2003年5月上旬


5/10(土)……笛椅子動画

【雑誌】メガキューブ Volume27 コアマガジン B5平

 巻頭カラー5Pで三浦靖冬が登場。「櫻ノ國ノ旗フツテ」という作品を描いている。昔の日本が舞台で、天狗のお面をしたおじさんに少女がいたづらされるという内容。いつもながらくすんだ色使いがいい雰囲気。巴天舞「月世界」は、初々しい少年少女の学園ラブストーリーなのだけど、主人公の少年が告白した相手の女の子は自分のことを「かぐや姫の89代めの子孫だ」とかいっててちょっとおかしいかも?でもかわいいからいっかーとかいう話。ちょっと絵が月野定規っぽくなってるかな。甘いくすぐりの入ったお話はなかなか楽しいです。メギド仮面「マイナスでいこう!」。マイナスイオンを注入しまっせーというわけで、セールスマンが団地の若奥様に突撃セールスするというエロギャグ漫画。すっきりした絵柄はわりと好みで馬鹿馬鹿しいノリも悪くない。ほしのふうた「ペロペロ亜季ちゃん」。いつも可愛いねえ。今回はちと目の描き方を買えてきたかな。いつもよりどんぐりまなこってな感じになってます。これもまた良し。

【雑誌】MUJIN 6月号 ティーアイネット B5平

 へえ〜世徒ゆうきの単行本「ストリンジエンド」ってもう10版も行ってるんだ……。で、今回巻頭カラーの「ミラーショット」はいきなりハードな学校での輪姦モノ。がっつんがっつんやってます。若いって凄いですね。小暮マリコ「奥様改造計画」。学校の人気者の美人先生のだんなさまが、実は科学部所属のメガネくんで……というお話。メガネくんは実験で作ってしまった薬のせいで先生が彼を好きになってしまったらしいことを苦にしているのだが、先生のほうは彼に誠心誠意尽す。そのアツアツラブラブぶりがなかなかに気持ちいい作品。先生の好き好き光線が発射されまくった表情とかも魅力的。もちろんとれとれぴちぴちなナイスバディもねー。

【単行本】「フェイスガード虜」1巻 おおひたなごう 秋田書店 新書判 [bk1][Amzn]

 トートバッグの中には不思議な道具がいっぱい。そして不思議な道具には夢いっぱい。父親がある日ゲットしてきた不思議なトートバッグの中から出てきた、一生消えないペンで顔にめがねの落書きをされた少年・虜。それを隠すため、同じく不思議なフェイスガードを着用。というわけでまあヘンなアイテムを使う少年によるギャグであります。とはいってもアイテムを使ってやることといえば別に大したことではなくて、日常は淡々と進行。でもその端々に埋め込まれたギャグが、何気なくハイセンスかつシュールで素晴らしい。すごい角度から意表を衝くんだけど、それを小うるさくアッピールするのでなしに当たり前のごとく埋め込んじゃう。ほかの人だったら1ネタで1本くらいギャグ漫画描いちゃうかもしれないようなネタなのに。たいへん贅沢。あと今回は、ヒロイン役の女ちゃんと虜のラブラブっぷりがけっこうスイートだったりするのもたまらない。


5/9(金)……ダウト医療

▼飲み会ラッシュ。でも今日でいちおう打ち止めかなー。それにしても今日は寒かった。帰りの電車で寝過ごしたらすっかり体温が下がっちゃって、しょうがないから珍しくラーメン屋さんに寄ったりした。

【雑誌】ヤングアニマル 5/23 No.10 白泉社 B5中

 重野なおきの短期集中4コマ新連載「のの美捜査中!」がスタート。頭とかはいいらしいんだけど小学生かと思っちゃうくらいに背がちっちゃくてかつドジっ娘な女の子・野々宮のの美が、警察署に配属されていろいろなことをするドタバタコメディ。重野なおきはヤングアニマル初登場なのだが、もう10年くらいいるみたいな感じのなじみっぷり。けっこうこの女の子は可愛いと思いましたよ。たくまる圭「僕らは長く夢をみる 〜めざせ俳句甲子園〜」。なんかたいへん馬鹿馬鹿しく笑えたり、青春っぽいいいお話だったり展開自在。読んでてとても楽しい。部長の句のしょーもなさに思わず笑った。

 克・亜樹「ふたりエッチ」。最近、真に惚れてる巨乳受付嬢がぶいぶいいわせまくり。ここまでストレートに巨乳なキャラはそういえばいなかったような気がするだけになんだかインパクトがある。文月晃「藍より青し」。今回はロリっ娘なちかがメイン。わりといい雰囲気。でも君は捨てられるんだよ……。ていうか最初から相手にされてないんだよ……。見せ損なんだよ……。

【雑誌】コミックバンチ 5/23 No.23 新潮社 B5中

 吉田健二「日本国大統領 桜坂満太郎」(監修:日高義樹)。漫画のほうは米中両大国に挟まれて落日の危機に瀕している日本国を、型破りな東京都知事・桜坂満太郎がどうにかこうにかしていくというお話であるっぽい。とりあえず1回めはけっこうハッタリは利いていたけど面白くなるかどうかは微妙なところかな。しばらく様子を見たい。ただ監修の日高義樹って、バンチ創刊当初に「キミたちは何もわかっとらん!」とかいって経済コラムやってた人だよね。そこが不安。作:山本周五郎+画:木暮峰「蚊帳の中」。今回も色っぽい。和風でしんねりしているのがいちいちエロいなと思う。


