◆ 2000年4月上旬 ◆

4/1〜10
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4/10(月)……ステータスは捨てたっす

 自作PC系のWebマガジン「/Vmag.OnLine」がいろいろなバグを残しつつも、いちおう創刊。かなりギリギリまで、というか公開してからも綱渡り的な作業を続けていたのでえらく疲れた。Webマガジンの場合、紙と違っていくらでも公開してからも直しようがあるため、つい「あそこを直せ」「ここはこうしたほうが」となっちゃって、なかなか作業に区切りがつかない。っていうかまだけっこうバグあるし……。
 というわけで今日はエースネクストとか単行本もいくつか買ったのだけど、気力体力的な問題でさすがにそこまでは読めず。

【雑誌】ガロ 5月号 青林堂 B5平
 なんか再復刊ガロは、回を重ねるごとに充実度が増してきているような。今回からガロ漫画賞の入選作品も掲載されて、おなじみどころ以外も読めるようになったし。少しずつ動きが出てきてよくなりつつある。
 津野裕子「鱗粉薬」。素晴らしい。繊細でどこかエロティックなイメージが、ごく自然にかつ脈絡なくつながれていって、読者を思いもよらぬ地点に導く。表現の気高さ、きめ細かさなど、その完成度の高い作風に酔いしれる。丸尾末広「無神経かさねが渕」。今回は爆発的にいい出来ってわけではないが、手堅く退廃的で耽美的(なんかヘンな言い回しであるが)。川崎ゆきお「大阪ダンジョン」。飄々としたリズム、身体になじむじんわりとした読み心地など、なんだかずっと読んでいたくなるような気持ち良さがある。大越孝太郎「天国に結ぶ恋」。シャム双生児な兄妹(姉弟)の物語。清らか&エロティック。今回が第2回だが、これからの展開も楽しみである。みぎわパン「父のいなか」。ノスタルジックなイメージの連続。みぎわパンの風変わりに拡大したり、ひね曲がった感じの視点が絶品。今回の見せ場は、一ヶ所に集められてわちゃわちゃと動くアリジゴクの群。
 ガロ漫画賞の入選作品、クボイミサ+クボイサチ「これが私のステータス」。上半身裸の女子バレー部の青春。絵柄はなかなか繊細ながらすっとぼけたことやってて楽しい。まだ少し大人しいところもあるが、磨けばかなり光りそう。三本美治「テロル」は、ひょんなことから地味なアイスホッケーを人気スポーツに押し上げることになった男の物語。ゴチャゴチャとしてエモーショナル。キクチヒロノリ「産院ミドリゴ」。今回はまた圧倒的にテンションが高い。いつものごとくキャラクターたちがとても素っ頓狂だが、今回出てきた「あぶないおやじ」はその最上級なキャラ。このうえなく調子っぱずれに幸せそうな表情が圧巻。顔の絵だけで圧倒できちゃうんだからやはり強い。逆柱いみり「恐怖博士の花嫁」。何気にけっこうダイナミックなことをしてたりもするのだけど、逆柱いみり世界だとそれもこれも当たり前のように、逆柱的平面の一部としてごく自然に溶け込んでいる。読んでいるだけで持っていかれるドラッグ的表現はますます磨きがかかってきた。イカす!

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 4/24 No.19 小学館 B5中
 高橋しん「最終兵器彼女」。彼女は彼氏の知らないところで戦闘をこなし、知らないところで変わっていく。極限状況が、恋の甘さ切なさをイヤというほど浮き彫りにする。鮮烈な読み心地でかなり良い。まああざとさもあるんだけど、そんなことを気にするよりも素直に楽しんだほうが得だ。柳沢きみお「SHOP自分」。出た! 怪しい大家さんの人生論。この人、なんだか昨日忽然と「男の人生はコレではないのかってヤツ」に気づいてしまったらしい。オヤジって素晴らしい。あと、最後にチョクがセロリを食べるくだりなんかも味があっていいなあ。物語の展開においてなんも意味がなさそうなエピソードが、なんの気負いもなく、ごく自然に挿入される。絶妙の呼吸だ。

【雑誌】ヤングマガジン 4/24 No.19 講談社 B5中
 望月峯太郎「ドラゴンヘッド」最終10巻の発売が4月21日に決定したとの報あり。
 安達哲「バカ姉弟」は、おへそをとろうとするカミナリさまvs.バカ姉弟。どうにもゆるーい雰囲気でたのしいなあ。バカ姉のつるんとした頭のフォルムを見ていると、つい触ってみたくなる。久々登場、蓮古田二郎「しあわせ団地」。2週連続登場。そして、単行本第1巻が5月8日に発売決定だそうじゃないっすか! 脊髄反射的に買いなので、強調するまでもないけど買いですな! 今回はダメ夫が、例によってくだらない夢想を膨らませて、妻はまたしても迷惑を蒙る。一歩も前に進まず、むしろ後退していき続ける夫婦(主に)のレベルの低さが快感。このうえないうっとうしさを、サラリと描ける特異な技能の持ち主。日本橋ヨヲコ「極東学園天国」。正々堂々と、青春を語れる言葉の力強さにジンとくる出来栄え。小細工せずにハードヒットしたくなる気持ちのよい直球勝負。藤枝岬「芸人って」。デブ女&フツーの女の漫才コンビ。デブ女のみがTV番組からのお声がかかり、フツーなほうは面倒くさそうに漫才から引退〜。クライマックスがクライマックスっぽくない、地味でかつ飄々とした雰囲気が味わい深い作品。

【雑誌】週刊少年ジャンプ 4/24 No.19 集英社 B5平
 岸本斉史「NARUTO」。かなり山場的展開。ついにナルトの中に眠る力が発動……といった感じ。ハッタリの利いたダイナミックな表現ができているし、面白く読める。河下水希「りりむキッズ」。クールで硬派な男子学生の前に現れた、ピッチピチにかわいい女の子の姿をした夢魔リリム。彼女を巡るちょっぴりラヴ風味なドタバタもの。絵柄的には桃栗みかんとか、そこらへんに近い。ちょいとHめでキュート。

【雑誌】ヤングキング 5/1 No.9 少年画報社 B5中
 沖田龍児「ガチンコ勝負伝説 間男」。スケベで妙にノリが軽く、でもガチンコで破天荒なおすもうさんモノ。なんか今回はいきなり間男がモンゴル相撲の横綱になっているところから始まる。珍妙なノリで力づく。なんかつい読んでしまう、案外面白い作品。

【雑誌】零式 Vol.16 リイド社 B5中
 むつきつとむ「としうえの魔女たち」。としうえだけど子供みたいなヒトと、おさななじみで絶倫な女の子の間で揺れる男……といった構図。子供みたいな小鳥さん(という名前)がかわいいというのと、濃厚なラブコメ風味がヌルくてほにゃほにゃとさせてくれる作品。安森然「流体機関」。一部仕上げが十分でないっぽいところがあるけれど、ファンタジー風味を強く感じさせる絵柄がとても達者。下半身が馬の六肢族の住まう世界の、異国情緒……ってわけでもないんだけど雰囲気をしっかりと出せている。目黒三吉「巨乳の国π」。絵はうまい。お話はフツー。上連雀三平「淫肉交姦日記」。上連雀三平としては、いまいちおちんちんのダイナミズムが足りぬ。もっとキャラを立て、そしてマラを勃てるべし。夕雅紅葉「へんしゅー」。女たらしの評判のある作家を前にして、何気ない会話の端々から勝手に妄想を爆発させている女編集者のお話。ぬいぐるみ的なふかふかした暖かさのある絵柄が印象的。御形屋はるか「PINK PARADE」。美少年長官と、女賊のデタラメにラヴラヴな物語。ショタはかわいらしく、そしてドタバタは楽しく、キュートさと勢いが同居。このシリーズはけっこう好き。


