2003年5月中旬


5/20(火)……某剣士幼年

▼6月の単行本購入予定。リンク先はbk1の新刊予約ページ。
6/上 「凸凹ニンフォマニア」 駕籠真太郎 久保書店
6/上 「坂口尚短編集5 ドレみ空!」 坂口尚 チクマ秀版社
6/上 「Climber」 森山塔 フランス書院
6/2 「Dr.リアンが診てあげる 純情派」 竹内元紀 角川書店
6/2 「GOTH」 作:乙一+画:大岩ケンヂ 角川書店
6/2 CRAFT Vol.17  大洋図書
6/2 「ヴァイスの空」 作:あさりよしとお+画:カサハラテツロー 学研
6/4 「ピューと吹く!ジャガー」5巻 うすた京介 集英社
6/4 「いちご100%」5巻 河下水希 集英社
6/4 「アイシールド21」3巻 作:稲垣理一郎+画:村田雄介 集英社
6/5 「スイカと海と太陽と」 花見沢Q太郎 大都社
6/6 「耳サブレ」 松本耳子 平和出版
6/6 「甘い水」下巻 松本剛 講談社
6/9 「春よ、来い」11巻 咲香里 講談社
6/9 「THE大市民」2巻 柳沢きみお 講談社
6/9 「おとぎのまちのれな」3巻 はっとりみつる 講談社
6/9 「13カラットの恋」 井荻寿一 ワニマガジン社
6/10 「澱」 天竺浪人 コアマガジン
6/10 「BAD SLAMMERS」1巻 ジャム王子 ヒット出版社
6/11 「りんりんDIY」2巻 大石まさる 少年画報社
6/12 「樹海少年ZOO1」8巻 作:ピエール瀧+画:漫$画太郎 秋田書店
6/12 「がんばれ酢めし疑獄!!」4巻 施川ユウキ 秋田書店
6/中 「赤い文化住宅の初子」 松田洋子 太田出版
6/17 「BECK」15巻 ハロルド作石 講談社
6/18 「からくりサーカス」28巻 藤田和日郎 小学館
6/18 「金色のガッシュ!!」11巻 雷句誠 小学館
6/18 「史上最強の弟子ケンイチ」5巻 松江名俊 小学館
6/19 「ORANGE」9巻 能田達規 秋田書店
6/19 「柔道放物線」2巻 今井智文 秋田書店
6/19 「ななか6/17」12巻 八神健 秋田書店
6/19 「無敵看板娘」4巻 佐渡川凖 秋田書店
6/19 「コミック☆星新一 午後の恐竜」  秋田書店
6/19 「Tokyo Graffiti」1巻 井上三太 集英社
6/19 「白い花 紅い花 −ガールフレンズ−」 山下和美 集英社
6/19 「天使みたい −ガールフレンズ−」 山下和美 集英社
6/19 「軍鶏」19巻 作:橋本以蔵+画:たなか亜希夫 双葉社
6/19 「妄想ダイアリー」 月野定規 コアマガジン
6/20 「媚虐の音色」 やまのべきった 桜桃書房
6/20 「LOVE HOUSE」 橋本ライカ 河出書房新社
6/23 「バガボンド」17巻 井上雄彦 講談社
6/23 園ジぇる  茜新社
6/23 「濃爆おたく大統領」1巻 徳光康之 講談社
6/24 「黒田三十六計」2巻 平田弘史 リイド社
6/25 「タコポン完全版」上巻 いましろたかし エンターブレイン
6/25 「タコポン完全版」下巻 いましろたかし エンターブレイン
6/25 「吉田戦車ゲーム4コマ本(仮)」 吉田戦車 エンターブレイン
6/25 「モン・スール」 きづきあきら ぺんぎん書房
6/26 「金魚屋古書店出納帳」2巻 芳崎せいむ 少年画報社
6/26 「青春ビンタ!」4巻 私屋カヲル 少年画報社
6/27 「ベルセルク」25巻 三浦建太郎 白泉社
6/28 「UK アンモラルキッズ」 ひぢりれい 茜新社
6/30 「独りの夜の長くない」 近藤ようこ 小学館
6/30 「最強伝説黒沢」1巻 福本伸行 小学館
6/30 「ギャラリーフェイク」28巻 細野不二彦 小学館
6/30 「沈夫人の料理人」1巻 深巳琳子 小学館
6/30 「ドロヘドロ」3巻 林田球 小学館
6/30 「本秀康名作劇場」 本秀康 小学館
6/30 「つゆダク」4巻 朔ユキ蔵 小学館
6/30 「拘束通信」 姫乃城あぽ FOX出版
6/下 「喜劇駅前印度」 駕籠真太郎 太田出版
6/下 「ワイルド7愛蔵版」10巻 望月三起也 実業之日本社
6/下 アックス Vol.33  青林工藝舎
6/下 「ハードアクメ」 玉置勉強 一水社

【単行本】「神々の山嶺」5巻 作:夢枕獏+画:谷口ジロー 集英社 A5 [bk1][Amzn]

 いよいよ最終巻。自分は凄いものを読んだと素直に思える作品だった。この巻では山に自分の人生のすべてを賭けた男、羽生丈二の最後の挑戦、そして残された深町の物語が描かれる。絶望的な存在感の山、それに挑む男たちの妄執が、谷口ジローの精緻な作画と夢枕獏の力強い言葉によって圧倒的な質量を持って描かれる。身も震えるような登攀シーンは、読んでいてグググッと力が入る説得力に満ちている。ラストまでテンションが落ちることなく、壮絶な人間の生き様の物語を一気に描ききった。こういう作品を読むと嬉しくて泣けてくる。以前も書いたけど「今これを読まずして何を」と思う傑作。2002年のベスト1作品を選ぶとしたらこれか菅原雅雪「暁星記」。個人的にはそういう作品だった。

【雑誌】まんがくらぶオリジナル 7月号 竹書房 B5中

 学園モノのコメディ、平岩功次「私立カルメン学園2の1組」がスタート。この雑誌の新人4コマフェスティバル出身者だそうで、絵柄的には即戦力。のほほんとしたノリは楽しく完成度が高い。最近連載が次々と終わったみずしな孝之は、ヒマを持て余して行列を体験するためだけにラーメン屋さんへ行くという「行列デイズ」という漫画を描いている。

【雑誌】ヤングマガジンUppers 6/3 No.11 講談社 B5中

 新井英樹「シュガー」。いよいよリンがプロテストの舞台に登場。まだ本番は始まってないけど、リング上で彼がどんなパフォーマンスを見せるのかと思うとワクワクする。期待感をソソらずにはおかない話運びに思わず引き込まれる。こう、リンが天才性を遺憾なく発揮してパンパーンとカッコ良くパンチを決めるところが見たいね。すぎむらしんいち「サムライダー」は2回め。こちらはサムライダーの登場に合わせ、だんだん役者が揃いつつある。疾走感のあるエンターテインメントを期待。

【雑誌】ビッグコミックオリジナル 6/5 No.11 小学館 B5中

 あだち充の読切「冒険少年」が掲載。幼なじみの男二人が金に困って女の子を誘拐するが、その親は実はカれらと深い関わりのある人間だった……という状況を描いた、きれいにまとまったヒューマンドラマ。こういうのを見ているとそろそろこの人も青年誌にフィールドを移すべきではないかと思う反面、こういう大御所作家には漫画界の表看板である週刊少年誌で意地を見せていてほしいという想いもある。福本伸行「最強伝説黒沢」。今回の黒沢は泣けるほどみっともないけど若干かっこいいかも。交通整理人形の太郎がいい味出しまくり。今回の主役は太郎だ!

