2001年4月中旬


4/20(金)……或る涸れ井戸

 一昨日の日記に書いたOHP月極アンケートの改良の件だけど、スクリプトの改造をしてくれる方が現れたおかげで無事「コメントのみ投稿」機能の実装が完了。ご協力ありがとうございました>某氏。

 とりあえずまずは常設テーマである「アンケートをとってほしいテーマ」 で試験的に導入してみたので、ご利用いただければと。基本的には「コメントのみ投稿」は、投票された各項目ごとのページから行うような仕様になっている。今月のに組み込んでもいいのだが、やはりこういうものは途中からレギュレーションを変えるというのはいかんと思うので、本格的な組み込みは来月分からにする予定。


 話変わって。最近、ビッグコミック/オリジナル/スーパージャンプ/オールマンといった月2青年誌のチェックは立ち読み程度で済ませていたのだが、やっぱ単行本待ちだけではもどかしいのでこれからしばら買っていくつもり。というわけで本日はオリジナル、スーパージャンプ、オールマンも。オールマンは先週の水曜日発売なんだが。

【雑誌】九龍 vol.1 河出書房新社 B5平

 河出書房新社初の漫画雑誌が創刊。最初予告を見たときは、A5単行本サイズかな〜と思っていたのだが、CUEとかを連想させるようなB5平とじ装丁だった。で執筆陣は以下のとおり。

表紙:田島昭宇
イラスト:多田由美、ウータン・チョップ、古屋兎丸、モーニング・コング。
漫画:大越孝太郎、藤原薫、新井理恵、永福一成、イダタツヒコ、秋重学、山崎さやか、松本次郎、柏木ハルコ、東篤志、逆柱いみり、山口綾子、萩原玲二、太陽星太郎、加藤さゆり、内田雄駿、座神孤独
スペシャル鼎談:エンキ・ビラル×永福一成&大越孝太郎

 このメンツを見て、まず思ったのはヤングサンデー系の人が多いな、ということ。あと装丁からいうともっとトンガった感じの内容になるのなか、と思ってたが、意外と丸い印象。よく考えてみれば、週刊雑誌でもきっちりまとめてコンスタントに面白い話を描く人が中心なので当然といえば当然か。

 この中では大越孝太郎「畸想 転生術綺譚」がまず良い。戦時下の日本で、父がしていた怪しい研究のせいで軍部に追われることになった少年が、何か自分と似たところのある不思議な少女ワチコに出会う……といったところ。シャープな描線は相変わらずカッコイイし、アクションもしっかりしていて、ストレートに楽しめる。美少年、美少女ともに可憐。それから逆柱いみり「九龍少年隊」はテクノでアンニュイでのったりしたムードがとても気持ちいい。あとは秋重学、柏木ハルコ、松本次郎、太陽星太郎あたりはさすがに確立された自分の作風でしっかりと読ます。

 で、全体としては、うーんもう少しってところ。表紙の高級感、1000円という価格設定、年2回発行のわりに斬新さが足りないと思う。CUEやエロティクスFなど、この手のライバルが増えてきている中ではインパクトが弱い。IKKIなんかこの約2分の1の価格で、2倍以上の厚さ、3倍の頻度で発売されるのだ。出現頻度が低くない(つまりちゃんとコンスタントに描いている)人が多いので、あんまりもの珍しくないのが厳しいところか。新人さんでも少しビックリするような人が出てくるといいんだけど。

【雑誌】花とゆめ 5/5 No.10 白泉社 B5平

 高尾滋「ディアマイン」が最終回。女子高生と10歳の男の子のラブストーリーを、優しく暖かく描き出した本作もこれにておしまい。最後まできれいで微笑ましい、いい締めくくりだった。かなり好評だった作品のはずだから「もう終わっちゃうの?」とは思ったんだけど、ヘタに長く引きずるよりもこちらのほうがむしろうれしい。なお、高尾滋の新連載は「夏頃より開始予定」だそうだ。

 それから望月花梨の読切「アルカロイド」も掲載。こちらは体が弱いことにコンプレックスを持っていることもあってふさぎがちであった美少女と、その幼なじみで彼女をずっと守っていたモテ男子の物語。女の子のほうは、彼が自分が体が弱いからかまってくれる、つまりは好きだからではないのではないかということで思い悩んだりしている。細やかな少女ごころの描き方がうまく、彼女が桜の木に見とれるシーンなどもとても美しい。ただ、女の子が凹んだりしている様子がどうも空回りっぽくも感じられてしまって、なんとなくスッキリしない面も。

【雑誌】ビッグコミックスペリオール 5/20増刊 MONEY BOOK2001 小学館 B5中

 う、全部読み終わるまで、増刊号だって気づかなかった……。いや、だって表紙が「こまねずみ常次朗」だし、「ラーメン発見伝」もあるし。それから東陽片岡があまりにもいつも通りだったりして。「犬・犬・犬」が今回はないのかなーとか思って、やっと気づいたというしだい。そういえば「あずみ」もないし「SS」もないんだよね。「今号はやけに金・金・金で金欲バリバリ、おっさんくさいな〜」と思ってはいたんだが。

 その中でなぜかビリヤードものの作:青山広美+画:若狭たけし「黄金のマッセ」、それから第47回小学館新人コミック大賞佳作の宮川康弘「家族が終わったら」は金もうけにあんまり関係なし。「家族が終わったら」は、母親が死んで、父、息子、娘がばらばらに暮らしている家庭がまた一つにまとまるといったストーリー。地味だけどまとまったけっこういいお話。

【雑誌】ビッグコミックオリジナル 5/5 No.9 小学館 B5中

 尾瀬あきらの新連載「光の島」がスタート。物語は東京の町にある一人のおっさんがやってくるところから始まる。彼は沖縄の小さな島、唄美島出身。現在、島には子供が一人しかおらずそれが卒業すると島唯一の公共機関である小学校が廃校にされてしまう。そうなると廃村は免れない。そこで彼は、東京に出て行った弟の過程から子供を一人もらいうけれないかと交渉しにきたのだ……。といったわけで、沖縄の小さい島に唯一の希望としてやってきた少年と、村の人々を描く物語となるようだ。弘兼憲史「黄金流星群」。老人ホーム内で繰り広げられる人間ドラマ。このシリーズはさすがにドラマ作りが巧み。真っ向勝負で読ます。

【雑誌】近代麻雀オリジナル 5/19増刊号 竹書房 B5中

 物語というよりも必勝法メインな増刊。この中では、風間杜夫が「われめDEポン」5連覇を成し遂げた一局について描いた「運命の一局」(画:中村たけし+作:黒木真生)が面白かった。ハードボイルドタッチなのが妙に馬鹿馬鹿しい。あとは画:おおつぼマキ+作:福地誠の「まんツボ」かなー。エロ&麻雀必勝法という取り合わせがわりと絶妙かと。今回は脱衣だしね。おおつぼマキの描く女の子は、なんかガードがユルそうなのも魅力かと。

【雑誌】オールマン 5/2 No.9 集英社 B5中

 ここまで飛び飛びくらいでしか読んでなかったのだけど、甲斐谷忍「太平天国演技」が面白い。そのうち「ONE OUTS」と合わせて単行本揃えよう。

【雑誌】スーパージャンプ 4/25 No.9 集英社 B5中

 なんか読むたびに面白いと思う徳弘昌也「狂四郎2030」。今回の展開なんかは「近未来SFせんずり英雄譚」というフレーズとは裏腹に、かなりシリアスに読ます。でもそういうときでもやっぱりせんずりしたりするところが徳弘昌也なんだけど。村上もとかの江戸時代タイムスリップ医療漫画「JIN −仁−」。さすがに堂々とした面白さで、大きなお話を作ってくる。先日出た第1巻の感想は4/7の日記に。

【雑誌】まんがくらぶオリジナル 5月号 竹書房 B5中

 わりとどの作品も安定して面白い。小坂俊史、中嶋沙帆子、森村あおい、あっきうなどなど。これでかたぎりわかなが4コマ1本だけでなく、もっといっぱい描いてくれたら爆発力が追加されていいのになあ。


4/19(木)……割烹エリア

コミック・ファン」12号(雑草社)が発売された模様。今号の特集は『まんがの疑問100』『「マンガ」を研究する人たち』の2本。俺もちまちま原稿書かせていただいてます。

