2004年11月中旬


11/20(土)……THE SALVANCHO

▼ここのところ3週連続くらいでお休みだったNHK BS-Hiで放映中のアニメ「SAMURAI7」[Amzn:(1)初/(1)通/(2)初/(2)通/(3)初/(3)通/(4)初/(4)通]。久々の5話めだけどやっぱりいいねえ。現在は巫女さんのキララたち御一行が、村を救う七人の侍を集めている最中だけど、登場する侍たちが皆個性的で見てて楽しい。もちろんキララとその妹であるコマチもカワイイし。キャラクター造形が好ましく、作画、彩色、アクションともに良好。このまま物語のほうも盛り上がっていくようであれば、DVDも買っちゃうだろうな〜という出来。

【単行本】「SALVA ME」 紺野キタ 大洋図書 B6 [bk1][Amzn]

 CRAFT掲載の短編、中編を集めた作品集。掲載誌がCRAFTだけに当然ボーイズラブ系のお話が多いんだけど、紺野キタの場合、実際にする、キスなどに至るというよりも、そこに至るまでの過程、心の動きを丁寧に丁寧に描き出すほうが中心。そしてこれがまた、紺野キタの品の良い美しい絵柄のおかげもあって、ステキビームを発散しまくり。今回はちとコメディチックなお話も多いけれど、例えば表題作の「SALVA ME」は、かつて教会で歌をうたっていた少年に心を奪われた男の気持ちを繊細に描き出してて、なんとも胸をキュキュッとさせてくれる。清らかで甘やかででも切なく淋しげでもあり、一本一本の完成度が高くて楽しめます。男女どちらにも読みやすいと思う。

【雑誌】ビッグコミックオリジナル 12/5 No.23 小学館 B5中

 作:石坂啓+画:堀田あきおの新連載「ひみつの箱」がスタート。事故の後遺症で32歳と大人になってはいるんだけど、身体はずっと子供なまま、でも金はありあまるほど持っているという男が、子供時代に味わえなかった人との触れ合いを求めて小学校に入学し……というストーリー。孤独な外見子供、中身は大人の心情を描き出していくというストーリーは、石坂啓色が非常に強い。石坂啓が描くと説教臭くなりがちな点を、堀田あきおの飄々とした絵柄がカバーできそうで、なかなかいい組み合わせかもしれない。水島新司「あぶさん」。早速大虎に、楽天の田尾監督と山下ヘッドコーチが来訪。そのうち孫正義も来るんでしょうなー。

【雑誌】花とゆめ 12/5 No.24 白泉社 B5平

 先日連載が終了した中条比紗也「花ざかりの君たちへ」の後日談読切が掲載。本編から3年後のお話で、瑞季はしっかり女の子に戻り、アメリカで佐野くんとラブラブ生活中。各キャラのその後の姿が色々出てきて微笑ましい。ラストは美しいシーンではあるけど、ちょっと唐突かな、という気も。高尾滋「てるてる×少年」は最終回。やはり終盤はちと事態がごちゃごちゃしてて読みにくかったが、最後は当然恋愛描写で〆るので、そこらへんは相変わらずの良さを発揮していた。ふじもとゆうき「となりのメガネ君。」も集中連載の最終回。最後はメガネ君の美波くんと、その彼女となった血のつながらないきょうだいの栗子さんの原点ともいえる、子供時代のお話。暖かくて良いお話だけど連載の締めくくりというよりは、中盤のアクセントでやってほしかったお話のような気もする。読切から昇格しての連載化で期待していたが、顔出しを多くしてメインキャラを読者に印象づけるべき第1回で主人公二人がずっと遊園地で着ぐるみをかぶってたり、連載としての構成にはちょっと難があったかもしれない。全体としては絵、ストーリー、キャラともに好ましいんだけどれどもね。

【雑誌】COMIC LO 1月号 茜新社 B5平

 完顔阿骨打「胸に秘めて」。いつも弟をこきつかったりしていたお姉ちゃんが、ある日彼を誘惑してきて、その中でポロリと自分のホントの気持ちを口にしちゃう……ってな展開。イタズラっぽい顔つきのお姉ちゃんがかわいく、お話のほうも甘く爽やかに締めくくっててきっちりいい仕事。鬼束直「犬とお嬢さま」は、家族に対してさえ完璧なお嬢さまらしく猫をかぶる女の子が、運転手兼ボディガードの主人公に対してだけ見せるリラックスした姿。それは実は彼女が彼にだけ心を許しているという証でもあり、といった感じのお嬢さま&使用人のカンケイを描いた内容。キュートで品良く整った絵柄が魅力的で、お嬢さまもしっかりカワイイ。

 宮内由香「わがままジュリエット」。植木鉢の花から出てきたちっちゃいお姫様と、その植木鉢の持ち主であるあんちゃんの日常を描く。ヤングアニマル系列でやってる松本剛志の「まじかるストロベリィ」に似たシチュエーションですな。まあ「まじかるストロベリィ」のいちこが天然系でぽや〜んとしているのに対し、こっちのほうの女の子はお姫様然として小生意気でそこがカワイかったりするキャラだけれども。うさくん「大切プリン」。給食当番で一緒になった少年少女が、給食室でエッチなことに耽る。この人の柔らかくてふにふにして、ちょっとゆるめな感じの絵柄は好きだなあ。お話のほうも茶目っ気があっていいです。


