2004年10月上旬


10/10(日)……でかいの以下で

▼いや〜今日も更新遅れちゃいましたな。理由はとくにないです。まあ雑誌とか出ない日なんで急ぐ必要もないしーとか思ってダラダラしてました。

▼本日はアニメ新番組はなしでちょっと一息。「レジェンズ〜甦る竜王伝説〜」[Amzn:(1)/(2)]は相変わらずいいです。シュウ、マック、ディーノら男子たちがレジェンズと仲良くやっているのに対し、メグ、ハルカ先生の女性陣二人は割り切れない。メグは、彼女を慕ってくる水のレジェンズ・ビッグフットを拒絶。ハルカ先生も今まで好きで研究し続けてきたレジェンズが危険な存在だと知り、子供たちを巻き込まないと約束したシロンの変心もあって、子供たちをレジェンズから遠ざけようと執念を燃やすようになる。先週からの新オープニングでは、ハルカ先生が悪の女首領的ファッションで、悪いウインドラゴン・ランシーンをバックに登場してるが、このままシュウたちの敵側に回るんだろうか。同じくオープニングでは、メグとビッグフットは仲良さそうにしてるんで、こちらはいずれ現在の不如意な状態から脱するんだろうけど。何はともあれコミカルとシリアスの使い分けが巧みで、毎回面白い。

【単行本】「屈辱er大河原上」1〜2巻 坂本タクマ 三才ブックス A5 [bk1][Amzn:1巻/2巻

 ついに坂本タクマ生涯初の2巻が登場。掲載誌がコミックバンチであり、新潮社から1巻が発売されたのに、なんらかの事情により三才ブックスからの発売になってしまった屈辱。お話のほうは、自動販売機からモノをとるのに腰を屈めるということさえ厭う、生まれついての大人物・大河原上が日常生活を送るうえでさまざまな屈辱を味わっていくというギャグ。部屋の中でホッチキスが見つからなかったり、続きものの下巻は読まなかったり、細かい屈辱ネタが満載でたいへん面白い。こんなに面白いのに新潮社が2巻を出そうとしなかったのは改めて屈辱。あと装丁がすごく地味なので、三才ブックス版も大丈夫かなあなどと心配されてしまうのも、作者としては屈辱だと思う。そして今回の第2巻で63話までが収録されたが、連載はすでに120話を超えているのでまだ半分も未収録があるというのはさらに屈辱。付け加えていえば新潮社版の第1巻には、毎回作者が欄外で述べているコメントが収録されているのに、三才ブックス版には収録されていない。屈辱。

【単行本】「子供学級」2巻 桜井のりお 秋田書店 新書判 [bk1][Amzn]

 やっぱり面白い。子供にしか見えない22歳独身女教師・小島梅子が、小学校の5年2組で暴虐の限りを尽すというドタバタギャグ漫画。テンポが良くてメチャメチャで、容赦がない。あとやはりカッチリ決まった絵でしょうか。ひでーことやってるけど、カラッと明るくて見てて楽しい絵だと思う。雉原せーじと梅子が喧嘩するほど仲がいいのか、それとも心底仲が悪いのかは気になるところ。一緒に夏祭り行ったりしてるところは仲睦まじい感じだけれども。あと、のりおさんが女性だったというのもこの巻のトピックですか。

【単行本】「格闘新世紀 GO BOUT!」3巻 松本レオ 秋田書店 新書判 [bk1][Amzn]

 残念ながら志半ばにして最終巻。絵的には愛敬があって、意味なしパンチラとかもほのぼのして好きだったんだけど、やっぱり肝腎の格闘シーンがいまいち弱かったような気がします。ともすると、その試合がどういう位置づけのものだったか分からなくなっちゃうし、主人公・合家豪にももう少し特徴が欲しかった。例えばスピードがむちゃくちゃあるとか、パンチがむちゃくちゃ強いとか、なんか際立った裏付けを一つ設定しておくと、彼が強いということに説得力が出たのでは……という感じがする。いちおう豪合流の技を身につけているというのがポイントではあるけど、「陸奥圓明流」みたいな感じでもう少しハッタリ利かせちゃっても良かったんじゃないかなー。パンチラヒロインのあかりちゃんはかわいかったと思います。見てると和む。

【単行本】「デ・ジ・キャラット GGBG!」1巻 山田J太 ジャイブ B6 [bk1][Amzn]

 季刊デ・ジ・キャラット(現コミックデ・ジ・キャラット)にて連載中の、「デ・ジ・キャラット」シリーズで、ぴよこを中心としたブラックゲマゲマ団漫画。シャープな線で絵柄はきれい。パッと目を惹く。ただ個人的にはちとシャープすぎるかなあという気もする。山田J太の線はたいへん美しいんだけど、その分隙がなくて、コゲどんぼ版やひな。版にあるような柔らかみに欠けるきらいがある。ぴよこも普通に美少女って感じなんだよね。もう少しテキトー感があるほうが「らしい」と思うので、その点はちょっと惜しいかな。

【単行本】「満腹ボクサー徳川。」9巻 日高建男 新潮社 B6 [bk1][Amzn]

 今回は徳川のファイトはなく、世界ヘビー級7位のエリエセール・バロスとマーカス・カマリ、ボブ・ヘイズJr.の試合が描かれる。バロスが天性の才能を見せつけており、なかなかカッコイイ。ところでこの巻のカバー見返しでは日高建男が自慢の背中を拾う。うわー、本当に逆三角形だ、ムキムキだー。

【単行本】「でかいの」 かるま龍狼 ワニマガジン社 B6 [bk1][Amzn]

 いつもながらコメディとエッチをしっかり両立。表題作「でかいの」は、友達の家に遊びに行った少年が、友達のお姉さんとお母さんによってその巨大なイチモツに目をつけられて、さんざんかわいがられてしまうというシリーズ。こちらが全4話+番外編1話で単行本のメインとなっている。このほかの作品についても共通して人妻モノが多い。これは掲載誌の快楽天が人妻系にシフトしたというのもあるけど、かるま龍狼が人妻好きってのもあるんだろうなーと思う。人妻さんの目つき、体つきをエロっぽく描きつつ、ギャグを入れることも忘れず、きちんとエンターテインメントとして成立させていく作風はやっぱりうまい。けっこう使えるし楽しいし、好きです。


10/9(土)……売った買った

▼あー。なんか寝てしまいました。

▼アニメ新番組はだいたい1話めは見終わって、残るは10月11日スタートの「ブラック・ジャック」、12日の「焼きたて!!ジャぱん」「げんしけん/くじびきアンバランス」、14日の「グレネーダー」、しばらく遅れて30日の「学園アリス」。どれを残すかの最終見極めは今月いっぱいかかるかな〜といった感じ。

▼「うた∽かた」第2話。うーん、なんか得心のいかない展開。主人公の少女・一夏が、友達であるマキのボーイフレンド・リョウにメールアドレスを教えたところ、彼にメールで呼び出されてしまう。何か一夏に用事がありそうなリョウだが、ちょっと不良っぽいリョウの態度に脅えた千夏は彼の話も聞かず逃げ出してしまうが……。一夏に話があるだけなのに意味もなく脅えられて逃げ出された挙げ句、悪役にされてしまい、マキとの関係にもヒビが入りそうになったリョウは本当にいい迷惑。結局最後はめでたしめでたしっぽく終わるけど、なんかすごく迷惑な主人公だよなー。中学2年生にもなって毎朝ラジオ体操に通ったりしてるし、けっこう不思議さんな感じ。個人的には今のところノレてないんだけど……。

▼「神無月の巫女」第2話。こちらはひたすら百合っぽく。お話的にはどうなるかよく分かんないけど、とりあえず女の子はかわいいし、しょっちゅう顔を赤らめたりしてるんで、ヴィジュアル的には楽しめる。

▼プリンセスソフト原作の2本「φなる・あぷろーち」「W 〜ウィッシュ〜」は両方ともけっこう楽しめてる。「φなる・あぷろーち」はドタバタな押しかけ女房モノだが、キャラの頭身がころころ変わったりするコミカルな描写が楽しく、ドタバタしたギャグ展開もユーモラス。下らなくていいです。「W 〜ウィッシュ〜」はお兄ちゃんラブラブな妹さんが脳味噌腐ってて面白い。今回は桜夏祭(学園祭)で皆さんのお助けする「お助けクラブ」に、お兄ちゃんが入部させられてしまうという内容。後輩女子に腕を引っ張られて部室に連れ込まれるお兄ちゃんを見て、妹は嫉妬に胸を焦がし、奥歯をギリッ。対抗心を燃やした妹は、家に帰ってきたお兄ちゃんをエプロン姿でお出迎え。「お風呂にします?それともごはん?」。さらにはお兄ちゃんの入浴中におふろに入ってきて、背中を流すとか言い出す。水着は着てるけどお兄ちゃん裸じゃんか……。あと毎回ラストで妹ちゃんがなんか決めゼリフをいうらしく、1話めは「ありがとう。大好きだよ、お兄ちゃん」、2話めは「桜夏祭、楽しくなるといいね、お兄ちゃん」。最初の設定の時点では「φなる・あぷろーち」のほうがヘンかなーと思ったけど、病んでる度ではこの妹さんのほうが上ですね。

▼新番組ラッシュに押されて後回しにしていた「お伽草子」[Amzn:(1)初/(1)通]はやっと14話めを見た。これまでは平安時代を舞台にしてたけど、同じキャラで現代編に突入。ヒカルは現役女子高生で、ライターである綱とともに東京の怪奇現象を探りつつ、失踪した兄の行方を追っていくという展開。相変わらずのたくたしてパッとしない感じだが、平安編よりは多少遊び心が感じられる分、現代編のほうがいくぶん面白いかもなあといった印象。

▼未読物
【単行本】「満腹ボクサー徳川。」9巻 日高建男 新潮社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「でかいの」 かるま龍狼 ワニマガジン社 B6 [bk1][Amzn]

