2008年3月下旬


3/31(月)……辛子まんたい

▼そういえばマンガ大賞2008についてここまで触れていなかったですが、自分も審査員として投票させていただきました。1次選考時に投票したのは以下の5作品。

「ハチワンダイバー」 柴田ヨクサル [Amzn]
「GIANT KILLING」 画:ツジトモ+作:綱本将也 [Amzn]
「はなまる幼稚園」 勇人 [Amzn]
「サイコスタッフ」 水上悟志 [Amzn]
「キャノン先生トばしすぎ」 ゴージャス宝田 [Amzn]

 上のほうの3作は「このマンガがすごい!」やダ・ヴィンチの「BOOK OF THE YEAR 2007」でも入れたもの。下2作は、投票時期の関係で入れられなかったこともあってこっちで投票。残念ながら1個も2次選考まではいきませんでした……。2次選考はまんたい運営ブログにもあるとおりの12作品が進みましたが、ここでは以下の3作に投票。

「岳」 石塚真一 [Amzn]
「大奥」 よしながふみ [Amzn]
「皇国の守護者」 作:佐藤大輔+画:伊藤悠 [Amzn]

 正直いうと2次選考時の12作品については、自分としては「『2007年度』ってことならこれじゃなくてもいいのでは」という気がけっこうしてました。「岳」も「皇国の守護者」も、ダ・ヴィンチの「BOOK OF THE YEAR」の2005年度で入れてたので、1次投票では外してたんですよね。自分の場合、この手の投票をするときは、「その年度」ってところを強く意識するようにしてます。ただまあこの手の投票は、どうしても雑誌で読んでる人と、単行本で読んでる人でタイムラグ・温度差が出てしまうものなんで、そこらへんは仕方ないとろこなんでしょう。

 で、結局大賞は、石塚真一「岳」だったので、2次で投票した自分としてもホッとしました。2位はあずまきよひこ「よつばと!」、3位がよしながふみ「フラワー・オブ・ライフ」と吉田秋生「海街diary 1 蝉時雨のやむ頃」。「岳」は「小学館漫画賞とるだろう」とずっと思っていた作品なんですが、まだその手の賞と縁がなかったので、ここらへんで賞もらっとくのはいいタイミングだったんじゃないでしょうか。来年じゃ遅いです。

【単行本】「マコちゃんのリップクリーム」1巻 尾玉なみえ 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 くだらなくて面白いです。何にでも変身できる「謎のリップクリーム」を好き勝手使っていたせいで、身体が石になる呪いを受けた魔女・ザイアー。リップクリームをいいことに使えば呪いが解けるということで、ザイアーはそれを平凡な小学生女子・目保マコに託すのだった……というところから始まるギャグ漫画。

 マコはいちおうリップクリームを善用しようとするものの、頭が悪いので結果は思わぬ方向へ。そのせいでザイアーの身体も、河童になったり、跳び箱の踏台に変わったりといろいろ変化。毎回ころころ呪いの内容が変わっていくいい加減さとか、変身するときの「リップ バンバン ウィンクル」の踊りとか、実に下らない。また尾玉なみえ独特の軽妙なのになんだかくどい話術にも思わず笑わされてしまう。この人の作品を読むと、いつも感心するのが言葉の使い方の面白さ。すごくオリジナリティがあって、いいセンスしてるな〜と思います。

【単行本】「夜は短し歩けよ乙女」1巻 作:森見登美彦+画:琴音らんまる 角川書店 B6 [bk1][Amzn]

 大学で後輩女子に一目惚れしまった主人公が、なかなかその想いを伝えられずにいるうちに不思議な出来事に巻き込まれていくファンタジーテイストなお話。琴音らんまるの絵はとてもキュートでかわいく、華やかなんだけど、お話の見せ方は今一つ。ゴチャゴチャしすぎてて、何をするお話なのか、その輪郭がよく分からない。雰囲気はとても良いだけに惜しい作品。

【単行本】「宇宙兄弟」1巻 小山宙哉 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 宇宙モノ。NASAで宇宙飛行士になり日本人初の月面着陸員に選ばれた弟を追って、会社をクビになって無職だった兄も宇宙飛行士を目指して奮闘していくというストーリー。宇宙モノだけれどもビシッとかっこいいってふうではなく、けっこう泥臭いのがこの作品の特徴。

 主人公である兄・南波六太は自動車メーカーで設計を担当していたが、弟をバカにした上司に頭突きを喰らわせて免職に。ちょっといい加減なふうに見えるが、かつては宇宙行きを強く夢見、意外と神経も細やかな六太は、宇宙飛行士の選考を進むにつれて少しずつ昔のアツさを取り戻していく。1巻の段階ではまだ宇宙モノとしては助走段階って感じだけど、一度は失った夢を取り戻していく青春ストーリーとしてはなかなかで、ワクワクさせられるものはある。あと主人公・六太の性格や行動がけっこうユーモラスなのも見てて面白い点。今後の伸びに期待したい一作。

【単行本】「世界の孫」3巻 SABE 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 最終巻。最後まで孫イズムを貫いていて、クレイジーな作品でした。老人たちを虜にする孫の力を悪用しようとする「黒お孫」との対決はぐだぐだだったけど、この作品の場合はそのぐだぐだぶりも味。中盤のイカ関連のぶっとんだ展開もイカれてて素晴らしかった。エロ系であろうとなかろうと、やっぱりSABEはSABEだった。

【単行本】「耳かきお蝶」4巻 湯浅ヒトシ 双葉社 B6 [bk1][Amzn]

 これで最終巻みたいですな。お江戸の町で耳かき屋を生業としているお蝶さんの生活と恋を描いた物語。お蝶さんの膝枕と耳かきがとても気持ち良さそうで、しっとりとした大人の色気を感じさせてくれる作品で、とても楽しく読んだ。また仕事をしているときは大人の女という感じだけど、好いた男の前では生娘のごとき、お蝶さんの振る舞いにもかわいいものがあって心が華やいだ。派手ではないけど良い作品だったと思います。

【単行本】「ハチワンダイバー」6巻 柴田ヨクサル 集英社 B6 [bk1][Amzn]

 この巻もずんずん面白い。キリノの師匠と、菅田・受け師さん・キリノの3人がファミレスで同時対局。そしてこれから対決していくべき敵として「鬼将会」がクローズアップされてくる。将棋ゲームによる対戦なんかもネタとして組み入れられているけど、ゲームなのにやたら力強いのはさすが。菅田の、受け師さんに対する恋心もかわいげがあって良いと思います。それから受け師さんの大食いっぷりも痛快。よく食う女の子は見てて楽しい。

【単行本】「マイティ・ハート」2巻 マツリセイシロウ 秋田書店 新書判 [bk1][Amzn]

 明るくてちょいエッチなサービスも多めで気楽に読める作品。弱っちい正義のヒロインであるマイティ・ハートと、悪の組織の幹部であるヴォルケンが、高校では同じクラス。んでもってその2人が学校ではラブコメを展開し、変身したらしたでしょうもない戦闘を繰り広げるというのが基本。ピチピチした絵柄で描かれた女の子たちが魅力的で、ラブコメ模様も楽しい。幼なじみ妹キャラのケロル、チャイナ娘のエリカもそれぞれかわいく、目に楽しい。あと巻末収録の「あねこみみ」も萌え度高くて良いです。


3/30(日)……男の歯

▼アニメ最終回感想。これで2008年1〜3月期についてはラスト。

 「BAMBOO BLADE[Amzn]。明朗快活な女子剣道部アニメとなっていて楽しかったです。きちんと物語面での盛り上がりもあったし、キャラクターもそれぞれかわいげがあって見てて面白かった。あとおまけCMアニメの「ふぁんふーふふぇーふぉ」も味があった。剣道部分のディティールについては多少気になる部分もあったのですが(竹刀の握り方とか)、そこについては最初から「細かいことはなるべく気にしない」という方針で見ていたのでまあいいやという感じ。素直に楽しめる、いいアニメ化だったと思います。

 「素敵探偵ラビリンス[Amzn]。まあまあ。「探偵」「推理」といった面は大したことはなかったものの、それなりに楽しくできていたと思う。この作品の最大の見どころは、美少年・繭樹くんのかわいさと、繭樹のおもり役である晴嵐をはじめとした信濃兄弟のヤオっぽさにあったんではないかと思います。あとは敵役の白蟲の巨乳とか。ラストで新キャラの美少女を投入してきたのは、仮に第二期があるにせよ、ちと蛇足だったかなあと思うけど、全般的にきっちり作ってあって悪くなかったです。

▼2008年1〜3月期分で視聴していたアニメを点数付けすると以下のような感じ。「PERSONA」は4月期も継続。標準点(まあまあ面白かったレベル)は6.0。この期では、個人的にはダークホースだった「のらみみ」がトップ評価に。それに次ぐのが総合点だと「BAMBOO BLADE」あたり。「true tears」は前半については7.0くらいで後半でちょいもやもやして6.5といったところ。でも瞬間最大風速的には今期ではトップクラスだったかなと思います。

7.0 「のらみみ[Amzn]
6.5 「BAMBOO BLADE[Amzn]
6.5 「true tears[Amzn]
6.5 「機動戦士ガンダム00[Amzn]
6.0 「PERSONA −trinity soul−[Amzn] (継続中)
6.0 「キミキス pure rouge[Amzn]
6.0 「素敵探偵ラビリンス[Amzn]
6.0 「狼と香辛料[Amzn]
6.0 「灼眼のシャナII[Amzn]
5.5 「君が主で執事が俺で[Amzn]
5.5 「H2O 〜FOOTPRINTS IN THE SAND〜[Amzn]
5.0 「DRAGONAUT[Amzn]

【単行本】「オトノハコ」 岩岡ヒサエ 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 先日休刊となったBethで連載された高校生合唱部漫画。練習場所も確保できないような弱小合唱部に入部した高校1年生女子・田辺きみを主人公に、合唱部の面々が地道に頑張って大会出場を目指していく様子を描いた青春ストーリー。これはなかなか面白かったです。岩岡ヒサエのちんまりした絵柄が、ちんまりした合唱部の雰囲気とよく合っていて、ほのぼのした雰囲気をかもし出す。合唱部のメンツも、部長さんをはじめとして個性的な人たちが揃っている。

 あと、各キャラの感情を丁寧に描いているのも良いところ。うまく歌えないで悩んだり、他人の資質をうらやんだり、はたまた男子の先輩に恋したり……といったもろもろを描いていく。それがけしていやったらしい感じにはならず、ほほえましく描けているのが素晴らしい。岩岡ヒサエは最近けっこう精力的に活動しているけど、最近の作品の中ではこれがイチオシ。

【単行本】「土星マンション」3巻 岩岡ヒサエ 小学館 B6 [bk1][Amzn]

 地球の上空を回る、リング状のコロニーみたいな建造物の中で人類が暮らしている未来世界において、窓拭きを生業としている少年・ミツの暮らしを描いていく物語。窓拭き職人たちや、窓の向こうに見える人々のドラマは、あまり派手ではないものの、丁寧に作り込まれている。展開される物語は暖かくて、ちょっぴり切なくもある。しみじみした雰囲気のある作品。

【単行本】「ネムルバカ」 石黒正数 徳間書店 B6 [bk1][Amzn]

 大学の女子寮の同室に住む先輩と後輩。バンドのボーカルをやっているルカと、平凡な女の子の入江さん。二人の青春模様を赤裸々に描いていく物語。前半のだらだら女子大生日常ストーリーは下らなくて楽しく、後半、先輩がメジャーデビューすることが決まってからの急展開は疾走感があってこれもまたいい。「自分のやりたいこと」を見出せる者とそうでない者の差異、それを自分の望みとは違った形でかなえてしまったほろ苦さなどが描かれていて、青臭い面白さがある。先輩が突っ走り、後輩がその想いを受け取るラストも爽やかでしみじみとさせられた。カラッと笑えてジーンと感動することもできて、良い青春ストーリーでした。