4/9(日)……濃いのカリーうどん

 うーん、たくさんの人間の共同作業でWebを作るってのはなかなかたいへんなもんです。会社に泊まりつつ痛感中。

【雑誌】MUJIN 5月号 ティーアイネット B5平
 全般に内容がハードでガッチリ実用的。ではあるのだが、俺としては夢雅やMUJINといったところはいまいちギンギンこない。ハードなエロをやっているのだけど、情緒が足らず一本調子な感じがするというのと、全体に作品ごとのページ数が少ないような気がしてしまう。基本的によくできているし、パワフルで瞬発力は素晴らしいが、ねちっこさももっとほしい。ページ数が足りなめなのは、その分続きモノが多いので、単行本でまとめ読みすればある程度カバーできそうにも思う。
 巻頭カラーはMINE「公園にて」。公園で眼鏡っ娘がズブズブに犯され続ける。男をどういうフォーメーションで配置したら実現できるのだろうと思ってしまうほどに、ちんちんの本数が多く、ちんちんファンにはたまらない作品。ご立派。山田タヒチ「−梢−」。ちんちんを透明に描いて女性器の中をどどーんと、これでもかとアップにするアングルはなかなか迫力あり。甘詰留太「お父さん療養中▽」(▽はハートマーク)。MUJIN初登場だけど、これって絵柄から判断するにどうもA・浪漫・我慢くさい。端整で洗練された線で、少女を生っぽく描ける人で、ロリ系ではなかなかイキがいい。そしてゴブリン「ディルドー・ファイター 綾乃」がなんとも異彩を放っていて素晴らしかった。暴虐なかだし漫画の第一人者であるゴブリン先生による、女バトルもの。筋肉ムキムキな女闘士二人が、相手にディルドーを突っ込むことを目的とする肉弾戦を展開。観客の男はバトル中の二人に好きなようにザー汁をぶっかけてOK。そして負けたほうは観客たちに凌辱。合計83発! さすがゴブリン先生、容赦がない。

【単行本】「恋の狩人▽ 白いガクラン2 権田原まさ子の愛」 しりあがり寿 新潮社 A5
 タイトルの▽は例によってハートマークの代用。「恋の狩人▽権田原まさ子の愛」「トモ研部長 白雪姫男」「カラオケBOXER より子」が収録。主人公たちの珍妙な行動が楽しく、ナンセンスぶりあふれる一冊。爆発的ってほどではないけれども、それなりに面白い。


4/8(土)……犀、怖えっす

 休日出勤するも収穫なし。途中でメシを食いにいったさいに、味噌汁をひっくりかえし、ズボンとYシャツ、それから上着を味噌くさくコーディネート。結局、会社に常備しておいたスウェットに履き替えそのまま帰宅。休めばよかった……。

【雑誌】YOUNG YOU 5月号 集英社 B5平
 山下和美「BARA BARA」。音楽関係の仕事につけると信じてレコード会社に入社したが、販売部門に回されてずっとパソコンで数字を入力してばかりの日常にうんざりしていたOLが主人公。そんな彼女の地味で退屈な職場に、やたら派手な服を着て自信満々に見える派遣社員が入ってきて、それをきっかけに彼女の生活は回転を早め、動き出していく。ポジティブできれいにまとまった物語。ただ、最近の山下和美の諸作品の出来から考えると、今回は平凡な出来に思える。鮮烈で爽快な見せ場がいつもより少なめで、ちんまりした印象。池谷理香子の読切が掲載。「近距離恋愛」前編。主人公の女性が、前の男のところから実家に出戻ってみたところ、実家の店では彼女の初恋の男がバイトとして働いていた……というところから物語はスタート。しっかりとしているけれども肩の凝らない自然な描線が、物語にビシッとハマっていて面白く読める。鴨居まさね「オカメと巻毛」後編。おお、面白いではないですか。前編では幼馴染みの二人の男女が成長していくさまを子供のころから描き、今回は大人になってからのお話を中心に構成。安易にハッピーエンドに持っていかず、とことこと寄り道したりしながら物語を進めていく。余裕のある呼吸がなんとも心地よい。

【雑誌】FEEL YOUNG 5月号 祥伝社 B5平
 三原ミツカズ「DOLL」。未来が視える能力のおかげで新興宗教の教祖にまつりあげられてしまったが、その能力とひきかえに7歳のころから成長が止まってしまった女性。能力のおかげで人並みの生活ができなくなり、その心には孤独感が深く巣くう。そんな彼女が、とある相談者が連れてきたDOLLの少年に心惹かれ外に抜け出し、ほんの短い時間、彼と二人の時を過ごす。能力者の苦悩と逃避、そして癒しとポジティブさを、きっちりと短いページ数の中で描きお話をまとめてくる。その手際はとても鮮やか。作:岡田ユキオ+画:柏田コッコ「ラヴ・エスプレッソ」。やたらに濃厚な顔の男女の恋愛模様を、ドタバタと楽しく描く。大げさでコミカルな描写が面白い。それから、やまじえびね「雨が降っていた」も良かった。男の人を心底好きになったことがないまま大人になった女性が、もう一人の、似たものを持つ女性に出会う物語。描写が静かでさりげなく、深みがある。

【雑誌】月刊少年エース5月号増刊 サイコエース 角川書店 B5平
 作:大塚英志+画:田島昭宇「「多重人格探偵サイコ」の特別編集版。まるで単行本のカバーを外すと出てくる中表紙みたいな装丁がなかなかかっこいい。内容としては、「多重人格探偵サイコ」のキーワード的なものが出てくる回のみを断片的に見せるという感じ。カタルシスが得られるところまでは語られず。グイグイと読者を物語に引き込みつつ、あくまで思わせぶりな段階で終始する。「おあずけ」状態になるため、つい実際に単行本とか買って読んでみたくなる。フラストレーションはたまるが、なかなかうまいつくりである。
 さて、まあそれはいいとして、この本で注目はむしろ後半。作:大塚英志+画:山崎峰水「黒鷺死体宅配便」、清水栄一+上田智裕「死神少女」、そして比古地朔弥「彼岸の人」が掲載されているのだ。まず「黒鷺死体宅配便」は、死体と話したり、チャネリングしたり、ダウジングしたりと、それぞれに特技を持った奴らが集まって、非業の死を遂げた男、というか死体の願いを叶えてやるというお話。山崎峰水はおそらくは山崎浩と思われる。ミステリアスにお話は進み、それなりに読みではある。「死神少女」はスラリとして、省略が心地よい絵柄が特徴。お話的にはさほどすごくはないけど、首の細い少女の立ち姿に風情がある。それから比古地朔弥だが、こちらはとある連続殺人犯と彼を担当した刑事のお話。殺人を淡々とこなし、罪悪感に鈍感になってしまった男の告白を、落ち着いた筆で描く。ちょっと道を踏み外してしまったばかりに、引き返せない彼方へと行ってしまった男の告白にはゾッとする迫力があってそれなりに面白く読めるものの、比古地朔弥としてはやはり窮屈に描いているなーという感じがしてしまう。もっと比古地朔弥が奔放に描いていけるような場が見つかるとよいのだが。というか「けだもののように」を雑誌で掲載してくれるのが一番いいような気もする。もしくは単行本化。ああ、アンケートのほうで投票しときゃよかった。