【雑誌】ヤングキング 11/1 No.21 少年画報社 B5中

 佐野タカシ「イケてる2人」。瀬波真も佐次のことが好きになってしまったらしいことが分かり、ようやく佐次がけっこうモテていることに気づいた小泉は複雑な気分……というお話。そんな折りも折り、真が街で昔の小泉そっくりな女の子を目撃。ちょっとお話が動き出してる感じかな。中西やすひろの新連載「幸せレストラン」は、幸せを呼ぶフランス料理レストランのお話。わりとベタな感じではあるけどどうなりますかいね。富田亜紀良「GUYS」。読切版のときは涯がわりとすぐモデルの道を歩み始めることになったが、連載版ではじっくりと学校生活を描写。同じクラスの委員長女子が、萌え系とかスタンダードな美少女キャラってわけでもないけれど、なかなかかわいく描けてていいです。

【雑誌】ヤングマガジン 10/25 No.46 講談社 B5中

 古谷実「シガテラ」。うーん、なんか意外とナグモさんのバイト先の先輩・新林くん編はアッサリ終わっちゃったなあ。もっとエスカレートするかと思ったのに。ちょっと残念。松本光司「彼岸島」。邪鬼を操る吸血鬼「邪鬼使い」が登場して、一行はますますピンチになりそう。それにしても邪鬼は頑丈だなあ。

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 10/25 No.46 小学館 B5中

 真鍋昌平「闇金ウシジマくん」が連載再開。ウシジマくんの出番はあまりなし。だが世の中をナメてる少年をバッキバキにシバき上げてくれそうな気配は漂ってて楽しみ。小田扉「団地ともお」。うーやられました。今回はともお姉のおささなじみであるちょっと頭の弱い、ガリガリ弁当を食う男、ガリベン君の家庭の事情を描く。飄々とした顔つきであるが、母はアル中、父は家庭内暴力とかなり厳しい状態。しかしそれを「しょうがない」と受け入れるガリベン君の姿には、ゾクッとさせられる凄みがあった。普段はギャグをやりつつも、ときどきこういう切なくて、鋭い切れ味のあるエピソードを差し挟んで来るあたり素晴らしい。

【雑誌】週刊少年ジャンプ 10/25 No.46 集英社 B5平

 読切、草薙勉「セイテン大帝」。なかなか面白くできてると思います。孫悟空の生まれ変わりであるらしい少年・島原とらみと出会うため、彼と同じ学校に転校してきたやまなしという名の女の子。しかしとらみはそんな事情については全然わけがわからんお馬鹿さん。でも乱暴者のとらみだが、根はけっこういいヤツで、彼に勉強を教えてくれる少女・青葉には優しい顔を見せる。基本的には「西遊記」をベースにしいた、アクションバトルものなんだけど、まず絵がうまい。いかにも少年漫画らしいテイストで、パッと目を引く派手さがあるし、シリアスとコミカルの使い分けも巧み。しつこくつきまとうやまなしをとらみがぶん殴ったりカンチョーしたり、逆にとらみがやり返したりと、どつき漫才的なボケとツッコミもユーモラス。読切の短いページ数の中で、ダブルヒロインをちゃんと機能させていて、お話をまとめる力も悪くない。こなれた作風だし即戦力といえるんじゃないでしょうか。今回ではそのほか、岸本斉史「NARUTO」で戦い終わったサスケの表情がカッコイイなと思ったりしました。

【雑誌】ビッグコミック 10/25 No.20 小学館 B5中

 星野之宣「宗像教授異考録」が連載化。さすがにおなじみのシリーズだけに初回から安定感のある出だし。なかいま強「黄金のラフ〜草太のスタンス〜」。アメリカの気候や芝の状態をつかむために、チームきりたんぽは後退覚悟でわざとラフやバンカーに打ち込んでみたり。ストレスたまりまくりの藤本だが、ようやく太子からのゴーサインが。次号あたりからは派手にぶっぱなしてくれそうな感じです。

【雑誌】メガプラス Vol.13 コアマガジン B5平

 今号では尾崎未来「The Great Escape part2!」がエロかったなあと。二人の男子から同時に告られた杉本さんという女の子が、彼氏がいるからと断ったんだけど、最後に「1回でいいからおっぱい触らせて」と頼まれて「1回だけだよ?」とOKしてしまいそのまま二人と……という内容。だんだん流されてエスカレートしてっちゃうあたりの、いやよいやよも好きのうちテイストが良いなあと思いました。エロ表現のほうも十分エッチだし、女の子の表情がいいです。神宮千寿「きみにお熱」。かわいすぎる妹が風邪をひいて、お兄ちゃんが看病しているうちにムラムラと、という内容。無邪気に甘えてくるぷにぷに妹がたいへん良い具合。お人形さんみたいでカワイイです。あとはみかん(R)「狭間」のビターな後味の残る、おじさんと少女の物語も印象に残った。

【雑誌】ヤングコミック 11月号 少年画報社 B5中

 ジェームスほたて「モモ色クリニック」。モモがどうしても手に入れたい家具があって、水着コンテストに出場。先生がそのアシストをしてちょっといいムードに。最終ページのモモの表情がかわいいっすね。中田ゆみ「下町マドンナ食堂」。今回もおかみさんはばいんばいん。チャイナドレスも着てみたり。でもこんなガードのゆるそうな人がいると食事どころではないような、といつも思ったりはしますがー。


10/8(金)……踏破跡

▼アイ・オー・データ機器のAVeL LinkPlayerを購入。これが意外と難物で、使用感についてぐちゃぐちゃ書いてたら長くなってしまったので、本日の日記の下のほうにまとめてみました。たぶんある程度動画の知識がないとわけわかんない内容だと思うんで、興味ない人は飛ばしちゃってください。

▼アニメ新番組は今日もいくつかチェック。まずは「スクールランブル」。週刊少年マガジン掲載の原作漫画同様、なめらかな質感の塗りで女の子がかわいく描けている学園ドタバタラブコメ。アニメ向きっぽいかなーと思ってたけど、初回はもう一押し欲しかったかなーといったところ。テンポがいまいち良くないし、ギャグもあんまりハマってない感じ。悪くはないんだけど、アニメにしたことによる旨味はまだ出てないかなという印象。ただこの手の安定株コメディは回を重ねるにつれてテンポが良くなっていくこともあるんで、もうちょっと見てみるかな。

▼「BLEACH」。これは面白かった。よく出来てます。主人公の一護が死神の能力を得て、第1話のクライマックスに向けてガシガシ盛り上がっていくところはなかなか迫力があったし、畳みかけるような演出もワクワクさせられるものがあった。作画もハイクオリティで、高値安定が期待できそうな1本。

▼「To Heart 〜Remember my memories〜」。実のところ前作のアニメもゲームのほうもほとんどまったく触れたことがなく、今さらながら「なるほど、これがあの名高きマルチさんですか」とか思いながら見た。というわけでこれまでのいきさつは知らないが、マルチが記憶を失った状態で戻ってきて……というところからスタート。まあわりと普通に楽しんで見ていけそうな感じはする。

▼「舞-HiME」は2話め。引き続き女の子はかわいく、それぞれのキャラがよく動く。ストーリー面でどれだけ引っ張れるかは微妙だけど、学園ドタバタアクション劇としては楽しくできてるんじゃないでしょうか。NHK BSハイビジョンでの放送が始まった「SAMURAI7」[Amzn:(1)初/(1)通/(2)初/(2)通/(3)初/(3)通]も2話めを視聴。これはかなりいい感じだなあ。「七人の侍」が下敷きということで、ストーリー面での底支えがしっかりあるうえ、作画・アクションともに質が高い。草g琢仁によるキャラクターデザインはカッコ良く、色使いも鮮やかで華がある。

▼あと本日は「KURAU Phantom Memory」[Amzn:(1)/(2)/(3)/(4)/(5)/(6)/(7)/(8)/(9)]と「魔法少女隊アルス」[Amzn:(1)/(2)]も視聴。どちらも中盤を迎えて物語的に盛り上がってきた感がある。これからも楽しみ。

▼未読物
【単行本】「屈辱er大河原上」1〜2巻 坂本タクマ 三才ブックス A5 [bk1][Amzn:1巻/2巻

【雑誌】ヤングアニマル 10/22 No.20 白泉社 B5中

 宮野ともちか「ゆびさきミルクティー」。いやー、今回も笑っちゃった。由紀は本当にイヤなヤツだねー。ひだりちゃんと黒川さんを天秤にかけてるだけでなく、女に変身して男モードのときの親友である亘の恋心をも弄んじゃったり。「限りなく透明でささやかなストーリー」というキャッチフレーズがどんどん似合わなくなってきているような。 まつもと剛志「まじかるストロベリィ」。新しい妖精が出てくるのかなー。絵に愛敬があって毎回ほのぼのかわいらしい。

【雑誌】ビッグコミックスペリオール 10/21 No.21 小学館 B5中

 作:久部緑郎+画:河合単「ラーメン発見伝」は実写のテレビドラマが10月12日に日テレ系で放送ということで、巻頭で特集記事が。ラーメン番組は視聴率高いそうだけど、ドラマにするとどんなもんなんでしょうな。乃木坂太郎「医龍」(原案:永井明)。次期教授候補として埜離婚できた霧島に対して、朝田が宣戦布告か。もともと因縁の深い二人だけにバチバチ火花を散らしそう。今後の展開も楽しみ。

【雑誌】近代麻雀オリジナル 11月号 竹書房 B5中

 付録DVDが付いてるけど見てないです。城埜ヨシロウ「ウラセン」。ヤクザとデカピンで打たされることになった城埜の運命やいかに……という回。久しぶりにアツい展開だけど、それにしても作家さんをいじる雑誌だなあ。負け幅がけっこうシャレになってないような。