 本日購入未読分は以下。

【単行本】「柳生十兵衛死す」1巻 山田風太郎/石川賢 集英社 B6
【単行本】「朝がくる度」 いくえみ綾 集英社 新書判
【雑誌】まんがくらぶオリジナル 5月号 竹書房 B5中
【雑誌】オールマン 5/2 No.9 集英社 B5中
【雑誌】スーパージャンプ 4/25 No.9 集英社 B5中
【雑誌】近代麻雀オリジナル 5/19増刊号 竹書房 B5中

【雑誌】週刊少年チャンピオン 5/3 No.21 秋田書店 B5平

 今号はなんといっても、能田達規「おまかせ!ピース電器店」最終回でしょう!! 長らく続いてきたお話もこれにておしまい。最後まですごくいい話だったー。腕白ダマシイが一杯つまってて、冒険があってロマンがあって。笑いあり涙あり。恋愛あり家族愛あり。そしてクオリティも素晴らしい安定ぶりを示していた。単行本は全24巻になるそうだ。ぜひ新刊で買いましょう。今からでも全然遅くなんかないぞ。秋田書店はあんまり絶版にしないし。ていうか、今すぐどうぞ

 で、こっちは驚きだったのだが、高柳ヒデツ「ぷろぶれむちゃいるど」も最終回。萌え度が高くてアクションもあって、いい感じだと思ったのになー。残念。これはいちおう掲載誌残しとかないといかんか。

【雑誌】月刊コミック特盛 5月創刊号 ホーム社 B5中

 いや〜、この雑誌には久々に衝撃を受けた。売り文句がなんと「日本初!!総集編・月刊誌創刊!!」。内容は「魁!!男塾」総集編「驚邏大四凶殺編」なのである。そして男塾塾長江田島平八である!

 こういう雑誌形態の総集編とかはよくあるけど、まさかそれを月刊で出してくるとは思ってもいなかった。ある意味、これ以上ないほどに保守的であり、これ以上ないほどに狙っているともいえる。まあ考えてみれば、最近よくあるコンビニメインの再版もの廉価単行本がB5中とじになったようなものか。で、次号も男塾でいくらしいんだが、巻末のアンケートを見る限りではほかの作品の総集編も出しそうな感じだ。

【雑誌】別冊ヤングマガジン 5/1 No.019 講談社 B5中

 山崎さやか「NANASE」(原作:筒井康隆「七瀬ふたたび」)第2回め。ああ、これはちゃんと面白い。筒井作品の漫画化の中ではトップレベルかも。自分を襲った相手の心を読んでそれをさらけ出していくことによって心理的に圧迫していく、その駆け引きの描写、演出がとても見事。それにしても山崎さやかって人は、女性を描くのが本当にうまい。ときに強く、ときに弱く。サガノヘルマー「レゾレゾ」。復活第2回めにしてすでにかなりテンションが上がっている。グロテスクな虫、そしてそれに蹂躙される女体。生々しさがすごい。

 記伊孝「犯罪交渉人 峰岸英太郎」はハイジャック編が完結。個性的かつ気持ちのいい絵、まず一気にガツンとお話を盛り上げ、それを維持していく演出力や構成力はかなりなもんがある。これは単行本でまとめ読みするとすごく良さそう。というわけで単行本化希望。ああ、あとラスト2ページの女の子の表情がとてもいいなあ。天野明「ぷちぷちラビィ」が最終回。単行本2巻は6月初旬発売予定。いつもいうことだが「少年スピン」も一つよろしく。押切蓮介「カースダイアリー」も最終回。禍々しげな絵なのに、ドタバタっぷりが楽しく、けっこう好きだった。最終回はもう一個、田村和己「バトルクィーンイタチ」。パワフルでヘンな漫画だったが、もう一つ押しが足りないような気はした。でもアクの強い作風なんで、次回作も見てみたい。

【雑誌】ヤングサンデー 5/3 No.20 小学館 B5中

 作:魚柄仁之助+画:大谷じろうの新連載「おかわり飯蔵」が巻頭カラーでスタート。町内会の名物男、飯蔵は簡単だけどうんまい料理の名手。というわけでお手軽料理グルメ漫画、という感じ。シンプルだけにやけにうまそうで、腹が減る。単品料理というよりも、飯の進むオカズって感じが好ましい。なんかご飯くいたくなってきたな。遊人「PEACH!」。説教する間も常に乳ぷるぷる、妄想ぐわんぐわん。相変わらずスゴイ漫画だ。

【雑誌】モーニング 5/3 No.20 講談社 B5中

 作:真刈信二+画:さだやす圭「どうだ貫一」が良かった。まさに「気は優しくて力持ち」という感じ。堂田貫一は、いい男である。山田芳裕「いよっおみっちゃん」の後編が掲載。前編は抑えめだったが、後編は一転ばっさばっさと斬る。このダイナミックさが気持ちいーのだ。コミックオープン秀作シリーズ、小川隆章「渺々」。シャチ、オウムガイといった海の生物の世界を、リアルなタッチで美しく描いた物語。なんだか岸大武郎の「恐竜大紀行」とか思い出しちゃったよ。

【雑誌】ヤングジャンプ 5/3 No.20 集英社 B5中

「マイホームみらの」の桜木雪弥が新連載。タイトルは「ヤスミンのDANCE!」。ブラジル育ちでカポエラ使いな美少女が、日本にやってきてダンスに出会う〜という感じのお話。踊る美少女ということで、第一話はぱんつも見えまくり。キャッチーに始まった。

【雑誌】月刊サンデーGX 5月号 小学館 B5平

 成沢円「ジュリアン」が新連載。女子校の事務員になった気の弱そうなあんちゃんが主人公の学園モノ。なんというかこれ、とりあえず1回目を読んだ限りでいうと、突飛な設定や過剰な演出がどうも全然ないっぽい。そして女の子がかわいくて、ときて、アオリ文句にもあるとおりかなりヌルめ。ギャグがあるわけでもなし。もしかして「学園ラブコメ」としかいいようがない、ごくごく正統派な学園ラブコメ」になるのだろうか。だとしたらうれしい。我は、SEXも熱愛も成り上がりドリームもからまず学園内ですべてが閉じる、純粋学園ラブコメを希求するものなり。ラブコメという点では、こいずみまり「LET IT BE!!」もなんだかすごく良い。お嬢的容姿の桜小路さんがスバラシー。

 いけだたかし「FADE OUT!」。読切登場3回め。半人半霊という厄介な体質の持ち主である女の子・こかげが主人公。今回こかげは冷媒体質でもあることが判明し、ものすごく音痴な霊にとりつかれることに……。途中まではコメディタッチで来て、終盤で一気に見開きを駆使したワンダーな展開を見せるあたりは読んでいてとても気持ちが良い。それから新人さんであるらしい、浅野いにお「宇宙からコンニチハ」。これはなかなか良い漫画だった。近所のコンビニで働いているバイト店員の女の子が、自分は宇宙人であると語り、敵から逃れるためにということで主人公のメガネ君貧乏学生の部屋に転がり込んでくる。そして奇妙な同棲生活が始まる。この女の子の一見平静なようで妙な行動に心惹かれるし、自然なタッチの落ち着いた作画も好感が持てる。独自の作風を持ってるし、ちょっと期待したい。

【雑誌】ウルトラジャンプ 5月号 集英社 B5平

 いきなりすげー、介錯「魔法少女猫たると」。アオリ文句は「夢見る子猫の猫メルヘン にゃんと新連載!!」。そして「魔法少女猫」と書いて「まじかるにゃんにゃん」と読むのだぜー!! まじかるにゃんにゃんが、かわいい、しかもメイド的な服を着た女の子として描かれているんだにゃーの。それにしても介錯の、この「そういう需要」に対して常人では気恥ずかしくてできないほどの直球勝負で挑む作風はまったく恐ろしいほどだ。ここまでくると、ものすごく立派。男として惚れそうになる。花見沢Q太郎「BWH」。今回はうれしはずかし健康診断ー。このちんまりした下着姿のかわいさよ。うきー。大暮維人「天上天下」。もしかして、こうなるともう「即レイプ!」といったことになるのだろうか。だとしたら……オーレ!


