2003年9月中旬


9/20(土)……剃毛部

▼知り合いの方から「宣伝してねー」といわれたのでしまーす。9月28日(日)に御茶ノ水丸善で鶴田謙二「Forget-me-not」[bk1][Amzn]刊行記念サイン会があるそうです。講談社サイドからの告知はないサイン会らしいです。詳細は鶴田謙二公認ファンサイト「少年科學倶楽部 」の鶴謙ニュース8/28分をどうぞ。

【雑誌】ビッグコミックオリジナル 10/5 No.19 小学館 B5中

 今号の注目は読切作品「岳 みんなの山」。描いている人は石塚真一で、新人コミック大賞出身作家。住所不定、山の中で一人で暮らし、山岳救助をしている変わった男・三歩のちょっと素敵な生き方を描く。脂の抜けた落ち着いた絵柄で、物語運びも着実。派手な作風ではないがしっかり気持ち良く読ませる力量があって好印象。水島新司「あぶさん」。なんかもうダイエーを優勝させちゃってるんですけど……。まあ9月20日現在で3ゲーム差あるけど見きりが早いねえ。これで西武が逆転優勝しちゃったらどうするんだろう。あと西武の松坂大輔のことを「3年連続15勝以上の大エース」とか書いてるけど、松坂の成績って16勝→14勝→15勝→6勝→16勝(2003年9月20日現在)だから、3年連続はやったことないんだよね。まあ大エースであることに異論はありませんが。

【雑誌】花とゆめ 10/5 No.20 白泉社 B5平

 樋口橘「学園アリス」。学園祭編がスタート。ランプの精みたいなコスプレをしたみかんがなかなか可愛い。ちょっとラブコメ風味も出てきたかな。高尾滋「てるてる×少年」。才蔵が自分への好意をあらわにし、「可愛い」といってくれてドキドキ……という状態のしの姫がいいなあ。とてもいい表情描いてます。事態はシリアスになっているけれども、ここしばらくの恋愛描写のキレは抜群。

【単行本】「モーティヴ −原動機−」1巻 一色登希彦 集英社 B6 [bk1][Amzn]

 この作品はけっこうオススメ。バイクを駆る若者を真ん中に置いた、オムニバス形式の青春ストーリー。一色登希彦はヤングサンデーで連載している競馬漫画の「ダービージョッキー」が今のところの代表作だが、画面の中に熱い空気を封じ込める力量には常々感心していた。画面作りとかもうまいし、漫画的な基礎体力の高い人だと思う。で、この作品はとくにいい。バイクと若者という、直球勝負なテーマが作風にうまいことマッチしている。とくに現実と向き合うことに臆病になっていた17歳少年・崎谷則彦と、同じ学校の少女・サクラダさんのエピソードは2本収録されていてどっちもいい。バイクにまたがり熱い夏の日射しにじりじりと背を焼かれながら、彼らが言葉には出せないけど大事なものをつかんでいく姿は印象的。そのほかのエピソードもよく出来てて、いずれもまっすぐ。今どき珍しいくらい正統派な作風の持ち主だと思うし、こういう人は応援したい。

【単行本】「REC」1巻 花見沢Q太郎 小学館 B6 [bk1][Amzn]

 花見沢Q太郎らしい、ラブコメ風味満載なお話。ひょんなことから知り合った平凡なサラリーマンの松丸と、駆け出し声優の恩田赤。一人暮らしで声優を目指して頑張っていた赤だけど、アパートが火事になって焼け出されてしまい、それを不憫に思った松丸に拾われ一緒に住むことに。そんなわけでかわいい声優さんとの同棲ラブラブラーイフ、というオタク的にキャッチーな展開。まあいつもながらにトロリと甘く、ヘロヘロと軽やかないい力加減。声優のお仕事がらみのシーンには若干無理があるかなーと思わないでもないけれども、ラブコメ部分が楽しいのでそれはまあいいかといったところ。アニメ声の彼女。いいねえ。あなたと越えたい以下略。あと前後編読切「銀の街ロマンティック」も収録。

【単行本】「ラバーズ7」1巻 犬上すくね 小学館 B6 [bk1][Amzn]

 なんでもかんでも卓球でカタをつけようとするヤクザのあんちゃん・宗則につかまって、コンビニ店員をやらされることになた森岡くんとなつきさん。この3人を中心に展開するラブストーリーといったところかな。タイトルの「ラバーズ」は卓球のラバーと恋する人のLOVERのダブルミーニングでしょう。女子高生のなつきはかわいいし全体的に楽しげ。ただ、まだ犬上すくねの本領は発揮されてないかな〜という気がする。いまいちお話の進み方がもたついてると思うし、恋愛風味ももう少し欲しい。ノッて描いているときの犬上すくねは、こんなもんじゃないと思うのだ。というわけで今後の盛り上がりに期待といったところ。

【単行本】「UK」 ひぢりれい 茜新社 A5 [Amzn]

 しばらく発売延期されておりましたがようやく。いや〜、この人は絵がうまいよねえ。最近はエロ系の作家さんの作画力についてはずいぶん底上げがされたけれども、その中でもトップクラスだと思う。ペンタッチがとても美しい。とはいえ絵がうまくなり、エロ度が高くなるのと反比例するかのように、ストーリーはなくなってっちゃったなあという印象。お話の中のエロシーンだけ抜き出してきて、そこで終わっちゃうって感じになっちゃってる。今どきのエロ漫画読者にはそっちのほうがいいのかもしらんけど、せっかくこれだけの画力があるんだから、もう少し読ませて欲しいなーと自分としては思っちゃう。まあそれはそれとして、この単行本はひぢりれいとしてはロリ系なヒロインが多め。表題作の「UK」はナヨっちいけどちんぽだけはやたらデッカい少年をいじめている女生徒、そのほかでも胸の平たい少女がズンズンやられております。ちんこもほかの部分に劣らず精密なタッチでしっかり描き込まれており、エロ度は十二分。絵がうまくてエロくてしかもロリっていう本をお求めの方は、迷わず買いでしょう。なお「UK」は「UNMORAL KIDs」の略。

【単行本】「Milk maid」 RaTe コアマガジン A5 [Amzn]

 タイトルどおりのメイドさん漫画。でもRaTeらしく、汁と男根重視な作品に仕上がっている。主人公の実は、代々ご主人様に仕えるメイド一家の長男。そのため男の子なのにメイドをやらされているという不思議な状態。その実が、同じくメイドである姉&妹&母、それからお屋敷のお嬢さまにええように弄ばれるというお話。といっても実くんは巨根&絶倫。そんなメイドライフに幼なじみで同級生の真木も加わってドタバタと日常は展開していく。まるまる1巻使っているにも関わらず、お屋敷の面々はメイドとお嬢さましか描かれないとか、なんだかとっちらばったところもあるものの、明るいしやることも派手だしなかなか楽しい。裸なシーンが多いのでメイドさん好きな人のメイドさん欲がどこまで満たされるのかは不明だけど、ちょいと変わったメイド一家エロコメディとして楽しむ分にはよろしいのではないでしょうか。


9/19(金)……いかん、象だ!

