2001年12月中旬


12/20(木)……残2羊羹

▼未読物
【単行本】「ベルセルク」22巻 三浦建太郎 白泉社 B6 [bk1]
【単行本】「SLAM DUNK完全版」19〜20巻 井上雄彦 集英社 A5 [bk1]

▼2002年1月の購入予定。リンク先はbk1の予約コーナーもしくはAmazon.co.jp

1/5 「エリートヤンキー三郎爆笑バカ百連発 一年生編」 阿部秀司 講談社
1/5 「エリートヤンキー三郎お遊びBOOK」 阿部秀司 講談社
1/5 「エリートヤンキー三郎」8巻 阿部秀司 講談社
1/5 「ゴルディアス」3巻 イダタツヒコ 講談社
1/5 「ガガガガ」 山下ゆたか 講談社
1/7 「目隠しの国」5巻 筑波さくら 白泉社
1/9 「バサラ〜破天の男〜」2巻 作:さいふうめい+画:ミナミ新平 講談社
1/9 「春よ、来い」7巻 咲香里 講談社
1/10 「ななか6/17」5巻 八神健 秋田書店
1/10 「ORANGE」1巻 能田達規 秋田書店
1/10 「エイケン」3巻 松山せいじ 秋田書店
1/10 「めいどいんじゃぱん!」 ポン貴花田 ワニマガジン社
1/10 「誘香」 天野英美 司書房
1/10 「淫乱少女人形飼育」 小林少年丸 平和出版
1/11 「子どもたち!」1巻 曽根富美子 講談社
1/11 「ぷるるんゼミナール」4巻 ながしま超助 双葉社
1/12 「GO GO HEAVEN」1巻 上月まんまる 大都社
1/12 「GO GO HEAVEN」2巻 上月まんまる 大都社
1/中 「新家族計画」2巻 卯月妙子 太田出版
1/中 「心の悲しみ」 西岡兄妹 青林工藝舎
1/中 「怪傑蜃気楼」 谷弘兒 青林工藝舎
1/17 「ROAD〜輝ける道〜」3巻 塀内夏子 講談社
1/17 「双子のオヤジ」 しりあがり寿 青林工藝舎
1/17 「アンダーライン」 ましみゆき 司書房
1/18 「SLAM DUNK完全版」21巻 井上雄彦 集英社
1/18 「SLAM DUNK完全版」22巻 井上雄彦 集英社
1/18 「キャラメラ」1巻 武富智 集英社
1/18 「ハデー・ヘンドリックス物語」 漫☆画太郎 集英社
1/18 「金色のガッシュ!!」4巻 雷句誠 小学館
1/18 「からくりサーカス」21巻 藤田和日郎 小学館
1/18 「てるてる×少年」1巻 高尾滋 白泉社
1/21 「あまいぞ!男吾 中学生編(上)」 Moo.念平 英知出版
1/23 「サトラレ」2巻 佐藤マコト 講談社
1/23 「鉄腕ガール」8巻 高橋ツトム 講談社
1/23 「なるたる」8巻 鬼頭莫宏 講談社
1/23 「夢使い」2巻 植芝理一 講談社
1/23 「ふたつのスピカ」1巻 柳沼行 メディアファクトリー
1/23 「SING OUT!」 どざむら 少年画報社
1/23 「臥夢螺館」 福山庸治 講談社
1/23 「しりももSHAKE」 榎本俊二 講談社
1/25 「橋無醫院」5巻 林光默(構成協力:崔成賢) エンターブレイン
1/25 「林光默作品集(仮)」 林光默 エンターブレイン
1/25 「恋の門」5巻 羽生生純 エンターブレイン
1/25 「雨の降る国(仮)」 おかざき真里 祥伝社
1/25 「井上三太2」 井上三太 祥伝社
1/26 「デ・ジ・キャラット劇場 ぴよこにおまかせっ!」1巻 ひな。 メディワークス
1/28 「鷹月助教授の淫靡な日々」4巻 艶々 双葉社
1/29 「マウス」6巻 作:あかほりさとる+画:板場広志 白泉社
1/29 「楽園夢幻綺譚 ガディスランギ」 深谷陽 リイド社
1/30 「ギャラリーフェイク」24巻 細野不二彦 小学館
1/30 「キーチ!!」1巻 新井英樹 小学館
1/30 「警視正 大門寺さくら子」1巻 作:大西祥平+画:高橋のぼる 小学館
1/30 「ドロヘドロ」1巻 林田球 小学館
1/31 「おやつ」5巻 おおひなたごう 秋田書店
1/31 「雛迷宮」 摩訶不思議 ヒット出版社
1/下 「山本直樹エロティック短編集(仮)」 山本直樹 太田出版
1/下 「羊のうた」6巻 冬目景 幻冬舎コミックス
1/下 「ねこぢるyうどん」3巻 ねこぢるy 青林堂
1/下 「町田ホテル」 町田ひらく 太田出版
1/下 「サクリファイス」 十羽織ましゅまろ 二見書房

【雑誌】別冊ヤングサンデー 1/20 No.13 小学館 B5中

 いまいち収穫の少ない別冊。その中で目立ったのは菊池直恵「冬の一番寒い日」。若者たちがより集まるたまり場となっている家に、一夜明けると女性の絞殺死体が。この死体がどこから来たのかで皆が騒然となる中、そのそばで寝ていた男女の仲が深まっていくが……といった感じのお話。出だしでバッと不可思議な状況を呈示し、中盤はいい感じに青春ドラマっぽく展開、そしてラストはヒネリが利いててなかなか読ませる。上品な絵柄も好感が持てる。森本一樹「バカマダ 〜都立井の頭高校サッカー部の奇跡〜」。地道に連載を続けててわりと面白くなってきているような気がする。

【雑誌】ビッグコミックオリジナル 1/5 No.1 小学館 B5中

 ついに浦沢直樹「MONSTER」が最終回。最後の最後までゾクゾクさせてくれる作品だった。最終の18巻は2月末発売。ここでイッパツまとめ読みでしょう。それから新連載、作:矢島正雄+画:中山昌亮「PS−羅生門−」がスタート。やる気に満ちあふれた新米女刑事が配属された職場は、曲者揃いのいわくつきな警察署、通称「羅生門」。上司は門外でおでん屋をしてるわ、警察署内ではどれが犯人でどれが刑事だかわからんようなゴロツキ風のヤツらがたむろってるわ、一癖も二癖もありまくり。しかしいざ事件となると、こいつらが異能を発揮するからまた不思議。ってな感じで進むポリスアクション漫画といったところ。原作も作画も力のある人だし、読みごたえのある面白い作品になりそう。

【雑誌】花とゆめ 1/10 No.2 白泉社 B5平

 樋口橘「MとNの肖像」が連載再開。安部さん甘草くんピンチかと思ったら、一気に今度はドキドキな展開になりそう。本当に慌ただしい漫画だ。そこが楽しいんだけど。羅川真里茂「しゃにむにGO」。今回は伊出くんがいっぱいテニスやってて成長ぶりを見せつけてて頼もしい。面白い面白い。

【雑誌】ヤングジャンプ 1/17 No.3 集英社 B5中

 山花典之「妹あかね*」。まったくもうやってくれるぜ。妹萌えゴコロに火をつける罪作りな作品。おおおおおおっぱい。高野洋「国境なき医師イコマ」は3号連続集中連載終了。なかなか力の入った作品だった。これはまた続きが読んでみたいところ。武富智「キャラメラ」。最近ちょっと掲載順が後ろのほうになってきていたけど、今回はセンターカラー。単行本1巻は1月18日発売予定(→bk1)。清野とおる「青春ヒヒヒ」は今回も抜かりなくイカれてていい。不気味な勢いは止まらない。

【雑誌】まんがくらぶオリジナル 2月号 竹書房 B5中

 4コマ雑誌を見るとときどき感動するのが、いまだに課長のハゲ頭ネタが堂々と生き残っていることだ。光が反射して朝日が眩しいとかそういう奴ね。まあそれはともかくとして中島沙帆子「電脳やおい少女」が今回も他愛なくてよろしいな、と。今回のかたぎりわかなの4コマは……なんかすごく楽そうな漫画だなあ。

【雑誌】アックス Vol.24 青林工藝舎 A5平 [bk1]

 しりあがり寿「双子のおやじ」が最終回。非常にさりげなく続いてきた連載だが、これはまとめて読むとかなりすごそう。そして単行本は1月17日発売予定(→bk1予約)。あらいあき「チュチュウカナッコ」。前号に引き続き面白い。今回も、どうにも器用に生きられない貧乏娘カナコの日常を描く。控えめかつちょっとかわいい感じの絵柄に心惹かれる。福満しげゆき「僕たちは残尿感を感じる為だけに生まれてきたんじゃない」。いいなあ。今回は自分の「 主人公性」を感じつつ、何もしないやらない臆病な日常を送っていた青年と、人生捨てたオヤジ、それから偶然居合わせた女の子の3人が手を組んで大ごとをしでかす……というお話。この人の描く女の人はなんかいい。男たちの頼りなげな表情もええ具合。いい加減単行本出ないかなー。

【単行本】「愛人[AI-REN]」4巻 田中ユタカ 白泉社 B6 [bk1]

 この巻も良質。一度雑誌で読んでいるにも関わらず、やっぱり泣かされてしまう。いよいよこの作品も残りはあと1巻分。二人のおしまいのときを、切なく暖かく、実に丁寧に描き出している。作画の充実、物語のしっかり芯の通った強さ、それから一つ一つの言葉の重み。読んでいてこれ以上ないってくらい現在の力を出し切っているってことが伝わってくる。きっと次巻も素晴らしいでしょう。確信してます。