4/18(水)……おーっと、また機械人形が

 OHP月極アンケートは、投票してくださる方々のおかげで今のところ堅調にきている(と思う)。ただ、一点どうしても改善したい点がある。それは「票数はカウントされないコメントのみの投稿」機能をつけたいということ。アンケートはその性質上、投票しないとコメントがつけられないんだけど、投票のコメントの中にその投票者が疑問に思うこととか書かれていたりするケースとかだとコメントに対してレスをつけたくなる。ザ・掲示板のほうに書き込んでくださる方もいるけれども、ログの収納場所が違うし、投票期間が終わった後だと対応させるのは難しい。これをなんとかしたい。また、コメントのみ投稿ができれば、そこからまた新しく話の輪が広がることだってあるだろう。まあ要するに、投票+掲示板みたいな場にできればと考えているわけだ。

 実のところ自分でスクリプトの改造をしてみようと思ってPerlの本を買ってきたりもしてみたんだけど、勉強に費やせる時間が残念ながらなかなかとれない。あんまりよく分からないんだけど、要するにログファイルのその投票のレコードに、例えば投票だったら1、コメントのみだったら0とか数値を設定するとかいうので済みそうな気がしなくもない。待てよ、そうすると順位を算定するのが面倒になるのかな?

 ……とかグズグズ考えていてもしょうがないので、ここは一つ、ご協力していただける方を募集します。「今のOHP月極アンケートにそういう機能をプラスしたようなCGIスクリプト」が公開されている場所の情報とか、そのようなスクリプトをお持ちで使わせていただける方、いらっしゃいましたら私、しばたまでメールで情報をお寄せ下さい。今のスクリプトにそういう改造を施してくださるというのだともういうことなしです。正直なところ謝礼とかはあんまりできませんが、私の蔵書のうちダブっているものとかをお譲りするとか、メシとか酒とかおごるといったことはできるんじゃないかと思います。

(4/19 15:00ごろ追記:その後、とある方からCGIを見てみてくださるというメールをいただきました。また、そういうスクリプトの所在情報は引き続き募集中です。興味がありますんで)

 それから本日読んだ本。2月11日コミティアにて購入した同人誌15冊(以下)は今回も別ファイルにて。

【同人誌】「銃撃 第二幕 第一場」 鈴木ちょく <直立不動産>
【同人誌】「創作雑誌 つゆくさ(一)」 <つゆくさ>
【同人誌】「スカートをはいた君」 男マン <デジタルボウイズ>
【同人誌】「Night-Marchenの幻想雑誌 2001.2.11版」 村山慶
【同人誌】「流架の記 2」 村山慶
【同人誌】「SKITS」 こーわ <WARHEADS>
【同人誌】「クラウス vol.13」 <クラビウス>
【同人誌】「REVENGE 01/02 糞には蝶、花には銀蝿!」 狗神助精 <暗黒舞踏隊>
【同人誌】「REVENGE 03 OVER DOZE」 狗神助精 <暗黒舞踏隊>
【同人誌】「REVENGE 04 / OVER DOZE」 松下紺之助 <暗黒舞踏隊>
【同人誌】「愛情無き地下房」 狗神助精 / キイカ <暗黒舞踏隊 / 腐蝕金属>
【同人誌】「Scozie −スコーツィア−」 原田みどり <理数館>
【同人誌】「ラフナスの結婚の歌」 白井弓子 <メタ・パラダイム>
【同人誌】「南藁荷」 弘岳粟高 <あわたけ>
【同人誌】「always」 <吉岡企画>

【雑誌】週刊少年サンデー 5/2 No.20 小学館 B5平

 菊田洋之「ホライゾン」がスタート。巻頭カラー。熱血ラグビー漫画になる模様。でも第1話めはラグビーは全然出てこなくて、崖っぷちで事故にあった車から、救助にきた男たちと平凡な少年である主人公が移植用の臓器をリレーして運びださんとする……といった展開。いきなり本題には行かないけれど、始まりとしてはかなりハッタリが利いている。うまい人だし期待はできそう。コージィ城倉「プニャリン」。なんと今度はパラパラ大会か〜。本当に相撲しねえなあ。面白いぜ。久米田康治「かってに改蔵」。アジアカップなのに王者ブラジルなのはやっぱわざとなのかなー。

【雑誌】週刊少年マガジン 5/2 No.20 講談社 B5平

 刃森尊「霊長類最強伝説ゴリ夫」が巻頭カラーでスタート。顔はゴリラみたいでゴッツいけれども気は小さい、だけど意識が飛ぶとムチャ強いという少年が主人公。なんかゴリラーマンみたいだけど、ゴリ夫は暴れているときの意識がないという点、それからゴリラーマンは別に気は小さくないという点で異なる。星野泰視「勝負師伝説哲也」(原案:さいふうめい)。神の目を持つおっさん編はこれで終了か。しかし、このオチだと神保のおっさんがいくらなんでもかわいそうだ。

【単行本】「火宅」 近藤ようこ 青林工藝舎 A5

 しんねり面白い短編集。結婚生活の中で、疲れている女たちの物語。彼女たちの心の奥底に根強く残っている女としての本能を垣間見せる話作りは、粛々としてどこか怖い。近藤ようこの描く女性は、生活苦っていうんではなくて、なんだ「自分とその周辺のものごとに倦んでいる」という風情が色濃く感じられて、環境的には恵まれていようともゾクッとするような翳りがある。未婚男性としてはますます結婚したくなくなったりして。しばた家断絶の危機。

【単行本】「からくりサーカス」17巻 藤田和日郎 小学館 新書判

 からくり編最終幕に突入。ええと、カバーの見返しのところには「ナルミが活躍するからくり編の最終幕」とあるので、もしかしてこのエピソードでナルミの出番がなくなっちゃうとかするんかな? そうなったらいやだけど、まだなんとも分からんのでそれは置いておく。で、この巻では、いよいよしろがねの軍団が「真夜中のサーカス」の本拠に突入。自動人形たちと殺し合いゲームを始めることに。ナルミの活躍も多く見られ、緊張感があってカッコイイ。


4/17(火)……潮騒の勲

 毎月17日は、これまでZetuMan、コミックメガストア、ばんがいち、コットンコミックの発売日が重なっていて個人的には「エロ漫画の日」という感じだったのだけど、ZetuManがなくなったんであんまりそんな感じがしなくなった。そういえば18日発売だったコミックオルカも、A5中とじリニューアルに合わせて8日くらいの発売になってるみたいだし。

【雑誌】オースーパージャンプ 5/20 2001 DREAMING4 集英社 B5中

 今回はたなかじゅん「ナッちゃん」が面白かった。ないものは作ってしまえばいいというボジティブさ、健全さが見てて頼もしい。ところで今号はこの漫画にあおきてつおが、あおきてつおの漫画にたなかじゅんがちょっぴり登場。高橋ゆたか「世界一さお師な男 伊達千蔵」。単行本第1巻は作者によれば「私にとって初めてのギャグじゃないコミックス」だそうな。今回の話なんか見ると、「これもギャグのような……」とか思ってしまうのだけど。

【雑誌】ヤングマガジンUppers 5/1 No.9 講談社 B5中

 はっとりみつる「イヌっネコっジャンプ!」。本編がいっこうに進まないこの漫画だが、今回はもう開き直って番外編。ゆ→きの通っている学校のドッジボール大会の模様。きっと女生徒たちがきゃいきゃい楽しそうにしているところを描きたかったんだろうなあ。そして事実とても楽しそう。一色まこと「ピアノの森」。久々にカイがピアノに帰ってくる。その演奏シーンは、とても気持ち良さそうで、実にいい。こういうシーンを、これからも何度も何度も見たい。というか見せてくれるのだろう。シビれる。作:さいふうめい+画:ミナミ新平の麻雀漫画「バサラ 〜破天の男〜」。なんか馬鹿馬鹿しいくらいに濃くて思わずニヤニヤしてしまう。それにしてもこの主人公、実は運がいいだけであまり根拠なく勝ってるような。

【雑誌】漫画アクション 5/1 No.18 双葉社 B5中

 艶々「鷹月助教授の淫靡な日々」が巻頭カラー。カラーはちょっと色合いが濃すぎかなあという気はする。でも乳のボリューム感とかはいつもながらに良い。単行本1巻は4月28日発売予定。「オッパイファンド」といい「ぷるるんゼミナール」といい、エロアクションのコミックスも、けっこう着々と出ているな。高橋のぼる「キラリが獲るッ」。今回の扉ページはなかなかすごいアングルだなあ。ところで高橋のぼるのホームページができたんだそうな。「バドミントンのページ」の推移が気になるところ。

【雑誌】コミックメガストア 5月号 コアマガジン B5平

 鬼ノ仁「ブルースクリーン」。かわいい女の子と、冴えない男のゴツイちんこ。エロい。月野定規「ь37.3℃」。これはなかなかいい。ヒロインの親友の弟くんが、その姉を肉奴隷化しようとして頑張っているところをヒロインが傍観するという話。一気呵成にエロのテンションを高めていくノリがかなり良い。月野定規は、登場人物が頭のネジをすっ飛ばしていく過程や、とろけた表情の描き方が秀逸。こちらも非常にノリが良い、米倉けんご「ピンクスナイパー」。美少年シンバ君は、足でちんちん踏まれたり女装させられたり、もう好き放題おもちゃにされている。ところでこの「精液多くてごめんなさーいっ」というセリフは、「ぷるるんゼミナール」の影響かな?