【雑誌】漫画アクション 6/3 No.21 双葉社 B5中

 作:かわさき健+画:張慶二郎の新連載「学園暴拳記 凡破!」がスタート。なんかいきなり濃いなあ。扉ページによれば「この物語は、力が全てを支配する喧嘩コロシアムと化した学園にひとり真っ向勝負を挑んだ男の激闘の記録である」と書かれていて、とりあえず第一話は小さな身体に似合わぬ怪力を秘めた主人公が、町で恐れられているハート様的な不良をぶっ飛ばして華々しく登場するところから始まる。最近のアクションは濃い味をちょっと強めつつあるようにも感じられる。しかしそれでも脂っこさでは作:KAZUKI+画:バロン吉元「三面大黒天」のほうが何枚か上手であるように思われる。今回はインチキ占師・三十守の家族が登場するんだけど、いれずみしてフェイスペインティングした父親とかSM嬢の姉貴とか、全員がどうしようもなく濃い。バロン先生の衰えることなきパワーには脱帽だ。わたべ淳「ライジング」。ソフトボール女子社会人リーグが開幕間近で調整も急ピッチ。なかなかにアツい物語となっていて面白い。

【雑誌】漫画サンデー 6/3 No.21 実業之日本社 B5中

 長尾朋寿「ホロ酔い酒房」(原案:野上ヒロノブ)。今回は町田のお店を取り上げてるのでオッと思ったが、立ち飲み屋がメインなのでちょっと入りづらいかな。ほかに紹介されていた「おんどり」という焼き鳥屋には2回ほど行ったが、そこはけっこうおいしい店だった覚えがある。久しぶりにいってみるのもいいかな。

【雑誌】花とゆめ 6/5 No.12 白泉社 B5平

 高尾滋「てるてる×少年」は、しのぶの口から彼女の秘密がついに語られて新展開がスタート。胸を締め付けるような切ない展開がこのところ続いていて絶好調。最初はめがね君なショタ忍者である才蔵萌え萌えな煩悩全開な漫画だと思っていたのだけれど、ここにきてストーリー面でもずいぶん盛り上がっている。樋口橘「学園アリス」は今回も楽しい。すごくおいしいおかしを口にしたときのみかんの笑顔が本当に幸せそうで良いです。


5/19(月)……ラード弁当

▼未読物
【雑誌】まんがくらぶオリジナル 7月号 竹書房 B5中
【単行本】「てるてる×少年」5巻 高尾滋 白泉社 新書判 [bk1][Amzn]
【単行本】「TOKYO TRIBE2」8巻 井上三太 祥伝社 変型判 [bk1][Amzn]
【単行本】「焼きたて!!ジャぱん」7巻 橋口たかし 小学館 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「神々の山嶺」5巻 作:夢枕獏+画:谷口ジロー 集英社 A5 [bk1][Amzn]

【単行本】「素晴らしい世界」1巻 浅野いにお 小学館 B6 [bk1][Amzn]

 現在サンデーGXで活躍中の新鋭・浅野いにおの初単行本。なかなかにセンス良さげな人で個人的にはけっこう期待しております。この単行本に収録されている作品はごく平凡な若者たち、それぞれの青春模様を描いたオムニバス形式の一話完結連載。各話の主人公はみな、現代ニッポン社会において日常にうんざりしている若者たち。そんな彼ら彼女らが、日々を過ごす中でちょっとした素敵な瞬間、前向きになれる何かに出会う、そういうお話が集められている。今回の収録作品の中でとくに好きなのは第9話の「シロップ」。勉強する気のない浪人生3人組の青春模様を描いた作品だが、そのうちの一人、将来の夢を「鳥」と答え予備校の屋上で得体の知れない踊りを続けている「シロップ」というあだなの男が、最後に見せたキラメキ。ほかの人には分からないかもしれないけれども、残りの二人はそれを確かに受け取る。切なくも明るく、ちょっとだけ前向きな物語。脂っ気のない絵柄もスタイリッシュでカッコ良い。ちっとばかしスカしたところもあるけれども、これはいい才能だと思う。ぜひ、立ち止まらずにぐんぐん伸びていってもらいたい。

【単行本】「西校ジャンバカ列伝かほりさん」2巻 神原則夫 竹書房 B6 [bk1][Amzn]

 この巻もまったりと楽しい。ヤクザらを相手にした麻雀勝負を嬉々として楽しむ根性据わった女子高生かほりさんとゆかいななかまたちを描いたギャグ漫画。神原則夫のノリはあくまで飄々としていて、オヤジギャグもさりげなくツルリと紛れ込ませる。この人は単行本化されてない味のある短編作品がけっこういっぱいあるので、そのうちどっかがまとめてくれるといいなあ。そのためにもぜひ出世していただきたい作家さんである。

【雑誌】ウルトラジャンプ 6月号 集英社 B5平

 竹下堅次朗「Happy World!」。ドキッ!女の子だらけの格闘大会。ロリもパンツもてんこ盛りになりそうな気配。女の子を描いている竹下堅次朗は本当に楽しそうだ。あがた千代「銀行強盗の女」。ひょんなことから銀行強盗劇の主役を演じることになってしまったイジメられっ子の女の子のお話。絵柄は達者でわりと楽しい作品だけど、8ページで終わらすのはちともったいないかな。前振りの部分で終わっちゃった感じ。介錯「魔法少女猫たると」は今回で最終回。萌え絵でありながら意外にシュールな展開もあったりしてけっこう好きだった。介錯の開き直りっぷりはいつもながら凄い。

【雑誌】月刊サンデーGX 6月号 小学館 B5平

 新連載、原尾有美子「アドベント〜降臨〜」が巻頭カラーでスタート。カタブツで周囲に対して心を閉ざしているところのある少女・待穂。彼女の前に異世界の扉が口を開け、彼女の日常は急速に侵食されていく。スッキリ品のいい絵柄で、なかなか本格的なSFチックなストーリーが始まりそうな雰囲気。とりあえず次回の展開にも注目。また短期集中連載の椎名高志「パンドラ」はスパッと終了。も一つ花見沢Q太郎「REC」も、サラリーマンの彼氏と声優の彼女が心を通じ合わせためでたいところで第一部・完。単行本1巻は9月発売決定とのこと。

 イダタツヒコ「美女で野獣」。今回はリリカがいい。茜との愛情にも似たライバル関係がいい感じで描かれている。いけだたかし「FADE OUT」は久しぶりの登場。幽霊族の少女であるこかげと、そういう特殊能力は持ち合わせてないけど娘への愛情はいっぱいな母親の関係を暖かく描写。いつもながらに優しく包み込むようなタッチが心地よい。上のほうでも書いたとおり単行本1巻が出たばかりの浅野いにお「素晴らしい世界」は今回も好調。今回はエリート志向の父親と、素直になれない息子の関係を描いた短編となっている。