【雑誌】FEEL YOUNG 11月号 祥伝社 B5平 [定期購読:eSicon

 宇仁田ゆみ「トリバコハウス」が最終回。鎌谷、そしてトリバコ荘の面々と知り合ったことでミキはしっかり成長し、力強く歩めるようになった……といったあたりでポジティブにおしまい。すっきり後味良く終了。安定感があって楽しく読めた。1月号からは「トリバコハウス」の読切サイドストーリーが始まるとのこと。南Q太「スクナヒコナ」。紺ちゃんの弟でゲイの紫が、紺ちゃんの彼氏に失恋して自暴自棄状態に。鬱々としたスパイラルに陥っててうはーという感じ。いやあなんかもう次から次へと不幸系のネタで攻めて来ますなあ。

 安野モヨコ「監督不行届」。今回も庵野カントクは面白いなあ。庵野カントクが考えた「おなら夫人」という物語が妙に気になる。IKARING「しまいもん」。ユーコが見つけてきた体の異様に小さい彼氏が、どうにも奇矯な行動をとる。今回もすごくしょーもなくて面白かった。なんかこの姉妹がらみの男たちは奇人変人大集合って感じで、業が深くて良いです。

【雑誌】YOUNG YOU 11月号 集英社 B5平

 今月号は面白かった。まず羽海野チカ「ハチミツとクローバー」。竹本が自分探しの旅から帰還し、ちょっと大人っぽくなったところを見せつける。今回はセンチメンタルな恋愛方向の描写がきっちり決まったこともあって、ギャグとのバランスがいい具合にハマった。ここしばらくギャグ方面に振りすぎていた感があったけど、竹本の成長が、袋小路気味だった状況を打破する起爆剤になるか。またちょっと期待感が高まってきた。勝田文の読切「天馬」は、長い同棲生活の後、結婚した二人のあんまり新鮮でない感じの新婚旅行模様を描くといった内容。旅行先が出雲で交通手段もマイカー、二人ともジャージ姿という気やすさながら、旅の途中にはちょっとしたトキメキもあったりして楽しいお話。この人の肩の力の抜けた作風はなかなか良いです。

 東村アキコ「ゑびす銀座天国」。ちゃんとラブコメしてて楽しい作品。次回で最終回なのかー。三角関係がちょっとゴチャゴチャしてきているけどどうケリをつけるか。作:金原ひとみ+画:渡辺ペコ「蛇とピアス」2回め。いろいろゴチャゴチャした展開で面白いけど、次号で最終回なのかー。なんか意外とアッサリしてるな。

【雑誌】コミックデ・ジ・キャラット Vol.1 ジャイブ/ブロッコリー B5平 [bk1][Amzn]

 季刊デ・ジ・キャラットに代わって新創刊。今度は偶数月10日発売の隔月刊に。第1号の執筆陣は小春こころ、コゲどんぼ、ひな。、愁☆一樹、山田J太、かなん、ナナハラユウ、身裂き、吹屋フロ、来多あかり、春巻ちょりぃ、霧賀ユキ、菅原ポン太。商業誌レベルとしてはちとキツいかな……という人もいるけど、まあおおむね楽しく読めた。

 コゲどんぼの別名である小春こころ「ヨキ、コト、キク。」は、祖父の死後、本来の跡取りであるはずのスケキヨが戻らず、誰が家督を相続するかで火花を散らすこととなった猫神家のヨキ、コト、キク、そしてスケキヨの許婚であるお手伝いのタマヨの4人が繰り広げるドタバタコメディという感じ。けっこう毒気はありつつトータルでカワイイ作品になっていてコゲどんぼらしい味わいの作品。「デ・ジ・キャラット劇場 でじこちゃん」は、本家コゲどんぼによるでじこ4コマ。さすがに熟練の味といいいますか、きっちり面白いです。そして本家と同じくらいのでじこワールド熟練者・ひな。は、季刊デ・ジ・キャラットから引き続き「ぴよぴよぴよこちゃん」「にゅ!」の2本立て。とくにカラー漫画の「にゅ!」は、ほっけみりんとぷちこが可愛くてよろしいです。あと愁☆一樹のうさだあかり漫画「アイドル探偵あかり」、山田J太「GGBG!」も引き続き掲載。

 「ギャラクシーエンジェル」については、かなん「Wなちとせ」「みみ物語」がまず掲載。霧賀ユキ「お姫様になる方法」は、ランファがでじこに弟子入りしてプリンセス修行をするという内容で、でじこ服を着せられたランファの様子が面白かった。あと吹屋フロ「極紅行進曲」もランファメイン。ランファがフォルテに恋しちゃってタイヘンなことに……という内容の新連載。いやー、アニメのほうを見たおかげでGAサイドも分かるようになって良かった良かった。

【雑誌】COMIC夢雅 11月号 オークラ出版 B5平

 Cuvie「TYPHOON LOVERS」。台風がきっかけで結ばれることになったカップルさんのお話。初々しいけどしっかりエッチもやっててよくまとまった作品。最近のCuvieは手堅く安定して面白いです。作画もスッキリしてて好感度が高い。草津てるにょ「キモチイイコト」。テストで友達との点数競争に負けた女の子が、彼氏とのエッチ体験を白状するという内容。ぷりぷりピチピチした肉体描写がいつもながらエッチでしっかり使える。

 やまのべきった「ママは高校2年生」。高校生ながら子持ちで元人妻という女の子が、学校で奔放にエッチ。やることはけっこうハードにやってるけど、全体としては軽いノリのコメディとして楽しく描けてると思う。よねもちあきひこ「男駄夢」は2回め。ものすごいダメ男な主人公の部屋に、ダメ男好きの女の子がやってきておいしい思いをする。こんな感じの話がこれからも続いていくのかな。ダーティ・松本「エロ魂!」は、エロ劇画が絶頂期を迎えた後、市場が成熟し、じょじょに変質していくあたりのエピソード。そろそろ規制が入るあたりの話になっていくんですかね。やはり実際に作家としてその時代を体験してきた人の話だけに興味深いところ。規制の話もそうだし、一つのジャンルがどのように勃興し、曲がり角を迎えていくのかといったあたりも気になる話ではある。

【電気製品】AVeL LinkPlayer AVLP2/DVDG アイ・オー・データ機器 [Amzn][楽天]

 これまでアニメを見るときは、だいたい踏台昇降しながらだったのだが、秋はアニメ新番組の視聴本数をググッと増やしたので1日3本分の踏台昇降タイムだけでは収まらなくなってきた。というわけで現在は踏台タイム以外でも、ちょこちょこ見ていくようにしている。踏台のお供であるアニメはPCのモニターで再生してるわけだが、踏台してないときは、PCモニターではなく座椅子とかに座ってだらーりとしながらテレビで見たい。

 そういう用途向けにこれまではバッファローの「Play@TV[Amzn][楽天]を使っていた。これは要するにLAN経由でPCのHDD内の動画ファイルにアクセスし、映像をTVモニターに出すための機器。Play@TV自体は使い勝手も良く、おおむね満足してたんだけど、残念ながらLANのインタフェースが10Base-Tなのでデータ転送速度が速くない。そのため8Mbpsとかの高ビットレートなMPEG-2ファイルだとデータ転送が追いつかず、再生するとコマ落ちしたりする。DivXとかでエンコードしたものについてはそこまでビットレートが高くないので問題なく再生できるが、最近は視聴本数が増えたおかげでエンコが追いついておらず、録画したMPEG-2をそのまんま見ることが増えてて、Play@TVだとちと具合が悪いという感じになっていた。

 そこでこのたび、アイ・オー・データ機器が出しているAVeL LinkPlayerの新型「AVLP2/DVDG」の購入に踏みきってみた。初期ロットは何かと不安なのでしばらく待とうかとも思ったのだけど、新番組ラッシュを乗り切るにはこの手の機器が必要だと痛感し、あえてチャレンジしてみることにした。

 で、結論。やっぱもうちょっと待てば良かった……。まず最初に戸惑ったのが、自分でエンコした動画の中で、どうも音だけ出て映像が表示されないものがある。これはアイ・オーのサイトのQ&Aを見てみたところ、Q&A番号:12121に記載されていた現象だった模様。自分は動画をエンコードするときにAviUtlを使ってて、映像部分と音声部分の貼り合わせは最近では7月30日の日記に書いたとおり、コマンド実行 for AviUtlとAviMuxを使ってバッチ処理で行っていた。ただそのさいにAviMuxでインタリーブにするオプションをつけてなかったため、LinkPlayer2ではまともに再生できなくなっちゃってたのだ。これについては動画をAviUtlで読み込んで、動画・音声ともに再圧縮なしのチェックを入れて出し直しすることで解決。

 まあこれでなんとかなると思って、処理が終わったDivXの動画を再生してみたら、今度はなんか音ズレする。動画に音声がついてってない。おかしいなーと思ってQ&Aをもう一度見てみたら、今度は製品Q&A番号:12872に「30fpsのDivXを再生すると音ズレする」との不具合報告が。げー、そりゃないよー。アニメは24fpsが基本ではあるけど、実写は普通30fpsでエンコするだろうから、この不具合は致命的。最近では24fpsと30fpsが混在してるアニメが多いんで、自分はだいたい120fpsでエンコするようにしてるんだけど、120fpsだとなおさら激しく音がズレる。つまり自分でエンコした動画の大半が、現状ではLinkPlayer2でまともに再生できないってことになる。これは困った。

 MPEG-2やDVDについては問題なく再生できるんで、しょうがないからしばらくはMPEG-2はLinkPlayer2で、DivXについては従来どおりPlay@TVで再生するという形で使い分けることにしたけど、できれば1台で両方再生できたほうが望ましい。うーん、早いとこファームウェアをアップデートしてほしい……。ていうか30fpsのDivXくらい、出荷前に動作確認しとけよなーっていう感じ。てなわけで現状ではオススメしません。トホホホ……。