【単行本】「ギャラクシー銀座」1巻 長尾謙一郎 小学館 B6 [bk1][Amzn]

 深夜のイタズラ電話が趣味のひきこもりロッカー、彼を溺愛する母親、やたらテンションの高いおばさんソウルシンガーらが、ハチャメチャでソウルフルな行動を繰り返す。話ごとにメインとなるキャラがちょくちょく変わるので「こういう話」っていうのが説明しにくいし、ギャグについても昔「不条理系」と盛んにいわれた系統のものなんで「どこが面白いか」といわれるとこれも指摘するのが難しい。ただすごくぶっ飛んでいることは確かで、読むと「なんじゃこりゃ?」と思わずにはいられないパワーがある。あと意外と着眼点が鋭いですね。ママさんコーラスとか、イタ電男のジャケットをたくし上げたファッションとか、そこはかとなくおかしな物件を見つけて取り込んでくるのがうまい。説明はしづらいけど、なんだかすごい漫画です。

【単行本】「青い花」3巻 志村貴子 太田出版 A5 [bk1][Amzn]

 ふみちゃんと杉本先輩が別れて以降のお話。最初は傷つきまくっていたふみちゃんだが、おともだちとおでかけしたりして、だんだん回復。そして初恋の人であるあーちゃんへの気持ちも再びぶり返しつつあり。でもまあこの巻はふみちゃんのほうの動き自体は少なくて、杉本さんやら井汲さんやら、いろんなキャラの様子を見ていく感じ。あと単行本用に描き下ろされた、学生時代の杉本姉と彼女のおともだちの話しである「若草物語 公理さんと駒子さん」が、短いけれど甘く切なくて良かったりした。

【単行本】「ZOOKEEPER」5巻 青木幸子 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 この巻も面白い。動物園で動物を飼育するということについて、いろんな観点から切り込んでいって、しっかりとしたお話を展開している。感染症の話など、動物を飼育し、展示する立場としてはなかなか取り扱いの難しい問題を取り上げていて、読みごたえがあるし勉強になった気もする。絵も達者だし、いい漫画です。

【単行本】「みつどもえ」4巻 桜井のりお 秋田書店 新書判 [bk1][Amzn]

 これまでと同じように、三つ子姉妹ドタバタギャグを、かわいく賑やかに展開。それにしても桜井のりおの描く女の子は、どんどんもちもち感が上がってますねえ。足とかおしりとかお腹のラインとか、やけにえっちぃ感じが出ていると思う。まあそんなわけで目に楽しいし、ギャグのほうもちょいエロネタを駆使しながら楽しく展開できてて良い。あと三つ子以外の女の子キャラもどんどん良くなってますね。とくにみつばをライバル視している杉崎みくさんのツンデレっぷりがかなりええ感じに育っているし、眉毛の太い吉岡さんも地味にかわいい。佐藤くんストーカートリオもアホで、見てて楽しい存在。好調に推移してると思います。


3/29(土)……トルティーヤズ

▼アニメ最終回感想×3。なお、アニメの新番組・最終回についてはOHP+で簡単な感想を随時書いてますので、気になるという人は(あんまりいないと思いますが)そっちも見てみてください。

 「true tears[Amzn]。2008年1〜3月期の中ではかなり話題を集めた作品(だと思う)。自分的にも鮮烈な印象を受けた作品だった。ストーリーのほうは、絵本作家になることを夢見る造り酒屋の家の息子と、彼に恋した3人の少女たちの青春物語。ストーリー的には、とくに前半の瑞々しい恋愛模様が良かった。後半については人間関係がもやもやしてきて、ラストはもう一つスッキリしないものもあったけれど、全体を通してみるとかなり楽しめた。突飛な設定を持ち出さず、どこにでもいそうな学生たちの、等身大のラブストーリーを青臭く爽やかに展開した点には好感が持てる。

 3人のヒロインもそれぞれに魅力があり、ひきつけられるものがあった。自分はあいちゃん派。あと眞一郎ママンもけっこういい。比呂美ちゃんにいやがらせとかしてくるママンだったけど、あのべっとりした感じがエロいと思う。関口可奈味によるキャラクターデザインは、とても良かったと思います。ホームページのキャラクター紹介とか見ても、足首とか手首の表情がいいなーとか思ってました。

 あとクリアーでフレッシュな映像面も良かった。ちょっと感心したのは細部の描き込み。学校の校庭を上から俯瞰したシーンとかで、豆粒ほどの大きさの人たちがちゃんと別個に動いてたりするのはCGならではという感じ。ああいうの好きなんですよ。オープニングのお祭りの踊りのシーンも大好き。風景・情景描写でうわっと来させるのは、アフタヌーン四季賞チックといいますか。エンディングのチビキャラも見てて楽しかった。ストーリー面でノー文句とはいえないものの、良い点の多い作品だったと思います。

 「機動戦士ガンダム00[Amzn]。最初は「どんなもんじゃろう?」と思ってましたが、意外と楽しめました。各キャラの仰々しいしゃべり方も、見ているうちに慣れたし。「俺がガンダムだ」というセリフに代表されるように、「ガンダム」という概念を強く前面に押し出しながらも、既存の「ガンダム」、とくにファーストとはまったく別個のものとして受け取れるように作ってあった点は良かったんじゃないかと思う。自分はガンダムシリーズは、ファーストとゼータ、ターンエーくらいしかちゃんと見てないんですけど、そこらへんのイメージに引きずられることなく見られた。まだ続きがあるってことで、お話のほうはこれからって感じだけど、第1期終盤もけっこう盛り上がったし面白かったと思います。続きにも期待。

 「君が主で執事が俺で[Amzn]。お色気サービスたっぷりで、パロディとかもいろいろなドタバタギャグ。作画クオリティとかはあんまり高くはなくてヌルめだったし、ストーリーも適当な感じだったけれど、B級な楽しさみたいなのはあったかな。気安く力を抜いて見ることができ、個人的にはきらいじゃなかったです。

【雑誌】ヤングキングアワーズ 5月号 少年画報社 B5平 [Amzn]

 石田敦子の新連載「新逆八犬伝 アウトカラーズ」が開始。神社の息子である伏彦は、猫好き犬嫌いな高校生男子。しかし彼は犬笛と同じような、歌うと犬が寄ってくる特殊な声の持ち主。この作品では、伏彦と彼を守る犬少女と、もののけたちの戦いが描かれていく……という感じ。男の子が犬娘たちに守られるというのが「新逆八犬伝」の「逆」って部分かな? まあとりあえず続きに期待。

 石黒正数「それでも町は廻っている」。歩鳥が妹が忘れ物を取りに行くのにつきそって、かつて通った小学校へ。そこで小学校のころの追憶に浸る。子供時代の歩鳥も、明朗快活でけっこうかわいい。現在よりも頭良さげな感じもちょっとする。あと案外モテていたのですな。森見明日「べじたぶる」。ラブコメ度が増してきた。ふだんはめがねっ娘な萌おぜうさまが、ポーッとなってほっぺた赤くしてる様子がかわいくていいです。

【雑誌】コミックバーズ 5月号 幻冬舎コミックス B5平 [Amzn][定期購読:出版社

 作:万城目学+画:梶原にき「鹿男あをによし」が巻頭カラーで連載スタート。テレビドラマにもなったそうだけど、原作は未読。小心な女子校教師が、生徒との接し方に悩まされている最中に、一匹の鹿と出会うという第1話。さっぱりした品の良い絵で急がずにお話を進めている感じ。滑り出しとしてはまあまあってところでしょうか。

 山田穣「がらくたストリート」は2話め。わんぱくな田舎の少年少女たちと、宇宙人が繰り広げるジュヴナイルな感じのお話になっていくって感じですかのう。ゆったりしたぺースでお話が進んでいるので、まだどうなるかはなんとも分かりませんが。とりあえず今のところのんびりした雰囲気が心地よい感じできてて、次への期待は持たせる。

 熊谷カズヒロの読切「モノクロームロジャー」。異星からやってきた変身ヒーローが活躍するアクションモノといった感じの作品。最近ではエロっちい作品が印象に残っている熊谷カズヒロだけど、この作品はそういうのはなくて、アクションのほうがメイン。新連載も近く開始予定ということだけど、バーズではバリバリアクション路線で行くんでしょうか。

【雑誌】快楽天 5月号 ワニマガジン B5中 [Amzn]

 ポン貴花田「ラブ&ビッチ」。人気アイドルである義姉のスキャンダルを見て嫉妬した弟が彼女を陵辱する。といってもまあ愛情余っての行動なんで、わりとソフトなもんですが。ピチピチ感のあるグラマラスな肉体描写で手堅いエロさ。いーむす・アキ「ぶっかけ応援団」。女団長率いる応援団が、チアとブラスバンドとの合同練習で、エロエロ祭を開催。馬鹿馬鹿しいお話ではあるけど、体つきのむっちり感は素晴らしいものがあってやはりエロいです。

 ReDrop「ママわな♥」。欲求不安な巨乳眼鏡のおかあさんが、病欠中の息子を見舞に来たご学友を誘惑して、3Pしてしまうというお話。初登場な人だけど、作風はこなれていて、明るく楽しく人妻エロスを展開している。快楽天という雑誌においては目立つって感じではないものの、大きくて見映えのするおっぱいの描き方とかは魅力的だし、コンビニ売りエロ雑誌としては十分即戦力になるんじゃないでしょうか。

 小梅けいと「ドキドキ花粉少女ランド」。カラーページの華やかさはやはりさすが。でもカラーが1Pしかないのでそこはちと惜しい。あと誌面狭しとばかりに、あらゆるところを美少女のエッチシーンで埋め尽くす構図は、実用度はともかくとしてやはり印象に残る。島本晴海。「ORDER GIRL」。雨に降られて男子のほうの家に飛び込んだ少年少女が、そこでラブラブエッチ。まあエッチシーンも良いんですけど、雨でブラジャーがスケスケになった状態での告白シーンが眼福って感じで良いですなあ。

【雑誌】キャンドール 5/12 VOL.52 実業之日本社 B5中 [Amzn]

 小石川ふに「加納家の事情」。相変わらずラブコメ度が高くて面白いです。義妹のゆかに想われているお兄ちゃんが、ついに彼女に対して自分から告白することを決意。ゆかちゃんのパジャマ姿が実にかわいくて、キュンとさせる。楽しい。

 西野映一「ツンな彼女がデレるまで」。こちらもラブコメとして良い感じ。主人公・御堂くんは、横暴な先輩女子のせいで、何度かちびっこ先輩の相川さんとエッチなことをさせられているが、そこにもう一人ヒロイン登場。御堂くんに片想い中の同級生、牧村さんもそのエッチの輪に加わる。主人公がモテモテでハーレム感が上がってきたし、相川さんのツンデレ度もなかなかに高い。微笑ましくてええです。

 あと、まだ子の「先輩熱」シリーズはコンスタントに安定。今回の「スキップしたから♪」のつるぺた先輩もなかなかかわいくていいです。エロさはそんなでもないんだけど、こなれたタッチの作画が心地よくて見ていて楽しい。現在7話めなんで、単行本化までもうちょっとって感じかな。

【雑誌】エンジェル倶楽部 5月号 エンジェル出版 B5平 [Amzn][定期購読:Fujisan

 大波耀子「ONE’S TEACHER」。相変わらずコンスタントで手堅い。男日照りな女教師が、彼女のことを好いていたかつての教え子と出会い、彼の熱意にほだされてエッチしちゃうというお話。エロはきっちりやっててラブコメ的にもまとまっている。ほの甘い絵柄も口当たりが良くて楽しめる。濃い口の作品が多いこの雑誌の中では、わりとマイルドで一般受けもしやすい作風。