 オスマンのほうにデータ追加。


12/19(水)……六ヶ半

▼ちょっとアキバを回る。その途中、11月27日の日記で「買う」と書いた松下電器産業のAIR H"対応PHSの新機種「KX-HV200」(12月22日発売予定)をラオックス・ザ・コンピュータ館で予約。機種変更するのはいつ以来だったっけなー。覚えてないや。それにしても最近、パーツ系はいまいち燃えない。今はベアボーンキットとかのほうがむしろ興味あり。

▼未読物
【単行本】「かってに改蔵」14巻 久米田康治 小学館 新書判 [bk1]
【単行本】「ア○ス」 しりあがり寿 ソフトマジック 四六判 [bk1]
【単行本】「シープ」 画:山本英夫+作:鷹匠政彦 河出書房新社 A5 [bk1]
【単行本】「エンゼルマーク」 松永豊和 小学館 四六判 [Amzn]
▼早売り(21日分)
【雑誌】OURs LITE 2月号 少年画報社 B5中
【雑誌】ファンタジーライズ 2月号 メディアックス B5中

【雑誌】イブニング 1月号 講談社 B5中

 今回も2冊セット・ビニールパック売り。

 さて。全国の妹ファンの間で話題沸騰中の吉田基已「恋風」の妹ちゃんは、今回も言語道断、有害なほどの可憐さを発揮しており、近くにそんな妹のいない男を困らせている。くそう、袖がちょっと長めのセーターを着てちょこんと指なんか出しやがって。ぺろんとおでこなんか出しやがって。ブルマーなんか履きやがってェェェ。困っちゃうじゃないか。

 木葉功一「クリオの男」。今回、クリオはエメラルドの指輪の記憶を探り、一人のメスティソの少女の呪いに迫る。この少女の生き様が非常に痛々しすぎて、今回はなかなかスッキリ解決というわけにはいってないかも。それだけに重みと読みごたえのあるお話だった。佐藤マコト「サトラレ」。今回のサブタイトルは「最初のサトラレ」。まだサトラレが保護されていなかった時代の、暖かくも悲しいお話。最初のサトラレは女性なんだけど、穏やかでおくゆかしい中にも芯がしっかりした様子で美しい。

【雑誌】オールマン 1/2 No.1 集英社 B5中

 作:樫田正剛+画:七瀬あゆむ「2ndハウス」。第2回めだが、前回で知り合ったねーちゃんの家に主人公が出入りするようになり、恋愛感情に火がついて……。このおねーちゃんの存在自体が男にとってたいそう都合が良くて、うらやましいことしきり。いやあ、けっこうヤバい漫画だと思います。ねーちゃんいい塩梅でカワイイし。里見満「Rainbow Life」(プロデュース:本宮ひろ志)。かなり面白い。ハードなゲイ漫画だけど、直球勝負な展開がズバッと爽快。今回の決めゼリフなんか実に素晴らしい! 今オールマンでは一番楽しみにしている作品。あとビッグ錠「ぼへみあん」は最終回で、作:土井泰昭+画:岡村茂「極麻伝」が連載開始。

【雑誌】ウルトラジャンプ 1月号 集英社 B5平

 「BASTARD!!」のマウスパッド付き。ところで21世紀ウルトラ漫画賞で最終候補に挙がっている「オカリナ島少女隊」の豊増大蔵って、もしかしてオルカとかで描いている、るりるりと同一人物?とか絵柄を見て思ったんだけどどうだろう。

 松本嵩春「アガルタ」が連載再開。とはいえ、これはやっぱり単行本読みでしょう。竹下堅次朗「Happy World!」。おうおう。最近はこっちでもノリノリですな。やはり自分の持ち味はロリであり、エロであると覚醒してしまったのだろうか。花見沢Q太郎「BWH」。みんなで寿司食ってるだけの話なんだけどなぜだか面白い。いいなあ楽しそうで。

【雑誌】月刊サンデーGX 1月号 小学館 B5平

 陽気婢「ロケハン」最終回。うーん、なんか分かったような分からなかったような。キャラクターは魅力的なのだけど、その魅力が十分発揮されないうちに終わってしまった感あり。とりあえず単行本は「インベーション・ボーイズ・ライフ」を加えて3月19日に発売予定らしいので、まとめて読んだときにまた違った感想となるかどうかといったところかな。なお、GXでの次回作は夏頃になる予定とのこと。

 巻頭カラーで椎名高志の読切「GSホームズ極楽大作戦!!」が掲載。「GS美神」に出てくるドクター・カオスとマリアがシャーロック・ホームズと手を組んで活躍するというお話。ちゃんとキャラクターを生かしたうえで、しっかり楽しめるお話にまとめている。やっぱりこの人、漫画うまいなーと思う。作:矢作俊彦+画:落合尚之「鉄人」。今回は鉄人がいよいよ動き始めてワクワク。メカメカしくてかっちょいい。それから松浦聡彦「Wake up!」が連載再開。なんだかんだいって、週刊誌の第一線で揉まれてきた人は地力があるなーと感じる。

【単行本】「魔法少女猫たると」1巻 介錯 集英社 A5 [bk1]

 買おうかどうしようかちょっと考えたんだけど、こういうイカれた漫画はやっぱり買っておくべきであろうと判断。この漫画は読むたびに脳味噌がトロけそうになる。主役の魔法少女猫(まじかるにゃんにゃん)たるとは、人間の女の子の形をしていてメイドっぽい服を着ていて魔法を使える。で、物語の内容としては、たるとがご主人様の庵にごろごろと甘える。ただそれだけだ! そしてたるとの甘えたしゃべり方、その語尾「にゃーの」。Web的によくあるおふざけ文章スタイルとしては、ここからの語尾をすべて「にゃーの」にするというウィットとユーモアにあふれたパターンが考えられる。しかし、そんな安易なやり方はプライドが許さないにゃーの! ウソですにゃーの!! プライドなんかありませんにゃーの!!! まあそんなわけで、介錯先生ならではの、スコーンと突き抜けた萌え萌え世界が、まったくツッコミを介することなく容赦なく展開されるさまはまさに圧巻。たるとは猫であるだけに、絵的には靴を履いていても足跡は動物のそれであったりするのだが、そういった細かいことへの言及は当然なし。潔い。

【単行本】「ダークウィスパー 第1章母娘凌辱編」 草津てるにょ エンジェル出版 A5 [Amzn]

 お話としては非常にとっちらばってる。最初はなんだか悪の組織的な会社の秘書面接から始まって、潜り込んだスパイのねーちゃんがズタボロに犯される。と思ったら今度はその組織の女主任が、あんまり意味もなく輪姦される。で、さらにはその面接に落ちた女の子が意味もなく巨乳に改造されたかと思ったら、彼女はそっちのけでその母親が凌辱される。さらにこの母親の調教が続いてて、なぜかよくわからん屋敷に監禁されるわ、その屋敷にこれまたなぜか銭湯(!)があってそこで輪姦されるわ。正直何がなんだか全然分からない。でもこの単行本を買ってしまったのは、一重にエロシーンがとてもいやらしいから。草津てるにょの描く女性特有の肌のツヤツヤ感、豊満さ、それからエロシーンのねちっこさ。いずれも実用目的ではかなり高レベル。正直ストーリーは頭から吹っ飛ばしても使えてしまう。

【単行本】「ピンクスナイパー」 米倉けんご コアマガジン A5 [Amzn]

 保健室にやってくる男子生徒を食い散らかしてた淫乱女保険医の春菜センセーが、転校してきた美少年の新葉くんをいいようにおもちゃにしまくるという連載。1巻まるまるやっているけれど、通しで大きなストーリーがあるわけではない。その分だけそのときどきで好き勝手やって突っ走っている印象で、スピード感はかなりなもの。そしてこの作品で目立つのはちんこ。非常に立派でかつ消しがなくて、非常に頼もしい姿が紙面に降臨している。それから新葉くん。美少年が涙をにじませながら快感に身をよじらせるさまは、その手の趣味がない男でもソソりそう。全体的にはHで激情的、かつかなり気楽に読めるラブコメに仕上がったという感じ。


12/18(火)……ペケロッパーデベロッパー

▼職場の近くに業務用食材も取り扱ってる食料品店がある。24時間営業なので、仕事帰りにそこをぷらぷらと覗いてみたりしているのだが、これがけっこう面白い。安居酒屋や喫茶店のメニューってこういうもので支えられてるんだなあとしみじみ。今日見た中で印象的だったのは手羽餃子(鳥の手羽に餃子の具が詰めてある奴)。ああいうのもちゃんと冷凍食品で売ってるんですな。冷凍食品ではほかにもロールキャベツとかドライカレーとかピラフとか豚角煮とか。こういうのを見ていると居酒屋のメニューに心トキめくことが減りそう。最近食費がもったいないから仕事中のメシは自炊にすることが増えているんだけど、この手の冷凍食品は日もちもすることだし、そのうちお世話になるときが来ると思われる。

【雑誌】ガンダムエース No.003 角川書店 B5平

 今回の執筆陣は安彦良和、北爪宏幸、島本和彦、トニーたけざき、徳光康之、やまむらはじめ、美樹本晴彦、さとうげん、山崎峰水、大和田秀樹。表紙に山崎峰水、さとうげん、大和田秀樹の名前がないのはもったいないかも。山崎峰水のモビルスーツ開発ストーリー「Developers」なんかは新連載なんだし。