4/7(金)……おやこダカ

 仕事をそそくさと片付け(いや、片づいてはいないか)、とあるライター仕事の打ち合わせのため先方の編集部へ。まだ名前は出さないけど、ある漫画家さんのインタビューをやってほしいとのこと。相手はものすごく好きな作家さんなので、メールで仕事の依頼をいただいたときはすごくびっくりしてしまったが、結局お仕事は受けることに。漫画家インタビューはするのは初めてだし、すごくいい経験になると思う。頑張りまっせ。続報はまたそのうち。

 日付変更線寸前にホットミルク6月号ジャンキーズ用のレビュー原稿をアップして送信。締め切りとして設定されていたラインはいちおう死守。本当は明け方くらいに書き終わっていたのだけど、プリンタ出力&校正は会社から帰ってきてからしたので送信は結局夜になってからとなったのだった。

【雑誌】花とゆめ 4/20 No.9 白泉社 B5平
 今回のふろくは「天使禁漁区」の「VISITING CARD」。ようするに名刺みたいなもの。二つ折りでプリクラを貼っておくスペースもあり。シールも付いているのがうれしいところ。やはりシールでしょう。
 日高万里「世界でいちばん大嫌い」。スッキリとした絵柄と微笑ましいお話で気持ち良く読ませる。恋に浮かれるトキメキと、見た目のスラリとしたかっこよさがいいバランスで共存。樋口橘「MとNの肖像」は連載2回め。前回で実はMであることが判明したヒロイン。でもそれがバレちゃった相手の美少年も、これはこれで問題ある奴で……という感じ。ドタバタと楽しい。ハッキリした描線の絵柄もなかなか。高尾滋「ディアマイン」。今回も端整で気持ちの良い絵で心暖まるお話。いい調子。日渡早紀「宇宙なボクら!」。すぐ顔をまっかにするヒロインの女の子がかわいくていいですな。あと、桜井雪「ショート寸前!」は、背が高くてスラリと手足の長いヒロインが魅力的。シンプルで気持ち良く軽やか。

【雑誌】ビッグコミックオリジナル 4/20 No.8 小学館 B5中
 水島新司「あぶさん」。ついに親子対決実現ですか。恐ろしいことでござんすな。今年はこのネタでいくらでも引っ張れそう。秋月めぐる「リストラQ」が掲載。今回オリジナルを購入した理由はコレ。ただ、内容的にはかなりお仕事的。まあきっちりまとまってはいるんだけど。リストラされて再就職を目指すけれどもなかなかうまくいかない元保険営業マンのおっさんが、町で出会った若者のアドバイスにより再就職成功するまでの物語。ああ、やっぱり秋月めぐるにサッカー漫画を描かせてほしいなあ。「職業・代表監督」なんてどうだ。面白いと思うんだけど。

【単行本】「フローズン」4巻 山崎さやか 講談社 B6
 桃花の、ズバッズバッとキレのいいセリフの数々が気持ちいい。ぐちゃぐちゃとおためごかしをいったりごまかしたりしない潔さは単純に爽快。ポジティブな気分になれる物語である。

【単行本】「海猿」5巻 佐藤秀峰 小学館 B6
 海上保安庁勤務の大輔の、友情あり涙あり恋あり、そして命を賭けるだけの使命ありの青春物語。佐藤秀峰の漫画は絵、ストーリー、演出など、漫画を作るうえでの土台が骨太でしっかりしており、素直に面白く読める。アクションシーンの迫力、女性の魅力、友情の素晴らしさなどなどを、実に真っ正面から逃げずに描ける技量の持ち主である。こういうど真ん中のストレートで勝負できる、太いごはん系な作家は貴重である。たぶん、少年漫画を描いても相当にイケる人であろう。


4/6(木)……トライだ! B7

 ビーナナミニサイズ! というわけでB7ミニサイズのシステム手帳を購入。今まで手帳的な用途は、ちょっとしたメモとDataSlimで行っていたのだが、あえてアナログに戻してみる。DataSlimの主な用途は、漫画購入予定の参照だった。アドレス帳の機能を工夫して使っていたのだけど、1画面6行だとやはりいまいち直感的でない。そのほか、別に1日のスケジュールが何本もあるような状態ではないので、スケジュールも2週間くらいをズバッと一覧できるほうがありがたい。アドレス帳については、追加/訂正/削除とソート、検索が楽なんで電子のほうがいいのだけど。とりあえずまずは、漫画購入スケジュールをExcelにコピー&ペーストして、B7サイズに合うように縮小印刷。システム手帳のリフィルにのりでぺたぺたと貼り付けてみた。うむ、なかなかいい感じである。調子に乗って、取材予定のFAXとか行き先地図とかも縮小して貼っつけておく。俺はわりと飽きっぽいタイプなので、この形態がいつまで続くか分からないけど、どっちみち取材時のメモは紙でないとやっぱりキツイので手帳自体は使い続けることになると思う。

【雑誌】ヤングキングアワーズ増刊5月号 OURs2001 少年画報社 B5平
 OURs2000はあまりに作品のカラーが揃いすぎて退屈な雑誌だったが、今回は一変。瑞々しく実力のある顔ぶれを揃えて、とてもよく出来た雑誌になっている。執筆陣は、犬上すくね、ひぐちきみこ、大石まさる、おがきちか、黒田硫黄、TAGRO、西川魯介、犬丸、伊藤伸平、どざむら、比古地朔弥、小石川ふに、ちばぢろう、小野寺浩二(G.B.小野寺)、小田すま、宮下未紀、樹るう、九尾たかこ、森見明日。みんな非常に丁寧に描かれていて面白く読めた。ただ、俺の好みからいうともっとダイナミックでいい意味での荒っぽさを持った作品も何本かあるとうれしかった。甘いけれどもベタベタしない描写でこちらの弱いところをつついてくるのは巧みだが、ちとマイルド過ぎるようにも思うのだ。
 で、今回一番面白いと思ったのはTAGRO「トリコの娘」。とある男の部屋へいきなり押しかけてくる炊飯器を抱えた女性。含みのありそうなセリフ回しが続き、落ち着かない視点が不安感をあおる。物語の仕掛けも巧妙で、グイと引き込まれて読んだ。全体に漂うもの哀しい雰囲気もガツンと来る。甘いだけでも、哀しいだけでも終わらない構成はお見事。黒田硫黄「自転車フランケン」は、とある水商売の女性が自転車に乗っているところ、自転車に乗りたそうに近づいてくるフランケン的人物のお話。力の抜けた描写が心地よい。8ページと短くかるーくするりと読める。巻頭カラー「犬上すくね」は、彼女と犬男が一緒に帰省。口当たり良いメロメロなラブ・ストーリー。あくまで軽やかに、そして芯から心をとろかしてくる。大石まさる「さくらなはーと」。こちらも甘ーい。初恋テイストあふれる物語で、読んでるとその甘酸っぱさにジタバタしてしまう。むずがゆさでいえば、この本ではトップクラス。こういうのは大好きですわい。
 犬丸「エターナルブルー」は4色カラー8ページの掌編。ナチュラルな味わいで、テラテラとした、でもしつこくない、質感のある4色塗りが美しい。どざむら「水の中の少女」。ただの水着姿なのに、この人の絵はなんだか生々しさがあって妙にエロチックである。比古地朔弥「あかるい農村」。タダの農家の若旦那に見えて、実は忍者な主人公の、村を守る地味ーな活動をほのぼのと描く。比古地朔弥作品の中では飛び抜けてヌルい。

