浮世離れして、激論

つれづれなるマンガ感想文10月後半
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一気に下まで行きたい

2000年

10月31日(火)

最近、疲れが時間が経ってから出るんだよな〜。ということで土日、遊んだせいか(一緒に遊んだ人は「あの程度で!?」と思うかもしれないけど、身体弱いんです。トホホ)朝から気分悪い。

そして、伊集院光のラジオの録音に失敗。部屋が散らかっていたため、本が崩れてラジカセのスイッチを押してしまったらしい。
このことで朝からすごく機嫌が悪くなった。……っていうか、毎週火曜日がいちばん辛いのよ。

仕事に行っても非常に調子が悪く、早く帰って寝てしまった。

10月30日(月)

昨日、書き忘れたこと〜。
イベント終わった後にとある居酒屋へ入ったら、サワーが全品100円、ツマミもやたら安い。で、けっこううまいんだコレが。
支店がいっぱいあって、全部違う名前(わかりくくて行く気起こらない。その点においてはマイナス)。

もう一度行こう! ……でも場所忘れちゃった……。

しかし「サワー100円」ってのはヤバいよなあ。昔、「養老の滝」のエビの塩焼きが異常に安かったのを思い出す。ここでさあ、「なんかヘンなもの入ってんじゃねーのー」っていう話題は普通に出る。出るよね。しかし「何が入っているとするか」で、話者の真価が問われる。
そこでおれは逆転の発想をしてみた。「何かが入っていないのでは?」と。

ここで「愛」というのはまずダメだろ。
たぶん「友愛」か「仁」が入っていないのだ。
「仁」って何?

薬師丸ひろ子「人を……愛する心……」(映画「里見八犬伝」より)

映画の里見八犬伝、一人でロードショー見に行った。あれって原作鎌田敏夫なんだよな。「男女七人夏物語」とかの。確かそう。同姓同名かもしんないけど。

昨日録画しておいた「ハロモニ」を見る。合わせて、モー娘。の記事の載ってる本なんかを読むと、「ミニモニ」(身長150センチ以下のメンバー3人がつくったユニット内ユニット)ってテキトーにつくったのかと思ったら、「モー娘。のへそ」という番組でちょっと前からあったそうだ。
記事では、ココナッツ娘からとつぜんミニモニに一人入ってきたことについて、「ドラマ性を無視している」という発言があったがまあそのとおりだろうなぁ。
そもそもファンには「ハロープロジェクト」(モー娘。以外の連中をもまとめて売り出そうとする計画)も、それにのっとった「ハロモニ」も評判悪いらしいしなあ。
でもおれにとっては、初めてモー娘。がらみで毎週見られる番組ができて喜んでおりましたよ。何度も何度も書くけど「これだけ苦労してます〜ッ」みたいなの、もう見たくないから。
なんか「♪も一度好きってなんとかかんとか〜」(タイトル忘れた)の「スペシャルリミックス」というのを歌っていたんだけど、コレがまたスクラッチの音とかものすごく適当でよかったよ。まあもうちょっとアレンジをグチャグチャにしてほしかったけど、アレンジがどうのというよりメンバーチェンジの意味を含めての「リミックス」なんだろうしね。

あと、この番組では「ニセモニ」と称してモー娘。以外の娘たちに「ハッピーサマーウェディング」をレッスンさせ歌わせたりとか、新メンバーで旧曲をフルコーラス歌わせたりとかするけど、ソレがいい。むか〜しNHKでやってた……タイトル忘れちゃった……石川ひとみとかが司会だった番組。「レッツゴーヤング」だったかな? あれ思い出すね。みんなで練習して、その場だけの歌うたって。
「夜もひっぱれ」があんまりヒドいからさ〜。そういうのに飢えてたのよ。

10月29日(日)

雨。池袋でコミックレヴォリューション。

とにかくすっげいたくさんのヒトで、別の開催部屋の「まんなかの間」に行けなかった。小杉あやさんが出ているはずなので挨拶に行こうと思ったのにいけなかった。スイマセン。

お金もたいしてなかったので同人誌を買う楽しみもなく、「超速スピナー」のエロパロとか買って、後は自分のスペースで体育座りしていた。

しかしこんなに少ない部数しか売れないで、果たして意味あるのかなぁ参加してコミックレヴォリューション……。参加費用もったいねーよー。
人と会うのが目的って部分もあるんだけど、それにしても来る人が少ないような気もするし……。

あ、でもプロレス好きの人が来て、サークルメンバーの吉田等とプロレスの話をしていたんでそれに便乗して現在のマット界について聞けましたよ。
「みちのくプロレス」もグレート・サスケも、FMWもまだあるんだねえ(私のプロレスについての記憶は5年くらい前で止まっているので)。

吉田等はこのページ読んでないと思いますが(確かめてない)、本当に読んでいないかいろいろウソ書いて試してみる、というのも考えたけどやめた。

アイディアはいろいろあるんですが。吉田等のウソプロフィルについて。

アゴがはずれて飛んでいく、とか。それがまた戻ってきてカチャッ、と顔にはまるとランボーの詩を朗読し出す、とか。で、いつもランボー(スタローンの方)のコスプレをしている。

それと、いつも石川ひとみと倉田まり子を間違える。そもそも石川ひとみと倉田まり子が常に話題に出てくる状況、というのを想像してこの場合お楽しみください。

「こんちは」
「よお」
「石川ひとみって『プリンプリン物語』の声やってたんですよね」
「バカヤロウ! 『プリンプリン物語の声』をやっていたんじゃなくて、『プリンプリン物語の主役のプリンセス・プリンプリン』の声をやっていたんだよ!」
ってな塩梅。

サンシャインで古本市をやっていて、そこで探し続けていたロバート・E・ハワード(コナン・ザ・グレートの原作者)の「魔境惑星アルムリック」を入手。700円。
……と、マニアぶってみても実際私はコナンシリーズも半分くらいしか読んでいないんですけどね。

……つーかおれがマニアとして誇れるものってないなあ。
と思い続けて、架空のなんかをデッチ上げてしまえばそれのマニアになれるな、と考え続けたんだけど(「牛乳オセロ」とか。牛乳飲みながらオセロゲームやる新スポーツ)、なんか世間って勝手に考えたものじゃ納得してくれないみたいね。

キビシイのう。

10月28日(土)

飲み会でした。楽しかった(^_^)。あとマンガをまた買った。

飲み会がなんらかのかたちであるたびに何回もここの日記にウソ内容を書いていたら、それがこの日記を見ている約2名に好評だったので(ウソ内容、というのは「100人と1000杯飲んだ」くらいの、ぜったいに本当とは思われないウソでなければならない。現実とヘンに混同されるような内容であってはならない)、今回もウソを書かなければならないと思うとだんだんプレッシャーに押しつぶされそうになってきた……。

まあこの日記はふだんからウソばかり書いているワケですが(「音日記」は本当)。

……というわけで、今回ウソは作者取材のためお休みです。

10月27日(金)

朝、4時起きで同人誌を増刷するためにまたコンビニでコピー。
しんどい。

家の増築の音、まただんだんヒドくなってきた。ウチはいろいろあって、周囲三方に現在何もない状態であり、それが音の通りをよくしているのではないかと、考えても仕方がない仮説を立ててみた。
発狂寸前。

2000年芸能界トピックベスト10(暫定版)

気を取り直して、今年の芸能界トピックスを見てみましょう。あ、あくまでおれ宇宙の中で、ってコトだけど。
……実際書いたら20近くあったわ。
それにしてもおれの過去の日記、読み返すとつまんねーなー。

・バラエティー「アルテミッシュNIGHT」(土曜深夜、テレビ東京)の「ラップ治療院」
「指圧師でラッパー」というおにいちゃんがラップをやりながら水着ギャル(笑)を指圧するという、いろんな意味で激ヤバだったコーナー。
ヒップホップ好きな人は、mc.ATよりもスーパーベルズよりも、こういう企画が通ってしまうことを乗り越えるべきではないのか。

・ドラマ「サイコメトラーEIJI2」
「工藤静香は真性サーファー」、「真木蔵人の顔が異様に恐かった」ことを再認識させたドラマ。

・「川村ひかるは本当に身長150センチなのか問題」
その後、テレビでの露出が増えたため、本当に小さいコトが判明。
これでは「ミニモニ」(モーニング娘。の身長150センチ以下の子たちが結成したユニット)にも入れるリクツだ。
目の錯覚マジックかもしれない。いや、「科学手品」か。科学じゃねえだろ(伊集院風ツッコミ)