 安彦ガンダムは今回もすごい。シャアとの初対決のカッコ良さはビンビンくる。それからまだモビルスーツに不慣れであるハヤトやカイたちの失敗とかの様子も生々しい。カッコ良さだけじゃなくて、例えばブライトとかのカッコ悪い部分とかもしっかり描かれていて、ちゃんとガンダム世界の厚み、人間くささを感じられる。とくにガンダムの出だしの部分って、映画にしたときもほとんどリメイクされなかった部分だから、こうやって漫画によって補完されることの意義は大きいと思う。素直にカッコイイし、素直に面白い。で、今号はほかの作品群の印象が弱かった感じ。まあ安彦ガンダムが気合い入りまくっているだけに、ほかの人たちはなかなかやりにくかろうなあと思う。アレと争えるだけのインパクトを与えるのは至難の業だろうし。2002年春からは隔月刊化を目指すそうだけど、そうなるとより「安彦以外」の充実が必要となってくるはず。既存の作家の中からガンダム好きを探してくるというのも難しいだろうから、いっそのこと「ガンダム漫画新人賞」とか作ってガンダマーを広く募集してみるというのも手かもしれない。プロ作家にも門戸を開いておけば、名乗りを上げる人もけっこういるんじゃなかろうか。

【雑誌】ヤングマガジンUppers 1/1 No.1 講談社 B5中

 巻頭カラーで、風間やんわり「たもっさんの時間」にアッパーズの他の連載のキャラがからむという合作漫画「たもっさん&UP’S行動系キャラの時間」が掲載。読切シリーズ「GUN&ACTION」開幕記念なのだが。12月4日の日記でも書いたとおり、これはきうちかずひろ+むとうひろし、大川俊道+山口かつみ、押井守+神崎将臣、辻本貴則+玉置一平、河田秀二+梶原崇、山本康人、藤沢とおる、もりやまつる、野中英次、黒田硫黄、風間やんわり、八神ひろき、池上遼一、士郎正宗が持ち回りで読切を描いていくというシリーズ。今号ではまず作:きうちかずひろ+画:むとうひろし「Pay Off」が掲載。成功報酬の支払いを拒否された殺し屋がブチ切れて、依頼者のヤクザたちを蜂の巣にするというお話。まああんまり面倒なことはいわず、ガシガシ撃っちゃう痛快さを前面に押し出した作品。

 新井英樹「SUGAR」。最近リンと欣二が殴り合っている。殴り合いのシーンのスピード感、欣二のアクの強さパワフルさ、リンの軽やかさ、いずれも素晴らしい。ところで新井英樹といえば「8月の光」と「いとしのアイリーン」を再版してくれないかなー。

【雑誌】オースーパージャンプ 1月号 集英社 B5中

 今号は小谷憲一「DESIRE」のぶっ飛んだカラーピンナップページがないよ〜。アレがないとどうももの足りない。あると呆れちゃうのだが。高橋高之「あいまいな棘」。ふらっと家を出た後バイクで海に転落して死亡した兄。そして残された弟と、兄の恋人だった女性。この二人の喪失感を静かなタッチで描いた作品。淀みのない描線が印象的。この人は、そんなに派手ではないしあまり多作でもないけれど、掲載されるたびに気になる作品を描いている。たた、どの作品もあと一つ何か武器があればなあとは思う。

 川崎貴之「Program∞」。第49回SJ漫画大賞準入選作品。舞台は科学が大幅に進歩した未来世界。この世界では、臓器など人体のパーツ取りのために脳を持たないクローン人間が製造され幅広く利用されていた。そのクローンに人格の「プログラム」を付与するのは違法とされていたが、さまざまな理由で改造を行う輩が後を立たなかった。で、この物語の主人公は、プログラムを与えられたクローンを破壊することで、違法行為を取り締まる「デリーター」を生業としている。スゴ腕デリーターと新米の女性デリーターがコンビを組んで活躍するSFアクションである。設定にかなり力が入っており、作画も固さは若干あるものの丁寧に描かれている印象。けっこう面白く読めた。ただ、誌面を横に使って1ページの紙に2ページ分の原稿を収めているのでさすがに読みにくい。今どき珍しくいかにもSFって感じの力作だっただけに、ちゃんとした形で読みたかったところ。

【雑誌】漫画アクション 1/1 No.1 双葉社 B5中

 沖田龍児「ZINGI!!極道パパ」。以前短期集中かなんか(だったっけ)でやってたシリーズが今号から新連載に。ゴリゴリの武闘派ヤクザのオヤジと、彼に拾われ娘として育てられた女の子こだまちゃんのホームコメディ。こだまちゃんが元気良くてなかなか楽しい。ながしま超助「ぷるるんゼミナール」。2年ほど飛ばして、菜々美が4回生に。いよいよ田嶋教授や、菜々美の大き過ぎるおっぱいの謎が解き明かされそうな気配。もしかしてそろそろラストが近づいてきてるとかかな? ふじいあきこ「甘え妻」(原作:秋山道夫)。今回はラブラブ夫婦のエピソード。クリスマス、妻がサンタコスプレしておねだりしてきて、夫のほうは腰が心配……という一幕。なんかこの人のアダルトな絵柄でサンタコスプレとかやられると、まるで「プリティー美沙」みたい。この一連の「シリーズ人妻模様」だけど、淫靡でありつつけっこうぶっ飛んでて好き。
(2001/12/19追記:「ZINGI!!極道パパ」は以前「好き好き極道パパ」というタイトルで連載されていた作品の続編。単行本は全5巻)

【雑誌】コミックバンチ 1/10+15 No.3+4 新潮社 B5中

 新連載「黄金の明星」は、山本周五郎「深川安楽亭」を原案として、二橋進吾が脚本、武喜仁が作画を担当。黒船来航の半年前からお話はスタート。子供のころ船が流され米国に漂着して以来、奴隷としてこき使われていた少年が、日本近海で黒船から脱出。憂国の士・西川幾右衛門に拾われることとなる。まだどんな感じになるかは分からないが、出だしはかなり豪快な見開きとかインパクトあり。そろそろコミックバンチも誌面がだいぶ落ち着いてきちゃった感があったので、イキのいい新連載は歓迎。うまいこと軌道に乗ってほしいもの。

【雑誌】漫画サンデー 1/1 No.1 実業之日本社 B5中

 作:倉科遼+画:勘崎順次「銀座女帝伝説 順子」。今回はますます順子の恋がヒートアップ。熱に浮かされているようなところが初々しくて非常にいい。でも基本的には回顧録だから、キャラは浮き足立ってても物語としては落ち着きがあるし。張慶二郎「仕置人 海蔵」。自分で火事を起こして人々が焼け死ぬさまを楽しんでいる極悪消防士を海蔵が始末。この消防士のテンパッた表情が、かなり凶悪でいい。北見けんいち「新宿まんが村」。赤塚不二夫プロの年末進行模様。先生やベテランアシたちはとっくに引き揚げちゃってるのに、下っ端の南くん=北見けんいちだけが残って仕上げ作業に終われている様子がなんとも面白い。あと両藤子、石森章太郎、赤塚不二夫の合作漫画のエピソードはけっこういいお話だなあ。小田扉「マル秘警察24時」。今回は新キャラ登場。スパイ志望だったイカれた女刑事・藤蜂子登場。なかなか言動がエキセントリックないいキャラだ。オチの部分では思わず噴き出しちゃった。おもしれー。


12/17(月)……WHALE OPEN

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 1/17増刊 山田4号 小学館 B5中

 山田が編集長を勤めるこの増刊も4号めに。山田の編集方針が当たったのか、今号は面白い作品が多い。その山田は今回、吉田戦車の漫画「山田シリーズ」内で「陣痛の妊婦助け屋」業にいそしむ。やはり山田のがんばりはかっこいい。大好きだ。友達になりたい。

 まず巻頭カラーで古屋兎丸「π」が登場。究極の円形を描くおっぱいとの出会いを求めるあまり、それまでデブチンだったけどイケメンに変身するまでに至った男が主人公。恐ろしいほどにおっぱいの好きな男の、哀しくも甘美な物語。実に下らなくかつドリーミングなことに、あの素晴らしい画力をふんだんに注ぎ込んだ贅沢で楽しい漫画。やっぱりおっぱいはいい。山本直樹「Cl2」は「フラグメンツ」のシリーズ。家から出ない男と、その友達、そしてそこらに落ちてて拾得されてきた女。セックスなどをしながら、日常は現実と夢との境界線をあいまいにしつつ続いていく。まあいつもの山本直樹といえばそうなんだけど、そのいつもの山本直樹というのがやっぱり面白いものなのである。

 中川いさみの写真まんが「タク坊の神隠し」。なんとシリーズ最終回。この作品、ノリは本当に中川いさみ漫画そのまんまなんだけど、写真であるだけに「ああ、いつもの中川いさみ漫画だ」という感触がなくなってて、絵で描くよりもそのイカレっぷりがダイレクトに伝わってくるような感じがする。藤波俊彦「キャバクラ総理大臣」。いやあ、いつものアレなんですけどね。これほどまでに同じ漫画しか描かない人も珍しい。この点は同じくキャバクラ漫画の巨匠・とがしやすたかにも、通じるところがある。

 池部ハナ子「びんにいれるアメ」。コンドームをネタにしたラブストーリー。使っているアイテムはある意味生臭いものだけど、そんなことは全然感じさせず、暖かく柔らかいラブストーリーに仕上げているのはさすが。そういえばこのシリーズももう4話めになる。いずれ単行本にしてほしいものだけど。渡辺泰行「コンビニボーイズ」は新連載。本当になんでもやるなんでも屋をやることになった男二人組のお話。今回は妻のさいふから小銭をくすねていた恐妻家のおっさんの依頼を受け、家計簿改竄のために、妻の買い物を2100円台に抑えさせるべく二人が陰で活躍する……というお話。みみっちい事件なんだけど、それをけっこうドラマチックに描き出している。なかなか着想が面白い。真木ヒロチ「鉛筆とナイフ」。自分の目の前で片想いの相手が事故に遭ってしまい苦悶する少年と、その隣の席の先生に恋している少女のお話。それぞれの痛々しい心持ちを細やかに描いた作品でなかなか読ませる。