11/19(金)……精悍義兄

▼未読物
【単行本】「SALVA ME」 紺野キタ 大洋図書 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「REAL」4巻 井上雄彦 講談社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「寿町美女御殿」1巻 山下和美 集英社 新書判 [bk1][Amzn]
【単行本】「あいびき」 勝田文 集英社 新書判 [bk1][Amzn]
【単行本】「学園アリス」6巻 樋口橘 白泉社 新書判 [bk1][Amzn]
【雑誌】ビッグコミックオリジナル 12/5 No.23 小学館 B5中
【雑誌】花とゆめ 12/5 No.24 白泉社 B5平
【雑誌】まんがくらぶオリジナル 1月号 竹書房 B5中
【雑誌】COMIC LO 1月号 茜新社 B5平
▼22日売り
【雑誌】ドルフィン 1月号 司書房 B5中 [定期購読:eSicon/Fujisan

【雑誌】ウルトラジャンプ 12月号 集英社 B5平 [定期購読:出版社

 読切・長澤真「おぱこん」は、ともに17歳の女子高生、顔もそっくりな双子姉妹なんだけど、妹が成長とともに巨乳になっちゃって、何かと比較される貧乳の姉はいろいろ考えることがあって……ってな話。なかなか描線はキレが良くて女の子はしっかりかわいく描けている。まだちょっと粗いところもあるけど、フツーに数こなしていけばそこらへんはクリアできそう。他愛ないけどカラッとしてて楽しく読める作品でした。

 もう一つ読切、太田黒隆夫「水迷宮」。描線がシャープでパッと目を惹くカッチョイイ絵柄。画風的には木葉功一から汗臭さを取り除いて線を細くしたみたいな感じかな。お話のほうは、宇宙からやってきた水でできた宇宙人と、その宇宙人と契約してコンタクトをとっている女子高生のドタバタ劇といった感じ。作画もいいし、女子高生のキャラの奔放さ、水という身近だけれども不思議な物質に関するウンチクとか心を惹かれる要素はいろいろある。ただそれらがうまいこと有機的に結びついてないという感じもするし、気持ち良い絵を入れるために話の流れを断ちきっちゃったり、物語上アピールするべき部分を本のノドに来る部分に配置していたり……と惜しい点も多々あり。魅力的な絵柄のわりにウルトラ漫画賞で佳作に止まってるのもそこらへんがあるんかな。材料的には良いと思うので、あとは見せ方しだいといった感じ。でもそこが難しかったりもするんだけどね。なお自分日記で「太田黒隆夫」を検索してみたところ、2001年11月6日の日記の別冊ヤングジャンプの項に、ヤングジャンプMANGAgグランプリ入選作「男爵の夢」に関する記述がありました。

【雑誌】月刊サンデーGX 12月号 小学館 B5平 [定期購読:出版社/eSicon

 かずといずみ「貧乏姉妹物語」。キュートな絵柄で貧乏だけど仲睦まじく暮らす姉妹の日常を微笑ましく描写。今回は増ページとのことで、なかなか好調。ほのぼの楽しいです。陽気婢の新連載「眠れる惑星」は、ある日突然人類みんなが醒めることなき眠りについてしまい、一人とりのこされた少年が街をさまよう……ってところから始まるお話。彼が恋した少女との触れ合いを軸にストーリーは展開していきそう。最近の陽気婢は安定してはいるけれども、いまいちビビッと耳目をそばだてるような作品をモノにしてない気がするんで、ここはイッパツ盛り上げてほしいもんだと思います。もう一つ新連載、宮下勇樹「正義警官モンジュ」は、田舎の小さな交番にすごい能力を持つロボット警官がやってきて、のどかな町を舞台に騒動を巻き起こすというコメディ。作画は浅野いにおにちょいと煮た感じで、けっこううまい。オチの部分はちとバレバレだったような気もするけど、全体的な印象として、まずは期待できるかな〜といったところ。

【雑誌】チャンピオンRED 1月号 秋田書店 B5平

 作:南條範夫+画:山口貴由「シグルイ」は、引き続き虎眼流の話だが、いよいよ虎眼流を災厄が襲い、ギッタンギッタンに流血しまくる展開になりそう。凄惨な展開が予想されて楽しみ。なお今回は、南條範夫逝去についての記事が1ページ掲載。渡辺航「制服脱いだら♪」。今回は宇宙人ドニーの妹・ドラミンと、みのりの妹・もぎたての、二大妹大激突。ガール・ミーツ・ガールでなかよしさんになっちゃおう〜という回。ほのぼの。今号には「ブラック・ジャック」漫画祭の一環として、吉富昭仁版BJが掲載されてます。作:牛次郎+画:神矢みのる「プラレスラーVAN」は今号で最終回。不完全燃焼気味。本当に「プラレス三四郎」まんまのノリで、けっこう面白く展開できてたとは思うんだけど、さすがに今だとロボットプラモバトルっつっても新味はなかったかな。「プラレス三四郎」をリアルタイムで読んでた世代が、どれだけREDを読んでるかというのも怪しいところだし。

【雑誌】コミックバンチ 12/3 No.51 新潮社 B5中

 作:いしぜきひでゆき+画:藤栄道彦「コンシェルジュ」が掲載で恒例の表紙&巻頭カラー。今回は失敗も多いけど、接客のなんたるかという大事なツボをしっかりつかんでいたりもする涼子の活躍を描くという内容。女の子はちゃんとかわいいし、安定して面白い。


