2006年11月上旬


11/10(金)……超YES

【雑誌】ヤングアニマル 11/24 No.22 白泉社 B5中

 東雲太郎「キミキス」。摩央姉ちゃんチェックのおかげで、なんだか雰囲気が変わった主人公・光一。そのおかげでけっこうモテたりしてるところを見て、摩央はチクリとオトメゴコロを痛めるのでした……ってな展開。このままラブラブ一直線かと思ったけど、ここでちょっと曲がり角。でもまあこれでくっつかないという展開はさすがにあり得ないと思うんで、次号で仲直りという感じかな。それにしてもこの作品、まだその他のヒロインさんたちとのエピソードが全然描かれてないけど、これはそのまんまなんですかねえ。

 八神健「ふたばの教室」。今回はふたば先生が、女生徒にブラジャーに関する悩みを相談されて困っちゃう〜というお話。こどもにしか見えないちびっ子教師という設定が存分に生きる内容で、今回はけっこう面白かった。まあ女の子たちの下着シーンが多くて、華やかだったというのも、もちろんあります。嵐からの出張、川津健二朗「恋花温泉」。温泉娘たちが、みんなでメイド服着てご奉仕〜という番外編。いつもとは雰囲気が多少変わってちょっと楽しい。クールっぽいけど主人公に片想い中の瑠梨香は、メイドになってもわりとおいしい。最近メインのヒロインさんを食ってる感がある。

 あと宮野ともちか「ゆびさきミルクティー」は、一転バスケ部の東子がらみの話に。東子は美術部のメガネ君と仲良くしているのだが、扉絵がメガネ君が絵筆で東子の乳首をいじっているという絵でちょっと笑ってしまった。あとなんか東子も今回のおしまいのほうで、池田になんか困ったお願いしてるし。相変わらずのぶっとびぶりで目が離せない。

【雑誌】週刊漫画ゴラク 11/24 No.43 日本文芸社 B5中

 土山しげる「喰いしん坊!」。やっぱり羊羹の大食いはすごくキツそうだなあ。マスクマンの正体がバレたが、ほかの奴らがみんな気づいてなかったことのほうが驚きだー。あと今回OKFF側はガチの勝負でも勝てそうな感じだけど、果たして邪道喰いはするんですかね。いまいちやりようが思いつかないけど。村生ミオ「SとM」。今回も相変わらずしょうもない。突然主人公と妻の間の符丁というか習慣みたいなのが出てきてちょっと笑った。あと淫魔家庭教師さんの表情は、いつ見てもすごい。それと今回も見開きシーンがすごいっすね。いまどき「白馬の王子様」か。なんかファッションが服の上にシマシマトランクスはいてるみたいで、著しくかっこ悪かったりするのも味。最近の「SとM」の見開きはギャグでやってるとしか思えない。

【雑誌】コミックバンチ 11/24 No.50 新潮社 B5中

 能田達規「オーレ!」。新外国人のレネが好プレーを見せるも、監督の指示を無視したということで不興を買いそうな雰囲気。たぶんレネのほうがお話的な重要度が高そうだし、監督さんもあんまり器がデカくなさそうだから、監督解任&チーム内紛とかいった展開も今後あるかな〜といった雰囲気。まあ今後は昇格とかもからめて、アツい内容にしていってほしい。作:いしぜきひでゆき+画:藤栄道彦「コンシェルジュ」。ホテルのサービスチェックのため、最上らが客の役としてホテルを利用するという回。ホテルのサービスの細やかさや、それを実行することのたいへんさがうかがえるエピソード。地味といえば地味だけど、「こういうところもチェックするといいよ」的なことが読者にも分かるので、お話としての厚みを出すためにもいい内容といえるかも。

【雑誌】メガプラス Vol.38 コアマガジン B5平 [Amzn]

 単行本が出たばかりの尾崎未来「The Great Escape」は10話め。今回もあいちゃんは、修学旅行先で尻軽っぷりを遺憾なく発揮。でもエロシーン自体は華やかかつ、安定してエロい。たっぷりした巨乳っぷりも好みです。狩野蒼穹「姉とピアス」は得意の姉弟モノ。耳にピアス穴を開けようとしている姉と、それを見ていた弟が、ジャレ合ってるうちにエッチな雰囲気になっちゃって……ってな感じのお話。相変わらずかわいらしい絵柄でほのぼの感もたっぷり。実用向きではないけど読んでて楽しいです。

【雑誌】ヤングコミック 12月号 少年画報社 B5中 [Amzn]

 新連載、中村卯月「不純異性交遊」。主人公がつき合っていた彼女と自分の部屋でエッチ。それでめでたく結ばれたと思ったが、それを見つけた同居中の姉がなんだか妙な行動に……。一方彼女サンのほうは初エッチで感じすぎちゃった自分に戸惑っている様子。というわけで主人公・彼女・姉の三角関係エロコメをやっていくって感じでしょうか。安定した手堅い作風で、まずはスムーズな滑り出し。ラブコメ部分の調子が上がれば楽しくなるのでは。

 ポン貴花田「天使のマシュマロ」。こちらもさすがに手堅い。今回はグラビアアイドルみさきと主人公の仲が、事務所の手回しもあってちょっとギクシャク。そこで主人公と、彼に片想いしていた会社の同僚OLさんが、酒の勢いも手伝ってエッチしてしまうという展開。こちらも三角関係でお話も動かしている。これまではラブラブだったけど一波乱……といった感じ。エロシーンもちゃんとやってるしさすがのうまさ。中田ゆみ「下町マドンナ食堂」。おかみさんの夫は別に死んでなかった〜、んでもってまた戻ってきよった〜、ってなエピソード。でもわりとあっさり決着はついた。お話的に片付けるべきところは片付けたし、そろそろクライマックスってところでしょうか。

 チャーリーにしなか「TWINS!」は後編。前編で主人公は、街の治安を守るガーディアンエンジェルをやってる双子姉妹の片方に気に入られ、恋人となる。今回はもう片方と。双子姉妹さんがけっこうかわいく、ノリノリでエッチしている様子は見てて楽しい。最後は「どっちにするの〜?」状態でおしまいというのはまあ予想通り。見た目華やかで楽しく、キャラもそこそこ立ってる作品だったんで、前後編でなく、もっと引っ張っても良さげな感じはしました。