▼昨日書いた生活習慣改善策が見事に失敗。帰宅してメシを食って漫画を読み終わったところで、「メシが消化し終わるまでちと時間があるな〜」とか余裕ぶっこいてる間に寝てしまい、そのまま朝になってしまった。結局のところ本日は踏台昇降をサボるという事態に。最近は「もうこれ以上は体重減らさなくていいや〜」という意識になっているので、だいぶ精神的にゆるんできてて、ここ10日くらいは踏まない日が多かった。というわけでこの土日はいつもの5割増し、アニメ3話分ずつやろうかなと。早く今見てる作品の続きも見たいし。

▼未読物
【単行本】「Milk maid」 RaTe コアマガジン A5 [Amzn]
▼20日売り
【単行本】「UK」 ひぢりれい 茜新社 A5 [Amzn]
▼22日売り
【雑誌】純愛果実 11月号 光彩書房 A5中
【雑誌】ドルフィン 11月号 司書房 B5中

【雑誌】別冊ヤングマガジン 10/1 No.048 講談社 B5中

 前川かずお「キャットアスリートMIKE」前編。もう完全にバカ漫画一直線という感じで素晴らしい。かつては戦隊モノのピンクとして人気を集めた売れないアイドルリナが、なぜかゴールデンタイムに放送されてる生放送キャットファイト番組への出演が決まる。張り切るリナだが、彼女を陥れようという陰謀もなんだか渦巻いて……というところで以下次号。なんか後編はかなり馬鹿馬鹿しい展開になりそう。期待してます。もう一つ読切、阿部寛行「ロックンロール先生」。留年スレスレの不良男子が、リーゼントに皮ジャン姿でいつもギターを奏でている担任の音楽教師から、よく分からない薫陶を受ける青春学園漫画。なんか妙に濃い味付けで、洗練されていないところがヤンマガテイスト。アクが強くて個人的にはちょっと好み。

 押見修造「アバンギャルド夢子」。念願のちんこ拝見にこぎつけて、ちんこ写生三昧な夢子。しかし何か物足りない彼女は、自分がちんこに何を求めていたかを沈思黙考する。チンシモッコー。まあそんなわけでその姿勢が真摯であるほどヘンなお話になってて面白いです。そして次号は最終回。森繁拓真「学園恋獄ゾンビメイト」。今回も面白い。鷹丸くんは本当にモテるのだなあ。学園全体がパニックしている間にも、ちゃんと恋愛要素は色濃く描いているし、お話の展開のさせ方もうまい。弓子のストレートに自分のことしか考えてないキャラクターもいい味。

【雑誌】ウルトラジャンプ 10月号 集英社 B5平

 外薗昌也「琉伽といた夏」が最終回。単行本は全4巻くらいかな。ちょうどいいボリュームで終わったんじゃないかと思う。SF的な設定がうんぬんよりも、個人的には恋愛描写が好きだった。結局最後まで愛の物語だったし。毬木弓冬の読切「女狐奇譚 〜たたりるこいとうか〜」が掲載。以前掲載されたときもそういえばどっかで見たことある絵だなあと思っていたが、この人ってマイケル原腸→乙一大冬弓なんですな。最近読んでなかったのでパッと名前が出てこなかった。お話としてはとある平凡な男のもとに、ドジっ娘な人間型のお狐さまが祟りにやってきていろいろ失敗するというドタバタコメディ。

【雑誌】月刊サンデーGX 10月号 小学館 B5平

 単行本1巻[bk1][Amzn]が出たばかりの犬上すくね「ラバーズ7」は、恋愛色が強まってきてだいぶ調子が出てきたかな。単行本はネット書店に注文入れたんだけどまだ届いてません。イダタツヒコ「美女で野獣」。チャンピオンシップトーナメント編がおしまい。決勝は当然のことながらアカネとリリカとのガチンコ勝負。「ダンサー・イン・ザ・ダーク」といった趣でしょうか。ぶん殴り合う二人の姿がたいへん楽しそう。愛だ。それにしてもこの女の子たちは手足が長い。浅野いにお「素晴らしい世界」は安定している。今回は子供が生まれて1年、どうにも割り切れぬ気持ちを抱えている編集者でありパパである男のお話。苦いお話を、最後はほんのり暖かく締め。浅野いにおは、どこかよそのサブカル系漫画雑誌の編集の人とかも狙っているんじゃないかなーとか推測。

【雑誌】チャンピオンRED 11月号 秋田書店 B5平

 そういえばなんでこの雑誌はこんなに車田色が強いんだろう……。今号はピンナップが車田先生の実物写真だし。白のスーツに紅い薔薇。スゲエぜ。そして漫画のほうでも作:車田正美+画:由利聡で新連載「風魔の小次郎 柳生暗殺帖」がスタート。この作画者の人は、わりと車田御大に絵の感じが近い。とくにチンピラとか女の子の描き方とか。渡辺航「征服ぬいだら♪」。いやー爽快感のある馬鹿漫画ですね。今回のラスト近くの見開きとか、あまりにもおめでたい。作:南条範夫+画:山口貴由「シグルイ」は過去話が続く。剛剣をぶん回す姿はカッコイイ。でも過去話よりも、まずは御前試合のほうを1試合フルに見せてほしいなあという気はする。じっくり描く覚悟なのだろうけれども、個人的には最初の3回くらいはもっと本筋のエピソードで畳みかけたほうがいいような気はするんだけよね。

【雑誌】まんがくらぶオリジナル 11月号 竹書房 B5中

 最近は平岩功次「私立カルメン学園2の1組」がわりといいんじゃないかと。ふつうに学園モノなんだけど、登場キャラたちのあっけらかんとしたバカっぷりがなかなか楽しい。中島沙帆子「電脳やおい少女」。この娘さんは自分がやおいだということを、常日頃から意識しすぎなのではないかなーとちょっと思った。オタクでもなんでもそうだけど、この程度ならワンオブゼムに過ぎないと思いますよ。

【雑誌】ビッグコミックスペリオール 10/3 No.20 小学館 B5中

 もりやまつるの、凄い顔をした和尚による笑って笑って世の中円満漫画「笑う門には福来たる」が掲載。どうもときどき掲載されるシリーズ連載になるみたいですな。それにしてもこの人はインパクトのある顔を描くなあ。暑苦しいけど重要なことです。

【雑誌】コミックバンチ 10/3 No.42 新潮社 B5中

 作:北芝健+画:渡辺保裕「内閣権力犯罪強制取締官 財前丈太郎」。タイトルが長くて入力するのがたいへん面倒くさい。それはともかく、今回は財前が総理の愛人をファックしてて「総理〜(ソーリー)」とか「事情聴取が情事聴取になっちゃって!」とかいう下らないシャレがなんかツボにハマッた。坂本タクマ「屈辱er大河原上」。なぜか大河原上とツボ師が漫才コンビを組んでバカウケ。これが大河原さんの安定した収入源となれば良いのだが、続けると屈辱が鬱積しそうなのが心配。

【雑誌】YOU YOUNG YOU コーラス大増刊(YOU 10月25日増刊) 集英社 B5平

 集英社女性誌が3誌合同編集した大増刊。といっても実は人気作家の旧作が大半を占める本だったりするんだけど。いちおうこの雑誌のメイン企画は、新人賞を読者投票で決める「集英社女性漫画誌新人グランプリ」。なのだけどエントリー作品は5本のみの掲載で、1本めが始まるのが618ページ中の457ページめ。あんまり大きな扱いという感じではない。そこまでのページは審査員をつとめる一条ゆかり、岩館真理子、くらもちふさこ、津雲むつみ、深見じゅん、槇村さとる、松苗あけみ、森本梢子の「初めて作品」を掲載。この「初めて作品」ってのは、例えば「初めての本格ミステリー作品」とか「初めてのYOUNG YOUデビュー作品」とか。本当にデビュー作を載せていたのはくらもちふさこくらい。まあそんな感じで、個人的にはあんまりエキサイティングな感じのしない本でした。どうせグランプリを開催するなら、もっと新人作品の本数を増やしてほしかった。例えばスピリッツ増刊の漫戦くらいに。