【雑誌】モーニング 4/20 No.19 講談社 B5中
 幸村誠「プラネテス」。今回は休暇で地球にある実家に戻ってきたハチマキ、それから同行したユーリと、宇宙へ飛び出る日を目指してロケットの実験を続けているハチマキの弟を描く。宇宙と地球の境界というものが、今回のキーワードとなっている。生きていく場所としての宇宙をここまで描いてきたこの作品だが、それをさらに拡張した感じ。宇宙は行く場所ではなく、いる場所だってこと。第1、2話ほどの迫力はないがなかなかいいお話。井上雄彦「バガボンド」。ついに両雄動く。この激突もかっこいいけど、今回は上泉伊勢守であろう。柔和な顔だがスケールがデカい。きくち正太「おせん」がまたしても登場。粋な世界を手慣れた筆致で描写。

【雑誌】ヤングサンデー 4/20 No.19 小学館 B5中
 一色登希彦「ダービージョッキー」(原案:武豊+構成:工藤晋)。なかなかいい感じで展開している。描写に端整さと荒々しさが同居していて気持ちの良い画面。今回はサイクロン猿橋「ときめきヒルズ高校白書」が1周年記念で巻中カラー&4本立て。こりゃあもう1000万トキメキくらいか? グニャティック星人のグニャラ君がトキメキを集めて幼虫から大人に成長しようとする物語。脱力系のギャグがけっこう楽しい一作。山本英夫「殺し屋イチ」。ついにイチの戦闘がスタート。どんな暴力が、激痛が生まれてくるのか。ワクワクドキドキ。新井英樹「ザ・ワールド・イズ・マイン」。モンちゃんたちが笑いさざめきながら虐殺していく裏で、キャラクター立ちまくった刑事たちの物語も展開。過剰なアクションと強烈な個性。すごい。
 さて、次号からは奥瀬サキ「コックリさんが通る−昏い刀−」が短期集中連載でスタートするらしい。短期集中なので、単行本になるかどうか分からないし、ファンだったら雑誌買い&キリヌキ必須でありましょう。

【雑誌】ヤングジャンプ 4/20 No.19 集英社 B5中
 巻頭カラーでふなつ一輝「黄金の食卓」が集中連載スタート。熱血カレー勝負な料理漫画といったところ。カレーを食ってる女の子の表情がなんとなくHだ。壬生バロン「バラ餓鬼」。薬の行商中にチンピラにからまれている女の子を助けたトシ。助けた女の子に惚れられた気配。新キャラの少年剣士が何者かはまあアノ人だろう。役者が揃いつつある。

【雑誌】週刊少年チャンピオン 4/20 No.20 秋田書店 B5平
「東洋妖人伝用神坊」のいとう杏六の新連載がスタート。芸能界で巨大な力を持つゼニーズ事務所に突如現れたナゾの少年。人を惹きつけずにはおかない不思議な魅力を持った彼が、芸能界でのし上がっていくとかそういう物語であるようだ。絵はクセがあるけど、一筋縄ではいかないお話もハッタリをきかせつつキッチリまとめてくる人なので期待できそう。


4/5(水)……東京ほぐしゃショー

 コミックフラッパーの後ろのほうに付いている漫画新刊リストを見ていたら、羽生生純「恋の門(1)」「1ページでわかるゲーム業界」があったのでお買い物リストに追加。@niftyで落としてきた新刊発行予定リストにはたしかなかったはずだが、これってもしかして社名がエンターブレインに変わったせいかな?

【雑誌】週刊少年サンデー 4/19 No.19 小学館 B5平
 藤田和日郎「からくりサーカス」。ギイが身体を張って、自動人形たちと死闘する。悲愴感漂う戦いを、力のこもった筆で激しく描写している。久米田康治「かってに改蔵」。山田さんを始め、女の子の描写がスラリとしてい。安定感のある三角形。三好雄己「デビデビ」。初期のパンチラもりもり、いかなるときも乳首浮きまくりなサービス過剰路線がすっかり大人しくなって久しい。なんかコマの中でキャラクターを妙に小さく描いている感じがする。もっと大ゴマ、ブチ抜き、極端なアップがあってもいいんじゃないかなあ。

【雑誌】週刊少年マガジン 4/19 No.19 講談社 B5平
 赤松健「ラブひな」。南の島の二人。Hなハプニングも続出。いや、いつもどおりなんだけど、今回はいつにも増してサービスが行き届いているなあ、とか思ったわけだ。福本伸行「無頼伝 涯」。少年犯罪と冤罪を取り巻くハードな事情。これは案外、少年の教育にいいかもしれない。したたかなキレ者を育てるためには、甘くない現実も必要であろう。

【雑誌】ヤングマガジンUppers 4/19 No.8 講談社 B5中
 村田ひろゆき「ほぐち屋 張」。いつもやってる「ほぐし屋 捷」の、チャイナ子供編みたいな感じ。実は「ほぐし屋 捷」ってけっこう好きだ。決めゼリフ、「ほぐし屋 捷がほぐしやしょー」の「ほぐしやしょー」という部分に抜群の脱力感がある。なんかほぐれちゃうんですわ。一色まこと「ピアノの森」。このところズンズン面白い。カイと仲良くなりつつあるピアノ少女・誉子がどんどんかわいくなっているし、ピアノを弾いてるシーンも暖かく爽やかで読んでいてとても気持ちがいい。そして次回はいよいよカイの出番。楽しみだ。地下沢中也「毛付き!! フラン健DX」。馬鹿な男と巨乳系のしたたかな保険外交員のおねーちゃんのやりとり。リズム良く会話を転がしていく腕前がお見事。

【雑誌】コミックフラッパー 5月号 メディアファクトリー B5平
 竹本泉「トランジスタにヴィーナス」。最近、チュウがどうもお気に入りなようで。甘くてトロトロでいいですのう。駕籠真太郎「パラノイアストリート」。なんだかものすごくいろいろなモノが禁じられている町での物語。「笑」「怒」「座」「「酒」「前進」などなど、標識が各所に立てられており、その区間では該当することを行うのが許されない。ヘンな禁が続々とテンポ良く登場して面白かった。ますむら・ひろし「アタゴオルは猫の森」。今回は水でできた切手のお話。見せ場のコマが圧倒的に気持ち良く、ファンタジー心を刺激される。気持ちええ〜。SABE「串やきP」。串Pは新たな敵を得て、激しい闘いが行われんとしているが。さてさて。