【雑誌】ComicちょいS! VOL.1 茜新社 B5中

 表紙には「時代はちょい責め系」「ちょいS(サド)オトコのためのOL美女押し倒し!」とか書いてあって、厳しい女上司をやっちゃうって感じの作品がまあ中心といえば中心。

 漫画のほうは、たかのうあか、LINDA、飛龍乱、H-magic、鋼鉄、うましか、木静謙二、浦井民、みさわひろこの作品を掲載。旧ペンギンクラブ系のメンツを中心に、安定感のあるメンツ。掲載作品については、全部は調べてないけど、ザッと検索かけてみた感じではほとんどが再録っぽい感じ。木静謙二「eats in」については読んだことあるので再録だということはすぐ分かった。あとH-magic「姉尻パンドラ」「女子アナ悶絶レポート」は、ともにハマダユタカ名義で発表された作品の再録。ってことでH-magic=ハマダユタカという同一人物情報は確定。

 といったわけで、ありものでそれっぽい作品を集めてサクッとまとめたという感じの本なので、「ちょいS」というコンセプトはあまり鮮明には出ていない。女性上司ものが多いことは確かだが、和姦もけっこう多く、責めている感じは薄い。「ちょいS」というコンセプト自体は悪くないとは思うんですけどね。「ソフトSM」というよりもさらに軽めなので、間口は広くなるし。ただ普段は厳しい女上司をエロ責めにしてメロメロにしちゃう……って感じだから、ツンデレとあんまり変わらなかったりもしますが。わりと目立つタイトルの本なので、タイトルとグラビアで引き付けて、原価のかからない再録でサクッと上げて小銭を稼ぐというのは賢い選択なのかなという気もする。再録といったって、コンビニ売りエロを買う層で、全部初出時に読んでる人もそうそういないだろうし。


11/9(木)……地盤沈下区

▼あーもう、これ書いてるの14日の夜ですよ。とはいえ、もうちょっとしたら一山越えられそうな感じなんで、そしたらちと更新ぺース上げてくつもりです。

【雑誌】モーニング 11/23 No.50 講談社 B5中

 山田芳裕「へうげもの」が表紙&巻中カラー。織部の官位を授かった左介だが、地位が人を作るというか、だいぶ数奇界の大立者の一人として貫禄が出てきた感じ。織部に感服して弟子入りしようかって勢いの武人も出てきたし。やってること自体は相変わらず物欲系なんだけど、その道で格好良さが発揮され出して、なかなかに痛快なものがある。今後も秀吉やら宗易の死やらの事件があるわけだが、織部がどのようにそれを乗り切っていくのか楽しみ。

 作:大原利雄+画:立澤克美の不定期連載「風呂人」は4話めが掲載。秘境温泉を求める旅に、主人公がおっぽり出されて、山の中などをほっつき歩いたりといった話。井上雄彦、八坂考訓といったところにちょっと似た作画は、整っててけっこううまい。あとはもうちょっと「温泉に入った〜!」ってな快感が、作品からあふれ出してくると面白くなりそうなんだけど。現在だとそういうカタルシスの面で弱い感じがする。

【雑誌】ヤングサンデー 11/23 No.50 小学館 B5中

 北崎拓「さくらんぼシンドローム クピドの悪戯II」。今はやっぱこの雑誌ではこの作品が一番面白いと思う。阿川が女上司とつきあうようになり、激しくエッチする回。いろいろ口や態度では強がっているが、顔を赤らめて狼狽したり、かわいい顔を見せたりする女上司さんの様子がいい。なかなかのツンデレっぷりだ。あと阿川のけっこうな女ったらしっぷりも見てて楽しい。

【雑誌】ヤングジャンプ 11/23 No.50 集英社 B5中

 今号では「ぼくらのSEX大研究 CHINKAKU−ちん革−」という特集をやてて、その中で中道枝理子、江川達也、いぬぶろの読切を描いている。中道枝理子「玩具少女」はエロ初挑戦だそうな。だし巻玉子大好きなクラスメート女子が、面白い顔して玉子を食う姿を見るため、主人公男子が彼女に玉子を与え続ける。そんなこんなで彼女の様子を面白がってるうちに、主人公男子は彼女にハマっていってしまうのでした……という内容。今回は絵柄がだいぶ別天荒人に似てきた感じで、ちょっとイタズラっ気のあるストーリー運びも影響受けてるかなーといった雰囲気。すごくうまいって感じではないが、爽やかなエロコメとして楽しく読める。これまでも何度か読切で登場している人だが、ヤンマガの新鋭ではわりと気になる作家の一人。

 いぬぶろ「ユキ・ミーツ・ガール」は、主人公のサラリーマンが起きたら突然女の子になっちゃってて……という性別転換モノ。その姿で会社に行って、働くことは許されるが、上司のセクハラのせいで大ピーンチってな感じ。この人はエロ系でも快楽天とかで描いてて、絵柄のかわいさ、きれいさには定評あり。今回も性別の変わっちゃった主人公を、かわいくエロく描いててなかなか。絵柄のほうは、青年誌に合わせてか、いつもよりちょい大人っぽい感じにしてるかな。なんにせようまい人だし、誌面を華やがせる力を持っている人なんで、まあ機会があればまたそのうち登場してほしい。

 江川達也「Naive」は、無口でナヨっちすぎる男子・野呂くんが、周囲の女子の心を地味、かつアツく騒がせてしまう……といった感じのコメディ。雰囲気作りはそれなりで悪くはないが、うーん、やっぱ途中あたりの線は粗さが目立つなあ。とはいえ、今さら期待してる人でもないので、ことさら文句いう気はないです。

【雑誌】週刊少年チャンピオン 11/23 No.50 秋田書店 B5平

 西条真二「鉄鍋のジャン!」が帰ってきた。今度は「鉄鍋のジャン!R 頂上作戦」とタイトルを変え、お話のほうも前作の3年後という設定。前作でも出てきた大谷日堂の主催する料理大会に、ジャンが偽名で参加し大暴れ……という展開になりそう。キリコは大会には参加してないけど、ちゃんと作品には登場してます。西条真二は、以前の「鉄鍋のジャン!」の連載終了以降、いくつかの作品を描いたが、どれもあまり長続きせず苦戦が続いていた感がある。本作はすでにキャラも立ってるし、前作で成功もしてるので、ホームグラウンドに戻ってきたという感じではある。ぜひまた面白い作品を描いてほしいものです。