 HG茶川「ミルクは多めでね!」。だんだん絵がこぎれいになってきてますね。この人の特徴である、言語道断なほどの超乳っぷりは変わらないながら、ヒロインの造形は今風になっており、萌え度も上がっている。持ち味をスポイルせずに洗練されてきてて、いい傾向じゃないかと思います。あとドリル汁の西遊記系エロ漫画「生臭坊主は西へ西へ」は今回もテンション高くて面白かった。デッカい乳首にちんこつっこんでズコズコやってるシーンとか、インパクトがあって良い。


3/28(金)……時代はパーギャル

▼アニメ最終回感想。

 「のらみみ[Amzn]。これはとても良かった。もともと原作も好きだったが、アニメ化と聞いたときは「アニメ向きではないような……」という不安はあったんですね。でも実際に見てみたらすごくよくできてた。ギャグ系の話は素直に笑えたし、泣き系の話でも素直に泣けた。とくにキャラとのお別れ系の話は毎回良くて、ジーンとさせられた。声も合ってたし、演出も見事。あと、短めのエピソードのときは30分2話構成で前半笑い後半泣きにし、力入ったりエピソードのときは30分1話でじっくり見せたりと、内容に合わせてフレキシブルに構成していたのも良かった点。

 絵柄や雰囲気的に、「深夜じゃなくて朝とか子供の見る時間にやったほうがいいのでは?」という声もあったけど、「キャラがいっぱいいる世界」という概念自体が子供にはちょっと理解しにくいかもしれないし、人間ドラマにも深みがあったので、大人向けで正解だと思います。むしろフジのノイタミナ枠がふさわしかったかも。個人的にはコアラ師匠の話がなかったのはちょっと残念だったけど、第2期の制作が決定したらしいんで、そっちでやってくれることを期待。最初は地味に思えたが、いつの間にやら2008年1〜3月期では個人的にこれがNo.1になっていた。意外なダークホースでした。

 「灼眼のシャナII[Amzn]。絵は良かったしラブコメ展開についてはけっこう楽しかったけれども、お話については第1期同様いまいち。第1期と合わせて50話近くやったけど、結局のところ三角関係に決着がついただけという感じ。敵方のバル・マスケ(最後のほうまでバルマス家だと思っていた。そういう人はけっこういる模様)が何したいんだかよく分からないし、各種設定もかなりご都合主義に思える。ただ、ストーリー自体がスカスカなわりに、キャラは魅力的なんでそれなりに楽しめたりはする。第3期もやるんですかねえ。

 「狼と香辛料[Amzn]。まあまあ。商売関連についてはわりと薄いと思う。アニメに出てきた分だけでいうと、行商人ロレンスの商売はけっこうぐだぐだで、「賢い商いをする」ことの妙味は感じられなかった。ただ、狼であり、人間型に変身してロレンスと行を共にするヒロイン、ホロはとてもかわいかった。その魅力がこの作品の評価を大きく押し上げていたことは間違いない。何はなくともとにかくホロ。そういう作品でした。

【雑誌】フラワーズ 5月号 小学館 B5平 [Amzn][定期購読:出版社

 吉田秋生「海街diary」。すずのことが好きなサッカーチームのチームメート・風太くんだが、二人が付き合っているという噂が流れて困惑。半信半疑だがちょっとうれしくもある風太くんが、初々しくてけっこうかわいい。あと入院していた裕也くんをめぐるエピソードも、ほろ苦いけど心温まるものがあった。すずはまだ恋愛生物化していないけど、そのうちそういった感情も芽生えてくるのでしょうなあ。この少年少女たちがどう成長していくのか楽しみです。

 岩本ナオ「町でうわさの天狗の子」。うむ、ラブコメだ。憧れのタケル君とつきあい初めてウキウキだった秋姫だが、幼なじみの瞬が天狗志望の女子・モミジと親しげにしており、なおかつモミジが同じ学校に編入することになって複雑な気分に。タケル君のことが好きなはずなんだけど、瞬のことも気になってしまって、気持ちの整理がつかない状態。素朴でかわいげのある絵柄はいつものことながら好感度が高く、青春模様も微笑ましい。最終的には瞬とくっつくんだとは思いますが、どうなりますか。

 小玉ユキ「坂道のアポロン」。千太郎の先輩女子への恋をアシストしようとする薫は、律子も誘ってダブルデートを企画するが……。これまではうまくいっていた薫・千太郎・律子だが、今回はだいぶお話が動き、3人の関係に暗雲が立ちこめる。序盤は初恋に戸惑う千太郎の姿が微笑ましく、後半は動き始めた人間関係にハラハラさせられた。青臭い青春模様を展開していて、今回も面白かった。4月25日には単行本1巻が発売されるので、まとめ読みするのが今から楽しみ。

【雑誌】コーラス 5月号 集英社 B5平 [Amzn]

 井上荒野の著書「ベーコン」を漫画化した別冊付録つき。芳成香名子が「ほうとう」、北沢バンビが「ゆで卵のキーマカレー」、常盤涼子が「ベーコン」をそれぞれ担当。どの作品も、恋愛・性愛関係のエピソードの中に、食物の話を織り込んだお話となっている。この中では、穏やかにうまくやっているように見える不倫カップルの物語である芳成香名子「ほうとう」が、清潔感のある絵柄と、穏やかで切ないお話がマッチしていて良かったと思う。

 よしまさこ「川の行き先」は最終回。兄妹二人暮らしの家に、兄が連れてきた恋人。とても良い人のように見える彼女だが、その過去には暗い影があり、妹はそれを追求しようとするが……。終始ミステリアスにお話を進めながらも、この人独特の軽やかさや暖かさは健在。ラストも鮮やか。ちょっと切ないけれども暖かな希望も残して、穏やかに締めくくっている。うまいですねえ。

 新人、吉田早織「すずめの巣」。授業中に粘土でなんかを作ったりしているヘンな少年と、なぜか彼のことが気になってしまった女の子の交流を描いた高校生青春ストーリー。絵的にはまだぎこちないけれども、爽やかな話作りは悪くない。手先は器用だけれど変わり者な少年は、あまり女性向け恋愛には出てこないタイプだが、個性的なキャラで味はある。作画力がもっと上がってくれば、ってな感じでしょうか。

【雑誌】週刊漫画ゴラク 4/11 No.14 日本文芸社 B5中

 高橋よしひろ「銀牙伝説WEED」。犬たちが仲間を殺されて憤るシーンがすごいです。殺された仲間の死骸を見て、「何て事だ完全に喰ってやがる」とか「生きる価値のないケダモノさ」とか「奴から見れば我々犬は只の食料だ」とか語ってるのがおかしくて笑ってしまう。いやー、動物のくせに食いもしないのに殺すほうがどうかしてると思いますよ……。まあ今さらこの漫画に対してそんなこというのは野暮の極みだってのは分かっちゃいるんですけどね。

【雑誌】コミックバンチ 4/11 No.17 新潮社 B5中

 新連載、佐原ミズ「私たちの幸せな時間」がスタート。原作:コンジヨンで蓮池薫氏が和訳した韓国小説を漫画化したもの。人生に絶望して自殺未遂を繰り返している女性と、死刑囚の青年によるラブストーリーってとこでしょうか。原作は知らない作品ですが、漫画版についてはまあまあって感じですかね。

 もう一つ新連載、川村一正「三国志呂布異聞−ランジン−」は、タイトルどおり呂布をメインにした三国志ストーリー。ゴツめな絵柄で激しくアクションを展開。面白くなるかはまだなんともいえず。ただ、自分は三国志だと呂布は一番好きな武将ではあります。昔は趙雲とかが好きだったんですが、年をとるにつれて呂布とか張飛とか許チョみたいな馬鹿だけど強い系武将びいきになってきました。永井豪「新バイオレンスジャック」は第一部完。中途半端ではあるけど、永井豪だけにいつもどおりという感じ。

【雑誌】阿ウン 5月号 ヒット出版社 B5平 [Amzn][定期購読:Fujisan

 高岡基文「は〜れむ♥ちゅーん」6話めが巻頭カラー。今回は生徒会のメンツが乱交を繰り広げるという内容。いつもどおりの話は軽め、エッチはボリュームたっぷりな構成で、巨乳派にとっての実用度は折り紙付き。まあ今回は貧乳さんのほうもきちんとサポートしている。どちらもしっかりエロ責めされててヌケるし、後腐れもない。ええ仕事してますな。単行本1巻は7月発売予定とのこと。

 幸田朋広「Petit-ろいど3」は久々に復活。「EXTRA」ということで、本編のオマケ的なお話をやっている。といってもまあ、以前と変わらず御主人さまと、少女アンドロイド3人組がエッチなことをしまくるってな感じの内容ですが。今回はめがねっ娘のミツキがメイン。

【単行本】「パギャル!」1巻 浜田ブリトニー 小学館 B6 [bk1][Amzn]

 現役渋谷ギャルであるところの作者が、渋谷にたむろっているギャルたちの生態を描いたギャグ漫画。ギャルたちの頭悪すぎな行動と、日本語ぐずぐずなギャル語の嵐が、脳味噌をトロかしてくれる作品。自分的にこの作品ですごいなーと思ったのはギャル語ですね。字で書いてあるからまだ分かるけど、目の前で連発されたらたいへん困惑するだろうなーと思う。あとマクドナルド(作中ではワック)の電球やパチンコ屋のネオンを日サロ代わりにしようとしたり、フリスク(作中ではフリスコ)を万能薬として使ったりといった行動もアホくさくて笑ってしまう。とにかく言葉から行動から、知性がまったく感じられないけど、妙にエネルギッシュなところがすごいと思う。

 というわけで、連載当初はかなりすげーと思って読んでいたんですが、最近は勢い落ち気味だと思う。さすがに馬鹿ネタにも限りがあるもんで、ダジャレネタみたいなのも増えてきている。2巻以降買うかどうかは微妙だけど、生態観察漫画としてはなかなか面白かった。ところでこれ読んで思い出したのが「オバタリアン」。図々しい、論理が通用しない、けたたましい、パワーはある、徒党を組むなどなど、やってることがよく似てる。こういう人たちが年取るとああなるんだろうなあとか思いました。

【単行本】「オレたま」2巻 作:原田重光+画:瀬口たかひろ 白泉社 B6 [bk1][Amzn]

 2巻も面白いです。陰嚢に恐怖の大魔王を封印されてしまった主人公・航太が、精液を洩らすまいと悪戦苦闘。そんな航太を射精しようとやってきた小悪魔のエリスは、なぜだか彼に惚れてしまい、さらに航太の片想い相手である美奈与ちゃんらも彼に迫ってきてタイヘン〜という感じのドタバタエロコメ。

 この作品で自分が好きなのは、エリスのデレデレっぷり。航太とキスしてえへらえへらしたり、彼のちょっとした言葉にトキめきまくったり、美奈与との仲が進展するのにヤキモチ焼いたりする様子がとてもかわいい。デレデレ時のトロけっぷりがかなり極端で、甘ったるさが心をくすぐる。美奈与ちゃんもけっこうかわいいんだけど、やっぱエリスのほうが見てて面白い。回を重ねるごとにどんどん良くなってきてる印象です。


3/27(木)……お台場ライブ

【雑誌】コミックアライブ 5月号 メディアファクトリー B5平 [Amzn]

 蒼本もあ「おまかせ精霊」。今回は大人になって精霊のことが見えなくなってしまっている先生と、彼女と昔一緒にいた精霊のチカちゃんのお話。マスターと精霊たちが楽しく暮らした「その後」のお話を、暖かく描き出しててなかなかいいエピソード。先生のことが今でも大好きなチカちゃんの、幸せそうな笑顔が印象的だった。

 作:阿智太郎+画:まだらさい「陰からマモル!」。このところ陰が薄かったホタルが今回のメイン。ホタルが出てくるということは、ライバルの山芽も登場するわけですな。小娘忍者2人が活躍で楽しくなりそうな気配。個人的にはこの2人は、ゆーな、愛里、椿の3人に比べる格落ち感があるので、2人セットだとちょうどいい感じかなと思います。