【雑誌】ウインクル 5月号 海王社 B5平
 うらまっく「ウソツキ」。短編をきっちり作りあげる腕前はさすが。インパクトの面では少し足りない感じもするけど、きっちりまとまっている。ツリ目な女の子もうまい。RaTe「壁ノムコウ」。最近好調なRaTe。精液好きな女の子を、汁気たっぷりにいやらしく描く。肌の質感がもっちり滑らか。乳やほっぺたに心地よい重量感がある。山咲梅太郎「イノセント」。ちょっと知恵遅れ気味な妻を献身的に世話する男が主人公。「うー」「あー」といったしゃべり方しかできず、おしめも手離せない、でも身体は成人女性な妻に尽すのにだんだん疲れてくる夫。二人の様子はなかなか切ない。ラストはきれいにしめくくり、ちょっといいお話に仕上がっている。

【単行本】「NIGHT GALLERY I 桜色の肖像」 天竺浪人 コアマガジン A5
 いやーめでたい。これまで単行本未収録だった1993〜1996年発表作品を収録して一冊にまとめた本である。「薊の子ら」でも物語の端々でキーとなる役割を果たしていた不良娘の松本さん、そして彼女の友達である沢口瞳の辛くて精算できない過去が描かれる「LONG COLD WINTER」や、幻想的でかつゾッとするような美しさを持った「サクラの木の下で」など、そのころからのファンにとって単行本収録が待ち望まれていた作品が含まれている。このころは現在よりもさすがに絵は若干硬いところがあるが、鬱屈とした闇が色濃く、引きずり込まれるような深みがある。この単行本に関しては、近いうちに天竺浪人ページのほうでもっとしっかり書きたいと思うので、ちとお待ちを。


4/4(火)……怒りの求道

 ようやくホットミルク6月号ジャンキーズ用の読書終了。ほかの執筆者の人がどうやってるのかは知らないが、俺はそのときに担当する本については全部読み終わってからでないと原稿を書き始められないタイプ。日記も同様なのだが、1冊読んでは書き、また1冊読んでは書き……ということはできない。読みモードと書きモードを完全に分けないとダメなのだ。基本的にシングルタスクな人間なので、何かしながら何か別のことをするというのがすごく苦手。音楽聞きながら本を読むことさえできない。どっちも中途半端になるのでイライラしてしょうがないのだ。だから以前は、CDなどで音楽を聴くという習慣が全然なかった。音楽をきちんと聴こうというときはほかに何もしたくないんだけど、そうすると長時間じっとしてなければならず、さすがにつらかったのだ。今は文章書きと音楽聴きは同時にできることが判明したので、さすがに以前よりはだいぶ聴くようになったけど。

【雑誌】キングダム 2000/5 少年画報社 B5中
 大石まさる「みずいろ」。アワーズのほうはあんまりピンとこないが、こちらはとても面白い。ゆったりとして色っぽさもあって、爽やかな絵と、甘酸っぱいお話がとてもよくマッチしている。胸がきゅうとする甘さである。トロトロだ。佐藤祐介「よりみち」。子供時代の一風景を、ジブリ系の絵柄でノスタルジーも感じさせつつ、爽やかに描くといった感じのお話。まあまとまってはいる。ただこの路線は、例えば山崎浩などなどによってかなり描き尽くされているだけに、このレベルでははっきりいって弱い。雰囲気は好きだし、絵もなかなかいい雰囲気。でも小さくまとまりすぎ。これだけ予想の範囲内のお話で留めるならもっと技術的にうまくあってほしい。

【雑誌】漫画アクション 4/18 No.16 双葉社 B5中
 画:山上正月「ルパン三世」(作・監修:モンキーパンチ)。例の3人組が女装。案外かわいく化けてますな。とくに次元。さそうあきら「トトの世界」。香りの求道者にして代議士、そしてカリスマ的人物である津島南風を追う記者・山形。一連の事件に関する深い闇に近づきつつあり、緊迫感が増してきた。これからどう展開していくのか楽しみ。

【アンソロジー】「貧乳大王」 あまとりあ社 A5
 ロリとストレートにいいにくいこのご時世、貧乳という言葉はなかなか便利である。やってることはまあ似たようなもの。執筆者は、山野紺三郎、さんずい、流星ひかる、栗東てしお、てるき熊、かにかに、QUE?、三原ジュン、桐原小鳥。胸の小さい子をかわいく描ける、実力のある人が揃っててなかなか楽しめた。山野紺三郎のふにふに柔らかい頭身の低いキャラ、かにかにのスラリとしてるけど手足が長いけど柔らかそうであまえんぼっぽい女の子あたりもいいし、楽しげなストーリー展開の流星ひかる、ラフだけどかわいい絵柄でヤケクソなノリのお話を描くさんずいなど全般に充実。この中では、表紙も描いているかにかにがとくに気に入った。

【単行本】「アルコールラムプの銀河鉄道(下) 蠍の火」 しろみかずひさ 三和出版 A5
 上巻が出てから3年余り。首を長くして待っていた。表紙を見ただけでも分かる、細部まで精魂込めた描き込み、緊張感あふれる画面、そしてストーリー。絞り出されるような、切実な想いに満ちた作風は、読む者の心を震わす。実際、しろみかずひさの作品を読んでいると、俺の場合、肌がビリビリするのを感じてしまうほどだ。遠く、遠く、宇宙の虚空の中で自分の想いの行き着くところを求めて心を飛ばす。サディズム、マゾヒズム、ロマンチシズム。そして愛。この本については、近いうちにもっと根を詰めて書くことにする。そのときに「アルコールラムプの銀河鉄道(上)」「天気輪の丘で視た世界」についての文章も併せて書き直すつもりだ。ちょっと待っててほしい。

【単行本】「性獣花唇嬲り」 笠間しろう 笠倉出版社 A5
 御用聞きと奥様の不倫、麻縄、ずいきなどなど、いかにも和風エロ劇画〜という匂いがぷんぷん。じめじめした雰囲気のなかでねちっこくお話は展開。ストレートに実用系なエロ劇画といった感じで、それとはまた別のレベルで話が面白いといったことはとくにないので、このタイプの絵柄はヒットしないというタイプの人にはなじまないかも。

【単行本】「甘くてごめんね!!」 久藤清雅 コスミックインターナショナル A5
 うーん、まあそれなり。絵柄的にもお話的にもそこそこラインはクリア。ただ、どこを見てもだいたい美少女漫画標準レベル程度という感じがしてしまう。まあラブコメ風味はそれなりに押さえられているので、ライトでちょっとH……というあたりが好きな人にちょっといいかもしれないが、似たような作品でもっとうまいのはほかにもあるし。

【単行本】「声がでちゃう」 ぺるそな 二見書房 A5
 エロ劇画と美少女H漫画が、ちょうどいい割合で融合している。現在の若めの読者にとっても十分受け容れやすいペンタッチの絵柄をキープしつつ、ねちこい表現もイケる。実にしっかりしたエロ漫画という印象。

【単行本】「BAD MOON…」 たいらはじめ 富士美出版 A5
 剣と魔法系のファンタジー世界で、汚い策略で性奴隷にさせられたお姫様と女剣士が、さまざまな男たちによってたかって、というお話。ちょっと硬めな絵柄でまあそれなりに濃厚なエロを。まあいつものたいらはじめ節というか。もう少し別の引き出しも欲しいような気はするけど、とりあえずある一定層の実用目的には適うと思うので、これもまたよし。