 あと前号から3号連続で、車田正美「聖闘士星矢 冥王神話」のカラー袋とじ掲載をやってるけど、8ページしかないのに見開き扉を使うってのはなあ……。3号連続でやるより、その3回分まとめて掲載してくれるほうがなんぼかいいと思うんだけど。さすがにこの手のアクション多い作品で8ページだけだと読む気も起きないし。

【雑誌】スーパージャンプ 11/23 No.23 集英社 B5中

 作:矢島正雄+画:ふんわりの新連載「NEWSMAN」がスタート。娘ができてそれまでのはねっかえりぶりを抑え付けていた新聞記者である主人公が、やっぱりそんな生き方に耐えられなくなり、会社の上層部や警察も恐れず、スッパ抜きスクープを繰り返すようになる……という出だし。ふんわりといえば、これまで数々の微妙な作品をモノにしてきた、一部の人たちの注目株。しかし今回は、原作者としてはかなり実績があり、手堅いドラマを作る矢島正雄が原作なんで、そんなヘンな作品にはならなそうな気がする。まあ自分はふんわりの作品は、けっこう勢いがあるし、妙に和む味わいもあるしでけっこう好きなんで、それなりに楽しみだったりはします。

 大河原遁「王様の仕立て屋」。今回もしっかり面白い。軽いノリから始まり、その後難題がふりかかるも、オリベのアドバイスでめでたしめでたし。洋服の仕立てに関するうんちくをふんだんに織り込みつつも、頭でっかちになりすぎることなく、ユーモアと機転を利かしてお話をまとめている。ボリューム感はあるけど無理なく読める点もいい。最近のスーパージャンプは、「バーテンダー」「きららの仕事」「ナッちゃん」など、職人モノの作品が安定して面白い。あと徳弘正也「バンパイア」も緊迫感あって、こちらも毎回いいし。

【雑誌】別冊漫画ゴラク 12/13 No.554 日本文芸社 B5中

 片山誠「ノンポリ」。ヒロインのS婦警の元に、姉が使っていたバター犬が預けられ、犬畜生としての地位を奪われたM男のエムヲが嫉妬……という構図がなかなかユーモラスで良かった。あとこのバター犬(本当は麻薬捜査犬)が、心中モノローグで「ワイは犬四郎 麻薬捜査犬や! プロ麻薬犬や!!」とか叫んでいる様子が、なんかマヌケでこれもイイ。この人は最近けっこうノッて描いてる感じ。柳沢きみお「大市民日記」。山形先生が山田くんにまで「この頃人物批判しませんねェ」とかいわれてる。でも今回はJポップとかにケチをつけてる。やっぱ文字だけのコマが多い回は、個人的にはキツい。

【雑誌】近代麻雀オリジナル 12月号 竹書房 B5中 [Amzn]

 連載2回めの安富崇史「レンゴク 麻雀コロシアム」がよく分からんけど濃い。薄暗い「レンゴク」と呼ばれる空間で、男たちがいつ終わるとも知れぬ麻雀勝負を繰り広げている……という様子が描かれていて、かなり混沌とした雰囲気。あと大仰に見せようとしているシーンが、ちょっとマヌケた感じなのも気になる。一番強そうなヤツの、人差し指を前に突き出した状態で両手をくっつけ、それを左右に開きながら牌を倒すアクションが妙に格好悪い。なんなんだろうこれは……。ちょっと期待しちゃう。

【単行本】「喰いしん坊!」10巻 土山しげる 日本文芸社 B6 [bk1][Amzn]

 10巻の大台に到達し、いよいよ喰いワングランプリも開催の運びに。ってなわけでこの巻からは、これまでに登場した強豪たちが勢ぞろいして、大喰いバトルを繰り広げるという展開。ここに至って、だいぶ「何をもって邪道喰いとみなすか」といったあたりが曖昧になってきた感もある。例えばおでんを細かく切って冷まして食うのはおでんをマズく食う行為なのではないか、とか。でもまあ大喰いのテクニック解説を盛り込みつつ、勢い良く読ませていく呼吸は健在なんで、やはり面白く読めはする。今後の大会で、未知なる大喰いテクニックおよび邪道喰いを見せつけてほしいもんです。


11/8(水)……花博乙女

【雑誌】週刊少年サンデー 11/22 No.49 小学館 B5平

 畑健二郎「ハヤテのごとく!」はメカ執事編の後編。まあいちおうハヤテも落ち着くところに落ち着いてめでたし。ただメカ執事の話術により、マリアさんがコスプレさせられるというあたりは、なんかエロっちいなと思った。その話術を駆使してあんなことこんなこと……とか想像するとグッと来ます。メカだけに触手くらい装備してるかもしれないし、なんかぬるぬるする液体とかも出すかもしれないし。

【雑誌】週刊少年マガジン 11/22 No.49 講談社 B5平

 永吉たける「スミレ16歳!!」。今回はスミレが小学生だったころのエピソードを紹介するという内容。これはなかなかグッドなネタ。人形だからあのまんまかと思っていたのに……。スミレ10歳バージョンもけっこうかわいいし。というわけで面白かったんだけど、本誌連載は今回でおしまいとのおしらせが。今後はマガジンスペシャルに移動するとのこと。うーん、好きな作品だったのでこれは残念だなあ。でもまあ月刊くらいのほうがギャグの密度は高くなるのでいいかもしれないけど。刃森尊「格闘料理人ムサシ」。なんだかラーメン勝負をやってるけど、牛カルビとマグロ大トロの脂部分だけを集めたラーメンスープって、どうもマズそうに思えて仕方ないのですが。とはいえそんなこというと、この作品に出てくる料理はたいていマズそうに思えたりもするわけですが。実際に試したりとかは……してないだろうなあ……。

【雑誌】FEEL YOUNG 12月号 祥伝社 B5平 [Amzn][定期購読:7andyicon/Fujisan

 ジョージ朝倉「ピースオブケイク」は、作中作編が終わって、志乃たちのお話に戻る。しかし京志郎店長の元カノであるらしき人の描いた小説が、二人の間に波紋を投げかけそうな雰囲気。なかなか先行き不透明な感じだが、グイグイ読ませるストーリーの強さはやはり健在。松田奈緒子「花吐き乙女」は、叶わぬ恋をしていると口から花を吐いてしまうという病気が流行している世界を舞台にした読切短編。本当に好きな相手から好かれないと、花を吐き続けることになるという着想がユニークだし、口から花をあっちゃこっちゃにまき散らす絵ヅラも、文字通り華がある。ドタバタしたお話運びも巧みで、なかなか面白い作品に仕上がっている。