【雑誌】チャンピオンRED 7月号 秋田書店 B5平

 富沢さとし「エイリアン9」のオールカラー袋とじ8ページの特別編が掲載されている。袋とじって面倒だからあんまり好きじゃないんだよねー。まあそれはそれとして、内容は18歳の大谷ゆりさんが高校を卒業して巻き込まれたことを描いたもの。この娘さんは年齢を重ねても本当に変わらないなあ。渡辺航「征服ぬいだら♪」。個の前はみのりの親友二人組のうち、菊子ちゃんのほうにスポットライトを当てたが、今回はもう一人の呪々美ちゃんとその家族のお話がメイン。いつもながら「らびゅ〜」とかいいながらマイペースに展開。画面の使い方も大胆で楽しい。東雲水生「プリンセスチュチュ」(原作:伊藤郁子+佐藤順一)は最終回。こちらはそのうちアニメのほうも見てみようと思ってはいます。

【雑誌】ヤングマガジン 6/2 No.25 講談社 B5中

 CLAMP「XXXHOLIC」。なるほど〜そうきましたか。いろいろ仕掛けてきますなーこの人たちは。プロだ。山本マサユキ「ガタピシ車でいこう!!迷走編」。今回の改造ネタはダイナミックで思わず笑ってしまった。相変わらずムチャするなあ。

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 6/2 No.25 小学館 B5中

 作:川原裕聖+画:波多野秀行の新連載「ロープボール」がスタート。世界No.1を目指すスポーツメーカーの社長が、そのための決め手として独占市場創出を目指し、新しいメジャースポーツを作らんと画策する。そのスポーツのアイデアとして研修生の日本人が持ち出してきた新スポーツがタイトルにもある「ロープボール」。ちょっとルールが分かりにくいかなあという気はするけど、お話としてはハッタリが利いてて悪くない。ビジネスものでもありスポーツものでもありということで、複合的な面白さもある。うまく行けば作品としても面白くなりそう。山本英夫「ホムンクルス」は、頭蓋骨に穴を開けた名越が新たな境地に突入して、物語は大きく動き始めている。濃い味付けの展開にぐいぐい引き込まれる。古屋兎丸「π」はたいへん馬鹿馬鹿しくて楽しい。やはり下らないことであればあるほど、大上段でやったほうが面白い。

【雑誌】週刊少年ジャンプ 6/2 No.25 集英社 B5平

 読切作品、江尻立真「World4u」。いきなり巻中カラーで登場するだけあってなかなかうまい。中身は学校の怪談的なお話で、とある学校の女生徒たちの周辺で起こる不思議だったり怖かったりする物語を2本立てで紹介。上品な絵柄はまとまりが良く、背景とかもきっちりしている。人物描写も可愛く、なかなか気持ちのいい絵で印象は良い。ただなんだか整理された画面のわりには意外とお話が頭に入ってきにくいなーという感じはした。なんというか全体に人物の描き方がちっちゃいような。顔の大きさが各コマでけっこう揃っちゃってるし、もう少しメリハリつけてもいいかなという気はした。

【雑誌】COMICマナ Ver.HARD VOLUME01 三和出版 A5平 [Amzn]

 COMICマナがリニューアルして、アイラと同様A5サイズの単行本スタイルの本に。COMICマナは好みな作家さんが多くて最近わりとお気に入りだったのだが、今回はいまいちかな。ストーリー面で若干弱いかなーという作品が目立った。とくにムサシマルは絵がかなり良いので、もう一つストーリー面での押しがあれば、と思ってしまう。今回の「GUN SLAVE」は、いつも美人だけど高圧的な女教師にイジメられている男子生徒が教室で拳銃を拾い、それを使ってエロエロな報復をする……というお話なんだけど、なぜ拳銃なのかという理由付けが弱い。すごくいい雰囲気は持ってる人で、お話についてもいろいろ模索中という感じなので、一つ「コレ」っていうものを見つけたら強いでしょう。あんみつ草「黒いきり」。この人は絵柄は一見ソフトタッチなんだけど、意外にハードコアなエロを描く。この作品は続きものなんで、そのうち1冊にまとまってくれるとうれしい。

【執筆陣】桂よしひろ、松坂剛志、ムサシマル、まりぴょん、さくら恵理、おおくぼマタギ、あんみつ草、まるごと林檎、紗雪、鬼窪浩久


5/18(日)……当面貸せ 文具猿

▼ここのところずっと、踏台昇降をしながら「戦闘メカ ザブングル」を見てました。で、本日最終回「みんな 走れ!」に到達。いやーもうえらく面白かった。実は今までに見たアニメの中で一番好きな作品でありながら、意外とちゃんと見直したことがなかったんだけど、改めて見たらもう面白くて面白くて。とにかく登場人物がみんな好き。生命力にあふれてて性格もサバサバしてて痛快そのもの。自分はキャラの名前を覚えるのが苦手なほうでそれこそ3日経ったら忘れちゃうような人間なのだが、この作品に関しては10人以上名前と顔を覚えている。これは非常に珍しい。あと動きも枚数自体はそんなに多くないんだけど、例えば追っかけっこの端々でちょこっとズッコケてみたり、トカゲがちょろりと顔をのぞかせてみたり、遊び心にあふれているのが素晴らしい。

 ただ残念なことに、現在DVD-BOXが新品だとなかなか手に入らないんだよね。もともと限定生産でその後再版されないし、発売元のタキ・コーポレーションはどうにもやる気なさげだし。DVD-BOXはPART1とPART2構成なのに、WebページにいまだにPART1の情報(というか告知)しか載ってない。今買おうとすると流通在庫を根気よく探すか中古しかないみたい。今回は借りモノで見て改めて金を払おうと決意したのだけれども、原著作者にちゃんとお金が行く方法でお金を落とす方法がないっていうのはなんとも悲しい。これに限ったことじゃないけど、DVDはせっかくデジタルなんだから、注文数がある程度まで行ったら作るって形の受注生産にするとかしてくれればいいのに。

【雑誌】ビッグコミック 6月増刊号 6/17 小学館 B5中

 岡崎二郎「アフター0 Neo」。今回はけっこうファンタジーテイスト。空に向かって伸びる巨木の下で進まないかに思えるような時を過ごす、父母息子の家族の物語。もう少し明快なほうが良かったかも。近藤ようこ「独りの夜も長くない」は最終回。単行本は6月30日に発売なんで、これはぜひまとめて読みたい。

【雑誌】オースーパージャンプ 6月号 集英社 B5中

 全体にテンション低め。今号で目立ったのは、佐藤修一「復讐のルディス」。反映するローマ帝国において、無敵を誇った闘奴「一角鬼」が家族の復讐を果たすため、権力者のマッシモに単身挑むというお話。骨太な絵柄で「北斗の拳」的なノリ。この手のお話だと絵はもっといやになるほど濃いくらいでもいいと思うが、勧善懲悪な武闘アクションとしてそこそこまとまっている。


5/17(土)……駅前蒔絵

▼今日はエロ漫画のみでごんす。

【雑誌】コミックメガストア 7月号 コアマガジン B5平

 今号は若干物足りないかな。毎度絵のクオリティ高めで実用的な作品が揃っているんだけど、今号はストーリー的にあんまり目立つ作品がなかったような。

 来鈍「御家庭の快楽」。今回もエッチですなあ。この柔らかいもちもちした女体描写は毎度すごいなと思う。古事記王子「クローバー」。うかつな行いが、少女を終わりのない肉欲の道へと引きずり込んでいく……というわけで第2話。繊細な絵柄とハードなストーリーの取り合わせは相変わらず見事。THE SEIJI「ペンキ」。デートに急ぐ女性の服に工事現場から落ちてきたペンキがぶっかかってしまい、その後それは工事現場の作業員の作戦だったと判明する……というところから始まるエロ話。THE SEIJIの描くキャラはなんだか憎めない愛敬があって読んでてちょっと和む。