【単行本】「ばなな果汁」 美女木ジャンクション エンジェル出版 A5
 本当は純情娘なんだけど、やたらとHな身体をしてフェロモンまき散らしている女の子と、勘違いで下僕になってしまった男の子の物語。全8話の続き物。手がめり込みそうなほどに豊満な身体をばいんばいん揺すり、汗をまき散らしてさかる美女木ジャンクションの持ち味は健在。今回はわりとラブコメ臭も強し。

【単行本】「義姉」 IDEA 司書房 A5
 年上のおねえさん系のお話が中心で、実用重視な作品が多い。乳は大きめでわりとガンガンやってはいるが、いまいち密度が足らない気がする。ボリュームがもう少しアップすると、実用に良さそうなんだけど。


4/3(月)……ほんとうにわいせつなことは、目には見えないんだ

 面白いギャグは最上である。面白くないギャグはその次に良い。(ベン・ニールセン「喜劇作家ペック」より)

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 4/17 No.18 小学館 B5中
 柳沢きみお「SHOP自分」。「借金百三十五万三千五百四十円」がチョクの肩に掛かってしまったらしい。そこまでこまかく書かんでも。高橋しん「最終兵器彼女」。やはり高橋しんは、女の子をどんどんどんどん、それこそもうどんどん書くべきだと思う。

【雑誌】週刊少年ジャンプ 4/17 No.18 集英社 B5中
 島袋光年「世紀末リーダー伝たけし!」。「わいせつ山」か……。やられた。ああ、でもこれ「わいせつやま」なのか。「わいせつざん」のほうがナイス語感だと思うのだが。作:真倉翔+画:岡野号「ツリッキーズ ピン太郎」。今回のシリーズは最後まで馬鹿馬鹿しくてよかった。オチもお約束でいいね。

【雑誌】ヤングマガジン 4/17 No.18 講談社 B5中
 山崎さやか「フローズン」。桃花をじわじわと追い込んでいく、レオの圧迫感、陰湿さが増大中。なかなか怖くて良い。こういう偉そうな人は苦手だ。安野モヨコ「花とみつばち」。猫だかなんだかの帽子をかぶってデートに駆けつける小松。たわけたアイテムからぐいぐいお話に引き込んでいく。長沢ちゃんもしたたかかつかわいいのう。笠原倫「ジェンマTHE PASTAMAN」はさわやかに第2シリーズ終了。力づくで読ませる剛腕ぶりがナイスだった。再登場期待。あとは「エリートヤンキー三郎」かなあ。なんとなく(作者:阿部秀司)。

【雑誌】ANGEL倶楽部 5月号 エンジェル出版 B5平
 いやー、毎号毎号テンションが高い! 「成年向け雑誌マークをつければ何やってもいいんか」雑誌の旗頭というか。とても極端なことやってる漫画が多いので、ビリビリしびれたり、思わず爆笑したり。
 爆笑組ではなんといってもMARO「母娘醇乎の宴」が素晴らしい。基本的には、未亡人&その娘が悪魔のようなシャチョさんに凌辱されまくるというお話なのだが、そのセリフのベタベタさ加減、脂っこいけどスコーンと突き抜けたノリの爽快さ、痛快なズレっぷりなどなど、濃厚なエロスなのに妙におかしい。今回のお話は、前号のラストページを見たときから楽しみにしてたんだけど、おうまさんが登場だ。詳しくは自分で読んでほしいのだが、とある金持ちの「自慢の馬」の名前を見た瞬間に思わず噴き出す。そして、とってつけたようにバサッと終わるラストのあまりの潔さ。淫鬼な金持ち男、荒井獣兵衛の表情にも得も言われぬおかしさが。MARO先生の天然ノリにはいつもながらズガーンとやられる。突っ走ってるぜ。それからげしょ一郎「ウエイトレスぱにっく」もなにげにイカす。絵はいかにもなアニメ絵でわりと稚拙なんだけど、ノリが珍妙。ふたなりのウエイトレス二人がからむというお話なのだが、エロシーンのそこかしこに飛び回る、テカりのあるハートマークの乱舞がとてもおめでたい。こんなとこにトーン貼って、いちいち削り入れなくてもなあ。まあおかげで楽しさが50%くらいアップしてるんでいいんだけど。
 ハードなお話の中では、奴隷ジャッキー「凌辱回廊」の血管がプチプチいいそうなテンションの高さがたまらない。主人公兄妹の堅い絆に嫉妬した女が弟を引きずりこんで、主人公兄妹に復讐。兄を鎖で縛り、妹を嬲る。女の子はとても可愛らしい絵柄なのに、やっていることはかなりエグい。追い詰められた女の子の顔の歪みっぷり、歯の食いしばりっぷりが怖い。吉良広義「ボトムノック」。この人のがっちり骨太で濃厚な絵柄は最近けっこう気に入っている。男根の邪悪さとか、クセはあるけど描画力は確かだし、なによりパワフル。

【雑誌】ホットミルク 5月号 コアマガジン B5平
 巻頭カラーで天竺浪人「甕」が掲載。電車内、眼鏡娘の目の前でOL風の女性が痴漢されている、おおなかなかエロいとか思っていたら、作者急病のため途中までの掲載になってしまったことへのお詫びコメントが。うーん早く続きが読みたい。田沼雄一郎「G街綺譚」。私立探偵にはやはり記者がつきもの。うんうん。それにしても助手のお嬢さまがかわいらしい。瑠璃えりか「うさぎ」。うさみみの女の子をエロエロな目に遭わせている男……とか思ったら。ライトな絵柄のわりに、なかなかクレイジーなことしてますな。瓦敬助「菜々子さん的な日常」。いや〜、毎度いいなあ。菜々子さんの健康的であけっぴろげなお色気にメロメロ。タカハシマコ「フェアリーテイル」は、相変わらず可憐な絵がお見事。
 今号のジャンキーズは調教コミック特集と砂のインタビュー。作家インタビューって好きでないほうなので、こちらはまだあんまりしっかり読んでない。なお、今回新刊単行本レビューは88冊。我執院譲治担当分は24冊。


4/2(日)……四角い頭をマルクスる

 オツアン4月「復刻希望の単行本」。なかか出足好調。開始して2日めが終了した時点で早くも投票数76/作品数57。これは今までよりもこまめなバックアップが必要そうですな。さああなたもLet's投票。

 ジャンキーズ用漫画をどかどか読む。今回はゴールデンウィーク進行にかかっちゃうので、締め切りが早いので読めるときに読んどかないと間に合わない。というわけで今日はどかーんと15冊。エロ漫画の場合、これだけ読んでも大して疲れないのはいいところ。

【アンソロジー】「学園性犯罪調書レポート」volume1 桜桃書房 A5
 性犯罪実録モノ。執筆陣は海明寺裕、南野琴、上総志摩、有坂亜摘、水原賢治、くまさん。企画モノのわりには、海明寺裕をはじめ実力派な人が揃っている。とはいえ、元ネタがあるだけにお話としてのダイナミズムはあんまりないかなーという印象。海明寺裕「送り狼」(女子高生連続SEX飼育事件)は、なんだか何人もの女生徒を手籠めにしていたエロ教師のお話。海明寺裕の本番シーンはなんとなく久しぶりに見たような。南野琴「束縛の果て」(女子高生24時間緊縛凌辱事件)は、達者な絵でハードな仕上がり。全般に、性犯罪を侵す男たちの短絡的で自分勝手な思考パターンの浅はかさが目立つ。あんまり事件性はなかったのに、周囲の風評や報道によって事件とされてしまったものもあり、そこらへんの料理の仕方は作家によってさまざま。
 ところでこういうふうにして実録報道モノに仕立てちゃえば、このご時世でも堂々「女子高生」って書いちゃっても大丈夫なのだろうか。途中までは普通のエロ漫画してて、最後の仕上げで実録っぽさを出してるみたいな作品もあるけど。