【単行本】「The Great Escape」 尾崎未来 コアマガジン A5 [Amzn]

 すごく尻軽でヤリマンな女子高生・あいちゃんが主人公のエッチ漫画。あいちゃんは胸がIカップでしかもすごくかわいいので、周囲の男たちのエロ心を駆り立てまくりな女の子。彼氏はいるんだけど基本的にはすごく尻軽でヤリマン。ものすごく感じやすくて、乳首をいじられるや否やヘロヘロになり、彼氏以外の男とも実にお手軽にほいほいやってしまう。しかもやった後もものすごくカラッとしてて、相手の男のことはほっといて、彼氏の元にホイホイと駆けつけてしまって、残された男はボー然といった感じになってしまう。浮気したことへの罪悪感とかはまったくナッシング。心と身体は別物と割り切っている、とかいうのでもなく、なんか完全に思考が切り離されてる感じのノリの軽さが特徴。

 個人的には淫乱系な女の子のお話ってあんまりグッと来なくて、多少身持ちは堅めにしていつつもそれを籠絡ってパターンが好きなんだけど、この作品に関してはけっこう良かった。明るすぎるほど明るいノリなんだけど、あいちゃんが身体をいじられて感じていき、いやよいやよも好きのうちでやっちゃう……って感じの描写がいちおうあるので、エロシーンにすんなり入っていける。普通これだけ明るいと淫猥な感じは出にくいんだけど、健康的でありながらも、しっかりエロっちいムードは作り出せているところがうまい。またエロ描写もけっこう丁寧。ちんこの形も良く、フェラチオしたりパイズリしたりといったシーンもなかなかに実用的。おっぱいもいい感じにエロい形をしておられる。てなわけで、しっかり使えて後腐れのない、良いオカズ系作品であろうかと思います。


11/7(火)……尻揉め侍

【雑誌】漫画アクション 11/21 No.22 双葉社 B5中

 武富健治「鈴木先生」が今号から完全連載化。注目している作品なので毎号読めるのはとてもうれしい。今回、鈴木先生は、女生徒である小川への恋心が強まりまくってしまって苦悩中。彼女の雨ガッパ+長靴スタイルを見て、萌えまくってしまう、鈴木先生の意外なストライクゾーンに笑ってしまった。このシリアスなんだかギャグなんだか分からない不思議なノリ、本当にたまらんです。これからも楽しみ。

 国友やすゆき「新・幸せの時間」。前回のOLキュウリ叩きつけ事件(主人公の気のないSEXに憤った不倫相手のOLさんが、「こんなんだったらキュウリのほうがマシじゃーい」と八百屋で買ったキュウリを地面に叩きつけて逃走した事件)の後、そんなことはすっかり忘れたかのごとく、妻との関係不全について思い悩みながら場末の飲み屋に入る主人公・良介。んでもってなんだかよく分からんうちに、その飲み屋のおかみさんと一発キメてしまう機動性を発揮。本当にしょうもないヤツだなー。あと今回の最終ページを見るに、今後は前作「幸せの時間」のエピソードもからんでくるらしい。そういえば「新・幸せの時間」の主人公って、前作の主人公の息子だったんですな。なんかもうすっかりそんなことどうでも良くなってたけど、家屋崩壊を映した新聞記事の写真で思い出した。あの息子なら、この無軌道ぶりも仕方ない。そういう意味では一本スジが通っている。

 作:井川公彦+画:やまだ浩一「飯盛り侍」は第一部・完。なんかすごく急に終わっちゃった感じがあるけれども……。最近のアクションは、谷口ジロー「シートン 旅するナチュラリスト」や、相原コージ「真・異種格闘対戦」をWebマガジンのほうに移籍させたり、連載陣の入れ替えを進めている。2004年4月の復刊から2年半がすぎたが、当初の社会派路線をじょじょに薄め、従来の劇画中心のスタイルに戻したものの、ここに来てまたリニューアルの気配。アクションの迷走はいまだやまず、といったとこでしょうか。その間に「鈴木先生」は「シートン」「真・異種格闘大戦」「さんさん録」など、いろいろと印象的な作品は輩出してて、個人的にはけっこう楽しみにしている雑誌ではあるのですが。

【雑誌】漫画サンデー 11/21 No.44 実業之日本社 B5中

 作:倉科遼+画:みね武「艶恋師」が巻頭カラー。ススキノにやってきた菊之介が、同じく性を生業とする風俗ビルの社長、人呼んで「スケコマ師」とご対面。表面上は穏やかなスケコマ師だがその魔手は菊之介先生にひたひたと迫ってくる……というわりとしょうもない展開。しかし菊之介は、けっこう勃起しやすい体質なのに、いつも着流し姿って不便じゃないんですかねえ。あれだとたいへん隠しにくそう。まあそれで困った菊之介が、マヌケた顔を見せるあたりもこの作品の味なんだけど。

【雑誌】MUJIN 12月号 ティーアイネット B5平 [Amzn][定期購読:7andyicon

 ZUKI樹「3人の優しい痴漢たち」。いつも電車で一緒になるおなじみの痴漢さん3人に対して親近感を感じていた女の子が、たまたま彼らが乗り合わせなかったときに、ほかの痴漢たちに犯されてしまうというのが前編のあらすじ。で、今回は3人と電車以外の場所で結ばれる……という感じ。まああり得ないシチュエーションながらもラブラブ感はちゃんとあり、ZUKI樹のキレのいい絵柄、濃厚なエロもなかなか良い具合。

 小暮マリコ「最終バスの彼女」は、いつも最終バスで一緒になる少年少女がバス内でエッチ……という感じ。汁気たっぷりのエロシーンは華やかで、毎度安定して楽しめる。まあ個人的には実用に供するほどではなかったりするんだけれども、眼福ではあります。しなま「天然先生After」。生徒の男子に首ったけな天然系の女先生と、その男子生徒の後日談。明るくラブラブなお話が楽しく、先生のボディもボリューム感があっていい具合。このシリーズはわりと好き。


