡法斎は、主人公・堀田が毛嫌いしているライバル・飯塚が無気力になってしまう話。みんなは飯塚を元気づけようと知恵を絞る……。いや、これは本当にイイ話。なんというかホントに。友情の描き方というか、そういうのが。
(01.0816、滑川)

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