※2004/11/13追記:その後30fpsの再生についてはファームウェアのアップデートで対応→製品Q&A:12872


10/7(木)……かき失せた下級生

▼ゴージャスめし食うべし! というわけで以前から行ってみたいと思っていた、アナゴ料理専門店「ます味」(→ぐるなび/店舗HP)に行ってきました。そう何度も行くことはないだろうから、後悔が残らないようにと思って、9500円のコースにチャレンジ。絶対うまいだろうとは思っていたけど、これは想像以上にうまかった。出てきた料理はどれもすごく良かったんだけど、とくに強く印象に残ったのは刺身と白焼。普段は火を通した奴しか食わないけど、アナゴって生で食べるとすごく歯触りがシッカリしている。まるでフグのような歯ごたえでたいへん美味だった。そして白焼。生で食うとすごい歯ごたえあるのに、火をとおすとものすごーくふっくらほこほこ。それを塩とわさびでいただくと、なんかもうこたえられない感じに。あと中骨のダシがたっぷり出た柳川も、汁を一滴残らず飲んじゃうくらい良い味。そのほか肝焼きや揚げ物、穴子めしといずれも素晴らしくて感動した。日本酒をお供に食ってたけど、なんか飲むのを忘れちゃうくらいな感じ。満足満足。機会とお金があったらまた行きたい。

▼今日もアニメ新番組は3本。

▼「Rozen Maiden」。なかなか良かった。原作はPEACH-PITでコミックバーズ連載。引きこもりで通販オタの中学2年生男子・ジュンが、通販で非常に精巧な少女型のアンティークドールを入手。その人形のゼンマイを巻いてみたところ彼女が動き出して……という第1話。作画は上々で、真紅の高飛車っぷりと美しさがなかなかいい感じに描かれていた。けっこう面白くなりそう。

▼「魔法少女リリカルなのは」は、平凡な少女・なのはが不思議なフェレットを助けたことがきっかけで、魔法少女として活躍することに、ってな出だし。最初の変身シーンにたっぷり時間を割いて見せてくれたのが良かった。ちなみに変身中は、なのはの服が1枚1枚はがれていってちょっとエッチい感じ。女の子はかわいく、安定感のある作品になりそう。まずまずの滑り出し。

▼「下級生2 〜瞳の中の少女たち〜」。手堅い学園ラブコメという感じ。ズッコケシーンで「ほわんほわんほわ〜ん」って感じの音が鳴ったりする演出は何やら古風なものも感じるが、わりと普通に見れた。どうしてもってほどではないけど、なんとなく見てしまいそうな作品。

▼今期は木曜深夜が混み合ってて、視聴候補は以下の5本。
24:30 「グレネーダー 〜ほほえみの閃士〜」 WOWOW
25:05 「下級生2 〜瞳の中の少女たち〜」 TVK
25:30 「舞-HiME」 TV東京
25:35 「魔法少女リリカルなのは」 TVK
25:55 「Rozen Maiden」 TBS
 どうしても「Rozen Maiden」「舞-HiME」「リリカルなのは」がカブる。本日は「Rozen Maiden」がたまたま26:10〜だったのでなんとか録画できたが、来週からは1本録画は諦めざるを得ない。「Rozen Maiden」は来週からBS-iで放送が始まるが、こちらは24:30からの放送なので「グレネーダー」とブツかる。WOWWOWもBS-iも、CATVのセットトップボックスからの録画なので、両方録画というわけには行かない。そんなわけで「下級生2」を除いた4本のうち、どれか1本は切らなきゃならないんだけどどーしたもんかなーと悩み中。どれも見続けたい気はするんだよね。とりあえず来週の「グレネーダー」を見てから判断します。ウチの録画体制だと同時録画可能なのは2番組までなので、どれか1本はリアルタイム視聴にするかな。

▼未読物
【単行本】「血だるま剣法・おのれらに告ぐ」 平田弘史 青林工藝舎 A5 [bk1][Amzn]
【単行本】「家庭教師ヒットマンREBORN」1巻 天野明 集英社 新書判 [bk1][Amzn]
【単行本】「犯罪交渉人峰岸英太郎」3巻 記伊孝 講談社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「子供学級」2巻 桜井のりお 秋田書店 新書判 [bk1][Amzn]
【単行本】「格闘新世紀 GO BOUT」3巻 松本レオ 秋田書店 新書判 [bk1][Amzn]
【単行本】「デ・ジ・キャラット GGBG!」1巻 山田J太 ジャイブ B6 [bk1][Amzn]

【単行本】「PLUTO」1巻 浦沢直樹 小学館 B5 [bk1][Amzn:通常版/豪華版

 手塚治虫「鉄腕アトム 地上最大のロボット」をセットにしたB5サイズの豪華版のほうで購入。本作「PLUTO」は、「地上最大のロボット」を浦沢直樹がカバーした作品。手塚版の「地上最大のロボット」は、とある大富豪が金にあかせて作り上げたロボットのプルートゥが、アトムを含む世界最強といわれる7体のロボットと次々に戦っていくというストーリー。浦沢版のほうも基本的にはそれをなぞっているのだが、プルートゥの存在は少なくとも1巻の時点ではハッキリと描かれることはなく、手塚版ではチョイ役だったロボット刑事のゲジヒトをメインに、連続ロボット襲撃事件の謎を追いかけていく……という形でお話が展開していく。

 んでもってこれがすごく面白い。情報を小出しにしつつじわじわ謎に迫っていく展開はとても緊迫感があるし、最強の7体のビジュアル化も素晴らしい。ゲジヒトの渋いカッコ良さもいいんだけど、なんといってもアトム。第1巻は彼の登場シーンで終わるが、そこに持っていく演出はゾクゾクした。アトムのビジュアルは原作とは異なり、きちんと普通の人間っぽく、頭髪もある。でもなんかちゃんと「ああ、アトムだ」と思えるんだよね。

 それから各ロボットたちのドラマもきちんと構築してあって、そのロボットたちがどのように社会に溶け込んでいるか、どういうことを考えながら暮らしているかといったディティールをしっかり描き込んでいる。とくに元々は戦闘用として作られたが、現在は盲目の老音楽家の世話をしているノース2号のエピソードは感動もの。過去のおぼろげな記憶を引きずったまま世をすねている老人と、記憶を消すことができないロボットの悲哀を、鮮やかなコントラストで描き出す作劇が素晴らしい。「地上最大のロボット」のほうも単純な戦闘モノではなかったけど、「PLUTO」はそれに輪をかけて、というかまったく異なる風味を持った深みのある物語に仕立て上げている。いやあホントに大したもんです。浦沢直樹ってスゲエなあとしみじみ感心しながら読んでます。

【雑誌】モーニング 10/21 No.45 講談社 B5中

 作:西村ミツル+画:かわすみひろし「大使閣下の料理人」。女性の和食料理人・萌が、倉木大使に公邸料理人としての心得を説かれてシュンとする。大沢の弟子としては前の愛も良かったけど、こちらもなかなか。ちょっとハネっかえりなところが良い具合。あと惣領冬実「ES」は今回で最終回。最後のほうはいまいち物語が追えてなかった。

【雑誌】ヤングサンデー 10/21 No.45 小学館 B5中

 原秀則「レガッタ」は最終回。オリンピックのところはかなりアッサリ終わらせた。まあ本気でやるとなるとむちゃくちゃ長くなっちゃいそうだし、今さら外国人の強敵を出してくるってのも野暮な気もする。主題は大沢と倉田の友情とかそこらへんだったので、まあちょうどいい終わり方かなという気がする。一色登希彦「ダービージョッキー」は、いよいよ次回から日本ダービー。ここまで前振りをずーっとやってたんでとても盛り上がりそう。

【雑誌】ヤングジャンプ 10/21 No.45 集英社 B5中

 ガーン。作:荒仁+画:坂本眞一郎「にらぎ鬼王丸」が最終回。第一部・完だけど続きはなさげな感じ。描写が力強くてけっこう好きだったんだけどなあ。女の子とか出てこないし、ちと地味だったかな。

【雑誌】週刊少年チャンピオン 10/21 No.45 秋田書店 B5平

 山本賢治が手塚治虫「ブラック・ジャック」のリメイクに挑戦。シリーズ新連載「ブラック・ジャック 〜黒い医師〜」がスタート。頭蓋を広げることで脳の大きさを肥大させるという手術が招いた悲劇を描く。山本版ブラック・ジャックはなんか本当に邪悪でブラックな感じ。こういう味付けも悪くないかなと思った。1回目として上々の滑り出し。高橋陽一「ハングリーハート」。なんか主人公のあんちゃんと女子サッカーのねえちゃんが夏祭りに一緒に行ったりしてラブラブなんですが……。展開がいちいち大ざっぱで、さすが高橋先生は大物だなあと思います。

【雑誌】コミックバンチ 10/22 No.45 新潮社 B5中

 坂本タクマ「屈辱er大河原上」はなんか珍しく続きモノで、大河原上が弟子の時計の盗難時件を推理。その真相は……ってところで以下次号。10月8日に、なぜか三才ブックスから単行本が2冊同時発売。ネットで注文しときました[bk1][Amzn:1巻/2巻]。

【雑誌】MUJIN 11月号 ティーアイネット B5平 [定期購読:eSicon

 甘詰留太「忘れられない」は、工場の町に暮らすちょっと頭の弱い、サキュバスと人間のハーフの少女の物語。母親の代わりに工場の男たちに体を売らされているけど、頭が弱いのでそれを普通に受け入れてしまう、彼女の姿が痛々しく切ない。彼女の友達である少年少女のやりきれなさの描写もさすが。甘詰留太は、こういうかわいそうな少女の話を描くのうまいですな。黒龍眼「螺旋〜終わらない発情〜」は、女教師に弱みを握られ、彼氏の目の前で男子生徒3人に輪姦される少女の姿がエロかった。目の光とか体の描写とかがつやつやうるんだ感じなのもエロっぽくていい感じ。