11/18(木)……手、捨て牌

【雑誌】百合姉妹 VOL.5 マガジン・マガジン B5平

 百合専門漫画雑誌として創刊してもう5号め。なかなか安定してていい感じに推移してるんじゃないかと思います。今回の掲載作品の中では、森永みるく「ホントのキモチ」、タカハシマコ「ビター☆スイート」、ナヲコ「VOICE」、画:東雲水生+キャラクター原案:ひびき玲音「恋姉妹」(作:津ノ守坂ソロリティ+脚本:駒尾真子+制服デザイン:佐倉汐)といったあたりが良かった。いずれも絵がきれいで、お話のほうも、女の子同士の恋模様、そこに至るまでの気持ちの動きなどを丹念に描写していて面白い。林家志弦も含めてハズレの少ない、コンスタントな人が揃ってて安心。絵だけでいうならこの中だとナヲコが一番好きかな。果竜「testify −証言−」はコミティアでいつも同人誌を買ってる人だけど、作風的にこの本は向いてると思います。キラキラしたステキな少女世界を描ける人だし。お話のほうがバンパイア少女と、彼女のために妹を失った少女の物語。とくに序盤がちょっと詰め込みすぎな感があって、他の掲載作と比べて読みにくく感じたけど、絵と雰囲気はやはり好き。

【雑誌】ビッグコミック 12月増刊号 12/17

 作:西ゆうじ+画:ひきの真ニ「華中華」に出てきた納豆チャーハンがわりと美味しそうだった。マヨネーズを入れるのがポイントらしい。あと小坂俊史の4コマ「れんげヌードルライフ」はさすが手堅い。どこで描いてもいい仕事してますな。

【雑誌】モーニング 12/2 No.51 講談社 B5中

 作:亜樹直+画:オキモト・シュウの新連載「神の雫」はワイン漫画。とあるフレンチ・レストランでソムリエ見習いをやっている女性が、世界的なワイン評論家の息子である神咲という男に出会い、ワインの奥深さをまた一つ知るというところからお話はスタート。現在はワイン・ブームはちょっと収まり、焼酎ブーム真っ盛りという感じだけど、このくらいの状況のほうが腰を据えて描けるかもしれませんな。参考にしてワインにも手を出してみたいとこだけど、醸造酒は悪酔いするんだよな……。原案:戸田幸宏+画:八坂考訓「キマイラ」。中途半端な感じで最終回。けっこう面白くなってきてたと思うんで残念。読切、汐崎隼「わが家の春」はリストラされて家族三人で六畳一間の狭苦しいアパートに引っ越すことになった一家のお父さんが、人家の近くでカラスとかに悩まされながらも巣を作り、健気に生きるツバメたちの姿に励まされるというお話。トンガった目新しさとかはないけど、ハートウォーミングなホームドラマをソツなくきっちり構築してて、安心して読める。

【雑誌】ヤングサンデー 12/2 No.51 小学館 B5中

 一色登希彦「ダービージョッキー」(原案:武豊)が引き続きアツい展開。ここまでの長い連載の中でいろいろなサブキャラを登場させてドラマを作り、それを一気に日本ダービーという舞台で爆発させている。一色登希彦の一見ラフなようにも見える力強い作画も、ヒートアップするレースの熱気を感じさせてくれる。

【雑誌】ヤングジャンプ 12/2 No.51 集英社 B5中

 「にらぎ鬼王丸」の作画を担当した坂本眞一の読切「益荒王」が掲載。惚れた女の子のために、町の番長的存在「益荒王」を目指して一本気な主人公が奮闘するというストーリー。現実味はかなりないけど、絵は相変わらず力強くて緻密。作:外薗昌也+画:別天荒人「ガールフレンド」。陸上部所属の不器用な男子・高津が、ほかに好きな男がいることは承知のうえで、陸上部のマネージャー女子に惚れてしまい……というお話。2週連続掲載の前編。背が小さくてちょこまか動く、どじっ娘なマネージャーさんはなかなかカワイイ。報われない恋心の描写も切なく甘酸っぱくて良いですな。あと今号には井上雄彦「リアル」も掲載。

【雑誌】週刊少年チャンピオン 12/2 No.51 秋田書店 B5平

 水島新司「ドカベンスーパースターズ編」。最近の展開は、水島先生が島田牛虎とか広仲とかいうチョイ役の存在を覚えていたことにびっくり。単行本読み返したのかな……。それにしても今さら時速149キロ程度で、「この速さは山田しか打てない」とかいってる土井垣氏はどういうつもりか。作:氷幻嵩人+画:THE SEIJI「かりんと。」。大沢&かりんちゃんの影が薄い薄い。完全に委員長と修一、それからライバル男の話がメインに。物語的には核心部にだいぶ迫って来ている模様。