 きづきあきら+サトウナンキの4か月に一度の連載「バーバ・ヤガー」の2話めが掲載。山姥をめぐるホラー調のお話だが、今はまだ子供会におけるイジメの連鎖のエピソードが中心。まだお話がどう転がるか分からないが、子供同士、そして大人たちの悪意がからまっていく展開は痛々しくて緊張感はある。続きが気になるので、もうちょっと掲載ぺースが上がってほしいところではあります。

【雑誌】モーニング 4/10 No.17 講談社 B5中

 弘兼憲史「専務島耕作」。島耕作の社長就任へのレールが着々と敷かれているところ。勝木さんの最期には、ちょいと切ない気分になりました。この作品ではけっこう亡くなられる人も多いけれども、考えてみれば社長を引退したクラスの人となるともう老境にさしかかってる人が多く、当然そういうことも多くなってくるわけですよね。島耕作さんもすでに60歳。身体には気をつけないといかんですな。

【雑誌】ヤングサンデー 4/10 No.17 小学館 B5中

 新連載、中井邦彦「ドライブ・ア・ライブ」が開始。弟が車の事故に遭ってから、車嫌いになっていた主人公が、ゲーム世界に呑み込まれて、首都高バトル系のレースを戦っていくことになるって感じか。荒削りな感じではあるが、レースシーンは一色登希彦チックなラフな作画で、わりと迫力はある。

 北崎拓「さくらんぼシンドローム クピドの悪戯II」。れながずいぶん恋する少女の顔になってきてますのう。精神的には落ち着いて来ているけど、火種は尽きませんな。本当はれなの病気が完治するのがベストではあるけれども、そうしたられなが阿川のそばにいる理由もなくなってしまうわけで、それはそれで悩ましい。

【雑誌】ヤングジャンプ 4/10 No.17 集英社 B5中

 読切、中井みそか「スーパー女子高生メイちゃん」が掲載。ロリロボを作るはずだったが、間違ってグラビアアイドルそっくりな美人に作られてしまったロボットのメイと、彼女に恋したクラスメート男子が織り成すドタバタコメディ。明るい作風でまあまあまとまってるけど、もう少し目立つ特徴が欲しいかな。

【雑誌】週刊少年チャンピオン 4/10 No.17 秋田書店 B5平

 水穂しゅうしが登場。新連載「LOOK UP!」。リフティングだけはやたらうまいがサッカー部内ではイジメられていた少年・相川くんが、奔放なサッカー少年・ジョージ吉田に出会うところから始まるサッカー漫画。まだよく分からないけど、現時点では強烈なフックは感じないかな。水穂しゅうしは最近ちょっとパッとしない印象があるけど、この連載はどんな感じですかねえ。

 作:青山広美+画:山根和俊「GAMBLE FISH」。どんどんデレ化の進む獅子堂美華お嬢さまが見てて楽しい。吐夢にエミリーがアタックをかけているのに対して、ヤキモチやいているがごとき様子が面白い。美華による寮の部屋来訪によって、部屋から追い払われたキノコくんのわびしげな様子も笑える。次に名前を思い出してもらえるのはいつの日か。

【単行本】「ニコイチ」4巻 金田一蓮十郎 スクウェア・エニックス B6 [bk1][Amzn]

 相変わらず手堅く面白い。菜摘と須田の関係はこの巻ですごく大きく前進。女装した状態の、真琴として菜摘とつき合っていた須田にとって、最大の懸案事項がついに……という感じ。その後は菜摘の友人、家族との対面と、次々にコトは進む。あまりお話を引っ張りすぎることなく、サクサク進めていってくれるんで小気味良い。それでいながら次から次へと難題が出てきて「この先どうなるんだろう」っていう面白さがあるし、恋愛面で一応の成果はあるので達成感みたいなものもそれなりに。お話の進め方、見せ方、手綱さばきがうまいです。

【単行本】「PARTICIPET〜吉奈賀くん奔走する〜」 田沼雄一郎 コアマガジン A5 [Amzn]

 田沼雄一郎としては久しぶりのエロ漫画単行本。ショタ方面で「秋緒たかみ」名義の単行本は何冊か出してたけど、純然たる男性向けエロの新刊となると、2000年11月の「G街奇譚」以来ってことになっちゃうんでしょうか?(2001年の「LOVE ME」は新装版だったので)「Princess of Darkness」が最初に出たのが1990年。時の経つのは早いものです。……などという前振りから入ると、なんか過去の人を懐かしんでるように見えるかもしれないけど、読んでみるとまだまだバリバリです。ちゃんとお話やキャラにユニークな要素を盛り込んであり、絵のほうも十分瑞々しい。やっぱこの人の作品は面白いです。

 お話のほうは、生徒会の経理担当である吉奈賀くんという少年が、美人生徒会長や漫研のちんちくりん部長、陸上少女らにモテまくるというハーレムラブコメ。こう書くとどこにでもあるタイプの作品みたいだけど、この作品で異色なのは吉奈賀くんがデブであること。体重100kgは余裕でありそう。肉のつき方もだっぷんだっぷん。あまり「キレイなデブ」っていうふうではなく、体毛もにょりにょり生えてるし、暑苦しくもある。でもこれがなぜかモテる。

 まあ現実だと、この手のデブの人でも実際にモテる人ってけっこういたりするんですよね。自分の知人にもその手の方はいるんで分かりますけど。しかしエロ漫画で、こういう「モテるデブ」が描かれることはけっこう珍しい。しかもモテ方も特徴的で、生徒会長に対しては彼女の嗜虐心を刺激し、漫研部長については好奇心からでしょうか。あと陸上少女については、汗の臭いが性欲を刺激。巨デブの吉奈賀くんという素材を生かして、いろいろなプレイにチャレンジしている様子が興味深い。

 あと吉奈賀くんにもけっこう可愛げはある。前述したようにあまりキレイなデブではないけど、デカいけど人が良さげでちょいとユーモラス。彼の巨体を駆使したセックスシーンはさすがにパワフルで、女の子たちの貪欲さもエロさをまき散らしている。少女たちと巨デブのコントラストも面白い。とくに漫研部長はちびっ娘で、吉永くんは体積比4倍くらいありそうなんで、その差が際立つ。

 お話についても、ときにラブラブっぽかったり、ときにSMっぽかったりで、面白く読める。最近のエロ漫画はけっこう似たようなテイストの作品が増えて来てるけど、やっぱり田沼雄一郎は独特の存在感あります。絵も自分ならではのものを持っていて、流行に左右されない力があると思う。単行本未収録作品はまだいっぱいあるはずなんで、この単行本が売れて、また新刊が出てくれると良いのですが。


3/26(水)……下校時寄れ

▼アニメ最終回感想。「DRAGONAUT[Amzn]。なんだか最後まで煮え切らないままだった印象。ここしばらくのGONZOといえば、良きにつけ悪しきにつけ、なんか味のある作品を作り続けていた。素直に面白かった「厳窟王」「カレイドスター」、憎めないB級作品だった「スピードグラファー」「ガラスの艦隊」「SoltyRei」、途中までヘンかなと思ったらラストに向けてどんどん盛り上がった「RED GARDEN」などなど。そこらへんと比べると、「DRAGONAUT」は薄味でつかみどころがなく、個人的にはピンと来る部分が少なかった。ドラゴンを奪われたからといって、嫉妬に身を焦がしてグレまくっていく、主人公・ジンの元親友のカズキくんは、GONZOっぽくてちょっと面白かったけど。

 あとこの作品でちょっともったいないなと思ったのが戦闘シーン。ドラゴンたちは人型のときはキャラが立っていて、見ててそこそこ面白いのに、戦闘シーンになると龍に変身して、人間語を話さなくなってしまう。せっかくコンビで闘ってるわけだから、モニター越しとかでもいいからしゃべれるようにしといたほうが面白かったんじゃないかと思う。ここらへんは、戦闘シーンになるとグォーガォードゴーンバカーンってな状態になってしまう「ヒロイック・エイジ」でも同じことを感じたりしました。

【雑誌】月刊少年シリウス 5月号 講談社 B5平 [Amzn]

 水あさと「世界制服セキララ女学館」。女の子たちが楽しげに戯れている様子が見ていて楽しい。百合っぽい風味とかわいい絵柄、快活な作風が魅力です。つじ要「論理少女」。けっこうほのぼの。学園でさまざまな論理ゲームをして、いろいろなトラブルを解決していくお話。まだ洗練されてはいないけど、ヌルめでかわいげのある絵柄は好感が持てる。論理のネタ部分については、もう少し高度っていうか、あまり知られてないモノにしたほうがいいかなという気がする。

 押切蓮介「ゆうやみ特攻隊」。黒首島編が始まってからのシリアス展開は、とてもスリリングで読みごたえがある。人身御供の因習が残る島の空気は、いつ何が起こるか分からない緊張感でピリピリ張り詰めている。横溝正史ライクな不気味さがあって刺激的。伯林「ふぁにぃみゅうじあむ」は最終回。ここで終わってしまうのは残念……とか思ったら、次号から新連載がさっそく始まるんですな。しかも次号予告からすると、「ふぁにぃみゅうじあむ」の続きみたいだし。というわけで安心した。

【雑誌】コミックガム 5月号 ワニブックス B5平 [Amzn]

 新連載、作:為我井徹+画:田中克樹「シノブグサ〜柑子忍形由緒〜」。先祖が忍者という少年・橘志信が、山中で突然現れた忍者に襲われるも、石像から蘇った少女忍者の譲葉によって守られるところから始まる物語。この譲葉が志信にお仕えして頑張っていくという、アクション+ラブコメな話になっていきそうな感じ。白黒のコントラストがきいた作画で、譲葉もけっこうかわいくはある。志信と譲葉がなじんできて、ラブコメ度が高まってきてからが勝負って感じでしょうか。

 ぢたま(某)「ファイト一発充電ちゃん!!」。閃登が、充電ちゃんたちの世界に行ってしまって新展開。閃登が来たということでぷらぐとアレスタはワクワクドキドキだけど、本来普通の人間が来ちゃいけない世界であり、状況的にはピンチ。でもまあラブコメ感はますます高まっていて、お話としては楽しいです。とくにアレスタの閃登ラブっぷりがストーカーっぽくて面白い。もちろん、ぷらぐのの恋心も盛り上がってていい感じですが。ちなみに人間界では閃登失踪で妹や幼なじみっ娘がショックを受けており、こちらは少々不憫。罪作りな男といえる。

 宗我部としのり「あまえないでよっ!!MS」(原案:ボヘミアンK)。修行のおかげで成長した逸剛がなかなかかっこ良くなっていてよろしい。ハーレムラブコメにおいて、モテモテになる側に好感を持てるかっていうのはけっこう重要。男側に、ちゃんとモテモテとなるにふさわしいものがあったほうが、読んでいるほうも納得が行くので。千歳や一希が彼のことを好くのも分かるって感じが出てて良かった。「ごてんばチアリーダーズ」もそうだけど、宗我部としのりの描く男キャラは、馬鹿だけどまっすぐで、個人的には好感が持てるタイプ。

【雑誌】少年エース 5月号 角川書店 B5平 [Amzn][定期購読:出版社

 まりお金田の新連載「Death/こみゅにけーしょん」が開始。お嬢様学校に転入してきた女の子・一(にのまえ)ゆい(通称:イコ)と、彼女と友達になった二(したなが)きみほたちが繰り広げる学園ドタバタストーリーってところか。扉ページには「新感覚伝奇ストーリー」とあるけど、「伝奇」の部分はこれからって感じ。まあお話的にはまだなんともいえないけど、まりお金田らしくサービスシーンは満載で、賑やかではある。