9/18(木)……げ、ンマーイ小麦

▼ここしばらく生活パターンが乱れまくりで反省した俺は、ちょっとだけ非抜本的改革をしてみようかと思ってみることにした。というわけでアニメダイエットを行う時間を変更。これまでは「仕事から帰宅→踏台→30分くらい置く→メシ→風呂」というコースでやってたんだけど、これだと運動の疲労+満腹感+入浴後のいい感じと、眠気を誘う三つの大きな要因が一気に襲ってきてしまってどうにも眠気に抗しきれない。体重をガンガン減らしていたころはなんだかテンションが高くてこれでも起きていられたのだけど、最近はすっかり油断しているので隙あらば寝る。予期せざる時間に寝てしまうと生活パターンが乱れるもとになるうえ、食事をした後すぐ寝るのは体重を増やすための定番コースらしい。これだとせっかくの運動があんまり意味のないものになってしまいかねない。そこでこれを「帰宅→食事→仕事したり漫画読んだりWeb見たり更新したりいろいろ→運動→30分くらい置く→風呂」というコースに変更してみることを決断。すると見る見る生活習慣が改善され体重も減りました、って1日で分かるわけねーだろー。

 それはさておき、このコースだと「漫画読んだりWeb見たり更新したりいろいろ」のあたりの段階で襲い来る眠気要因が満腹感だけなので、まあ耐えられるレベルに収まる。「運動はお腹が空の状態でやる」という方針を考えると、食った分を消化し終わってから運動は始めたいところ。なんでも人間が食ったものを完全に消化するのに必要な時間は4時間くらいと聞いたことがあるので、この4時間くらいを「漫画読んだりWeb見たり更新したりいろいろ」に当てればかなり生産的に動ける、はず。んでもって風呂入って寝る前に運動すれば、いい具合にくたくたになってぐっすり眠れる、はずだと思った。でもやってみたら、やっぱり「漫画読んだりWeb見たりいろいろ」のあたりでちょっと寝てしまった。俺はもうダメだ。←そこまで真剣に考えているわけではないのだけどいちおう書いてみる。イッツユーモア。ハハハ、オモシロイネー。←面白くない。

▼自室のごみ箱を取り換えた。今までは「午後の紅茶」の段ボールにビニールのごみ袋をかぶせて使っていたのだが、長年使っていたのですっかりボロボロになっていた。何せこれを使い始めたのは今の家に引っ越してきたときのこと。段ボールを見ると午後ティーの製造年月日として1991年の日付が記されていたので、かれこれ10年以上使ったことになる。そのうちもっといいのを買おうとか思いながら、まあいいやとここまで来ていたのだった。で、新しいゴミ箱は、結局また段ボールにしてしまった。いちおう今使っているのよりちょっと大きくて丈夫。段ボールって口の開きが大きいからごみ捨てやすくていいんだよねー。

【雑誌】オースーパージャンプ 10月号 集英社 B5中

 七瀬あゆむがオースーパージャンプ初登場。「BIG乳Sです」という、巨乳ドジっ娘女子アナ4コマ漫画を描いてたりします。なんだか「コッコちゃん」(国友やすゆき)みたいだな……。あと前回から作画が大泉孝之介に交代した「ラーメン人物伝 一杯の多摩市」は2回めが掲載され、池袋・大勝軒が取り上げられている。とても手堅い出来。

【雑誌】モーニング 10/2 No.42 講談社 B5中

 「サイコドクター 楷恭介」(原作:亜樹直)が復活したと思ったら作画者が変わっていた。今度はオキモト・シュウという人が絵を担当。途中で変わるってのはやっぱり違和感があるなあ。うめ「ちゃぶだいケンタ」。今回のエピソードはとても良かった。夏休みが終わったと思ったら、ケンタの親友であるサトチンが転校していた。彼のことをよく知るケンタは、クラスの中でただ一人、その事情を察するが……。ケンタはいろいろある中で、しっかり成長している。男友達らしい思いやりが泣かす。ケンタはいい男になりそうですな。

【雑誌】ヤングサンデー 10/2 No.42 小学館 B5中

 山口かつみ「オーバーレヴ!」に出てくる「紅のブタ」こと戸叶尚って、やっぱりプロ野球オリックスブルーウェーブの戸叶尚がモデルなんだろうなあ。戸叶は首都高レーサーとしてその筋ではけっこう有名らしく、ここの6位の人とかここのAクラス3位の人とかが彼らしいです。

【雑誌】ヤングジャンプ 10/2 No.42 集英社 B5中

 石川優吾「カッパの飼い方」。地味に連載しているけど地味にいい。今回は「私」が、田舎の実家に帰り老いた河童のカータンと再会。子供の河童であるかぁたんとの対比にしみじみしたものが。一色登希彦「モーティヴ−原動機−」は第6話が掲載。この作品のアツさ、青さはとても好き。今回はかつてバイクレースで競い合い、今は道が分かれてしまった二人の物語。ライディングテクニックとはまた異なるレーサーとしての資質についての描写は説得力あり。単行本1巻[bk1][Amzn]は今月19日発売。オススメです。

【雑誌】週刊少年チャンピオン 10/2 No.42 秋田書店 B5平

 立原あゆみの新連載「Ama Boy」がスタート。うーん、なんだかあんまり興味が持てなかった。佐渡川準「無敵看板娘」。なんか今回の扉絵、ちょっときづきあきらっぽいなーとか思った。切り絵っぽいタッチでいつもよりだいぶオシャレ。なんか本編でも美輝がいつもと違う普段着姿だし。内容はいつもどおり元気良くて楽しいんだけどね。馬場民雄「虹色ラーメン」。いつもながら榊太陽は非常識でいいね。あと前回出てきた鼻のデカい人は、やっぱり「ご馳走さま!」のあの人だったんですな。瀬口たかひろ「恋愛出世絵巻 えん×むす」はツッコミどころいっぱいのまま最終回。終盤の展開は疾風怒涛でした。

【単行本】「BECK」16巻 ハロルド作石 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 もっともっとBECKの演奏シーンが見たい〜とは思うけれども、こうやって焦らされるのがまたいいんだよね。ファーストCDがあんまり売れなかったBECKだけど、ゆっくりながら、少しずつ前に進んでいる。若いって素晴らしい。何かをつかむべく必死になっている彼らの姿はとても眩しい。それにしてもハロルド作石の漫画は読みやすい。あっという間に1巻分読めてしまうので、「早く次の巻を」という気持ちが湧いてきてしまう。

【単行本】「制服ぬいだら♪」2巻 渡辺航 秋田書店 B6 [bk1][Amzn]

 みんなコレ読んで「らびゅ〜♪」とか言ってるんだろう? 俺も言うぜ! らびゅ〜♪ とにかく頭の軽くなる漫画で素晴らしいと思います。特殊なコスチュームを着用することによって、迫り来る宇宙怪獣から地球を救える宇宙パワーを我がものとする能力を得てしまった女の子・果実みのり。しかし彼女は言語道断なくらい天然ボケな少女で、着替えに30分とかかかってしまうからたいへんだ。彼女がモタモタしているうちに事態はたいへんなことになるけど、かわいいからまあいっかーというわけで非常にぽわぽわとした調子でお話は展開いたします。宇宙怪獣そっちのけでヘンなことばかりやってる回もいっぱいあるし、概して平和な漫画であります。出てくるキャラクターがみんな天然で、すごく楽しい。画面全体に華があるというか、文句なしにおめでたいのも素晴らしい。屈託のなさが清々しい。

【単行本】「からくりサーカス」29巻 藤田和日郎 小学館 新書判 [bk1][Amzn]

 フェイスレス様が「これから2年間、しろがねを襲っちゃうよーん」と宣言したことを受けて、勝は彼女を守るために強くなることを決意。人形使いの里、黒賀村へ修行に出るというのがこの巻の展開。彼に人形繰りの技を伝授するかわいいねーちゃんも3人ほど登場して、華やかほのぼの。勝くんは女にモテる。それはともかくとしてこれまでのギッチギチに詰まった展開から一転、お話はちょっとノンビリしている。お待たせしましたって感じで例のあの人がしろがねの前に姿を現わしたりしてて、物語は着実に動いてはいるけれども2年間の区切りはなんか長すぎるんじゃないかなーと思ったりもしてしまう。そこを間延びさせないためにも、藤田和日郎の演出力に期待したい。

【単行本】「雷句誠短編集 玄米ブレード」 雷句誠 小学館 新書判 [bk1][Amzn]

