2007年7月中旬


7/20(金)……普段沈む

OHP月極アンケートの2007年7月分「ギャンブル漫画2007」は、いちおう31日いっぱいで締め切る予定です。よろしくお願いします。

【雑誌】ヤングガンガン 8/3 No.15 スクウェア・エニックス B5中

 新連載、もりしげ「フダンシズム−腐男子主義−」が開始。学校では完璧超人的な優等生であるあんちゃんが、姉によって巻き込まれて、女装コスプレして即売会の売り子をやらされるが……といった出だし。タイトルからいって、男子が女装して、腐女子的な活動を行っていくという感じかな? まあいろいろサービスも多そうで、楽しく読んでいけるんではないかと。

 大高忍「すもももももも〜地上最強のヨメ〜」。虎金井天々が学校にやってきたことで、いろいろなことが引っかき回されていく。これまで秘密にしていたこともバレちゃってどうなることやら……といった展開。まあ個人的には、いっそバラしちゃったほうがスッキリやれるんではという気はしていたので、これはこれでいいと思う。ただもやもやモメそうな雰囲気もあるので、そこをどう処理していくかは気になるところかな。あんまり重くなりすぎると勢いがなくなるし。まあそれも含めてうまく調理していただきたい。

 勇人「はなまる幼稚園」。つっちーの実家のある田舎に、みんなでおじゃまするという展開。杏、柊、小梅の3人娘、杏ママ、山本先生も引き連れて、非常に賑やかな道中。さらに実家にいた、ブラコンなつっちー妹も加わると。男1人+おなご6人(+つっちー母)なのでゴージャスですな。つっちー妹が、山本先生に対してやきもちやいたりするシーンは微笑ましい。とかいいつつ別にハーレムラブコメ展開というわけでもないところがこの作品らしいところ。杏ママとの昔のエピソードも出たりして、ほのぼのしたり、しみじみしたり、ニヤニヤしたり。朗らかで楽しい回だった。

【雑誌】ビッグコミックオリジナル 8/5 No.15 小学館 B5中

 唐沢なをき「電脳炎」がついに連載終了。いつの間にか10年間もやってたんですねえこれ。10年ってことは、Windows 98登場の直前くらい? インターネットもそろそろ普及し始めたころって感じですかねえ。最初のころは「唐沢なをきにしては面白くないかな?」とか思ってたんだけど、やっぱり継続していくと味は出てくるもので。

 おじさん向けに、難しくなりすぎないようにしつつ、かつ最新のトレンドを取り入れながら、パソコンネタのギャグを描き続けたというのはさすがだった。あと唐沢なをきは繰り返しネタがすごくうまい人なんで、それもこの読者層には合っていたといえるんではないかと。やっぱパソコンネタとかは一回聞いただけじゃ忘れちゃうし。本人がそんなにパソコンに詳しいわけでもないのに、ちゃんと勘どころは押さえていたのも大したもんです。

【雑誌】週刊漫画ゴラク 8/3 No.29 日本文芸社 B5中

 土山しげる「喰いしん坊!」。やっぱ正道食いの細工は地味ですのう……。太巻きの海苔をしっとりさせる作戦については、まあパリッとしてるほうがうまいとは思うけど、弁当に入ってる太巻きはしっとりしてるんで、これはアリかなとは思う。ところで、太巻きについては、万力の政の食い方が見たかった気はする。やっぱ太巻きも圧縮して食うんだろうか。それはそれで、海苔がごはんの水分でしっとりしそうなので面白い作戦かもしれないな、とか思うんですが。

【雑誌】コミックバンチ 8/3 No.34 新潮社 B5中

 作:いしぜきひでゆき+画:藤栄道彦「コンシェルジュ」。今回は冒頭に「少し重い話」とあるように、ちょっと考えさせられるエピソード。文化も常識も違う海外からの客からの、理不尽な要求にどう接していくべきか、といった話。まあこれは客商売には共通することではあるけど、こういうワガママいわれて、キレないでいるのってタイヘンでしょうなー。能田達規「オーレ!」。オーレのために奔走する中島が、公務員を辞めるかどうかの決断を迫られる。この流れだと、やっぱ辞めることになるんでしょうな。

【雑誌】花とゆめ 8/5 No.16 白泉社 B5平

 中村世子「友嬢サバイバル!」が集中連載最終回。スーパーの特売大好きな庶民の娘・平沢朝子と、零落して今は貧乏なお嬢様・一城桜子の友情ストーリー。置かれていた環境の違いから、当初は反発していたけど、けっこういいコンビになった二人のやりとりが見ていて楽しい。少年漫画の場合は友情自体が目的・テーマとなることは少ないけど(「力を合わせて何かを達成する」ほうが多い)、少女漫画の場合はこうやって友情自体がゴールとなる作品がけっこうありますな。

 読切、モリエサトシ「学校ホテル」。他人にために尽くしまくって学校の中心人物となっていた少女が、夜の学校で活動している「学校ホテル」に招待されて、そこで自分の本当の気持ちに気づく。なんかこう書くとエロい話みたいだけど、別にそういうことはなく、けっこう爽やかな青春ストーリー。作画はスッキリ達者で後味もよろし。設定的には「そんな手の込んだことせんでも……」という気はしなくもないけど、まあそこはファンタジーですから。

【雑誌】コミックマーブル Vol.2 竹書房 B5中

 久しぶりの第2号。表紙を見ると、今号も「ヤングアニマルをやりたいんだろうなあ」とは感じるんだけど、やっぱ中とじ本で3か月にいっぺんの発行ぺースだと存在感がないですなあ。

 で、今号から新連載で竹下けんじろう「あまカミ」がスタート。転校続きで頑なになっていた少年・神楽の、「友達が欲しい」という心の願いにこたえて、女神様が出現。クラスメートに彼の願いをバラしちゃうとともに、無理やりクラスメートになってしまう……という出だし。ラブコメあり、友情ありのお話を展開していくという感じ。ラブコメ的な要素もあり、まずまず楽しそうではあるけど、次号10月発売というぺースだと次の号までにお話を忘れちゃうかも……。

 888「無口的な彼女」。つきあい始めたばかりの無口な彼女の突っ走った行動に、彼氏の少年は意図を判じかねて振り回されるが……。「あそびにイクヨ!」の漫画版を描いている888の絵柄はピチピチしてて華やか。言葉には出せないけど彼のことが好きで好きでしょうがない、彼女さんのほうもなかなかかわいく描けていて良い。田中ユタカ「嵐のデート」。いつもながらの初体験漫画……と思いきや寸止めだった。でもまあこの人の場合、ヤルかヤラないかではなく、そこまでの過程のほうが重要だったりするのでこれはこれで良いのでしょう。

【雑誌】ペンギンクラブ 8月号 辰巳出版 B5中 [Amzn]

 久しぶりに購入。リニューアルされて以来、あまり買ってなかったのだけど、まあ普通のエロ漫画雑誌になってるなあという感じ。エロもハードすぎずヌルすぎずといったレベルで、まとまってるけどコレといった特徴はないかな……。まあまあ楽しめはするんですけど、インパクトはちと弱いか。

 今号では、猫の手「巫女とケーキ」がけっこう良かった。彼氏が来訪してうれしはずかしな巫女さんが、おみやげのケーキを食べ、そのあとエッチになだれ込むという流れ。スタンダードなツンデレといった感じではあるものの、安心して楽しめるラブコメに仕上がっている。狩野蒼穹「せかさないでよお姉ちゃん」もイイ。とくに最近はデフォルメ絵を大胆に使ってますねえ。この絵で1ページぶちぬきやるとは思わなかった。内容のほうは、弟が自分の下着でオナニーしてるのを目撃しちゃった姉が欲情。そのままエッチに、というもの。いつもながらのかわいい絵で、ほのぼのお話を展開。オチのコマもクスッと笑える感じで楽しかった。

【雑誌】ペンギンクラブ山賊版 8月号 辰巳出版 B5中 [Amzn]

 こちらも久しぶりに。上乃龍也「濡れるumbrella」。めがねっ娘巨乳委員長さんはけっこうかわいくて良い。ただこの人の場合は、消しの大きなコンビニ雑誌だとエロさが落ちちゃうかなあ。まあ乳はたっぷんたっぷんしてて良いんですけどね。猫玄「妹スイミング」。いつもは貧乳なイメージのほうが強い猫玄だけど、こっちでは巨乳もやってるんですね。巨乳の浮力のせいでうまく泳げないのが悩みの妹さんの乳を、お兄ちゃんがお風呂場で絞ったりもんだりねぶったりといった感じの内容。明るい内容できっちり楽しい。あとTISK「PERFECT GIRL LOVE」は、エロなしのショート漫画だけど、ペンタッチが独特で気になった。キャラ造形自体は小林尽っぽいですかね。

【単行本】「姉母」 草津てるにょ コアマガジン A5 [Amzn]

 てらてらした女体の肌の質感がいやらしい、草津てるにょの最新単行本。いとこの家に居候することになった少年が、おばさん、おばさんの妹、従姉、学校の後輩……と次々食いまくるというお話。少年は見た目はカワイイ、女装でも似合いそうな紅顔の美少年。でもとにかく絶倫。そしてまったく悪気はなく、とにかく肉欲にまかせてあっちでもこっちでもヤリまくり、女性陣もそのぺースに乗せられていく。相変わらずむっちりした肉感あふれる描写は色っぽい。エロ漫画の最先端バリバリというタイプではないけど、安心して後腐れなく使える。ただ、主人公が非常にあっけらかんとしている分、淫靡さという面では弱いかな〜という部分もちょっとあり。草津てるにょ作品としては、標準的なレベルといった感じでしょうか。