11/6(月)……球周辺

▼遅ればせながら、「エロマンガ・スタディーズ」(著:永山薫)[bk1][Amzn]を入手。まだ詳細には読んでないんですけど、エロ漫画、あるいは漫画の中におけるエロの歴史について詳述した本書は、エロ漫画に興味のある人だったら、ぜひとも読んでおくべき1冊であろうかと思います。自分も若かりし頃、永山さんがホットミルクでやってたエロ漫画レビューはすごく参考にさせてもらったクチです。駕籠真太郎の単行本を初めて手にとったのも、ホットミルクのレビューがきっかけだったなあ……などとしみじみ。というわけでこれからじっくり読むつもりです。まあ更新も遅れている現状なんで、ぼちぼちちびちびって感じになるとは思いますが。

【雑誌】ヤングマガジン 11/20 No.49 講談社 B5中

 阿部秀司「エリートヤンキー三郎」。長らく続いた九州編もいよいよ残すところあと1話。まあ最後はどうで三郎がブチ切れて終わりなんだろうなーということは予測できてたことだけど、このシリーズ自体はわりと呑気な味があってけっこう好きだった。とくに桐山の、なんでもかんでも「タイマン張ったらダチじゃ」イズムが大ざっぱでアホらしくて良かったと思う。古谷実「わにとかげぎす」。富岡が新しい夜警の仕事に就いて、新しい同僚、さいとうくんに出会う。今回は「ガンシャ」という言葉の意味を知らない、富岡の純真さにちょっと感動した。なんだか富岡さん、すごくいい人だなーと思う。あとオジロマコト「カテキン」が連載再開してます。

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 11/20 No.49 小学館 B5中

 ヒラマツ・ミノルの月イチ連載「毎月父さん」が開始。前作「アグネス仮面」はギャグありシリアスありの作品だったが、今回は完全にギャグに徹してきたかな。総合格闘技界で最強の呼び声が高いが、頭はすごくアホウな男が、家族に馬鹿にされながらパパ業を営むというホームドラマ。主人公の鈴木・グレーテスト・総四郎は、カタカナも読めないんではないかというくらいの凄いレベルの人で、その行動も考えなしで実にしょうもない。ヒラマツ・ミノルならではの力強い絵柄と、くだらないギャグのギャップで、味のある作品となっていきそう。

 のりつけ雅春「中退アフロ田中」。田中は怪我して入院中。ヒマを持て余していたところに、いろんな経緯があって、よく田中とからむ「いんらんむすめ」ミカも入院してくるという展開。いんらんさんは出てくるたびにけっこうバカっちい行動をしてて、見てて楽しい。田中とはお似合いというかいいコンビだけど、くっついたりとかはするんですかねえ。作:雁屋哲+画:花咲アキラ「美味しんぼ」。山岡の後輩で押しの強すぎる男・難波が騒動を巻き起こす。東西新聞社の面々は何気にヒドい人ばかりだけど、その中でも難波はムカつき度ではトップクラスですな。実にうっとうしいけど、これだけうっとうしいとちょっと面白い。

【雑誌】週刊少年ジャンプ 11/20 No.49 集英社 B5平

 許斐剛「テニスの王子様」。ちょんまげカツラをつけてテニスやってる相手キャラが大活躍。今までもスゴかったけど、完全にネタ漫画に徹しきってるのは大したもんです。それにしてもこのチョンマゲにーちゃん、とても10代には見えんな……。


11/4(土)11/5(日)……無花粉打法

【雑誌】コミックフラッパー 12月号 メディアファクトリー B5平 [Amzn][定期購読:7andyicon/Fujisan

 環望「ダンズ ウィズ ア ヴァンパイア バンド」はまるで最終回みたいな盛り上がりっぷり。姫との関係に決着をつけるべく、主人公・アキラが彼女との戦いに挑む。今回はアクションも激しかったし、姫のちょっとかわいいところも見れたしで、見どころが多かった。なかなかいい感じで来てますな。ところでシリウスでやってる光永康則「怪物王女」も、主人公が吸血鬼の王女に仕えるというお話だけど、そういうの流行ってるんですかね。柳沼行「ふたつのスピカ」。いつものみんなで唯ヶ浜に行き、和気あいあいという感じだが、楽しいときはこのまま続きそうにはなくて……という切なさも入り混じった回。あと今回は、アスミのお父さんとマリカの会話のシーンが泣けた。いいセリフを書くなあ。

 作:富野由悠紀+画:中村嘉宏「オーバーマンキングゲイナー」は、サラがキングゲイナーとご対面。キングゲイナーの素晴らしい戦いっぷりを見て、新しいおもちゃを手に入れたかのごとく大興奮という回。戦いに酔いしれるサラの表情が妖しい美しさに満ちていて良かった。読切、ボウイナイフ「No man's Beach」。無人島に流されてしまった少女二人の物語。お互いを支え合いながら、苦難を乗り切ろうとする二人の姿が健気で、心暖まるものがあり。ちょっとシャレたテイストで、トーンを使わずに丁寧に描き込んだ画風にも好感が持てた。次回作にも期待したい。

【雑誌】ビッグコミックオリジナル 11/20 No.22 小学館 B5中

 石塚真一「岳」。今回もいいなあ。山のマナーである、通りすがりの人でも挨拶しあう習慣に込められた気持ちを描いたエピソード。極寒の山と、人情の暖かみの対比が印象的。毎回これだけ心に浸みるお話を描けるってのは本当にスゴい。浦沢直樹「PLUTO」。自分を憎み続けた男・ハースを守ってゲジヒトが戦う。今回のゲジヒトさんはなかなかカッコ良かったし、ハースとのやり取りはジーンとくるものもあった。相変わらず焦らして焦らしてというやり方は変わらないけど、話運びはやはりうまい。水島新司「あぶさん」。物干し竿を捨て、短いバットに持ち替えたあぶさんが、4割狙うとかいったことをおっしゃっていらっしゃる。それにしても短いバットを持ったあぶさんは、なんだか思った以上に違和感あるなあ。身体が細長いだけに、バットがやけに寸詰まりに見える。