5/8(木)……奇抜な歯

【雑誌】キングダム 6月号 少年画報社 B5中

 5月9日の単行本1巻発売[bk1][Amzn]を控えて、アキヨシカズタカ「Monkey Magic」が巻頭カラー。この作品はけっこう気に入っているのでプッシュ。お話の内容としては原付き大好きな元気娘・ユキが、愛車のモンキーを世界最速の原付きにすべく、ガリガリチューンナップに励むという物語。ピチピチとフレッシュで勢いのある絵柄と気合いの入ったバイク描写、それから後味のいい読み口が印象的な作品。ISUTOSHIはキングダム初登場……と思ったら「スラッと女」の新作でした。単行本「スラッと女+α」[bk1]が5月22日に大都社から発売されるのでその宣伝も兼ねてといったところ。キャラの説明とかはしてないので、多分今回初めて読んだ人には何が何だか全然分からんのではないかと。

【雑誌】近代麻雀オリジナル 6月号 竹書房 B5中

 匿名の「覆面作家X」による「漫画麻雀」という連載がスタート。「アシュラ」「デビルマン」「サイボーグ009」をパロディした漫画を描いてて、この覆面作家Xが誰なのかというクイズもやってるんだけど……。正直いって欄外のヒントが分かりやすすぎ。ていうか正直なところ1ページめで覆面作家っていわれた時点で、漫画マニアなら「あの人だな」って見当ついちゃうんじゃないかと(←という説明だけでも分かる人には分かるでしょうな)。それから今号には梶原崇が登場。Uppersで「黒竜の城」を描いていたあの梶原崇。「ゾンビ忍者バクチカ」「超機動下半身国家KIPIGUY」の梶原崇といったほうがなじみのある人もいるかもしれない。今回の「麻雀紳士どさんぴん」は、一見シブい外見の「どさんぴん」と呼ばれる男がマナーの悪い麻雀打ちを正すために雀荘に送り込まれるというお話。なんだけど内容のほうは完全にギャグ。ノリとしては田村信的な感じであります。まあ相変わらずヘンな作品描きますな、この人は。

【雑誌】モーニング 5/22 No.23 講談社 B5中

 今号から始まった月イチ連載の土屋瑞姫「はな椿」は、小さなスナックを亡き母から受け継いだ女の子が、ものすごく匂いに敏感であるという能力を生かして奮闘するというお話。作者はモーニングマグナム増刊で「保険Gメンウキタカ」を描いていた人。元気良さげな作品だけど、「若い身空で飲み屋のママ」というコンセプトと、匂い探偵的な要素のマッチングが1回目はあんまりよくないかなーと思った。どっちもそれで1本描けちゃいそうなネタだけに、両方いっぺんにやるのはちと欲張りすぎかもという印象。まあ回を重ねるうちにそこらへんがなじんでくることを期待。

【雑誌】ヤングサンデー 5/22 No.23 小学館 B5中

 北崎拓「なんてっ探偵アイドル」の裸度が高まっている。新メンバー募集編で個人的にたぶん最有力であろうと思っている天然ボケ娘ちゃんまでまさか巨乳ちゃんであるとは。そして今回は作:七月鏡一+画:藤原芳秀「闇のイージス」でも裸が。まあこれは物語展開的に最初から予定されていたのかもしれないけど、なんか最近のヤングサンデーは、エロやってテコ入れしようって雰囲気をかなりあからさまに感じる。「オーバーレブ!」にまで水着シーンがあるし。うーむヤングサンデー……。

【雑誌】ヤングジャンプ 5/22 No.23 集英社 B5中

 一色登希彦「モーティヴ」第4話が掲載。この人は実力ありますな。神戸の大震災のときにいてもたってもいれれなくなって単身バイクを駆り、被災地でのボランティア活動に身を投じた、脚本家修行中の青年の見たもの、得たものを描いていく。直球勝負でまっすぐに想いのたけを語る作風は、正統派な力を感じさせる。ふなつ一輝「華麗なる食卓」の第2部がスタート。この人は最初のころと比べてずいぶん絵がうまくなったなあという気がする。とくに女の子。パンチラ感高めなのもエンターテインメントしております。

【雑誌】週刊少年チャンピオン 5/22 No.23 秋田書店 B5平

 阿部秀司の新連載「番長連合」が開始。「エリートヤンキー三郎」は不良たちが頭悪いながらも平和にうだうだやってる青春空間的なモノを描いた作品だったが、今回はもしかして番長ケンカ成り上がり物語になるのかな。阿部秀司はモーニングでも次号から月イチ連載を開始するらしい。仕事してますなあ。作:森高夕次+画:松島幸太朗「ショー★バン」。今回は扉ページの「恐怖の”先輩風”が吹き荒れる!?」というアオリ文句に思わず笑ってしまった。本編でも生島弟と、兄から受けたシゴキについて恨み言をブツブツ言いながらキャッチボールしてたりして、ショーバン君の性格の悪さがにじみ出まくり。本当に凄い主人公だ。

 能田達規「ORANGE」。ハイテンションでとても盛り上がっている状況で、これまで暖めておいた美味しいネタが。これは盛り上がる。控え選手まで一体になってチーム一丸で必死に戦う様子はひたすらアツい。いやあ面白いね。泣ける。泣けるといえば八神健「ななか6/17」も。いよいよ次回で最終回。良い締めくくりを期待しております。あと今号では施川ユウキ「がんばれ酢めし疑獄!!」が連載200回ということで2本立て。こういうときにすげーシュールなネタをかましてくるなあ。この人の言語およびネタ選びのセンスは素晴らしいと思う。

【雑誌】FEEL YOUNG 6月号 祥伝社 B5平

 有間しのぶ「モンキー・パトロール」。今回もそこそこお話は動いているが、それよりも最後の1本でのダジャレがヒット。こういう下らないネタは大好きだ。内田春菊「最近、蝶々は…」。うーん怖い。「蝶」の暴走はますます進行。エロチックでデンジャラス。終始緊張感があって迫力のある作品。安野モヨコ「監督不行届」。どうも安野モヨコの監督が不行届だったようで、ちょっと前にダイエットに成功した庵野カントクがまた太り始めたらしい。俺も気をつけねば……。