・ドラマ「バーチャルガール」(土曜、日本テレビ、夜9時)
榎本加奈子の演じた「言葉はキツいが、孤独で優しい不良娘」という役は、まだ焼け跡が残っていた時代の梶原一騎ワールドの最後の残滓だった。

・ドラマ「悪いオンナ ルーズソックス刑事」(水曜深夜、TBS)
警視総監を祖父に持つ女子中学生・銭形紅子(平山綾)が、赤い携帯電話を武器に難事件を推理する。30分間のドラマ枠の中で推理も強引ながらまとまっていた。 何より「ドラマのスケバン刑事世代が創ったっぽい」印象に時代を感じた。

・ドラマ「はなまるマーケット殺人事件」(2時間ドラマ、TBS)
「ゲストの大橋純子のタワゴトから生まれた」というカタチでつくられた、朝の情報番組「はなまるマーケット」の出演者総出のスペシャルドラマ。
ドコナンダ共和国の大女優、マリーンを演じたのが「マリアン」という時点でお腹いっぱいのナイスなドラマ。

・女子大生ブーム盛り上げ失敗
だれが何と言おうと失敗だったと思うね。

・「おはスタ」上半期
「ゴリケン」という、ゴリラに似たお笑いタレントが出ていたが、改変期に姿を消した。でもおれは忘れない。ゴリケンの素晴らしさを。

・チェキッ娘出身組のガンバリ
久志麻里奈の入ってるグループ(名前忘れた)、鈴木絵美子がイエローキャブのユニット「KOMATI」加入、ガールズバンド「cee's」がんばる、ホリプロセクシーアイドルユニット「METAMO」健闘と、「モー娘。」大ブレイクの陰で暗躍する元チェキッ娘たち。
「おれたちはどこからか来て、どこかへ行くのだ」とかいう、「忍者武芸帳」のセリフが聞こえてきそうだ。

・映画「ミッショントゥマーズ」(2000、米)
「宇宙からのメッセージ」を笑えても、これは笑えない、というかなり微妙なラインの作品(私は笑ってしまったが……)。
おそらく何年かすれば、「秘宝系」の作品として評価が定着するかもしれんが、現状ではなんとも中途半端なところがたまらんです。ハイ。

・アイ〜ン星人
たけしと志村けんがやっていた「タケシムケン」という番組内のコーナー。「いったいいつの時代の宇宙人だ!?」という格好をした志村けんと安西ひろこが、田舎町 に現れて「アイ〜ン」などとやる。
現在の「女子高生のカリスマ」っぽい露出の安西ひろこを見ると、彼女の芸能スタンスは上半期と下半期で大きな変化を見せていることがわかる。現在なら、この役は絶対やらないだろう。

・「KOMATI」CDデビュー
イエローキャブのユニット。私の周囲にはヒネクレ者が多く、巨乳だからといって鼻の下伸ばすやつはあまりいない。あえて言おう、それは一種の倒錯だと(まあ私もあまりフェチ的なツッコミされても困るんですけどね)。

・ドラマ「女同士」
渡辺典子とだれやらがやってた昼ドラ。
雑誌編集者と水商売の女が、ひょんなことから親友となり、最終的に男をとりあったり別れたりまた男をとりあったり、すごいのはその間にこの2人が職業や生活までコロコロ変えてしまっていること。
この2人が別れれば何の問題もないはずなのだが、どちらかが別れようとすると必ず「あなたは逃げてる!」とかいって人間関係がからまってゴタゴタするドラマ。
それにしてもヒトに向かって「あなたは逃げてる!」って言い方は伝家の宝刀ですな。

・おれ的流行語大賞「手ブラ」
胸を手で隠している状態のセミヌードのこと。「FRASH」か「FRIDAY」が考案。一見、新造語としての意味がきわめて希薄のように思われるが、実はヘアヌードが当たり前になってしまった風潮においてセミヌードの価値を高めようとする一種の運動であるように思われる。

・ユニット「神田姉妹」
「叶姉妹」の元内縁の夫が「売り出した」ニュー姉妹。パフィー系のナチュラルさをウリにするらしい(「ナチュラル姉妹」だそうだ)。
元内縁の夫の、イマドキ珍しいほどの旧態依然とした芸能界的胡散臭さとは裏腹に、本当にナチュラルっぽい姉妹が実に「カクベイジシ」ライクで哀しい。
「絶対売れてやる、と思ってます」ということだが、何をもって「売れた」と判断するのか?

・「パラパラ大流行」
10年前は、ディスコで同じ振り付けで踊ることはオシャレでトレンディーなことだったんだよ。だがそれが異常発達したために、奇形化して組体操みたいになってしまった。組体操とは違うか。
部外者にはヘンにしか見えない、若者全部がやっているわけではない、というところに、なんかこうワビサビを感じるなぁ。

……思いついたらまた何か書きます。

10月26日(木)

朝、4時起きで同人誌を増刷するためにコンビニでコピー。
しんどい。

ひさしぶりに、江戸川橋の現代マンガ図書館へ。
駅からマンガ図書館へ行くまでの街並みがけっこう様変わりしていたのでちょっと驚く。
大丈夫なのかイマドキ新しいカメラ屋なんか開いて。
クリーニング屋も増えてんだよな〜。過当競争が心配だよ……。

で、だれも借りてないっぽいマンガを種々読んで、家に帰って、寝た。
関係ないけどあそこの受付の人って全員兄弟ってホントなのかな???

ところで、まさか建て替えたうちの向かいの家の隣の家が、間を置かずに建て増しをするとは……。騒音でもうやっとられん。死ぬ死ぬ。

そろそろ今年を総括する時期だ。
結論から言って、今年は負けだった。

今までの人生から言うと、
幼年期:万年風邪。および負け。
少年期:幼年期の終わり。および負け。逃走論的に(嘘)。
中学時代:人生捨てたもんじゃないな、と思ってた。つまり負け。
高校時代:大敗北期。および負け。
大学時代:まだ巻き返しができると信じていた。および負け。
リーサラ時代:負け。
リーサラやめやめ時代:負け。
現在:妄想癖が倍加。
今年:人生撤退宣言。

……書いててイヤになってきた。
でもま、あきらめってんですかね、そういうものは出てきたね。あきらめの哲学。
あきらめっ子大集合。司会:江戸屋子猫。小猫か? 漢字どっちだっけ。忘れちまった。

10月24日(火)

天才えりちゃん

昨日買った「天才りえちゃん金魚を食べた」は、「幼稚園児の男の子が描いた絵本」をアニメ化したもので、原作は93年頃にちょっと話題になった。「天才児!」みたいな感じで(続編も何作か刊行されているらしい)。
私は、何あれ? 犬が主人を探し回る絵本、あるじゃん最近売れてるやつー。ああいうのに素直に感動できるタマでもないので、こういうのは当然色眼鏡で見ていた。

そして、色眼鏡で見ていたゆえに、アニメビデオを酔狂で買った。

……失敗だった。
まあ幼稚園児向け。ホントに。
内容は、本当に幼稚園児が描いたとしたらたいしたもんだ。だが創造力がきわめて小市民的。あと絵があんまりうまくない(幼稚園児つかまえて何言ってんだ……)。

だが人よ、名を問うなかれ。ハズれることもあって当然。それが忍者の定めなのだ。
ニンジャになりたーい(テレビで子供がそんなこと言ってるCMがあったなァ)

ちょっと遠くの古本屋に行ったら、めちゃくちゃ疲れた。

10月23日(月)

いつになく忙しく、そろそろ繁忙期に入ってきたのかもしれん。
おれはしばらく来なかったお客さんの名前を失念して、死にそうになったりした。
けっこう遅くまでシゴトした。シゴトシゴト。

雨が蕭々と降っていた。
夜おそーくなってなんだかオモシロクナイので、元「ビデオ安売り王」(ビデオ安売り王が倒産しちゃったから仕方なく個人経営となったエロビデオとエロ漫屋さん)でエロ漫を買おうと思い、急に気が変わってエロ小説を買った。タイトルは秘密。
それにしても各章のタイトルをなんとかしてほしいなァ。扇情的にしなきゃイカンのはわかるけど。「足掻けば足掻くほど」ってのはわかるとして、「同性からの質問責め」「馬か豚か犬か」「破廉恥教師同盟」「天から授かるMの才能」って何だよ。でもま、オモシロイタイトルだけをピックアップしたんで、全体的にはどうということもないんですけどね。
ちょっとVOW的にせまってみました。