 「金色のガッシュ!!」を描く前の雷句誠の短編が読める1冊。収録作品は「玄米ブレード」「ユリネ・グレイト」「哀愁戦士 ヒーローババーン」「BIRD MAN」。このころはまだ荒削りではあるけれども、なるほど、ガッシュにつながるだけの光るものは十分感じられる。とくに「哀愁戦士 ヒーローババーン」がいいと思う。なぜだかよく分からないけどヒーローをやっている貧乏な男、人呼んで「ヒーローババーン」の姿を描いた作品。別にこの世の中はヒーローをあまり必要としていないし、ババーン自身は別に強くもなんともないので、貧乏してばかり。アジのヒラキさえ食えない貧窮生活を続けているところに怪獣が出現し、怪獣も同情してしまうほどの弱さを発揮。でもこの弱さのさらけだしっぷりがなかなか良いのですな。魂の叫びって感じで、ギャグなんだけどちょっと泣けたりもする。ここらへんのアツさはまさに雷句誠の本領発揮という感じ。キャラとしてのテイストはガッシュのフォルゴレに近い。「玄米ブレード」も、日本刀でツボの中の病魔だけを切る剣士という設定には若干無理はあると思うけど、全体としては熱血魂あふれる作品に仕上がっている。これがガッシュにつながっていったのだなあというのが納得できる1冊でありました。

 ところでなんで今日の日記タイトルに「小麦」って言葉が入っているかというと、山口かつみの「らじかる好キャンティ」という漫画の主人公二人が玄米と小麦だから。それだけ。ちなみに「ンマーイ」はもちろん「まんが道」でござんすよ。


9/17(水)……マスカーキートン

【雑誌】エース特濃 Vol.4 角川書店 B5平

 う〜ん、そろそろインパクトは薄れてきたかな。もう少し意外性は欲しいような気がいたします。とはいえ、作:筒井康隆+画:ツガノガク「時をかける少女」、玉置勉強「東京赤ずきん」、作:清涼院流水+画:箸井地図「探偵儀式」(原案・脚本:大塚英志)、山名沢湖「でりつま」、田丸浩史「最近のヒロシ2」などいろいろ安定してはいる。祭丘ヒデユキ「富士山頂学園」は相変わらず下品で楽しい。エロ雑誌でないのにこんなにちんこがいっぱい出てくるちんこワールドが繰り広げられるとは。あと、木村ひかげ「読書同盟」はもう少し読みごたえは欲しかったような気はするけど、読書好きの少年少女の気持ち良いドタバタ劇になってて楽しめた。郷田マモラ「色なき風、ふいた」は手堅いとは思うのだけど誌面にはいまいち合ってないような気も……。

【雑誌】ビッグコミック 10/27 増刊号 小学館 B5中

 作:イタバシマサヒロ+画:岩田やすてる「ニッポン元気者列伝」は、「プロジェクトX」調にニッポンの技術者とかを取り上げる作品。内容は手堅いのだが、イタバシマサヒロは「BOYS BE…」の人で、岩田やすてるは「球魂」とか「MAD JAM」の人だよね。なんか凄い取り合わせだなあとか思った。岡崎二郎「アフターゼロNeo」。今回はイルカと人間を巡るお話。自然の不思議をうまいこと折り込んで、お話をまとめる腕前はさすが。星里もちる「パパ!あっちもこっちも」。二人の娘さんの育児にてんやわんやする若夫婦さんを描いたホームコメディ。ビッグコミックは初登場とのこと。絵柄もホームコメディっぽくヌルめにして、ほのぼのやっております。

【雑誌】週刊少年サンデー 10/1 No.42 小学館 B5平

 久米田康治「かってに改蔵」で、世にあふれる「あざとい」モノをテーマにしててなかなか良かった。そういば今週の万乗大智「ふうたろう忍法帖」なんかいいよね。巫女の女の子がよく分かんないけど全裸になったりして。そういえば最近気になっているあざといアイテムといえば書店の手書きPOP。最近はどこの書店もマネするようになってきて、あんまりビョンビョン生えてるもんだからいい加減うざったくなってきた。一生懸命作ってる書店員さんにはたいへん申し訳ないんですが。井上和郎「美鳥の日々」。連載1周年記念センターカラー。今回はセイジと綾瀬さんがラブホに入って、風呂を浴びたり裸で抱き合ったりローションでヌルヌルになったりするお話です。←とあざとい書き方をしてみました。それはまあそれとして、ドタバタラブコメしててトキメキもあってコンスタントに楽しいですよ。

【雑誌】週刊少年マガジン 10/1 No.42 講談社 B5平

 コージィ城倉「おれはキャプテン」。いかにも清々しい青春野球漫画っぽい外見をしていながら、底流に邪なものをそこはかとなく感じさせてくれるコージィ先生が素敵。なんか異様な迫力あるよなー。

【雑誌】コミックメガストア 11月号 コアマガジン B5平

 和六里ハル「発電ぱんだくん!」の2話めが掲載。これからは毎号掲載になるそうです。かわいいけどすぐちんちんが暴発しそうになってしまう少年、ぱんだくんが何かにつけて謎の女性・絹枝さんとやりまくるというお話。今回はぱんだくんのご先祖様も登場して、美少年二重奏。本当にショタなキャラが好きなんだなあ、この人は。鬼ノ仁「ハニィビィ」。この人はちんこを焦らしているシーンの描き方がうまいよねえ。なんか読んでいるほうも辛抱たまらんような気持ちにしてくれる。G kilo-byte「漫研的都市伝説」。キレのあるシャープな描線でなかなか達者。漫研所属のカップルさんのH話。このほか西安が久し振りに登場。古事記王子、猫玄あたりも面白く、相変わらずの充実した誌面。

【雑誌】コットンコミック 11月号 東京三世社 B5中

 前号で渡辺ヒデユキ「SASEMAN」が最終回になって衝撃を受けていた私ですが、今号を見て爆笑。新シリーズとして「SASEMAN」内の変態キャラ(というか全員変態なんですけどね)、キャプテンマスカキを主人公にしたお話が始まった。その第一話のタイトルは「マスカキの恋」。なんか全然恋してね〜。本当にしょうもなくて素晴らしいなあ。最近ギャグにキレが戻ってきている駕籠真太郎。今回の「駅前増殖」も面白かった。漫画のコマが意志を持ち始め、自己増殖しだすというお話。最初は1コマだった漫画がぬるぬる新かしていく様子が面白かった。ハマダユタカ「うさモニ!」は初登場。なんか作風がすごく田中ユタカっぽいけど、こぎれいな絵柄、ピュアなストーリーは、ちょいと野暮っためな作品が多めのこの雑誌の中では目立つ。


9/16(火)……ぼくドラいほん

▼私が最近コンビニ弁当を食わないのは、という唐突な書き出しは【雑記その5】・無題ふぬけ共和国)に反応してのものなのですが、正直なところもう飽きたというのが一番デカいです。というのはウチの実家は昔コンビニやってて、何年にもわたってその売れ残りを大量に食うという生活をしていたから。とくに牛丼はよく食ったメニューで、一時期はもうあの匂いを嗅ぐだけでもうお腹いっぱいって感じで、牛丼屋にも行けなくなってた。ウチがコンビニやめてからはそこんところはずいぶんOKになってて今では牛丼屋にもちょくちょく行くようになったけど。でもそのころから比べるとメニューはずいぶん進歩してるなーというのは感じてて、たまに食うとこれが以前よりもずいぶんうまくなってて驚いたりします。でも弁当はやっぱセブンイレブンのがいいなー。今あんまりコンビニ弁当を食わない理由として、通り道にセブンイレブンがないというのもデカいかも。