 扉のアオリは「萌え萌え忍者見参!」、古事記王子「さるとびかえでちゃん」は、抜け忍女子高生かえでちゃんのHな日常を描いた作品。非常に達者な絵柄で、コメディもエロも十分にこなしている。エロについてはちんちんを咥えている唇の形がむちゅーっと吸いつくようでかなりソソるものが。長谷円「白線ながし」。この人もかなりうまい。男子高の卒業式の日に、ロリロリな女教師がクラス全員にやられちゃうという話。こういう女教師輪姦系だと巨乳美女が多いけど、かなりちんまりしてるのが珍しいような。ちんはゴツめ。ちんゴツ。

 RaTeが初登場。「Milk Maid」。主人公はオトコノコなんだけど、メイドの家系に生まれてメイドをやっているという設定。メイド姿でHなことをされている美少年というのはなかなかおいしいネタ。それにしてもとりあえず、髪の毛にひらひらしたアレが付いてると、ほかはハダカでもけっこうメイドに見えるもんだなあ。たちばなとしひろ「ハッピー★トラップ」。かなり幸福感が充満してて甘苦しくてよろしい。連載10回めだけど、だんだん良くなってきている。

【雑誌】ばんがいち 5月号 コアマガジン B5中

 祭丘ヒデユキが登場。今回は「超上流階級伝説 芳賀U太(26) −ベルサイユの孫−」というタイトル。単行本「レ研」に収録された「芳賀U太」シリーズの最新作である。今回は超上流階級に生まれたU太が0歳時のころからスタートし、彼と「ドジなメイド」の泉ぴン子が愛を育むとかいうお話。爆発力では「レ研」等よりちと控えめかなという気はするものの、相変わらず唐突なギャグをいっぱいかましてくれていて愉快なことに変わりなし。今度メガキューブにも登場するとのことだが、これで本格的に活躍場所をコアマガジン系列に移しちゃうのかな?

 ひよひよ「追いかけてNinja」は、フツーの学校に転校してきた姫と、そのお付きの忍者のラブコメH。巻頭カラーでいきなりキャッチー。大きな赤いリボンがチャームポイント、つーかたまりませんな。ジェームスほたて「幸せのカケラ」。良くなってる。今回は学校で同じゼミのすごくかわいい娘とそっくりな謎の女の子を家に連れてきてしまった男子が彼女との甘い生活にのめり込むものの、それは夢のようにはかないもので……といった感じのお話。女の子の可愛さと消えてしまいそうな危うさで、ちょいと切ないええ感じのお話になっている。

【雑誌】コットンコミック 5月号 東京三世社 B5中

 巻頭カラー、すけきよ「隣人(前編)」が良い。部屋のシャワーが壊れてしまい、風呂を借りに来る隣りのかわいいオンナノコ。ちなみに今回はSEXシーンまでは行ってない。その分、すけきよの描く、いかにもウブそうな、なんかほっとする味わいのある美少女の魅力がストレートに出ている。笑顔がとてもいーのだ。ちなみに今月は、隔月連載の駕籠真太郎はお休みフェイズ。


4/16(月)……さよならマンカーイ

 いい加減飽きたので、トップページのデザインを変更。今までのトップは何年も同じレイアウトだったんで飽きていたのと、更新した箇所をスパッと分かるようにしたかったのがその理由。あともう一つのテーマは暖色の使用。俺は暖色を使えないたちで、これまでも黒とか灰色とか青などをふんだんに使った寒々しいページしか作れなかったのだが、たまにはチャレンジしてみようというわけで。どうもインチキくさい白々しい出来になっってしまった感はあるが、しばらくはいちかばちかこれで行ってみる。飽きたら変える。

【雑誌】メロディ 5月号 白泉社 B5平

 雁須磨子「どいつもこいつも」が最終回。この作品らしく、微笑ましく幸せでいいラストだった。頭巾をかぶってほっぺを赤らめている朱野がすごくかわええ〜。新作読切が8月号に載るらしいけど、「どいつもこいつも」がなくなるとちょっとさみしいな。成田美名子「花よりも花の如く」「Natural外伝」と銘打たれた52ページの読切で登場。その「Natural」のほうはちゃんと読んでなかったのであんまり誰がどうというのはよく分からなかったが、能の世界で修業中な主人公の姿が、ちょいと恋もあり修業中ならではのストイックさもありで面白く眺められた。薪能のシーンという見せ場も美しいし、単品でも楽しめる出来。あと新人の勝田文の「あのこにもらった音楽〜小梅夜曲〜」が掲載。ペンタッチがきれいでパッと目を惹く。絵柄的には佐々木倫子の影響が色濃いってところか。センスはありげ。

【雑誌】ヤングマガジン 4/30 No.20 講談社 B5中

 福本伸行「賭博破戒録カイジ」。ついにカイジ、勝負に出る。というところで以下次号。いよいよ盛り上がってきてて先が楽しみ。小田原ドラゴン「おやすみなさい。」。鉄郎の身内に不幸が。そしてその人のために後始末をする健気な鉄郎。俺も死ぬまでにエロ漫画蔵をなんとかしといたほうがいいよな、と思う。

 次号で大友克洋が5年ぶりの新作発表予定。でも4ページだけだそうな。

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 4/30 No.20 小学館 B5中

 新連載、桑沢アツオ改め桑澤篤夫「百木1sec.」が始まった。今度はバスケ漫画らしい。また豪快なのをやってくれるんだろうか。「ハハハ、また決めてしまいましたな」ってな具合に。そういう桑澤節を切に望むものであります。作:川崎ぶら+画:秋重学「愛と青春の成り立ち」第2話。ああ、このコンビの作る話はすごくいい。バンドでドラマーをやっている少年・タカオの青春物語。彼の青さ、それから成長ぶりをしっかり見せるストーリー回しがとても気持ちいい。早く「ニナライカ」を読み返したいな〜。

【雑誌】週刊少年ジャンプ 4/30 No.20 集英社 B5平

 いとうみきおの漫研青春物語「ノルマンディーひみつ倶楽部」が最終回。「俺は漫画が大好きだ!!」と声高らかにいい放つ、その心意気やよし。ストレートでイキのいい言葉の数々にアツくなれる。けっこう漫画としてオーソドックスでしっかりしてたし、終わり方も清々しく気持ちのいい作品だった。ただジャンプの中にあるといまいち目立たないような気はする。いっそ青年誌で勝負するのもいいかなーとは思うんだけど、こういうアツい言霊は少年層にこそブツけてみたくもあるのでやっぱ少年誌のほうがいいか。

【雑誌】コミックマオ 5月号 晋遊舎 B5平

 祭丘ヒデユキ、「レ研シリーズ」の新作が。今回は即レイプ!ではなく即テニス!から始まり。人を見たらレイプと思え、転ばぬ先のレイプ、犬も歩けばレイプ。……というほど今回はレイプではないけれど、とにかく雨の日はいつもレイプ。ところでコミックマオでの「レ研」シリーズはこれで終わりらしい。残念。でも来月(10日発売予定)のメガキューブに掲載予定になってたんで、そっちで続きをやってくれるといいな〜。「芳賀U太」シリーズでもオッケー。