エロ漫に情緒あるタイトルが多いのは、「絵があるから、表紙だけ見ても内容をある程度把握できる」という理由なんだろうけど、タイトルのバリエーションで言えばぜったいエロ漫、小説より勝ってるよね。

で、その小説を買うのになんか恥ずかしくて、ついでにと言ってはなんだが福原秀美「スキスキ天使」(久保書店)と、ぶっとびの匂いがしてアニメビデオ「天才りえちゃん金魚を食べた」を買っちまいましたよ。そしたら合計金額5000円近く!!
げはっ、出費的に大失敗。

でも、雨を考慮してレジのにーちゃんが丁寧に梱包してくれたので好印象。

あと、帰りに寄って食った九州ラーメンがすごくマズくて、あれぁ「替え玉がある」っていう奢りなんじゃねえのか!? と思った。

10月22日(日)

先週号のAERAの「オタクが滅びる云々」の記事→"裏"日本工業新聞!!の10月16日、10月18日→唐沢俊一「一行知識」ホームページ裏モノ日記 2000年10月という流れを読んで、私、トウシロながら自分を省みて冷や汗タラ〜リと。

すなわちAERAの記事において「ルサンチマンなきオタクには創造性がない(大意)」と書かれていたことについて、「"裏"日本工業新聞!!」では「手塚治虫はルサンチマンだけであれだけの作品を描いていたわけではなかろう(大意)」とし、それに対し「裏モノ日記」では、「そんなことはない。手塚治虫もルサンチマンを持っていたし、他のマンガ家たちも持っていた」と例をあげて反論されていた、ということ。
さらに「裏モノ……」では、「リミテッド・アニメをTVの動画節約システムから生まれたとするのは俗説」、「『未知との遭遇』以前のハリウッド映画では宇宙人は必ず不気味な怪物的イメージだったとするのは誤り」、「霊現象や超感覚に対する関心が一般化したのはエドガー・アラン・ポー以降というのも乱暴な言いきり」など、もう読んでる方としては「へええ」としか言いようがない知識の無呼吸連打。

最強トーナメントを観客席で見つめる範馬勇次郎みたいである……。

ここで「霊現象や超感覚」を取り上げた作家として何人かの作家があげられているが、私はひとつも読んだことない。ウォルポール、ベックフォード、ホフマンくらいなら名前だけなら聞いたことあるかなあ……。

まあ私は、「アニメーションはパラパラマンガの原理でできている」ということくらいしか知らないしSF映画も「ワイルド ワイルド ウエスト」くらいしか見ないので知識がないのは仕方がないと自己弁護して、「手塚治虫たちのルサンチマンについて」、問われたとしてなんでも答えられただろうか、などと考えた。

もっとも、私自身は手塚フリークでもなんでもない。しかし、昔のマンガ家のコンプレックスくらいは知識として知っているつもりである。現につい最近読んだ梶原一騎原作の「男の星座」だってコンプレックスのカタマリ劇画だった。
だが「オタクのルサンチマン」という言葉に引きずられると、「オタクにルサンチマンはあるのか? それは創作に影響してきたのか?」という疑問からつい「クリエイターとしての手塚の創作衝動、作家性」ということに引きずられてしまうことになる。

こうしたことに引きずられないためには、クリエイターの霊感とか創作衝動とは別に、その生活基盤や社会的立場といった「下部構造」に着目すること、「オタクと手塚」ということで言えば「オタク=プロとアマの混合体」、「手塚=プロ」という見方が必要だと思う。 やはり「プロとアマ」と分けた場合、看板を背負っているプロのルサンチマンの方が、いつでも「コレはただのシュミです」と言い訳のきくアマチュアよりは根深いものがあるだろう(しかし「これで食えりゃいいのに社会が認めないから生業にできない」というアマのコンプレックスもあるな。ややこしい)。

まあHPとかやってて自分の無知が心底恥ずかしくなるのは、上記のような、膨大な知識を持った人々の意見交換や議論を見るときだ。精進プラス自分の生業(店)をマジメにやろっと。

10月21日(土)

仕事したり焼き鳥食ったり。映画「ブリスター!」の話をしたり。 この映画、かなり気に入ったのだが、学生時代に「ぜったい面白いから!」と見せられた自主制作映画「MY SIDE KICK」の監督であると後から聞いて、ものすごく驚くと同時に納得もした。
あれから8年くらい経つけど、この監督、夢をひとつかなえたんだなあ、と思ってしみじみ。

それとは別に、知り合いと映画の感想交換をしたんだけど「恋愛のエピソードが蛇足」との意見。
私も、美男美女が危機に直面しつつ乳くりあったりするのを映画で見ると無性に腹が立ってくるモテナイ君なのだが、この映画に関しては恋愛は不可欠な要素なんだよな〜。だってオタクにいちばんネックになるのって恋愛じゃん。現に、この映画の主人公は同棲している恋人にフィギュアだらけの部屋の家賃を払ってもらっているんだけど、「私はおもちゃの倉庫代払っているんじゃない!」って言われる。そういうところがしみじみするんだよ。
あとメカデザインオタクの青年が「ネイルアートやってる」女の子にフラれるところとか。主人公の先輩(?)のスタトレオタクも、かみさんに逃げられている過去があったな確か。

けっきょく、そういうことに「ああーっ! こういうのってイタイなあ!」って思える人と思えない人とで、見たときの感想が大幅に違ってくる映画だと思った。なんつーか、それは映画が好きとかフィギュアが好きとか小説が好きとか、そういうことじゃなくて、それとは別種の何かなんだけどなあ。わからん人にはわからんし、その方が幸せだよなぁ。

10月20日(金)

マンガレビューに思う
シュミでやってる同人誌活動やHPだが、いつも計量化して自分の力量を定期的にはかることにしている。
そういうこと書くとみんな笑うかもしれないけど、そうしないといられないの。そういう病気なの。で、自分の力量のなさにあきれて、やる気なくなって、悶々とする。
現在、かなりやる気ない状態。

そんでまあ最近雑誌レビュー書こうかなと思ってボチボチ読んだんだけど、自分の興味のないマンガを読むのがすごく辛い。もうこれだけでレビュアー失格なんだろうなあ、と思いつつ読んでた。

コレが少年誌だけでもサンデー、ジャンプ、マガジン、チャンピオンなんてやろうものなら、苦痛で泣いちゃうかもしれない。

私の持論では、マンガ雑誌ってのは3本、楽しみにしている連載作品がなければ、買わない(レビューしようと思って買うときもあるけど)。
いったいどれだけの量を読んでいれば「マンガ」を語れるのか、語る資格があるのか、そんなことをちょいと考えています。するともうぜんぜんダメなんだよね。本もマンガも読むの遅いし、集中力ないし。
「集中力がなくて何が悪い」って方向で理論武装しようとしたけど、集中力なくてまとまらなかったよ。

でも、どんな雑誌にも必ず1本は、自分好みのマンガがある。それはわかった。
しかし、1本では定期購読につながりにくいよね……。

今度はもう少しマンガ読みの人が好きそうな雑誌、少女マンガ、ガロとか、そういうところを攻めてみたいと思う。そういう気持ちだけはある。ちょっと金がないんでアレですが。

雨が降ってて最悪気分。工事もうるさい。金がない。

10月19日(木)

2階にある、モロモロの重たいものを親と運ぶ。
ダンドリ悪くて、かなりイライラ。
また、私の大量の本を運び出してから奥の方の「モロモロの重たいもの」を出さなければならず、ダークな気持ちになった。
私の本が、果たして一般的にどれほどの意味があるかを考えたからだ。
未読が多い。すべて読みきれないとなると、宝石を買って並べているのと変わらない。そんな思いにどんどん不愉快になっていった。

家の工事もうるさかった。

10月18日(水)

音日記 プロ野球編
タイトルに意味なし。向かいの家の工事が終わったと思ったら、今度はその隣の家が工事をはじめた。建て増しするらしい。
位置的には私の部屋より、さらに遠くになったので音はそれほどでもないが、しかし音は音。苦しみ続ける私だった。

それと、ウチは構造上、わりと庭に知らない人が出入りできてしまうようになっているのだが、なぜか草むしりされていた……。
頼まれてもいないのに草むしりをする者の正体とは!?(家族全員めんどくさがってやらないし)
……実は隣の小学生の女の子とその友達でした。

昔、ミステリで「犯人は子供だった」ってのがありましたが、まさにそれが現実に。
理由は「やりたかったから」。よっぽどヒマだったらしい。子供。

10月17日(火)