11/17(水)……不沈艦に頓珍漢な不信感

▼プロ野球のイベントとしては、個人的に一年で最も楽しみにしているドラフト会議が開催。今年のベイスターズの指名はこんな感じ。ドラフトマニアの間では、今ドラフトNo.1と評価する声が多い指名内容だが、個人的にも90〜100点くらいあげていいんじゃないかと思う。即戦力投手を自由枠で左右1名ずつ確保。とくに日大・那須野は今ドラフトの目玉。そのほかでもポスト石井琢で好守が光る近大・藤田を自由枠外で確保し、手薄な控え捕手要員も指名。当初指名が噂された横浜創学館の高橋徹こそ、ホークスの3巡めで獲られちゃったけど、同じく高校生右腕で素材的にスケール感があり牛島監督の後輩でもある橋本太郎を指名。東大・松家は実力的にはまだまだだけど話題性はある。前評判の高かった選手をしっかり押さえつつ、即戦力、素材型、弱点補充、育成枠のバランスも獲れている。まあ弱点である左の中継ぎ投手を指名できなかった点だけは惜しまれるが、これは外国人投手で補充すればOK。栄養費問題で御破算になった明大・一場まで獲ってたら神ドラフトだったけど、それを抜きにしても今年の横浜スカウト陣はなかなか良い仕事をしたと思う。とくに一場を断念した後、他球団が自由枠で狙っていた同志社大・染田をかっさらった手腕はお見事というほかなかった。

▼8月29日コミティアの購入本をいちおう全部読み終わる。次回コミティア(21日)にまにあって良かった。

8月29日コミティア読了本
【同人誌】「スーパーレディレナちゃん 第2部予告編」 木持隆司 <木持アート出版>
【同人誌】「火色」 おがわさとし <おがわさとし雑貨店>
【同人誌】「水窓」 おがわさとし <おがわさとし雑貨店>
【同人誌】「水の下の千の夢」 おがわさとし <おがわさとし雑貨店>
【同人誌】「ice box」 山本マサユキ <山本内燃機>
【同人誌】「それは刹那の風」 アニュウリズム <シカクイハコ>
【同人誌】「PY.18330421」 加瀬世市 <テレピン>
【同人誌】「Short Hope Lights No.004」 ぴこぴこリョウ・北村 <ぴこぴこ。>
【同人誌】「とかげの生活3 SIDE-B HELL-SEE」 さくらのりたか <DARUMAYA FACTORY>
【同人誌】「WIRELESS 4」 <WIRELESS>
【同人誌】「鉱山少女」 よみねむこ <よみねこ>
【同人誌】「こもり雪 つらら雪」 三五千波 <シュトルムウントドランク書店出版部>
【同人誌】「姫女学生貴婦人」 三五千波 <シュトルムウントドランク書店出版部>
【同人誌】「みるく☆きゃらめるのよろめき」 <みるく☆きゃらめる>

【雑誌】週刊少年マガジン 12/1 No.51 講談社 B5平

 新連載、作:あかほりさとる+画:高田亮介「神to戦国生徒会」が巻頭カラーでスタート。「不沈艦」というあだなのあるものすごい悪運を持つあんちゃんが、高校に入学早々トラブルに巻き込まれた挙げ句、美人生徒会長に「生徒会長代理をやってくれたら自分を飼ってもいい」とかわけのわからんこといわれて……といった出だし。絵柄はいかにもマガジンっぽく、お話はいかにもあかほりさとるっぽいって感じかなー。面白くなるかというと微妙な感じ。まああんまり細かいことをいわず、大ざっぱにザクザク展開してくれるといいなと思います。

【雑誌】コミックメガストア 1月号 コアマガジン B5平 [定期購読:eSicon/Fujisan

 みた森たつや「小池田さんと遊ぼう!」。これまで学校でのディープな変態セックスにひたりまくっていた主人公の木村と小池田さんだったが、小池田さんが男子にモテ出して、木村が独占欲を燃え上がらせる。かなりラブラブ度が高まってきていいよいいよ〜って感じ。この人の作品における濃い愛情表現描写はかなり好きです。読んでいてとても心地いい。ゴージャス宝田「妹ゴコロ。」は最終回。お兄ちゃんと妹がしっかり結ばれてハッピーエンド。まあ社会的に見るとハッピーなんだか、って感じではあるけれども、覚悟を決めて前向きに進んでいく二人の姿は祝福したくなるものあり。全編通じて面白く読めました。

 マイノリティ「お嬢様と僕。」が巻頭カラー。絵柄的には洗練されてるとはいえないものの、学園の女王様的に君臨しているお嬢さまと、彼女の秘密を唯一知ってて肉体関係を持っている少年との、ラブラブHライフを微笑ましく描いておりけっこう楽しめる。ED「the Couple 〜プールに連れてって編〜」。バカップルがプールでハッスルしちゃうという話。女の子の身体の描き方がたいへんむっちり。大胆なことはやってるんだけど恥ずかしげな表情の描き方も良いです。天太郎「姉妹丼」。こちらも肉感的なエロスが実用的。あと和六里ハル「夕方は恋人」も、若奥様のエロ顔がしっかりいやらしくて良かった。一見ライトでプニプニした明るい絵柄ながら、この人の作品はなかなかに実用度が高い。

【単行本】「capeta」6巻 曽田正人 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 新章開始。カペタは14歳になり、より高いクラスのレースに出場して活躍中。しかし資金不足はいかんともしがたく、恵まれたチームでは2レースにいっぺんくらいカートのフレームを、カペタは3年間同じものを使い続けていた。そのおかげでカートの状態はガッタガタ。路面へのグリップもまともにできないような状態で苦戦することに……ってな展開。主人公をガツガツ追い込んで、レースの緊迫感を盛り上げていく筋立てはいかにも曽田正人。カートレースの世界をしっかりアツく盛り上げて描いてて面白いです。そっち方面には全然詳しくない人間でも、燃えて読んでいける。