【雑誌】コットンコミック 7月号 東京三世社 B5中

 駕籠真太郎の駅前シリーズ、今回は「駅前芥川」。地獄に堕ちたときに糸を垂らしてくれる蜘蛛の販売員をやっている芥川先生のお話。彼の作品のネタが至るところにちりばめられていて芥川好きの気持ちをくすぐってくる。個人的にも芥川龍之介は好きなんでニヤリとしながら面白く読んだ。

【単行本】「巴 ともえ」 奴隷ジャッキー エンジェル出版 A5 [Amzn]

 メチャ強いけどメチャ可愛い、しかも巨乳な女子柔道金メダリストの少女が、同じ学校の柔道部員の奸計にハメられて公開輪姦される羽目になっちゃうというお話を1巻つかってみっちり。からめ手から入ってどんどんノンストップでテンションを上げていって、最後はポコチン祭り状態に。いやーテンション高い。実用性はちゃんとあるんだけど、「乳ンポコ」「ブピッ子」とか、独特の言葉遣いにもときどき笑わされてしまう。まあこの人の作品としては言葉は大人しいほうかもしれないけれども。奴隷ジャッキーの作品は、ただのハードコア実用モノってだけでは収まりきらず、あふれ出してくるような勢いがあって好き。


5/16(金)……営利案内員

▼毎月29日は肉の日! それはどうでもいいのだが焼肉屋で「タン!ロース!ふんがふんが」とかいいながら肉をもりもり食ってきた。肉はうめー、そう思った。酒も飲んだ。その焼肉屋は地下の店であり、酒池肉林に足りないのは林だけだった。まあそんなわけでこういう風に末永く暴飲とか暴食とかしたいから、普段ダイエットだのなんだのやっておるわけですよ。ちなみに今日も帰ってきてから50分ほど踏台昇降いたしました。爽やかな汗。そしてアニメ。

第27回講談社漫画賞が決定(ANIMAXIS)
児童部門:篠塚ひろむ「ミルモでポン!」
少年部門:作:安童夕馬+画:朝基まさし「クニミツの政」
少女部門:羽海野チカ「ハチミツとクローバー」、小川彌生「きみはペット」
一般部門:山下和美「天才 柳沢教授の生活」
 「ハチミツとクローバー」以外はアニメ化、ドラマ化がらみの作品というあたり、かなり戦略的な感じがありますなー。

【単行本】「青春☆金属バット」 古泉智浩 秋田書店 A5 [bk1][Amzn]

 あ〜、この漫画すごく好き。古泉智浩が描くダメな青春群像。これは本当にダメだ。とくに全5話の連作「路地裏のバッター」は素晴らしい。身体ばかりデカくて頭はトロい、気の利かないコンビニ店員の難馬。高校時代から毎日、野球バットでの素振りを欠かさない彼は、28歳にしてついに打撃に開眼。究極のスイングを会得する。さて、それをどうするかといえば別に野球に使ったりはしない。アル中の巨人ファン女に目をつけられ、彼女の酒代を稼ぐため、バット強盗をしたりとかそんな感じ。このアル中女もたいがいヒドくて巨人が勝てばギャハハハと上機嫌、負ければ難馬を殴りつけたり頭のネジがどっかに飛んでいる。そんな二人の青春模様はこのうえなくノーフューチャー。究極のスイングを身につけたところで、馬鹿には何ができるわけでもない。

 このほかの短編も素晴らしい。「新しい絶望」は、いずれ映画監督になるとほざきながら、家に引きこもってビデオで映画を見てはそれにいちゃもんをつけてるだけのダメ男のお話。この主人公ももう絶望的にどうにもならない。「真夜中の聖火ランナー」の身もふたもなさにもつい爆笑してしまう。このあっけらかんとしたダメ人間描写は、独身男的には非常に身近に感じられるものがある。こいつらどうするんだろう、まあどうしようもないな……とあっさり認められる。この漫画はかなり絶望が足りてると思いますよ。何にも期待していないし。

【単行本】「エイリアン9 エミュレイターズ」 富沢ひとし 秋田書店 B6 [bk1][Amzn]

 あの「エイリアン9」の後日譚。エイリアン対策係の3人娘が中学生になって体験したことどもを描く。エイリアンとの共生は新しい段階を迎えるのか。3人娘の運命は……。改めて読み返してみると、今回はお話自体はけっこう分かりやすいと思う。ただ前作の「エイリアン9」と比べると、びっくり度は弱いかなという感じはする。もちろんあの独特の造形に慣れたというのもあろうかと思うけれども、お話の展開的にも今回はわりとこじんまりしているってのもある。なおこの本の発売に合わせて描き下ろし作品を含む前作「エイリアン9」の合本、「エイリアン9 コンプリート」[bk1][Amzn]も発売。うーん、新規描き下ろしのために買うかどうかとなると微妙だなー。

【雑誌】別冊ヤングマガジン 6/1 No.044 講談社 B5中

 記伊孝「犯罪交渉人・峰岸英太郎」が読切で登場。今回は英太郎が交渉人になる前、米国で修行していたころのお話。研修所の試験官である警部と英太郎のやりとりを描く。なお第3部は「もうすぐ発表(予定)」とのこと。まあ今回はその幕間のショートエピソードという感じ。押見修造の新連載「アバンギャルド夢子」は、ちんこが気になってしょうがなくて、ホンモノを一目みたいと頭がいっぱいな少女の物語。そんなのインターネットで見ればいいじゃん……というツッコミはなしだー。なんかついつい日がな一日ちんこのことばかり考えてしまう女の子の姿が天然っぽくユーモラスに描かれていて、個人的にはけっこう良いと思った。やっぱりちんこっていい形してるよね。

 森繁拓真「学園恋獄ゾンビメイト」。今回はちょっと話はかわって、弓子のイトコである剣道少年の四郎が登場。彼によって物語の謎がまた一つ明かされる。血みどろの恋愛模様はやはり激しくインパクトがあり心に残る作品。この人の単行本はちゃんと出してほしいところだなあ。細尾大樹「将棋ブルース」。将棋を愛する姉弟。ともにプロ棋士の道を志し、姉はそのまま続けたが、弟は自分は勝負の世界に生きられない人間であることを悟りその世界から身を引く。しかし彼の心に将棋好きな気持ちはくすぶっていて、スランプの姉をたきつけるために勝負を挑む中で、その気持ちを再び蘇らせていく。垢抜けた絵柄ではないが、熱気があってしかも読後感は爽快。なかなかいい感じの作品。

【雑誌】ビッグコミックスペリオール 5/30 No.11 小学館 B5中

 作:久部緑郎+画:河合単「ラーメン発見伝」。開業資金を得てさあラーメン屋として独立しようかなという矢先、芹沢の言葉が藤本を押しとどめる。まあ失敗する前に指摘してもらえて良かったんじゃないでしょうか。芹沢さんけっこういい人ですな。まったく士郎の奴め……。新井英樹「キーチ!!」。4歳児にして一人山にこもり野生化していたキーチがついに帰還して新展開。一皮むけたキーチは4歳児ながらなかなかカッコ良くなっている。