10/6(水)……「どれ住む?」「うーん」

▼本日のアニメ新番組チェックは3本。

▼まず「巌窟王」。アレクサンドル・デュマの「モンテ・クリスト伯」をベースに、未来世界のパリを舞台に幻想的なお話を展開。通常ならベタ塗りされるような服の模様などにCGのテクスチャを大胆に貼り付けた画面作りがユニークで、光の使い方もなかなか考えられている。世界全体の雰囲気作りがうまくて全体にカッチョイイ。まず第1回からそのビジュアル面の威力は見せつけたので、あとはストーリーでどう引っ張っていけるか。今期の期待作。

▼「BECK」。ハロルド作石の原作を忠実にアニメ化しており手堅い作り。まだ演奏シーンに至っていないのでなんともいえないところはあるけれども、個人的にはマッドハウス制作の作品はわりと合うことが多いしけっこう楽しく見ていけるんじゃないかと。「ロックもの」をやろうとするよりも、「ロック少年もの」をやるという意識で作っていったほうがいい感じになるんじゃないすかね。

▼「双恋」。男1人に双子姉妹6組という設定だけ見るとキワモノっぽいが、1回めは案外普通に楽しく見れた。女の子たちはそれぞれ可愛く画面は華やか。意外に手堅いラブコメになるかな〜といった感じ。今日見た3本はとりあえずいずれも視聴継続。

【雑誌】週刊少年サンデー 10/20 No.45 小学館 B5平

 2/18 No.10に読切掲載された畑健二郎「ハヤテのごとく!」が連載に昇格。無責任な親が莫大な借金を残して失踪、ヤクザから逃走中の少年が、その途中で出会ったお嬢さまに惚れられてその執事として雇われることに……というドタバタコメディ。絵柄はまだ技術的には至らないところもあるものの、女の子はわりと可愛くてきっちり楽しめはする。ラブコメ方面で盛り上がっていければ。モリタイシ「でいでじゅう!」のほうは文化祭編。林田くんと森さんが、文化祭のゲームでなんか告白をすることに。森さんのモジモジっぷりがいい感じです。看護婦姿もね。

【雑誌】週刊少年マガジン 10/20 No.45 講談社 B5平

 コージィ城倉「おれはキャプテン」。狛駒中と千船中の決勝戦。なんだかだいぶ試合は険悪な雰囲気に。デレックの挑発っぷりがなかなか凄い。やっぱし腹黒いよなー。

【雑誌】花とゆめ 10/20 No.21 白泉社 B5平

 絵夢羅の新連載「極楽同盟」がスタート。温泉旅館を舞台にしたドタバタラブコメという感じ。椿いづみ「親指からロマンス」は、部長&夏江さんが主役の番外編の後編。なかなかいい感じで青春恋愛ストーリーを展開していて気持ち良く読めた。後味もほろ苦くも爽やかでよい具合。

【雑誌】コミックPOT 11月号 メディアックス B5中

 木静謙二「Hospital is happy」。童貞という病で入院した男が、看護婦さんのおかげでその病を克服するという内容。馬鹿馬鹿しいけどエロシーンはしっかり実用的。描写のねちっこさはやはり素晴らしい。ただ最後のコマのオチはないほうが良かったかな。放り投げちゃったほうがシュールで面白かったと思う。犬星「ビデオのお医者さん」。ビデオ屋の店員をやってるあんちゃんと、ちっちゃな女の子がエッチをするロリもの。この人の江はなかなかかわいくて良いです。あとEB110SS「てってけ子供祭」もロリものでコンスタント。まご「放課後アクマちゃん」も4ページと短いが絵柄はなかなかキュートで気になった。

【雑誌】桃姫 11月号 富士美出版 B5平

 艶々「ボクノアイジン」は今号から隔月連載に。ママとボクちんのラブラブ調教ライフという感じの内容。やってることは背徳的だけどなんだかほのぼの。ゆきやなぎは桃姫初登場。「ミルクママ」。タイトルどおりこちらも母子相姦モノなんだけど、息子のほうは高校生くらいでわりと育ってる。で、お母さんはいまだに彼を生んだときの母乳が止まらず、毎日息子さんがそれを搾ってあげる日々。お母さんが熟れたエロさを発揮してて、かなり良い感じでした。ゆきやなぎの絵はエロいなあ。島本晴海「ちゅ〜ぺっと」。後輩のひいなちゃんとくっついた藤川だが、彼にフラれた形となった同級生の相澤さん、それから風俗嬢のイチゴちゃんはだいぶ切ない状態に。えーともしかして相澤さんとイチゴちゃんはそういうことなんかな。このほかでは、田中ユタカ、ひねもすのたり、Cuvie、RaTe、東雲太郎、たまちゆきあたりも良い。最近また面白くなってきてるかな〜という感じ。

【単行本】「DRESS MOON」 天竺浪人 コアマガジン A5 [Amzn]

 短編集。それぞれの短編はエロいのあり、物語で読ませるのもあり面白いけど、収録作品の掲載時期がけっこうバラバラなこともあって、本全体としてはちょっと雑然とした感じがした。掲載作品の中では、タトゥーみたいなロシア人デュオをさんざっぱら嬲ってしまう「REQUIEM」シリーズが面白かった。また今回の作品集には、ずっと以前に「電波P子」名義で描いた作品群も収録。電波P子については「天竺浪人にタッチが似てるな〜」とは思っていたものの、同一人物であるとは気づかなかった。天竺浪人をお手本にエロを描く人もけっこういそうだという気はしてたんで。


10/5(火)……帆の男織り

▼ちょっとサボるとアニメがもりもりたまるなあ……。というわけでこれまではアニメと踏台昇降はセットだったけど、最近は踏台してないときにも、仕事とかの合間を縫ってちびちび見たりしてます。で、本日も新番組チェック。

▼「ファンタジックチルドレン」。今季の期待株の一つ。「未来少年コナン」を彷彿とさせる、正統派少年少女冒険活劇……って感じかな。Aパートは謎めいた黒衣の少年少女たちがメインで緊張感のある展開、Bパートはいきなり時代が100年以上進み、小さな島で父母と暮らす元気者の少年・トーマがメインとなる。えーとまだ本格的な冒険は始まってないけど、謎めいていて先が気になる出だし。作画、アクションとも安定感があるし、順調に楽しんで見ていけそう。ところで公式サイトにあるキャラクター紹介のトーマの項で「ラストで意外な過去がわかる」とか書いちゃうのは何かなと思った。よっぽどいいたくてウズウズしてるに違いない。あとキャラデザがなかむらたかしなんで、端役とか見ると「おっ、あなた、鉄人に出てきませんでしたか?」などと思ったりも。

▼「サムライガン」は、avex mode+テレ朝ということで、「天上天下」の後釜という感じ。和モノなんだけどアメコミっぽく、なんか妙にエロっちいという原作の雰囲気はある程度再現できてたんじゃないかと。ただ「天上天下」と比べるとギャグっぽい要素や青春チックな描写がない分、血なまぐささが目立っちゃって、旨味に欠けるかなといったきらいはある。たぶんけっこうコンスタントに行くんじゃないかと思うけど、視聴を継続するかは微妙なライン。

▼「月詠−Moon Phase−」。なんかオープニング曲の「Neko Mimi Mode」が早くも話題になってるようで。視聴が遅れたので心の準備ができた状態で聞けちゃったのがちと残念だけど、キュートでいいんじゃないすかね〜。作画は原作と比べるとベタな感じで、お話もそんな具合。カメラマンの森岡耕平が古城でネコミミなヴァンパイア少女の葉月と出会って、それがもとで行動を共にするようになるという感じ(第1話ではまだ行動を共にするというとこまでは行ってないけど)。内容的にはまだそんなに面白くはなってないけど、いちおう残しとくかなといったところ。

▼「流星戦隊ムスメット」。ははは。かなり爽快にダメっぽい〜。ヘルメットをかぶって正義のヒロインに変身する3姉妹「ムスメット」の活躍を描いていくという美少女戦隊モノアニメ。冒頭のシーンで3人娘がセーラー服&パンチラ、スク水、ブルマで活躍したり、水道工事の業者さんがヘンなイントネーションで喋る赤井水洗の西(シャー)さんだったりと、ギャグっぽい要素は多いんだけどものの見事にスベってる。声の演技もヘタレてるし。番組の最後に用意された、3人娘に声を当ててる声優さんが顔出しする3分間のお楽しみコーナーも、キャラと声の対応がぐじゃぐじゃになる感じ。「あっこのキャラの声だ」っていうより「この人が喋ってるんだなあ」ってなっちゃう。いやー、さすがに次回は見ないと思います。でも80年代的な古さがあるっつーか、このダメっぷりはなんか憎めない。気楽にだらだらダメアニメをウォッチングしたい人にはおいしいかも。ダメだけど嫌いじゃないです。

▼「陰陽大戦記」。陰陽の式神モンスターみたいなのを使ったバトルって感じの冒険活劇。漫画版はVジャンプでやってるそうだけど、いかにも少年漫画誌っぽい内容。普通に手堅そうだけど是が非でもって感じじゃないかな。主人公の幼なじみの娘さんはわりとかわいいと思った。2話めはまあいいか。

【雑誌】コミックフラッパー 11月号 メディアファクトリー B5平 [定期購読:eSicon

 竹本泉の新連載「さくらの境」がスタート。親が転勤したため、翻訳家をやっている親戚の多摩子の家に下宿することになったさくら。しかしその家は至るところに本と猫のつまった本&猫屋敷だった。そしてしばらくすると多摩子は家を空けることになり、そこに近所の美人姉妹がやってきて一緒に住むことに……という第1話。今回の竹本泉の狙いは実にストレート。とにかく「猫と美少女がいっぱい出てくる話」が描きたかったに違いない。欲望に忠実に描いている感じでとても楽しそうです。