【単行本】「××in乳」 奴隷ジャッキー エンジェル出版 A5 [Amzn]

 相変わらず非常に個性的な作風。汁っ気たっぷりで、むっちり吸いつくような質感のある女体描写は普通ならすごくエロくて実用的なのだが、話がいちいちぶっ飛んでいるので意外と実用には結びつかない。でもむちゃくちゃハイテンションで個性的で、すごく好き。この単行本に収録された作品は単発モノがメインで、奴隷ジャッキー作品としては比較的スタンダードにエロをやっているほうだと思う。爆発的なヘンなセリフが出てくる作品もそう多くないし。でも異様なノリで登り詰めていく作風はやはりパワーがある。あと「A wish たった一つの…を込めて」[Amzn]の後日談も掲載(「A wish〜」の感想は2003年12月18日の日記参照のこと)。森崎くん霧島さんカップルは、相変わらず頭から血をだらだら流すほどの勢いで密着してさかりまくってて、やたら激しいです。


11/16(火)……フォロー良い酒房

8月29日コミティア読了本
【同人誌】「けだもののように III-11〜12合本 完結編最終回」 渋蔵 <ぐんたまカンパニー>
【同人誌】「Brought to the Gift of Death!」 タテワキコウ <平行事情>
【同人誌】「siren vol.9 happy end」 保科慎太郎/ニシムラカズコ
【同人誌】「すこやかなまんが 7」 <スタジオ四国>
【同人誌】「オールおで子」 <スタジオ四国>
【同人誌】「Loincloth Planet」 弘岳粟高 <あわたけ>
【同人誌】「つゆくさ14」 <つゆくさ>
【同人誌】「おはなしよっつ」 川流れ河童 <空飛ぶ河童>
【同人誌】「ラブ・バズーカ」 らいだゆず <HATAHATA>
【同人誌】「天然レッドゾーン」1号 <ひまわりデザイン事務所>
【同人誌】「くま20XX」 新田五郎 <WAIWAIスタジオ>
【同人誌】「KONNO TURNTABLE」 <JET MEGANE=やぐタンテーブル>

【雑誌】漫画アクション 12/16 No.15 双葉社 B5中

 谷口ジロー「シートン」(原案:今泉吉晴)が読みごたえあって面白いです。今回は狼王ロボの恋人(人じゃないけど)であるブランカがついに捕らわれるというエピソード。動物の話ながら、ロボの悲しみの遠吠えは胸にくるものがあった。こうの史代「さんさん六」。年老いたお父さんが家族のために肉じゃがつくりに挑戦。なんだかとてもほのぼの。

【雑誌】漫画サンデー 11/30 No.46 実業之日本社 B5中

 長尾朋寿「ホロ酔い酒房」。ゆで玉子じゃなくて、焼き網で玉子を転がして殻ごと焼いて、そいつをむいて食べる「焼き玉子」がちょっと良さげだった。でも玉子1個焼くのに10〜15分ってのはちょっと手間ですなあ。七厘で酒飲んでほかのものをつまみつつ作るのが良さそう。

【雑誌】美熱Angel 12月号 平和出版 B5平

 かがみふみを「きみといると」。ぐうたらな彼氏と、その部屋にやってきた彼女のイチャイチャHを描いた作品。いつもながらキュートで微笑ましいが、続き物でけっこうじっくり。永間ひさし「栄美子の病気」は、ときどきすごくエッチになる時期があって悩んでいる女の子が、図書室に居合わせた男子とコトに及んでしまう……という内容。この人の描く女の子はなんかけっこうかわいいなあ。目の光が良い感じ。森田なゆた「疾風紀外伝ライトニングラスト」は最終回。この人の少年漫画っぽい作風はわりと好きです。エロシーンも意外とむっちりしてて実用的だと思うし。


11/15(月)……波動怖っ

あぶさん現役続行(スポーツ報知)。親会社が変わったくらいであぶさんが引退するわけが。ていうか現在の「あぶさん」の状態を知っている人で、ちょっとでも「あぶさん引退か?」とか思った人がいたんだろうか。この記事を見て「まだ現役やってんのかよ……」と思った人はけっこういそうだけど。

▼16日売り
【雑誌】美熱Angel 12月号 平和出版 B5平
▼17日売り
【単行本】「××in乳」 奴隷ジャッキー エンジェル出版 A5 [Amzn]

【雑誌】キングダム 12月号 少年画報社 B5中

 この号で休刊。この雑誌の内にこもらない雑然とした雰囲気は、いかにも雑誌らしくて好きだったんで休刊は残念。けっこう好きな作品も多かった。ただ来春新雑誌が創刊されることは決定しているとのこと。新谷かおる「RAISE」、きくち正太「私のアイザック」、高橋秀武「The Worm」、こむら孝久「Spark 2」は連載継続。そしてもりもと崇「難波鉦異本」がこちらで連載になるとのこと。また御厨さと美「ケンタウロスの伝説」(作:オサム)のリバイバル連載もあるそうだ。