 そのほか、華やかさとHさが共存している作品が多くて、けっこう好みな誌面。横井レゴ「わくわくCAN YOU!」はヌル系ハード輪姦という感じで実用面でけっこうヒット。女体がむっちりして、ちんちんが雄々しい(女々しいちんちんがあるかのような書き方で申しわけないが)。柴野唯史「my our worst enemy」。弟を押し倒してやっちゃうねーちゃんのお話。ペンタッチがシャープでうまい。峠比呂「イヌノセイカツ」。絵柄に華があっていい。やってることはけっこうひどいけれどもかわいいからオッケー。

 ANI「FROTTAGE」はとても端整な絵柄に惹かれる。たぶんCGでの執筆だと思うけど、これはモノクロでなくカラーで見たいな。百目鬼薔薇郎「地上」。基本は細身、かつ出るべきところが出て、締まるべきところがきゅうっと締まった極端な体型がソソる。ぷるぷる震えながらエロいほうへエロいほうへ進むねーちゃんらがエッチい。あとどざむら「よいこのむかしばなし(前編)」も掲載。これは「立花満子の教育的指導特別編・学園祭」という位置づけで、「ちきゅうのひみつ」「どうぶつのくらし」でおなじみな立花学級小山田くんやりまくりシリーズ。コメディをやりつつちゃんとエロくもできる手腕は見事。

【雑誌】マンカイ Vol.3 松文館 B5平

 冨樫「THREE MEN HUNTING」が掲載。これは、1995年コミック「盗姫」で清水清が描いた「APACHE’95」を、了解をとったうえで冨樫が引き継いで続編を描いたというもの。戦時下の最前線が舞台。主人公たちの敵国は、男があまりいないのでその分女たちが自分を超強力戦闘用サイボーグに改造している。その姿はなぜかバニー。戦争とうさぎという、一見ものすごく縁遠いようなものがなじんでいるちょいとヘンな世界。それにしても冨樫の描く女性の胸のボリューム感、柔らかそうな質感は素晴らしいな。

 それから小林少年丸「肉便器少女 meets 便器磨き少年」。ああ、これはまた面白い。小林少年丸ほど達者で器用なエロ漫画家はまず滅多にいないであろうと常々思うところではあるけれど、今回の作品もまた実にうまい。肉便器扱いされてトイレで放心状態にあった女の子。彼女を同級生男子が見つけて介抱しようとするも、慌てていた彼は便器掃除用の雑巾で彼女の顔をぬぐってしまう……といったお話。ふとした心が揺れ動く瞬間の描き方は見事だし、ラストの締めくくり方もクール。

 巻末のイラストエッセイコーナーでは、冨樫、もっちー、近石まさし、昇龍亭圓楽&影O3虎、A・浪漫・我慢が登場。A・浪漫・我慢は1ページだけどええ感じの漫画になっている。で、巻末だと次号予告がなかなか豪快。見開き両方真っ黒。白抜き文字で左ページに「※諸事情により次号の発行予定は…」ときて、右ページで「未定になりました」とのこと。あららら。けっこう面白い本だとは思うけど、さすがに隔隔月刊(つまり4ヶ月にいっぺん)という、季刊よりも遅い発行ペースでは誌名も浸透しないだろうしキツそうだなという気はする。

【雑誌】COMIC Zip 5月号 フランス書院 B5中

 LAZYCLUB「ちっちゃいラブらヴドール♥」。わりと巨乳系な作品が多い人だけど、つるぺた系もしっかりと。きちんとオタク男のエロ魂を刺激する作品を、ベタなまでに描いていて立派。この人は、一度顔に出された体液は最後まで必ず保持しますな。旭川紺瑠「Enchanted Child」。ウブな女の子が、顔を真っ赤にしているさまに惹かれる。COMICパピポG・M大賞からのデビューとのこと。うましか「職業新妻」。タイトルから察せられる通り人妻モノ。単身赴任中のサラリーマンの奥さんが上司と肉体関係を持つようになり、取引先相手をエロ接待するといったねっとりした展開。こういうシチュエーションはとても好きだ。


4/15(日)……蜂落ちよ

 先週先々週とギチギチ忙しく動き回った分、今日はわりとゆとりがあったので、2月コミティアで買った同人誌をようやく読み始める。いつのまにか2ヶ月以上も経っちゃったよう。まあそれはともかくjとして、まずは判型の小さいものから取りかかる。「同人誌だとどうせ手に入らないし感想書かれても何が何やらわからーん」という方がけっこう多かろうと、思うので感想は別ファイルにまとめてみた。興味のない人はすっ飛ばしてください。

 というわけで用のある方は2001年2月11日コミティア購入物件のほうへどうぞ。なお、いちおうリストアップしとくと本日読了分は以下。5月4日のコミティアまでに全部読み終わるといいんだけど。

【同人誌】「ハ長調 C-dur」 果竜 <竜の子太郎>
【同人誌】「Replicant Dream」 <まるちぷるCAFE>
【同人誌】「手紙」 こうの史代 <の乃野屋>
【同人誌】「皮膚の感覚」 瀧元駱駝 <GRAIL>
【同人誌】「ショコラッテ」 きづきあきら/瀧元駱駝 <GRAIL>
【同人誌】「WHITE」 きづきあきら <GRAIL>
【同人誌】「蛇行的ガソリン」 笹井(SAI2CO) <ガソリン>
【同人誌】「ガスドロップ」 笹井(SAI2CO) <ガソリン>
【同人誌】「V.I.P.」 上倉旧 <ロボ音>
【同人誌】「starchman」 上倉旧 <ロボ音>
【同人誌】「Candy Candy」 上倉旧 <ロボ音>
【同人誌】「Candy Candy journey's end」 上倉旧 <ロボ音>
【同人誌】「ドントスティホゥム」 上倉旧 <ロボ音>
【同人誌】「バレンタイン三度あらわる」 らいだゆず <HATA HATA>
【同人誌】「エトセトラ2」 らいだゆず <HATA HATA>
【同人誌】「賢者のとおりみち」 イトウサクミ <<渦巻蝶々>
【同人誌】「UK universal kidology」 西村竜 <ちくちくNET>
【同人誌】「TWINS」 トキワ <NOISE SYNDROME>
【同人誌】「Smiled」 きりはらただし <迷画座>
【同人誌】「X’mas Blues」 きりはらただし <迷画座>
【同人誌】「ゆけゆけ!! フォークソング同好会」 きりはらただし <迷画座>
【同人誌】「ボクの好きなひと」 山科御行 <そらみみにる>
【同人誌】「有触れた二人・2」 おざわゆき
【同人誌】「meR 二十八」 <漫画研究会meR>
【同人誌】「おかず通信 Ver.さいご?」 三浦健児 <しお・こしょう食堂>


4/14(土)……緻密ヒッキー

 もりもり寝る。なんだかそろそろデカい買い物をしたい気分になってきつつあるけれど、買わなくてもいいような気もだいぶする。

【雑誌】ネムキ 5月号 朝日ソノラマ A5平

 今号で諸星大二郎「栞と紙魚子」シリーズが最終回。最後まで飄々としててすごーく面白かった。これまでのお話でキャラがたちまくったきとらさんとかクトルーちゃんとかも大活躍だし、魚人たちのセリフも味わい深いし(「ゲギョ(ネコ)!」とか)、最後まで良かった。この懐の深さはそんじょそこらの人では出せるもんじゃない。さすが。TONO「チキタ★GUGU」は高値安定。さらに回を重ねるごとに切なさ、透明感がますます高まっていてゆっくりと右肩上がりなのが素晴らしい。

【雑誌】別冊マーガレット 5月号 集英社 B5平

 中原アヤの3号連続シリーズ「ひみつきち」がスタート。たぶん一話完結方式の読切連作なんだと思う。File.1「彼氏のひみつ」は、いつも喫茶店で見かけるカッコイイ男を大学生だと思い込んで告白した女子高生のお話。そのままつき合うことになったが、実は彼氏は小学生だということが判明してしまって……といったところ。微笑ましくて可愛らしい恋愛気分がいい。この人の作品はやはり好きだ。ラブコメらしいラブコメ。今回のお話は、要するに容姿だけじゃんとは思ったりもするんだけどまあそこはそれ、いいじゃないっすかー。あとこの前連載が終わったばかりの、きら「まっすぐにいこう。」が早くもひょっこり、しかも60ページというボリュームで再登場してたのでびっくり。せっかくきれいに終わったんだから、再登場なんかしないでそのままにしといたほうがキレイなのに……とか思ってしまうんだがどうじゃろう。