メビウスひみつきちさんで知ったマンガ家平野耕太のホームページ、「73年マフィア」
そして「うまい棒」で検索して知ったテーマパーク4096
どちらも、最近私が積極的に採取している文体だ。平野耕太の方はマンガそのもののパワーとメチャクチャさを備えた文章。サブカル誌でこの調子でエッセイ書いたらおもしろいだろうなあ(もうやってたらゴメン)。だいたいテクノ誌は、平野耕太を無視しすぎていると思う(もし紹介してたらゴメン)。よしもとよしとももバクネヤングも、「テクノ雑誌」に紹介されてしかるべき作品ではあると思うが、それらと紹介アニメが「甲殻機動隊」とかだったらある意味ベタだよね。

「テーマパーク4096」は、なんてことない公園を取材しなんてことないコメントを付けているが、この「なんてことなさ」がいい。構えていないというか勢いを意識していないところは平野耕太と好対照か。
ひとつの言葉をいじって、そこからどんどんつなげていく、というのは私もよく使う方法。日記風コラムも載っているが、短文で読みやすい。

……なぜこのように「文体」の採取をはじめたかというと、自分の文章のオリジナリティを徹底して見つめ、絶望してやる気なくしてもっともっと引きこもった生活にシフトしていくためである。

ハロモニ
……もう飽きてきた。毎週見る番組ではないのか!? 「カントリー娘」のところへ行って、牛の世話したりするところなんかは全部早送りで飛ばしてる。ゲストは山崎千里。山崎千里は色っぽいと思うね。でもなんかかみあってなかった。

10月16日(月)

今日か昨日か一昨日かの新聞で、久々にムカつく記事を発見。
なんでも、「新人OLがお局様とテレビの話をするとき、何をどのくらい知っているべきか」という相談があった、という内容。

聞かれたライターは、「山口百恵の赤いシリーズ、ハイジなどの世界名作劇場、ムーミン、浅野ゆうこが歌手だった時代」とか書いてたな。

で、新人OLは、「そのときって生まれてませ〜ん」などと言ったら嫌われる、かといってCSやビデオで情報を仕入れすぎて、お局の忘れていたことまでペラペラしゃべっても嫌われる、ほどほどに相づちを打っていた方がいいだろうと。

私はこの記事を書いたライターにむかついているのではなく、もしそんなお局がいたら、まさしくそんなヤツに、ほんとうに唇が震えるくらいの怒りを感じている、ということでございます。

結論から言うと、まず第一に、「自分が生まれた頃」のテレビなど歌手だのを知らないからと言って気を悪くする方が絶対におかしい。
新人OLが二十歳だとしても、「赤いシリーズ」や「浅野ゆうこの歌手時代」なんて知るはずがない。浅野ゆうこの歌手時代なんて私もかろうじて覚えているくらいで、知らない。

第二に、後輩が知りすぎているからといって怒るのもおかしい。
そういう話題に価値があると前提とする以上、話題の主導権を握っている側は、ある程度知っていて当たり前である。
知っている方が話題をリードするんだから。
(もちろん、「詳しい方が偉い」と勘違いしている後輩がいたら、それは会社社会では完全にバカであることは言うまでもない)

まあ考えてみりゃ、知識量が問われる文化系サークルなどでは、モノを知らない先輩が後輩からバカにされたり、知識ばかり多い後輩が生意気な口を聞いてぶん殴られたり、知らないのに知っているフリしたり知っているのに知らないフリしたりってのが処世術ってもんだが、そういう「世代間で共通点もありギャップもある知識」についての処世を新人OLが身に着けなければいけない時代ってのが来たってことなのかな。だとしたらそれはなぜ? と思ったけど、まあカイシャとは関係ない私がいくら考えてもわからん。

ただしこれだけは言える。たとえば「スター・ウォーズ」(昔のね)は大ブームになったため、今でもビデオを見ることは簡単だ。しかし、日本に初めて来たときの狂騒は、それを体験したものにしかわからない。もちろん、当時がどんな時代だったかとの関連も、そのときに見たものにしかわからない。
一方で、「スター・ウォーズ」は、今の若者・子供でもわかる普遍性を獲得していることも間違いない。
だから、直撃世代が「今、ビデオで見るスター・ウォーズなんてホンモノじゃない」と言ったとするならば、それは作品の普遍性を否定することになるし、今見た世代が「公開当時のことなんて知らねー」と言ったなら、それは「歴史的経緯」を無視していることになる。
本当に世代間でコミニュケーションが成立するとするならば、それぞれの体験やインパクトを尊重しつつ、ひとつの作品において何が変化し、何が変化しなかったかを確認し合うことだと思う。うっ、我ながらヒドいタテマエ論だ。
しかしだなー、やれ「クララの名前を先に言おうとしたら後輩に言われた」だの「名作劇場をチェックしたのに『ペリーヌ物語』を知らなかったのでお局ににらまれた」だの、そんなこと言い出したらホントに不毛。バカみたい。そんなんだったらもう二度とビデオもアニメも見ない。そんなもの見なくたって、今から「グイン・サーガ」を1冊ずつ読んでいきゃあ、一生の余暇時間なんて簡単に埋まらあ。

それと「上司と話を合わせるために司馬遼太郎池波正太郎は読んでおけ」ということも書いてあったが、うっすら髪の毛を茶色に染めた若いOLが、「私ィ〜、司馬遼太郎って好きなんですゥ〜」とか言ったって、おれはにわかには信じない。「うそつけ! じゃあ司馬遼太郎がチンコ斬られたの知っているか!?」「それは司馬遷じゃないんですかァ〜」……やっぱり信じない。
「池波正太郎読んでますゥ〜」とか言ったら、「息を吸ったときに仕掛けるなんざ、仕掛人としちゃ下の下だ!」「それはドラマの『必殺仕掛人』でしょう〜」……絶対に信じない(そもそも池波正太郎って、私は読んだことないんだけどネ。てへへ)。

……まあ信じるもなにも、私はOLなんてぜんぜん関係ないところで生きてマス。ヘケッ。

10月15日(日)

昨日は力学(ちから・まなぶ)と飲んだ。
「最近の歌手って、エロくないよねぇ」
「でも倉*麻衣だってハダカになりゃエロいだろ」
「エロくないですよ。ハダカになったって」
「じゃ倉*麻衣と宇*田ヒカルがズーレーになってカラミ」
「うわ〜いやらしい〜、で、しかも倉*麻衣の方が攻め側
「うわ〜エロい〜」

その後、肉体労働系の若者たちがゾロゾロと飲み屋に入ってきた。
ワカイシュが、やや先輩に向かって仕事に関する議論みたいのを初め、やや先輩たちは「まあおまえの気持ちもわかるけどなァ」とかと言っていたが。
ああいうのが普通なんかなァ。ワカイシュがあまりに熱くいろいろな仕事批判をはじめたので、端から聞いていてハラハラしてしまいましたよ。
こいつは「気骨があってなかなか見込みがある」と思われているのか。それとも「生意気なやつ」か、「うざったいやつ」か。

考えたが面倒くさくなり、死のうと思っても死ねないので考えるのをやめた。

10月14日(土)

おれの中では田代まさしの台頭は「パラダイスGO GO」あたりがはじまりだったかな?
9月23日(土)の日記でほめてあげたのに、田代まさしは盗撮で捕まった。あ〜あ。ちゃんと罪は償ってよ〜。
その後のSRSは、田代などいなかったかのような番組構成。仕方ないやね。

田代まさしは、あと10年同じことを続ければ、おれ的好みのタレントになっていたかもしれないのに。
彼は小道具をいろいろ出してきて、あまり笑えないようなことをする、というかそのシラケた状況をみんなが味わった後で、そのくだらなさに笑いが来る、みたいなのを好んでしていた。「すべるのはキライじゃない」って言ってたこともあるけど、強がりじゃなくて実際そうだったと思う。「すべった状態」を楽しんでいたフシがある。本業がお笑いではなく、司会業というかそんなアイマイな位置づけにいたからこそ追究できたスタンスだ。

これをしつこく続けていれば、空気のようなタレントになれたに違いなかった。それが犯罪行為をしたことで強烈な意味づけがされてしまった。鉄腕アトムの「電光人間」の巻だったか? まばゆい光で姿が見えない電光人間の、下半身にペンキかなんかがかかって真っ黒になってしまい、そのまま逃げ回るという話があったと思うが、まさに現在がそんな状態である。
さらに関係ないが、身体が半透明になって内蔵見えまくってしまう「アラバスター」という大変に恐い作品を手塚治虫は書いており、あまりの怖さにいまだに読んでない。手塚治虫のフリークス趣味は、彼のアニメへの情熱と合わせて「たえず変化していくことへの願望」などと高尚に片づけていいもんだろうか。私はかなりヘンタイ入ったシュミだと思いますが。まあそれでこそ天才だとも言えますが。