7/19(木)……師、キュートヘア

▼いや〜もう遅れに遅れました。仕事も更新もアニメ視聴とかもろもろ。これ書いてるのが29日の夜ですからねえ。更新10日遅れはさすがに自分でも最もヒドかったんじゃないでしょうか。この時点でまだ仕事が完全に終わったとはいえないんですが、いちおう一段落つきはしたので、ここからガンガン行ければいいんですが、自分ほどアテにならんものはない! ってなわけで、まあやれる範囲でぼちぼち更新していくとします。

【雑誌】COMICリュウ 9月号 徳間書店 B5中 [Amzn][定期購読:7andyicon

 西炯子が初登場。「女王様ナナカ」前編。原案は大槻ケンヂ。さらに協力は乾はるかというなんだか面白いユニット。お話のほうは、SMの女王様をやめて普通の会社勤めを始めた女性ナナカが、その会社の社長の息子でパッと見すごくできる感じの男が目をつけられる。何を考えているのかよく分からん御曹司がナナカに対して求めるものは何なのか……といったところで以下次号。まあこのあんちゃんが実はM男であるといった感じかな。相変わらず非常に達者な絵で、まずは見映えがする。自分は全然知らなかったけど、この作品は以前、1993年に別冊少女コミックの増刊「花林」で2回掲載されたシリーズの続きで、今年になって3作目以降を追加して単行本にするという話である模様。

 あと今号にはCOMICリュウの新人賞「龍神賞」の入選作2本も掲載。山坂健「晴晴劇場」はほのぼのした学園4コマ漫画。奔放な主人公少女のキャラがまあまあ楽しい。つばな「子宮と部屋」は、少女の心の移り変わりを繊細なタッチで描く。背景描写とかは美しいし、なかなか雰囲気はイイ。ただし、雰囲気勝負な作品ではある分ストーリーはとりとめなく、一般受けするタイプではなさそうではありますが。

【雑誌】ウルトラジャンプ 8月号 集英社 B5平 [Amzn][定期購読:出版社

 作:佐藤大輔+画:伊藤悠「皇国の守護者」。一時は捕虜となるも、皇国へと引き渡されることとなった新城とその部下たち。戦いを通じてお互いに畏敬する戦友となったバルクホルン、それから新城に敬服した世話役のロボフ。二人が新城を見送るシーンは、どちらからも武人としての誇りが感じられて、なかなかカッコ良かった。この作品は、戦闘やってるときもいいけど、やってないときもいい。

 あと今号には、読切で石田カスタ「らぶ☆ダイブ」、新藤ノブミチ「GRUDGE」の2作が掲載。どちらも絵はまずまず。とくに石田カスタのタッチは勢いがあって悪くない。ただお話についてはもう一つ印象に残らなかったかなー。

【雑誌】月刊サンデーGX 8月号 小学館 B5平 [Amzn][定期購読:出版社

 榎本ナリコの読切「高卒エスパー」が掲載。部屋に引きこもってるニート青年の元に、ある日突然女子高生が押しかけてくる。しかし彼女はニート主人公と同じく超能力者であると告げ、彼に電波っちいことを語りかけてくる。今回の榎本ナリコは、かなりドタバタした作風でお話もギャグ系。軽快に畳みかけてくるノリはわりと楽しい。ニート男が、もろに「デスノート」のLみたいなルックスなのはわざとやってるんですかねえ。まあ個人的には、最近の榎本ナリコだとコメディ系のお話のほうが好きということもあり、けっこう楽しく読みました。

 新人読切、炭酸カルシウム「Limbo」。自分の死神を失ってしまったと語る青年と、彼に声をかけられた大きな死神を背負う女性が、死神を見る能力を生かして人助けをする。ちょっと松本嵩春とかを思わせる絵柄で雰囲気はあるが、ストーリーは頭に入ってきづらいところはあるかな。うまく伸びればまずまず面白そうな素材だとは思う。とりあえずペンネームは雑誌では目立つが、検索とかはしにくそうですね。

【雑誌】チャンピオンRED 9月号 秋田書店 B5平 [Amzn]

 八神健の新連載「ドキドキ魔女神判!」がスタート。よく知らないけど、ニンテンドーDSのゲームをコミカライズした作品であるらしい。とりあえず今回は、天使ルルと、コンビを組んでる少年・アクジが、幼女をとらえてスク水着せて、その娘が魔女かどうか調べるためにエッチなイタズラを施すという内容。なんかむちゃくちゃなようだけど、本当にそういうストーリー。まあエッチなイタズラといっても、筆で体をなでなでするという感じだけど、なんか開き直った内容だなあと思った。絵のほうはカワイイです。

 ときどき「大ヶ浦高校アンビエンツ」で登場していた山西正則も新連載、「絶対征服ヤミカミ!」を開始。学校の郷土資料室から出てきた女性のミイラが、主人公・キリカズとの接触によって復活。そして現れた、常識皆無でムチャクチャな少女神様によって、キリカズは下僕としてこき使われるようになる……という出だし。お話のほうはまだどうなるか分からないけど、キレが良く、安定感もある達者な作画は前から気になっていた人なので、連載開始はけっこううれしい。「大ヶ浦高校アンビエンツ」はごくたまにしか載らなかったので、連載で真価を問われることになりそう。

【雑誌】月刊ヤングキング 9月号 少年画報社 B5中 [Amzn]

 ポン貴花田「こまタン」は再登場。連載化も決定したもよう。舌だけで女をイカせまくるテクニックの持ち主、通称:こまタンが、その超絶的なキスで女の子を幸せに導いていくというお話。この作品はとにかくキスシーンがエロい。舌を這わせて相手をトロットロにしていく過程が実に色っぽい。乳などの露出も相乗効果をもたらしていて、実用性十分。キスシーンを、挿入シーンかと見間違わせるようなテクも秀逸。この人は本当に腕を上げましたなあ。

 スエカネクミコ「プリティマニア」は2話め。とんでもないオタク男がメガネを外すとキラキラ王子で、その顔に「のみ」惚れてしまった女の子が主人公のドタバタコメディ。オタク男のほうも彼女が2次元キャラそっくりということで、いちいち萌えている。お互いが自分勝手な妄想をぶつけ合い、すれ違いまくっているんだけど、案外いいコンビになちゃっている状態が面白い。絵のほうも相変わらず達者で華やかです。

【雑誌】モーニング 8/2 No.33 講談社 B5中

 藤田和日郎「黒博物館スプリンガルド」がまたも登場。今回は特別編、「マザア・グウス」前編。ある日出会ったお坊ちゃんと下層階級とおぼしき少女。二人が屋根裏部屋で見つけた「バネ足ジャック」の名残が彼らを冒険へと導く……といった感じかな。第二部が始まるまでは時間がかかるそうだけど、その間もちゃんと番外編描いてくるあたり、やはり精力的ですなあ。

【雑誌】ヤングサンデー 8/2 No.33 小学館 B5中

 高橋のぼる「土竜の唄」。スキンヘッドにヒョウ柄の入れ墨をしたヤバい男、クロケンがやっぱすごい迫力だなあ。とにかくアグレッシブで、人間離れしたアクションを見せる。よくこんな存在感あるキャラ思いつくよなーと素直に感心。

【雑誌】ヤングジャンプ 8/2 No.33 集英社 B5中

 柴田ヨクサル「ハチワンダイバー」。受け師&そよ&みるくのすべての顔に対して、愛を告白しまくりながら将棋を指し続ける菅田の姿が迫力満点。このまっすぐさは素晴らしい。あと、堂々と告白しつつも汗ダラダラで恥じらいは隠さない菅田の姿は、なんだかすごくかわいいヤツだなあとしみじみ感じさせるものがある。柴田ヨクサルキャラは、こういったかわいげにあふれているところがイイよねーとか思うわけだ。含羞でガンス。うおー、つまらねー。

【雑誌】週刊少年チャンピオン 8/2 No.33 秋田書店 B5平

 水島新司の画業50周年企画ということで、王、長嶋といったプロ野球関係者や、漫画家などなど、各界の著名人からのお祝いコメントやイラストが大量掲載。メンツはほかのブログとかでいろいろ紹介されてるでしょうから、細かくは書きませんけどやっぱりすごく豪華。水島新司は内容的には最近もうぶっとんじゃってて、時として笑いのタネにさえなってしまう状況ではあるけれど、連載を続ける体力気力や絵の乱れのなさはやっぱり凄い。あとなんだかんだいって、うまいうまくないは抜きにして、今だに誌面映えする絵柄ではあると思いますよ。

 で、「ドカベンスーパースターズ編」のほうは、プロ野球入ってからのメインイベントであるオールスター編が開始。現実のプロ野球では年々存在意義がなくなってきているけど、ドカベン世界ではペナントレースや日本シリーズよりもウェイトの置かれている試合。しかもやはりハタから見るとどうでも良かったりもする。毎年コレやってるってのは、、改めて考えるまでもなく、すさまじくシュールなことですなあ。

 森繁拓真「アイホシモドキ」は最終回。元木くんと相星さんの関係は、最後はちょっとラブコメっぽかった。あまりベタベタになることなく、爽やかに友情物語、それから主人公・元木くんを中心とする成長物語を展開していて好きな作品だった。単行本3巻は9月上旬、4巻は10月上旬ということで、いちおう最後まで収録されるかな。


7/18(水)……冷罵医師

【雑誌】百合姫 Vol.9 一迅社 B5平 [Amzn]

 作:麓川智之+画:江戸屋ぽち「アオイシロ −青い城の円舞曲−」のプレストーリーコミックとやらが連載開始。えーと百合系のゲームの前日譚ってことで良いんですかね。ゲームのほうは2008年発売予定らしい。女子校の寮で同室になった二人、元気者の秋田百子と、体の弱い色白な女の子・相沢さんを中心に百合ラブストーリーを展開って感じでしょうか。絵柄は華やかだし、出会いのシーンも印象的でまずまずの滑り出しといったところ。