【雑誌】YOUNG YOU 6月号 集英社 B5平

 羽海野チカ「ハチミツとクローバー」。次回予告とかで猛烈にネタバレしーてーるー。でもまあ普通に読んでりゃモロ分かりなネタだからいいか。なお次号は巻頭カラー40Pで、描き下ろし作品含む小冊子も付属するそうです。榛野なな恵「Papa told me」。うおー、またしてもこの小娘は大それたことをいうておる……。くそー。

【雑誌】コミックPOT 6月号 メディアックス B5平

 花丸木リカのゆるゆるおしゃべり漫画「ひとはだスパイラル」は今回で最終回。なんか夏頃に他社から単行本が出るときに収録されるので、その都合で一区切りなんだとか。コミックPOTでのお仕事はこれからも続く模様。しろみかずひさ「再会」。今回の麻理果は情け容赦がない。会社でうだつが上がらないことを5年前にやめた麻理果のせいにした男が、彼女にうっぷんをぶつけるもプライドをズタボロにされるというお話。麻理果にこういわれたら男は自殺するほかないでしょう、うん。grif「MORE DEEP」。最近のPOTではちょっと気になる絵。今風のスッキリした、それでいてそこはかとなく寂しげな雰囲気も感じさせる絵柄が特徴的。


5/7(水)……妻の醜さ

▼このところ飲み会多し。今日も仕事の打ち合わせの後ちょっと飲み。わりと軽めに抑えたので帰宅してから踏台昇降しようかどうか迷ったけどやっぱり寝てしまう。

【雑誌】週刊少年マガジン 5/21 No.23 講談社 B5平

 作:安童夕馬+画:朝基まさし「クニミツの政」がTVドラマ化決定。放映は今夏から。大島司「シュート!新たなる伝説」は次回最終回。で、今回はこれまでの物語から一気に7年が経過。それぞれのメンバーのその後とかがちょいと触れられている。なるほど、田仲くんはそのチームですか。

【雑誌】ミステリーボニータ 6月号 秋田書店 A5平

 今号には「悪魔の花嫁」のよりぬき小冊子付き。私はといえば小田ひで次「ミヨリの森」目当てに買っております。今回はミヨリが地元の小学校に通い始め、純朴な田舎の子たちにちょいとイライラするというお話。けっこうほのぼの。あと6月19日に発売になる「コミック☆星新一 午後の恐竜」に小田ひで次「箱」「夜の事件」が収録されるとのこと。

【単行本】「NANASE」4巻 作:筒井康隆+画:山崎さやか 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 これにて最終巻。最後は七瀬たちに、超能力者を撲滅しようとする者たちの追手が迫り……という展開を、緊迫感たっぷりにまとめてくれた。七瀬は最後まで凜として美しかったし、超能力の描写についても満足できる出来栄えだった。なかなかに良い漫画化だったと思う。

【単行本】「東京家族」4巻 山崎さやか 双葉社 B6 [bk1][Amzn]

 講談社と双葉社で、同時発売キャンペーンを組んだみたいですな。帯で「NANASE」「東京家族」双方の宣伝をし合っている。

 で、こちらは「NANASE」とは打って変わってほのぼのホームドラマ。まったく雰囲気は違うんだけどどっちもうまい。今回は壮の姉が一家の元へ乗り込んで来るお話の決着編から始まって、父一人子供六人のゴチャゴチャ家族の模様を楽しく展開。家族たちもいいんだけど、壮の姉、それから壮の同級生である吉村といった脇役キャラにも味があって見てて楽しい。とくに壮に対してライバル意識剥き出しなんだけどいつも空回りな吉村は見てて面白い。

【単行本】「アゴなしゲンとオレ物語」12巻 平本アキラ 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 安定株。コンスタントに下品な体当たりギャグ、小ネタもうまい。この巻ではケンヂがアゴナシからの独立を求めて一人旅に出るお話がわりと大きめなエピソード。まあ大したことはしないんですけどね。あと今回はゲンさんがハンググライダーを絵柄のシールも付属。


5/6(火)……フミダイ・ハーン

FMD-01 ▼昨日はちと飲みすぎたかも。疲れてぐだーっとしてました。あとMHKB館MANGA NEWSで記述があったのにダイエット関係の話題が何もないのもアレなので、5/1の日記でも触れた踏台昇降に使用中の我が愛機「FMD-01」の写真を公開しておきます(名前はさっき適当につけた)。見た目はボロすぎだけど性能は悪くありません。これを使って毎日アニメ2話分を見ながら踏台昇降をすることによって、1か月4kgくらいのペースで体重を減らしてます。

 FMD-01は要するにbk1のB4サイズ段ボールの中に、読み終わった漫画の古雑誌を詰めて布テープでぐるぐる巻にしたもの。高さは12cmくらい、週刊少年誌3〜4冊分の厚さってところ。中身を古雑誌にしたのは「家に大量にあるのでお金がかからない」「踏んでも潰れない」「適度に弾力があるので膝を痛めにくい」といった理由により。最初はB5サイズの段ボールを使っていたのだけど、B4くらいのサイズがないと安定性があまり良くなく、長時間やって疲れてくると踏み外したりする可能性が出てくる。もし似たようなことをしようという人がおられましたら、B4〜A3サイズ程度の台を用意することをお勧めいたします。

【雑誌】ビッグコミックスペリオール増刊「MONEY BOOK 2003」 6/6 小学館 B5中

 私屋カヲルが登場しててちょっとびっくり。「かんたんまいペット」という作品で、なぜかペットショップに人間の女の子が。そのお店に立ち寄ったサラリーマンに、彼女はついてきてしまう。こんなことあったらええですのう……という感じの4コマ漫画。この人らしいし女の子は可愛くていい感じなんだけど、どちらかというと単発よりは連載1回めという雰囲気。山田玲司「ペンギン狩り」は、、男を狂わす悪女といわれていた女の子・カナンの、実は寂しい心のうちをとある妻子持ちの男との関係を通して描いていくというお話。ストイックな話作りはなかなか良い。ただラストのコマに描いてある作者の姿は余計かも。