 水無月すう「そらのおとしもの」。主人公・智樹の家に、未確認生物がもう一体。これまでもいたイカロスの後継機で、イカロスを空に連れもどうそうと画策しているニンフが加わって、さらに賑やかなことに。わたわたお話が動いていて楽しい。あとニンフもちょっと智樹に惹かれ気味で、ハーレムラブコメとしてええ感じ。頭身縮めたときの絵がかわいいのも味。

 児玉樹「てるてる天神通り」。前回登場していきなり天志にからんできたお嬢様の正体が描かれた今回。まあいかにもツンデレという感じのキャラだったけど、やっぱりそうだったんですか。「Canvas2」でも見せたとおり、ラブコメは達者な人だが、今回はとくにほの甘い雰囲気が漂っていて良かった。

 作:谷川流+画:ぷよ「涼宮ハルヒちゃんの憂鬱」。今回は鶴屋さんが活躍。アクションシーンもあるけど、まあ基本的にはいつもどおりほのぼの楽しい。あちゃくらさんと長門さんのかけあいもいつもながら面白い。あと今号には読切で、大橋隼人「我が家のビームサーベル」が掲載。パッと見平凡な少年・輝樹と、家の生活のいっさいをとりしきる極端なメカ嫌いの使用人フミさん。このフミさんが、輝樹を狙う刺客を相手に大立ち回り。明るい絵柄で明朗快活にアクションをやっててまずまず。まあこの手の雑誌では良くあるタイプの作品ではあるので、もうちょっと特徴があるといいかな。

【雑誌】ガンダムエース 5月号 角川書店 B5平 [Amzn][定期購読:出版社

 左菱虚秋「ガンオタの女」。賀ノ多さんが実家に里帰り。今回は本人はほとんど出てこず、ララちゃんが賀ノ多弟から、賀ノ多さんの若いころの話を聞くという内容。賀ノ多さんの少女時代はさらにしょうもない人だったようで、その話を見てるとけっこう楽しい。賀ノ多さんの若ぇころの武勇伝については、もっと詳しく読んでみたい気もする。

 唐沢なをき「機動戦士ぶよガンダム」。今回はぶよセイラさんが大活躍。太っているせいでいろんなところが豊満なセイラさんの様子に思わず笑ってしまった。あと、オヤジ丸出しのランバ・ラルは今回も愉快。実に下らなくていいです。

【雑誌】ガンダムエーススペシャル vol.4 角川書店 B5平 [Amzn]

 大和田秀樹「ガンダムさん」、「トニーたけざきのガンダム漫画」の再録を中心とした増刊号。まあ安心して読めはするんですが、ガンダムエースを読んでいる身にとっては既読の作品が多いので、あまりお得感はない。今後もちょくちょく出していくんであれば、スペシャルならではのオリジナル漫画を増やしてほしいところ。といってもガンダムエース本誌も層が厚いとはいえない状態ではあるし、「作品再利用して一儲け」という狙いも多々あるだろうから、オリジナル漫画を増やすってのも難しい相談なんでしょうけどねー、とか適当に憶測。

【雑誌】BJ魂 5/1 No.40 集英社 B5中

 磯本つよしの読切「緑ヶ丘自警団」。みんなにはナイショで町の平和を守る自警団をやってる、幼なじみなご近所男女の活躍を描くというドタバタコメディ。相変わらずのキレのいい絵柄で、明朗快活なお話を展開している。スケール的にはこじんまりとした話ではあるものの、まあまあ楽しい。

 熊谷カズヒロ「アナーキー・イン・ザ・×K」はエロかった。普段は出会い系で援助交際やっているかのごとき女子高生が、実は再犯罪組織を探る秘密捜査員だった……といった感じのお話。この女子高生が悪漢によって辱められたり、触手マシンによって巻きつかれて乳やら局部やらを嬲られる様子とかがやけに色っぽい。みっちりまとわりつくような感じの肉感的な女体の描き方が特筆モノでグッとくる。アメコミ調のタッチが目立つ作家さんだけど、エロ度も強い。

 作:木村元彦+画:宮城シンジ「大分トリニータ物語 ゼロからのスタート!」は、サッカーJリーグの大分トリニータの実録ストーリー。社長の溝畑宏氏と、韓国出身のストライカー・皇甫官を中心にお話を展開。宮城シンジは実録モノをやることが多い人なので、まあ手堅い。絵柄が以前より石塚真一っぽくなってるような……。

【雑誌】週刊少年サンデー 4/9 No.17 小学館 B5平

 藤田和日郎の新連載「月光条例」がスタート。何十年かに一度絵本の世界がおかしくなる。その異変を収めるため、おとぎばなしの世界の住人が、人間に助けを求める。というわけで、おとぎばなし世界のキャラと、特殊な力を持つ少年が闘っていくアクションファンタジーといった感じのお話。主人公の少年の名前は岩崎月光。暴れん坊で喧嘩っぱやいが心根はまっすぐで、幼なじみの女の子、通称「エンゲキブ」も彼に深い信頼と好意を寄せているといった具合。さすがに出だしから飛ばしていて、ハッタリがきいている。お話として面白くなるかはこれからしだいだろうけど、まあムリヤリにでもお話を盛り上げる力量はある人なんで、心配は無用ってとこか。エンゲキブちゃんとの雰囲気もラブコメチックで心地よかったし、どんな新しい世界を見せてくれるか期待。

 50周年企画は引き続きいろいろ。No.17では水島新司と石渡治。また「少年サンデークロニクル」という、少年サンデーの歴史を語る企画も掲載。

【雑誌】週刊少年マガジン 4/9 No.17 講談社 B5平

 創刊50周年記念の特別読切「魔画尽町殺人事件」の前編が掲載。連載陣が全員参加するという「大合作」的読切。原作部分は西本英雄が担当しており、「もう、しませんから。」のスタッフが仕切っている感じ。各作品のいろんなキャラがわらわら登場して、たいへん賑やか。お祭り企画としては楽しい。

 このほか、No.17では、加瀬あつしが「カメレオン」の原作を描いて、真島ヒロが漫画にするというリメイク企画もやっている。作画は真島ヒロ版のほうがこぎれいでまとまってはいるものの、案外加瀬あつし的テイストが再現できてるなーと思った。器用ですよね。


3/25(火)……プラムが食えぬ

▼4月の単行本購入スケジュール。なんだかんだでいろいろあるなあ。データはまんが王倶楽部の新刊予定を参考に作成。リンク先はAmazonのワード検索。リンク先URLはスクリプトによる自動生成なので、まだAmazonのデータベースに登録されておらず、該当物件が表示されないリンクもありますのでご了承ください。

▼2008年4月単行本購入予定
4/2 「ソウル・フラワー・トレイン」 ロビン西 エンターブレイン
4/2 「パソ犬モニ太」 唐沢なをき エンターブレイン
4/2 「無国籍哀歌 錆びた拳銃」 谷弘兒 エンターブレイン
4/4 「アゴなしゲンとオレ物語」27巻 平本アキラ 講談社
4/4 「やりすぎコンパニオンとアタシ物語」 平本アキラ 講談社
4/5 「お兄ちゃんと一緒」9巻 時計野はり 白泉社
4/8 「マイティ・ハート」2巻 マツリセイシロウ 秋田書店
4/8 「フルセット!」4巻 梅田阿比 秋田書店
4/中 「明日また電話するよ」 山本直樹 イースト・プレス
4/中 「GENTE」2巻 オノ・ナツメ 太田出版
4/中 「コミック版 もえたん」 高橋てつや 三和出版
4/10 「ぐりーん・あぽー」 あんみつ草 久保書店
4/11 「エハイク紀行」 吉田戦車 講談社
4/11 「おかめ日和」3巻 入江喜和 講談社
4/17 「スミレ16歳!!」4巻 永吉たける 講談社
4/17 「スマッシュ!」8巻 咲香里 講談社
4/18 「Papa told me 〜街を歩けば〜」 榛野なな恵 集英社
4/18 「桜田ファミリア」 小田原ドラゴン 集英社
4/18 「ヨルムンガンド」4巻 高橋慶太郎 小学館
4/18 「喰いしん坊!」18巻 土山しげる 日本文芸社
4/18 「幸福喫茶3丁目」10巻 松月滉 白泉社
4/18 「カラクリオデット」6巻 鈴木ジュリエッタ 白泉社
4/18 「エンジェル高校」1巻 犬上すくね 小学館
4/18 「ういういdays」6巻 犬上すくね 竹書房
4/19 「美〜ちく」 DISTANCE コアマガジン
4/19 「お姉がイイっ!」 奴隷ジャッキー コアマガジン
4/19 「愛気」6巻 ISUTOSHI 少年画報社
4/下 「2週間のアバンチュール」 中村明日美子 太田出版
4/下 「ピンクニップル」 古泉智浩 青林工藝舎
4/下 「うすばか昭和ブルース」 東陽片岡 青林工藝舎
4/22 「いもーと*もーど」 きりりん ヒット出版社
4/23 「ハツカネズミの時間」4巻 冬目景 講談社
4/23 「よんでますよ、アザゼルさん。」1巻 久保保久 講談社
4/23 「ルート225」 志村貴子 講談社
4/23 「仮面ライダーSPIRITS」14巻 村枝賢一 講談社
4/23 「家族戦隊ノック5」1巻 能田達規 講談社
4/23 「ディアスポリス−異邦警察−」8巻 すぎむらしんいち 講談社
4/23 「実録!関東昭和軍」6巻 田中誠 講談社
4/23 「GIANT KILLING」5巻 作:綱本将也+画:ツジトモ 講談社
4/23 「ささめきこと」2巻 いけだたかし メディアファクトリー
4/23 「二十面相の娘 うつしよの夜」1巻 小原愼司 メディアファクトリー
4/23 「グランド」1巻 松本レオ 講談社
4/25 「Groove Tube」 けものの★ 茜新社
4/25 「あッ!!りとるふらわ〜」 いさわのーり 茜新社
4/25 「絶頂スイッチ」 ゼロの者 一水社
4/25 「エマ」10巻 森薫 エンターブレイン
4/25 「よみきりものの……」4巻 竹本泉 エンターブレイン
4/25 「群青学舎」3巻 入江亜季 エンターブレイン
4/25 「坂道のアポロン」1巻 小玉ユキ 小学館
4/25 「××××まみれ」 上乃龍也 富士美出版
4/25 「BUST TO BUST −ちちはちちに−」 ヤスイリオスケ マックス
4/26 「RIN」3巻 新井英樹 講談社
4/26 「さらい屋五葉」4巻 オノ・ナツメ 小学館
4/26 「俺はまだ本気出してないだけ」2巻 青野春秋 小学館
4/26 「日本沈没」10巻 作:小松左京+画:一色登希彦 小学館
4/26 「アフター0 Neo」2巻 岡崎二郎 小学館
4/26 「ボーイズ・オン・ザ・ラン」9巻 花沢健吾 小学館
4/26 「キーチVS」1巻 新井英樹 小学館
4/26 「闇金ウシジマくん」11巻 真鍋昌平 小学館
4/26 「地平線でダンス」4巻 柏木ハルコ 小学館
4/26 「MOON LIGHT MILE」16巻 太田垣康男 小学館
4/26 「HR ほーむ・るーむ」2巻 長月みそか 芳文社
4/26 「ケメコデラックス!」4巻 いわさきまさかず メディアワークス
4/28 「シュガーはお年頃」1巻 二宮ひかる 少年画報社
4/28 「14 ジューシー」2巻 亜桜まる 白泉社
4/28 「うちの妻ってどうでしょう?」1巻 福満しげゆき 双葉社
4/28 「ホワイトカオス」2巻 濱元隆輔 双葉社
4/30 「完熟マインド」 大見武士 リイド社
4/月内 「ぴたごらすびっち」 ポン貴花田 ワニマガジン社

【雑誌】アフタヌーン 5月号 講談社 B5平 [Amzn]