【雑誌】ヤングキングアワーズ 5月増刊号 少年画報社 B5中

 執筆陣は六道神士、田畑由秋+余湖裕輝、抜山蓋世、大石まさる、内藤泰弘、花屋敷ぼたん、ちば・ぢろう、堤芳貞、山田ちゃか。アワーズはあんまり合わない雑誌なのだが、増刊号となるとさらに合わなかった。大石まさる「泥棒猫」がケイトさん萌えということで良かったかなというくらい。

【雑誌】メガキューブ Volume2 コアマガジン B5平

 見本誌到着が遅れたので、書くのが遅くなりました。2号めということで少しこなれてきつつはあるけど、まだ弱いかなという印象。この装丁、価格だと、もっとハイクオリティ路線を狙わないといけないと思う。そう考えると超うまい系な方々の漫画があと2〜3本必要に思える。

 今号から田沼雄一郎「少女エゴエゴ魔法屋稼業」が復活。オールドファンには説明不要の名作、「PRINCESS OF DARKNESS」である。「私 黒原まき ちょっと人より気が弱くて体も細いけれど」というセリフを見ただけでもうあのころを思い出しちゃってたまらなくなる。竹下堅次朗が描くところのロリ漫画「よいこの唄」。すごく良くなってる。この人はヤンサンで描いてるころから、すごく美少女が好きで好きでたまらない人なんだろうなと思っていたんだが、この作品では作者の欲求が爆発している感じ。ホットミルクに登場したころはまだちょっと気負いすぎてるところがあるかなと思っていたんだけど、ここにきて肩の力が抜けたのか、すごく良い具合になっている。このまま突っ走っていただきたいもの。

 みかん(R)「ニィと。」。やはりこの人はすごくうまい。ペンタッチの美しさ、ちょっと無理している少女の痛々しさなどすごくいい。毎回いうことだが、そろそろ単行本化しなきゃいけないころだと思う。それから瓦敬助「菜々子さん的な日常」は相変わらず面白いです。あとどうでもいいものだけど、俺執筆コラムページでチェックした本で、これまでの日記に書いていなかった分の感想はこちら

【単行本】「死神交換イタシマス」 福山庸治 日本エディターズ B6

 短編集。それにしても福山庸治はうまい。乾いた絵柄でペンタッチがものすごくしっかりしているし、読者を煙に巻くようなストーリー作りも見事だし。不条理な状況を、ツッコミなしで淡々と展開していく話作りはSF的な味わいもあってすごく好き。日本が戦争している中、淡々とそれを受け入れて進む日常生活の様子を描いた一連の「西武沿線異常なし」シリーズとか、余裕がすごくあるって感じでとても惹かれる。それにしても「臥夢羅館」って単行本化されないのかなあ。アレをキリヌキしておかなかったのは一生の不覚の一つ。日本エディターズもそうだけど、美術出版社とかにも期待したい。

【単行本】「宴」 師走の翁 ヒット出版社 A5

 すごくいい。お話としては以下のような感じ。このところついついHなことばかり考えてしまう女の子・みやびが、夏休みを利用して別荘で住み込みの家政婦のアルバイトをしにいく。この別荘でのバイトは情報誌で募集されていたもので、男4人+女6人で1か月半同じ家で生活し、時間を問わずセックスしつつ暮らすというもの。その中で、主人公みやびはセックスに目覚め、さらに今まであえて避けてきた恋にも出会う。

 師走の翁としては初の長編らしいのだが、これがとても充実している。この人の、大ボリュームで高密度、でも瑞々しく可愛らしいところも失わないエロは定評があるけれど、それが長編で続くのだから満足度は何倍にも膨れ上がる。エロいことをやり尽くして、その果てに得た結論というのも説得力があるし、甘いし切ないしで非常にいい。エロだけに終わらず、いい具合に青春物語しているのだ。最終話なんて、単行本化に際して18ページも加筆されている。雑誌掲載時でさえすごい密度なのに、さらに付け足すこのバイタリティたるや素晴らしい。絵的にもオシャレさを失わずにエロのテンションをぐんぐん上げていくって感じで見事。いい本です。


4/13(金)……Oh!! マイドク

【雑誌】コミックバーズ 5月号 ソニー・マガジンズ B5平

 ともち「れ・り・び」がいい〜。思わぬ流れで主人公の秀哉と結婚することになってしまった女子高生の空がかわいいノダ〜。いちおう恋に落ちて結婚……ってわけでもないのだが、これからいろいろありつつもかなりなスウィートライフを送ることになっていきそうな気配で楽しみ。古屋兎丸「Marieの奏でる音楽」は、だいぶ世界の核心に近づいていってて興味深い展開。このやたらめったら仰山な歯車は、きっと描いていてすごく楽しかったんだろうなあ。そういえば以前、ダ・ヴィンチの記事でインタビューさせていただいたとき、「歯車とか機械とか描くのはすごく好き」みたいなことをおっしゃってたし。SUEZEN「DEAD SPACE」は後編が掲載。現代怪奇譚をきれいに幕引き。そのうちまたちょくちょく出てきてほしいもの。余談だが玉木満が前号に引き続き目次に掲載されている。落ち着いた。

【雑誌】ビジネスジャンプ 5/1 No.10 集英社 B5中

 作:小林紀晴+画:長浜敏海の新連載「写真学生」が新連載。プロカメラマン、小林紀晴の自伝的小説を漫画化したもの。ところでもしかして、最近、小説の漫画化って流行ってる? アクションの「魔獣狩り」、バーズの「すべてがFになる」、この雑誌の「神々の山嶺」などなど、枚挙にいとまがない。ああそういえば山崎さやかの「七瀬ふたたび」とか「バトル・ロワイアル」もそうだ。5月中旬に創刊される新潮社の「コミックバンチ」でも、新潮社の小説資産を漫画化というのはどんどんやっていくということだったし。連載中の漫画のアニメ化とかと違って、小説ですでに成立しているものを漫画に持ってくるというのはけっこう良さそうな気はする。あんまり安易なのはいやだし、漫画化しやすい小説を選ぶというのは重要になってくるとは思うけれども、ハマれば両方の活性化につながるし、うまくやればけっこう良いんじゃないでしょうか。猿渡哲也「あばれブン屋」が最終回。非常に濃いお話だったが、終わり方もショッキングで効果的だった。

【雑誌】ヤングアニマル 4/27 No.8 白泉社 B5中

 今号の目玉は、山口貴由の新連載「蛮勇引力」。「神機力」の力により治められた神都。それをひっくり返さんとする主人公が激!!登場。神機力Q発電「国常立尊」!!徳川神機力産業超重厚層都市「富愕」!! 神機力都知事「松平伊豆守信綱」!!! もう最初っからハッタリききまくりでテンション高まりまくりそうな気配。このまま突っ走ってくれれば相当面白くなりそう。隔週という連載ぺースもこの人には合ってるんじゃないかなーとか思う。そんなわけで何がなんだかわからんがとにかく良し!!

 こいずみまり「コイズミ学習ブック」は最終回。よく70回もこのネタで。ご教授ありがとうございました。三浦建太郎「ベルセルク」は新章「千年帝国の鷹」編がスタート。で、もちろん巻頭カラー。今回はグリフィスがかなりお話にからんできそう。

【雑誌】アイラ 5月号 三和出版 B5平

 堀骨砕三「ちんこむし」がおもしろい〜。とある部屋にお住まいの人が、ちんこが生えてはとれてくる体質に。とれたちんこは最初はただのちんこだが、そのうち脱皮。デカイちんこの生えた小人、というか小人を装備したデカイちんこみたいな生物になる。その生物がどんどん増え、それとの行為に溺れていく主人公……という感じ。絵柄はとてもかわいくてシャレているのにこの奇想。そのアンバランスさが実に素晴らしい。別の絵でやっても十分ヘンな話だけど、さらに絵もいいんだから強い。天竺浪人「正しい男」。品行方正でバリバリ働く、正しき男なサラリーマン。しかし自分を犠牲にして働いている間に恋人に裏切られ逆上。町中で痴女に出会ったのをきっかけにマジギレ。バイオレンスの鬼と化す。とくにサラリーマンが大暴れし出してからの展開はブッ切れてて面白い。彼が大暴れしている中でも、エロいことし続ける痴女もいい味。