 で、今号。佐野タカシ「イケてる刑事」は最終回。ところで佐野タカシが新潟県中越地震で被災したということはヤングキング本誌で触れられていたが、ズバリ小千谷市在住だったそうな。それでも今回の原稿もきっちりあげてるあたり、本当に大したもんです。アキヨシカズタカの読切「ぽりかぶ」は、自分で改造した原付きバイクで交通違反を取り締まってる婦警さんを主人公としたドタバタもの。元気が良くて楽しい作品。「バランスA子さん」よりもやはりバイクもののほうがイキイキしているような気はする。あと今号には一色登希彦「モーティヴ −原動機−」が再録掲載。元はヤンジャン連載作品なのでなんだろうと思ったが、「モーティヴ」の新シリーズが1月8日発売のヤングキング本誌2005年第3号からスタートするらしい。ヤンジャンから移籍するのね。終わってしまうには惜しいシリーズだったので、これはウレシイ。

【雑誌】近代麻雀 12/15 竹書房 B5中

 巻頭カラーのゲスト4コマ&ショートシリーズで、コミックビームなどで描いている市橋俊介が登場。「テンゴくんカラード」。独特の妙なギャグを展開した市橋俊介らしい漫画。それにしてもこのシリーズはときどきヘンな人連れてくるなあ。神原則夫「西校ジャンバカ列伝かほりさん」はいつの間にか連載100回突破。もうそんなになるのか……。今回はページ数も多くて読みごたえあり。予想外に続いてしまった作:小池一夫+画:ふんわり「花引き −ヴォルガ竹之丞伝−」は、前回までのクレイジーな展開と比べると若干大人しい。まあ比較問題でしかないんだけど……。

【雑誌】ビジネスジャンプ 12/1 No.24 集英社 B5中

 作:山田真哉+画:高野洋「公認会計士萌ちゃん」が最終回。地味ながらけっこう手堅く女子大生会計士を主人公としたお話を展開。高野洋作品はきっちり読ませるものが多く、個人的にはけっこう好き。椎橋寛の読切「新明釈国語辞典」は、あらゆる言語に精通した「言葉の名探偵」と呼ばれる男が、ファンタジー小説家殺害事件で意外な推理を見せる……という内容。シャープな絵柄でおどろおどろしさとコミカルさの同居するお話を構築してて、まあまあ楽しめる出来。

【雑誌】ヤングマガジン 11/29 No.51 講談社 B5中

 村田ひろゆき「工業哀歌バレーボーイズ」が500回記念ということで巻頭カラー。なんか記憶にないくらい久しぶりに沼工メンツのバレーボール姿が。でもまあ基本的にはいつものぺース。常に変わることなく下らないことやってて、気がつくと読んでいる作品。いつ終わっても大丈夫そうだが、終わる日が想像しにくい作品。押切蓮介「でろでろ」は耳雄シスター留渦ちゃんの学園祭演劇での魔女ファッションがとてもかわいい。山本マサユキ「ガタピシ車迷走編」は最終回。といっても次号からリニューアルとのことで新シリーズが始まるっぽい感じ。

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 11/29 No.51 小学館 B5中

 ヒラマツ・ミノル「アグネス仮面」が連載再開。今度はプロレスvs.空手の異種格闘技戦になりそうだけど……。アグネスがどれだけプロレス魂を見せつけるか、マーベラス虎嶋の活躍っぷりはどうかといったところが楽しみ。小田扉「団地ともお」は、何かにつけて亡き妻のことを思い出す寂しがりやのともおじいちゃん登場。ともおたちと一緒に暮らしたいなーと思いつつ、それを言い出せないおじいちゃんの心のうちを、ユーモアたっぷりに描く。オチでクスリと笑わせる味のあるエピソード。

【雑誌】週刊少年ジャンプ 11/29 No.51 集英社 B5平

 今号は読切勢がけっこう読めた。高橋一郎の読切「スーパーメテオ」は、バレーボールマニアだった祖父が突然若返って自分と同じクラスにやってきて、主人公と爺孫コンビのバレーボール選手として活躍するというお話。画風的にはうすた京介、、島袋光年あたりの影響を受けてる感じ。ドタバタコメディをやりつつ、見せ場はちょっと熱血っぽくキメていてきっちりまとまった作品。わりと面白く読めた。川口幸範「師匠とぼく」も読切。強いんだけどなんだかよく分からないオットセイみたいな存在を師とあおぎ、彼にくっついて行を共にしている少年の物語。絵はきれいだし、お話のほうもユニークな切り口。こちらもなかなかの出来。読切もう1本、前田竜幸「スクールバトル’04」は、「戦闘ドッジボール部」なる怪しい部活設立を求める男が、勢いだけで突っ走るという学園ドタバタギャグ。最初の設定はいいが、後半は意外とテンポがゆっくりになっちゃったかな。でもまあ雰囲気自体は悪くない。

【雑誌】ポプリクラブ ダイハード Vol.5 B5平

 長谷円「りっちゃんコギャルライフ」。それまで援交でうまいこと立ち回ってきた女の子が、監禁された友達を救おうと潜入するが、エロ事に慣れたあんちゃんたちに逆に骨抜きにされてしまう……というお話。むっちりしたボリューム感のある肉体描写、テンションの高いエロシーンなどしっかり実用的。この人のちょっとかすれたような独特の描線は毎度のことながらいいですなあ。芥川義澄「コンプレックスを抱き締めて」。大人っぽすぎる容姿にコンプレックスを抱いているお姉ちゃんと弟の、ラブラブエッチ。こちらもぴたぴた吸いつくようなお肉の描き方がエロチック。