【雑誌】ヤングマガジン 1/10増刊 GT3 講談社 B5中

 クルマ&バイク&アイドル増刊。山本マサユキ「Jeepに願いを」がいい。山中で壊れたジープの部品を集めて幻視生活みたいなことをしているジープ仙人と、山に迷い込んだ劇団員の男女をからめて、ドラマを創り出す。肩の凝らない気楽な調子で読みやすいし、親子の物語、男女の物語、それから青春物語、クルマ愛などをきちんと一つのお話の中で描けている。それから山本マサユキの描く女の子はやっぱかわいい。暖かみのある画風もいい雰囲気。いろいろなおいしさのあるいい短編。あとはフェラーリを操るレーサーだった太田哲也が事故に遭い全身を大火傷、そこから奇跡の復活を果たすまでを描いた実録物語「クラッシュ」(画:坂本久作)は読みごたえがあった。あと太田まさのり「HOT SHOT」も、軽めなノリでちょっとだけHでわりといい感じ。

【雑誌】週刊少年ジャンプ 1/15 No.3 集英社 B5平

 作:ほったゆみ+画:小畑健「ヒカルの碁」。あっ、あかりちゃんだ。それにしてもこの漫画、すごく華やかなんだけど、何気に女っ気はないよね。そして次号あたりから塔矢アキラ戦に突入しそうな気配。楽しみ。

【雑誌】コミックメガストア 2月号 コアマガジン B5平

 今回はすごい充実している。面白い。

 まず俺のロリスター、EB110SS「君のためにラララ…」。猫耳のついた帽子をかぶった女の子がすごく可愛いのだが、彼女はどうも人生に絶望してるっぽいところがある。そして、すでに小学生ながら50人くらいの男たちと関係したことがあるという。みんなは彼女のことを蔑むが、一人、彼女に恋する同級生男子の姿があった……ってなお話。いやあもう絵の時点で負けちゃってるんですけどね。出せるうちにどんどん単行本出してください。それからなめぞう「チェリーボーイ白書 −あの日の思ひ出−」。ロリが大好きな少年が、エロ本を万引きしようとしたところを学校の女教師に捕まる。女教師は彼の五分刈りのじんじんする感触に惚れ、性的誘惑を敢行。しかしロリまっしぐらな男子はその誘惑のせいで現実から逃避。ロリっ子の歌を歌いながら、女教師をこらしめるのであった……というもの。この人の描くキャラはだいたい揃いも揃ってエキセントリックだけれども、今回のもまた素晴らしい。最近だいぶエロ漫画いっぱい描いているので、ここらで一発作品集を期待したい。

 月野定規「D・O・G」。エロいっす。夫婦の性生活をのぞき見してた少年を犬にせんと、とある人妻が彼を誘惑したが、だんだんイニシアティブを少年に握られてしまいしまいには逆に犬にされてしまうというお話。この人の場合、快感で思考がぶっとんでがっくんがっくんになるところの描写がとてもいい。タガのハズれっぷりが爽快でとても気持ち良さそう。泉ゆうじろ〜「World Wide Love!」。ちんちんの生えた女の子〜。左右の足は長いが、真ん中の足も長い〜。というわけでかわいい顔とスラリとしたプロポーション、それにゴツイちんこのコンビネーションがとてもいやらしい。最近ちんこの描き方がうまい人が増えたなあ。RaTe「Milk Maid」。今回はvs.お姉ちゃん篇。けっこうラブラブな雰囲気があって甘口な快感。

【雑誌】ばんがいち 2月号 コアマガジン B5中

 うーん。ちょとソフト&ライトすぎちゃって俺には合わないな。この中でわりと好みなのを挙げるとすれば、みこくのほまれ「まりあの夢に向かって第1歩」あたり。女の子の体型が細すぎないのと、絵柄がジューシィなのがいい。太田虎一郎「宇宙の法則 世界の基本」。ふーん、この人ってこれまで兼業漫画家だったんだー。

【雑誌】コットンコミック 2月号 東京三世社 B5中

 渡辺ヒデユキ「サセマン」シリーズ「史上最大の決戦」。わはは。非常にどうでもいい壮絶な闘いが展開されてて実に下らない。このまったりとしたC調な雰囲気は、ちょっとほかの人では出せないだろうなあ。それにしても「サセマン」って今何話目なんだろう。単行本が出たのがeS!BOOKSによれば1997年1月らしいので、約4年分の原稿がたまっているはずだけど。これから単行本が出ることもなさそうだしなあ。困ったもんです。

【単行本】「吼えろペン」3巻 島本和彦 小学館 B6 [bk1:1〜2巻/3巻

 熱血漫画家・炎尾燃先生の活躍を描いた漫画家まんが。前作の「燃えよペン」と若干違うかなとときどき思うのが、「燃えよペン」はどちらかといえば「漫画」が中心にあってギャグが展開していたのに対し、この作品は「炎尾燃という漫画家」がメインであるような気がする。もしかしたら炎尾先生が漫画に関わらない、例えば旅行先での騒動を描くみたいな話でも成立しちゃうんではなかろうか。それだけ炎尾先生のキャラが立ってきちゃっているということでもあるし、実際勢いがあってすごく楽しい作品ではある。ただもう少し、漫画そのもの(例えば作画テクとか演出テクの話とか)に斬り込む話もときどきあるといいな、とも思う。


12/16(日)……悪入道

 とりあえず家にはいたけどせこせこと仕事。ちょっと一息ついたところで雑誌の整理。最近は武富智と清野とおるが載っているため、ヤングジャンプがうかつに捨てられない。さらにバンチ。「屈辱er大河原上」が単行本になってくれないと捨てにくい。ヤングサンデーは秋重学「學ビノ國」掲載分は捨てられない。単行本になるとは思うけど小学館だけに油断はできない。さらには小田扉が載ってる漫画サンデーも捨てられない物件だ。このところスピリッツはキャラクター選手権とかで読切が多く載るのでこれもキープ。ここらへんは全部週刊誌であるだけに貯まるのも早い。ちょっと困る。

【単行本】「天國に結ぶ戀」1巻 大越孝太郎 青林堂 A5 [bk1]

 関東大震災で焼け出され、その後見世物小屋に拾われていったシャム双生児の物語。この二人はたいへん珍しい男女のシャム双生児で、女の子の「ののこ」のほうは物語の最初のほうまでしばらく意識を持つことがなかった。そんな彼女に、男のほうの「虹彦」は恋心に近いものを抱いていた……といった感じでお話は展開。大越孝太郎の非常にシャープなタッチで描かれる二人の姿は、畸形なれど実に美しい。そして本当に身体ごとつながっており一つの命を二人で分け合う彼らの姿には、この上ないプラトニックさとエロチックさを同時に感じる。この巻では見世物小屋がヤクザの襲撃により壊滅し、二人の放浪が始まるところまでが描かれる。ネタといい作画といい、実に鮮烈な印象を残す作品。早く続きが読みたい。

【単行本】「丸尾地獄2 新装版」 丸尾末広 青林堂 A5 [bk1]

 最初のバージョンは1995年発行。青林堂はしょっちゅう新装するのでけっこう困る。安い本でもないのに(ちなみに1300円+税)。内容的にはさすがにノー文句で面白い。怪しい美しさが全編に湛えられている。画集っぽい構成でなく、漫画が中心なので読みごたえも十分。

【単行本】「ニュー・ワールド」 大久保ニュー 青林堂 A5 [bk1]

 CUTiE comiにシリーズ連載されていた「ニュー・ワールド」全8話+短編「ハロー♥コヽロ」、それから描き下ろし1本を含む作品集。「ニュー・ワールド」は地方から出てきて東京の美大に通う女の子・倉田麻美子の日常を描く作品。麻美子はまあごく普通の人で、絵や恋、それから自分の生き方について毎度悩んだり悩まなかったり。ここらへんの感情の揺れ動き方は、けっこう共感できるものがある。基本的にはポジティブに、でも普通の人間として分かる範囲。その微妙なラインでの攻防が気持ち良く味わえる。なかなかの良作。

【単行本】「あまいぞ!男吾」1巻 Moo.念平 英知出版 B6 [bk1]

 かねてより復刻希望のアンケートとかあると上位に食い込んできた作品が、ついに「トラウマブックス」シリーズの一作として復活(OHP月極アンケート2000年4月でも3位)。だいたいコロコロコミックと同じくらいの厚さ(55mm)がありページ数も約900。この巻には「大あばれ小学生編」が収録。内容としては、けんかばかりしてるけど一本気でビッと筋の通った快男児・男吾くんの生活を描いたもの。男の子っぷり腕白ぶりがたいへん気持ち良くて、それから彼に惹かれてしまったお嬢さまの姫子ちゃんの女の子っぷりも愛らしい。

 作者あとがきを読んでみたところこの作品は、Moo.念平が山中恒「あばれはっちゃく」が大好きで、そのテレビ版が放映終了した後、自分でその続きを描くつもりで執筆したものであるらしい。そう聞くと「ああなるほど」と合点がいく。確かにこれははっちゃくですなあ。なんだかんだいってもみんなに愛される、わんぱくで自由闊達、人情に厚い、昔ながらのガキ大将。そんなヒーロー像をしっかり描けている。この時代としてもおそらくバンカラに過ぎてはいただろうけれども、それだけに愛すべきキャラクターだといえる。