 森島明子「そして僕らは愛を目指す」。学生時代から仲が良く、そのまま大人になった女の子2人の物語。出会ったときは先輩17歳、後輩13歳。その後12年が経過するも、先輩のほうは容姿が少女のままで、29歳になってもロリロリな少女のよう。そんな二人の、成長してもなお微笑ましいラブコメという感じ。まあ実際にこういう人たちがいたとしたら、相当ディープな関係なんで引く人は引くかもしれないけど、お話として読む分にはキャラもかわいく楽しく読めてイイです。えーとこういう書き方を書くと誤解されちゃうかもしれないですが、自分的には実際にこういう方々がいても、全然アリだとは思ってます。念のため。

 乙ひより「恋の証明」もけっこうロングスパンな物語。ページ数は短いけど。学生時代に女教師に告白、その想いが真剣であることを伝えるため、ヒロイン女子がとった行動とは。滑らかな手触りの、明るめかつ楽しい百合物語を描いていてコンスタントに楽しめます。金田一蓮十郎「マーメイドライン〜めぐみとあおい3〜」もいいです。周囲の冷やかしの視線のせいで一度は離れた二人だが……。柔らかい作風で、切ない恋心をしっかり描いていて読ませる。実にうまいですなあ。

【雑誌】Beth vol.05 講談社 A5平

 カラスヤサトシが連載開始。いろんなところに出てくる人だけどこんなことにまで……と書いたけど、Bethも講談社だし不思議ではないか。連載のタイトルは「カラスヤサトシのなんでも入門」で、漫画のテーマは「カラスヤサトシが今までの人生でやったことがないものに漠然と挑戦していく」というもの。で、初っぱなからテーマが初代ファミコンという、なかなか脱力感のあるセレクション。でもこんな普通の物件であっても(今となっては珍しいとはいえ)、ちゃんとクスリと笑える内容にして、オチもつけてるんだからエライなあと思う。

【雑誌】週刊少年サンデー 8/1 No.33 小学館 B5平

 雷句誠「金色のガッシュ!!」。あー、今度はティオですかのう……。キャンチョメ以上に登場頻度の高いキャラだっただけに名残り惜しいところではありますが、まあ味方キャラには納得できるような場を与えてやってほしいもんです。

 あと今号には新人ギャグ漫画企画で、萬屋不死身之介「未完成ロイドマリン」、クリスタルな洋介「ミスマッチ!」、遊眠「はぐれ大サーカス ヌーボー」が掲載。この中では、取り巻き連中に祭り上げられている中2ヤンキー少女と、隠れて彼女とつき合っている気弱なメガネ君の物語「ミスマッチ!」が読んでてわりと楽しかった。絵がかわいいし、手下ヤンキーの前ではぶっちぎりで、二人きりになるとトキめきまくりなヒロインさんの極端なツンデレぶりも見てて面白い。絵柄的にはちょっと桜井のりおっぽいかなー。「未完成ロイドマリン」はくっきりした描線のコミカルな絵柄は悪くないと思う。ただツッコミが、うすた京介的テンポなのが気になる。うすたフォロワーの若手ギャグはちょっと食傷気味なので……。

【雑誌】週刊少年マガジン 8/1 No.33 講談社 B5平

 今号は小林尽「スクールランブル」が良かった。9ページと短いけれども、花井に対する想いがぼろぼろ吹き出して止まらなくなってしまったつむぎちゃんの様子にグッと来た。花井のほうは全然気づいていないのだけれども、これだけ惚れられたらたまんないですなあ。描写自体もかなりテンション高かった。

【雑誌】オースーパージャンプ 8月号 8/25 集英社 B5中

 「地獄先生ぬ〜べ〜」のコンビ、作:真倉翔+画:岡野剛の読切「霊媒師いずな」が掲載。タイトルどおり霊媒師をやってる女性・いずなが、電車の中でやたら痴漢されまくる女性にとりついたインキュバスを祓うという内容。まあそんなわけで、この女性があっちでもこっちでも霊によって乳揉まれたり局部をまさぐられたりしていてけっこうエロい。ルックス的にも、あどけない顔をしてるのに爆乳で、スカートも短め。これだと別にインキュバスがとりついてなくても痴漢されるんでは……などと思ってしまうが、そこはまあ置いといて。主人公いずなの存在感はもう一つかなあと思うものの、妖怪退治系でちょいエッチで気楽に読めて……といった感じでまずまずの内容。

 「にらぎ鬼王丸」の坂本眞一による読切「握る魂」は、鮨職人漫画。原作者として「江戸前鮨職人 きららの仕事」の早川光がついていて、「きららの仕事」同様、「本手返し」などの技法を使っている。お話のほうは、銀座の鮨屋で有望視されていた若き職人が、江戸前寿司の名人に出会って衝撃を受けて弟子入り。その技を継ぐべく精魂を込める……といった感じ。「きららの仕事」とは違い、ゴッツくて男臭い絵柄の坂本眞一だけに、お話のほうもまた、職人の意地を感じさせるものとなっている。

 あと今号では、エロ系で描いている作家さんを登用。東鉄神「契約っちゃうからね♥」、ナイロン「恋の行方は波しだい」。ページ数短めの軽いノリのセクシー系コメディといった感じ。まあどちらも華やかな絵柄なんで、雑誌的にもアクセントになっていいんじゃないでしょうか。

【雑誌】少女天国 9月号 ヒット出版社 A5平 [Amzn]

 ゴージャス宝田「OUT!」が載っていたので購入。妹が小学生だというのに、激しくヤリまくっていた兄妹の物語。親バレしていったんは別れることを決意した二人だが、引かれ合う気持ちはどうしても抑えられず、ある日それが暴走してしまう……といった内容。二人の想いの強さを伝えるセックスシーンはテンション高く、お話としてもけっこうアツいものはある。ただページのつなぎ部分で、「1ページ抜けてる?」って感じで唐突に思えるところが一つあったのが残念。

 犬星「ドキドキ?きもだめし」。おばけ団地みたい建物で肝試しをしていた少年少女が、その道中でドキドキエッチ。クールなようでいてけっこう大胆なヒロインの女の子がなかなかかわいい。がたやん「太陽と海のあ〜夏休みっ!」は、コミカルで明るい絵柄で、海辺のちびっこカップル模様を描写。ドタバタと明るい作風に好感が持てる。

 このほかでは、初登場の大川田ナン「あたたか、ひとしずく」が良かった。ヒロインの表情がフレッシュな感じで、線も整っている。内容的には先生と、彼がおつき合いしている少女のエッチだが、おもらしを盛んにネタにしているところが特徴的。ディープというほどでもないが、こういったこだわりが見えるのは読んでて楽しい。

【単行本】「かわいいあなた」 乙ひより 一迅社 A5 [bk1][Amzn]

 百合姫でなかなか良い百合漫画を描いている新鋭。柔らかくて暖かな気持ちの良い絵柄で、女の子から女の子への恋心を甘くかわいらしく描いていてとてもトキめく。これはけっこういいですよ。普段の生活の明るい感じや、ちょっとした触れ合いの中で揺れる想い、恋におちる瞬間のトキめきなどをたいへん達者に描いている。とても清潔感のある作風だし、かわいらしい女の子たちが幸せに結ばれる作品群は、読んでいて幸福感がある。失恋話もそれはそれで後味は悪くないし。きめ細やかで、適度に潤いもある作風。甘ったるさは濃厚だけれども、けしてベタベタすることがない力加減が小気味良いです。

【単行本】「夜空の王子と朝焼けの姫」 袴田めら 一迅社 A5 [bk1][Amzn]

 こちらも百合漫画の短編集。けっこういろいろ描いておりますなあ。ハッピーエンドだったり失恋だったり、コメディだったりピュアラブだったりいろいろなパターンがあるけれども、軽やかなかわいらしい絵柄のおかげもあっていずれもサクサク読んでいける。女の子同士の心情描写も、くどくはないんだけどきちんと描き出していて面白い。安定感があって、かわいい百合が読みたいという人なら楽しめる1冊に仕上がっている。

【単行本】「わにとかげぎす」4巻 古谷実 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 最終巻だけど正直なところ不完全燃焼といった感じ。作者的にはどうか分からないけど、読者としてはやっぱり「えーそこで終わっちゃうの?」ということろではあると思う。まあ「人生なんて中途半端なものだ」とか、いろいろと理屈をつけたりはできるものの、大きなヤマもなくオチもなく、どうもとらえどころのない終わり方だなあという感じは否めない。別に無理くり盛り上げてほしいとは思わないけれども、ちとスッキリしなかった。


7/17(火)……手、掴めん

【雑誌】ビッグコミック 8.17増刊号 小学館 B5中

 岡崎二郎「アフターゼロNeo」。宇宙よろず屋「JAF」の3人組が、200年前に月面に落下したメッセージシートを探すという依頼を引き受けるが……。宇宙話とタイムスリップ話を組み合わせてきっちりお話を展開。いつもながらのうまさで安定感抜群。安江ウニ「ヨッテケ柴又演芸ホール 一門の恥」は、落語モノの読切。真面目だが不器用で、なかなか芽が出ないままでいた噺家が、師匠の厳しくも弟子想いなはからいのおかげでなんとかかんとか客の心をつかんでいく……という人情ストーリー。「実力派新人登場」とうたわれているけど、新人らしからぬ枯れた作風。人情味あふれるストーリーでちょいとホロッとさせてくれる。お話の見せ方はなかなかうまいと思います。