それはさておき、「ミニにタコができた」は、さすがのお人好しの私も方便だとは思うが、まあもともと田代はそんなことばっかり言う人であって、この「ミニにタコができた」という、通常の田代なら視聴者が2秒で忘れてしまったものを、何度も何度も咀嚼して味わい尽くされてしまったということに言いしれぬ悲劇を感じる。もちろん悪いことは悪いことだけどな。自業自得。

ま、盗撮は犯罪なので、それなりの償いをしてもらいたいですな。

所詮勝てば官軍なのか
不祥事関連で言えばマツザカであるが、私は野球のことはわからんが伊集院光がラジオで憤っていた。曰く、「マスコミのせいで仕方なくやった、としか聞こえないコメントだった。さらに『野球で償いたい』と言ったのはおかしな話で、自分の仕事である野球を一生懸命やるのはふだんから当然のこと。もっと自分のしたことやその償い方について考えてほしい」と。
確かに、まったくそのとおりの正論ではあると思う。

しかしだ。ここで私のモチベーションは下がりまくるのだが、結局こうした不祥事の償い方、どれくらいの「社会的制裁」が加えられるかは、はっきりいってそのタレントの人気および政治力の問題に帰結してしまうのではないか。要は勝てば官軍、ということ。
そのようなかたちで、私のような一凡人のモチベーションを下げるという意味において、「勝てば官軍」的罪の問われ方がまかりとおることには違和感を覚える。いや、もしそうしたことが起こるのが世の常だとしても、「所詮世の中勝てば官軍だ」ということはだれかが指摘してもいいのではないか。そしてそうした世の中でどう泳いでいくかを考えろ、ということを。

パフィー
「TVブロス」21号での「パフィーのかきげん」というコラムにおいて、大貫亜美の文章、「こんなことがあっていいのかね、諸君! 生徒諸君!! by庄司陽子みたいな。」という一文は、まさしく私がよくやるパターンの文章の書き方だ。流行ってるんだよね、こういうのきっと。実際の話。(と、いきなりスチャダラ風)
このテのって、もともと石野卓球の文章で見たのが初めてマネした部分もあったんだけど、最近はマネするの恥ずかしいんだよ。でもマネしちゃうんですけどね。

ホント文章書くのってむずかしい。「本の雑誌」の投稿欄(最近は知らないが数年前は確実に)、投稿者の文体がどれもこれも「本の雑誌文体」になっていたのを笑えませんよこんなことじゃ。

整形
10月11日(水)に整形について書いたけど、スタイルを変えるために肋骨を抜いたりするんだって??? うえ〜それはヤだな〜。だいたい大丈夫なのかそんなことして。整形するのもケッコウだが、食いものにされないように用心しないといかんな。それと身体に悪いことはやらないにことしたことはないよなあ。という私の素朴な意見。

10月13日(金)

高橋えつ子

休みだった。そして近来まれにみる休みの無駄遣いをしてしまった。

まず、朝8時頃に急にHマンガ雑誌が読みたくなるが、まあそんな時間にコンビニ売りでないHマンガ雑誌が買える店ってのはそうはない(コンビニ売りでないのが読みたかったの)。……ということで、店が開きそうな11時くらいまで寝ようと思って、寝る。
10時半頃に目が覚め、Hマンガ売ってそうな本屋に行く。そしたらやってた。10時から開店ってコトで。
それでマンガ買って、家に帰って、読んで、また寝て、昼2時頃に、「そういえば通販で買った本が今日あたり、届くはずだなぁ」と思う。

昼には届いていなかったから、夕方には届くだろうと思って、ずっと待つ。
高橋えつ子の写真文庫「美少女は眠らせない」。1990年頃のモノで、懐かしいのでつい衝動買いしたのであった。

高橋えつ子……知る人は少ないであろう。筒井康隆原作の映画かなんかで「甲斐えつ子」という名前でデビュー。その後「高森陽子」だかなんだかと改名したりして迷走の後、「なんとか探偵団」とかいうVシネマに出て、すぐ消えた。

あれから10年。おれの考えも大きく変わった。無気力な方向に。ルー大柴は「大きな夢が次第にしぼみ、やがて点になった。そして二の線はあきらめ、コメディアンになった」的なことを言っていたが、「大きな夢がどんどんどんどんしぼんでいく過程」であったよ私の10年間は。

で、アホづらしてズーっと待っていた。待っている間に、「降伏の儀式」というSFを読んでいたが、これがサッパリ読み進まない。
異星人とのファーストコンタクトがテーマ、ということで、最初に異星人を発見するのは天文学者、その報告が行くのが政治家が軍人。……ってなわけでエリートばかりが出てきてちっとも感情移入できない。また資料集めて公平さを装ってるっぽいが、なんとなく小馬鹿にしているソ連側の描写に底意地の悪さを感じ、途中から突然SF作家が政府に優遇されて出てくるのに手前ミソかげんを感じていらだつ。
……こういうのを読むと、SFってのは本質的にアメリカ人のものなんだと思えてくる。

結局、本は来なかった。

で、また寝た。本当にムダな1日だった。

10月12日(木)

黒書刊行会さんの日記で紹介されていたDenpa - 電波ニュース
URLを打ち込むとホームページに妙な言葉を勝手に挿入するというもの。URLが日記のものだとよりナイスな(無意味ながら意味の通りやすい)文章になる。これによって挿入される単語やセンテンスは、確かにHPの日記に実にありがちなもので(むろん無意味ながら)、コレを越えられるか否かがひとつの基準になるのではないかとすら思う。

なんか文章を書く上で、ものすごく自戒な気持ちにさせられた。メチャクチャな文章書いても、所詮おシャカさまの掌の上なのかもね。

NANCY SEKI's FACTORY『ボン研究所』ナンシー関のHP。忘れた頃に覗くと更新されていて嬉しい。
ところでナンシー関にしろ呉智英にしろ、同じ人の文章を10年も読み続けていると、書き手の基本ラインは変わらないのに、自分の方が変わっていて驚くことがある。

ナンシー関のヤワラちゃんバッシングは一貫していて情け容赦がないが、ヤワラちゃんにものすごく甘くなっている自分に気づく今日この頃だ。いいじゃないか私服がムダにセクシーでも。いいじゃないか「初恋の人に云々……」というコメントが陳腐でも。
といっても、もちろん私が田村亮子のファンになったとかときめいているということではなく、なんかおれ内で「どうでもいい位置」に付けた、ということだ。タモリもそうだな。あと「不思議ちゃん系」のヒトとか。上原さくらや有坂来瞳がおれを攻撃してくるわけじゃなし、別にいいじゃん、って感じ。
同じことは伊集院光のラジオのコーナー「逆世界遺産・二十世紀までに消したいもの・100」でも言えることで、ここで紹介される「消したいもの、いらないもの」のほとんどが、なんか消えたら惜しいもののように思ってしまう。「普通より20倍辛い激辛ラーメン」とか、なんか消えたら惜しいもん。食わないけど(ただしここでのネタにあった「『いいとも』などで、少しだけ遅れて声援を送る客」っていうのは、いなくなってもいい)。

そういう激しくむかつくことって最近減ったなー。というか、ほんとは恒常的にムカついているんだけど、なんか正論にばかり腹を立ててしまって、恐くてここに書けなかったりするんだよな〜。

10月11日(水)

我々は傍観者なのか。先生あなたはかよわき大人の代弁者なのか。
ちょっと前、「BUBKA」「アイドル検証生活」というコラムを読んでいたら(けっこう毎号楽しみにしてる)、「シュート活字」なる言葉を使っていた。
「シュート活字」とは、一部のプロレス/格闘技ファンの間で盛り上がっているキーワードで、「正確に事実を検証しよう」というジャーナリズムの動きのことだという。
この辺り、個人的に大変に興味があるのだが、関連書籍を買おうと思ったときにはいいようにマンガを買いまくった後で金ケツで買えず。したがって、詳細がわからぬままきわめて中途半端に思うところを書くことにする。中途半端なので見当違いだったらゴメンなさいね。