 というわけでたいへん面白く読んだけど、ちと野暮だなあと思ったのは帯の「ヤフオク、全巻セットで32,000円のプレミア!!」の文字。この部分については下らねーこといってんじゃねー、値段じゃねーだろ値段じゃ、という感じ。

【単行本】「みんな以外のうたR」 永野のりこ ぶんか社 A5 [bk1]

 お蔵出し的作品集。収録作品は「みんな以外のうたR」「みさいるミミちゃん」「シムファッカー01」「制服の胸のここには… −女学生美奈子…恋愛地獄篇−」「愛の荒技」「愛棲動物ねっとこ虫」「第二次世界大戦がっ!」「LINK.」「みんな以外のうた」。内容的にはまさに玉石混淆といったところ。最近の永野のりこについては、「電波オデッセイ」終了後、長期の不調に入っている印象がある。別につまらないわけではないんだけど、おなじみの味の作品が続いているといった感じ。「みんな以外のうたR」についてはそういった気配がけっこう色濃くあることは否めない。でもインターネットをネタにした「愛棲動物ねっとこ虫」とかはキレがあってけっこう笑っちゃうし、昔の作品もええ味だし、単行本総体で見るとけっこう楽しめる。単行本を読むたびに、この人のサービス精神については毎回素晴らしいと感じる。


12/15(土)……まぼろしペンティピン

▼アキバのとらのあなで買い物をしたら、袋の中に無料情報誌「とらだよ。」2001/12〜2002/01(Vol.11)が入っていた。そうか美虎ちゃんには妹がいたのか……(とらみちゃんというらしい)。虎々ちゃんネルにもまだ登場してないっぽい。

▼いいなあ。ここ(ニチャンネラ)の2ちゃんキャラアイコン(→モナー板のスレッド)。

▼未読物
【単行本】「丸尾地獄2 新装版」 丸尾末広 青林堂 A5 [bk1]
【単行本】「ニュー・ワールド」 大久保ニュー 青林堂 A5 [bk1]
【単行本】「天國に結ぶ戀」1巻 大越孝太郎 青林堂 A5 [bk1]
▼早売り物件
【雑誌】コミックメガストア 2月号 コアマガジン B5平
【雑誌】ばんがいち 2月号 コアマガジン B5中
【雑誌】コットンコミック 2月号 東京三世社 B5中

 2月とかいわれてもなあ。

【雑誌】近代麻雀 1/15 Vol.403 竹書房 B5中

 話題騒然、だかなんだかバロン吉元「コンビニ軍艦コッテウシ」第2回め。1回めほどにバロン節は濃くないけれど、キャラクターがいちいちええ顔してるのは相変わらず。バロン先生は絵柄的にはどこを切っても怪しいけれど、実は意外とどこを切っても邪気がなかったりするところが素晴らしい。押川雲太朗「頑固なペンチーピン」は最終回。プロ雀士の実態を地味に描いていたようだけど、どうにも人気がなかったらしい。むべなるかなという気もするけれども、作者の無念に想う気持ちが切々と描かれていていてなんかも少し読んでみたかったなあと、今までちゃんと雑誌を買ってなかった身ながら感じる。井浦秀夫の「AV烈伝」シリーズが受けるんならこちらも……とは思うけどパイが違いすぎるしなかなか難しいだろうなー。真右衛門「少年ジャンブ」。ズバッと爽快豪快に最終回。すげえブッた斬りぶりだ。

【雑誌】ビジネスジャンプ 1/10 No.2 集英社 B5中

 増刊のBJ魂でやってたさかこし憲周「押忍!!スーパーあけぼの精肉部」が新連載。もしかして狂牛病がらみのことで今ホットだから……という事情とかあるんかな。世の中、何がタイムリーになるか、わからんもんですな。作:夢枕獏+画:谷口ジロー「神々の山嶺」。今回は見開きで雪山がドドーンと描かれるシーンあり。この人の山の描写には、やっぱり有無をいわせない迫力がある。

【アンソロジー】ミルクコミックさくら Vol.20 松文館 A5平 [Amzn]

 ミルクコミックさくらは今回で最終号。ていうか次回からタイトル変更して発売日は変えないまま続くらしい。新タイトルは、まだ仮題ではあるけれど「ひまわり」となる予定と告知されている。

 もり☆ひろみ「ルン」が巻頭カラー。この人は最近アダルトなタッチの作品が多いけど、やっぱりロリっぽいほうが断然好み。胴回りのほっそい女の子たちがたいへんかわいい。翻田亜流「ハッケントホウソク」は、健康的でまとまりのいい画風が魅力的。いかがわ四郎「スケッチ」。いい具合に幼女。学校の先生もちっちゃくて、まるで桃ちゃん先生のようだ。それから今号でちょっとびっくりしたのが『新人』のGRACEが登場していること。読切「そんなかんじ」。公園で夕日をバックにちんこいじってる少女という光景が良い。あと、大山田満月のイラストはやっぱりいい。久しぶりに漫画も読みたいぞ〜。

【単行本】「私がいてもいなくても」1巻 いくえみ綾 集英社 新書判 [bk1]

 主人公は学校は出たけどなかなかやりたいこと、できることが見当たらずぶらぶらしている安倍晶子という女の子。彼女が今は漫画家をやっている旧友の神田川真希と再会するところから物語はスタート。この二人の女性+それぞれの彼氏がからみながらお話は展開する。真希のところでアシスタントをするようになりやることをしっかり持っている真希との違いをつくづく思い知らされる晶子、それからいまいち他人の気持ちに対する配慮ができないけれども意外な部分で孤独かつ小心な真希、それから彼氏たち……と人間模様がいろいろ描かれていく。大きな事件はとりあえず起きていないのだけど、日常の中でのちょっとした感情の起伏を描き出すのがすんごくうまい。描写はごく自然ながらかっこよく面白い。お話はまだ序盤という感じで、まだ導入部という感はあるけれども、すでに十分気持ちいい。毎回毎回ハズレがなくて素晴らしい。

【単行本】「りんちゃんクッキーのひみつ」 大石まさる 少年画報社 B6 [bk1]

 なんとびっくり。オール2色カラーの単行本。以前からときどき書いてたけど、2色カラーは暖かみがあって大好き。お話は、とある町に引っ越してきたカワイイ女の子りんちゃんとそのお父さん(お母さんは死別)、それから隣りに住んでる郁子ちゃんという女性を中心としたほのぼのあったかホームドラマ。毎回、りんちゃんとモモンガのぬいぐるみアプーによる料理コーナーがあるのが特徴。最初、この連載が始まったときは「大石まさる、わかんねえ……」とか思った。ホームドラマだけど「ひとりでできるもん!」的な料理漫画でもあり、魔法少女モノっぽくもある。面白いんだけど何を狙っているのやら、とも思う不思議な感触。でも単行本にまとまると料理がいい感じに脇役っぽくなっていて、まとまった印象になっていた……とかいっちゃうとアプーの立場がないんだけど。この作品で惜しむらくは、料理の完成品の写真がいまいちおいしそうでないことかなー。料理写真って難しいよね。いっそ、絵にしちゃったほうがおいしそうだったかも。で、このシリーズは現在では「りんりんDIY」としてヤングキングで継続中。

【単行本】「チキタGUGU」2巻 TONO 朝日ソノラマ A5 [bk1]

 チキタと妖怪ラー・ラム・デラルの生活が続く。すっかりラー・ラム・デラルと仲良くなってしまったチキタだが、よく考えてみると相手は自分の親を食い殺した妖怪でもあり、親愛の情との相克で悩む。暖かく清らかなタッチであると同時に、深いテーマも抱えていてぐいぐい引き込まれていってしまう。この巻の段階でもずいぶん面白いのに、連載のほうは最近もっともっとすごいことになっていて毎回驚かされている。ワンダフル。

【単行本】「チェリーボーイズ」 古泉智浩 青林工藝舎 A5 [bk1]

 面白い〜。このお話は、通称クンニ、カウパー、ビーチクの25歳過ぎても童貞なままでいる、学生時代からの親友トリオが脱童貞を目指して奮闘するドラマである。何かどうでもいいことまで心配しながら、実行よりも計画立案に情熱を傾けている男たちの青春。その下らなさ、まったりとした雰囲気が絶妙。そしてラストはみっともないながらも達成感のある(してないけど)、何やら感慨深いものに。小田原ドラゴン「おやすみなさい。」にも童貞トリオ「ドーテーズ」が登場するけれども、あれとはまた違った風味のある青春物語。男世界ならではのむんむんした、でもサッパリした独特の頭悪い雰囲気に、ついつい共感してしまったりする。


12/14(金)……ミームの死

YOMIURI ONLINEによればミノムシが絶滅寸前であるらしい。なんでも代表的なミノムシである「オオミノガ」が外来種のヤドリバエに寄生されているとのことで、都市部では9割以上の寄生率になっているんだそうだ。そういえば見なくなったような気はするけど、でも絶滅寸前とはびっくり。 昔、学研かなんかで毛糸くずとか色紙でミノムシにミノを作らせて、それをつなぎ合わせてカバンを作ったりしてる人が紹介されてたのを見たことがあるけど、今ではそんなことをするのも難しいってわけか。あんまり関係ないけど、なんか不景気っぽい感じ。

ICQのサイトで「指輪物語」をモチーフにした、ICQ用の壁紙がダウンロードできる模様。さっそくインストールしてみたところ、ICQのユーザーリストが表示される領域の背景が「指輪物語」仕様になった。なかなかかっこいい。