 あろうれい「オートミール」は、ちょっと太めでぽちゃぽちゃした彼女の身体を愛しつつも、なんだか恥ずかしいと思っている男が、彼女を失いそうになってその大切さに気づく……ってなお話。男の身勝手な振る舞いはちとムカつくものの、肉付きのいい彼女さんのおっとりとした雰囲気は魅力。でももう少し太めに描いちゃっても良かったような。どざむら「どざむら童話」。今回は「裸の王様」をエロチックにアレンジ。調理の仕方がなかなかユニークで良かった。淫らだけれどユーモラス。あと及川慎夜「秋湯」は人妻ものってことでチェック。主人公が兄嫁と二人きりで温泉旅行に行くことになって、そこでエッチ、という話。人が良さそうだけどイタズラっぽい兄嫁さんがなかなか。

【雑誌】エンジェル倶楽部 激花 Vol.7 エンジェル出版 B5平

 わりと泥臭いというか、ベタに肉弾系なエロ漫画が多い。宮崎摩耶「2D Dreamer」は、ベタベタなオタク男子が彼の好きな魔法少女モノの主人公にそっくりな女の子を拉致って、監禁してしまうというお話。コスプレさせられた女の子の様子のみっともなさが印象的。でも2次元オタクはこういう思い切り方はまずしないよなあとは思う。

【単行本】「The Hard Core」 加賀美ふみを 平和出版 A5 [Amzn]

 ヘンでエッチでラブラブで面白い。普段はすごく無口なんだけど、彼氏の優三に自分の気持ちを伝えたくてもじもじしていた女の子・美矢ちゃんが、その想いが高じて素直に喋れた子供のころの姿に変身〜☆ というところから始まり、その後せきを切ったように、美矢ちゃんは優三のことを思うあまりいろいろな姿への変貌を繰り返す。メイド姿になったり猫耳になったり、果ては極小化して妖精さんになったり。彼女が変身できちゃう理由はいちおう種明かしはあるんだけど、それは理由付けができてればそれでオッケーという感じで、肝腎なのはその変身模様がとても楽しいこと。そしてそれが美矢ちゃんの、優三くん好き好きという気持ちの発露であるということ。優三のほうもそんな美矢ちゃんにメロメロで、彼女の変貌にいろいろ振り回されている様子はユーモラス。思いっ切り二人がイチャイチャしているラブラブっぷりは、激甘で微笑ましく、ほのぼの暖かな気持ちになれる。加賀美ふみを独特のキュートな絵柄もお話にぴったりマッチ。基本的にはライトな絵柄なんだけど、やっていることがちょっとフェティッシュである分、案外エッチでもある。全編しっかり楽しませていただきました。


11/14(日)……資格クセジュ

▼日曜で家にいたので、仕事をしたり、雑誌をちょっと整理したり、たまったアニメを見たり。アニメはやっぱ今のぺースだと手が回りきらないのでちょっと整理。「サムライガン」[Amzn:(1)]、「ブラック・ジャック」、「スクールランブル」、「焼きたて!!ジャぱん」の4本を継続断念。いずれもそこそこ面白くて惜しいんだけど、のびしろの面でどうかな?という感じなので。まあこの4作についてはストーリー自体は漫画でも読んでるしね。これで現在残っているのは以下の22本。まあこれでようやく、通常は1日3本ずつ、週1〜2日見なくてもなんとか週末で取り返せるかな〜という本数。

月-------------------------------------------
25:00 「ファンタジックチルドレン」 TV東京
25:30 「月詠−Moon Phase−」[Amzn:(1)初/(1)通] TV東京
火-------------------------------------------
18:30 「BLEACH」 TV東京
24:40 「MONSTER」[Amzn:DVD-BOX (1)] 日本テレビ
25:05 「げんしけん」[Amzn:(1)/DVD-BOX 1] TVK
26:12 「巌窟王」[Amzn:(1)/(2)/(3)/(4)/(5)] TV朝日
水-------------------------------------------
25:00 「双恋」 TV東京
25:30 「BECK」 TV東京
26:12 「KURAU Phantom Memory」[Amzn:(1)/(2)/(3)/(4)/(5)/(6)/(7)/(8)/(9)] TV朝日
木-------------------------------------------
24:40 「グレネーダー 〜ほほえみの閃士〜」 WOWOW
25:30 「舞-HiME」[Amzn:(1)/(2)] TV東京
25:55 「Rozen Maiden」[Amzn:(1)/(2)] TBS
金-------------------------------------------
18:20 「魔法少女隊アルス」[Amzn:(1)/(2)/(3)] NHK教育
19:30 「SAMURAI7」[Amzn:(1)初/(1)通/(2)初/(2)通/(3)初/(3)通/(4)初/(4)通] NHK BS-Hi
土-------------------------------------------
08:06 「学園アリス NHK-BS2
10:00 「ケロロ軍曹」[Amzn:(1)/(2)/(3)/(4)/(5)/(6)/(7)] TV東京
24:30 「うた∽かた」[Amzn:(1)/(2)] TVK
25:00 「神無月の巫女」[Amzn:(1)初/(1)通] TVK
25:30 「φなる・あぷろーち」 TVK
25:30 「W 〜ウィッシュ〜」 TVK
日-------------------------------------------
7:00 「Sweet Valerian」 TBS
9:30 「レジェンズ〜甦る竜王伝説〜」[Amzn:(1)/(2)/(3)] フジテレビ

