メガキューブ2001年Vol.3用


メガキューブ2001年Vol.3(2001年5月10日発売)用にチェックした単行本(11冊)。

【単行本】「新巨乳家族」1巻 みずきひとし 実業之日本社 B6 [bk1]

 テキーラ休刊後、コミックめんまに掲載場所を移したのを機にキャラ設定も若干リニューアルしたのだそうだ。男の子なのにすごくかわいくて巨乳なはるかを中心としたH系ホームコメディ。親しみやすいピチピチとした絵柄とノリの良いお話など、ハツラツとして明るく陰がなく、素直に気楽に読める作品。いわゆるアニメ絵といわれがちなタイプの絵柄。表紙のイメージそのまんまな作風なんで、ジャケ買いしてもイメージの食い違いはたぶんあんまりないと思う。

【単行本】「STUDY AFTER SCHOOL」 森永みるく コアマガジン B6 [bk1]

 懐かしいな〜。以前A5サイズで出ていたのが、B6版にリニューアル。今の絵柄もとても甘くて愛くるしいけれど、このころからすでに絵柄はすごくかわいくてミルキーだし、今とはまた違った初々しさがあって良い。

【単行本】「プリティ・プレイ」 さのたかよし 双葉社 B6 [bk1]

 けっこう面白かった。一話完結でサッパリした読み心地。華やかではあるけれどベタベタしない作画は間口が広い。ものすごく面白いというのはなかったんだけど、どの作品もきれいにまとまってるし品質がコンスタント。

【単行本】「濡れないイチゴ のぞきサイトの女」 坂辺周一 双葉社 B6 [bk1]

 妹の裏切りによって婚約者を奪われてしまった女性が失踪。都会に出てきてさまよい歩くうちに怪しい男に拾われ、インターネットの覗きサイトの仕事をすることに。といってもまあ要するに隠しカメラの用意された部屋で、フツーに暮らし、ときどき男を引っ張り込んだりオナニーさせられたりするだけなのだが。そういう生活を送っているうちに、ストーカーにつきまとわれるようになり彼女はピンチに……といった筋立て。覗きサイトってことで最初は軽いフーゾク系のお話になるかなと思っていたら、トーンはずっと暗めで、張り詰めたなかなか読みごたえのある展開を見せている。

【単行本】「X・Y・Z 〜仮想空間のパンドラ〜」全2巻 花屋敷ぼたん 角川書店 A5 [bk1]

 面白かった。かつて生身の女性と付き合ってツラい思いをしたことのある少年(けっこうハンサム)が、究極の美少女を作らんとパソコン内に仮想人格「パンドラ」を作り上げる。彼女をパーフェクトなものにするため、理想的な乳やら脚やらの女の子を見つけ、そのデータをゲットしていく……といった感じで序盤は展開。ここらへんはわりとお気楽なのだが、2巻あたりからお話はかなりシリアスになってきて、生身の人間と向かい合えない彼の、本当の自分探し的な物語になる。線がとてもきれいで華やかな絵柄は見ていて気持ちがいいし、お話もけっこう盛り上がった。例えば「これだけの技術があれば細かい部分はシミュレーションでかなり補完できちゃうんでは?」といったツッコミをしようと思えばできるけれども、そんな無粋な指摘をするよりも素直に楽しむが吉であろう。

【単行本】「スイートトラップ」 友紀知佳 蒼竜社 B6 [bk1]

 わりと気軽にHで、スタンダードな美少女漫画といった趣。張りのあるピチピチした女体の描き方は良好。破綻なくまとまっているので安心して読める。実際の掲載誌は知らないけれど、コンビニ売りH漫画雑誌系な、一般性のあるHっぷり。

【単行本】「ももえサイズ」1巻 結城心一 シュベール出版 A5 [bk1]

 零式(リイド社)で粛々と連載されている作品。1回8ページなんで時間がかかったが、何はともあれ単行本化。悪魔に体を乗っ取られた女子高生ももえが、死神のカマでいろんなものを切り、切ったモノの属性をどんどん身につけていくというお話。その身につけていく属性がチョコだったりトビウオだったり校舎だったり、どんどんまあ愉快な方向にゴテゴテと。それに合わせて連載タイトルもずんずん伸びていく。気の利いたギャグ、思い付いたことをどんどんやっちゃう実現力、まとまりの良い絵柄など、総じてよくできている。ただ、個人的にはあんまりヒットせず。適度なバランス感覚、ヌルめでまったりとした雰囲気が、どうももの足りないものに感じられちゃったりするのだ。これはたぶん俺の趣味がかなりイカモノになっているからなんだろうなあ。

【単行本】「ちょこっと♥らぶ」 雅亜公 シュベール出版 B6 [bk1]

 今どき珍しいくらいにオーソドックスなH漫画という感じがする。絵柄といいストーリーといい、「美少女漫画」という領域が確立する前の流れを、ごく自然に現在まで引き継いでいるというか。初体験系の話とかとくに。今の美少女漫画読者にはさすがに古臭く感じられるとは思うのだけど、この手のお話に対するニーズはたぶん確実にあるんだと思う。貴重な人材といえるかも。

【単行本】「ピュアらいふ」 黒河澪 双葉社 B6 [bk1]

 ぴちぴち瑞々しいキャッチーな絵柄が魅力。女の子たちは十分に可愛いし、体の描き方とかも張りとツヤがあっていいねえ。お話的にはもう少しタメがあるといいかな。「実は好きだったんです」「実はオレも」ってな感じで、なんかお手軽に進みすぎな感じがするんでちと安く感じられてしまいがちかなあと思う。

【単行本】「彼のお気に入り」 ますやまけい 蒼竜社 B6 [bk1]

 うわー、久しぶりに見たな、この人。とか思ったら単行本は6年ぶりらしい。現在はトレーディングカードのイラストやパソゲーの原画の仕事がメインになってしまっているとのこと。今の絵柄よりも個人的には、昔のいかにも小娘チックなきゃいきゃいした絵柄が印象に残っている。そこらへんの話も収録されていて、リアルタイムで読んでいた気がする作品があって懐かしいなーと思ったら初出が1993年の「花いちもんめ」だったりして、「ああそういう雑誌もあったなー」とこれまた懐かしく思ったりした。


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