【雑誌】ヤングアニマル 12/28 No.24 白泉社 B5中

 二宮ひかる「ハネムーンサラダ」。収まるべきところに収まるかと思ったらそうも行かず……と思ったらまたひっくり返す。なんかもう作者の手の内で転がされているような感じ。どうなってしまうのかー。次号予告には「FINALカラー」とあるから最終回なんだよな。余談だけど「次号クライマックス!!」っていうアオリは、少女漫画ではよく見かけるけど、分かりにくいからストレートに「次号最終回」と書いちゃえばいいのにといつも思う。少女漫画の場合は最終回のときでも扉ページに「クライマックス」としか書いてなくて、終わったんだか終わってないんだか分かりにくいことがあったりする。アレはどうにももどかしい。なお次号では川本貴裕「YUKO〜優子〜」も最終回。

 克・亜樹「ふたりエッチ」。なんか優良さんが最近もの足らないらしい。ずいぶん仕込まれてきましたな、この奥さんも。ここはやっぱりもうね、ドギツいのをガツンとね、行くしかないでしょう。うんうん。ていうか真の兄も悠長に相談乗ったりなんかしてないでさあ。もの足りないっていってるんだからもの足りさせてあげるですよ。ほんほん。品性下劣で申しわけない。

【雑誌】ビッグコミックスペリオール 1/1 No.1 小学館 B5中

 松田洋子「御愁職様」第2回め。しれっと毒のあることやってて楽しいなあ。端々のセリフが気が利いてるというか、抜かりない。松田洋子の漫画は毎度のことながら密度が高い。新井英樹「キーチ!!」は急展開。ここからが本番だみたいな感じのアオリだけど、先の展開は全然読めない。

【雑誌】ネムキ 1月号 朝日ソノラマ A5平

 「栞と紙魚子」がないとちょっと寂しいな……とか思っていたら、今回はTONO「チキタ★GUGU」がすごく良くて、そんな気持ちも吹っ飛んでしまった。前号の衝撃の展開から一夜が明け、悲しみがひしひしとチキタとラー・ラム・デラルに迫る。現実をうまく受け入れられないラー・ラム・デラルの姿が切なくて、それから別れの一幕が美しくて。あー。読み返したらまた泣けてきちゃったよ。ヤバいくらいに素晴らしい。柴田昌弘のフルカラーコミック「PANDORA」が新連載。メイドさんがお好きですなあ。あとこのカラーページは紙質がけっこう好き。絵の場合は、薄くて表面がテカテカしたタイプよりも、こういうテカらなくて厚みのちゃんとあるしっかりした紙のほうが好き。紙の白い部分が鮮やかに映えている。

【単行本】「ホーリーランド」2巻 森恒二 白泉社 B6 [bk1]

 考える格闘漫画。主人公は元イジメられっ子で登校拒否の少年。引きこもっていた自分の部屋で、本を頼りに身につけたパンチを武器に、自らの居場所を作り出すべく街に出て、数々の相手と闘っていく物語。格闘漫画ではあるんだけど、鍛錬の理由が元は逃避だったり、自我を守るための精一杯の抵抗だったりするのが面白い。さらに強さの質もかなり薄氷を踏むよう。パンチ一つ、受け一つもおろそかにせず、しっかり理由づけして描かれているので非常に読みごたえあり。筋肉ムキムキな人たちが豪快痛快に闘うのもいいけれど、こういう普通の人が、普通の延長線上で少しずつ力を得ていくというのもまたいい。格闘技漫画やスポーツ漫画で「最初は弱かった奴が……」というのはよくあるパターンだけど、「彼は努力の天才なのだ」とかわけのわからん理屈はつけないで、しっかり弱さを持ったまま強くなっていく様子が、浮き世離れしないレベルでリアリティを保ちつつ描かれているのが素晴らしい。

【単行本】「柳生十兵衛死す」3巻 作:山田風太郎+画:石川賢 集英社 B6 [bk1]

 お話はどんどん荒唐無稽に。このムチャクチャさ加減はやっぱり山田風太郎。でも「柳生十兵衛死す」は小説でも展開が冗長な感じがしたんだが、これは漫画でも感じる。目の前で行われていることが派手なわりに意外とお話が頭に入ってこないというか。石川賢の漫画ってけっこうそういう傾向があるような気がする。


12/13(木)……不敵絵師に痴情

文化庁メディア芸術祭受賞作発表
 漫画部門は以下のとおり。

大賞:福山庸治「F氏的日常」(bk1)
優秀賞:井上雄彦「リアル」(bk1)、画:谷口ジロー+作:夢枕獏「神々の山嶺」(bk1)、ジャパンチ「ビバ シェフ!」、作:園村昌弘+画:中村真理子「クロサワ」(bk1

 「F氏的日常」が選ばれたのは意外だし、ほかにも何かあったんじゃないかという気はするのだけれども、一般にそれほど知られているわけでもなさそうな秀作を選んだことで、売上促進効果がちょっとでもあるなら喜ばしい。福山庸治については、講談社BOOK倶楽部の発売予定表によれば2002年1月23日に「臥夢羅館」の単行本が出る予定だし。

【雑誌】別冊マーガレット 1月号 集英社 B5平

 いくえみ綾「私がいてもいなくても」が連載再開。うれしい。通しで読んでみると、事件が起こっているようないないようなお話なのだ。でもちゃんと面白い。整理された読みやすい画面作りとか間の取り方とか、まったく絶妙だなあと思う。あと巻頭カラー、中原アヤ「ラブ★コン」は、いつもながらに微笑ましくて面白い。あと永田正実「恋愛カタログ」は、島耕作でいうところの高市さん(とはちと違うか)、笹錦さんの恋が進行中。主人公の人よりも、むしろこの人に幸せになってほしいもの。

【雑誌】ヤングサンデー 1/3+10 No.2+3 小学館 B5中

 ヤングサンデーはクリアファイルできたか……。図柄は小向美奈子のピンナップ。カレンダーが付いているので、普通のマウスパッドとかよりは便利そうだ。作:魚柄仁之助+画:大谷じろう「おかわり飯蔵」。この人ヘンな絵してるよなあ。登場人物の表情が異様に濃い。今回のテーマはフグ。そうか身欠きフグなら安いのか。問題は近所に売っているかどうかだが。

【雑誌】モーニング 1/2+10 No.2+3 講談社 B5中

 永井豪「帝都女記者伝 写・らく」が最終回。意外とマジメかつきれいに締めくくり。永井豪先生の作品の場合、こういうふうにきっちりまとまってるとなんだかもの足りない。弘兼憲史「部長島耕作」。高市さんが幸せになれそうでよかったよかった。それにしても寒そうだ。

【雑誌】ヤングジャンプ 1/10 No.2 集英社 B5中

 ショート・ショートのコメディもの佐々木崇「サスケ」が新連載。ドジな犬・サスケと女子高生リンののんびりした生活を描く作品。素直な絵柄は読んでて落ち着く。清野とおる「青春ヒヒヒ」。最近のお気に入り。登場人物の表情が意味なく邪悪にひんまがっているのが刺激的。あと動きとかもヘンなふうにダイナミック。クセありまくりだー。山花典之「妹 あかね」。あかねがおにいちゃんに対する好意をストレートに出すようになってきて、さらに妹萌え度アップ。妹とか萌えとか最初に言い出した奴は誰なんかのう。武富智「キャラメラ」。数井復活か。それはそうと最近どんどん掲載順が後ろのほうになっている感じなのが気になる。単純で分かりやすいストーリーが一本ビッと通っている話ではないんで、なかなかヤンジャンとかでは人気は集めづらいのかも、とは思う。でも単行本が1月18日に出てくれるということが分かったのでだいぶ安心。

【雑誌】週刊少年チャンピオン 1/3+10 No.2+3 秋田書店 B5平

 松山せいじ「エイケン」。今回はなんか普通にラブコメ。何を企んでる? それにしてもちょっとしか出てないが、小萌えちゃんの母親と思しき人物もでかっ!!!!!! 名前は大萌さんとかかな。作:今川泰宏+画:国広あづさ「七人のナナ」。アニメのほうはテレビ東京6局ネットで1月10日(木)18:00〜、スカパーとAT-Xでは1月17日(木)9:00〜と20:30〜で放映開始と扉ページに書いてある。まあそれはともかくとしてナナたちはみんなもちもちしてて可愛いなあ。伯林「しゅーまっは」。最近わりと素直にいいお話系の回が多いような。作:ピエール瀧+画:漫$画太郎「樹海少年ZOO1」。今回は悪者のアジト編なんだけど、この展開はコミックバウンドでやってた「虐殺!ハートフルカンパニー」で見たような……。川島よしお「ナックルボンバー学園」は、3コマ漫画になったのが新機軸なのかと思ったけど4コマもときどきありますな。

【単行本】「うろしま物語」 福山庸治 太田出版 A5 [bk1]

 文化庁メディア芸術祭大賞受賞作家の最新単行本!……とか書いてみたり。

 登山客か何かであるらしい平凡なおっさんが、手違いで迷い込んでしまった地図にない町「うろしま町」。この町は、挨拶代わりといっていいくらい大っぴらに、町のあちこちでセックスが行われている不思議な場所だった。その町で不思議な女子高生ユマに魅せられてしまったおっさんは、だんだんすべてを忘れてこの町に引き込まれていく……といった感じでお話が進む。と描くと非常にドラスティックかつパワフルにがっしゅがっしゅとセックスをしているようだが、実際の描写は非常に淡々としている。うろしま町ではセックスは日常的な行為であるだけに、淡々としているのは当たり前といえば当たり前なのだけど。不思議なお話だけど語り口が非常に飄々としている。いい具合に枯れた一作。