【雑誌】近代麻雀 10/15 vol.413 竹書房 B5中

 作:朽葉狂介+画:木村シュウジ「Mahjong King's Fighters 覇王」。今回は満を持して二十年間無敗の男がやってきてしまいましたよ。なんか人相が超凶悪なんですけど。次はアカギが登場だー、というのはウソです。天獅子悦也「むこうぶち」(原案:安藤満)。傀、江崎、劉と格上の3人に囲まれてしまった不憫な証券会社の経営者、乾がボコボコにされる今回。なんかあまりにもかわいそうで思わず笑ってしまった。なんかこの人、すごくいい顔してヤラれてる。いかにも雑魚キャラーって感じが素晴らしい。

【雑誌】ヤングマガジンUppers 10/7 No.19 講談社 B5中

 巻頭でせがわまさき「バジリスク」(作:山田風太郎)の特集が。その中でなぜかいましろたかしがほのぼの4コマ「忍者くん」を描いててちょっと笑ってしまった。作:夢枕獏+画:板垣恵介「餓狼伝」。今回は寸止め空手のマイスターな方がカッコ良かった。どうせ勝つであろうことは前回のヒキからして予想がついていたけど、勝たせ方がカッコいいですな。柳沢きみお「The大市民」。山形先生、「アメリカ的幸せ」を否定し「イタリア的幸せ」を推奨中。ところでこの人ってイタリア行ったことあるのかなー、というのがちょっと気になる。

【雑誌】漫画アクション 9/30 No.37 双葉社 B5中

 もうすぐ休刊だけど今面白いよこの雑誌。まずはこうの史代の読切「夕凪の街」。これは泣けた。昭和30年、原爆投下から10年が過ぎた街で健気に生きる、一人の女性の物語。小さな幸せに後ろめたさを感じる彼女の姿に思わず泣けてくる。丁寧なカケアミを駆使した優しい画風によりしみじみと語られるお話は、ひしひしと胸を打つ。美しいだけに切ないです。これはたぶん単行本化されることはないでしょう。タイミング的に見ても。だから雑誌で読んどいてくださいな。

 さそうあきら「マエストロ」。演奏会を前にして、天道の過去が明らかになり、オーケストラは揺れる。たいへん面白くヒキが強いだけに雑誌があと2号しか出ないのがすごくもどかしい。わたべ淳「ライジング」。こっちも盛り上がってる。女子ソフトというスポーツとしてはマイナージャンルで、必死に力を振り絞っているモモコの姿がアツい。あとささいなことだが、解説やってる石田さんという女の人がいつもなんか食ってるのが見てて楽しい。チ川ユポの美術モデルをやってる女性のお話「Honorable」は久々の掲載。彼女の心のオアシス的な男性のエピソードが描かれる。これも何度か掲載されたけど、単行本化はないかなあ。艶のある画風と独特のストーリー回しでけっこう気に入ってたのだが。

【雑誌】漫画サンデー 9/30 No.37 実業之日本社 B5中

 画:和気一作+作:倉科遼「女優」。伝説の女優の生涯を描いていくという物語で、今回は2話め。さすがに読ませる。ベタだがストーリー展開にメリハリが利いてていい。あと女優さんの卵さんたちの髪型が、いかにも70年代っぽいのがいですな。

【雑誌】デザート 10月号 講談社 B5平

 普段読んでない雑誌を読んでみるシリーズ。今っぽくはあるんだろうけれどもいまいち自分的には引っかかるところがなくて、なんかつるつるしたガラスを指で引っかいてるみたいな感じだった。漫画の出来としては、岡井ハルコ「本能と染色体」(作:秋山舞子)あたりかな。自分がレズであると自覚してしまった女性が、本当の愛を見つけるまでのストーリーといったところ。特集「生涯を越える恋とH」というテーマ的にもよろしいんじゃないかと。あと印象に残ったのが、流田まさみ「元カレ・元カノ」のヒロインと憧れの先輩が学食でかわす会話。「昼飯カレーか おれもそれ好きだよ」。なんか「そのセリフはありえねー」とか思いました。

【雑誌】ラブマニ 10月号 平和出版 A5平

 今号からリニューアルB5平→A5平に判型変更。

 じょん同助「淫妹エレジー」。独特のストーリー作りがけっこう気になった。「俺はさすらいの妹コレクター。全世界を股にかけ俺だけの”妹”を探し求めている…」というヘンな始まり方をする。この作品世界内では「飼い妹」というモノが存在し、それが玄関先につながれているときは誰が犯しても良いことになっている。こういうヘンなことやってくる人は好きだなあ。そういう意味でタブリス「ビーチでビチビチ」も良かった。海岸で女の子がおしっこをしていたところ、そこには砂で埋められた男が。砂山の中からちんこだけがにょきっと飛び出した状態で行われるSEXの様子はなんだか異様。こういう絵づらは楽しい。駕籠真太郎「忍法秘話」。なんか最近また再びギャグのキレが戻りつつあるような。今回は気配を消すために毛を操る術を会得した忍者の物語。どんどんネタを転がしてって、思わぬところまでお話を持っていく呼吸がお見事。加賀美ふみを「いっしょにいたいね。」は、幼なじみ先輩後輩カップルのラブラブHを描く。相変わらず可愛くて微笑ましい。

【単行本】「難波鉦異本」1巻 もりもと崇 少年画報社 A5 [bk1][Amzn]

 人に勧められて読んでみたんだけど、これはなかなか面白いっすねえ。時代劇漫画誌「斬鬼」で連載中の作品で、タイトルは「なにわどらいほん」と読む。大阪の遊郭で、したたかに生きている遊女・和泉と、その付き人である禿(かむろ)の少女・ささらの生活を描いていくお話。表もあれば裏もある、和泉の性格描写がお見事だし、ふとした折りに見せる艶のある表情もいい。ネタの調理の仕方もうまいし。一見守銭奴のようでもある和泉が、ささらのことを思って遊郭で生きていくために大切なことを教え込んでいく姿に、さりげないけど暖かい人情味があって気持ちよく読めた。これが初単行本ですか? それにしちゃあ気が利いてるしずいぶんうまい。絵のほうも何やら風格があるし。


9/15(月)……サラダイム・シフト

【単行本】「サムライダー」1巻 すぎむらしんいち 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 あの「サムライダー」が帰ってきた!! 前作のあらすじは本田健の植民地あたりを参照のこと。それと比べると今回は、ずいぶん内容がシリアスになっている。サムライダーははるかに凶悪になっていて、バイクにまたがり刀を振るってばっさばっさとヤンキーたちをぶった切りまくり。なんだかすごく、バイオレンスアクション映画っぽさが増している。これそのまま実写映画にしたらかっこいいんじゃないすかねえ。CG使っても映えそうだし乳のデカい女の子も出てくるし。雑誌ではいまいち固有名詞とかがつかみづらく、ちと読みにくいかなと感じていたんだけど、単行本でまとめて読むとやっぱりかっこいい。

【単行本】「全日本妹選手権!!」5巻 堂高しげる 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 ギャグ漫画としてちゃんと面白いと思います。今回は漫研シリウスの描いた漫画ネタが良かったな。執拗な繰り返しダジャレギャグのあたりとか。扱っているネタがオタク系の香ばしいジャンルに属してはいるけど、その実わりとスタンダードなギャグ漫画なんじゃないかと。腐女子や男オタクがらみのネタについては多分に誇張や思い込み、偏見はあるかもしれないし、以前ネットで論争とかも巻き起こっていたようだけれども、まあギャグ漫画で誇張するのって当たり前の手法だしねえ。逆に事実を正確にとらえて、関係者の感情を逆撫でしないように注意深くやっても、ギャグとしては面白くならんだろうし。個人的には適度にやりすぎ感はあるけれども、本当に許されないほどやりすぎってわけでもない、微妙なバランスは外してない作品だなーと思う。あ、ところで最近はエロゲーやエロ漫画のほうで、ずいぶん姉モノが増えてたりしますな。妹の次は姉だ、という単純な発想は嫌いじゃないです。