【雑誌】コミックバンチ 5/30 No.24 新潮社 B5中

 作:北芝健+画:渡辺保裕で「内閣権力犯罪強制取締官」がスタート。まあ要するに渡辺版の中坊林太郎ってとこです。それにしても読者プレゼントで高級葉巻セットを出すあたり、バンチは相変わらず脂っこい。作:山本周五郎+画:木暮峰「蚊帳の中」は今回も和風に艶めかしくていい調子。妹の肢体に心狂わす兄。現代的な軽さのない禁断の愛の描写がなんとも官能的。

【雑誌】ラブマニ 6月号 平和出版 B5平

 すけきよ「みんなが楽しめる事」。町でバッタリ同級生の女の子二人に出会った男子。そのまま一緒に遊ばないかと誘われ、別に頼んだわけでもないのに女の子たちのほうからカラオケ→ホテルというコースの提案が。それはいかになんでもおいしすぎるだろうという感じだけど、あっけらかんとしたウハウハ感が味。加賀美ふみを「DreamFitter05」。今回も微笑ましくラブラブH。つい羨ましくなってしまうアツアツぶり。ソフトタッチな絵柄のわりにこの恋人さんたち、いつもやるこたたいへんしっかりやってます。永間ひさし「あるく」。足の悪い少女とその主治医の青年の物語。この人のどこか固さの残った作風は新鮮な触感があってけっこう気になる。


5/15(木)……祭りででりつま

【雑誌】エース特濃 Vol.2 角川書店 B5平

 作:筒井康隆+画:ツガノガクで「時をかける少女」が漫画化。放課後の実験室、ラベンダーの香り……というわけでふとした拍子に時を越えるようになってしまった少女の物語がスタート。漫画読者的にはとり・みきとかゆうきまさみのおかげで、「時をかける少女」といえば原田知世……というイメージが強いかもしれないけれども、ツガノガクのけっこう軽いノリかつフレッシュな触感の絵柄も悪くない、というかけっこう楽しんで読んだ。

 山名沢湖「でりつま」。長電話で始まり長電話で終わる第2回。最終ページのネタがとくにほんわりしたテイストで、身近なところからファンタジーも感じさせてくれて良かった。木村ひかげ「トゥインクルテレパシー」。違う世界に生まれてしまい、月に一度だけ意識が入れ替わる双子の姉妹、それぞれに起こる出来事を描いた不思議テイストのドタバタコメディ。二人ともイキイキしててなかなかかわいい。そろそろ単行本の1冊も出すといいと思いますなあ。祭丘ヒデユキ「富士山頂学園」。下品で身もふたもないギャグを連発。内容はちんこがちぎれた状態で教師が家庭科室にて死んでいた事件をめぐって、生徒会の面々が珍妙な推理を繰り広げるというもの。ちぎれたちんこをくわえたりしてもう好き放題やってます。エネルギッシュです。下らないです。面白いです。

【雑誌】近代麻雀 6/15 Vol.440 竹書房 B5中

 木村シュウジ「覇王」。実在の雀士たちを登場させて麻雀バトル漫画を描いていて、元の人物像を知ってるとすげー楽しいんだろうなとか思って見ていたのだが、今号の展開には度肝を抜かれた。電車の中で読んでて思わず吹き出しちゃったよ。これは反則だ〜。ところで何気にこの人、動きのある、ハッタリの利いた構図を多用しているのも麻雀漫画的に良いと思った。天獅子悦也「むこうぶち」(原案:安藤満)。安永が多河の成長ぶりを認めるあたりは、感慨深いいいシーン。こちらは手堅くしっかり面白い。

【雑誌】ビジネスジャンプ 6/1 No.12 集英社 B5中

 尾玉なみえ「アイドル地獄変」。人気アイドル・ミッハーもやっぱりヘンな人だったんだなあ。尾玉なみえワールドに出てくるキャラはヘンな人ばっかりなのがうれしい。「警視総監アサミ」の有賀照人は5月27日発売のBJ魂に「セーラー服騎士」の新作で登場予定。またビジネスジャンプ本誌では、次号から3号連続で冬目計「イエスタデイをうたって」が掲載されるとのこと。

【雑誌】モーニング 5/29 No.24 講談社 B5中

 阿部秀司の月イチ新連載「おとこ女おんな男」がスタート。がさつで喧嘩っぱやい姉と、気弱でナヨっちい弟。顔や声はそっくりなんだけど性格は性別のイメージと正反対な感じの姉弟が、服とかを交換して入れ替わり生活を送ることに……という学園コメディ。ネタとしてはとてもオーソドックスなんだけど、そこがけっこういいと思った。なんかけっこうほのぼのしてて和んだ。この人はこういうの向いてるかもしらんです。うめ「ちゃぶだいケンタ」。珍しくろくでなしの父親がカッコイイところを見せててちょっと感動した。この人はいい具合に腕を上げてきてるなと思う。

 ツジトモ「スリー・ストライクス」。「第1球」と書いてあるところを見るとシリーズ連載になるのかな。とくに秀でた実力があるわけでもないけれども、豪快な空振りでファンの間では人気なベテランプロ野球選手である主人公・野木。怪我を乗り越えて復帰したスター投手のカムバック試合の大詰めの場面で登場した野木は、あっさり派手な空振りをしてそれを飾ってやろうとしていたが、相手投手が自分をプロ選手として認め真剣勝負を挑んで来たことに心打たれて最高のパフォーマンスを発揮する。三振ばかり期待される彼に対して幻滅していた息子とのドラマもからめて、後味の良いイキな物語を構築している。終盤に向かってどんどん盛り上がっていく過程はけっこうジーンと来るものがあった。気になるニューパワーです。

【雑誌】ヤングサンデー 5/29 No.24 小学館 B5中

 大石普人の新連載「日本フーリガン」が巻頭カラーでスタート。イジメっ子たちにいいように利用されていなた小説好きの気弱な少年・タカシが、乱暴だけども気のいい奴ら「日本フーリガン」の面々に出会うことによってイジメられっ子として生きてきた自分を変えていくという感じの第1話。ドラマのテンションはのっけから高めだが、絵柄的には佐藤秀峰の影響が強いみたいで演出にもそれは感じられる。大石普人で自分日記を検索かけたところ、アフタヌーン2000年6月号(感想は2000年4月25日の日記)で四季賞うえやまとち特別賞受賞作「HAPPY END」が引っかかった。

【雑誌】ヤングジャンプ 5/29 No.24 集英社 B5中

 漫(もも)画太郎の新連載「つっぱり桃太郎」がスタート。あの「ももたろう」の時代から100年が経った時代、先祖と同じくどんぶらこどんぶらこと流れてきた桃から出てきて桃太郎と名付けられた少年は、「ヒャハハハハ」と笑いながらバイクを乗り回して弱い者からカツアゲを繰り返すハート様のごときツッパリへと成長していた!というところからお話はスタート。まあこの人の作品だけに、この先どういう方向に行くんだかさっぱり分からない。でもファンキーなお話になりそうな気配でいっぱい。

【雑誌】週刊少年チャンピオン 5/29 No.24 秋田書店 B5平

 八神健「ななか6/17」はついに最終回。ななかという一人の少女の自分探しの物語を追いつつ、彼女を取り巻く稔二や雨宮さんたちの成長もしっかり描写。きれいなしめくくりだった。アニメ化に合わせて第二部がスタートしたときはどういう方向へ行くのかなと思ったが、単純に「子供の心を取り戻したほうがいい」みたいな片付け方はせず、積み上げてきた宿題それぞれに対して一つ一つ決着をつけていってくれた。第二部があったおかげで物語に深みが出たと思う。キャラクターも物語も大切に扱ったいい作品でした。