【雑誌】コミックバンチ 11/17 No.49 新潮社 B5中

 月イチ連載の佐原ミズ「マイガール」が堅調。スッキリした小ぎれいな絵柄で、子育てストーリーを暖かく展開しており、好感の持てる内容。脂っこい作品が多いコミックバンチの中で、スタイリッシュな絵柄のこの作品はパッと目を引くものがあるし。ただやっぱり月イチぺースだとちょっともどかしいかな。できれば隔週程度でやってほしい。

【雑誌】花とゆめ 11/20 No.23 白泉社 B5平

 ふじもとゆうき「キラメキ銀河町商店街」が本誌連載に。この作品は、銀河町という商店街で育った6人の幼なじみの仲良し学園ストーリーという感じで、その中でも八百屋の娘であるミケ、それから魚屋の息子のクロの2人のラブコメ話が中心。すでに単行本も出ている作品なので、キャラとかはすでにおなじみ感あり。だいぶラブコメとして良くなってきてからのスタートなんで、このまま楽しく行けるんじゃないかと。幼なじみ6人のうちの残りの4人はちょっと影が薄かったけど、本誌連載になったのを機に、活躍の機会が増えるといいな〜といったところ。

【雑誌】桃姫 12月号 富士美出版 B5平 [Amzn]

 景えんじ「宇宙からこんにちは」。前回、宇宙からやってきたお姫さまとその臣下であるおねーちゃんとやった主人公は、そのまま3人で同棲生活に突入。まったりとした雰囲気の中でエッチをやっている様子が楽しい。景えんじのスッキリとして甘やかな絵柄も好きだし全体にラブラブなのもいい案配です。新貝田鉄也郎「しいくがかり」。こだわりを感じさせる描線が相変わらず美しい。ロリ系の作品でけっこうシドいこともしてるけど、一本一本の線の美しさには、やはり目が吸い寄せられてしまう。

【単行本】「花粉少女注意報!」 小梅けいと ワニマガジン A5 [Amzn]

 現在小梅けいとはアフタヌーンで「くじびきアンバランス」の漫画版を描いている、小梅けいとのエロ系では初となる単行本。エロ系では、読者の目を引き付けずにはおかないキュートかつ美麗なエロ絵を特徴としており、最近めっきり絵の艶も増している感じがある。とくにカラーページは美麗でとても華やか。また、エロ絵の上達具合も目を瞠るものがある。この単行本にはちょっと古めの作品が含まれており、それと比べると近作はエロ度が段違い。女体描写のむっちり感、ねばっこい体液描写、感じている女の子の表情の艶やかさなど、いずれもクオリティが高い。

 ただ個人的には、あまり実用面でグッと来なかった。旧作については絵が今ほど色っぽくなってないから仕方ないとして、近作のカラー絵でも、もう一つ来ない。絵が明らかに好みなだけに、これはけっこう意外だった。まあ考えられる原因はいくつかある。まず近作が少ない点。それから基本的に明るめな話が多く、あまり淫猥な感じがしないこと。それからエロシーンが始まるとすぐ女の子がフルスロットルになっちゃってて、じりじり性感を高めて盛り上げていく過程がいまいち楽しめないかなーってのもある。一枚絵としてはすごくいいんだけど、ちょっときれいすぎるのかもしれませんな。とはいえこのカラー絵の美しさ、肌の色つやなどにはやはり注目すべきものがあるので、オススメはしておきます。


11/2(木)11/3(金)……不埒なプラチナ

【雑誌】コミックバーズ 12月号 幻冬舎コミックス B5平 [Amzn][定期購読:出版社

 PEACH-PIT「Rozen Maiden」。ジュンが図書館にお出かけしてお勉強。ちょっぴり引きこもり脱却気味だけど、真紅や翠星石は寂しい想い……という回。冷静なようでいてけっこう同様している真紅がかわいらしうございますな。横山仁の読切「少女戀愛革命」は、主人公の女の子の恋愛話+ヘンな鳩のバトルといった感じの、パワフルなラブコメ。作者は「亡国のイージス」の漫画版を描いていた人。荒削りながらもドタバタ感があってエネルギッシュな点はまずまずか。イージスみたいなガチな作品よりは、こういうギャグ路線のほうが向いてるかも。

【雑誌】ヤングアニマル増刊 嵐 12/1 No.12 白泉社 B5中

 瀬口たかひろの新連載「オレたま」がスタート。ひょんなことから主人公の男のちんこに恐怖の女王が宿ってしまい、女王を復活させようと、かわいい小悪魔少女ちゃんがやってくる……というお話。女王を復活させるには一発ヌカせればいいのだが、小悪魔少女はまだウブなので、恥ずかしくてそんなことできなーい、といった感じで進むドタバタエロコメ。原作者は原田重光。最近の原田重光は「ユリア100式」でも頑張ってるけど、完全に原作者が本業になってきた感じ。この人は、ドタバタエロコメの原作者としてはかなり優秀だと思う。あとはいい作画者と組めば、だいだいオッケーって感じですな。

 甘詰留太「年上ノ彼女」。努が就職活動で苦戦中。そんな中、一緒の出版社を受けた女の子とちょっと仲良くなっちゃって、それを目撃したアゲハさんは胸騒ぎ。で、またモデル仕事も入ってきて、多少いいムードだったカメラマンさんともまた会うことになりそう。ちょっと波乱の気配という感じです。まあ二人っきりのときは、相変わらず十分過ぎるほどアツアツなんですけどね。

【雑誌】モーニング 11/16 No.49 講談社 B5中

 島耕作が「センム♥」と話しかけられて振り向いている表紙に脱力。ってなわけで「島耕作」シリーズが「専務島耕作」に昇格新連載。まあもちろんやってることは今までと同じような調子なんですが。そういえば大臣へのお誘いとかいうエピソードは今後どうなるんですかねえ。かわすみひろし「プラチナ」。うーむ、やっぱりかわすみひろしは女性を描くのうまいなあ。今回のこぶしさんの眼鏡を外したときの表情なんか、たいへん色っぽくて良かった。線自体はシンプルなんだけど、色気があるんだよねー。