【アンソロジー】「淫爛教室」 メディアックス A5
 女教師モノといえば、女教師と生徒のラブストーリー、淫乱女教師が男子生徒を食いまくるか、生徒が女教師を凌辱するかのいずれかであることが多いが、この本は女教師緊縛系アンソロジー。執筆陣は、いざよいめぐみ、月都満天、ましみゆき、格闘王国、佐蔵久美、桃川げん、ありまきよしお、そらのつばめ。このなかでは格闘王国「女教師 明石三舞」あたりが濃いめの線でわりといい。でもまあ全体的にはさほど印象に残る出来の作品はない。

【単行本】「実録企画モノ」 卯月妙子 太田出版 A5
 ……ぐわー。スゲエ。絶句しちゃうわ、コレは。カルト系AV女優にして、インチキくさい企画屋の妻、そして一児の母である卯月妙子の日常を赤裸々すぎるほど赤裸々につづったエッセイコミック。製作会社のほうが引いちゃうくらいに、ウンコ・ゲロは当たり前。次に出番があるのに全裸でAD仕事やったり、生きたミミズまみれになってみたり。フツーに会社勤めをしているような人間には、いやたいていの業界人ではお呼びもつかぬほどのハードボイルドさ加減。夫に関する巻末のエピソードなんて、もう圧倒されるほかない。このたくましさ、強靭さ、そしてジャンキーさ加減には敬服してしまう。軟弱な躊躇などからズバッと解放された境地に生きる強者のなかの強者(社会的には弱者ではあっても)しか持ち得ない、異常なまでの迫力がビシビシと伝わってくる。とはいえ、コレを読んだからといって分かったような気になるのは禁物。俺にできるのは、ただただ「そういう人がいる」という痛快な事実をそのまんま受け取って素直に面白がることだけだ。

【単行本】「変態最前線」 VECSTAR 東京三世社 A5
 線はわりとしっかりしててきれいな仕上がり。女の子の表情もけっこうかわいく描けているし、実用面に関してはある一定のレベルはクリア。ただ、押し出しはあんまり強くないので、何か一つコレという特徴があるといいんだけど。

【単行本】「かわいい女奴隷」 ひんでんブルグ 松文館 B6
 ひんでんブルグミレニアム。まあいつもの調子で、美少女も美少年も感じまくり。ショタとノーマル、それから鬼畜、あとアニパロ系風味が同時に堪能できる一粒で何度も楽しめる系。きちんとエンターテインメントしてて立派。

【単行本】「女教師美代子【惑溺編】」 冬魔乱 ワニマガジン A5
 自らの性欲が凝り固まって具現化したナゾの化け猫・石松の力によって、美代子先生が毎回毎回アメイジングでガッツンガッツンにエロいめに遭遇。このエロシーンのテンションがやたらと高い。保健室のベッドから生えてきた無数のちんちんに腕といわず足と言わず貫通され性器だけにとどまらず全身くまなく凌辱されるとか、乳が突然頭の4倍くらいの大きさになってぐっちょんぐっちょんになって乳汁をふりまきながら感じまくるとか。めくるめく世界がハイテンションで展開され、なかなかナイス。

【単行本】「淫のひびき」 T・郁弥 茜新社 A5
 ぱっちりおめめで肉付きの良い女の子がばゆんばゆんと乳を揺らしてH。こぎれいさとボリューム感を兼ね備えているので、わりと汎用性が高い。

【単行本】「螺旋組曲」 悠宇樹 蒼竜社 B6
 再録。いわゆる「アニメ絵」といわれがちなタイプのエロ漫画としてはうまいほうで、けっこう人気のあった人。まあ今となってはほかにうまい人はいっぱりいるけど、スクリーントーンをたくさん使用したライトでキラキラ感のある絵柄で描かれたエロは、昔は新鮮に感じたもの。

【単行本】「PLUG IN」 赤木城吉 桜桃書房 A5
 絵柄としてはらーかいらむとかに近めかな。ライトなノリだが、おっぱいは手からちょっと余るくらい、ちんちんはかなり大きめ。実用性はそれなりにキープ。コレという特徴はないけれど、手堅くH。

【単行本】「ホケモン」 海野幸 竹書房 B6
 女保険医が、学校の男子生徒や先生たちを食いまくるというお話。基本的にSEXは女1男1、もしくは女1男2程度でそんなにハードではない。海野幸らしく、コミカルで気楽に読めるノリ。

【単行本】「マルクス・ガール」2巻 山本夜羽 秋田書店 B6
 ヤングチャンピオンで連載された、マルクス主義少女的学園青春物語。現在の高校生に、あえて革命だのなんだのいわせてしまうのはナンセンスかもしれないけれど、開き直って堂々と自分のいいたいことをいおうとした姿勢は下手な小細工されるよりかえって清々しい。ただ、物語ははっきりいって消化不良のまま終了。正直とても納得の行くラストではない。できることなら、作者自身が納得のいくとこまで描かせてあげてほしかった。キャラクターもけっこう立ってきてたし、伏線も張ってあってさあこれから面白くなるぞってところだっただけに。まあ機会があったら、いつか再挑戦してほしい物語ではある。

【単行本】「秘密戦隊アワレンジャー」 ペイントロボ 日本出版社 A5
 おお、こりゃおもしれえ。いかにもロリ系な少女っぽい表紙絵ながら、かなりすっぽこな戦隊ものエロギャグ。アワレンジャーの構成員は、アワレッド、アワバンブー、アワマフィア、アワプリンセス。のっけからアワプリンセスが、男隊員の慰みものにされてて、地球を守るとかそんなことはわりとそっちのけ。敵組織が攻めてきても、どつき漫才ノリ。そのほかの収録作品も飄々とギャグやってたりして、なかなかお見事。

【単行本】「禁猟地帯」 嬉野めぐみ 桃園書房 A5
 かわいらしめな絵柄だけど、美少女漫画としてはわりとハードにSM。ものすごくギチギチというわけではないけど、巨乳+ソフトSM好きな人にはよろしいんではないかと。

【単行本】「茜ちゃんPANIC!」 のぎまこと 桃園書房 A5
 のぎまこと名義では久々の単行本。コスプレ少女・茜ちゃんが、よりコスプレ元ネタの女の子と近づくためキャラ作りの一環としてやりまくり〜というお話。毎回毎回、どこかで見たようなコスプレをしてエロというとても分かりやすいコンセプト。明るくかわいく、そして元ネタを知っている人の心をつかみつつそれなりにHに転がしていく。健康的なエロス。まあコスプレの元ネタのコアなファンにとってはなんてことないかもしらんけど、ちと強引ながらきちんとエロを入れてまとめてあるので、広い層が気軽に楽しめそう。

【単行本】「誘惑のVitamin」 みやもと留美 双葉社 A5
 みやもと留美といえば眼鏡っ娘。表紙ももちろん眼鏡っ娘だ。中身の眼鏡率は11作品中4作品なので、みやもと留美としては若干少なめか。アクションピザッツ掲載作品を収録。手慣れてはいるけど、ちょっと気の弱そうな眼鏡っ娘たちを登場させつつ、それなりにかわいくきっちりまとめる腕前はさすがベテラン。