【雑誌】ヤングマガジンGT7 5/23 講談社 B5中

 山本マサユキ「MINI宅配便」は、宅配便業者のイメージガール的な存在として、ミニに乗ってミニスカートで宅配をやらされている女の子の、出会いとほろ苦い別れのお話。こういう宅配便あったら確かに華やぎますなあ。ちなみにこの作品はすでに下で紹介している「ガタピシ車でいこう!!」の4巻めに収録されてます。東本昌平「B.O.R」。接待接待で疲れた男が、そんな生活を放り出して酒場の女の子と一緒にあてもない旅に。29歳という年齢のわりにくたびれた顔つきの主人公の姿に、東本昌平の線の渋みを感じる。人生の酸いも甘いもかみ分けた人ならではの作風といった印象。あさりよしとお「プロジェクトT」は、戦車で「頭文字D」ライクな公道バトルをやっちゃうという漫画。絵もそれに似せてきててさすが器用。内容も馬鹿馬鹿しくて楽しいです。なおあさりよしとおは、これがヤンマガ関係初登場なんだそうです。

【雑誌】漫画アクション 5/20 No.19 双葉社 B5中

 うはは、こりゃー脂っこいわ。バロン吉元の新連載「三面大黒天」(原作:KAZUKI)がスタート。主人公はリーゼントをバリッと決めたインチキ占師の兄ちゃん・三十守。彼がある日、道でチンピラにからまれていたところから物語が始まったと思ったら、突然場面転換。弁財天やら毘沙門天やらが話をしている天界に舞台が移ってしまうという驚き。その後、主役の兄ちゃんは神様の落とした「如意リング」という指輪を拾ってスーパーパワーを得てしまう。抜群に濃い絵、妙に軽いノリ、奇抜な展開。どれをとってもバロン節が炸裂している。なんといっても扉絵からしてこんなんだしねえ。アクションの、個人的な目玉作品となっていきそうな気がいたします。

【雑誌】漫画サンデー 5/20 No.19 実業之日本社 B5中

 長尾朋寿「ホロ酔い酒房」(原案:野上ヒロノブ)。今回の酒のつまみはそら豆。皮ごとあぶった焼きそら豆がたいへんおいしそうだった。今度やってみようかな。

【雑誌】ヤングヒップ 6月号 ワニマガジン B5中

 あれ、これってもしかして休刊号? 井荻寿一「霊能探偵ミコ」の欄外作者コメントに「ヤングヒップが休刊になるとのことで、ヒップと共に成長してきたミコと井荻にとっても感慨深いものがあります」とあるけど。最近はグラビア+漫画誌になってて台所事情は苦しいんだろうなあとか思ってたけど、コンビニ売りエロ漫画雑誌としておなじみの存在だっただけにちと寂しい。

【単行本】「闘破蛇烈伝DEI48」11巻 前川かずお 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 これにて最終巻。いよいよ破武男の奥義継承も最終局面。そしてスケールのデッカい戦いも待っている。改めて振り返ってみても、なかなかにスゴい作品だった。そもそもこの手のセックスバトルものの作品って、ネタ漫画的要素が強いので、ここまで長くなることはまれ。しかも最初っから四十八手を継承するという設定になってて、これもまた打ち切り漫画でよく見られる「最初に大風呂敷を広げたけれど」パターンだ。でもこの作品はちゃんと四十八手分描ききっている。最後のほうの繋ぎ女が全員集合するシーンとかたいへんにおめでたかった。こういう力いっぱい馬鹿をやる漫画って見てて気持ちがいい。面白かったです。

【単行本】「ガタピシ車でいこう!!」4巻 山本マサユキ 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 これにて「ガタピシ車でいこう!!」はおしまい。といっても次からは「ガタピシ車でいこう!!迷走編」となるわけだけど。まあそんなわけで最終巻とはいえ今までと変わるところはなく、旧車にうつつをぬかして人生を踏み外しかけな人たちの生活が明るく楽しく描かれている。今回は本編に加えて、ヤンマガGT7に掲載されたばかりの「MINI宅配便」、「ウニモグ救助隊」、それから単行本描き下ろし連載「香奈ちゃんとFIAT500」も最終話まで掲載。相変わらずの精力的な仕事ぶり。


5/5(月)……部活動するポストモダン

▼メールをやりとりする友達のことを「メル友」という。でも最近はメールじゃ味気ないから手で書いた手紙で……という人が増えているらしい。こういう人たちを「メル友」に対して「ポス友」というそうだ。ポス友たちが集まり相互にメールをやり取りするサークルというのもぼちぼち出てきているのだが、ときどきオフとかやるとどうも凄いらしい。みんな普段は文字でのやり取りしかしてないから、いざ会うとなると途端にハッスル。理性のタガが外れてけだもののようになる。これが「動物化するポス友団」だ! ……などといったことを考えながらコミティア会場をほっつき歩いていた5月5日でした。

▼今回のコミティアは購入量は若干少なめだったと思う。まだ買った本リストを入力してないので実数は分からないけど。で、買い物終了後は池袋に行って飲んでました。けっこう酔っ払ったので今日読んだ本は下記の一冊だけ。飲み会の席でご一緒した人からいただきました。