9/14(日)……竜頭ソックス

伊勢炭焼水こんろ大(アミ、敷板付) ▼先日購入した水こんろで炭火焼きをし、食ったり飲んだりしてました。室内でやる場合は、脂っ気の多い肉や魚については、いっぺんに焼く量を少なめにしておいたほうがいいなと学習。

▼まあそんなこんなでいろいろありまして、本日はエロ漫画単行本2冊のみです。

【単行本】「lose」1巻 大井はに丸 ヒット出版社 A5 [Amzn]

 阿ウンで連載中の学校内エロエロゲーム漫画。学校の中に下着を履いていない女子が10人。ゲームの参加者は参加料を支払ってパンツの主の名前を答え、正解だったらその女の子を卒業まで自由にできる。逆に女の子のほうは3日間誰にも気づかれなければ300万円の賞金がもらえるという仕組み。まあそんなわけで、男たちはパンツを履いていない女子を探し回り、その後に濃厚なHが繰り広げられるというお話であります。正直なところ、ゲームのシステムとしてはいろいろ穴もありそうだなあと思う。でも大井はに丸の瑞々しくて肉感的な絵は十分にエロいので、「それは置いといて……」という気分で読んでいける。個人的には第1話に出てくる普通っぽい女の子の仲富さんと、2話のショートカット巨乳娘さんが良かった。

【単行本】「精装追男姐」 師走の翁 ヒット出版社 A5 [Amzn]

 師走の翁は本当にエンターテイナーだなあ。この作品は、女の子と見間違うようなナヨっちい美少年のリュー君が、ロリ顔だけど超淫乱なメグ、情の厚いサディストのマリ、頭はいいけど凶悪な晶という3人娘のイジメに遭っているところからスタート。その3人組にいじりまわされているうちに、リュー君のちんこがもげる。とれたちんこは身体からは離れているものの感覚的にはつながっており、そのちんこから得られる快感は切断面を密着させた人物にも伝わるのでありました。それを利用してリュー君の高性能ちんこを装備した3人娘が暴れまくり、リュー君が突如としてもたらされる快感にのたうつのが序盤の展開。そして後半はちんこを巡って攻守がいろいろ逆転。驚愕のラストになだれ込むという具合。

 まあラストについてはもしかすると賛否が分かれるかもしれませーん。でもまあ序盤からネタは振られているし計算どおりなんでしょう。それから途中の展開がなんといっても素晴らしい。身体から離れてはいるけど感覚のつながっている生ちんこというアイテムを利用した縦横無尽なセックス技は、ぶっ飛んでいるうえエロいし面白い。ギャグもうまいこと利いているし、この人はいろいろな面でいいセンスしてるよねえ。最初っから最後まで読む人を楽しませる工夫が凝らされてて、すごく充実している。サービス精神満点。この人のエロ漫画は売れて当然っつー気がします。


9/13(土)……頭取と踊り

▼たまには早めに更新しまっせー。でも14日の日記の更新は遅れると思います。最近生活パターンが不安定、というか一定のパターンがないので、更新時刻がムチャクチャになっております。

【雑誌】ビジネスジャンプ 10/1 No.20 集英社 B5中

 あの男が帰ってきた! というわけで作:周良貨+画:能田茂「頭取野崎修平」がスタート。つっても取締役編が終わったのは先週だけど。なんか野崎さんが、以前にも増して島社長っぽくなっているような気が。でもまあ銀行の場合、あんなふうにとんとん拍子で行かれると世間的なウケは悪いと思うので、今回もだいぶ苦労しそうな感じではあります。尾玉なみえ「アイドル地獄変」。なんかどんどんアイドルとかけ離れていってるけど、今回すごく面白かった。ひろ子はもうパンダですよパンダ。動物園のパンダさんを発情させるために、誘惑係として大活躍ですよ。もうずーっとパンダの着ぐるみかぶって、ホント何やってんだか……という状態。イカれてていいなあ。

【雑誌】ヤングマガジン 9/29 No.42 講談社 B5中

 安野モヨコ「花とみつばち」の番外編48ページが掲載。本編が終了し、彼女と別れて1年半後、小松は町で一人の女性に出会って一目惚れ。ところがそれはなんと、元カノの太田だったのでした……というところからまた二人のストーリーが語られていく。なんかいろいろなことがあったけど、小松がやけにいい男(外見ではなく精神的に)になっていて「ウホッ」とか思った。それにしても安野モヨコはやっぱり話作りも見せ方もうまい。大したもんです。

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 9/29 No.42 小学館 B5中

 柏木ハルコ「鬼虫」。なるほどこういう展開になるのか。「花園メリーゴーランド」で、外界と隔たれた土地での土着的な性風俗を描いた柏木ハルコだけど、今度はそれをさらに突き詰めていく感じになるかもしれない。今回もしっかり力が入ってて読ませる。玉井雪雄「オメガトライブ」は、一歩一歩着実にストーリーを進めていっている感じで、こちらも良い。イワシタシゲユキ「バドフライ」。なんかだんだん面白くなってきているような。美少女役の鈴森先輩がなかなかいい味。窪之内英策「ショコラ」は最終回。きれいに終わったけど、やっぱり中断期間があったのが惜しまれるところ。あそこで気持ちが切れちゃってた読者も多いのでは。

【雑誌】週刊少年ジャンプ 9/29 No.42 集英社 B5平

 作:長谷川尚代+画:藤野耕平で新連載、「サラブレッドと呼ばないで」がスタート。柔道のオリンピック銀メダリストの父、銅メダリストの母を持つ少年・真木大成が主人公。オリンピック前は金メダルは当然と期待された父母が、銅と銀に終わって味わった失意を目にしていた彼は、柔道はやらないまま中学生になった。しかしそんな彼に入学早々事件が起こる……ってな感じで始まる少年柔道漫画。スッキリ整った好感度の高い絵柄で、お話作りも素直で健全。個人的にはこういう曲がったところのない作風は好きだし、けっこう楽しめた。2話め以降も頑張っていただきたい。

【雑誌】別冊マーガレット 10月号 集英社 B5平

 中原アヤ「ラブ★コン」。まったく問題なく面白い。いずれくっつくしかない二人であることは間違いないが、その気持ちの揺らし方が面白いし楽しい。河原和音「高校デビュー」。2回めも良かった。今回はコメディ風味もしっかり利いてるし、初っぱなから安定感抜群。安定しているといえばいくえみ綾「かの人や月」もこれまたいつもどおりにうまい。テンポがいいよね。木村文「問題のない私たち」(原作:牛田麻希)は今回で最終回。ラストはリストカット少女である翠の内面を描いて締めくくり。まあ救いのある締めくくりで良かったけど、序盤がたいへんいやったらしいお話だっただけに、もう少し手応えのある終わらせ方にしても良かったかなーという気はする。新人デビュー枠、草野柵「理由」は、ささいなことで喧嘩しちゃったカップルが、ちょっとしたきっかけで仲直りというお話。まだ洗練されてはいないけど初々しい内容はけっこう良かった。

【雑誌】comic天魔 10月号 茜新社 B5平

 いつもながら、どの作品もハードにエロやってて作画水準も高め。ただこれもいつものとおり、誰かがとくにというふうに、目立つ人はあまりいない印象。その中では、やっぱり巻頭の水無月十三「着るだけで勃起」かな。たいへんストレートなタイトルで、かわいい少年が女の子と服装交換。そのまま興奮してH……というお話を描いている。まあエロ漫画ではよく見るタイプのお話だけど、達者な作画が生きてて男子女子ともに可愛くエロもしっかり。

【単行本】「ライジング」1巻 わたべ淳 双葉社 B6 [bk1][Amzn]