【雑誌】うさまん Vol.6 リイド社 B5平

 休刊号。で、連載中の作品とかは以後リイド社のサイトで有料配信とかで提供されたりするらしいです。ってことは後継誌はなさげな感じがしますなー。

 そんな折りも折り、「ハイカンとパイパンって似てるよね」「そう思えば廃刊にも萌えられる」という言葉と共に、祭丘ヒデユキが初登場。なんか今日は祭丘祭りだ。「カレッジオブ:P.T.A.」。タイトルは「The College of Pretty-Tiny Association=ぷにつる愛好会」の略であるらしいですよ。学生にはランドセルの着用、女子は無毛、男子は包茎、教師は幼児成熟が義務づけられているイカれた大学で繰り広げられるしょーもないお話。まあいつもながら、この人らしくムチャクチャでございます。そのほか、連載作品ではみた森たつや「週末にしましょ!」、まだ子「まねきん」あたりの続きは気になるところだけど、Webの有料配信で読むかといったら微妙。そのうち単行本にまとめてくださいませー。


5/14(水)……さらばタイガー

昨日の日記で書いたおうちマシーンHDDの異音は、余ってたHDDと換装することで無事解決。ずいぶん静かになった。HDDの中身の移動は「Drive Image 2002[Amzn]を使ってサクッと遂行。この手のディスクバックアップソフトは一つ持ってるとたいへん便利。仕事でもプライベートでも何かと重宝してます。それにしてもHDDが静かになると今度は電源やCPUクーラーの音が目立つ……。静音化は凝り出すとキリがないし金がかかるから手を出すまいと思っていた分野なのだが。ヤバし。

【単行本】「少年少女ロマンス」2巻 ジョージ朝倉 講談社 新書判 [bk1][Amzn]

 面白ーい。旬の作家らしい勢いを感じます。イケメン王子の右京との恋が実り、晴れてアツアツバカップルとなった夢見すぎ少女の南。第1巻(そのときの感想はオスマンの2002年10月の日記よりを参照)ではものすごい勢いでハジけるようにくっついちゃった二人だが、当初の勢いから我に返ってみると相手がウザったく思えちゃったりで悩むところも出てくる。そして右京、南それぞれに対し恋のライバルが登場して……と波瀾万丈。バカみたいな勢いで突っ走る中で、センチメンタルな恋心も見せちゃったりするあたりの呼吸もうまいし、線の太いザクザクとキレの良い絵柄も力があっていい。というわけでこのバカップルがどうなっていくのか。次の巻も楽しみであります。

【単行本】「バラが咲いた」 ジョージ朝倉 講談社 A5 [bk1][Amzn]

 こちらは旧作を集めた短編集。「バラが咲いた」「星空で目がくらむ」「PUNKY CAKE JUNKIE」「星の名前」「青色的少年」を収録。どの作品も読ませるものがあってたいへんに面白い。とくに表題作の「バラが咲いた」がいい。何事にも心動かされないクールな秀才・塚本が、ただ一つだけ「美しい」と思ったもの、というか少女と再会。奔放な彼女に振り回される中で、塚本は自分の奥底に眠っていた熱い塊のような衝動を自覚していく。このころの絵柄はまだあんまりうまくはないんだけど、物語にぐいぐい読者を引き込む吸引力がある。そのほかの作品に関してもそれぞれに見どころがあって面白い。大粒感があって食べごたえがあります。あさくらたんハァハァ。

【単行本】「PegiminH」 森山塔 フランス書院 B6 [bk1][Amzn]

 森山塔旧作復刻シリーズ、今回は「PegiminH」。これもオールドエロ漫画ファンならば知らない人はいないであろうタイトル。表題作は、なんのへんてつもないマン研所属の少女、只野青梅子が変態的な少女漫画家&天才詩人の夫婦と関わっていかがわしいことをしたりするというお話。さすがにエロ漫画が作画面ですっかり進歩しちゃった現代から見るとこのころの絵は野暮ったいところはあるんだけど独特の色気はやはり感じる。この人は細身の女性を艶めかしく描くのが昔っからうまいなあ。

【雑誌】スーパージャンプ 5/28 No.11 集英社 B5中

 樹崎聖「ALICE NO GRAVITY」前編が掲載。普段学校ではボーッとしているけれども、マウンテンバイクで野山を駆け巡るときは別人のようにイキイキしだす、アクロバチックな自転車乗り少女の物語。アクションが派手で痛快なものがある。あと樹崎聖の描く少女はけっこう魅力的だと思う。

【雑誌】週刊少年サンデー 5/28 No.24 小学館 B5平

 作:若桑一人+画:武村勇治「売ったれダイキチ」。主人公・大吉のお姉ちゃんがけっこうかわいい。この人は絵がさらに洗練されてきたなという感じがする。まあこの作品が面白くなるかどうかは微妙なとこだとは思うけど。井上和郎「美鳥の日々」。ドタバタコメディをやりつつ、ときどきシリアス方向にぶり返しがあって飽きさせない。いい調子です。

【雑誌】週刊少年マガジン 5/28 No.24 講談社 B5平

 大島司「シュート!〜新たなる伝説〜」が最終回。お疲れさまでした。なんだかんだで週刊少年マガジンの大事な柱の一本だったので、これが終わるのはやはりデカいと思う。次号からはCLAMPの新連載が始まるけれども、さてどうなりますか。けっこう楽しみ。


5/13(火)……正イオン化

▼なんかおうちマシーンのHDDを7200rpmの奴に変えたらけっこううるさくなっちゃったんで、ちょっとだけ静音化に乗り出しSMART DRIVE 2002を買ってくる。要するにケースの中に吸音材が入ってて、その中にHDDを収めることで騒音を抑えるっていう製品。HDDはシステム用とデータ用でドライブが2台あるんでこちらも2個導入。これを使ってみたところ、かなり静かにはなったのだけどまだなんかうなるような共振音がする。うるさいってほどではないのだけど5秒間隔くらいで音が高くなったり低くなったりするのでけっこう耳障り。HDDの電源を切ると収まるから、音の発生源がHDDであることは間違いない。システム用のHDDを変えたときからその音がするようになったような気がするんで、たぶん原因はそのドライブだろう。うーん、ドライブを交換したほうがいいかなー。

【雑誌】イブニング 5/27 No.06 講談社 B5中

 「恋風」がお休みの号のイブニングはちょいと物足りない気が。で、今号には「バガボンド」オリジナルマウスパッドが付属。今回のはわりとサイズが大きめなので、感触はともかくとしてそこそこ使えるかも。寺沢大介「喰いタン」。いやー食の効果ってデッカいんですなあ。まあやりすぎなんだけど、このくらいのほうが分かりやすくてよろしいんじゃないかと。

【雑誌】ヤングチャンピオン 5/27 No.11 秋田書店 B5中

 井荻寿一「魔月館奇譚」。スタンダードな美人の管理人さんが好みではあるが、今回はアパートに住んでいるツギハギ人間なメイド服娘・ロビンちゃんもけっこう可愛かった。何気にけっこう巨乳だし。井荻寿一ギャルはやっぱりいいなあ。あと今号には施川ユウキ「テレビっ子によろしく」が掲載。相変わらずナンセンス。そういえば「〜によろしく」っていうフレーズは便利ですね。