【雑誌】ヤングサンデー 11/16 No.49 小学館 B5中

 北崎拓「さくらんぼシンドローム クピドの悪戯II」。阿川と、彼に何かと突っかかって来ていた女上司さんがくっついちゃいましたか。でもなんかちょっと変わった感じのカップルになりそう。二人の押しつ押されつのやり取りが面白く、今回もしっかり読ませる。あとあのキスした小娘さんのほうは、今後どんなふうに関わってくるのかも気になるところ。大石普人のサッカー漫画「キャプテンどんかべ」は最終回。まずまずの内容で悪くはなかったんだけど、もう一つ引き込まれるようなものには欠けてたかなー。

【雑誌】ヤングジャンプ 11/16 No.49 集英社 B5中

 柴田ヨクサル「ハチワンダイバー」。受け師さんに促されてやってきた、浮浪者風の真剣師のおっちゃんとの対局は、いつの間にやら受け師さんの乳揉み権を賭けた対決に発展。くだらないけど二人とも真剣そのもので、目つきが尋常じゃなくなっている様子が面白い。盤外の争いでも見せてくれます。高橋秀武「妖怪人間ベム」が掲載。今回のエピソードでは、人間と寄りそうことを望みながらも果たせず、人食いの道を選んだ妖怪女の恋と、悲しいその末路を描いた一編。高橋秀武のガッチリした絵柄に、もの哀しいストーリーがしっかりマッチしていて、けっこう読ませる。ベム、ベラ、ベロ、それぞれのキャラクターデザインもうまく自分流に消化していると思う。作:高嶋哲夫+画:八坂考訓の新シリーズ「アニマート ヒーローズ」は、タイトル通り、前作「アニマート」と共通の世界観を持つお話。震災時の人間の行動を、一話完結型で描いていくという感じ。これは不定期連載になるのかな?

【雑誌】週刊少年チャンピオン 11/16 No.49 秋田書店 B5平

 哲弘「椿ナイトクラブ」は学園祭編に突入。五十六のクラスではスク水喫茶をやることに。ヘンな学校ですなあ。あと次号では茜の女装が見られそうな気配。それと吉富昭仁の集中連載「スクール人魚」はスク水の嵐。いちおうホラー系の話なんだと思うけど、スク水女子大量出現のおかげであんまりそんな感じがしない……。にくぼし「ミッション」は新人読切。女子校の中に、たった一人で入学することになった男子である主人公が、入学を認めてもらうために下着泥棒退治に奮闘するという感じ。サービスシーンも多いけど基本的には健康的な作風。女の子もまずまずかわいく、きちんとまとまっている。

【雑誌】ヤングガンガン 11/17 No.22 スクウェア・エニックス B5中

 後藤晶「彼女は官能小説家」。以前読切で掲載された作品が昇格して新連載。売れっ子の女流官能小説家に心酔する新米編集者が、彼女の原稿をとるべく、モデルになったりいろいろ奮闘というエロコメ。明るい調子でエロもありと手堅くいきそうな作品。ただこの手の作品を見るといつも思うんだけど、官能小説家に弟子がいたり、編集者がここまで厚遇したりといったことは、まずあり得ないと思う。まあファンタジーだからいいんですけどね。

 金田一蓮十郎「ニコイチ」は安定した面白さ。今回は真琴は、菜摘を母親に会わせることになり(女装したままの状態で)、結婚も焚き付けられちゃったりしてますますドツボ状態。あれよあれよと泥沼状態が加速していく様子がたいへん楽しい。よくできてます。作:原田重光+画:井田ヒロト「戦線スパイクヒルズ」。チサトばあさんがスウガクに残したメッセージがなかなか泣かせる。これでちっとはスウガクも変わっていくのだろうか。あと今号では瀬口たかひろ「あみーご×あみーが」が最終回。けっこうちゃんとサッカー漫画やってたけど、ゴチャゴチャしててもう一つ読みにくかったかなという印象。

【雑誌】週刊漫画ゴラク 11/17 No.44 日本文芸社 B5中

 土山しげる「喰いしん坊!」。喰いワングランプリ初戦、ミスターマスクマンvs.高丘桃子の対戦。食べるネタのほうは羊羹。羊羹が丸のまま、金ののべ棒よろしくドーンと積まれている様子は迫力あり。さすがにこの量は食いたくないなあ……。あとこれはさすがに邪道食いしにくそう。丸めたところで食いにくくなるだけだろうし。せいぜい水と混ぜて飲むくらいか。

【雑誌】コミックメガストアH 12月号 コアマガジン B5平 [Amzn][定期購読:7andyicon/Fujisan

 巻頭のここのき奈緒「あねかた。」は、姉にぞっこんな弟が、親の不在をいいことに迫ってきて、姉のほうもそれに流されてエッチしてしまう……という姉弟モノ。乳がやたらデカい姉ちゃんの体がエロっちいし、ちんこいじりの描写とかもねちっこい。そんなわけでエロシーンはテンションが高めで、かなり実用的でございました。和六里ハル「あおい山脈」。主人公のつきあってるめがねっ娘さんが、地味な顔つきながらもエロっちくてなかなかカワイイ。あと主人公のほうも、女の子と見間違うようなかわいい少年ぶりですな。

 紺野あずれ「続 常盤木さんの猛攻」。大人しくていかにも純情そうな感じの女の子・常磐木さんが、やたらエッチに積極的で大胆なこといいまくりな様子が楽しい。紺野あずれのやわらかい絵柄も好きです。出縞臣はメガストアH初登場。「ナイショのホウカゴ」。この人の明るくてぷにぷに感のある絵柄はわりと気に入ってます。コミカルな絵柄のわりにエロシーンもけっこうちゃんとやってるし。さめだ小判もメガストアH初登場。「じみに☆ちぇんじ」。夜な夜な女装して双子の姉とエッチしている弟くんが、姉と制服をとりかえて学校に行ってみたところトラブルに巻き込まれて……という感じ。この人は快楽天BEASTでも描いているけど、カラーがすごくうまいし、線のほうもきれい。こっちでもまた描いてほしい。

 上連雀三平「おま●この深いトコロ」。少年のおちんちんと、それを巡る母親と、少年の幼なじみの物語。母親よりも早く少年の精液で妊娠しようと、幼なじみ娘さんは必死。いつものごとく、上連雀三平らしいこれでもかというくらい開けっぴろげに下品なことをサラリという、独特のセリフ回しが面白い。あと毎度のことながらちんこを本当にうれしそうに描いているのが楽しい。ha-ru「ナースト巴ちゃん」は、ロリロリな感じのドジッ娘ナースさんがかわいい作品。線がキレイで華やかで良いです。