【単行本】「おとめ座の少女たち」 あじまる 松文館 A5 [Amzn]

 ロリロリ〜。あじまる2冊めの単行本。この人の描くロリロリな娘さんたちは、顔がとても丸い。その丸さ、可愛らしさに俺っちはもういつもメロメロにやられているのでごんすよ〜、といえる。とくに耳つき頭巾をかぶった女の子忍者たちがHなことをしまくる「忍者尻風伝」シリーズなんかとても素晴らしい。明るく楽しく、しかもHなこともしっかり。ロリはええのう。ほんほん。


12/12(水)……デカい鬣で書いた手紙

ICQ LITE
 ICQがWebブラウザから使えるようになったらしい。試してみたけど、いちおうちゃんと使えた。ユーザーリストをICQのサーバー側で持ってくれるから、複数台のマシンでICQを使ってるユーザーにはけっこういいかも。ソフトをインストールする必要がないし。いちおう日本語もちゃんと通るっぽい。ただ、まだよく試してないから分からないんだけど、これは立ち上げるたびにICQナンバーとパスワードを入れなきゃいけないのかな? まあとりあえず出先でインターネットカフェとかから連絡を取りたい場合などに、かなり便利っぽいので一応ブックマークはしておく。

▼本日発売号からコミックバーズが幻冬舎コミックスからの発行になるけれど、新文化によれば親会社の幻冬舎が来年中に株式公開するとのこと。もしかしてけっこう気合い入ってる?

▼未読物
【単行本】「ホーリーランド」2巻 森恒二 白泉社 B6 [bk1]
【単行本】「うろしま物語」 福山庸治 太田出版 A5 [bk1]
【単行本】「あまいぞ!男吾」1巻 Moo.念平 英知出版 B6 [bk1]
【単行本】「おとめ座の少女たち」 あじまる 松文館 A5 [Amzn]
 「あまいぞ!男吾」は「トラウママンガブックス」シリーズの第3弾。2500円。厚いぞっ!(測ったところ厚さ55mm)

【雑誌】コミックビーム 1月号 エンターブレイン B5平

 昨日も書いたとおりすごいインパクトのある表紙だ。そして中身も。

 まずは新連載、森薫「エマ」。同人誌でメイドものの良作を描いている「Lady Maid」の県文緒であるらしい。今回の「エマ」では、昔厳格な教師だった老婦人に使えるメイドさんのエマが主人公。この老婦人の教え子だったウィリアムがエマのことを気に入り、そこからお話が展開していく……という感じ。まだお話としては出だしも出だしなんだけど、整った優しい絵柄と柔らかな雰囲気が非常に気持ち良く、第一話めから作者の持ち味が十二分に発揮されている。また一つ楽しみな連載が増えた。それから福島聡「少年少女」はさっそく隔月連載化が決定。今回は終戦後のドイツが舞台。学校嫌いのトマスと世話焼きな女の子カーチャの物語。二人のそれぞれの転機が描かれる微笑ましい物語。この人の最近の作品はけっこうシビアなものが多かったが、今回のはわりとお話として丸い。作画力、演出力、表現力といった漫画的基礎体力の豊かはいわずもがな。2か月にいっぺんではあるけれど、定期的に福島聡の作品が読めるというのはうれしい限り。

 「ももこの禁止生活」は、2001年10月号に「くそがき」が掲載された安永知澄の新作。ではあるのだが、絵柄が「くそがき」のときと全然違う、図案化されたかなりシンプルなモノになってて驚かされた。お話としては不器用で思い込みが激しい少女が、自分に自信を持つために生活の余剰を省く「禁止生活」に挑戦する。食品も買わず娯楽も全部捨てたストイックな生活は彼女を衰弱させていくのだが、意外と彼女はくじけることがない。なんともいえない不思議な雰囲気を持った作品。「くそがき」の次がコレということは、この人かなり作風は幅広いのかもしれない。今後も要注目。高岡洋介「サビシイ夜」。酔っ払った男があるサビシイ夜に出会った不思議な出来事。なんだか陽気でパワーを感じるショート・ストーリー。今度はもっと長尺のお話も読んでみたいところ。それから読切はもう一本。深谷陽「午後のチャンティック」。お得意のバリ島モノ。わりとのんびりした雰囲気で楽しい作品。

 とまあこのように初登場や読切の作品がすごく充実していたうえに、連載陣も相変わらず強力。桜玉吉「幽玄漫玉日記」のしみじみした濃さ、志村貴子「敷居の住人」の鮮やかさ、いましろたかし「釣れんボーイ」の枯れまくった魅力などなど、いやーもう面白くてたまらない。この内容だったら2倍くらい金出しても惜しくないな。

【雑誌】コミックバーズ 1月号 幻冬舎コミックス B5平

 今号からソニー・マガジンズ→幻冬舎コミックスへと編集部が移籍。でも誌面でそれについて触れてるのが編集後記にちろっと一行だけっていうのはいただけない。まああんまり大々的に書くとソニー・マガジンズに対する嫌味みたいになっちゃうけど、既刊単行本の出し直しとか、読者にとって影響の大きいことをするわけなんだから、その点はやっぱり筋を通す意味できちんと説明すべきだと思う。しかも相変わらず目次漏れ作品(福原鉄平「ノージル博士のキカイなる日々」)もあるし。以前、最大で5作品目次漏れがあったとき(2000年3月号)はさすがにあ然としたけど、そのときも確かお詫びと訂正のコメントはなかったような覚えがある。こういう点についてしっかり仁義を通さないのは、以前から気になっているこの雑誌の欠点だ。なお幻冬舎のコミックスシリーズ創刊のお知らせがピンナップの次のページで大々的に行われているが、今年の12月24日は天皇誕生日の振替休日なんだけどいいんかいな(昨日の日記で24日を祝日と書いちゃったけど振替休日の誤りです。そんなわけで訂正しときました)。

 まあそれはそれとして作品のほうに。SUEZEN「DEAD SPACE」は新しいエピソードに突入。今回は「女郎の章」。2001年4〜5月号に掲載されたときに出てきた、ミイラ化した女郎の生前の物語。彼女は元は大震災ですべてを失い姉と共に女郎となった女性で、そのうち姉は自殺し天涯孤独の身になってしまう。そんな彼女と、その出産について描くお話となりそう。カサハラテツロー「空想科学エジソン」。相変わらずキャラクターの表情がイキイキしてていい。あとミロの作るメカのギミックが面白いのもいい。

【雑誌】ビッグコミックオリジナル 1月増刊号 1/12 小学館 B5中

 この前、単行本「吉浦大漁節」を出したばかりのたくまる系がなんだかいきなり新連載。「オレ流忍犬タテガミ」。ふだんはぼけーっと鼻水を垂らしているだけな感じだけど、実は高度に訓練された忍犬であるタテガミの生活を描く。今回は拾ってエサをくれたOLさんに、一宿一飯の恩義を返すためタテガミが活躍。相変わらず描線がなんともいえず気持ちいい。いやあいいですこの人は。花輪和一「刑務所の前」では、いつものように時代モノの作品をやりつつ、並行して花輪先生の拳銃磨き話が展開されている。別になんかすごいことをやっているわけでなく、ムサいおっさんが銃を磨いているだけなのに、なんでまあこんなに楽しいのだろう。業田良家「ゴーダ哲学堂」は今回で最終回。

 次号である2002年3月増刊号には、さそうあきらと吉田戦車も登場するらしい。たくまる圭、花輪和一もいるし、なんかけっこう楽しみな増刊になってきた。

【雑誌】週刊少年サンデー 1/9 No.2+3 小学館 B5平

 猪熊しのぶの新連載「旋風の橘」。前作「SALAD DAYS」とは打って変わって今度はスポーツもの。背はちっこくて太刀筋は我流だけど、とんどもない素質を秘めた剣道少年の物語。なんとなく「おれは鉄平」とか「ダッシュ勝平」を思い出した。そういえば最近、スポーツ漫画といえばすっかり単一スポーツものばかりになってしまって、マルチスポーツな漫画を見なくなった(ここでいうマルチスポーツとは、主人公がいろんなスポーツを渡り歩いて縦横無尽に活躍するような状態を指している)。吉田聡の「ちょっとヨロシク!」くらいまで遡らないと、印象に残っている作品がない。それだけスポーツ漫画がリアリティ重視の方向に進んだということなんだろうけれども、ちと専門化が進みすぎてしまったのではないかという気もしている。漫画なんだからもっとムチャやってもいいとは思うんだけど。

 「川口能活物語」。「ファンタジスタ」の草葉道輝による漫画化。実をいうと横浜Fファンで楢崎びいきだったこともあり、ちょっと前までは川口は好きでなかった。ポカもけっこうあるし。でも最近の川口はなんかいい。あの油ガチガチのオールバックとか、風俗好きであるらしいところとか、エキセントリックな性格とか、キャラがすごく濃い。

【雑誌】週刊少年マガジン 1/2+9 No.2+3 講談社 B5平

 原案さいふうめいで、星野泰視と真島ヒロが合作。「RAVE×哲也」。「RAVE」のプルーと「哲也」のダンチがなぜかコンビを組んで麻雀を打つというお話。ネタとしてはしょーもないけどけっこう楽しい。三ツ森あきら「わんるーむ」。最近、猫夫につきまとうめがねっ娘の朝芽の登場頻度が増えて、ますますドタバタしてきた。