2003年5月5日コミティア購入物件

【同人誌】「とらのあなの美虎ちゃん オトメコレクション」

 漫画雑誌を買ってる人ならたいてい知ってるんじゃないかと思われる、コミックとらのあなの宣伝漫画「とらのあなの美虎ちゃん」。アレを50話分まとめたフルカラーのオフセット本。美虎ちゃんは一見明朗快活な女の子だが、学校にいようが旅行に行こうが何しようが、常に「同人誌同人誌」いってて何気にけっこうイカれてると思う。そこに友達のやまねちゃんやらこどもちゃんやら、妹のとらみちゃんやらも加わってドタバタまったり。けっこう勢いあって楽しいです。ところでやまねちゃんって途中で転校してるけどサクッと復活してますな。


5/4(日)……本気のサラシ

▼5日はコミティアに行き飲んで帰ってくる予定なので、更新するかは微妙なところ。まあそのときの気分で適当にやったりやらなかったりです。

2月23日コミティア読了分
【同人誌】「影男4コマダメ劇場」 あびゅうきょ
【同人誌】「阿佐ヶ谷妄想妖精」 あびゅうきょ
【同人誌】「Smile Service Pack1」 きりはらただし <迷画座>
【同人誌】「ゆめのなか」 音子or寿 <音々堂本舗>
【同人誌】「PLANTER」 淘汰
【同人誌】「インタルード」 山川直人
【同人誌】「とっておきのパーティー」 <おざわ渡辺>
【同人誌】「とっておきのパーティー」 <Metal zigzag>
【同人誌】「GIFTS 西村竜商業誌作品集」 西村竜 <universal kidology>
【同人誌】「けだもののように完結編合本 III-2/3」 渋蔵 <ぐんたまカンパニー>
【同人誌】「けだもののように完結編合本 III-4/5/6」 渋蔵 <ぐんたまカンパニー>
【同人誌】「ザット秘密」 <サイレン>
【同人誌】「braingoes」 上倉旧 <ロボ音>
【同人誌】「Summer Camp」 朔 <LAPP LAND>
【同人誌】「流星学舎(五)」 入江アリ/封谷映
【同人誌】「自主制作本 漫画の雑趣 ドラQ〜ラ」 NAOTO
【同人誌】「TIME CAPSULE」 NAOTO
【同人誌】「DAYDREAM TRACK 2 CALM SIDE」 Yanayang <猫ラヂヲ社>

【単行本】「京都虫の目あるき みちくさスケッチ」 おがわさとし とびら社 変型判 [bk1][Amzn]

 初の商業単行本。京都新聞に連載された、京都のさまざまな風景を歩きながら見つめた1ページ漫画とエッセイ。この人の細かく丁寧な描画、美しい彩色はやはり素晴らしい。「良い目」と「良い手」を持った人なのだなあと改めて感じる。京都には今年の3月頭に行ったんだけど、そのときにこの本があったらばこれを参考にしていただろうになあとちょっと思った。しみじみゆったり、散歩気分に浸れる美しい一冊。

【単行本】「僕はサラ金の星です!」 安部慎一 青林工藝舎 A5 [bk1][Amzn]

 根本敬が解説を書いていることからも伺えるとおり、度し難き「私」を持った人の単行本。とくに表題作「僕はサラ金の星」は自ら「頭がおかしかったんじゃないですか」と語る時期に描かれた作品だけあって凄い。サラ金をやっている男・室井平吉が見た、借金のために身を持ち崩していく若妻模様……とかいうあらすじはわりとどうでも良い。なんかもう線は崩れてるしお話は唐突で脈絡ないし、設定はヘンだし。そもそろ室井平吉が17歳のくせしてサラ金の会社で兄貴と呼ばれてたりするあたりからしてもう大変。ツッコミを入れる必要もないくらいに各所が壊れている。まあ収録作品、全部が全部面白いわけではないというか、よく分からない作品もいっぱいあるのだけど表紙に掲載された室井平吉のただならぬ眼光に惹かれた人は一読してみるとよろしいかと。


5/3(土)……サムライダーマシーン

【雑誌】コミックフラッパー 6月号 メディアファクトリー B5平

 新連載、作:工藤かずや+画:SHINYA「THE EDGE 新撰組」は、タイトルどおり新撰組の活躍を描く歴史モノ。シャープな作画でわりとガチンコな展開を見せている。これまでのフラッパーの路線からするとちょっと意外なタイプの作品という感じもするけど、手堅く読める作品になりそうでもある。小原愼司「二十面相の娘」。良いですね。二十面相によってさらわれて怪盗の一味として成長していくチコがかわいい。長ずれば色っぽい女性となるでしょう。作:富野由悠季+画:中村嘉宏「オーバーマンキングゲイナー」。相変わらず仕上げは終わってない状態だが、今回、主線はペンが入っている。それだけでもずいぶんカッコイイなあ。ただページ数は16ページと物足りない。月刊なのにあのクオリティで、60ページ以上ガリガリ描いてくる安彦良和はやっぱり偉大だと思った。新居さとし「地球防衛OLいちご」。今回はホラー映画に苦手という意外な側面を見せた美弥子がかわいいねー。あと美弥子の追求にドギマギするいちごも。地球防衛OLいちご100%。

【雑誌】ヤングマガジンUppers 5/20 No.10 講談社 B5中

 すぎむらしんいちの新連載は、あの「サムライダー」の復活。甲冑に身を固め日本刀をぶんぶん振り回し、バイクにまたがり疾走する。今回のはやけにサムライダーが邪悪な感じだけどさてどうなるか。まずは期待の第1回。咲香里「フリル 〜メイド物語〜」の後編。あら、これでおしまいかー。もう少し、上流階級のボンボンたちと彼らに仕えるメイドさんのラブストーリーで掘り下げるのかなあと思ったけど、ちと中途半端なような。