さて、「シュート活字」ではさまざまな業界タブーや専門用語を明らかにしているそうで、八百長についての用語は省略するとして面白いのは「お客さん」の区分け。

・マーク
世間一般大衆のプロレスファン。
・スマート
すべてを知ったうえで楽しんでいるファン。
・シュマーク
マークとスマートの中間層を指した合成語で、プロレスの仕組みを実は何も知らされてはいないが、裏もわかって観ていると自称するマニアたち

本文では、こうしたプロレス/格闘技用語がそのままアイドル界にも当てはまるといったことが書いてある(私もそう思う)。

総合格闘技系の試合を見ていて、いつもイライラするのは、確かに「いったいどの程度が八百長なのか」や、「どういったときにどういった技がキマるのか」といった専門的なことがわからない、ということであった。
そこには当然プロレス的な八百長論も出てくるし、「うがった見方」も出てくるわけだ。
そんな中、プロレス/格闘技のファンタジー構築に一役買う、といったことよりも、「事実の検証」に力を注ぐ「シュート活字」というスタンスが出てきたとしても何ら不思議はないと思うし、繰り返すがたいへん興味があるのでぜひまとまった文章を読んでみたいものだ。

そのうえで、あえて思うのは、そうした「事実の検証」、「かぎりなく事実に肉薄していく」という姿勢は、あくまでも送り手の側のポリシーや倫理観の問題であって、受け手にはあまり関係ない(と、思う)ということだ。
なぜならば、与えられた情報が真実かどうかは、受け手には検証のしようがないからである。

もちろん、「できるだけ真実に近づく」ということはできるかもしれない。しかし、それが真実かどうかはだれにもわからない。
何度も書くが「シュート活字」という姿勢は面白いと思うが、いったんそれが受け手の手に移ったとき、永遠にわかり得ない「真実」をもとめて、まさしく「シュマーク」的な不毛な議論が繰り返されるのではないかということが気になる。

私個人はと言えば、「どのようにすれば強く見えるか」ということがもっとも重要であると考えている。
もちろん、コレは観る人によって変わる。知識の有無で変わってくる。
昔は力道山の試合はすべてガチンコだと思われていたのだろうし、大山倍達は「打撃は関節技に絶対に勝る」と言っていた。

柔道の篠原選手の判定が、一般人にも納得がいかないのは、文字通り「一般人にも納得がいかないように見える」からだ。これはあらゆるスポーツに共通することである。一見、知識の有無によってこのテの判断は決定づけられるように思われるが、真実に無限に近づくことはできるかもしれないが完全に合致することはありえない。

ここら辺りが、野球やサッカーなどであまり問題にならないのは、受け手に試合の公平性についての無根拠な信頼があること、「やる側」と「観る側」がごちゃごちゃになっていること、が理由としてあげられる。野球やサッカーはけっこうだれでもやる。「自分がやるとしたら、なんとなくわかる」というかなり強固な説得力があるのだ。対するに、「プロレスをやる」という人間は、そうはいない。
スポーツ一般は「公平さ」ということに、強い信頼がある。だから観る側は「八百長かどうか?」ということはまず除外して観る。
しかし、プロレスや格闘技は「八百長かどうか?」から出発しなければならない。

しかし、「(予定調和的という意味での)プロレス的」な格闘技の試合は嫌われるが、「プロレス的」でない格闘技の試合は存在しないとも言える。……というか、「プロレス的でないスポーツ」は存在しない。
プロレス/格闘技の場合、「八百長でない」という保証がないため、つい「八百長かどうか」に固執してしまう。ものすごくコンサバなプロレスの見方としては、「目の前で起こった試合だけが『芸』」という考え方があるが、人間なかなかそこまでは達観できない。なぜなら、あらゆるスポーツがそのような見方を「されていない」からである。

真実になんか永久に肉薄できないのが「スポーツ観戦」というものなのだ。
(しつこいくらいに繰り返すが、「合致しない」からといって「やる意味がない」と言っているのではない)

本論
なぜこんなことを長々書いたかというと、たまたま目にした格闘技系掲示板でのレベルがきわめて低かったからだ。……っていうか、たまたまレベルの低い書き込みを読んじゃったんだろうけど。
たとえば余計なコトだが
「どの芸能人が整形か」とか書いてあった。
格闘技とは何のカンケイもないが、私は整形擁護派である。なぜみんな鬼の首でもとったように「あの人は整形」、「あの人のオッパイはニセパイ」とか言うのだろうか。
整形したってテレビに出れない人はたくさんいる。美人になれない人はたくさんいる。
それこそ、特定の人間が整形かどうかを検証することは、不可能だし。

着飾ったりエステしたり、イイ身体に見える下着は良くて整形はダメ、ってのはなんか納得いかねえなあ。生まれてくる子供が違った顔で出てくるから? おまえら青田典子や叶姉妹と結婚するのか!?

……あと「巨乳はトシとったら垂れる」っていう憎まれ口もあるけど、おまえら特定の巨乳タレントの乳が垂れるまで親密なつきあいでもするワケ!? 今がデカけりゃイイんだよ!!

自分たちだって、なんかいかにも人工的な感じのする「ガリガリ君」とか「ねるねるねるね」とかふだん食ってるくせに(あ、「ねるねるねるね」はさすがに大人になったら食わないか)、女の身体ばかり「自然、自然」というのはあまりに自分勝手すぎやしないか!?

念のため言っておくが、「肉体を人工的にナニすることが云々」みたいな、腐れサイバーパンクみたいなことは私は考えていないのであしからず。……っていうかキライだもん肉体改造系。ピアッシングの高部知子とか。何が言いたいかというと、「すばらしいプロポーション」を求めているのは整形派も整形反対派も同じだろ、ってこと。

あ、さらに念のため言っておくが、「すばらしいプロポーション」というある抽象的な何かを求めるのが悪い、と言っているのでもない。「不自然だから化粧はしない」とかって一時期の栗本薫みたいのにも疑問が残る。そりゃ何もしないで結婚もできて周囲から非難されないっていうのは「そういう人」だからに過ぎない。人間幸福になるならお化粧でも整形でもピーリングでもヒーリングでも何でもするって。

ああ、ひでえ長文。さらば。

10月9日(月)

死ぬほどやる気なし。
でもなんか、HP更新しないとマズいような気がしてみたりまた思い直してみたり。
本当は、このHPのどこら辺に興味があってみんなが見ているのかがハッキリすれば、そこを重点的に更新するんだけどな。

ちなみに「つれづれマンガ」は、文章量のわりに意外に手間がかかります。
マンガ読まなきゃならないからね。

「日記」は、適当なこと書き殴ってればいいので元手はかかりませんな。
ただし推敲は「つれづれ……」より必要だネ。「宮崎勤裁判」の感想も延々書いて全部削除したし。
本当に適当書き殴っていると思われると、困る部分もある。
……あ、別に思われてもいいや。今、急に思った。

よく他のHPの日記で、日記かエッセイか提言かわからなくなってしまっていることを自分で「マズい」と思っている人がたまにいるけどそれは関係ないよ。
ヘタにコンテンツ増やすより、ひとつのところにブチ込んだ方がいい場合もあるし。
「日頃思っていること」は日常の一部なわけだしね。

私の日記の書き方は、以下のとおり。
まず、路傍に石が落ちていたとする。
ここでそれを拾ってみたり、「どんな色か」、「どんな形か」、なんて確かめるのはちゃんとした人のやり方ですよ。「カメラマンになるにはどんな勉強をすればいいんですか?」と小学生が篠山紀信に質問するとするじゃん。すると、「いろんなことに興味を持ちなさい。そして観察眼を養いなさい」的なことを多分言うと思うんだよね。
私は篠山紀信じゃないので、そういうことは言いません。だいたいそんなことできりゃこんなこと書いてないよ。
まず路傍の石があったら通り過ぎてもよい。

そして家に帰ってゴロリと横になって、天井を見つめながらさきほどの路傍の石について考える。やつはどこから来たのか、趣味は、家族構成は。
ここでそれをストーリーにまとめ上げようとすれば、……なんか昔のSF小説講座みたいじゃん。だからきちんとまとめなくていいです。

きっと路傍の石は、地球を爆破させる起爆スイッチで、正義のエージェント・コプーがつくり出した。それを守るために結成されたのが「さわやか勉強会」である。
「さわやか勉強会」は、かつての大物政治家が派閥を立ち上げるときの言い訳にも使用した(ここに政治ネタをからめる)。

コレのボスが佐藤健夫、27歳。公務員。趣味は釣り。顔はおっさんくさくて七三分けなのに、ローリングストーンズのあの舌がベローンと出ているマークのデカデカと付いたトレーナーをいつも着ている。「趣味は読書」っていうから何読んでいるか聞いたら、中学生のときから山川荘八の「徳川家康」を読み続けてまだ読み終わっていない。