【雑誌】漫画アクション 8/7 No.15 双葉社 B5中

 漫画アクション創刊40周年企画の続き。これまでの歩みを振り返る記事で、エロ雑誌化されたころのアクションについてもそこそこ触れていた点はちょっとうれしかった。まあ軽い扱いではあるけど、あれはあれで大事な歴史ではあると思うし。

 武富健治「鈴木先生」。問題の渦中にある竹地の家に向かう鈴木先生。そしてその後を、尾行する生徒たちが、次から次へと数珠つなぎ状態になっている様子にまず笑う。それから竹地宅で、「ナマですること」についての是非を滔々と語りまくる鈴木先生の姿も凄い。今回はものすごくセリフの文字数が多く、とにかくもう語りたいだけ語りまくっていくという感じ。とはいえ作者的にはこれでもなお語り足りないところではあるんだろうけれども、漫画的にはかなりお腹いっぱい感あり。あと鈴木先生がいつもと眼鏡が違うんで、これまたちょっと違った雰囲気になっていると思う。それにしても、これだけ真っ向から語りかけてくる漫画っていうのはそうないよなあ。やはり凄い。

 あと国友やすゆき「新・幸せの時間」も、全然違った種類の凄さを発揮。お料理中にすりこぎで欲情して、ついオナニーおっぱじめてしまった良介妻の痴態が、もう完全にアホにしか見えない。この夫婦をお似合いといわずしてなんといおう。

【雑誌】コミックチャージ 8/7 No.9 角川書店 B5中 [Amzn]

 石川たくみ「DTマティック」。30歳過ぎの童貞のうち、選ばれた者だけが魔法を使えるようになる……という設定で繰り広げられるドタバタコメディ。なんかライバル役っぽいDT魔法使いも登場して、お話的には盛り上がってきた感がある。気軽に読めるし憎めない作品。作:大塚英志+画:藤原カムイ「アンラッキーヤングメン」が、7月26日の単行本発売に合わせて出張掲載。

【雑誌】漫画サンデー 7/31 No.29 実業之日本社 B5中

 作:剣名舞+画:檜垣憲朗「ACE」前編。ギャンブルものの漫画なのだが、主人公である凄腕ギャンブラーが対決する相手がIT長者で、どう見てもホリエモンがモデル。今さら……という感じではあるが、いかにホリエモンがオヤジ世代に強烈なインパクトを与えたかというのがよく分かる。それにしてもギャンブルものでホリエモンキャラが出てくるときは、たいていあっけなく、完膚なきまでに負ける。たまには勝たせてやってもいいと思う。あと今号のちょっとH系読切では、法田恵「海辺のお仕事」が掲載。まあいつものとおり、滑らかな触感のオープンなセックスをしております。

【雑誌】コミックヨシモト 8/7 No.3 ヨシモトブックス B5中 [Amzn]

 鳴り物入りの創刊から3号め。ここまで読んだ印象としては、「事前に危惧したほどには悪くない」「でも誉めるほど良くもない」といったところ。芸人色が濃すぎない点は良いと思う。ただ積極的にココを評価したいってポイントもなかったりするんで、さほど購買意欲はそそらない。やはり泡沫っぽさは拭えない。

 今号の掲載作品では、作:前田登+画:吉井ダン「おんたま!」がわりと良かった。この作品の特徴はページめくってみれば分かるとおり、わりと萌え系で絵がかわいいこと。主人公の家に突然あらわれた、ちびっちゃい女の子に魔法少女っぽいかわいさがある。あとは作:後藤ひろひと+画:イシデ伝「HUS」と、永井豪「探偵事務所H・G」あたりが見どころかな。

【雑誌】コミック・ガンボ 7/17 No.27 デジマ B5中

 はまのらま「昭和バカ囃子」。林家喜久蔵が、悩んだ末に噺家として一つ成長。彼の転機ともなったエピソードであり、お話的にはけっこう面白かった。ただ落語の内容部分の見せ方は、ちょっとゴチャゴチャしてて読みにくい気はする。ここのところで「すごく面白い話をしている」「客にウケてる」という感じのカタルシスを感じられると、より良かったのでは。漫画で見せる場合、実際の話の内容よりも、盛り上がってるという感覚を出すほうが重要だと思う。カネシゲタカシ「通販の鬼やすだ」。ジャパネットたかたっぽい通販会社社長が大活躍なギャグ漫画で安定して面白い。今回はやすだ社長が、強盗に対して通販グッズを駆使してバトルっていて、下らない活躍ぶりが面白かった。

 路みちる「ぼうえいにっき」。主人公・ハルオのクラスに、転校生のタコ少女がやってくるという展開。この世界は人類がいつの間にかタコに征服されてて、それをどうにかすべく、主人公の小学生ハルオと、クラスメートのツンデレ女子・マフユちゃんが動いているという形だけど、キャラがなかなかかわいくて楽しく読んでいる。これまではマフユちゃんが目立っていたが、今回出てきたタコ少女のナツミもキュートでいい感じ。

【雑誌】コミックメガストア 8月号 コアマガジン B5平 [Amzn][定期購読:Fujisan

 F4U「夏に処女がすごい減る」。いい絵ですな。キレが良く、基本的には整っててかわいい絵だけど、けっこう奔放なところもあって絵の自由度は高い。キャラの表情がいろいろ変化に富んでいて見てて楽しい。今回は水着の日焼け跡の白さが際立つ女の子さんが魅力的に描けていた。あとスッキリした絵柄なのに、ちんこ描写がやたらしつこいのも特徴的。すごい勢いで血管が浮きまくっているし、断面図も気合いが入ってる。まるで触手獣であるかのようにうごめく子宮口なんか、「そりゃねーだろ」とは思うものの、妙な迫力はある。まあどうせ子宮口の動きなんざ、普通の人は誰も確かめようがないんだし、このくらいオーバーにやっちゃってオッケーだと思う。

 冴草こはく「おねがいシスター2」。この人のエロ漫画は、最初見たころは「絵はいいんだけどそんなにヌケはしないかなー」という感じで読んでたんだけど(あくまで個人的に)、最近はずいぶんこなれて良くなってきたなと思う。今回のスク水妹さんが、ぬるぬるな手で乳揉まれてるシーンとかはグッとくるものがあったし、フェラチオとかパイズリとか、その後の本番シーンもなかなかの迫力。

 ハッチ「転校生は○○だった」はお話的にけっこう楽しかった。主人公少年・亮が仲良くなった転校生ヒロユキは、ちんこがすごく小さいことが悩み。その相談に乗った主人公だが、比べっこをしたさいに、ヒロユキが実は女の子で自分を男と思い込んでいることを知り、それを利用してエッチなことを仕掛ける。亮にアソコをイタズラされてヨガり、さらに「親友」といわれてキューンとなってしまうヒロユキの様子がかなりユーモラスでかわいい。なかなか面白かった。

 小柳ロイヤル「ミルキーショットッ!」前編はエロシーンの局部や口の描き方がなかなか濃い目。肉弾系のエロさに富む。赤銅茉莉「ため息ボーダーライン」はいかにも純情そうで、頬赤らめまくりなヒロイン女子が好ましい。佐々原憂樹「ひざうえ姫」は、お兄ちゃんのひざの上で悶える、父の再婚相手の連れ子妹さんがなかなかロリロリしててかわいらしい。ちょっと眉毛太めなとこがええです。よしの「BAMBINI」後編は兄のことが好きすぎて、エロい誘惑を仕掛けて子作りまでせがむ妹さんがエロくてしっかりかわいい。

 田沼雄一郎「PARTICIPET」。主人公のでぶでぶ男・吉奈賀くんのモテモテぶりに拍車がかかってきましたなあ。今回で3人めの女子をゲット。ぶよぶよした毛むくじゃらな巨体に、女子が吸い寄せられていく様子が毎回テンション高くて読ませる。奴隷ジャッキー「てっかめ〜ん!」。いつも怒ったような表情してるけど、中身はすごく純情な剣道少女・鉄火マキと、その彼氏のエッチ物語。途中はけっこうエロのテンションも高いがオチとかはしょうもない。いつもながらの暴れん坊ぶりですのう。


7/15(日)7/16(月)……無駄な抵抗していこう

【単行本】「山田参助の無駄な抵抗やめましょう」 山田参助 オークラ出版 B6 [bk1][Amzn]

 毛むくじゃらのムサい男たちが睦み合う様子を、愛情たっぷり、かつユーモラスに描くことではかねてから一部で定評のある山田参助の短編集。いや〜、これが出るってのはうれしいなあ。とくにうれしかったのが、超巨根演歌歌手・シブケンさんが、そのマラを使って無法な奴らを懲らしめていく「泣かせ屋」シリーズが収録されたこと。元は「さぶ」に掲載された作品で、自分が初めて読んだのは同人誌。そのオヤジボディや男顔を描く卓越した画力と、馬鹿馬鹿しすぎる内容にえらく感動&爆笑したものだった。

 この人の描く男は、昭和の任侠モノとかコメディ映画に出てきそうな「ええ顔」をした青年やおっさんが多く、独特のぽっちゃり感や間抜けさがうまーく表現されてて実に味わい深い。あと肉体のほうもゴツいんだけどまろやかさがあって、なんかこう日本のおのこって感じがすごくする。今風のイケメンとかではないけど、その分なんか憎めないかわいさがあるんですよね。

 ちんこ表現もいい。最近のエロ漫画のちんこ表現は、ギンギンにオッ立っていてツヤツヤとイキのいい物件が多いけど、山田参助はまだ勃起していない、やわこい物件を描くのが抜群にうまい。太った男の肉に埋もれたもよんちょとしたものが、ころころと鎮座している様子はなんとも愛らしいものがある。男と男がからむホモ漫画な作品ばかりだけれど、これはわりと内容的にサバサバしてるので、ノンケな人や女子でもきっと楽しめると思う。何よりお話作りに愛敬がある。素晴らしいです。