【雑誌】桃姫 6月号 富士美出版 B5平

 THE SEIJI「妹毛」。お兄ちゃんが妹の尻毛をチェックといううれしハズかし漫画。兄妹漫画で、妹が兄のことを好きという構図はまあ普通なんだけど、あんまりストレートにお兄ちゃん好き好きっぷりを表すわけでないところがちょっといいなと思った。島本晴海「気持ちいい場所」は第9回。アツアツなラブコメっぷりがなかなか良い作品だったが、今回はこれまで素直になれなかった二人がくっつくというお話。これは最終回なのかな? 一件落着はしてるけど。佐藤としお「エスパーダリ 〜地獄への片道キップ〜」。ダリっぽいエキセントリックな外見をしており、自分の石像だけ残して失踪した父を恋い焦がれる娘さんがリンカーン。この人のシャープで勢いのある描線はけっこう好き。

【単行本】「殴るぞ」3巻 吉田戦車 小学館 A5 [bk1][Amzn]

 この巻も楽しい。雑誌掲載時にタイトルの下のところでいい味を出しているPR広告とか、吉田戦車ならではの言語センスに虚を衝かれて思わず笑ってしまう。ビームでやってる「武侠さるかに合戦」のほうも面白いし、最近の吉田戦車はまたぐんぐん面白い。

【単行本】「ポールパークへようこそ」1巻 高田靖彦 小学館 B6 [bk1][Amzn]

 最近の日本プロ野球はマネーゲームで、スター選手も海外へどんどん流出しちゃって面白くない。そんなことを嘆いたビール会社の女社長が、弱小球団ファルコンズを買収。仙台にオープンした新球場、日本式ボールパークに夢を託すというのがこの作品のバックボーン。実際に主役を担うのは、甲子園優勝投手だったが結局1勝もできずに終わり、一度はスポーツ用品店の店員として第2の人生を歩み始めた男・門前。ファルコンズをいっぱしの球団に育てるために力を貸せといわれた彼は、同期でプロ入りし、現在はバリバリの日本人メジャーリーガーとして活躍している矢畑の入団交渉を任されることになる。

 この作品で主に語られるのは、日本プロ野球に人生を託した様々な男たちの想い。まあ実際に現在の日本プロ野球に失望しちゃってる人は多いだろうし、作者もおそらくその一人なのだと思う。しかしこんなんじゃなかったはず、まだ何かできるはず、そんな願いを乗せて物語は進む。そこらへんの情念を、しっかりと腰の据わったタッチで描いていて読みごたえのあるドラマにしている。なかなかに面白い。とはいえ個人の力だけでプロ野球が活力を取り戻すかといえばたぶん難しいと思う。もっとシステム的なところからいじっていかないと。そのあたりまで、しっかり掘り下げていってほしい。

【単行本】「JIN −仁−」3巻 村上もとか 集英社 B6 [bk1][Amzn]

 うーん、面白いなあ。非常にドラマチック。現代の医師である南方仁が幕末期にタイムスリップ。設備などは何も揃っていない状況ながら、現代医学知識を生かしてその時代の病魔に立ち向かっていく。この時代において及ぶ限りの技術を駆使して、手術道具を揃え、生理的食塩水を作り……などと一つひとつ足がかりを作っていくさまは本格派の読みごたえ。前提は荒唐無稽であっても、そこからの話の進め方は着実で説得力がある。堂々としたストーリー運びに、村上もとかの作家としての確かな地力を感じる。


5/2(金)……みかん星凍らす

▼あ、コミックフラッパーって今日出てたのか。てっきり連休明けだと思ってたので買い逃してしまった。といってもウチから歩いていける近所には、フラッパーを置いてる書店はないんだけど。

▼ようやく2月のコミティアで買った本に手をつけ始める。次のは5日なので時間はあんまりないんだけど、まあなんとか間に合うでしょう。感想はいつものとおり、以下のリンク先のファイルにまとめときます。

2月23日コミティア読了分
【同人誌】「放課後まんがまつりVol.2」 新田五郎 <WAIWAIスタジオ>
【同人誌】「みるく☆きゃらめるのムスコ」 <みるく☆きゃらめる>
【同人誌】「ラブ&ピス」 イシカワヒデユキ
【同人誌】「やくそくのひ2」 鈴木ちょく <直立不動産>
【同人誌】「走れエロス」 男マン <デジタルボウイズ>
【同人誌】「とかげの生活 2 イケナイコトカイ」見本版 さくらのりたか <DARUMAYA FACTORY>
【同人誌】「どんぶり将棋」 志賀彰 <憂貧局>
【同人誌】「Night-Marchenの幻想雑誌 2003.2.23版 チッペの物語IV」 村山慶
【同人誌】「SecretGarden」 <カナリアン・パレス>
【同人誌】「Traumania」 森砂季/大野ツトム <トラウマヒツジ>
【同人誌】「サダマサシ 温泉卵70円?」 <みりめとる>
【同人誌】「放棄惑星」 弘岳粟高 <あわたけ>
【同人誌】「遷移点の鉄塔」 粟岳高弘 <あわたけ>
【同人誌】「ピルピル8×デッサン3」 藤井ひまわり <ひまわりデザイン事務所>
【同人誌】「BEST ELEVEN」 <N.Y.JANCKERS>
【同人誌】「はじめの柘榴」 石椎紅美 <頭が柘榴>
【同人誌】「世にも奇妙な物語」 羽柴光/果竜
【同人誌】「つゆくさ第9号」 <つゆくさ>
【同人誌】「やけセット」 <ち>
【同人誌】「江古田功夫」 <地味頁>
【同人誌】「トロコフォア妖精」 三五千波 <つくりもの>
【同人誌】「Deutral」Vol.0〜3 <びっくら工房>
【同人誌】「くまがまん」 山田参助

▼未読物
【単行本】「ポールパークへようこそ」1巻 高田靖彦 小学館 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「JIN −仁−」3巻 村上もとか 集英社 B6 [bk1][Amzn]