さわやか勉強会には、いちおう政府の裏組織からお金が支給される。月1回、ミーティングを近所の珈琲館で行う。このときの経費は裏組織から出る。この際、ホットドッグなどを注文するとお金がかかるのとノートを広げられなくなるので、メンバーはあらかじめ昼食をとってくることが重大なきまりである。

……なんかピリッとしねえな。まあいいか例だから。

……ここでさあ、つまんねえオチつけちゃダメだよ。佐藤健夫が帰り道につまずいたのが例の路傍の石で人類滅亡しました、とか。それじゃ救いがなさすぎるし。

やっぱりお色気、お色気を出さなきゃ。ここに偶然通りかかったさとう珠緒が、……ローリングストーンズの舌の中に吸い込まれてしまう。
「こ、ここはどこ?」
「ここは『新・さわやか勉強会』じゃ」

……ネタにつまったら会話風にする。あと、面倒くさくなったからこれで終わるけど、以下に日記をどんどん長く書く方法を伝授する。

・会話風にする。「どうして? どうしてなの!?」「いずれわかるときが来る……」みたいに、伏線をはればいくらでもつなげる。
・「さとう珠緒」みたいに芸能人を出す。芸能的な興味により引っぱれる。
・前に書いた人物を引っぱり出してくる。「そのころ、佐藤健夫は北海道にいた」など。
・「エロマンガ島」など、気になる単語を散りばめる。
・あらかじめ、単語を用意しておく。「手ブラ」とか。「手ブラ」って、雑誌のFRASHとかに載ってるセミヌードで、胸を手で隠している状態のことを言うんだけど、こうして書くだけで文字数が埋まる。
・流行語を取り入れる。イマドキ、エヴァンゲリオンの言葉などを使うとある意味効果的。っていうか、おれ的にはエヴァは今が旬。
・未来的な要素を取り入れる。「今日、ぼくは動く歩道に乗った」など。
・ラストにはどんでん返しを。「敵のボスが父だった」、「父が弟だった」、「弟が妹だった」、「妹が自分だった」、「佐藤健夫はビジュアル系だった」、「さとう珠緒は歌がヘタだった」、「やらせ疑惑」、「ドーピング疑惑」、「感動をありがとう」、「いいお付き合いをさせていただいています」、「やくみつるがテレビに出ているときの『いかがなものか』などの中途半端な文語調はムカつく」など。

後は女子アナに対する無責任な感想などを書いて、消しゴムをかけてスクリーントーンを貼れば完成だ! この際、スクリーントーンにのみ妙に詳しいブス山さんに「捕鯨問題についてどう思う?」など、自分でもわからない議論をふっかけて潰すのもイイ手だ。もう失うものなんて何もないんだから。そのブス山さんが。

10月8日(日)

テレビ〜
なんでも見るもんだねオイ。「ミニスカポリス」を見ていたら、ミニスカポリスの旧メンバーが千葉ロッテマリーンズの選手と結婚していることが発覚。
松田千奈(巨乳アイドル)がカリスマDJ・宇治田みのると結婚して、すでに子供まで産まれていることが発覚。
小野寺丈(役者で、石ノ森章太郎の息子)が「白石さおり」とかいうキレイな女の人と結婚していたことが発覚。
北京ゲンジの無法松のかみさんは、けっこうカワイイことも発覚。その子供も無法松ソックリでカワイイ。

「ワークマン」という、作業着のメーカーのCMで、「雨にも負けずワークマン、風にも負けずワークマン」と、吉幾三の歌に乗せて土木作業やウェイトレスなどの作業着を着た人々がフォークダンスみたいのを踊るのだが、この吉幾三の歌が微妙にエコーがかかっていて哀愁出しすぎ。なんか見ていてすごく辛くなってくる……ってボクの心が壊れかけているんでしょうね。

10月6日(金)

・「宮崎勤裁判(中)」 佐木隆三(2000、朝日文芸文庫)
・「宮崎勤裁判(下)」 佐木隆三(2000、朝日文芸文庫)
読了。97年に出た単行本の文庫化。
本書は宮崎勤裁判の公判を根気よく見に行った著者がその様子を自分の取材をまじえて書いたもの。極力私見をおさえ、観察者に徹しているところがシブい。

……ってなわけでいろいろ感想を書いたのだが、あまりにもダークな気持ちにさせる本のために感想を書いただけでものすごくやりきれない気持ちになってしまった。とにかく本当の意味でイヤ〜な気持ちになる本である。もちろんそれはダメということではなく、佐木隆三がこんなにもやりきれない裁判に通い詰めて1冊の書物にまとめたというその根気強さはスゴイということだ。人間楽観主義だけで生きて行ければ世話はないのだし、だれかが記録しておかなければならないことなのだ。
というわけで、長々感想を書いたが全部削除した。

10月5日(木)

ボクの心の中で何かが終わり、同人誌即売会のカタログなんかも(自分のことが載っているのは除いて)ビシビシ捨てることにした。「とっておく」という行為は何かが継続していることを現し、「捨てる」という行為は何かが終わったことを現す。

いらない雑誌も、ささやかだが捨てている。
好きなアイドルとかのもぼちぼち取っていたのだが、初々しかった新人が長じてヘンなのになると、急速に保存欲も薄れてくるのであった。だれとは言わんが。「ヘンなの」っていうのは、たとえばヤンキーとか。
それと、地元の古本屋では雑誌はひきとってくれないこともあり、見切りを付けて捨てることにしたのであった。

もう最近はいろんなことが(おれの心の中で)終わりっぱなしで、秋だからかもしれないが、季〜節の変わり目を〜、あなたの心で知るなんて〜もう恋も終わりねと、そんな気持ちの今日この頃である。

最近のタイムレンジャー、おれ的にはちょっと苦しい。これは好みの問題で、新キャラのタイムファイヤーがあまり好きになれないことが大きい。なんかものすごくずるがしこそうな顔してるんだもん。……って、やはり感想が小学生レベルになってしまうな。

最近の仮面ライダークウガも、おれ的には苦しい。今まで見てきて、どうしても冗漫な部分が気になる。これは演出上の問題もあるのだろうが、クウガの敵の会話が何言ってんだかサッパリわからず緊張感をつなげないとか、そういうことも大きいかもしれない。
ただし、敵に時速400キロのバイクに乗る怪人が現れたとき、コイツを倒すのにクウガのいかなる武器を使ってもむずかしい、だから新型のバイクが欲しいという必然性や、もともと警察用のプロトタイプだったクウガのバイク「トライチェイサー」の「量産型」をちゃんと警察が使っているなど、細かいところは面白い。
また「クウガ」は「バイク戦」がとてもよい。仮面ライダーシリーズは、どれもこれも「バイクに乗っている」という必然性があまり感じられないのだが(マンガ「ワイルド7」とか見ちゃうとそう感じられてしまう)、本作は充分にあり、そしてカッコいい。

10月4日(水)

「おはスタ」に「雨上がり決死隊」がゲスト出演、あまりのハイテンションぶりに爆笑した。もうむちゃくちゃ力入ってる。レギュラー陣がかすむほどであった。
で、ビデオに撮っていたので夜もう一度見たら、朝見たときほど面白くない。
「早朝から異常なまでのハイテンション」という状況が、私にとって面白かったらしい。

マラソンの高橋尚子が、なんか政府がらみの祝勝会みたいのに呼ばれ、けっこう疲れた顔をしていたときに「明日走れって言われたら走れますか?」と聞かれ、ほんの一瞬間が空いて「はい」と答えた。この「ほんの一瞬」のうちの何分の一かに、「ふざけんじゃねえよ、こっちは疲れてんだよ! 冗談言うくらいならテメエが走ってみろ! てめえらの血は何色だ! 地獄さえもなまぬるい!!」と思っていたのではないかと類推し、人間臭さをかいま見てボクはほくそ笑んだ。

10月3日(火)

昨日の伊集院光の深夜ラジオ、いつになく伊集院氏がイラついているような気がして、気になった。番組冒頭、「ふだんラジオで悪口を言いまくっているモーニング娘。と仕事したら、イイやつだった」という話題はマイルドなものだったが、「BSマンガ夜話」でアストロ球団の話をしたことを話題にしてから急変したように感じた。
レギュラーメンバーが全員「こんなので熱血を感じろっていう方がヘンだ(笑)」というトーンだったのが面白くなかったらしいのだが(ウチはBS映らないから未見)、その後アストロの復刻本を手がけてる太田出版かなんかから「フォローしていただいてありがとうございます」というようなファックスが来て、「これを読んで、出てよかったなと思った」。そして「その紙でケツを拭いた」(???)とか言うあたりからだんだんおかしくなっていっている。全方向的に意味不明の噛みつき。