 沙村広明「無限の住人」がついにアニメ化ですか……。この作品がこれまでアニメになってなかったのは、やっぱ残酷描写がネックになっていたんだろうと思うけど、近年は「バジリスク」とか「シグルイ」もちゃんとアニメ化されたし、「演出をしっかりやれば大丈夫だろう」と踏んだか。とくにこの作品の序盤は、ズバズバ人が斬られる剣劇が魅力だったりするので、そこをどう料理してくるかが楽しみ。

 木村紺がまた新連載。「からん」。今回の作品は、高校に入学した女の子たちがメインの学園青春ストーリーって感じかなあ。楚々とした慎ましやかな日常ストーリーを展開した「神戸在住」、思いっ切りギャグに振ってきた「巨娘」の、だいたい中間って雰囲気ってとこかな。タッチのほうもちょっとリアルっぽく変えてきている。1話の段階ではまだどうなるか分からないけど、地力のある人なんで、今後に期待。あ、そういえば「神戸在住」10巻の感想まだ書いてなかった……。

 とよ田みのる「FLIP FLAP」。深町くん、山田さんらが渡米して、米国で行われるピンボールの祭典「PINHEAD EXPO」に参加。なんだかよく分からんうちに始めたピンボールだけど、じょじょにのめり込み、長足の進歩を遂げつつある深町くんの様子がなんとなく頼もしい。恋愛のほうはなかなか進みそうにないけど、賑やかで楽しいです。

 植芝理一「謎の彼女X」。前回の乳触り体験の後、椿くんと卜部さんの関係はちょい変化。といっても別に悪い方向にというわけではなく、一歩を踏み出したという感じで。またこれからも新たなドキドキが描かれていくんでしょうなあ。楽しみ。乳とかについては引き続き頑張ってほしい。

 前田真宏「巌窟王」。完結編2話104ページが掲載。相変わらず絵のクオリティはとても高いけれども、お話としてはなんかもやもやした感じで、あまりスカッとした終わり方ではないかなあ。まあこれは前回を読んでからずいぶん間が空いてしまってるし、ちゃんとまとめて読むと印象は変わるかもしれないので、夏発売予定の単行本を読んでから改めて。

 ヤマシタトモコの読切「ビューティフルムービー」。自分は詳しくないジャンルなんで知らないんですが、BL系では有名な人みたいですね。お話のほうは、年下女に彼氏を強引にとられた映画館勤務のおねえちゃんの日常を描いたもの。ヒロインのぞくぞくするような冷静なまなざしがかっこよい感じ。実績のある人らしくきちんとまとまってます。「いつものヤマシタトモコ」がどんな調子か知らないので、この作品が「この人の作品の中ではどうか」ってのは分からんです。なおアフタヌーンには2005年10月号「ねこぜの夜明け前」以来の登場。

 あと今号には、弐瓶勉が「BLAME!」キャラで萌え萌えラブコメを展開したヘンな作品「ブラム学園!」も掲載されている。案外ちゃんと萌えっぽい感じがするものだなあ。

【雑誌】月刊IKKI 5月号 小学館 B5平 [Amzn][定期購読:出版社

 作:宇川直宏+画:MUSTONE+脚本:メチクロ「ピンホーム」が連載開始。作画のMUSTONEはなんか有名なグラフィティライターらしいですね。漫画については、まんま水木しげる調のタッチで、ブラックな笑いを誘うお話を展開。今回は視聴率というものに踊らされるテレビマンたちに降りかかった、摩訶不思議な出来事を描いている。水木しげるタッチの再現度はとても高くて本人と見間違うばかり。お話のほうもまとまってて、完成された作品という感じ。たぶんMUSTONEという人を持ってきたのは大胆な起用なんだろうなあと思うけど、あまりにもおなじみの絵すぎるってのもあってか、個人的にはもう一つワクワク感がないかな〜という気はしました。

 原一雄「のらみみ」。いやー面白いですね。今回はまたもキャラとのお別れをテーマに描いているけれども、すでにお別れした少女と、お別れのときが迫っている少年との対比が鮮やかだった。あとお別れをすでに済ませた女の子・柚木さんがなかなか美人な娘さんであり、心に残った。

 青野春秋「俺はまだ本気出してないだけ」。シズオの脳内で各年代のシズオが集まって、今までの人生を振り返り、これからどうするよってな相談を繰り広げる様子が面白かった。かっこ悪いけどなんだかしみじみさせられる。あと最終ページのシズオパパの行動も、親の情が感じられて良かった。

【雑誌】漫画サンデー 4/8 No.14 実業之日本社 B5中

 作:かわさき健+画:ふんわり「歯かけの恋」が前後編で登場。不器用なかませ犬ボクサー・八やんが、さまざまな女性に恋をしていく、笑いあり涙ありの物語といった作品。まあ今回もあっさり失恋しそうな感じではありますが、主人公のキャラが憎めなくて、個人的にはわりと好きなシリーズ。

【雑誌】COMIC激ヤバ! VOL,06 メディアックス A5平

 岡村杜巳「母恋」。主人公が町で見かけたすごい好みの女性。それが実は美容院帰りの母親であり、それがきっかけで彼は母に対する肉欲を抑えられなくなってしまう……というお話。絵柄があっさりめなので別にそんなヌケるとかではないけど、母モノとしては話がまとまっててまずまずいいなと思いました。

 仙台魔人「されるがママ」は6話め。これまでずっと彼女の母である真夜を犯し続けていた和人だが、母娘と一緒に温泉旅行に来た和人は、旅先でついに自分の本当の気持ちを明らかにする。エロシーン自体は少ないけど、ママさんのむっちりした体つきは相変わらずそそられるものがある。もうそろそろ最終回ですかね。

【単行本】「チキタ★GUGU」8巻 TONO 朝日新聞社 A5 [bk1][Amzn]

 これにて最終巻。とても良い締め括りだったと思います。今さらながら改めてストーリーを振り返ると以下のような感じ。

 ごくごくまれに存在する、人食いの妖怪にとって「食べると死んでしまうほど不味い人間」。「その人間を百年飼育すると美味になる」という言い伝えを信じて、不味い人間であるチキタを飼い始めた人食いの妖怪ラー・ラム・デラル。しかしチキタとラーは一緒にいるうちに、だんだんお互いのことを大好きになっていく。ラーはだんだん人を食えなくなってしまうのだが、平穏に暮らそうとする二人に、さまざまな事件、災厄が降りかかってくる。

 本作品は、たいへん軽やかでかわいい絵柄でありながら、読みごたえは抜群。チキタやラー、そして友人たちの物語は心温まり、ときに笑わせたりほのぼのさせたりしてくれた。さらに心引き裂かれるような悲劇も何度かあり、大きな衝撃を与えられたり、ジーンと感動させられたり。本当にいろいろなことがあって、いろいろな方向に心を動かされた。

 ラスト1巻は静かな展開だったが、その分ひしひしと心に迫ってくるものがあって、何度も涙腺がゆるんだ。とくに最初は小生意気だったラーがボロボロになっていく様子には、胸がギュッと締めつけられるものがあった。ラストのほうも意外な落とし方ではあったが、終わってみると「なるほど」と思わされるものがある。穏やかで暖かくて切なくて悲しくて、なんともしみじみさせられた。

 この作品を素晴らしいものにしていた要因の一つに、キャラクターを分け隔てることなく、それぞれの業を背負わせていた点が挙げられると思う。「人気があるから」とかいった理由で特定のキャラを理不尽に甘やかしたり、御都合主義でお話を展開させたりすることがけしてなかった。かわいい絵のわりにときに「シビアすぎる」とさえ思える運命を各キャラに与える姿勢は、ファンタジー世界の物語に凜とした緊張感を与えていたと思う。

 とはいっても、別にキャラクターを冷酷に扱っていたというわけではない。きちんと愛情をもって、それぞれのキャラクターを描いているんだなあということは、作品を読めばすぐ分かる。おかげでどのキャラクターもとても魅力的だった。薄めの単行本8巻というボリュームもちょうど良かったと思う。良い作品でした。満足。

【単行本】「魔乳秘剣帖」2巻 山田秀樹 エンターブレイン B6 [bk1][Amzn]

 相手の乳を奪って巨乳になる秘伝の忍術を使う魔乳千房が、秘伝の書を持って出奔。各地で乳にまつわる事件に遭遇していくという乳忍術漫画。達者な絵柄で馬鹿馬鹿しい内容をやっており、当然お色気シーンもたっぷりあって楽しい作品。まあ個人的には、山田秀樹の描く乳は、いい形ではあるけどあまりエロくはないなと思ってます。ただ別にヌキ目的ではなく、カラッと笑うタイプの作品なので、エロさに関してはまあこんなもんでいい気はします。とりあえず「眼福」と思えるだけのもんはあるし。それにしてもやっぱり巨乳とギャグって相性がいいですね。

【単行本】「ラブでれ」 尾野けぬじ 富士美出版 A5 [Amzn]

 景えんじから改名し、尾野けぬじ名義になってからは初の単行本(景えんじ名義で「ビミョーなカンケイ」「エロ河童」の2冊がある)。この人は今どきのエロ漫画家としては、ハッキリいってエロ度は低めで、あまり目立つタイプともいえない。でも自分はかなり気に入ってて、高く評価してます。この人はスッキリとしているけど微熱のこもったような独特の絵柄が特徴的で、なかなかいい表情を描きます。ストーリー的には、青春グラフィティ系な話がとくに良く、爽やかだけれども甘さも十分で、後味の良い作品が多い。

 この作品集では、少子化の進む世界で義務として生徒同士でセックスをする実習を受けさせられている少年少女の物語「それでも僕らは…」全4話が良い。政策の一環としてSEXさせられているが、その中でも少年少女たちは恋をしていく。どのエピソードも甘やかで、ヒロインたちがいとおしく思えるのがいい。

 また宇宙からやってきた王女とそのおつきの人が、地球人の平凡な男とのセックスを通してラブラブになっていく「宇宙こんにちは」シリーズも楽しい。宇宙人娘2人のデレデレっぷりが良いのです。青春グラフィティという意味では、「トモダチ以上」「コイビト未満」のカップルがいいですね。息の合う友達状態から一歩踏み出してくっついた二人の物語が、楽しく甘ったるく描かれている。

 濃い抜き系の漫画が多い今のエロ漫画界において、この人は地味なタイプだと思います。でも雰囲気作りは良いし、ストーリー、キャラともにけっこう楽しめる。何よりエッチシーンに幸福感が感じられるのがいいんですよね。なお、表紙の絵は中身の絵柄とは全然違います。購入するときは、裏表紙のほうの絵を参考にしたほうがいいでしょう。そっちのほうが中の絵に近いんで。まあとにかく自分的にはすごく好きで、オススメしたい作家さんです。


3/24(月)……ビールと酢

▼アニメ最終回感想。「キミキス pure rouge[Amzn]。そこそこ楽しめはしたんだけど、キャラの扱いがあまり良くなかったのが残念。摩央ねえちゃんは、光一をたきつけて他の女とくっつけておきながらぐずぐず未練たっぷり。甲斐にも迷惑かけまくりで、イヤな女って感じになってしまった。星乃さんもいい迷惑だし。

 まあ現実の恋愛ではこういうケースはありそうだし、別にいいんだけど、フィクションのラブコメでこれやるってのは、視聴者のニーズ的にどんなもんかと。「キミキス」に求められてるのは、迷惑バカップル誕生とか略奪愛ではなく、やっぱりキスでピークを迎えるハッピー恋愛だと思いますしねえ。「摩央ねえちゃん編」「明日香編」とかいう具合に、キャラごとに別の話にしていく漫画版とかとは違って、1本のストーリーにして2クール持たせなきゃならない関係上、持っていき方が難しいところはあったんでしょうけど。

 そのほかのキャラについては、二見さんはまああんなもんかなと。アニメ版の中では明日香が一番いい娘さんだなあとか思いました。自分の気持ちへの決着の付け方も爽やかだったし。祇条さんは空気。それと最後にちゃっかりツンデレ化を果たした栗生さんにちと笑った。そのほか作画については、良いときとそうでないときの落差が激しい作品だった。まあ良いときはけっこう頑張ってたんじゃないかと。