 新居さとしは読切「ただ死んだだけの話」が掲載。事故でつき合っていた彼女が死んじゃったのだが、幽霊となった彼女は生前とまったく同じような感じで主人公のもとに現れて、今まで以上に四六時中いっしょな生活が始まる……という内容。なんだかすごくお気楽な感じでラブコメやっててこの人らしい作品。そして11月22日についに「地球防衛OLいちご」の単行本が出るとの報が。めでたいことでごんすなー。

 作:富野由悠季+画:中村嘉宏「OVERMANキングゲイナー」。キッズ・ムント、シンシアが登場し、アデットも再登場してとても面白いのにラフ描きでの掲載なのだー。ああもったいない。作:夏秋のぞむ+画:谷沢史紀「すいむ。」。直樹と彼に恋する少女・森野さんの距離が縮まり、あいを含めた三角関係状態に。最近ラブコメ度が強まっててちょっといい感じになってると思う。このほか柳沼行「ふたつのスピカ」、小原愼司「二十面相の娘」はコンスタントに面白い。「ファンタジックチルドレン」の漫画版(画:宮野将一)が掲載されてるのもこの雑誌。

【雑誌】別冊モーニング 11/5 No.3 講談社 B5中

 山下和美「不思議な少年」は、今号も110ページとボリュームたっぷり。犬ぞりで南極大陸の極点を目指した冒険家の貴族・ウイルソンと、彼以外で唯一生き残った男・ベッカー。生き残るために旅を続けていく二人の姿を、不思議な少年が目撃するというストーリー。ウイルソンは凍傷で片足を失うが、下層階級のベッカーは彼を何くれとなくサポートする。しかしウイルソンの心の中には、ベッカーに対するある疑惑が芽生えていき……という具合に極限状態の中での人間心理を丁寧に描いていくエピソード。しっかりした読みごたえがあり、結末も意外性があって面白かった。単行本第3巻は11月発売予定とのこと。

 林明輝「Big Hearts」は最終回。栄一がついに東日本新人王トーナメントの決勝戦に進出。相手が栄一と似たようなルックスの相手だけに、戦況はちと分かりにくかった。正直なところもう少し読んでいたかったなと思う。諸星大二郎「魚が来た!」は「私家版魚介図譜」の3回め。本当の魚など見たことのない地下都市で暮らす少年たちが、下水管などのパイプを使った釣りを試みるうちに出くわした不思議な光景。地下都市のディティールの描写が細やかで、なんだかちょっとした冒険をしているようなワクワク感がある。すごく大きな事件があるわけじゃないけど、こういう話は好きです。

 土田世紀の読切「キャット空中一時停止」は、飛び降り自殺しようとした男が、不思議な猫の導きで着地するまでの一瞬の間に自分の人生を走馬灯のように想起するといった内容。80年代っぽいアイテムがいっぱい出てきて感傷を誘う。菅原雅雪「暁星記」。ヒルコがついに馳雄と遭遇する。凶悪で圧倒的な力を持つ馳雄とヒルコは外見がそっくり。ヒルコの出生の秘密も明かされ面白くなってきた。早く先が読みたいが、別モニの次号は12月発売なのだった。

【雑誌】ヤングマガジンUppers 10/19 No.20 講談社 B5中

 10月19日発売の次号で休刊ということで、各連載ラストスパートという感じ。とくに新井英樹「シュガー」はいい。試合の中でどんどん本来の調子を取り戻していったリンが、相手のマコちゃんに才能の差を嫌というほど見せつける大攻勢。リングの支配者として圧倒的に君臨する姿がとてもカッコイイ。どっかで続いてくれ〜。咲香里「やまとの羽根」も、やまとが相棒を得ていよいよ才能を発露させ始めているだけに続きが気になるところ。

 今号では読切で椎名高志「蜘蛛巣姫」が登場。蜘蛛が変化した姫君が、好いた武士のため奮闘するが、彼にはすでに想い人がいて……というドタバタラブコメディ。姫が乱暴そうに見えつつ案外健気だったりするところがよろしいんでないかと。堂高しげる「全日本妹選手権!!」は野球がらみのオタネタ。2ちゃんの野球板系のネタが多いなー。柳沢きみお「THE 大市民」。なんか最近の山形先生の生活はちょっと心配。脂っこいものをもりもり食って、食ったらすぐ仮眠というのは、一番太りやすい生活スタイルだと思うんだけど。最近カップやきそばとか、カロリーの高いモンにも手を出してるしねえ。あと食ってすぐ寝るのは胃にも良くなかったような。

【雑誌】漫画アクション 11/5 No.12 双葉社 B5中

 作:新堂冬樹+構成:八潮路つとむ+画:西崎泰正「カリスマ」。このところカルト宗教の教祖様が、メインとなっている人妻さんにバッチリ狙いを定めててなんか妙にエロい。目をつけてる段階なのでまだやってるとかじゃないけれども。谷口ジロー「シートン」(原案:今泉吉晴)は引き続き面白い。狼王ロボとシートン先生の対決はいよいよ最終局面へ。ロボの恋人であるブランカは、彼の落とし穴となるのか? ググッと力の入る展開で読ませる。

【雑誌】ビッグコミックオリジナル 10/20 No.20 小学館 B5中

 浦沢直樹「PLUTO」が掲載。今回はゲジヒトの記憶についての疑惑に迫るという内容。静かな展開だがズズイと謎に近づいていく感じでしっかり面白い。深巳琳子「沈夫人の料理人」。夫人に取り入るために李三を陥れようとする子安の計略は見事に空振り。夫人もなかなか分かっていらっしゃる。伊達にうまい中華を食っちゃいねえな(←あんまり関係ない)。

【雑誌】漫画サンデー 10/19 No.40 実業之日本社 B5中

 ありゃ、作:新堂冬樹+画:千葉きよかず「炎と氷」はおしまいか……。なんかやたらアッサリしてたなー。今回の「虚無」というサブタイトルそのまんまな終わり方でした。


10/4(月)……赤い舌を取り扱いした

▼Amazonは相変わらず商品の発送が遅いな〜♪ 浦沢直樹「PLUTO」の1巻[bk1][Amzn:通常版/豪華版]は、地元書店に通常版しかなかったからAmazonで注文したんだけど届いてない。あとアイ・オー・データ機器のAveL LinkPlayer AVLP2/DVDG[Amzn]もまだ。どちらも10月2日発送、10月3〜5日配送予定だったんだけど、発送の連絡はなし。まあそんなに急ぎはしないからいーんすけどね。

【雑誌】ヤングマガジン 10/18 No.45 講談社 B5中

 古谷実「シガテラ」。今回の展開はエロいと思った。バイト先の先輩・新林が、ナグモさんの優しさにつけこんでエッチなことを要求。実際の現場でどんなことが行われたかは、弁当屋さんのシャッターとセリフしか描かれてないので分かんないんだけど、その分想像が膨らむ。さすがにセックスまではしてないようだけど、ナグモさんが美人なだけに、ちんちくりんな新林との対比にムラムラくるものがありました。福本伸行「賭博堕天録カイジ」では、早くも甘い目論見がハズれてカイジ狼狽。考えてみればよくこんな薄弱な根拠で大勝負に出るよな〜。カイジさんはけっこう人がいい。

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 10/18 No.45 小学館 B5中

 山本英夫「ホムンクルス」。名越と記号少女のシンクロ度がさらに高まる。お話が動いてないようで動いているようで。でも描写に緊迫感が満ちているので、毎回得体は知れなくてもついつい引き込まれてしまう。うまいです。古屋兎丸「π」。π、死離に続いてあらたな概念が登場。当然ヘンな奴ももれなくついてくる。つげ義春チックなタッチで描かれた日陰者の変人たちが見てて楽しい。かなりまったりしてます。ウヒョ助「女神の赤い舌」は最終回。ちゃんと読むとけっこう面白いと思うんだけど、絵のアクが強すぎるので大向こう受けはしにくいっぽい。ちょっと惜しい感じもする作品。

【雑誌】週刊少年ジャンプ 10/18 No.45 集英社 B5平

 作:大場つぐみ+画:小畑健「デスノート」。松田の独断専行で、Lたちの計略が台無しに。L&ライトの二人と比べるとだいぶ間が抜けてるけど、なんか妙に憎めないキャラだ。普通の漫画だったらむしろ主人公タイプのような気もする。岩代俊明の読切「みえるひと」。絵がスッキリしてて女の子はわりとかわいい。ただよくある妖怪退治系のお話なんで、あんまし興味は引かないかなー。まとまってるとは思うんだけどね。

【単行本】「アイシールド21」10巻 作:稲垣理一郎+画:村田雄介 集英社 新書判 [bk1][Amzn]

 泥門デビルバッツのアメリカ武者修行編最終局面。過酷な北米大陸横断ですっかりみんなパワーアップ。さすがにこれだと体をこわすだろうとは思うものの、スポ根モノの特訓シーンは、やっぱりキャラが成長していくという確かな手応えがあるんで好き。ところで作者コメントのところで稲垣理一郎が、台湾版「アイシールド21」でまもり姉ちゃんに「真守」という字が当てられてて「意味まで合ってる! ナイス当て字」と書いてたけど、そりゃ意味のほうから当てたんだろーとか思った。台湾の言葉で「真守」を「まもり」と発音することはたぶんないと思うんで。


10/3(日)……拾う¥

▼以前所属していた会社の後輩男女が結婚したので披露宴に出席。シャンパンとかぐいぐい飲んでたら、帰りの電車で激しく寝過ごし。あんな寝心地の悪い服を着てたのに……。

【単行本】「アカシヤの星」1巻 たくまる圭 小学館 B6 [bk1][Amzn]