【雑誌】漫画アクション 5/27 No.20 双葉社 B5中

 はるき悦巳が双葉社のWebマガジンで連載していた「帰って来たどらン猫」が雑誌のほうにも登場。要するに「じゃりン子チエ」に出てきた猫の小鉄を主役にした作品。今回は猫の世界のほうが中心になるようだけど、いちおう「じゃりン子チエ」でおなじみのメンツも端々で登場するみたい。作:KAZUKI+画:バロン吉元「三面大黒天」。神の力の宿った指輪を拾っちゃったインチキ占師マモリンは、せっかくの指輪の力をしょーもないことに使ってばかり。脂っこくてC調なノリは、まさにバロン先生ならでは。なんかもう凄いとしか。

【雑誌】漫画サンデー 5/27 No.20 実業之日本社 B5中

 長尾朋寿「ホロ酔い酒房」(原案:野上ヒロノブ)。今回もおいしそう。塩で食べるとんかつ。いいですのう。作:田中誠一+画:千葉きよかず「剛球少女」。全国高校野球大会の予選を前にして、熱血度がさらに高まってる。けっこう読みごたえあり。

【雑誌】別冊マーガレット 6月号 集英社 B5平

 中原アヤ「ラブ★コン」がいつもながら好調に推移。もうごくスタンダードにラブコメとして楽しい。絵も好感度が高いし安心して読める。あと今月号からあいかわ菜都の新連載「ハッピーエンド」もスタートしている。漫画家志望の少女が家庭環境とかに悩まされ、夢をしぼませられそうになりながらも一歩一歩進んでいくという感じになるのかな。絵はうまくて安定性は高そう。ただお話の牽引力は弱いかなー。展開が散漫な気はちょっとした。

【雑誌】comic天魔 6月号 茜新社 B5平

 個々の作品は悪くないし勢いは感じるんだけど、雑誌全体で見ると個人的にはあんまり感心しない。というのは同系統の作品が並び過ぎてて遊びとなる部分がないように思えちゃうから。わりとスタンダードな美少女系で実用向けな作品が延々と続いていてしかも分厚いもんだから、読んでて飽きてくる。ところどころでショートギャグとか記事モノとかがあれば息がつけるんだけど、そういうのがないからずーっと同じような感じで、読んでて正直いって飽きる。なんというかマグロのにぎりしか回ってない回転寿司屋みたいな印象。皿ごとに中トロとか赤身とか程度の差はあるものの基本的には同系統。表紙がうるし原智志だし手っ取り早く使えるんで売れるのかもしれないけど、個人的にはもうちょっとなんか変化球もまじえてほしいところ。

 で、掲載作品の中ではゆきやなぎ「共同レポート」が実用面で良かった。男子二人の家で宿題の共同レポートをやることになった学級委員長の女子が、たまっちゃっててレポートなんかできんよという男子たちの求めに、しぶしぶながらもHの相手をしてしまう……というお話。委員長さんが終始恥じらいながらもHな気分に流され照っちゃう様子がエロっちくてよろしい。あと古典的なんだけど「はーい、お口がお留守ですよー」というパターンは好きなんだよねー。ゆきやなぎの滑らかな質感の絵もわりと好み。ひぢりれい「UK UNMORAL KIDs −SIDE A−」。すでに何度か掲載されている巨根少年とそれを弄ぶ同級生女子のエピソードに、担任の女教師さんもからむ。ひぢりれいはやっぱりすげー絵がうまいなあ。最近はやるだけ度が強まっちゃってるのが惜しいところではあるけれども。いい加減、単行本も出てほしい。


5/12(月)……悲歌死亡

▼寝坊したー。

斎藤さん(5/12)石井さん(5/7)が踏台昇降を始めてる……。もしかしてブームの予感? ところで有酸素運動するときはお腹空かした状態でやったほうがいいそうです。満腹状態だとまず血中の脂肪から燃焼されるので、なかなか皮下脂肪までは燃えてくれないとのこと。……なんかここ数ヶ月ですっかりダイエット知識が豊富になりました。最近はそういうの、本買わなくても全部ネットで仕込めるからいいです。わりと参考にしたのが10秒ダイエットってところ。あと「あるある大辞典」の有酸素運動の回

【雑誌】コミックビーム 6月号 エンターブレイン B5平

 すごいなあ。初っぱなから「皆殺しのマリア」→「青 オールー」→「武侠さるかに合戦」とイカれた漫画が並んでいる。しかも今号には仲能健児、いましろたかしの読切まで。

 で、まずは作:TKD+画:竹谷州史「皆殺しのマリア」。今回はカラーで女性陣が色っぽいなあと。あと礼司がプロデュースでからみ出して、いろいろマリア周辺が大きく動いていきそうで今後の展開も楽しみ。羽生生純「青 オールー」。ヤクザたちの差し向ける新たなヒットマンが登場。外見はタダのオバさん。これから人を殺すっていうのにゴーヤチャンプルー作り出したかと思ったら、同じ包丁で……。オバさんノリという日常風味がそのまま殺人という非日常に溶け込んでいる。これは怖い。吉田戦車「武侠さるかに合戦」。ハードボイルドな展開とキャラクター造形とのミスマッチが絶妙。素晴らしい。あと栗の親分の裸体にまた爆笑させられてしまった。いやー、この作品絶好調だと思いますよ。

 森薫「エマ」。あたーらしいー職場でー、あたーらしいーメイド服〜。下着も裸も描かないで、着替えシーンに1ページ。本当に好きなんだなあ、と思います。志村貴子「放浪息子」。高槻さん受難。ニ鳥くんも含めて「女の子」は繊細であります。いやーみんな可愛くて心洗われるなあ。どこに向かうともなく話が進んでいるんだけど、見ているだけでとにかく楽しい。福島聡「少年少女」はタッチをまたちょっと違った感じに。でも今回のも趣あっていいねえ。全国的にむちゃくちゃ容赦なく雪が降り続く日が続くようになってしまい、街とかも壊滅状態な日本。そんな中、とある3人の少年少女が雪の中、避難先から自分たちの元住んでいた街まで飛び出していくという冒険物語。ちょっぴりファンタジーっぽい感じがするところが良いです。

 仲能健児「壺の中」。ああ、これすごく好きだ。毎晩街をうろうろしては、ゴミバケツの中に入る行為にふけっていた男・カメキチが、ある日新聞で見た大金持ち所有の大きな壺に魅せられてしまう。そしてその家に忍び込み壺の中に潜る。そこで出会った大金持ちの奥様。彼女はカメキチを一目見たときから「彼をいぢめたい」という欲求を持ち、カメキチと奥様の秘密の関係が構築されていくのであった……。なんかこう描くとものすごくお耽美で変態チックなお話のように思えるかもしれないが、変態チックではあれどお耽美ではない。カメキチの姿はユーモラス極まりなく、お話のほうもひたすらマイペース。なんかとてもまったりしてて、むちゃくちゃ気持ちいい! 壺の中でてんぷら揚げて遊んでいるとか、そういう細かな部分にも味がある。この人は本当にヘンな漫画を描くなあ。好きだ〜。いましろたかし「ロマンティック盆堀課長」は、「連載再開までの肩慣らし読みきり」と書いてあるけどまさにそんな感じ。堅物ゆえキャバクラ遊びのなじまない、ダンディ盆堀課長の日常。しかしその心の底には男のロマンが。カッコイイようなそうでもないような。