【雑誌】スーパージャンプ 1/1 No.1 集英社 B5中

 新人の伊藤圭一による読切「バランサー」が掲載。未来から送られてきた女戦士が、魔女狩りが頻繁に行われていた時代のフランスで化物と闘う。CGをバリバリ使ったシャープな絵柄はなかなか力強くてかっこいい。ただ、物語に読者を引きずり込む力はいまいち弱いかなあという気はする。まあこれはおそらくはカラーのCGをモノクロに落としているせいもあると思うんだけど、背景がみんな同じ調子になっちゃって、画面にメリハリがついてないから……というのがあるような気はする。あと女戦士によるモンスター退治モノという、わりとよくあるタイプのネタなんで、道具立てが、ちと安く見えてしまいがちなのは惜しい。作:坂田信弘+画:高橋よしひろ(&滝井寿紀)「大志」は最終回。

【雑誌】アイラ Vol.15 三和出版 B5平

 掘骨砕三「閉暗所愛好会」が久しぶりに登場、第二話め。このシリーズはやっぱりスカトーロがテーマなんだろうか。うんこもりもりでタイヘンきついことをやっているんだけど、この人の場合はやはりスタイリッシュさを失わない。そしてテンションも異様に高い。すごいなあ。巻頭カラーでひぢりれいが登場。タイトルは「"b"」。4色カラー4ページ。相変わらず線が非常にしっかりしててうんまい。近石まさし「年上の人妻」。ごめんなさい、やっぱり人妻モノ好きです。あと親友のお母さんに憧れててふとしたことから彼女と関係を持つようになった男子学生が、尋常でなく立て続けに出しまくっているのがいい。直接そのシーンは描かれなくても「都合この日だけで何と11回も」とかいわれると、それだけで妙にいやらしく感じてしまう。Trump「電脳学園エデン」。5歳の人間並みの知能を持ち言葉をしゃべるライオンと女学生によるエロス。本格獣姦。さすがに獣だけあってまさにオス。雄々しいです。

 あと今号ではアイラ漫画大賞の発表が行われている。フラミンゴのときみたいに受賞作が作品集としてまとめられることはあるんだろうか。ぜひ読んでみたいのだけれども。見たところ、フラミンゴ漫画大賞のときの常連でやたらめったらハイテンションでクレイジーな作風の持ち主、新宿悪夢が今回は応募してないっぽいのがちょっと残念。

【雑誌】カラフルBee 1月号 ビブロス B5平

 最近美少女漫画誌を見ていると、美少女漫画における女の子絵のレベルって本当に向上したなあと思う。10年くらい前だったら「おっすげー」とか思ったであろうレベルの人がうようよしてるもんなー。この雑誌でも、パッと目についたところで、綾瀬さとみとかおかだまつおかとか陽香とか。それだけに足踏みしているとすぐに後進に追い抜かれてしまう世界でもある。とはいえ絵が新しけりゃいいってわけでもなくて、例えばこの本で一番使えるかなと思ったのは、この中ではおそらく最もキャリアが長いであろうと思われ、絵も古めな春風サキ「身近なPURE GIRL」だったりする。まあこれは俺の感性のほうが時代の波についていけてないのかもしれないけれども。


12/11(火)……禁成人

▼定期購読のコミックビームが届いたんだけど、今回の表紙はすごいな、こりゃまた。今月号の定期購読のおまけは、編集者の机の中に埋もれていたお宝ということだったんだけど、俺のところに来たのは、桜玉吉「しあわせのかたち」5巻収録の第151話の、「全員金星人つりが始めてのズブのドシロート集団!」(「始めて」というのは原稿のまま)というコマの彩色前の原画。詳しくは読んでから書くけど、今月号は森薫のメイド漫画「エマ」が始まったし、深谷陽、以前読切「くそがき」で鮮烈な印象を残した安永知澄も掲載されてるし、福島聡「少年少女」も隔月でシリーズ連載化されたし、またしてもなんだか素晴らしいラインナップ。いやあもう面白くってたまんないッス。

▼「Bstreet」(幻冬舎コミックス)って3・6・9・12月の24日発売になったんですな。発行日が明確になったんで漫画購入スケジュールCGIにも組み込みやすい。よかよか。……と思ったら12月24日って今年は天皇誕生日の振替休日だから、告知通りの24日に出ることはないわけか。
(最初にアップしたとき12月24日を祝日と書いてました。ごめんなさい。2001年は24日が天皇誕生日の振替休日なのを勘違いしてました。)

【雑誌】ヤングチャンピオン 1/1 No.1 秋田書店 B5中

 この雑誌もマウスパッドか……と思ったら、図柄はグラビアアイドルの川村ひかるの写真だった。かえってこっちのほうがいいかも。ちなみに材質は丈夫なコート紙って感じのもので、厚みがないから本にも無理なく挟み込めてる。この手のマウスパッド付録はこれからも増えてきそうだなあ。まあマウスパッドなんていくらもらってもそんなにうれしくはないけれども。どうせ使うのは1枚だけだし。

 新連載、乾良彦「鬼道天外かなめ」がスタート。モノや人についた鬼などの怪異をあやつり、本来あるべき道に正すことを生業とする女性・かなめの物語。ジャンルでくくるとしたらもののけ系のアクションものといったところか。時代については明治大正昭和初期ってところかな。素直な絵柄はわりと好みではある。葉月京「恋愛ジャンキー」。ラブラブ中なエイタローの前に、かつて関係したことのあるアイドル藤原杏が再び登場。なんかいろいろちょっかいかけてくるけど、さてどうなるか、といったところ。作:金城一紀+画:近藤佳文「GO」。恋愛のヨカ━━(゚Д゚;)━━ン! というわけでなんだか爽やかで良い感じ。さらに「鉄筋安坊」の単行本が出てくれたらもっと良い感じ……関係ないですね。

【雑誌】漫画アクション 12/25 No.52 双葉社 B5中

 なんとなく最近、柳沢きみお「翔んだカップル21」が面白くなってきているような……。さすがにベテランだけあって、ドラマ運びがこなれてる。なお、今回はながしま超助「ぷるるんゼミナール」はお休み。次号からは沖田龍児「ZINGI!!極道パパ」が復活するとのこと。

【雑誌】コミックバンチ 1/8 No.2 新潮社 B5中

 巻頭カラー、岸大武郎「せんせい」。今回は藤本義一と、80日間という短い期間ながら彼の人生における師匠となった映画監督・川島雄三の物語。偏屈モノの川島雄三の行状に惹きつけられつつ一気に読んだ。そして、ラストはかなり泣かす。滑稽でもあり真摯でもあり、カッコイイなあ。このシリーズ、なかなか充実してます。あと、北条司「エンジェル・ハート」2巻発売のおしらせのページに「最速累計100万部突破」と書いてあったのが気になった。そりゃ確かに速い。

【雑誌】漫画サンデー 12/25 No.50 実業之日本社 B5中

 今回は2色で老警察犬・ホルモンが大活躍、小田扉「マル被警察24時」。シブいぜホルモン。かっこいいぜ。前号から始まった長谷川法世「新・博多っ子純情」。なんだか妙に読んでしまう。この雑誌もしばらく買い続けているうちに、だいぶ慣れてきた。ていうかけっこう読みどころが多くてコンスタントに面白いですな。

【雑誌】近代麻雀 1/1 Vol.402 竹書房 B5平

 バロン吉元「コンビニ軍艦コッテウシ」が気になったので買うことに。なんだかやる気なさげで、船員みんな麻雀やってダラダラしまくりな給糧艦コッテウシに、やる気に満ちあふれた青年将校が乗り込んでくるところからお話はスタート。それにしてもさすがにバロン吉元、マイペース極まりない。乗組員たちのダラケぶりに「わっハリャホリャ」と驚くさいのおどけたポーズ、一回転してスッ転ぶ爽快なコケっぷり。あまりにもまったりしたバロン宇宙がものすごい勢いで現出している。普通のシーンでもどうしようもなく濃い表情とか。この作品の登場人物は、なんかみんな胸毛が濃そうだ。たまらねー。

 そのほかの作品もなんだかいろいろ楽しめてしまった。真右衛門「少年ジャンブ」や神原則夫「西校ジャンバカ列伝 かほりさん」のナンセンスさとか、福本伸行「アカギ」のいつもどおりな呼吸とか。見ル野栄司「ファイトジャンカー単騎マン」もイカれてていいなあ。麻雀牌とか書いてあるるけど、これどう見ても麻雀じゃないよなあ。なんかまっとうな麻雀漫画的楽しみ方全然してないな、俺。とりあえずしばらく継続購入することに決定。結局近代麻雀系3誌とも買うことになってしまったー。

【雑誌】零式 Vol.36 リイド社 B5平

 すえひろがり「TAG」が掲載。うー、いやらしくていい。この人のエロって、そんなにガシガシ描き込んでいるわけでもないのに、なんかもうごく自然にエロい。なんか生まれついてのエロ漫画職人という感じさえしてしまう。まいとしろう「幽体離脱・妹」は5話めにして最終回。おおっ、ついに妹ちゃんと添い遂げましたなあ。純愛だー。

【単行本】「眠狂四郎」2巻 作:柴田錬三郎+画:柳川喜弘 新潮社 B6 [bk1:1巻/2巻

 男らしくてカッコ良い。とくに将軍家の子女である高姫に振り回される堀家の老臣・村井甚内。彼が仲間のことを思いながら歌をうたい、涙するシーンは思わずグッとくる。

【単行本】「昴」7巻 曽田正人 小学館 B6 [bk1]

 刑務所での慰問公演編クライマックス。最初は興味を持っていなかった囚人たちもしだいに舞台に引き込まれていくが、昴の踊りの強すぎる力は、思いもよらない事態を引き起こす。相変わらず昴が凄すぎるとは思うけれども、描写に力があるからなんとはなしに説得力はある。


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