【単行本】「ぼくと姉とオバケたち」1巻 押切蓮介 竹書房 [bk1][Amzn]

 押切蓮介4作品が同時期に一挙単行本発売。この人の単行本は出るときはまとまって出るなあ。読んでみたところ4冊とも独自の味があって面白い。その安定感と生産力に感心させられる。

 で、本作は押切蓮介には珍しい4コマ漫画。作者後書きに、4コマということでいかに苦戦したかということが綴られているけど、まったりした味わいがあってけっこう面白く仕上がっていると思う。お話のほうは、やたら禍々しいいわれがあってオバケの巣窟と化している家に、とある姉弟が引っ越してくるところから始まる。姉はオバケなんかまったく気にしない剛の者、弟のほうがすげー怖がり。でもなんだかんだいって暮らしているうちに、奇妙なオバケとの共存生活が営まれていく。

 こういうオバケ同居モノの場合、オバケ自体は人間と同様の姿をしていたり、あんまり気持ち悪くないものが多いけど、本作品に出てくるのはいかにも「うらめしや〜」とかいそうなのばかり。でも「でろでろ」と同様、そういうものを当たり前に存在するモノとして飄々とギャグにしていくんで別に怖くはなく、非常にユーモラスなものとなっている。姉弟のキャラも好対照で見てて楽しいし、のんびりリラックスして読むことができる。オバケ連中もなんだか楽しいヤツらが多くてほのぼの。

【単行本】「おばけのおやつ」 押切蓮介 太田出版 B6 [bk1][Amzn]

 こちらは初期短編が中心。今のように洗練されてはいないけど、その分荒削りなパワーはあるかな。とくに「でろでろ」のサイトーさんのような犬が、単身悪の大魔王的なものに立ち向かっていく「Beautiful」は、いつになくコマ割りがダイナミックで印象に残る。あとは東京のヘンな名所を紹介する「東京トワイライトゾーン」も、妙に味わい深いものがある。

【単行本】「でろでろ」10巻 押切蓮介 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 こちらはヤンマガで連載中の作品。いつの間にやら10巻まで到達したかー。オバケ類にやたら強い高校生・耳雄と妹の留渦、それをとりまく面々の日常を楽しく描写。このあたりになるとだいぶ絵もうまくなっていて、女子キャラがかなりかわいく感じる。とくに妹の留渦と、ときどき登場する不幸を呼ぶ少女・岬ちゃんが良いなあと思います。

【単行本】「ゆうやみ特攻隊」1巻 押切蓮介 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 姉の仇である霊への恐怖心を克服するために、心霊探偵部に入部した少年・翔平。そして腕利きの霊能ハンターであるやより部長が、悪い霊たちをやっつけていく。普段はドタバタコメディ調で展開されるが、主人公・翔平の姉がらみの回はシリアスだったりもして、けっこう読ませるモノはある。これまではホラーギャグが多かったけど、たまにはストーリーものでシリアス路線を追求していくのもそれはそれでいいかもしれない。……というのはあくまで個人的な希望であって、本筋は今のところコメディベースで進みそうな感じではあるけれども、今後の展開がどうなるかはちょっと楽しみにしてます。

【単行本】「溺れるナイフ」6巻 ジョージ朝倉 講談社 新書判 [bk1][Amzn]

 やっぱ面白いですな。ストーカーに拉致されて襲われそうになった事件以来、すっかり輝きを失ってしまった元モデルの少女・夏芽。かつては輝いて見えたコウちゃんも普通の少年にしか見えなくなり、彼女は鬱々とした日々を送る。しかし彼女のことを案じた先生の計らいにより写真部が作られることとなり、それがきっかけでまた夏芽とコウの関係が動き始める。

 序盤は「特別な少年少女」の触れ合いを実に鮮烈に描き出し、途中で暗転。苦しい展開が続いていたが、再び夏芽とコウの接点ができたことで、物語がイキイキと躍動し始めた。少年少女の恋愛感情、それが冷める瞬間、盛り上がる瞬間などが実に瑞々しく描かれていて、読んでいると否応なく物語にグッと引き込まれる。それまでが多少淡々と展開してても、見せ場が来たときの威力は素晴らしい。ジョージ朝倉のこういった爆発力はいつもながらすげーなーと思う。

【単行本】「オーレ!」3巻 能田達規 新潮社 B6 [bk1][Amzn]

 サッカープロリーグ、J2……じゃなくてN2残留を賭けた戦いがいよいよヒートアップしてきて面白くなってきた。試合が白熱しているというのももちろんだけど、主人公である中島が回を重ねるごとに上総オーレにノメりこんで、クラブの盛り上げに奔走するようになっていく様子も燃えるものがある。ここで描かれるような問題は、今のJリーグクラブが共通して抱えている課題でもあるだけに、実際のJリーグ好きな人でも共感を持って読める内容になっていると思う。次の巻も楽しみ。

【単行本】「喰いしん坊!」14巻 土山しげる 日本文芸社 B6 [bk1][Amzn]

 この巻は、いよいよハンター錠二vs.鳥飼の素麺対決が描かれる。これまでの因縁浅からぬ二人だけに勝負は白熱。とくに鳥飼が初めてハンター錠二と出会った頃の回想シーンもあり、主役は完全に鳥飼といった様相。まあ今さら何か付け足すこともなし。大食いバトルシーンは問題なくアツいし面白いです。

【単行本】「そらのカナタの!」1巻 小野敏洋 ジャイブ B6 [bk1][Amzn]

 異世界からやってきた侵略者によって、時間の流れを止められてしまった地球を守るべく、その中でも普通に活動できる「受信者」と呼ばれる少年少女たちが戦っていく。この作品については、明朗快活なアクションモノとしてまとめてきている感じ。さすがに上連雀名義のときみたいなイカれたことはせず、まあ明るく楽しくやってます。ときおり乳とかも出てくるけれども……。とりあえずまとまっていて、まずまずといったところ。

【単行本】「土星マンション」2巻 岩岡ヒサエ 小学館 B6 [bk1][Amzn]

 地球のはるか上空に浮かぶ巨大建造物で窓拭き職人をやっている青年・ミツが、いろいろな人との触れ合いを通じて成長していく青春ストーリー。キュートでまとまりが良く、ファンタジー風味もある独特の絵柄で、優しいお話をしっかりまとめている。ときにほのぼの、ときにしんみり。切なく暖かく、心にしみる叙情的な作風。クオリティも安定していてきっちり読ませる。最近の岩岡ヒサエはけっこういろんな雑誌で作品描いてて、よく頑張ってるなあと思う。

【単行本】「ホムンクルス」8巻 山本英夫 小学館 B6 [bk1][Amzn]

 頭蓋に穴を開ける「トレパネーション」手術により、人間の秘められた内面を視覚的にとらえる能力を身につけてしまった名越。彼がこの巻では、いよいよ彼を手術へと誘った伊藤の内面に迫っていく。伊藤はここまで登場したキャラの中では、名越に次ぐ重要性を持った存在だけに、お話としてはかなり緊迫してきた。独特で異様なイメージを駆使して描かれる精神世界は、怪しくてうさん臭くて、なおかつ人を呑み込むような深みもあって……。ドロドロとカオスな感触が相変わらず刺激的。今後伊藤の内面にどこまで切り込めるかは分からないけど、どのようにお話を着地させるのかはとても気になる。連載ぺースが上がってくるとうれしいけど、まあガンガン描いていくのもしんどそうな作品なんで、腰を据えてじっくりやってもらえれば。


7/14(土)……フィギュア師のなく頃に

▼アニメ初回感想。「ひぐらしのなく頃に解[Amzn]。初回はすべての事件が終わってしばらく経ってから過去を振り返る……という感じで始まったが、この回だけだとプロローグに過ぎないのでなんともいえず。謎解きなどは今後の展開しだい。前シリーズから考えると、アニメの品質や面白み自体には問題なさげだし、今後も楽しみに見ます。あととりあえず、大人になったれなは影のある色っぽさでちょっとソソられた。

 これで7月スタート分でチェック予定だった作品はいちおう一回り。暫定的な評価は以下のような感じ。6.0が標準。なお4月からの継続組についてまとめてなかったのでこちらも。評価保留については、現在未視聴分を3話以上ためちゃってる作品です。

▼2007年7月期新番組
視聴継続-------------------------------------------------
6.5 「ゼロの使い魔〜双月の騎士〜[Amzn]
6.5 「ケンコー全裸系水泳部ウミショー[Amzn]
6.5 「スカイガールズ[Amzn]
6.5 「ひぐらしのなく頃に解[Amzn]
6.0 「もえたん[Amzn]
様子見中-------------------------------------------------
6.0 「CODE-E
6.0 「School Days[Amzn]
6.0 「さよなら絶望先生[Amzn]
6.0 「ドージンワーク[Amzn]
6.0 「ムシウタ
6.0 「モノノ怪
6.0 「ぽてまよ[Amzn]
視聴中断-------------------------------------------------
5.5 「ななついろ★ドロップス[Amzn]

▼2007年4月期作品
視聴完了-------------------------------------------------
7.0 「Saint October[Amzn]
6.5 「ロケットガール[Amzn]
視聴継続-------------------------------------------------
7.5 「電脳コイル[Amzn]
7.5 「ロミオ×ジュリエット[Amzn]
7.5 「瀬戸の花嫁[Amzn]
7.5 「天元突破グレンラガン[Amzn]
7.0 「大江戸ロケット[Amzn]
6.5 「ぼくらの[Amzn]
6.5 「アイドルマスター XENOGLOSSIA[Amzn]
6.0 「ヒロイック・エイジ[Amzn]
6.0 「DARKER THAN BLACK −黒の契約者−[Amzn]
6.0 「ながされて藍蘭島[Amzn]
6.0 「機神大戦ギガンティック・フォーミュラ[Amzn]
4.5 「キスダム -ENGAGE planet-[Amzn]
評価保留-------------------------------------------------
DEATH NOTE[Amzn]
英國戀物語エマ 第二幕[Amzn]
ハヤテのごとく![Amzn]