 香愁「まりのゲリラ」は最終回。なんだかいいお話のような、ぶっ飛んでいるような。実にヘンな漫画だったなあ。これは単行本化希望。まとめて読んだらすごくクラクラ来そうだ。矢野健太郎「Oh!My DOG」第2回め。どうやら本気でイヌ奴隷ものに乗り出している模様。人間が肉体改造されて愛玩動物化されてるのかな? シドイ話にしてほしいものだ。あ、もちろん「シドイ話」というのは、「シドイ出来の話」ではなく「シドイことをいっぱいやるええお話」のことです。

【雑誌】カラフルBee 5月号 ビブロス B5平

 わりとエロは軽めながらも全体のバランスがとれている雑誌という印象。ラストは古賀亮一「ゲノム」がシメているのも読後感を良くしてくれるという意味で重要。狂一郎「かわいい番長」が良い。女の子にとっての最高位な価値観は「かわいい」であるがゆえに、一番かわいいコが番長になる学校。というわけでロリくてドジな女の子が番長と呼ばれているのだ〜☆というお話。オチも楽しうて良い。あと佐藤登志雄「Tales of Stardus」が掲載されているのもうれしい。

【単行本】「女教師しおり」 ペンネームは無い 東京三世社 A5

 「少女調教録」の3巻め以来、ひさびさの作品集。今回はタイトルにもあるとおりの女教師モノなど、凌辱ターゲットの年齢層が大人寄りにシフト。相変わらず体液でズルズルになるまで犯し抜くハードさ、密度・テンションの高さは健在。ただ、今回は肉体改造系の話がなく、さらに凌辱対象が大人の女教師であり丈夫そうなので、痛々しさが足りないというか「君ならできる。もっともっと」みたいなことを考えてしまう自分がいたりしてなんともかんとも。でも、それはペンネームは無いの作品だからいうのであって、エロ漫画標準と比すればメーターが振り切れるほど、濃すぎるくらいに濃いことは確か。


4/12(木)……象の威を借る

 ふう。一段落。……くだらん人。「開く」と談。飛んだら退く。ヒント:駱駝。

【雑誌】コミックビーム 5月号 エンターブレイン B5平

 今号も面白い〜。まず巻頭カラーで吉田戦車の新連載「象の怒り」がスタート。アフリカ大陸で突如、象が増殖。銃も効かない頑丈さを持つ象たちは、人間たちを襲い始める。なぜ象がいったい。というわけで今回は4コマものではなく、通常のコマ漫画でしかも続きモノである。いったい何を企んでいるのか得体の知れないところがあってとても刺激的。今月はスピリッツでの新連載「殴るぞ!」が始まり、単行本「学活!!つやつや担任」も出たし、久々に吉田が動き始めた月といえそうだ。2001年4月は吉田のものだ!!

 志村貴子「敷居の住人」も相変わらずいい。今回、ミドリちゃんはお弁当作ったり裁縫したりしているだけのようでもあるんだが。そんなことをやっているうちに取り残されていくミドリちゃん。切ねえ。竹本泉「よみきりもの」。あ〜、このシリーズ、すごくいいわ。今回はすごく可愛いんだけど、笑い声が豪快すぎる女の子のお話。とくに何かすごいことが起きるわけでもないのに、独自の間で面白いお話に仕立て上げちゃってる。ホントにうまい。作:TKD+画:竹谷州史「LAZREZ」。すごくテンションが高い。ドラッグに溺れた意識の中で、万尊は音楽の秘められた領域に(それは幻かもしれないが)踏み込んでいく。ああ、次にどんな光景が展開されるんだろう。すごく楽しみ。

 連載2回め、鮪オーケストラ「トニーの背骨はよく曲がる」。今回は表現がやけにダイナミック。なかなかいい感じになってきている。いましろたかし「釣れんボーイ」は毎回素晴らしい。今回なんてわんこそば食って釣りしてマッサージ受けるだけ。でもこれがいいんだなあ。それから読切で深谷陽が登場。バリ島で日本料理屋をやっている男を主人公としたお話、「踊る島の昼と夜」。お得意の東南アジア方面モノ。こういった国々の風景を描かすと、この人は抜群にうまい。といってもほかのものを描いてもすごくうまい人ではあるんだが。金平守人「かねひらだもの」は最終回。でもそこはそれ。かねひらですもの。

【雑誌】ビッグコミックオリジナル 5月増刊号 5/12 小学館 B5中

 これはもう読むしかないでしょ。花輪和一新連載「刑務所の前」が始まったのだから。花輪先生がブチ込まれる前のエピソードを描けという発注にこたえての作品だが、内容はなぜか時代モノに。でも面白い。とくにおしまいのスタコラサッサという感じに、思わず笑ってしまった。

【雑誌】ヤングサンデー 4/26 No.19 小学館 B5中

 グラビアは山吹美奈斗なのだが、このおねいちゃんが北崎拓「なんてっ探偵アイドル」にも登場。たぶん犯人はこの人だ。彼女はタイヘンなものを盗んで行きました。あなたの心です。「カリオストロの城」のDVDは4月26日発売。長尾謙一郎「おしゃれ手帖」。グラサンをかけた娘とそれがメーカー品かどうかにこだわる母。淡々としたノリが面白い。堀口純男「未来の絶対0度」が最終回。なんだか印象の薄い作品だった。

【雑誌】モーニング 4/26 No.19 講談社 B5中

 山田芳裕「いよっ おみっちゃん」が掲載。今回は読切の前半44ページ。江戸時代を舞台に、旅から旅への侍が、とある宿場町に腰を据える。ごちゃごちゃと雑多な感じが心地良い町だったが、そこでヤクザ者の抗争が行われようとしていて……といった感じ。山田芳裕の久々の侍モノってことで、やっぱり後編にも期待してしまう。「考える侍」で見せた、あの胸のすく斬りっぷりとかがまた炸裂するんだろうか。

 それから新連載というか、永松潔「ツヨシしっかり2しなさい」がスタート。早くも前作とまったく変わらないペース。井上雄彦「バガボンド」。さすが。面白い。冒頭の見開きの迫力だけでもう唸らされてしまう。高梨みどり「Order-Made」が掲載。今回は昔花梨が子供のころ、テーラー楠でかくまったことのあるヤクザ者が、カタギになって服を作りにくるというエピソード。きっちりといい人情モノに仕上がっていて手堅く面白い。このシリーズはあまりハズレがないな〜。

【雑誌】ヤングジャンプ 4/26 No.19 集英社 B5中

 高橋陽一「キャプテン翼 ROAD TO 2002」。今回は各国代表の偽物がいっぱい出てきて笑わせていただきました。「ポルトガル代表キャプテン”ファーゴ”」から始まって、なんかもう少しこう、もっと現実にありそうな名前にしてはいただけないものでしょうか……的メンツが次から次へと。なんだかんだで読んじゃうな。

【雑誌】週刊少年チャンピオン 4/26 No.20 秋田書店 B5平

 いよいよラス前。能田達規「おまかせ!ピース電器店」。今回もスペクタクルでいいなあ。本当にいい作品だった。おそらく次号、最終回を読んだら泣く。ていうかもう泣きそう。

【雑誌】少女帝国 2月号 角川書店 B5平

 創刊号も読んでみた。基本的な感想は昨日読んだ3〜4月号と同様。ストーリー漫画重視の濃厚な誌面はけっこうイケる。まあその分クドくもあるんだけど。

【単行本】「オッパイファンド」1巻 山本よし文 双葉社 B6

 おもしれ〜。分かっちゃいたけど、改めて読んでみて爆笑してしまった。この作品、オッパイやお尻を金融商品化した市場「パイダックジャパン」おける、株の値の上がり下がりに一喜一憂する男たちを描いた物語である。ええと、つまりオッパイやおけつを揉んだりつまんだりする権利が売り買いされているわけだ。んでもって、その対象物件が魅力的であれば魅力的であるほど値が上がるんで、セールスマネージャーたちは持ち主の女性に縄跳びさせたり(もちろん乳を上下させるためである)、おしりをふりふりさせたりするって寸法。