 で、次号は金平守人「カネヒラデスカ?」と須藤真澄「おさんぽ大王」と、ビームにはなんとなく欠かせないような気がする両作品が共に最終回。とくに「カネヒラデスカ?」は今月号からすでに何やら仕掛けてきてますが……。あとそういえば作:ラスト☆パス+画:やまだないと「夕陽の落ちるころ」は連載休止とのこと。

【雑誌】コミックバーズ 6月号 幻冬舎コミックス B5平

 杉山敏「TRUE LOVER ONE」。第3回コミックバーズ新人漫画賞優秀賞受賞作。とある平凡な男がある日いきなり異次元空間に閉じ込められて、キメラみたいな奇怪な存在「ギバー」に命を賭けた究極の選択をさせられる。異常な閉鎖空間の中で繰り広げられる不可解な状況を、理詰めで解きほぐしていくというお話自体はけっこう読ませるし、着想としても悪くない。ただ、絵がちと古すぎるという感は否めない。きくち正太「きりきり亭のぶら雲先生」。最近はぶら雲先生の生い立ちをめぐってお話が動いていて面白い。いつもの「美しい日常」もいいけれど、このところきくち正太は似たような作品が増えたのでさすがにもう食傷気味だしね。

【雑誌】ヤングキング 6/2 No.11 少年画報社 B5中

 小池田マヤ「聖★高校生」。聖とジュンが再会。二人の接し方が不器用すぎて、なんだか思わず泣けてくる展開。たいへんドラマチックだと思います。吉野ケイイチ「チキンデイズ」が巻頭カラー。平凡な健康優良男児を挟んで三角関係が健全に進行中。ほのぼの楽しくて良い。花見沢Q太郎「ももいろさんご」。今回は珍しく三悟が合コンに出席。で、漁師の娘のわかめさんがそこに出席していると。この娘もかわいいですなー。

【雑誌】ヤングマガジン 5/26 No.24 講談社 B5中

 ちばてつや賞で大賞を受賞して掲載された「赤灯えれじい」は、金はないけど愛はある同棲カップルの物語。男は20歳だがなかなか定職につけずガードマンのアルバイト暮らし。「頼れる男」になれない自分にイライラし続けている。実際に家計を支えちゃってるのは22歳の女のほう。そんな二人はときどき感情を爆発させたりするけれども、結局のところ仲良しこよしだったりするわけで。垢抜けてないけど可愛げのある絵柄は確かにヤンマガテイスト。小細工なしにストレートな作風にはけっこう好感が持てた。

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 5/26 No.24 小学館 B5中

 三宅乱丈「ペット」が盛り上がっている。今回はとくに司の絶望に満ちた微笑みがスゴかった。相変わらずペット同士の人間関係が複雑なんで雑誌読みだけではそこらへんがこんがらがっちゃいがちなんだけど、それでも有無をいわさず読ませる迫力がある。人間関係、感情のゴチャゴチャにからまった様子がなんか巨大な塊として迫ってくるようだ。コージィ城倉「ティーンズブルース」。少女たちがズブズブとホストクラブにハマっていく様子はもう見てらんない、でも目が離せない、というスリルに満ちている。この作品もすごいなー。ところで今、スピリッツでは有名人100人が1本ずつ4コマ漫画を描く「はじめての××100」という企画をやってるんだけど、今回の青木雄二の奴はカチンときた。もう「ナニワ金融道」の自慢はいいよ……。

【雑誌】週刊少年ジャンプ 5/26 No.24 集英社 B5平

 杉本洋平の読切「GRAND SLAM」が掲載。とにかくホームランを打てる選手を目指して中学の3年間、エースの練習台として空振りし続けてきた男が、最後の最後に一発ぶっ放すというお話。ネタとしては単発モノではあるけれど、ためてためて最後に爆発させるという展開はカタルシスがある。わりと特徴のある絵なんでうまくハマれば連載も……といったところ。鈴木央「ウルトラレッド」。閃vs.友の試合は開始早々激しい攻防。アクションがスピード感たっぷりでカッコイイ。

【単行本】「あまえんぼぷりん」 ポン貴花田 ワニマガジン B6 [bk1][Amzn]

 内容的にはわりとごく普通のラブラブHという感じのお話が中心。心憎からず思っていた二人がふとした拍子にスレ違いを解消、Hに至る……という感じ。まあスタンダードっちゃスタンダードなんだけど、個人的にはこの人の絵柄って実用的にわりとしっくりくる。明るいタッチとか滑らかな質感とか。あとお話にちゃんと起承転結が用意されてるので安心感できるってのもあるかな。


5/11(日)……マジモンキーック!

【雑誌】ビッグコミック 5/25 No.10 小学館 B5中

 岡崎二郎「アフターゼロNeo」がスタート。もちろん「アフター0」から連なるSFショートショート連作で、隔号連載となるそうだ。1話めは、インターネットで猛威を奮うウイルスとそれに対するユーザーの動きに、現代の学生の変質に対して昔ながらの研究者が抱く割り切れない思いをからめたショート。うーん、1話めとしては若干食い足りないかな。もう少しテクニカルなアプローチでも良かったような気はする。一般向けとしてはこのくらいのほうが分かりやすくはあるけれども。それから今号では松本零士の画業50周年記念特別読切ってことで「銀河鉄道999」の特別編、「始発駅『運命』」の前編が掲載。「この世で一番悲しく一番辛い駅だ」といわれる銀河鉄道の始発駅「運命」についてのエピソード。とりあえず後編待ち。

【単行本】「Monkey Magic」1巻 アキヨシカズタカ 少年画報社 B6 [bk1][Amzn]

 気になる新鋭の初単行本。愛する原付きのモンキーを、「49cc」であることにこだわったままチューニングして最速を目指す元気少女・ユキの物語。この作品はけっこうオススメ。何よりいいのが「原付きが好きだ!」というストレートな気持ちが、キャラクターの表情からも、作者のお話作りからもストレートに伝わってくること。やっぱり好きなものを楽しんで描いているって感じの作品は、読んでいるほうも楽しい。けっこうマニアック(なのであろう)チューニング話も出てきてそこらへんの詳細は門外漢にはちんぷんかんぷんなんだけど、分からないなら分からないなりに「ああ、なんか面白そうなことやってんだな」ということは伝わる。

 あと「原付き」という制約が、身近でありながらなおかつやりがいがありそうに見える点も物語を魅力的にしていると思う。作画の面は、描線が丸っこくてこなれてて連載開始当初から親しみやすい絵柄だなと思っていたが、最近では線に細かさが出てきてより良くなってきている。明朗快活で元気一杯。バイクアクションも痛快で気持ちがいい。今後についてもすでに「モンキーで120km/h」という大きな目標が設定されてて、そこに一歩一歩近づいていく様子は読みごたえのある話になりそう。楽しみにしてます。

【単行本】「イケてる2人」15巻 佐野タカシ 少年画報社 B6 [bk1][Amzn]

 クリスマス、バレンタインといった時事ネタを折り込みながらこの巻も楽しく明るくちょっとHに展開。コンスタントに面白く読めるし肩凝らないし、あと気持ちのさっぱりした好感の持てるキャラクターが多いのがいい。


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