 アツくていいなあこの漫画。女子社会人ソフトボールリーグを舞台に、二部のチームから移籍してきた投手・岡田モモコが奮闘するというお話。女子リーグ、そしてソフトボールということで普段はあまり目にすることのなマイナーカテゴリではあるんだけど、これがたいへん白熱している。プレー自体は地味っちゃ地味。驚異的なスラッガーや魔球が出てくるわけではない。でもその分、練習や紅白戦、実戦などの一つ一つのプレー描写がしっかりしてて見ごたえあり。個人的にこの作品で見てて楽しいのは、投手のピッチングフォーム。野球とはまた違った腕のしなりとか、ボールの出どころがかっこいいなあと思う。ムチがしなるようなフィニッシュの姿に惹かれる。

 それはともかくとして、今どき珍しいくらいにオーソドックスなスポ根モノという感じがする。少年誌でやるにはマイナーっぽすぎるかもしれないけれども、青年誌ならがこのくらいの現実味があったほうがいいかもしれない。二部リーグのチームが不況により解散して移籍……というあたりはいかにもありそうだし。ただちょっと残念なのは、雑誌では連載前にシリーズ掲載されていた二部リーグ編が収録されていない点。続巻で収録されるといいんだけど。


9/12(金)……樹海で十戒を十回述懐

【雑誌】コミックビーム 10月号 エンターブレイン B5平

 表紙は吉田戦車「武侠さるかに合戦」。毎回すごく面白いと思う。今回はSARUとの決戦が本格化。臼と杵の持ち技も炸裂。かっこよさとマヌケさの中間をすごくいい具合に驀進していると思う。合戦の最中にカニ弟がもち米を炊いてたりする、どこか呑気なところが素敵だ。巻頭カラーは竹本泉「よみきり♥もの」。今回はやたら風呂好きな女の子のエピソード。そういえばいますな、やたら長時間風呂入る人って。私はあっという間に出てしまうタイプです。志村貴子「放浪息子」は一波乱。お姉ちゃんの同級生男子の勘違いがきっかけで、二鳥くんにピンチが。うろたえている二鳥くんもかわいいなあ。

 森薫「エマ」はウィリアムぼっちゃんの今を突撃取材。貴族としてのつとめにいそしむも、脳裏に浮かぶはエマの面影。1ページぶちぬきカットが胸にドキューンときます。安永知澄「やさしいからだ」。今回は同じクラスの円くんの坊主頭の見事さに惹かれてやまない女の子、岬はるかさんの物語。「これって恋なのかしら? 違うのかしら」という気持ちがなんかすごく丁寧に描かれていて良かったと思う。切なくもあるしユーモラスな感じもするし。微妙なさじ加減で読ませます。あと今号には谷弘兒「夢の記憶」も載ってます。作者コメントによると谷弘兒は最近連載小説の挿絵を描いてるらしいけど、なんて小説なんじゃろう。

【雑誌】コミックバーズ 10月号 幻冬舎コミックス B5平

 巻頭カラーは南京ぐれ子「あかてん☆ヒーロー!」。なんかすごくドタバタしてておもしろいと思う。女の子もかわいいし、適度にサービスしてるし。ゴハ「ワンダバスタイル」(原作:六月十三)。アニメのほうは見てないけど漫画版のほうはなかなかいい感じで進行しているように思われる。九十九の初恋の人のエピソードなんかも明かされ、ちょっと切ない雰囲気。山口ちろ「訳あり小梅ちゃん」。今回は「わらび奇譚」ではなく独立した読切。小梅ちゃんという名の少女が焼いたイモムシ型のパンが命を持ってしまう。かわいい絵にちょっぴりブラックな隠し味。この人はわりとコンスタントに面白い。

【雑誌】ヤングアニマル 9/26 No.18 白泉社 B5中

 技来静也「拳闘暗黒伝セスタス」が連載再開。今号から第IX章がスタート。拳奴としてだいぶ成長しているセスタスの様子が描かれ、彼に対する刺客っぽい男も登場。森恒二「ホーリーランド」では、ユウが不調期を抜け、新たな感覚を会得しようとしている。セスタスと戦わせてみたい。克・亜樹「ふたりエッチ」。受付の巨乳嬢の美咲ちゃんの正面からのカットを見ると、あまりにも胸が浮いててちょっと笑ってしまう。

【雑誌】ホラーM 10月号 ぶんか社 A5平

 普段読んでない本を読んでみようシリーズの一環として書店で雑誌をパラパラ眺めていて、虐待がどうのこうのという本があってそれにしようかと思ったが、なんかくさくさした気分になりそうだとか思って隣にあった「異常恋愛」とかいうタイトルの本を手に取る。そうしたら実はホラーMだった。だって背表紙がこんななんだもん。「ホラーM」というロゴにはアオリ文句がかぶさっててMの字が見えないので、普通は「異常恋愛」という本と勘違いするだろうし、製作サイドもそれを狙ってるんだと思う。ちなみに「異常恋愛」は特集のテーマ。

 まあそれはそれとして読んでみました。マンガマニア的には三家本礼「ゾンビ屋れい子」が載っている本というイメージが強いのかな? 「ゾンビ屋れい子」は未読なんで分からないところはあったけど、なんか女性を監禁して汚物を喰わそうとするサド女とか出てきててけっこう面白かった。あと上品な絵柄の池田さとみ「辻占売」は丁寧な作りで好感度が高いし、犬木加奈子「「シュヴリエルの振り子」も皮肉が利いた作風で楽しめた。西川淳「FLY とんでもテレポートガールユミ」は、みずみずしい絵柄でドタバタ楽しい雰囲気。全般に読みやすそうな作品が揃ってるし、バラエティにも富んでるしけっこういいんじゃないすかね。普段読んでなくても、わりとスラスラ読んでいけるタイプの雑誌。

【単行本】「樹海少年ZOO1」11巻 作:ピエール瀧+画:漫$画太郎 秋田書店 新書判 [bk1][Amzn]

 ぶっちぎり最終巻。ここまでまあいろいろあって、最後はウラズカイバルで修行に入った獣一と犬。そこで彼らを待っていたのは……。この作品、途中で1回、伝説的にものすごいぶん投げ方をしているのだが、さらにラストでもう1回放り投げた。何をやっているかというと……いやー書けません書けません。これだけやってくれるともう立派というほかない。それにしても今回の表紙のべらぼうなサイバー感はなんなんだ一体……。

【単行本】「無敵看板娘」5巻 佐渡川準 秋田書店 新書判 [bk1][Amzn]

 もうすっかり安定してますなあ。元気な女の子が暴れまくるドタバタギャグとして、ごくスタンダードに楽しい。5巻までやっててしかもかわいい女の子が主人公だというのに、恋愛要素をまったく持ち出してこないというのは今どき珍しい。そういうあたり、独特のサバサバした読後感につながってるのかもしらんです。

【単行本】「鼻兎」3巻 小林賢太郎 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 なんか最近思ったんだけど、自分ってけっこうかわいいもの好きなのではあるまいか。鼻兎はすごく好き。造形も面白いし、シュールな展開もいい。なんか鼻兎の挙動を見てるだけでしみじみ楽しいなー。あと、鼻兎がお母さんを亡くした女の子を拾ってきて、親子として暮らすあたりのエピソードはちょっと切なくてこちらはこちらで良かった。


9/11(木)……蛮族さん

▼最近肉が落ちてきたせいか、歩いていると背嚢内の本の角がゴツゴツ腰骨に当たって痛い。2002年12月15日の日記で書いたTUMIのstyle 2682という製品はたしかにたいへん丈夫で、ハードな使用にも関わらずまったくこわれる気配もなく頑張ってくれているのだが、底の部分に型がなくて本を入れるとゴツゴツしてしまうのが難点。今後はかばんの底にラバーシートを敷くなど、ちょっと小細工してみたい。なお同型のかばんを買えるネットショップがないかなと見てみたら、Weというショップが引っかかった。俺の購入価格より1万円くらい安くて悔しかった。