 お話の舞台は、さまざまな国籍の人たちが暮らすごった煮状態なアカシヤ商店街。そこで町の中華料理屋の息子として生まれた気のいい青年・隆星が主人公。彼がその町で、さまざまな複雑な事情を抱えた子供たちと一緒になって、自分も成長していくという人情モノな物語。たくまる圭のバサバサした歯切れのいい描線は気持ち良くて、子供たちもカワイイんだけど、お話的にはまだノレていない。狭苦しい商店街が舞台で、主人公が不器用ながら悩める青年であることもあって、たくまる圭らしいキレの良さや奥行き感が今のところまだ出ていないというか。ともあれ好きな作家ではあるので、今後の展開には期待してます。

【単行本】「いばらの王」4巻 岩原裕二 エンターブレイン B6 [bk1][Amzn:通常版/ヴィネット付限定版

 通常版のほうで買いました。だいぶ奇病メドゥーサの謎が明かされて、物語的にはクライマックスに近づいて来ている感じ。なんだけど、うーん、個人的には微妙に盛り上がってこないなあという印象。カスミにもマルコにもあんまり感情移入できていない。アクションが派手なわりに、さほど分かりやすくないってのもあるのかな。絵は相変わらずとてもカッコ良くて、見ているだけで気持ち良いのだけど。

【単行本】「π」6巻 古屋兎丸 小学館 B6 [bk1][Amzn]

 いつもながらたいへんに下らない。パイダーマンとパイダーレディとか、πと死離の同人誌対決とか。とくに尻フェチで「死から離れる」命の象徴である「死離」という概念を提唱する幽那はへんてこで好きなキャラ。変人揃いでありつつ、まったり楽しい一作。

【単行本】「fetish」 藤原薫 祥伝社 A5 [bk1][Amzn]

 硬質で繊細で艶めかしい描写に彩られた藤原薫の短編集。掲載作品は「僕らの広大なさびしさ」「Love Letter」「シュリ・リリィのすべて」「空港」「fetish」の5作。いずれも自分の世界をしっかり持ってて、描写からはピシッとした信念が感じられる。ガラス細工のような神経質な美しさにあふれた作風は、いつもの藤原薫といえばそうなんだけど、その「いつもの藤原薫」を求めている人間にとっては満足できる作品集といえるのではないかと。

【単行本】「地下鉄の風に吹かれて」 南Q太 祥伝社 A5 [bk1][Amzn]

 6社8誌に掲載された作品を集めた短編集。娘と二人暮らしの女性漫画家・北原かつよさんの生活を描いた連作「地下鉄の風に吹かれて」が印象に残るが、さすがに御家庭のことだけになんとも。作者自身の家庭が当然モチーフになっている実録に近いお話だと思うが、基本的にこれは一方の視点の話でしかないので、ぐじゃぐじゃとした気分になる。そのほかの短編も、わりと息苦しい話が多い。間の取り方や見やすくオシャレな作画はやはりうまくてカッコイイんですけどね。ちとブルーな気分にはなります。

【単行本】「真・現代猟奇伝」 氏賀Y太 オークス A5 [Amzn]

 氏賀Y太に女子高生コンクリ詰め殺人事件を描かせた大胆なシリーズ。思い返すだにドス黒い気持ちになるあの事件を、グロ描写で定評のある氏賀Y太に描かせたという時点で、企画としてはもうインパクト十分。編集部のほうも氏賀Y太に対しては気を使ってはいるようで、冒頭で企画意図の説明があり、あとがきでも「企画を実現するにあたって最も作画にふさわしいと当編集部が判断し、そして執筆していただいた氏賀先生には感謝の念にたえません」と、これが編集部主導の企画であり、作画者が矢面に立たないようにするべくいちおうのフォローは入れている。このほかに混血少年連続殺人事件、中部妊婦殺人事件のほか、氏賀Y太オリジナルの短編も3本ほど収録。でもやっぱりこの本ではコンクリのほうに話題は集中してしまうと思う。うーん、事件が事件だけに、やはりビジュアルで見せられるとキツいし、なんともいいにくい。後味は悪いです。


10/2(土)……百人Wish

▼TVKでアニメ新番組3連発。

▼まず「うた∽かた」。これは1話めの感触はいまいちかなー。平凡な中学2年生の女の子、一夏が、旧校舎の鏡の中から出てきた女の子・舞夏とともに夏休みを送ることになるという出だし。お話のテンポがあまり良くなくてもたもたした印象。なんか魔法少女モノっぽいところもあるけど、うーん、どんなもんじゃろ。

▼「神無月の巫女」は、漫画を介錯先生が描いているだけあって、最初っから吹っ切れた展開。乙橘学園という学校に通う姫子は平凡なドジっ娘だが、学校中の憧れであり「宮様」と呼ばれるお姉様的存在の千歌音とは親友同士。で、この二人の関係はちょっと百合っぽく、学校での女生徒同士のご挨拶は「ごきげんよう」。でも後半は、なんだか姫子を襲うロボットみたいなのも出てきてドカーンズガーンとアクション。そんな中、その攻撃によって倒れた姫子に対して、千歌音がキスするシーンがクライマックス。姫子と千歌音がなんか「少女革命ウテナ」のウテナとアンシーみたいな感じで体を丸めて背中合わせになってるシーンがあったり、敵方の女の子が紫髪でメガネかけててこれまたアンシーっぽかったり。そういえば千歌音の名字は姫宮だったりする。物語自体はなんだかまだよくわかんないけど、百合系のドキドキ感自体はまあまあ楽しめた。作画も悪くない。ロボアクションは平板で印象に残らず、といったところ。とりあえず残す。

▼そしてプリンセスアワー30分枠2本セット「W 〜ウィッシュ〜」「φなる・あぷろーち」。これはなんだかすごかった。まず1回めは「W 〜ウィッシュ〜」のほうが先に放送。これは毎回マスコットキャラの二人組がサイコロを振って、2本のどっちを先に放送するか決めるという演出あり。「W 〜ウィッシュ〜」は、もう最初っから妹がお兄ちゃんラブラブで「学園祭を一緒に回ろう」と甘えまくる。彼らは親を亡くしていて二人暮らし。学校の先生にもう年頃なんだから離れて暮らせと諭されてもお断り。とにかく妹がお兄ちゃんとイチャつきまくるという1話めでありました。「φなる・あぷろーち」もこれまたなんかすごくて、主人公・水原涼とその妹が住む部屋に、パラシュートでナゾの美少女が窓を蹴破り乱入。で、降下服を脱ぐとその下は和服。息もつかせず三つ指ついて、自分は涼の婚約者であるとごあいさつ。動きは枚数が少なめで手抜き感が漂うが、お話としてはかなりムチャクチャ感が出ており、思わず笑ってしまった。早くも終わってる感を強烈に漂わせている2本セットだが、そのダメダメっぷりが強烈で、なんだかけっこう馬鹿馬鹿しくて面白い。これはアニメの完成度的にはアレだが、個人的には楽しめてしまいそうな気配。というわけでしばらく見てみます。

【単行本】「ありさ2」 八神健 角川書店 B6 [bk1][Amzn]

 主人公・森崎眞一郎の通う学校に、5年前に行方が分からなくなった幼なじみとそっくりで、同じ沢渡「ありさ」という名前の少女が転校してくる。しかしなぜかそれが二人。片方は眞一郎の記憶にあったありさと同じように内気な感じのコだったが、自分と過ごした日々のことを覚えていない。もう片方は性格的には正反対で明るく活発で、眞一郎のことをよく覚えている。そんな3人組によるドタバタ学園ラブコメといった趣のお話。きっちりと良いお話としてまとめていて悪くないけど、正直なところインパクトは弱いかな。とくに前作の「ななか6/17」が、体は一つであるという違いこそあれ、「同じ容姿で人格が違う二つの少女の自分探し」と同じテーマであっただけに。「ななか6/17」のほうがボリュームがあったし、雨宮さんというもう一方の主人公がいて、男のほうももう少し主体的に動いていたなど、ストーリー的にも面白みがあった。本作はその縮小再生産的な内容に終始してしまったと思う。ところで眞一郎の担任の女先生は竹刀を振り回すチビっ娘だけど、もしかして「ななか6/17」に出てきた嵐山妹と同一人物だったりするのかな。

【単行本】「おかみの星!」 吉野ケイイチ 少年画報社 B6 [bk1][Amzn]

 祖父の死をきっかけに、祖父と祖母がやっていた温泉宿を手伝う気になった女子高生の小巻。小牧に接客業の素質ありと見込んだ祖母は、彼女に若女将としての教育を施そうとするが……という若女将候補奮戦記といった感じの作品。この作品自体は単巻で終わり、お話的にも盛り上がりに欠けた感はあるが、吉野ケイイチの人情味のある作風は印象としては良い。「チキンデイズ」の2巻を出してほしいなあ。

【単行本】「藍より青し」14巻 文月晃 白泉社 B6 [bk1][Amzn]

 長らく引っ張り続けてきたティナの薫に対する想いに決着をつける巻。薫に告白できぬまま1年間日本を留守にしていたら、そこに葵が現れて二人は恋人同士になっていて……というわけで、ティナにとってはずっとツラい展開が続いていたわけだけど、いちおうキッチリとカタはついた感じ。ちょい役に過ぎないかなと思っていたお嬢さま・繭もけっこういい役になった。まあいつもいうとおり、ティナのほうが個人的には良いとは思うんだけど。とりあえず一つヤマ場ではありました。

【単行本】「知事ラン子」1巻 高橋のぼる 小学館 B6 [bk1][Amzn]

 亡き夫の弔い選挙に当選して知事になった美人県知事ラン子が、ド素人ならではの感性に従って行動し、政治の世界に風穴を開けていくというコメディ。要するに「警視正大門寺さくら子」の県知事版といった感じ。さくら子ほどハチャメチャじゃないのは、いちおう監修として東京都前副知事の青山やすしが監修としてついているというのもあるかも。その分、さくら子よりは勢いがセーブされてて、マジメな分、面白みには欠けるかなという印象。

【単行本】「ギャラリーフェイク」31巻 細野不二彦 小学館 B6 [bk1][Amzn]