以下に書くことは私のゲスの勘ぐり。
伊集院のキャラというのはかなり特異で、テレビづらとラジオづらが極端に違うことが一点。それと、「日常的なダメ人間さ」をアピールしている点があげられる。
さらに、「同業者であるお笑い芸人は異常に持ち上げる」という部分もある。これはラジオでも変わらない。反対に、悪口はテレビを見ている視聴者とほぼ同じ視点。加藤紀子のアゴが割れているとかなんとか、まあいい意味で、子供がテレビ見ながら毒づいているのと変わらないワケだ。それが面白さにつながっていく。

そうしたとき、「マンガ夜話にも、太田出版にもかみつく」というのは伊集院のスタンスを表しているようで興味深い。まあ端的に言って、「出版業界の人には興味ない=その世界で生きていくつもりはない」ということなのだろうか。
リリー・フランキーが「しゃべり場」とかいうNHKの若者討論番組でアニキ風を吹かしていたことについて、(ラジオで)バカにした感じで笑っていたこともあった。
同じアイドル雑誌に時期こそ違え連載を持っていた身、少しは面識があるのかと思ったら、そんな風でもなかった。ので、マンガ夜話の件と合わせて、たぶん伊集院って出版関係の人々のコリクツを嫌っているか、生で自分がしゃべる芸、に強い執着があるかどちらかではないかと思いました(みうらじゅんは例外)。
以上、あくまで仮説。
あ、伊集院の書いた「アストロ球団」の解説は面白いですよ。もちろん伊集院本人もすごく面白い。

TBSの小島某アナが結婚するという報道。「やじうまワイド」で、「羊飼いのような男性が好み」とこの小島某が発言していたことをとらえ、吉澤アナが「……小島さんが羊なんですかね?」というと津島亜由子が「……飼われちゃうんですかね?」と言っていたのがなんだかおかしかった。

10月2日(月)

オリンピッピロボの夏(byながいけん)
オリンピックが終わった。
ひねくれ者の私はオリンピックなんか見ていないだろうとお思いだろうが、実はわりと見ていた。
理由は以下のとおり。

・サラリーマンをやめ、「えーオリンピック見てないの」、「だからダメなんだ」、「だから仕事できないんだ」、「だからデブなんだ」などと上司・同僚の心ない言動を聞かなくてもよくなったため、こだわりが消えた
・時差がないため、昼間に見ることができた
・どうでもいいが、時差のためオリンピック放送が深夜に及んだ場合、オリンピック視聴のため寝不足、というヤツはどうかしてんじゃないか

まあオリンピックのダーク的側面にはみなさんご意見多々あろうが、イッチョカミできない以上利権のことなんざ私は興味ないし、グッズ類など今後金を使わされることもないだろうと思われるので、それはそれかな、と。

で、私が考えていたのは「路上でケンカしたとき、いちばん強いのはだれか」であった。地上最強になりたいかー!!

・ヤワラちゃん
小川があれだけ強い以上、ヤワラちゃんも強いと思われる。
そこの失笑しているPRIDEファンのキミ、ヤワラちゃんがステゴロしているのを見たことがあるのか!?
ボクはない。つまり可能性は無限大だということ。 浜岡賢次氏などにマンガ化してほしいものである。

・コイデ監督
私の周囲では「あやしいあやしい」とウワサで持ちきり……。しかし、あの笑顔で何かやってくれると思うね。「涙を流した瞬間にすごい技を出してくる」などやりそうである。すなわちルール無用の路上でこそ真価を発揮するタイプ。

・シンクロの日本代表
「私たちが飛び跳ねるだけの蚊トンボだとでもお思いですか」といいつつ攻撃をしかける。刃牙も伝統派空手の恐ろしさはよく知っていた。

・アレクサンダー・カレリンを倒した男(金メダル)
「牛と戦った」と言い張っているらしい(本当)。

・「耳にかけるつるがないヘンなサングラス」をかけていた外人の陸上選手
このサングラスをかけると宇宙人みたいに見えるので、宇宙人的なパワーを発揮する。

・その他の格闘技系の選手はほっといても強いので割愛。ピストルの選手も割愛。ハンマー投げなども割愛。

・新体操の日本選手
御所車スペシャル!!
BAGOOOOOOON

・虹色マントの選手たち
マントを着ている以上、何かやってくれるはずだ。マントとはそういうものだ。

……というわけで、いちばん強いのはテレビ東京のオリンピック応援ソング「スキヤキ」を歌っていた人に決定。
武器はロケットパンチとエレクトリッガー。12人の忍者を操り、得意技は録画を早送りしてCM前でピタリと止めること。
口癖は「どこまでがセクハラなんだ?」

10月1日(日)

今週のハロモニ(テレビ東京でやってるモーニング娘とその周辺の宣伝番組)。
ゲストに森尾由美。
毎週、ゲストに何かを聞く本番組も、何の芸もない(私はそれが悪いことだとは思ってないが)森尾由美にはあまり聞くことがない。

あとはカラオケ歌ったりとかチャラけたことをしてました。

新聞のテレビ欄には「秋の特別版 後藤VS安倍」と書いてあったが、番組の内容がまったく関係なくいつもどおりだったところもスバラシイ。

さて、森尾由美について、私もアイドルマニアってほどではないがちゃんと書いておかねばなるまい。

森尾由美は66年生まれ、83年レコードデビュー。
ちなみに80年が松田聖子、82年が中森明菜、早見優、松本伊代、シブがき隊、石川秀美、三田寛子などがデビューしている。82年は、「アイドル」というと一時期この年デビューの人々が思い浮かぶほどの新人豊作の年だった。

その翌年の83年、アイドル人気の勢いを背負うプラス要素の反面、ライバルがたくさんいるというマイナス要素も持ちながら森尾由美登場。デビューシングルは「お・ね・が・い」(これがいちばん有名か?)。私が聞いたことがあるのはこれも含めセカンドシングルB面の「お料理マンボ」、サードシングル「天気予報はI Luv U」。それから翌年までシングルとアルバムを数枚出している。

「ハロモニ」ではプッチモニの歌を歌わされて「むずかしいわ〜」とか言ってたが、もともとそんなに歌がうまい方ではナイ。
微妙に音程が狂い、うまさよりもかわいさで売るタイプのヒトであった(その後猛特訓してうまくなったかもしれないが、知らない)。デビュー当時で言うなら、モーニング娘。の方が比較にならないほどうまい。

ルックスは、デビュー当時堀ちえみ型のモッタリしたタイプが主流の中、ホットパンツ(何という名称か?)をはいたりしてスマートなイメージ。かといって大沢逸美のようにボーイッシュではなく、早見優のように帰国子女ライクな感じでもなく、あくまでもかわいさをウリにしたアイドルであった。少なくとも、デビューして3曲は歌詞がいかにもなブリッ子アイドル調だったことからもわかる。

セクシー水着グラビアショットなども展開。手足が長くモデル並みの容姿で、これまた堀ちえみ型のタヌキ型アイドルとはちょっと違った印象であった。

その後「元気が出るテレビ」などのレポーターをやる。しかし「バラドル」というイメージが不思議となく、まあかわいい子がバラエティに出ている、という感じ。
そして結婚し、トーク番組「おそく起きた朝は……」が現在まででいちばん「当たっている」と言えるのかな?
以降、堀ちえみ〜榊原郁恵ラインの「子育て含む主婦業と仕事両立してますタレント」として君臨。しかし堀ちえみや松居直美などの「所帯じみた感じ」をウリにしつつ、ピンクハウスみたいな服を着て平然としているなど、そのカワイイ系のルックスを武器にその他の主婦タレントと差別化を図っている存在である。

要するに、いい意味でも悪い意味でも後輩に伝えることなど何もないタイプのヒトなのであるが、私は基本的にそういうヒトは好きである。
陰でどんな努力をしているかもわからないが、少なくとも表面的には「存在」だけをウリにしている感じでなかなかイイ。同系統に「結婚してからの松本伊代」がいるが、松本伊代ほどキャラが立っていないだけに、見過ごされやすいタレント(才能)とも言える。

(以上、新田五郎アイドル辞典より抜粋(嘘))



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