▼未読物
【単行本】「樹海少年ZOO1」9巻 作:ピエール瀧+画:漫$画太郎 秋田書店 新書判 [bk1][Amzn]
【単行本】「無敵看板娘」5巻 佐渡川準 秋田書店 新書判 [bk1][Amzn]
【単行本】「サムライダー」1巻 すぎむらしんいち 講談社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「全日本妹選手権!!」5巻 堂高しげる 講談社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「鼻兎」3巻 小林賢太郎 講談社 B6 [bk1][Amzn]
▼13日売り
【単行本】「lose」1巻 大井はに丸 ヒット出版社 A5 [Amzn]
【単行本】「精装追男姐」 師走の翁 ヒット出版社 A5 [Amzn]

【雑誌】コミックバンチ 9/26 No.41 新潮社 B5中

 「プルンギル」とか「ワイルドリーガー」とかが終わっちゃってからいまいち面白くないかなーという感じ。今楽しみなのは坂本タクマ「屈辱er大河原上」、日高建男「満腹ボクサー徳川。」あたり。「山下たろ〜くん」もなんだかんだ手堅い。

【雑誌】モーニング 9/25 No.41 講談社 B5中

 山本おさむの新連載「Hey!!ブルースマン」が始まった。マイナーながらも地道に音楽活動を続けてきたブルースバンドが解散を表明。その最後を飾るため、全国の小さなライブハウスをめぐる3か月のツアーに出かけるというお話。年輪を重ねたブルースマンたちの熱い叫びのこもった連載。山本おさむといえば浪花節的泣かせ漫画の名手。この作品もちと演出過剰気味ではあるものの、初っぱなからテンションが高く一気に盛り上げてきている。なおこの作品はあくまでフィクションだが、実在するブルースバンド「ブルースファイルNo.1」をモデルにしており、作中に出てくる主題歌のCDもすでに出ているとか。また連載開始を記念した特別ライブのおしらせも掲載されている。

 菅原雅雪「暁星記」。今度はグワイヒワか。やっぱり菅原雅雪は「指輪物語」好きのようだ。そういえば「ロウエル」というキャラクターも出てくるのだが、これはトールキンのフルネーム「ジョン・ロナウド・ロウエル・トールキン」からとられているのだろう。こういう大きな虚構を呈示する作品の場合、外部作品のイメージは入り込まないほうがいいような気はしないでもない。そういう固有名詞が出てきたときに「えーと、これはアレだったよな」という、作品とは直接関係ない思考を差し挟んでしまうので。国友やすゆき「コッコちゃん」は最終回。いつも思うことだが、国友やすゆきの全単行本を持っている人っているのだろうか。

【雑誌】ヤングサンデー 9/25 No.41 小学館 B5中

 北崎拓「なんてっ探偵アイドル」。「ドッキドキの新展開!!」と書いてあるけど、パッと見いつもと一緒だなあ。そういえばこの作品ももう長い。新鋭アイドルも出てきたが、それと比べるとトリコロールの皆さんもなんだかずいぶん貫禄ついてきた感じ。

【雑誌】ヤングジャンプ 9/25 No.41 集英社 B5中

 作:和田豊+画:紅林直「虎の意地」後編。時節柄、阪神タイガース漫画なのだが、8月28日の試合のことがもう反映されている。そして10月7日には単行本も緊急出版されるみたい。かなり急ピッチで作った漫画なのだなあ。さんりようこ「B型H系」はヤンジャン本誌初登場。ヤンジャンに合わせてちょっぴり画風も変えて、いつもながら手堅い仕事ぶり。

【雑誌】週刊少年チャンピオン 9/25 No.41 秋田書店 B5平

 能田達規「ORANGE」。今回のアヴァランチ戦も白熱していてすごく面白かった。最後のキメもすこぶるカッコイイ。あと昇格を逃し続けてきたアヴァランチイレブンの姿にも泣ける。アヴァアヴァアヴァアヴァアヴァランチ〜。水島新司「ドカベンプロ野球編」。ダイエーの一回裏の攻撃が開始。「今日の岩鬼は四番だという事を両チームも4万8千の大観衆も誰もが気づいていないのだ」。すごい世界だ……。作:森高夕次+画:松島幸太朗も異様な雰囲気。ショーバンの相手チームをも圧倒する横綱一人相撲。打球を前に飛ばすとか、そういうこといってる場合じゃないぜ。でもショーバン君はこれから背もまた急激に伸びたりしそうだし、今の段階でコントロールを意識して、無理にフォーム変えたりしないほうがいいのかもね。どうせまた後で伸びた身長に合わせて調整せにゃならんのだろうし。

【雑誌】マガジンZ 10月号 講談社 B5平

 普段読んでない雑誌を購入するシリーズ「チャレンジ2003」第2弾。本日はマガジンZ。この雑誌については途中から読んでも読みやすい作品が多かった。とくに巻頭の百瀬武昭「マジカノ」は、主人公モテモテ系マジカル萌え漫画なのでこれまでの内容押さえてなくてもバッチリ。頻出するパンチラを眺めながら気楽に読んでいけた。あと村枝賢一「仮面ライダーSPIRITS」、作:永井豪+画:衣谷遊「AMONデビルマン黙示録」は単行本で買っている組。「AMONデビルマン黙示録」はちょうど単行本収録分直後の新章スタートなのでグッドタイミング。徳光康之「濃爆おたく大統領」も単行本買ってる組だけど、これはまあショートギャグなんでいつ読んでもOKでしょう。ウエダハジメ「Qコちゃん」は単行本買っていようが買っていまいが分かりにくいので、これはこれでいいとして……。あと目立ったところでは作:矢立肇+画:有賀ヒトシ「THEビッグオー」がちょうど最終回だったんだけど、なんか「単行本6巻に続く」とかなってて中途半端な感じだったなあ。あとは「ぽぽたん」の漫画って泉ゆうじろ〜が描いてたのか、とか(「ぽぽたん」自体についてはアニメ見てないしよく知らないんだけどね)。

 というわけでまあいろいろ見どころはあって楽しめました。この雑誌については買っておいたほうがいいかなと思ってはいたんだけど、買わないでいたのは見た目と比して重量があるから。日頃たくさん本を持ち歩いているので、厚くて重くて固い本は気が引けちゃうのです。あとこの雑誌は26日発売なんだけど、その近辺ってIKKIだのアフタヌーンだのエースだの、ほかにも重たい雑誌が多いんだよね。わりと単行本がちゃんと出る雑誌みたいなんで、立ち読みかなんかでチェックしといて、主だった作品については単行本で買えばいいかな〜と安心しちゃうってのもある。でもやっぱり買って読んどかないと、現在その雑誌の持っている空気感みたいなものはつかめないし。継続購入は……うーん、どうしようかな。次号が出たときに考えます。

【雑誌】ペンギンクラブ山賊版 10月号 辰巳出版 B5中

 月野定規が載ってたので購入してみた。「勝利の女神はお熱いのがお好き!?」。体育祭のさなか、ハリキリ女の子がエロエロ少年に流されてトイレでHなことしまくっちゃうというお話。山賊版には初登場ながらすごくマイペースに描いてる。エロのテンションは高いし、ちらほらと配されたギャグもキレがいい。このほかでは緋呂河とも「デビデビ・ホワイト2」後編の肉付きのいい女体の描き方がHでいい。綾乃れな「いっしょにおふろ」は、キャラクターの表情に強弱がついててけっこう楽しい。美人OLさんが手を怪我した同僚の男の家に押しかけて世話を焼いてHに突入〜というお話。らする「日陰の花」のちょいとラフっぽい独特のタッチも気になるところ。あとは巻末同人誌コーナー「同人生活〜skill up〜」で、コミケ時期のアキバ同人ショップの殺人的繁忙がレポートされてたのもけっこう面白かった。この雑誌はえーと通巻173号だから、15年めくらいですか。創刊当時から買ってて最近はごぶさた気味で久し振りに読んだけど、手堅く仕事をしている雑誌だなと思った。老舗ながら頑張っているようで何より。


ページの一番上へ