【雑誌】COMIC XO 12月号 オークス A5平 [Amzn]

 海野螢「時計じかけのシズク」が最終回。主人公・和泉が、ロボット少女・シズクへの愛を貫き、暖かく、泣かせる最終回となった。きちんと主人公が老い、シズクが残されるところまで追いかけた、丁寧な話作りも秀逸。コミックP-mateからの持ち越し連載となった作品だが、きっちり終わりを迎えられて良かった。なお単行本は、大幅な加筆修正を施したうえで、12月中旬に発売予定とのこと。

 巻頭カラーは弐駆緒「凜と都古の胸キュンDiary」第4話。兄と姉がエッチしているところを覗いちゃったかわいい弟くんが、姉にエッチをおねだり。かわいい顔に似合わない弟の巨大なちんちんに、お姉さんもハマっちゃうという感じ。女の子みたいな弟くんがけっこうかわいく、エロシーンもテンション高かった。


11/1(水)……メカ執事の過失時

【雑誌】ビジネスジャンプ 11/15 No.23 集英社 B5中

 新連載、作:城アラキ+画:松井勝法「ソムリエール」。タイトルどおりソムリエのお話。スイスのブドウ農園で暮らしていた女性が、農園を援助してきた資産家の命令で、東京のレストランのソムリエとして抜擢されることに……という出だし。城アラキは「バーテンダー」「ソムリエ」の原作も手がけており、酒関連についてはすでに実績のある原作者。それだけにけっこう手堅いお話になりそう。作画のほうもスッキリした感じでけっこううまい。聞いたことない人だな〜と思って検索かけたら、この人、キユと同一人物だったのか。個人的にはこの人がキユ名義だったころ、ネットでいじられてる様子には痛ましいものがあったけど、今回の連載についてはうまく行ってほしいもんです。まあ別にそういう事情があろうがなかろうが、面白い作品が増えて困ることなんか一つもないしね。

【雑誌】週刊少年サンデー 11/15 No.48 小学館 B5平

 井上和郎「あいこら」。前回のキス事件の後、ハチベエと天幕さんの間のラブコメモードが一気に加速。今回もずいぶん甘ったるいなあ。まあ「答えは次号!!」とか書いてあるので、このまま即座にくっついたりはしないと思いますが。畑健二郎「ハヤテのごとく!」。メカ執事がやってきたの回。ハヤテを試験勉強に専念させるため、メカ執事を一時的に連れてきた三千院家だが、思いもよらぬその高性能ぶりに、ハヤテは複雑な想い……というエピソード。後編に続くらしい。まあ今回は、メカ執事に肩をもみしだかれているマリアの表情がちょっと色っぽくていいな、というあたりが見どころでしょうか。

【雑誌】週刊少年マガジン 11/15 No.48 講談社 B5平

 はっとりみつる「ケンコー全裸系水泳部ウミショー」。沖浦と静岡さんが仲良さげにしているのを見て、あむろが心穏やかならず。ここまでラブコメ展開はわりと少なかったけど、今回はけっこうギュッと来た。それにしてもあむろもヤキモチとか焼いたりするのですなあ。ちょっと新鮮。氏家卜全「アイドルのあかほん」は最終回。全20回と、かなり短く終わっちゃったのはちょっと意外。箸休め的な役割は十分果たせていたと思うんですけどね。亜桜まる「090〜えこといっしょ〜」。なんか急激にバトルモードに入ってるなあ。今までとのギャップが激しいのでちょっと戸惑うかも。

【雑誌】近代麻雀 12/1 竹書房 B5中

 片山まさゆき「打姫オバカミーコ」、神原則夫「西校ジャンバカ列伝かほりさん」、天獅子悦也「むこうぶち」、作:荒正義+画:押川雲太朗「リスキーエッジ」と定番作品は手堅い。だけどそうですなあ、なんかものすごくアツいって感じの作品はなく、雑誌全体としては勢いを感じない。近代麻雀ゴールドがあったころは、近代麻雀、オリジナル、ゴールドのどれか1冊はそれなりに面白いって感じだったんだけど、ゴールドがなくなって2誌体制になってから、両方とも無難にまとまりすぎちゃってる気がする。

【雑誌】ポプリクラブ 12月号 晋遊舎 B5中 [Amzn]

 巻頭カラーで真田鈴の短期集中連載「恋のグラマー」が開始。学校では厳しく振る舞っている女教師が、実は生徒の男子とナイショで結婚してて、家でも学校でもエッチしちゃうのでした、という感じのお話。たいへん華やかな絵柄で、おっぱいの大きな女教師さんをエロっちく描いており、エロ度も十分。お話の展開としては二人の関係がほかの生徒にバレちゃって、その弱みにつけこまれる……って感じになるのかな。ダークな展開にも転がせそうだけど、絵柄からいってそれはないかなあ。人妻モノなので多少ダークなネタが入るほうが個人的には好きですが。とりあえず次回を待つ。

 あかざわRED「ろりあね」は2話め。かわいい絵柄で賑やかにお話を展開しててけっこう楽しい。主人公が美人3姉妹+美人お母さんのいるおうちに居候して、エッチ三昧な日々を送るといった具合。前回は年はちゃんといってるのにロリロリな長女とだったけど、今回は略奪狙いな次女が誘惑。ぷにぷに感たっぷりのエッチシーンも充実しているが、コンビニ売り雑誌なので消しがデカいのは、しょうがないとはいえ惜しい。BENNY'S「まんてんママ」。テストでいい点とった息子が、ママさんに甘えまくるというお話。個人的には実母モノはストライクゾーンからは外れるんだけど、BENNY'Sの描く年上おねえさんキャラは甘ったるい匂いが漂うようで、やっぱり好きです。

 みやもとゆう「ドキドキ宅配便♥」。エッチな兄とその妹が、通販で買ったエログッズで楽しんじゃうという内容。ライトであっさりした絵柄だが、お兄ちゃんラブラブな妹の様子がなかなか微笑ましくて楽しく読めた。あと中年「はじらい少女発情派」も、クールな外見だけどエロいことに興味津々な、クラスのマドンナ的女子がかわいくてなかなか。ちょっと淡白な感じの絵柄が特徴的で気になる作風の持ち主。


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