【雑誌】ヤングマガジン 4/7 No.17 講談社 B5中

【雑誌】ヤングマガジン 4/14 No.18 講談社 B5中

 No.17では、押切蓮介「でろでろ」が良かった。短いながらも心にしみるお話。耳雄がある日出会った少女に満天の星空を見せてあげるため、彼女と一緒に歩く。少女の儚げな様子と、耳雄に出会って救われていく様子が涙を誘う。あと少女がとてもかわいいというのもイイ。いつもはギャグをやっておきながら、いきなりこういう話を挟んでくるところがニクい。

 塀内夏子「中澤佑二物語」。No.17から4号連続114Pで掲載。サッカー日本代表・中澤佑二の、ドイツW杯以降の物語を描いていく実録ストーリー。塀内夏子らしく、選手への思い入れたっぷりにお話は構成されている。ベテランらしく安定感十分。

 村田ひろゆき「好色哀歌 元バレーボーイズ」。谷口の彼女になりそうだったさやちゃんが、ストーカー男の魔手にかかりそうになるが……。まあ最悪の事態は避けられたものの、失意の底に沈む谷口の様子が気がかり。それにしても虎子はいざというときに頼りになるなあ。

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 4/7 No.17 小学館 B5中

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 4/14 No.18 小学館 B5中

 No.17から新連載、作:義凡+画:信濃川日出雄「ヴィルトゥス」が開始。「パンとサーカス」に興じ、頽廃しきったローマ帝国を憂える者たちが、暴君コンモドゥスを倒すための戦士を求めて現代にタイムスリップ。とある刑務所にいた受刑者たちを、全員ローマ時代に連れていくが……。第1話を読んだ段階では「何もローマの問題を現代日本の受刑者に解決させなくても」という気はしてしまうが、そこらへんの説明・理由付けはこれからなされていくんでしょう。とりあえずローマ帝国での格闘のあたりはパワフルで、ネタ的には「セスタス」を思い出したりもする。信濃川日出雄は前作「Fine.」とは打って変わったジャンルに挑戦することになったが、インパクトのある作品を描ける人だと思うんで期待したい。

 No.17ではもう一つ新連載。横山専務「エビス式」。ちゃらんぽらんなように見えて、ものすごい腕利きなカリスマデパート店員・エビスの活躍を描くドタバタギャグ。扉絵を見ると窪之内英策っぽかったが、途中からの展開はガンボでやってたカネシゲタカシ「通販の鬼やすだ」を思い出しました。まあ軽い調子で息抜きにはええんじゃないでしょうか。

 小田扉「団地ともお」。No.17の掲載回ではケリ子に恋する少年が現れてちょっとトキメキ。俺もケリ子好きだぜ、とか思った。いや、案外かわいいとは思うんですよね。まあまんがキャラの女子は、わりと節操なくかわいいと思ってしまう私ではありますが。

 No.18。読み期入りでルノアール兄弟「超常警察タケルノミコト」が掲載。警視庁で「非科学捜査班」を名乗る能無しトリオが、操作現場で何の役にも立たない行動をするという話。相変わらずの特徴ある絵で、くだらないお話を展開している。息抜きにはちょうどいい感じの漫画。

 作:雁屋哲+画:花咲アキラ「美味しんぼ」。山岡の依怙地さばかりが目立つ展開で、彼にとっては実に分が悪い勝負に。これだとかえって仲直りできない気が。今までの、表面上は反発しているように見せて、心の底では認めているという状態を保ってもいいとは思うんですけどね。二人とも別に「会うのもイヤ」ってわけでもないんだし。とりあえず究極vs.至高の勝負のときに、孫でも連れてくればだいたい丸く収まるんじゃないかと。

【雑誌】週刊少年ジャンプ 4/7 No.17 集英社 B5平

【雑誌】週刊少年ジャンプ 4/14 No.18 集英社 B5平

 No.17で新連載、古味直志「ダブルアーツ」が開始。「トロイ」という業病に苦しめられる人々の症状を和らげる役目に従事するシスター、エルレイン。彼女はトロイへの高い耐性を持っていたが、ついに発病。しかしトロイにまったく影響されない男・キリと出会い、彼と行動を共にすることになる。このお話で特徴的なのは、エルレインが病を進行させないために、キリと常に手をつないでいなければならない点。どんなときも手を離しちゃいけないという制約が、物語のキモとなっている。

 常に「手をつないでないといけない」というのは、設定としてはユニークでラブコメにも生かせそうではあるが、いくぶん制約がキツすぎかなあという気もする。手をつないでいる関係上、できるアクション、アングルも限定されちゃいそうだし。ただ、雰囲気としては悪くないし、No.18あたりで見せたちょい泣かせるようなストーリー展開も悪くなかった。今後どこまで善戦していけるか。うまく軌道に乗れればいいんですがのう。

 鈴木信也「バリハケン」。オタクネタのベタさ加減は人によってはしゃくにさわるかもしれないけど、笑わせようという工夫は感じさせる。No.17でも、主人公の隠れオタ番長のオタクライフと、別の場所で展開されている喧嘩の展開を交互に見せるという演出はわりと良かった。自分としては、こういうベタなのは嫌いではないです。

 矢吹健太郎「ToLOVEる」(脚本:長谷見沙貴)は、RPG世界にリトたちが迷い込んで冒険するというファンタジー編に突入。リト1人と美少女たちでパーティを組んでおり、なかなか華やか。とくにエッチい衣装が似合う古手川さんが気になるところ。個人的にはこの娘さんが一番ソソりますな。ララよりは恥じらいがあるし、春菜ちゃんよりは乳があるし。

【雑誌】LaLa 5月号 白泉社 B5平 [Amzn]

 森生まさみの読切シリーズ「きゃらめるBOY」。今回はツンツンしてるけどおとなりの幼なじみねーちゃん・もとかにぞっこんな、キャラメル少年こと瞬くんにライバルが出現……というお話。瞬ともとかは昔からよく遊んでいたが、瞬が中一、もとかは高2。ライバルは同じ学校ってことで、表面上はクールな瞬も心穏やかならずってな感じ。ほのぼのドタバタラブコメをやってて楽しいし、安定感もある。7月号にも掲載されるとのこと。

 読切で、可歌まと「星降る丘の魔女」が掲載。国一番の魔法使いであるお師匠様に弟子入りした、ドジで魔法がうまく使えない女の子が奮闘するというお話。コレという目立つ特徴はあんまりないけど、明るい作風でまとまってはいて、まあまあ楽しい。今後はなんか一つ売り物を磨いていってほしい。

【単行本】「つぶらら」3巻 山名沢湖 双葉社 B6 [bk1][Amzn]

 相変わらずにぎやかです。つぶら+つららのアイドルユニット・つぶららがちょっとブレイク気味かと思ったら、野球の試合の応援中にアクシデントがあって……とまあいろいろと慌ただしく。まあ軽やかに突っ走るお話はちとつかみどころがないというか、ノリづらく感じる部分も個人的にはあります。でもまあ楽しげな雰囲気は出ているんじゃないかと。「ノリノリで歌っている人を眺めているような感じ」といったとこでしょうか。


3/23(日)……叡智通用

▼アニメ最終回感想。「H2O 〜FOOTPRINTS IN THE SAND〜[Amzn]。ヘンな作品だったなあというのが正直な印象。盲目の主人公少年・弘瀬が田舎に移り住み、そこで村八分にされていた少女・はやみと出会う。弘瀬くんの盲目のその原因となった出来事、はやみへのイジメ、それからはやみの元親友であるひなたについての秘密などなど、深刻な問題がいっぱいあったが、それがあっさり解決されたりどんでん返ししたりと忙しい展開。最終2話でのお話の揺れ動きっぷりにはポカーンとさせられた。

 そんなわけでお話としてはかなりぶっちらばっていたが、とりあえず先が読めない展開は引き込まれるものがあったし、キャラも見てて楽しかったことは確か。これで納得しろというのはちとムチャだが、けしてつまらなくはなかった。妙なインパクトのある作品。あと余談だが、この番組の最初と最後に出てきてた「アニメスピリット」のイラストボードは、これまたヘンな味があってけっこう好きだった。

【単行本】「モモタノハナ」 井ノ本リカコ メディアファクトリー B6 [bk1][Amzn]

 おー、単行本化されて良かったー。コミックアライブで連載された作品だったのだけど、途中で連載が一時中断されたり、ラブコメの決着がうやむやなまま終わったりしたうえ、しばらく単行本化の知らせがなかったので「ひょっとして出ないのかも?」と心配しておったのです。

 井ノ本リカ子といえば、エロ漫画畑やボーイズラブ畑で活躍している人だけど、この作品は非エロで男性向けのラブコメ作品。しかも何の変哲もない転校生少年が、新しい学校で2人の女子(あとで1人追加)にむやみやたらとモテモテになるというハーレムラブコメ。作者あとがきに「ときメモがどうのこうの」という言葉が出てくるので、ああいうのを目指していたんでしょう。

 で、これがとてもいいんですよ。エロ系のほうでも甘ったるいラブコメ系作品は得意としている井ノ本リカ子だけど、この作品も女の子のかわいさが前回。優等生のクラス委員であるさゆりちゃん、家がお隣のうめちゃん、それから眼鏡娘の菊乃と三者三様のかわいさ。自分が誰かとつき合えるわけでもないにも関わらず、「どの娘がいいか迷っちゃう〜ん」という、むやみやたらな多幸感を味わわせてくれるのがいい。

 初々しくもあり、爽やかでもあり、超甘ったるくもあり。この手の激スイーツ系ラブコメ好きな人間としてはたまらんものがあります。エロがなくてたまったものが放出されない分、悶々とし続けちゃうものがあって、それがラブコメ的な良さにもつながっている。またそのうちこういう非エロラブコメも描いてほしいですね。

【単行本】「ふたつのスピカ」14巻 柳沼行 メディアファクトリー B6 [bk1][Amzn]

 帯に「いよいよラストスパート! 宇宙学校での生活も残りわずかです!!」とある通り、少しずついろいろな物事が新たなステップに向けて動き出している感じ。アスミたちも、宇宙飛行士コースの最終過程に進むための最終試験に臨むことになって、次はどうするかを意識せざるを得なくなる。全員が宇宙飛行士になれればベスト。しかしそれはかなわぬ夢かもしれない。そんな切なさがあふれていて、胸がキュッとさせられます。それにしてもこの巻のヒキは、続きが気になりますね。彼はどうなってしまうんでしょうかー。

【単行本】「神ぷろ。」3巻 國津武士 メディアファクトリー B6 [bk1][Amzn]

 最終巻。貧乏神社の跡継ぎである景綱、元戦の神である刀鳴を中心に繰り広げられるドタバタな日常は、最後までかわいくて賑やかで楽しうございました。ラブコメ面でも良い具合で、景綱はちょい頼りなくてスケベではあるけど随所で良いところは見せて、刀鳴をはじめ、おさななじみ巨乳娘の聖、お金持ちのお嬢さまのラリサらにモテモテ。ハーレムラブコメ的楽しさも満喫させてくれる。國津武士ならではのぷにぷにした絵柄も相変わらずかわいい。サービスシーンも随所で披露。ラストについては、ラブコメ面などの決着はついてないものの、まあこれはこれで和気あいあいとしていてよろし。

 國津武士といえば、以前はロリエロの人だったけど、エロ抜きでも持ち味を生かしてきちんと楽しい作品を描けることは証明できたと思う。今後どっちをメインにしていくかは知らんですが、この人ならエロでも一般でもしっかりやっていけるんじゃないでしょうか。

【単行本】「おれはキャプテン」16巻 コージィ城倉 講談社 新書判 [bk1][Amzn]