4/1(土)……選り好みっくす

 TINAMIX更新。毎月1日更新号のほうで書いてます。今号は2000年1〜2月の漫画を振り返り中。前号では1年分、今回は2ヶ月分だったが、次号から1ヶ月分ずつにできる見込み。そのぶん、そのときどきでテーマを決めて雑文的なことも書いていければとか考えております。

 昼過ぎにごそごそ起き出したが、どうも頭がぼーっとする。心なしか身体も重い(まあ実体重も軽くはないが)。睡眠不足なせいかなーとか思っていたら、どうも風邪を召してしまったようだ。セキや鼻水は全然出ないが、熱が出てお腹にくるタイプ。お腹にくるといっても下るのではなく、もやもやとした鈍痛が続く。俺が風邪をひくときはわりとこのタイプが多いのだが、今までの経験からいうとこの風邪は、薬を服んで寝てればたいてい朝起きたころにはケロッと治っている。今回もそうだといいんだけど。

【雑誌】ビッグコミックスペリオール 4/15 No.8 小学館 B5中
 星里もちる「本気のしるし」。性格のキツイお局タイプの先輩OL、それから甘っちょろい後輩OLに二股中のサラリーマン。両方とも好きではあるのだが、心は冷めきっている。そんなとき、彼の前に現れた不思議な雰囲気を持った女性……といった感じで物語は始まる。星里もちるの作画は、なんだかまた少し大人びてきた感じ。東本昌平「SS」。クルマ漫画としては地味ではあるが、力の入った作画、奇策を用いぬ逃げのない堂々とした表現でなかなか読みごたえあり。作:花村萬月+画:さそうあきら「犬犬犬」。マヒケンの冷酷さ、凶悪さが際立つ。

【雑誌】ヤングキング 4/17 No.8 少年画報社 B5中
 本当は月曜日発売だったはずだが今ごろ入手。月2雑誌は気を抜くと買い忘れてしまいがち。
 有村しのぶ「チェリオ!」。今回はサービスシーン多め。有村しのぶ描くところのエロスは、実用に供すほどではないけれど上品な色気があって好きだ。沖田龍児「間男」。助平力士のドタバタ相撲漫画。最近はわりと熱血した展開。脂っこくて力づくなストーリーで、なんだかけっこう読んでしまう。

【雑誌】ビジネスジャンプ 4/15 No.9 集英社 B5中
 冬目景「イエスタデイをうたって」と甲斐谷忍「ONE OUTS」が再開。「イエスタデイをうたって」のほうは月イチ連載になるそうな。毎号掲載でないのは、最近の仕事量、クオリティからいって賢明な判断。ついに表紙まで飾ってしまった作:近藤雅之+画:有賀照人「警視総監アサミ」は、また例によって意味なくパンチラが。大した意味を持つシーンでないのに、やけにコマ数が多く、そしてコマサイズがデカい。ここらへんの唐突さと、不自然な比重の高さが奇妙な味わいとなっていて面白い。そのほか作:夢枕獏+画:谷口ジローの山岳モノ「神々の山嶺」も面白い。「イエスタデイをうたって」「ONE OUTS」の復活で読む作品が増えたし、けっこう充実してきている印象。

【アンソロジー】「COMIC G:drive」vol.1 桜桃書房 A5
 パソコン美少女ゲーム系アンソロジー。ゲーム、ましてや美少女ゲーなどほとんどといっていいほどやらない俺がこの本を買ったのは、海明寺裕の作品が掲載されているから。ネタにされているのはアイルの「M.E.M.〜汚された純潔〜」。元ネタのゲームは全然知らないんだけど、豪邸にオブジェとして配置されている調教済みの全裸の女、肛門がグラス代わりでワインを継がれている女性など、海明寺裕K9的世界がこちらにもありありと。元ネタのゲームもこんなにイカれてるんだったら、ちょっと見てみたいところではある。

【単行本】「弥次喜多 in DEEP」4巻 しりあがり寿 アスペクト A5
 薄暗い部屋で喜多さんを責め立てるように囲み、開かれる晩餐会の模様を描く「晩餐会」編の続きからスタート。このシリーズ、得体の知れなさ、登場人物の異様さなど、たいへんに怖いお話だった。そのほかも半分海に浸かった宿屋「シーサイド・イン」のお話や、「千年の宿」など、現実とも幻ともつかぬ境地へと読者を引きずり込む。現実認識をぐらぐら揺さぶる傑作。この巻も非常に面白かった。連載で「これからどうなるんだ」とはらはらしながら読むのもいいし、単行本でまとめて読んでトリップするのもいい。できれば両方で味わってほしいと思う一作。

【単行本】「Garden」 古屋兎丸 イースト・プレス A5
 圧倒的である。純粋で繊細な結晶体のように、端々を細かく細かく描き込まれた作画が、圧倒的といえるほどのボリュームになるまで積み重ねられている。その表現の美しさ、洗練具合、完成度の高さは他の追随を許さない。すでにワンアンドオンリーな位置に達している。とくに、海上にぽっかりと浮かぶ孤島で、何代にもわたって研究を続けている錬金術師、その弟子と少女の物語である「月の書」は、重厚感、繊細さ、センスオブワンダー、どれをとっても恐ろしいほどの出来栄え。鳥肌がビシビシ立ちまくる完成度を誇る。巻末の袋とじ「エミちゃん」は、残虐描写のオンパレードであるが、ただ単に無残であるに留まらず画面に作者自らの想念が叩きつけられており、グロテスクながらも気高い美しさをも備えている。「ユメカナ」における少女描写の華麗さ、ゾッとするほどに美しいカットなどなど、巧緻でめくるめく表現の数々。凄い。できればSuper FEEL掲載の大傑作「いちばんきれいな水」も収録してほしかったところだが。

【同人誌】「ergonomics-X」 <Reminiscences> 榊原薫奈緒子
【同人誌】「ERGONOMICS 7.0」 <Reminiscences> 榊原薫奈緒子/鳩麦月々/空手家罵留
【同人誌】「なころぽっくる」 <Reminiscences> 榊原薫奈緒子/鳩麦月々/松竜/佐藤登志雄
 ZetuMan等で活躍中、単行本「ちちばすと」(笠倉出版社)もナイスな出来栄えだった榊原薫奈緒子の同人誌3冊。プリチーな絵柄、美しい塗り、毒の利いたギャグなど、センスが非常に良い人。
「ergonomics-X」は、榊原薫奈緒子が各所で描いた細々とした仕事をぎっしり凝縮した一冊。雑誌掲載のこまごましたカットやら、コピー誌での漫画等が詰め込まれて約120ページ。それぞれの仕事に関する細かいコメントもついていて、隅々まで神経の行き届いた絵柄同様、几帳面でサービス精神旺盛な作り。「ERGONOMICS 7.0」も「erogonomics-X」同様に細かい。ログインに掲載されたカットなど。「なころぽっくる」はタイトル通りのナコルル本。いずれの本も、表紙の美しさ、それから中身も含めた作画のキュートさが光る。細かい原稿の集大成といった感じなのでガチャガチャした雰囲気が楽しい。


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