 正直なところ7月スタート分についてはまだ全然絞りきれていない状況。すごいアタリといった感じの作品はないんだけど、極端なハズレもなく、どれもそこそこまとまっている印象。様子見中からあえて外すとしたら、うーん、ちと悩むなあ。「さよなら絶望先生」あたりは「原作読めばいいか」と思いはするものの、アニメ版ならではの表現が多くなりそうな作品だしなあ……。取捨選択が難しい。

 4月スタート分については面白い作品が多いです。残してあるのはだいたい好みな作品ばかり。唯一「キスダム」だけは出来は悪いけど、惰性で見ているうちになんとなく妙な執着ができてきてしまった作品。この期は「ロミオ×ジュリエット」「瀬戸の花嫁」「ぼくらの」と、GONZO作品が個人的にはけっこうツボにハマりました。「ぼくらの」は最近クオリティが落ちてきてしまって残念だけど……。あと「電脳コイル」は今のところノー文句。「グレンラガン」も見せ場シーンはやっぱり大したもの。いろいろと楽しく見てます。

【雑誌】ビジネスジャンプ 8/1 No.16 集英社 B5中

 栗原正尚「怨み屋本舗」。オタク十二月田と、怨念女・木経のキワモノ対決が今回も面白かった。十二月田の戦うときのクセを里奈が指摘するシーンもなかなかアホらしくていい。この弱点はオタクならでは……ってわけでもないか。あと劣勢に経たされた木経が「今まで会った中で一番不気味な生物だわ!!」とかいって怯えるシーンも笑えた。

【雑誌】ヤングマガジン 7/30 No.33 講談社 B5中

 押見修造「ユウタイノヴァ」。主人公が幽体離脱して夜な夜な通っていた元恋人は、実はけっこうビッチだったことが判明。これで打ちひしがれた主人公は、幽体離脱セックスにハマっていくことになるんでしょうな。どういうセックスが展開されるかけっこう楽しみにしてます。さすがに生身ではできないことやってくれるんだろうし、テンションの高い描写が期待できそう。

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 7/30 No.33 小学館 B5中

 のりつけ雅春の新田中シリーズが開始。今回は田中が東京に行って一人暮らしを始めるということで、タイトルも「東京アフロ田中」となった。相変わらずまったり面白そうだけど、これだと地元の友達連中や、いんらん娘とかはもうからんでこなくなるかな? そういえば田中シリーズでは、以前ビッグコミックスピリッツCasualで、田中がサラリーマンになった「リーマンアフロ田中」っていう番外編が掲載されてたけど、あの設定が今後生かされたりはするんですかのう……。

 読切で加藤山羊「イノセントブローカー」が掲載。パッと見はおっとりした顔をしててお人好しっぽいんだけど、信頼を裏切った相手には手ひどい復讐をする冷酷なブローカー・藤井を描いていくという作品。これまで何度か増刊に登場した作品だけれど、わりとコンスタントに面白い。平々凡々とした顔つきながら粘着質で怖いブローカー・藤井のキャラがなかなか良いです。

【雑誌】週刊少年ジャンプ 7/30 No.33 集英社 B5平

 新連載、篠原健太「SKET DANCE」が開始。昨年の9/11 No.39に読切で掲載された作品で、学校でなんでも屋的な部活「スケット団」なるものをやっている3人組の活躍を描いていく作品。快活な作風で、基本線としては悪くない。さすがにこの設定だと、国家の陰謀を暴くとか、妖怪退治するとかいったところまで話を広げるわけにもいかないだろうから、今後どうやって話を膨らませていくかがカギかな。松井優征「魔人探偵脳噛ネウロ」はアニメ化決定だそうで。まあいずれするだろうなーとは思ってましたが。ほかにアニメ化できそうなタネもあんまりないしね。アニメ制作はマッドハウスとのこと。

【雑誌】近代麻雀 8/15 竹書房 B5中

 前田治郎「ナグモ」。ナグモがヤクザ男の仕込んだヤオチュー麻雀のトリックに気づいてようやく反撃。なかなかアツい展開になってまいりました。あと回を重ねるにつれ、前田治郎は絵がうまくなってきているような。今回なんかはかなり力強くてキレ味のあるペンタッチが目立っていたと思う。

【雑誌】快楽天BEAST 8月号 ワニマガジン B5中 [Amzn]

 やっぱり最近の人はカラーがうまいなあ。さめだ小判「わがママ」、ぷよ「えっぐのっぐ」、シヒラ竜也「汀番」、ねこまたなおみ「彼女が浴衣に着替えたら」、兼処敬士「Varie de nectar」といずれも達者で見映えがする。カラー絵については、やっぱエロ方面が先端を走ってる気がしますねえ。

 飛龍乱「賢者の選択」。パーティに招待された夫妻が引き離されて、夫はセレブ妻に誘われ、妻はほかの男共にヤラれる……といった趣向。奥さんが寝取られて輪姦されてるシーンが自分的には好み。まあそのシーンの描写自体は多くはないんだけど、それだけに妄想を膨らましようもあるわけで。Cuvie「Her Curiosity」。相変わらずの手堅さ。主人公姉と彼氏のエッチから、それに触発された主人公とガールフレンド(姉彼氏の妹)のラブラブはじめてエッチになだれ込む。軽い調子だけど初々しさもラブコメ的楽しさもあり、たいへんきっちりとまとまっている。乱れがないなあ。

 むらろ「孔姉妹」。なかなかいい感じのペンタッチ。ちょっと鳴子ハナハルチックといいますか。キレはあるけど線に暖かみがあって、女子キャラの自然な立ち居振る舞いにも心惹かれる。八十八良「超能力部隊Z」は、巨大化した男女が公衆面前セックス。ちゃんとエッチはしているけど、けっこう馬鹿馬鹿しいノリで楽しめた。ボリューム感があってピチピチした女体描写もイイです。

【雑誌】COMIC RIN 8月号 茜新社 B5平 [Amzn][定期購読:7andyicon

 上連雀三平「わたしを有明へつれてって!」は同人即売会当日編だけど、いけしゃあしゃあとイカれたことやっててとても面白い。即売会会場ではみんながおちんちん同人誌を求めて集まり、そこかしこでセックス。さらに淡々と、「オタク1人につき3リットルの射精」「今日1日有明で宙に舞う精液は330737バーレル」「およそ東京ドーム87杯分」とかいったアホすぎる数字が並ぶ。もちろん本チャンの即売会の様子も実にしょーもない。この明るく楽しくクレイジーなノリはさすが上連雀先生。並じゃないです。

 巻頭カラーは、邪武丸「直球オンナノコ」。大人しそうだけどエッチにはえらく積極的な女子とその彼氏のラブラブエッチを描く。なんだか天然で耳つき娘的髪型をしているヒロインさんがけっこうかわいらしかった。草野紅壱「ままならない心と体」。ふざけあっているうちにエッチな雰囲気になってしまい、その後エロエロが止まらなくなってしまった幼なじみカップルの日常。ヒマさえあればやりたがる二人のエロザルぶりが見ていてなかなか楽しうござった。

 杏二「sweet lesson」は、教師と肉体関係を持っている女生徒さんの話。女生徒さんの表情が目まぐるしく変わり、イキイキした感じで描けているのが良いです。LEE「抱きまくらモコちゃん」シリーズは、モコちゃんの変わらぬぷにぷにぶりが良い。ロリロリで実にかわいらしい。今回はごしゅじん様以外の男にいいようにいじられてる様子がちょっとエロい。

 茶否「お兄ちゃんは誰のモノ?」は、お兄ちゃんを巡って妹とその友達がエッチ勝負。ちょっと太めな感じの描線に独特の味がある。淡いタッチで暖かみがあり、ロリ少女たちも十分かわいい。あと綾乃れな「あねてぃ2」は相変わらずむちむちですなー。すごく柔らかそうで気持ち良さげ。ええ体してます。

【雑誌】コミックジャンボ 8月号 桃園書房 B5中 [Amzn]

 長きにわたったコミックジャンボの歴史もこれにておしまい。エロ漫画の老舗中の老舗もついに休刊となってしまいました。自分はこの雑誌は継続して買っていた時期がほとんどないので、今さら「残念」などとかいうのはちと憚られるのだけれども、編集部コメントの「エロ漫画界の昭和が、またひとつ消えていく」という言葉にはしんみり。

 とはいえ中身を読むと「まあ休刊するのも仕方ないかな……」とは思う。巻頭がわたなべわたるだったりするし(別にこの人が悪いのではないのだけれど……)、全体にすごく野暮ったい。「こういう雑誌が今も存在している(していた)」というのは今どき貴重だし、古いエロ漫画ファン的には読むと安心できるけれども、この時代にこれで売れるはずもないよなあとも思う。さすがにこの誌面は、リニューアル前のペンギンクラブと比べてもなお、昭和っぽさがはるかに色濃い。

 あと今号で印象深かったのは読者コーナー。休刊告知の前に投稿された葉書ばかりだったけれども、それに対して編集部がいちいち「急に休刊しちゃってごめんなさい」的なコメントをつけてる様子が面白かった。この雑誌の読者コーナーには、漠然とした連帯感を感じました。投稿コーナーでの連帯感ってのも、ある種、昭和的なテイストではありますね。