 カズマサら朋王学園は、繰り上げで甲子園に出場するも、ふてくされた態度で叩かれまくる。でもなんだかんだいって試合になるとそれなりのことをやってしまうのが朋王学園。高校野球のアマチュアイズムの弊害とズバッと斬ってみたり、なんか腹に一物ありそうな作風は健在。ちゃんと高校野球やってるのに、ステロタイプな感じにはならない曲者ぶりはやっぱりコージィ城倉って感じでさすがです。

【単行本】「ケンコー全裸系水泳部ウミショー」8巻 はっとりみつる 講談社 新書判 [bk1][Amzn]

 この巻も賑やか。あむろとかなめのラブラブ度が高まったり、女装好きなあむろ弟のりるがやってきたりと、ドタバタした展開が続く。まあ漫画としてはゴチャゴチャしてて、正直読みやすい部類ではないと思う。でも絵の華やかさや抜群のノリの良さもあって、読む者の目をひきつけ、読ませちゃうパワーがある。独自の色を持ってて強いです。

【単行本】「スマッシュ!」7巻 咲香里 講談社 新書判 [bk1][Amzn]

 美都・吉川らの世代が引退して、翔太・阿南らが主力となろうとしているバドミントン部。しかし先輩の中にはそれがシャクにさわるっていう人もいて……といった感じで始まる第7巻。いよいよ故障が癒えた翔太が現場に復帰し、試合もこなしていくようになる。バドミントンシーンは白熱してるし、恋愛方面も甘酸っぱくやってて手堅い。週刊でやるようになってからけっこう経つけど、息切れすることもなく、バドミントン熱も保っており、きちんと楽しく読めます。


3/21(金)3/22(土)……大きいトロイモも

▼2008年4月期のアニメチェック予定。とりあえず18本を予定、うち新番組は17本。木〜日に予定が集中、月〜水は少ないです。ここから何本か切っていって、できれば2本/日で14本くらいに収めるつもり。

 「ToLOVEる」はTBSでの放映は映像の左右カットなので、おそらくフルサイズでの放送であろうBS-iでチェック予定。サイドカット分に乳や尻が入ってたりしたらコトですからのう。TBSの放送が25:55なんで、「紅」と「ソウルイーターレイトショー」とかぶることもあり、BS-iのほうが録画スケジュール的にも都合がいい。自宅の録画用パソコンは2台で回してるんで、3番組同時だと厳しいんですよね。

 あと1〜3月期分のアニメの最終回は、「素敵探偵ラビリンス」が何話か残っているほかは見終わっているので後日まとめて感想書きます。

0407 月1800 「ソウルイーター」 TV東京
0408 火2459 「RD 潜脳調査室」 日本テレビ
0409 水2530 「我が家のお稲荷さま。」 東京MX
0403 木2332 「アリソンとリリア」 NHK-BS2
0410 木2445 「図書館戦争」 フジ
0424 木2500 「ToLOVEる」 BS-I
0403 木2615 「」 tvk
0410 木2615 「ソウルイーターレイトショー」 TV東京
0404 金2515 「ドルアーガの塔〜the Aegis of URUK〜」 tvk
0404 金2555 「マクロスFRONTIER」 TBS
0404 金2625 「イタズラなKiss」 TBS
継続 土2230 「PERSONA −trinity soul−」 東京MX
0412 土2500 「狂乱家族日記」 tvk
0405 土2600 「BLASSREITER」 tvk
0405 土2630 「仮面のメイドガイ」 tvk
0412 土2605 「二十面相の娘」 フジ
0406 日1000 「絶対可憐チルドレン」 TV東京
0406 日1700 「コードギアス 反逆のルルーシュR2」 TBS
0406 日2530 「隠の王」 TV東京

【雑誌】コミック電撃大王 5月号 メディアワークス/角川書店 B5平 [Amzn]

 先日休刊した電撃コミックガオ!から、作:竹宮ゆゆこ+画:絶叫「とらドラ!」と、鈴見敦「Venus Versus Virus」がお引越。この2作品だと、個人的には「とらドラ!」が好きです。お互いの片想いを成就させるため共同戦線を張ることにした高須竜児+逢坂大河だが、よりにもよって片想い相手の櫛枝さんと北村くんに誤解され、二人にカップル扱いされる羽目に……。ドタバタ賑やかにラブコメしてるし、キャラもかわいいしでなかなか好調。原作読んでないので今後誰と誰がどうくっついたりしていくのかは知らんですが、この調子で楽しくやってっていただければ。

 あらきかなお「乙女はお姉さまに恋してる」。瑞穂おねえさまと貴子さまの仲睦まじき様子が微笑ましい。一緒にラーメン屋さんに行くあたりとか、貴子さまが初々しくてかわいい。ただ二人が主演した「ロミオとジュリエット」の劇のシーンはさらっと流しすぎかなあという気も。ラブラブ度の高い見せ場シーンだと思うんで、もう少しページ数使って見せてほしかった。

【雑誌】コミックハイ! 4月号 双葉社 B5平 [Amzn][定期購読:Fujisan

 3周年記念号。掲載作家がそれぞれ1ページずつイラストを描いててお祝いムード。「そこまで祝わんでも……」という気もしなくもないんですが、読者としては普段と違うイラストが見られるってのはうれしかったりはします。3年の間にアニメ化・ドラマ化作品もいくつか出たし、ここ数年で創刊した雑誌の中では健闘してるほうなんじゃないでしょうか。売上とかは知らないので、あくまで内容的にという意味ですけど。

 かがみふみを「まちまち」最終回。「ちまちま」同様、初々しい恋模様から始まって、その後もしかして初体験とかそういうとこまで行くかな……と期待させたが、結局は最後まで二人はプラトニックなままでござった。かがみふみをはエッチなのも描ける人だけど、やっぱこのストーリーだとピュアなままのほうがいいですよね。時にハラハラさせつつ、基本的にはにやにやしながら読めるかわいらしい作品でした。

 私屋カヲル「こどものじかん」。りんをどうするかを巡って、りんの実父とレイジが激突。その場に立ち合った青木先生はどうするのか……という回。今回のレイジはかなり冷静さを欠いていて、「こやつにりんを任せておいて良いもんじゃろか」とたいそう不安な気持ちにさせられた。青木先生はわりと良い対応だったと思います。あとその場にいたわけじゃないけど、白井先生が今後どう動くかも気になるところ。多少デレ化したりはするんですかいのう。この人は、ひとたびデレになったときは落差が激しそうな気がする。

【雑誌】コミック百合姫S Vol.4 一迅社 B5平 [Amzn]

 吉富昭仁「秘密のせせらぎ」。少女2人が、誰も来ないきれいな川のほとりで想いをとけ合わす。舞台の美しさと、少女たちの甘くて切ない気持ちがいい感じに相乗効果を発揮していて、印象的な作品に仕上がってると思います。

 MATSUDA99「桃色吐息。」は、クラスメートで友達同士な二人の物語。その片方であるちどりは、親友のあまみちゃんが好きすぎるが、あまみの想いが自分と違うタイプの好きなんじゃないかと思い悩む。8ページと短いながら、丸顔の女の子キャラ2人がかわいらしく描けていてなかなか良かった。

 倉田嘘「欠片」。お互いのことを思う気持ちが恋愛感情にまで発展し、肉体関係まで持つに至った姉妹の物語。姉はそんな関係はいつまでも続かないと危惧し、想いを断とうとするが……。男性向けエロ漫画では兄妹モノが多いけど、百合モノで姉妹ってのもけっこういいもんだなあと想いました。誰よりも近くにいた二人の秘められた甘く切ない恋心が、なかなかいい雰囲気で描かれていて面白かった。絵柄的にも華があるし。自分は作品数そんなに読んだことない人だけど、なかなかいいですね。

【雑誌】COMIC LO 5月号 茜新社 B5平 [Amzn]

 bee「おんなのコ遊戯」。自動販売機を買おうとしていた女の子に声をかけた、同年配の女の子。ところが声をかけた相手は実は女装した少年で、そのかわいい様子と、意外とおおきなちんこに欲情しちゃった彼女は、そのままえっちへとなだれ込むのでした。つやつやした絵柄で、楽しくかつエロ度も高いお話を展開しており、なかなか楽しめた。いじられて悶える少年のほうもカワイイし。

 町田ひらく「漫画で見る未来の三丁目」。こりゃまた生臭いお話ですね。ゴミ捨て場に落ちていたエロ漫画を拾ったおじさん。そこに掲載されていたロリエロ漫画が、どうもその近所の父親や爺さん、娘らをモデルにしているっぽい……ということで、町内会で問題になる。しかし町内会の人々も後ろめたさを抱えていて、誰かが覗いているのではないかと戦々恐々とした状態になっていく。ゴミ捨て場のエロ漫画がきっかけとなって、町内会でエロ狩り的なことが行われるというのはなんかありそうな話だし、それは抜きにしてもご近所で親が娘を犯している御家庭があるという状況も生臭い。エロの描き手、エロメディアの所持者に対する排斥といった話はいかにもありえそうだし、親御さんの娘さんに対する性的搾取もいかにもありそうな感じで描かれている。なんかいろいろ胸がざわつくものを含んだ作品であり、さすが町田ひらくだなと思わされた。

 るーるぱんつ「ドキっちゅ!キュンキュンバスタイム」。兄が自分のパンツでオナニーしているところに出くわした妹さん。まあそこから当然のごとくエッチに移行。なおここでいう「当然のごとく」とは「ロリ漫画としては当然のごとく」であるだけで、「一般的に当然のごとく」という意味ではありませんので念のため。絵がちょっとこなれてないかなと思う部分はあるけど、基本的には明るくてかわいい絵柄でなかなか楽しいです。とくに好奇心たっぷりな妹さんの表情がイキイキしてて良い。このままでも戦力にはなるだろうけど、さらに細部が洗練されてくればより売れセンな感じになるんではないかと。

 うさくん「マコちゃん絵日記」。毎回とても馬鹿馬鹿しくて素晴らしい。しかも今回は女の子さんが、エロい少女漫画を見て性に目覚めたり、それを親に発見されたりといった展開もあったりと、いろいろ考えさせられたり想像ふくらませたりしそうなネタ。笑えるってだけでなく、けっこう読ませる。

【雑誌】純愛果実 5月号 光彩書房 A5平 [Amzn][定期購読:7andyicon

 Cuvieの新連載「MELT」が開始。子供のころに近所のお姉ちゃんにエロいことをされたのがトラウマになっていて、彼女とのセックスではイケないでいた主人公・一樹。彼にはかわいい同級生の彼女もいるのだが、そのお姉さんが久しぶりに近所に帰ってきて彼の心は乱れ始める……といった出だし。エロはしっかりやりつつ、切なさを感じさせる恋愛ストーリーも展開していて、まずは期待させる出だし。うまい人なんで、これからも面白くいきそう。

 木谷椎「Mind of Sisters」は3話め。三姉妹の住む豪邸に引き取られた主人公が、次女→長女と来て、今度は三女と。というわけで今回はロリ回。あと豪邸にはメイドさんがいるので、次はこの娘さんとだろうな……とか思っていたら「第1部 完」の文字が。うーむ、ほかの仕事で忙しくなって手が回んなくなっちゃったとかですかね。

 犬「おれんじろまんす」。生徒会所属のバカップルのラブラブHコメディ。一見カタブツそうだけど、後輩彼氏とのエッチが始まるとつい流されてやりまくっちゃう彼女の空木さんがなかなかかわいくて良いです。「ストレンジ・カインド・オブ・ウーマン」シリーズの三田さんと似たような雰囲気。まあ眼鏡でロングの黒髪ってところがですが。もっちりした肉体を駆使したエロシーンも充実で、なかなか楽しめました。

 初登場、たなかなぶる「母の誘惑」。熟れた身体を持て余してて、よく息子の部屋に入り込んではオナったりしていた母が、息子を誘惑にかかる。汁気のある肉体描写がわりとよい感じで、艶のあるペンタッチも悪くないです。


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