 という説明を聞いただけで「馬鹿馬鹿しい」と思うだろう。そう実際、ものすごく馬鹿馬鹿しいのだ。こういう馬鹿馬鹿しいネタは開き直らなきゃ面白くないんだけど、その点この作品は見事。山本よし文はまったく悪びれることなく、実に堂々としている。大の男たちが「オ○ンコーッ!」とかオフィスで叫び、外ではカミナリがピカーッと光ったりするし。

 各話のサブタイトルも素晴らしい。「オッパイファンド」「マンゲ銀行」「オッパイダンス」「おけつ」「おしりプリプリ」「泉ピンコ」「オ○○○だ」「ウォシュレットに真鍋」「業務命令」「とっくんとっくん」。個人的にはこれだけでもかなり笑えちゃったんだけど。今はもう連載終了してて、たぶん全2巻となるんだろう。山本よし文にはぜひまたアクションに登場してほしい。


4/11(水)……あ〜ん、てぃこくしちゃう〜

 てんや。そしてわんや。
 脳味噌がゆだった玉袋にでもなってしまったような気分。
 でも平気です。

 以下本日ゲット未読分。

●購入
【単行本】「死神交換イタシマス」 福山庸治 日本エディターズ B6
【単行本】「宴」 師走の翁 ヒット出版社 A5
●早売り(4/12分)
【雑誌】コミックビーム 5月号 エンターブレイン B5平
【雑誌】コミックバーズ 5月号 ソニー・マガジンズ B5平
【雑誌】アイラ 5月号 三和出版 B5平
【雑誌】カラフルBee 5月号 ビブロス B5平
【雑誌】ヤングキングアワーズ 5月増刊号 少年画報社 B5中
【単行本】「オッパイファンド」1巻 山本よし文 双葉社 B6
●早売り(4/13分)
【単行本】「女教師しおり」 ペンネームは無い 東京三世社 A5

【雑誌】少女帝国 3〜4月号 角川書店 B5平

 遅ればせながら読んでみたんだけど、これは濃厚ですなあ。線の細い恋愛モノなんかは全然なくて、ロマンあふれるストーリー重視な大掛かりな話で固められた誌面は、かなりゴージャスな読みごたえ。とくに4月号から復活した美内すずえ「アマテラス」がスゴイ! 3万6000年前に「宇宙の星雲の王国」からやってきた「地球人の魂の祖先」であるところの者たちのご託宣を、主人公がストーンサークルを前に延々と受け続けるシーンの恐ろしいほどのボリュームに圧倒されるばかり。ピラミッドのパワーの説明とか、やがてふたたび球状のピラミッドの時代が訪れるという予言とか、いや〜、こりゃスパイシーだ。『あなた方が「波」とか「電波」とかいっているものに似ているもの』に、もうすっかり萌え萌え。『今の人類は早く 波動生理学 波動物理学 というものに気づくべきなのです』。まったくもってごもっとも!! そのほかの作品もわりと重たい読みごたえのものが多い。その中で、中田友貴あたりは軽めなテイストで読みやすいかな。でもガチンコ勝負な作品もしっかり読むとちゃんと面白かったりして、濃い口で面白そうな雑誌ではある。定期購読は……うーん、しないかな。

【雑誌】週刊少年サンデー 4/25 No.19 小学館 B5平

 コージィ城倉「平成ときめき力士プニャリン」。面白いな〜。ネタがもう抜群に馬鹿馬鹿しくて脱力感がある。この人が原作(森高夕次名義)の作品も面白いの多いし、すごくいい仕事してるなと思う。

【雑誌】週刊少年マガジン 4/25 No.19 講談社 B5平

 赤松健「ラブひな」。いや〜、今回すごくいいじゃないっすか〜。ドタバタにスピード感があってごろごろ転げ回るみたいな感じがとても楽しいし、最後はきゅうんとこっぱずかしくなるくらいアッツアツだし。なんかこう、ものすごく気持ち良かった。この作品、長い時間はかけるけど、ちゃんと恋愛関係は少しずつ進展させていってるのはエラいかも。きちんとカタルシスを小出しに与えている。最終話近くなるまで進展させないままずーっとって話も、ラブコメにはけっこう多いんだけど。で、この後しばらく休載で、No.27から連載再開するんだそうな。

 本島幸久「空の昴」。無粋だと思いつつツッコむんだけど、集中して音が耳に入らなくなったりするのって、ゴルファーとして実はヤバいんじゃないかなあと。あと画:川三番地+画:七三太朗「Dreams」。うーん、そういうのはちょっとやっちゃいかんだろう。リアル路線な野球漫画としては。高校生が154km/hというところまではギリギリ許容範囲だけど、その後の相手の対応(口に含んでいた爪楊枝を吹いて154km/hのボールに突き刺す)は人間離れしすぎ。断言するけどメジャーリーガーでもソレできる奴は一人としていないぞ。

【雑誌】零式 Vol.28 リイド社 B5平

 巻頭カラーですえひろがりの新連載「TAG」がスタート。女子大生であるヒロインが、学園祭の最中のキャンバスの片隅で全裸で走っている女を目撃。そればきっかけで露出調教系のグループに引きずり込まれていくことになるのかな? 相変わらず他人の視線が「存在するかもしれない」という想念を使って、うまいことエロさを演出している。やっぱり零式はこの人あってこそという気がする。今後の展開がとても楽しみ。大島永遠「LOVE GAME」。切なく暖かい恋のエピソードをきれいに仕上げた。実用度は高くないけど、トキメキ感の恋愛モノを描くのがとてもうまい。あとまいとしろうの新連載「幽体離脱♥妹」がスタート。これは頭に強いショックを受けると幽体離脱しちゃうという可愛い妹をお持ちのお兄様が、彼女の頭をぶん殴って魂の抜けた体にHなことをしちゃうってあたりからスタートするお話。お得意の「妹+むっつり執着する兄」というパターンの作品になっていて、かなり期待。

【雑誌】漫画バンプ 5月号 東京三世社/フロム出版 B5中

 まだエロ劇画にはあんまり慣れていないせいか、欲情するという段階には至れてなくて、業が深かったりぶっ飛んでいたりと分かりやすい刺激のほうに目が行きがち。まだ修行が足りない。おがともよし「下半身秘書」。若くして議員になった女性とその秘書がヤルという話だが、この女議員をおとしめようとからんでくる男の唾のはきっぷりがダイナミックで面白い。量が尋常でなく、また粘っこい。走り方がなぜか女走りなのもなんか趣深い。

【雑誌】人妻熟女コミック(コミックボーイ5月増刊号) 日本出版社 B5中

 小海隆夫「ムレ肉熟穴だめし」がいいなあ。百貫デブな掃除のおばさんに欲情してしまった外務省勤務エリートが、金を払って彼女を抱くというお話。なぜか「まわしをつけてやらせてくれ」などというけったいな流れに行くあたりがぶっ飛んでていい。阿宮美亜「全身性感ワイフ」。面白いなー。主役格の女子高生姿の人がいい。なんで「女子高生姿の人」などという持って回った言い方をするかというと、このキャラの設定がかなりひねくってるからだ。男に生まれたんだけど性同一性障害で精神的には女。それを苦にして女を愛せるようになろうと女とヤリまくったら、今度は精神的にレズビアンに。これだとやってることは男とまったく変わらなくなってしまうということで、胸にシリコンを入れて女の姿をすることに……という、これまたややこしい人だったりするわけだ。よくこういうの思いつくな、と感心。

【単行本】「桃色西遊記」 BENNY'S 司書房 A5

 コミックラッツに掲載された「桃色西遊記」全8話に、「学校の備品」「お兄ちゃんといっしょ」「きみとぼくのうた」をプラスした単行本。この人と井ノ本リカ子はなかなか単行本が出てくれなかったので、ようやくまとまってくれてとてもうれしい。この人のいいところは、タッチがとても柔らかいところ。カラッと明るく肉感的なBENNY'S、しっとり叙情的な井ノ本リカ子って感じかな。BENNY'Sはとくに女の子の身体の描き方がぷりぷりしてて、なおかつやってることもわりとハードで実用面でも充実しているのがいい。「桃色西遊記」は三蔵法師が女で、残りの3妖怪が男というパターン。わがまま三蔵にキレた3妖怪が輪姦、三蔵はその後、とてもHな娘になっちゃいましたーといったところから始まる道中。最後のほうは恋愛モノ的なテイストも増大してきて、ストーリー面でもただのHだけに終わらず面白く読めた。


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