【雑誌】マンガ・エロティクスF vol.21 太田出版 B5平 [bk1][Amzn]

 華倫変の訃報が1ページ使って掲載されている。享年28歳だったとのこと。若い。改めて惜しい。

 雁須磨子の新連載「ファミリーレストラン」がスタート。オムニバス連載であるらしい。今回はファミレスで働いていて、彼氏に身体が「ファミレス臭い」と指摘されたのが気になってやまない女性のお話。だからといって別に臭い消しに奔走したりするわけでもなく、日常がだらだらと展開されていく。こののんべんだらりとしたお話の持って生き方はなんなんだろう。すごく気持ちいいのだけど。小田扉「お母さん対古野さん」。好きな男子である角山くんやOLの野木さんから食物をたかる古野さん。何気に不幸なのかー? ところで今さらながらこれって「小田扉式”ある愛のかたち”シリーズ」と書いてあるけど、そうか愛なのか、と思った。吉田戦車は初登場。「自家発電ちゃん」という、学校の男子をおかずにしている女の子の生活を描いたショートギャグ。この人はやっぱり言葉の使い方がうまく、今回のキーワード「おかず」からもそれを感じた。

 それから安田弘之「紺野さんと遊ぼう」、松田洋子「赤い文化住宅の初子」はともに最終回。単行本はそれぞれ7月中旬、6月中旬に発売予定。「紺野さん」はいつもながらに淡々と、でも気持ち良く締めくくり。「赤い文化住宅の初子」は実はけっこうな純愛物語であった。恵まれない家庭環境にある初子の小さな恋模様は、望みをつなぐ細い糸という感じ。この可憐な少女に幸多かれと願わずにはいられないようなお話だった。

 小野塚カホリ「犬神」は、犬の姿をした山の神に抱かれる娘。いつもの絵柄だと洋風、もしくは現代風というイメージが強いが、今回は線も太めの筆っぽいタッチにして和風テイストで攻めてきた。この人は作画が独特なので同じように見えがちだけど、実は作品ごとにけっこう変化つけてたりするんだよね。志村貴子「どうにかなる日々」。これは以前やった「幽霊と一緒の部屋に住んでた女性が、結婚してその部屋を出ていく」というエピソードの前日譚にあたる話みたい。肩肘張らない、でも気のきいたお話作りはやはりうまい。中村明日美子「二週間のアバンチュール:南仏」。「コペルニクスの呼吸」は美青年のイメージが強かったが、今回の主人公は少女。アンジュといういかにも孤独そうな目をした少女が、誰からも好かれそうな明るい娘ローズに仕掛けた策略とは。少女のクールな悪魔性を鮮やかに艶めかしく描いた佳作。

【雑誌】ビッグコミックオリジナル 5/20 No.10 小学館 B5中

 福本伸行「最強伝説黒沢」。今回は巻頭カラー。黒沢つくづくツキがない……。雑誌の表紙で「他人事とは思えない!声援殺到!!」とうたわれているのがこの作品らしい。身近な部分のリアリティをちゃんと出せているから余計「他人事」とは思えなくなる。深巳琳子「珍夫人の料理人」。今回も面白い。そして東坡肉が著しく美味しそうだ。今すごくお腹が空いているのでお腹にキューッと来た。「黒沢」「沈夫人」ともに、単行本1巻が6月末日発売であるとのこと。

【雑誌】花とゆめ 5/20 No.11 白泉社 B5平

 樋口橘「学園アリス」が巻頭カラー。今回から学園祭編に突入。いつも賑やかな漫画だが、それに輪をかけたような展開になりそうで楽しい。読切の南マキ「未完成コーラス」。こちらは爽やかで微笑ましくて良い読後感。引っ込み思案で人前だとうまく歌を歌えないコーラス部員の女の子が、ヴァイオリンの伴奏をやっている男の子との二人三脚で、その持てる実力を発揮できるようになるというお話。絵柄、お話ともに好感が持てる。ただ見せ方はまだあんまりうまくないような。シンプルなストーリーのわりにお話がすらすら頭に入ってきにくい。見せ場シーンでもう少しキャラを大きく描くとか、もっとメリハリがついてくるといいかなという気がした。


5/1(木)……大越冬

▼失敗すると恥ずかしいのである程度の結果が出るまでは書かないでおこうと思っていたのだけど、それなりになってきたので書く。実は昨年の末あたりからずっとダイエットに熱中してました。今年の元旦の時点で84kgあった体重が現在は69kg程度。丸4か月で−15kgというのは、いいペースなんじゃないかと思う。最初はわりと軽い気持ちで始めたのだが、やればちゃんと成果が出るというのがロールプレイングゲームみたいで楽しくて、けっこうハマってしまった。

 で、何をやってダイエットしているのかというと、それはアニメ観賞。というかアニメを見ながら踏台昇降をやってます。体脂肪を燃やすには有酸素運動というのを20分以上継続してやるといいらしいのだが、ジョギングやら水泳といった代表的な有酸素運動は場所を必要とするし、自分の肥えた肉体を人前にさらさなくてはならないという恥ずかしさもある。というわけでどうも継続してやる気になれなかったのだが、踏み台昇降がけっこういい運動になるという情報を聞きつけこれならいいかと思って始めてみた。30男が自室で一人踏み台昇降をやっている風景ははっきりいって不気味なのだが、カーテン閉めとけば誰に見られるわけでもないし、雨でもできる、いつでもできる、そして何か見ながらでもできるというメリットがある。ちなみに踏み台は一般のご家庭ではなかなか適したものがないので自作した。実際にはbk1から送られてきたB4サイズの段ボール箱に、B5サイズの古雑誌を2列にして何冊か重ねて布テープでぐるぐる巻いて補強した。もちろん制作費はほぼタダ。厚さ12cmくらいだが、使う踏台は高さはそんなになくてもいいものらしい。