7/13(金)……とんちアバンチュー

【雑誌】マンガ・エロティクスF vol.46 太田出版 A5平 [bk1][Amzn]

 松本次郎の新連載「べっちんとまんだら」がスタート。制服姿で戦場で戦っている女生徒、べっちんとまんだらの物語。まだ出だしだけど、制服姿で銃撃戦をやってる様子がシュールで不思議な雰囲気。なお今号には松本次郎のロングインタビューも掲載されている。青木光恵「パパイヤ軍団★」。安定して良いですなあ。キャバ嬢の人たちを明るく、かつかわいらしく描いていて楽しい。

 中村明日美子「二週間のアバンチュール −修道院−」後編。これはなかなかエロチックで面白かった。夏休みの体験学習的なモノで修道院にやってきた少女アンジュ。性的なモノに興味のあるアンジュは、そこで知り合ったマリーという少女をだまくらかして、夜な夜な彼女の体を弄び、快感に目覚めさせていく……という内容。中村明日美子の艶めかしい絵柄で描かれる、ロリで百合なエロな世界は背徳感があってソソられた。少女が快楽に浸る表情はかなりグッとくるものがある。直接的なエロシーンのほかにも、一つの果物を二人が両端から食べたり、アンジュの服の胸の部分についた果汁をマリーが吸い取ったりするシーンは淫靡な雰囲気を醸し出している。あとあくまで好奇心で行動しているアンジュのクールな様子もなかなかかっちょいい。

【雑誌】ヤングアニマル 7/27 No.14 白泉社 B5中

 前々から予告されていた羽海野チカの新連載「3月のライオン」がスタート。主人公は将棋のプロ棋士をやっている、線が細めなめがね男・17歳。とりあえず初回は静かな滑り出し。1話の段階ではまだもう一つつかみどころがないかなーといった印象。男性向けの将棋・麻雀漫画の場合は初回のインパクトが重要なんで、とりあえず第1話はビシバシハッタリを利かせてくるものだけど、そこらへんはさすがに肌合いが違うところか。でもまあ連載を続けていくうちに、エンジンはかかってくるだろうと思います。とりあえず今後の展開に注目といったところ。

 東雲太郎「キミキス」は3人めヒロイン・紙条深月さん編がスタート。今回のお相手は純情お嬢様ですか。初っぱなからアクシデントによるキスシーンもあり、今までどおり甘酸っぱい。今シリーズも期待してます。

 あと今号には、吉原基貴作画の「誰がために〜黒田博樹物語〜」(原案強力・取材:戸塚啓)が掲載。日本プロ野球・広島カープ黒田博樹が主人公の実録漫画。作画の吉原基貴は「U-31」を描いていた人。黒田は横浜ファンの自分としてもスゲエと思える選手だけど、現在広島がぶっちぎり最下位状態なので、タイミング的にはもう一つだったかも。5月くらいまでにやっておいたほうが良かったかもしらんですな。

【雑誌】ビッグコミックスペリオール 7/27 No.15 小学館 B5中

 新連載、作:さいふうめい+画:藤堂裕「天狼」。横浜の場末の雀荘でしのいでいた男・志狼が、実は香港の大富豪の息子で、理由は分からないが彼が父親によって呼び戻され……というところから始まるギャンブル漫画。とりあえず主人公のにーちゃんにはもの凄いツキがあり、麻雀やれば役満連発の剛腕ぶりを見せつける。まあまだプロローグなんで、今のところはなんともいえない感じかな……。

 国友やすゆき「社買い人 岬悟」。相変わらずのベタベタさ加減に笑ってしまった。岬が、今回買収がらみで関係している会社の専務の愛人に誘われて、例によってセックス。岬が顔に似合わぬ性豪っぷりを見せていて、なんだか微笑ましい。そして最終ページは豪快な展開。この大ざっぱさ。さすが国友。

【雑誌】週刊漫画ゴラク 7/14 No.28 日本文芸社 B5中

 TVドラマ「女帝」スタート記念で、作:倉科遼+画:和気一作「女帝」の第1話を再録掲載。和気一作も、このころは今とはだいぶ違うタッチったんだなあと新鮮な気持ちになったりした。土山しげる「喰いしん坊!」は、だんだん各選手の工夫を凝らした食い方が披露されるようになってきた。満太郎&錠二も動きを見せてるけど、今回はどうするんですかのう。ネタが太巻きだけに、邪道食いにならないようにするために、巻を崩すことだけはないと思うけど。

【雑誌】コミックバンチ 7/27 No.33 新潮社 B5中

 春日光広「サムライ刑事」が最終回。けっこう長く続いた連載だったが、結局ラストまで実にこの人らしかった。最後まで生煮えなままで貫き通したあたりは、なんだかもうさすがという感じさえする。あと作:柊野陽+画:三山のぼる「紅嵐」も今号で最終回。こちらは全10話でおしまい。

【雑誌】別冊マーガレット 8月号 集英社 B5平 B5平 [Amzn]

 新連載、山口いつみ「アカンサス」が開始。しめつけのキツい母親に反発して家出した少女が、イトコのにーちゃんがやってるお店に住み込みバイトとして転がり込み、そこで恋ありいろいろありの新しい日常を過ごしていくという感じの青春ストーリー。まあ30台中盤のおっさん的には、小娘が「毎月のおこづかい3500円」「門限6時」程度で家出とかしてんじゃねーとか思ったりはするけれども、今どきの若い娘さん的にはあり得ないことなのかもしらんですな。

 河原和音「高校デビュー」。ヨウが予備校に通うようになってつきまとってくるようになった、挙動の怪しいめがねっ娘の人がなかなかクセがあって面白い。ちょうど永田正実「恋愛カタログ」の笹錦さんみたい。晴菜のリアクションも相変わらずカラッと天然で見てて楽しい。

 幸田もも子の読切「姐さんカウントダウン!」。主人公女子が、ひょんなことからクラスメートでヤクザの息子であるあんちゃんと婚約させられてしまうことに。彼は見た目は無愛想、ついつい他人に対してすごんでしまうけど、それは実は人とうまくつきあえない不器用さから来ていて、本当はけっこうイイ奴だったのだ……ってなお話。絵的にはまだこなれてない部分も見受けられるけど、お話としてはノリが良くてまあまあ楽しめる。

【雑誌】comic天魔 8月号 茜新社 B5平 [Amzn]

 TANA「君の瞳に欲情してる」第2話が巻頭カラー。初っぱなの見開きシーン、開眼で何十人もの男女が乱交している様子はかなり派手。なんだか小梅けいとのカラー見開きを思い出す華やかさ。あと本編のほうも、、カワイイ後輩男子と巨乳でピチピチな先輩女子が愛情たっぷりに青カンしていて見応えあり。

 大和川「Witchcraft」は5話め。いつものメンツで海に行くという話だが、今回は新キャラが登場。メインヒロイン格の魔法使えるねーちゃんおよび、最近活躍の著しかったグラビアアイドルねーちゃんが今回はあまり目立たなかったけど、女体がピチピチしてて賑やかなのは相変わらず。ストーリー面が動き出してきたんで今後に期待といったとこでしょうか。

 シャチカマボコ「ふろぬる」はローションプレー大好き女子が、お風呂場でカレシとぬるぬるしまくるという内容。ローションネタは大好物なので、個人的には良かったです。大見武士が先鞭をつけた感のあるローションものだけど、拡がっていったりしますかねー。まあぬるぬるやつやつやをモノクロで表現するのはけっこう面倒くさそうではありますが。そういえば大見武士もこの作品も、タイトルとかで「ぬるぬる」というのを強調してるけど、個人的にはぬるぬるも好きだけど、つやつやてらてらのほうも外せないポイントだと思うちょります。

 柚木N’「ゆーれい部員」。心霊研究部に所属していたが、文字通り幽霊になってしまった女生徒が、残された二人をくっつけるというお話。ドタバタコメディ的に展開しつつ、ちょっぴり切ない味わいもあってなかなか楽しめる。このほかでは、天魔初登場のはがねま「本日も会長なり」はまとまりのいい絵柄で好印象。めがねっ娘生徒会長がけっこうかわいい。浅草寺きのと「遊んでBUNNY♥」も兄嫁さんがいいです。

【雑誌】Comicモエマックス 8月号 モエールパブリッシング A5平 [Amzn]

 巻頭カラーは大波耀子「うそつきなきみ。」。いつも安定。先輩男子・後輩女子の保健室エッチwithバイブという感じ。かわいい絵柄で華やか。後輩女子の着てる服はあんまり制服っぽくないけど、最近はこういうのもあるんでしょうな。舞原マツゲ「先生いじり」。二人のロリ女生徒が、男子先生を取り合ってHなサービス合戦。相変わらずちょい濃いめで瑞々しい絵柄で、パッと見のインパクトは十分。エロ度も上々。


7/11(水)7/12(木)……ホウタイしちゃうぞ

▼アニメ新番組。「モノノ怪」。純和風のファンタジー。和紙に描いたような質感の絵作りが非常にユニーク。キャラデザ、動かし方、構図取りなんかも独特。全体に非常にハイソな感じで作ってある。「よくこんなの動かすもんじゃわいのー」と感心。とはいえ面白いかというと、そこは好みが分れそう。キャラデザについては「キモい」と思う人もいるかもしれないし、極彩色なカラーリングも面白いけど目にうるさいと感じる人もいそう。個人的にはまずまず面白そうだなとは思ったけど、ワクワク感はさほどないかなー。まあとりあえず気になる作品ではあるので、何話かは見てみるつもり。