 いつもながらの驚異的な手堅さ。乱れなくエピソードを積み重ね、いつもそれなりの満足感を与えてくれるところはさすが。毎度おなじみではあるんだけど、飽きはこないように作ってあると思う。

【雑誌】コミックメガストアH コアマガジン B5平 [定期購読:eSicon/Fujisan

 RIKIの読切「チンポッポdeデート」。なんかもうタイトル見ただけでニヤニヤしてしまったが、内容自体は8Pと短い。でも期待どおりのバカエロ漫画っぷりは遺憾なく発揮していた。内容はバカップル兄妹のエッチ模様を描くというもので、前半4Pはカラー。4ページめのぶっかけシーンが例によってチンチンピカピカで大変派手。「だからチンチンにラブ込めちゃうよ」「優しいヌプヌプ♥ 恥ずかしいよぉ♥」といった二人のやり取りも素敵です。LAZYCLUB「恋も愛も甘くない」は3回め。お金持ちのお嬢さまとエッチして彼女をとりこにしてしまった大原少年のもとに、その姉がやってきてエッチなお仕置きを……という内容。エロはきっちりやりつつ、ラストはラブコメっぽく締めくくられててちょっと良い。宮咲都志幸「誘惑、お忘れなく…」。エロ漫画を描いている男子が、家庭教師先に原稿を忘れていっちゃって、それを見た教え子とエッチしちゃうというお話。作画はまだラフだけど、ペンタッチは勢いがあってちょっと印象に残った。キャラの表情は富田亜紀良っぽいかな。

【アンソロジー】「くノ一ガールズ」 司書房 A5平 [Amzn]

 司書房はなんでそんなにくノ一にこだわるのだろう……。「くノ一 斬!」がいつの間にかなくなってたと思ったら、先日は「くノ一少女地獄変」というアンソロジーを発行、さらにまたコレ。「くノ一 斬!」の原稿が残っていたからか、はたまた社内によっぽどのくノ一好きがいるのか。まあどうでもいいんだけど。

 で、今回の執筆陣は、けんたろう、RAYMON、うさぎのたまご、天太郎、花妻見枝豆丸、小坂おねむ、白駒らい、柾木愛造、動物団長、甲賀三郎、南みゆん。この中では天太郎「しのびなじみ」がわりと良いかな。舞台は現代で、幼なじみで共に忍者をやってる二人がエッチに突入するというお話。線がきれいめでムチムチ感があってわりと使えるほう。うさぎのたまご「最終試験」は最終試験をクリアしたくノ一が、裏切り防止のためのエロ調教を受けるという内容。8Pと短いが、異生物によるエロ責めのシーンはどろどろしてて濃いめ。


10/1(金)……竜のお年頃

▼だらだらしてたら更新が遅れました。だらだらするのらいしゅきー。わーいわーい。

▼NHK BSハイビジョンでの放送が始まった「SAMURAI7」[Amzn:(1)初/(1)通/(2)初/(2)通]を見てみた。黒澤明「七人の侍」をベースにして、そこに近未来メカアクションっぽい要素をプラスしたって感じの内容。キャラクターデザインは草g琢仁で、キャラ造形はなかなかに良い。作画クオリティも高く、まずは期待できそう。とくに村を守ってくれる侍を探しに町に出た、村の巫女であるキララと、その妹のコマチがかわいい。これは先が楽しみ。

▼ちびちび見ていた「スクラップド・プリンセス[Amzn]は視聴完了。剣と魔法のファンタジー的なお話に、SFチックな要素をエッセンスとして盛り込み、きっちり話を構築。突出したところはないが、作画、ストーリーともに安定して手堅く見れる作品だった。キャラクターでは甘ちゃんだけど腹は意外と据わっている主人公・パシフィカが良かった。

【単行本】「眼鏡のお年頃」1巻 むっく 芳文社 A5 [bk1][Amzn]

 10月1日は眼鏡の日!(一○○一が眼鏡に似ているからなんだそうな。この漫画のおかげで知りました)。別にそれに合わせて読んだわけじゃないんだけど。漫画の内容は「とらのあなの美虎ちゃん」などでおなじみ、むっくによるめがねっ娘モエー漫画。めがねっ娘な女子中学生たちが、めがねにまつわるエトセトラをネタにしてわいわい活動する4コマ。本当にただそれだけの漫画なんだけど、ちゃんと面白い。めがねっ娘に対する妄執も、まああるのだろうけど、あんまりジメジメしたものは感じさせずカラッとネタにしているところが楽しい。「とらのあなの美虎ちゃん」でも、なんでもかんでも同人誌にこだわる美虎ちゃんは実はけっこうイカれてると思うのだが、ヘンないやらしさがなくスカッと笑いに持っていっている。それはこの作品も同様。あとに残らない気楽さと、独特の勢いある作風は痛快。めがねっ娘がそんなに好きでない人でもけっこう楽しめるんじゃないすかね。

【単行本】「青春ビンタ!」6巻 私屋カヲル 少年画報社 B6 [bk1][Amzn]

 最終巻。最後まで面白かった。童貞ネタ、エッチネタももりもり入れながら、ノリの良い明るいドタバタギャグを展開。主人公のビンタとその幼なじみであるアミの関係もきっちりきれいな形で締めくくっていて爽やかだったし。登場人物たちがみんな人が良くて、バカだけど憎めないって感じが楽しかった。読んでて肩も凝らないし、こういう作品は好きです。

【雑誌】ヤングアニマル増刊 嵐 11/14 No.22 白泉社 B5中

 甘詰留太「年上ノ彼女」。アゲハを追いかけて彼女の田舎まで行った努だが、その想いがようやく彼女に通じる。クライマックスシーンの盛り上げっぷりは若者ならではの勢いがビシバシ出ていてとても良かった。いやあもう、アツアツで素晴らしいですなあ。目の前でこんなことされたらたまんないよね。西川秀明は「職業殺し屋。」と「ストレイト・ジャケット」(作:榊一郎)の2本立て。「職業殺し屋。」の、蜘蛛とヤリ損ねて酒飲んでブチきれて暴れまくる蟷螂が面白い。ゴチャゴチャしてて読みにくいけど、まあいいかー。川津健二朗は嵐初登場。「恋花温泉」。彼女と別れて温泉旅館に一人でやってきた男が、そこの美人仲居さんのサービスによって癒されるというお話。あと本誌でも連載が始まったまつもと剛志「まじかるストロベリィ」は今回もかわいくて微笑ましい。

【雑誌】近代麻雀 11/1 竹書房 B5中

 木村シュウジの読切「まなびや」(作:浜田正則)が掲載。最初の挨拶で下半身裸になって自分が50歳過ぎて包茎であるとぶち上げる豪快校長が、麻雀を通して生徒を教育するという学園コメディ。きっちり楽しくまとめている。それにしても「覇王」の続きはどうしたんですかねー。作:小池一夫+画:ふんわり「花引き−ヴォルガ竹之丞伝−」。今回も最低すぎて面白すぎる。ヴォルガ竹之丞の前に突然新しい相手が現れたと思ったら、それは性転換して女になった竹之丞の双子の兄! そんな展開誰にも予想つかねえよ……。そして技術もへったくれもなく、全部「ツキの因子」とやらでお話を進めるどうしようもなさは今回も健在。この後いったいどうするつもりなのか、たいへん楽しみです。ドキドキします、ワクワクします。作:梶研吾+画:かどたひろしの新連載「風の三日月」がスタート。いつものかどたひろしって感じかなあ。この人は絵はうまいんだけど、面白いと思ったことがないんだよね……。

【雑誌】ビジネスジャンプ 10/15 No.21 集英社 B5中

 甲斐谷忍「ONE OUTS」。やっぱりそう来ましたかーという展開。これでリカオンズ売却騒動に一区切りついて、優勝に向かってまっしぐらって感じかな。尾玉なみえ「スパル・たかし」。たかしと、彼のお見合い相手である妖精がけっこういいコンビ。あと荻野真の新連載「怨霊侍」もスタートしている。現代に生きる悪霊を退治する侍、怨霊侍(おんりょうじ)である主人公が活躍するアクションもの。荻野真らしいネタですな。

【雑誌】コミックバンチ 10/14 No.44 新潮社 B5中

 徳川建男「満腹ボクサー徳川。」。順風満帆状態で余裕で戦っていた徳川の前に、彼の前途の苦戦を予言するヘンな男が現れて徳川は動揺。うーん、こういうオカルトっぽい展開はどうかなあ。この漫画の場合はもう少しストイックなほうがいいと思うんだけど……。

【雑誌】ポプリクラブ 11月号 晋遊舎 B5中

 へかとん「まっくらもりのみちしるべ」。今回はわりとしんみりしたお話。いったんは失明し、失敗したら永久に視力を失うという手術を前にしておじけづいている少年と、少年の彼女になった看護婦さんのハートフルなエッチ話。今回もヒロインはかわいいめがねっ娘。相変わらずいい絵です。吉川かば夫「仮装成金」。タイトルからしてジャンプのアレで、お嬢さまがバトルで戦うのはハガレンっぽい奴、お嬢さまの手下が「レジェンズ」のDWC三悪の手下クリソツとパロディネタもりもりで楽しい。

 井ノ本リカ子「LOVE STORE」4回め。好きな男子に子供っぽいと馬鹿にされたのが悔しくて、風俗嬢をやってみることにしちゃったお嬢さま。しかしその最初のお客さんとして現れたのは、その男の子で……という内容。ちゃんとラブラブしてて微笑ましいです。BENNY’S「うさぎ祭り」。既婚者はうさぎ柄浴衣、子供は着ぐるみ、そして未婚者はバニー姿という、全員うさぎ姿で騒ぐというお祭りのさなかのエッチ模様、という感じのお話。今回は単行本作業で忙しかったのか、10Pとちょい短めだが、ちゃんとかわいくていいんじゃないでしょうか。

 なお次号では鬼ノ仁がポプリクラブ初登場とのこと。


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