 踏台昇降をしながら見るものは、別にアニメである必要はないんだけど、アニメだと内容的に軽めなのが多いし時間的にもちょうどいい。だいたい毎日2話50分。軽く済ませたいときは1話25分。続きを見たいという欲求が運動をやろうというモチベーションにつながってるし、逆に運動やらなきゃなという意識によってアニメ視聴も続く。最初のうちはキングゲイナーを見ながらやってたので、自分の中では「キンゲ運動」と呼んでいた。これが運動だけ、アニメだけだったら続いてなかったと思うのだが、新しい情報のインプットをしながら運動もできるというお得感のおかげで続けられている。減量成功がアニメのおかげであることは間違いない。

 ただ、体重が減ったとはいえ実はまだ太い。最近流行りの計算方法だと、身長×身長×22が「標準体重」とかいうものであるらしい。つまり現在69kgである自分としては身長をあと9cmほど伸ばす必要がある。というのはともかくとして自分は身長が168cmなので62kgが標準体重。6月中にはこのラインまで到達したいなーと思うちょります。

【雑誌】ヤングジャンプ漫革 6/5 VOL.33 集英社 B5中

 作:外薗昌也+画:別天荒人というなんか珍しいコンビによる読切「ガールフレンド」が掲載。学校では活発でお転婆、男なんかいなさそうな女の子・森川さん。しかし同じクラスの目立たない、気の弱そうな男子・高久くんとは秘密の関係を持っていて……。まさに「友達以上恋人未満」な微妙な関係を、清冽な作画にて描写。いかにもヤンジャン系らしい作品。初登場、坂井恵理の読切「かわいい穴」もこれまたヤンジャンらしいテイスト。クラスメートの久保田さんに恋する男子中学生・紀藤くんが、引きこもりがちなイトコの部屋で人間そっくりなダッチワイフを発見。ところがそれは、クラスから浮き気味の女子・鎌奥さんになんだかそっくりで、というところから始まる青春ストーリー。鎌奥さんの無表情が示す内なる感情と、その表情がほどけるラストシーンが印象的。この人の作画はやはりキャッチーだ。あと今号には尾玉なみえ「マコちゃんのリップクリーム」も掲載。この前のお話は「少年エスパーねじめ」2巻に収録されている。

【雑誌】近代麻雀 6/1 vol.439 竹書房 B5中

 天獅子悦也「むこうぶち」(原案:安藤満)。ガチンコで面白い。一世一代の大勝負とかいう過剰な場面設定じゃないんだけど、牌の動きに理がある感じが、あんまりよく分からない人間にも感覚として伝わってくるあたりがいい。作:阿佐田哲也+画:原恵一郎「麻雀放浪記 凌ぎの哲」も安定。原恵一郎っていい絵してるなと思う。男に色気があるというか。

【雑誌】ポプリクラブ 6月号 晋遊舎 B5中

 高橋こばとの新連載「カラフルatま〜く」が巻頭カラー。やたら家事のうまいお兄ちゃんが、ブラコンのお嬢さまの専属使用人として雇われていろいろ……というお話。「一人暮らしの男の部屋に突如メイドさんがやってくる」というストーリーはよくあるが、これはまったくの逆パターン。ちょっといいかもとか思った。井ノ本リカ子「プリティ♥サイズ」は4話め。昼休みラブラブカップル模様。今回はお話はまったく動いてないけど、アツアツぶりが微笑ましくてええんじゃないでしょうか。女の子がほわほわしてて柔らかそうで可愛らしい。

 へかとん「NEXT」は、人間の現在の人生を終わらせ、来世へと転生させることを生業としている淫魔の少女の物語。まあ要するに死神みたいなもんなんだけど、そういうダークな感じはなくってわりとほのぼの。この人の描く女の子はかわいいねえ。線の丸っこさが印象に残る。どざむら「高橋くびれの奇天烈研究所」は最終回。「山に登ると太陽に近づくのになぜ寒いの?」という問いに対する答えをバックグラウンドに、あんまり関係なく淫靡なHを展開。馬鹿馬鹿しくて楽しい。あとパニックアタックのショート連載「すてきな恋のみつけかた」もいつもの調子で明るくお気楽。

【雑誌】コミックメガストアH Vol.07 白夜書房 B5平

 なんか表紙でちんこ咥えてるんですけど……。コミックメガストア本誌と比べると、多少絵は粗めだけどパワフルなエロでまとめてきているという感じ。最近面白くなりつつある。

 で、今号は初登場組が頑張っている。まずカラーページで柿ノ本歌麿が登場。「読者モデルは蜜の匂い」。バイトで女性誌の読者モデルを始めることになった主婦が、薬で眠らされて起きたと思ったら最初のコマの時点ですでに膣内射精20連発。……この人はどこ行っても凄いことするねえ。でも8ページなのでこの人にしては生ヌルいほうかな。へち「セカンド・レイル」はデビュー作とのこと。風紀委員長のめがねっ娘が学校で男子たちにさんざんやられるということで、とくにストーリー的に目新しいところはないが、つややかでぷりっぷりした女体描写はなかなかのもの。うまく行けば来鈍みたいな方向へ持ってけるかも。

 きのした順市「MY MELODY」。美少女が好きな男の子の縦笛を咥えてオナニー。こちらはちょっと太めでお肉たっぷり感のある女の子のヨガリようが印象的。ジェームスほたて「ヒミツの本」。この人も初登場。最近女体描写がエロくなったせいで需要が増したのか、だいぶいろんなところで見かけるようになった。まあ今回は服着たままのHなので、おっぱいとかは出てこないけど。葉雨たけし「げんきの素」。あれ?この人ってコミックフラッパーで「すいむ。」を描いている谷澤史紀じゃないかなあ……。見たとこ絵はそっくりなんだけど。


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