【雑誌】コミックビーム 8月号 エンターブレイン B5平 [Amzn][定期購読:出版社

 今月号は読切に注目。まず熊鹿るり「ウオノメの恋」。つきあっている彼女はいるが、とある出来事から、あまり親しくなかったクラスメート女子を意識するようになってしまった主人公。それは体の一部、ウオノメ同士がお互いを求めあっていたのだった……。絵柄的には淡々としたほうではあるけれど、肉体の一部同士が引かれ合っていくシーンの描写はなんだかすごくエロティックで艶めかしい。着想としてもユニーク。この人はこれまでも何本か読切作品を描いているけど、いずれも独自の味が出ていて面白かった。登場頻度が上がるといいなあ。

 中島あつき「出前にきました」。こっちも甘酸っぱい風味満載で面白かった。中華屋をやってるおうちの手伝いで、同級生女子の家に出前にやってきた少年。しかしそこで同級生女子の姉のぱんつを目撃してしまい、ビビッと恋に落ちてしまう……という感じ。少年の性への目覚めや淡い恋心を甘ずっぱーく描いててなかなか楽しい。そして特筆すべきは、主人公の少年が出前先でズボンにラーメンの汁をこぼしてしまい、代りに同級生女子のぱんつを貸してもらうシーン。少年のうるんだ目つきが妙に煽情的。作画自体もピチピチしたフレッシュな感じがあってよろしいです。

 今月号の表紙は入江亜季。「群青学舎」のほうでは「ピンク・チョコレート」シリーズの最新作をやっている。このカップルの恋愛模様はなかなか見てて楽しいです。両者ともにツンデレで、後味が甘ったるい。志村貴子「放浪息子」。修一くんに彼女ができたことが波紋をもわんもわんと広げそうな感じ。いやーどういう争いが繰り広げられるのか、楽しみでなりません。

 あと今号では、おおひなたごう「銀河宅配便マグロ」がシュールで面白かった。宅配先のバツイチ女性の身の上話を、次から次へと思いもよらぬ方向へゴロンゴロンと転がしていく手管が見事。ギャグがうるさくなることなく、飄々としてるのが心地よいです。

【雑誌】モーニング 7/26 No.32 講談社 B5中

 伊藤静「福助」の新シリーズが10週連続で掲載。前シリーズ(感想は4/30の日記参照)がなかなか面白かったので、今回も期待している。お話のほうは、奥さんが不妊体質だったため離婚することになった夫婦を、福助が再び結びつけるか……というところから始まる。しみじみした情感のこもった作品を描ける人なので続きも楽しみにしてます。

 そういえば前号のときに、福満しげゆき「僕の小規模な生活」が完全週刊化したことを書き忘れていた。お話のほうはまあいつもどおり。福満妻はぽてぽてした容姿でなんかかわいい。ヒステリックだけど、見てて面白くはある。それにしても最近はアクションでも週2で描いてるし、福満しげゆきってけっこう筆が速い人なのかな。

【雑誌】ヤングサンデー 7/26 No.32 小学館 B5中

 作:天童荒太+画:オオイシヒロト「包帯クラブ」がスタート。ネットのサイトで依頼者を募って、その人たちがかつて傷ついた想い出のある場所に行って包帯を巻き、その写真を依頼者に返送するという活動をやっている「包帯クラブ」の物語。えーとなんか知らないけど、そういうトラウマ的な場所に包帯が巻かれている光景を見ると、傷ついた人が癒されたりする場合がある、ということなんだそうな。正直個人的には「そんなんで癒されるんかなあ」って感じのする設定ではある。ただオオイシヒロトの絵は、だいぶスッキリした青春モノっぽいものになってきており、その点では間口は広くなっているといえるかもしれない。それにしても包帯クラブか……。他人のすることはよく分からん。

【雑誌】ヤングジャンプ 7/26 No.32 集英社 B5中

 ふなつ一輝「華麗なる食卓」。たてまきロールでセレブっぽい女性審査員、片ヶ瀬さんのカレー食いっぷりが素晴らしい。千手観音のごとくスプーンを繰り出して、華麗にもりもり喰らいまくる様子が圧巻。作るシーンだけでなく、食べるシーンでも魅せてくれる。華麗とかいってるけどかなり馬鹿馬鹿しいので、ネタとして愉快。

 柴田ヨクサル「ハチワンダイバー」。菅田の素っ頓狂な告白ぶりがアツくておかしくて、ちょっとかわいくもあり。これまで「おっぱいを揉むと弱くなる」といったことをやってきて、色気が将棋の妨げになるようなことをいってたけど、今回はむしろ愛が力になったりするんですかね。とりあえずどう料理してくるのか、続きが楽しみであります。

 「怨み屋本舗」の栗原正尚の読切「選挙屋Dの奇跡」。どんな手を使ってでも候補者を当選させる選挙の仕掛け人的存在Dが、若手泡沫候補を当選まで押し上げていくというお話。かなり汚い泥臭いことをやってて、なかなか興味深いモノがある。この作品は「おベンキョ選挙」という企画の一貫で、このほかに特集記事のほか、小田原ドラゴン「日本の夜明け」が掲載されている。「日本の夜明け」は、3人の童貞の若者が、自分たちで政党作るとしたどうするかってことをあーだこーだ話している。「童貞と包茎に優しい街づくり」をテーマにした、馬鹿馬鹿しすぎる政策の数々が下らなくていい。

【雑誌】コミック・ガンボ 7/10 No.26 デジマ B5中

 ボウリング漫画、すねやかずみ「ジャストポケット」がスタート。元は野球の剛腕投手だったサラリーマンの主人公が、女子高生プロボウラーと一緒に頂点目指して頑張るといった感じの内容。ちょっと絵は古めではあるけど、オーソドックスでまとまってはいるかな。まあ普通。小野広喜のファンタジーバトル漫画「ステア」は今号で最終回。

【雑誌】スーパージャンプ 7/25 No.15 集英社 B5中

 玉越博幸「ケ・セラ・セラ」2回め。なんかこの連載ではベタベタに妹萌えモノをやってきてるなー。エロ漫画家の主人公のところに転がり込んで来た、血のつながらない8歳年下の妹が、アシスタントでやってきた女の子に嫉妬……と、早くもお兄ちゃん大好きぶりを見せつけている。まあこういうベタベタさ加減は、個人的には嫌いじゃないです。開き直ってやってるのがイイですな。

 徳弘正也「近未来不老不死伝説バンパイア」。マリアを護るためにその身辺をうろついていた影山の正体が明かされる。なるほどなーと納得。いろんな勢力の思惑がからんで、これからも面白く展開していきそうですな。

【雑誌】週刊少年チャンピオン 7/26 No.33 秋田書店 B5平

 哲弘「椿ナイトクラブ」が最終回。ちょっと中途半端でしたかねえ。単行本も次々出してたから、しばらく安泰かと思っていたんだけど。チャンピオンREDか烈あたりで、なんかやってくんないかな。なお単行本、最終7巻は9月7日発売予定。あと森繁拓磨「アイホシモドキ」も次回で最終回とのこと。こちらも残念なところではあるけれども、まあ一つのヤマは越えたところではあるので区切りとしては悪くないか。

 梅田阿比「フルセット!」はなんかもうたまらんです。なんですか、この女装少年ズみたいな集団は。主人公の入谷くんだけでなく、ボールが飛んで来ては「きゃっ」、点を取っては「きゃーっ♥」などと声を挙げる真木くんも強烈。あと色の黒い裸足少年・カミくんもこれはこれで。

 作:青山広美+画:山根和俊「GAMBLE FISH」は、漫☆画太郎顔の五木島さんが妙なかわいさを発揮。最後のページの満面の笑みなんて、最高にうっとうしくて良いです。水島新司「ドカベン」は、水島先生的一年のメインイベント、オールスター戦に早くも突入。相変わらずペナントレースについてはさわりの部分しかやらない思いっ切りの良さに感動する。

【雑誌】週刊少年サンデー 7/25 No.32 小学館 B5平

 雷句誠「金色のガッシュ!」。物語がだいぶ押し迫ってきていよいよガッシュの仲間連中も……という展開。さすがに見せ場シーンだけあって泣かせます。ただ最後まで行くにはまだ1年くらいはかかっちゃうかな?とか思ったりはしますが。モリタイシ「レンジマン」はついに風花が告白……ということで、恋愛方面はいよいよ盛り上がり。まあそろそろ終わりが近いかなあとは思いますが、俄然面白くなってまいりました。

 若木民喜の読切「恋して!?神様」が掲載。どんな女でもモノにする「落とし神」と呼ばれる少年を見込んで、地獄からやってきた新米悪魔が、とある美少女を落とすよう依頼してくる。しかし彼が落とし神なのは実はゲームの中の世界で、現実の女の子はからっきしなのだった……というお話。この新米悪魔さんもけっこう美少女なんだけど、落とすターゲットはあくまで別の女子で、かなりのツンツンお嬢様。それをゲームで培った手練手管で惚れさそうとする。若木民喜は相変わらず絵が達者で、ターゲットのお嬢様(デコ娘)も、実にベタにツンデレだけどけっこうカワイイ。ラストはベタに甘ったるく、なかなか良い感じだった。

【雑誌】週刊少年マガジン 7/25 No.32 講談社 B5平

 赤松健「魔法先生ネギま!」。ネギの成長ぶりや、女の子連中の超人ぶりに驚嘆しまくる幼なじみキャラ・アーニャが見ていて楽しい。この娘さんもいずれ契約して、ポケット怪獣部隊に加わるんですかのう。咲香里「スマッシュ!」。美都の恋愛話をやったと思ったら、けっこうあっさり片付けた。まあさほどツッコんでもしゃーない部分ではありますが。このあんちゃんはむしろヤオイ的展開に持ち込んだほうがおいしいか。


ページの一番上へ