▼来週の日曜日がコミティアってことで、ようやく前回コミティアでの購入本に手をつけ始める。ちょっと寝てしまったので、購入物の全リストはまだ打ち込んでないです。

8月29日コミティア読了本
【同人誌】「いちごおおかみ」 藤島ツトム <Comic Cook Books>
【同人誌】「Blue Blue Berry」 小杉あや <AI・MIN>
【同人誌】「おたくの彼女」 小杉あや <AI・MIN>
【同人誌】「全裸立國 イラスト集」 海明寺裕 <空色の猫目石>
【同人誌】「ゆめの終わり」 音子or寿
【同人誌】「追い影っ子」 甲斐マツリ <アイカラッカ>
【同人誌】「メガネ冴えない日」 ein <空事象>
【同人誌】「幻想蹴国志 3」 新谷明弘

【単行本】「スクナヒコナ」2巻 南Q太 祥伝社 A5 [bk1][Amzn]

 この巻の主役はストーカー女な人でしょう。主役の紺ちゃんに、賀次くんという新しい彼氏ができるけれども、その間に紺ちゃんの職場の同僚がテツに入れあげて粘着。この片岡さんというストーカー女さんの存在感、暗い影が物語の中で強力なインパクトとなっている。面白くて読みやすいけど、不幸オーラが渦巻いててダークな気分にもなる作品。

【単行本】「資格救世主てつんど」3巻 高橋のぼる 小学館 B6 [bk1][Amzn]

 ますます異様な漫画になっている……。資格取得+成功の達人としてカリスマ的存在になったてつんどの指導を仰ぐべく、入門希望の人たちがアツい戦いを繰り広げるという展開になっているが、それが水中でタコに身体を這わせてイクのを耐える勝負だとか、なんかもうむちゃくちゃ。途中でてつんどの若いころのエピソードとかも突然挿入されたりするし。一体この作品はどこへ向かうのだろう。なんかすべてが謎な漫画。


11/13(土)……亀追い場

【雑誌】別冊マーガレット 12月号 集英社 B5平

 永田正実の読切「グレープ100%」が良かった。やたら惚れっぽくて、すぐ男子にトキめいて告白してはフラれてばかりいる、新設高校の名物女的存在なヒロインの恋の行方を描いていくという内容。盛り上がったりがっくりしたり、感情の起伏の激しいヒロインの様子が見てて楽しく、ああ、ラブコメだなあとか思う。アルコの読切「月は夢をみるか」は、クリスマスに向けてざわつく3人の女子の恋物語をそれぞれ描いていくという内容。センチメンタルな感情の切り出し方自体は良いと思うが、重なるところのない3組の恋をごちゃごちゃに進めていくという構成は、あまり成功していないと思う。どれか一つに絞るか、3組の関連性をもっと密接にしたほうが分かりやすかったし効果的でもあったと思う。ちと欲張りすぎたかなという一作。

【雑誌】comic天魔 12月号 茜新社 B5平

 まぐろ帝國「放課後奴隷倶楽部」。一見スケバン風のおねえちゃんが、猫耳メイド服に身を包み、奴隷としてご奉仕するにゃ〜んという意外性が面白かった。雨宮早紀という名前からして当然スケバン刑事を意識してるんでしょうなあ。鉄条網アキラ「兄←→妹」。前回に引き続き、まるっきり「恋風」調の兄妹エロ漫画をやってて笑ってしまう。妹のお友達の素子ちゃんも今回はチョイ役で登場。そうま竜也「もっちゃんの夏ぅ」。うーんいいな。田舎町の発情めがねっ娘もっちゃんと、先輩男子の日常をほのぼのエッチに描写。もっちゃんの天然系な振る舞いがとても微笑ましくてかわいい。前の「岩川さん」も良かったけど、こっちものどかでいいなあ。ベテラン作家ならではのこなれた作風が心地よい。

【単行本】「サムライダー」5巻 すぎむらしんいち 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 新サムライダーはこれにて完結。シリアスなハードアクションものに徹しきって、カッコよかったけど、もう少し遊び要素はあったほうが良かったかも。実写映画で派手にぶっ放したら面白くなりそう。

【単行本】「バイオメガ」1巻 弐瓶勉 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 ヤングマガジン本誌で連載中のSFバトルアクション。「BLAME!」シリーズでもおなじの東亜重工が作った合成人間の庚造一が、火星からもたらされたウイルスに汚染された街で、ウイルスの適合者を探していく……という内容。「BLAME!」シリーズ同様、巨大建造物、クールで不気味なクリーチャーたちがわさわさ出てきて独自のカッコイイ世界観を築き上げている。セリフがいつもより多めになっており、ちゃんと動くキャラも多いのでお話的には「BLAME!」後期よりも分かりやすくはあるかも。ただ「BLAME!」は基本的に面クリア型のシューティングゲームみたいな構造になっていて、お話自体はごくシンプルでルールも少なかったので、その点は「バイオメガ」のほうが理解しなきゃならない点は多いかもしれないなあという気もした。

【単行本】「JIN −仁−」4巻 村上もとか 集英社 B6 [bk1][Amzn]

 幕末にタイムスリップした医師、南方仁の医者としての生き様を描いていく物語を手堅く展開中。毎回華のあるキャラを投入し、地に足の着いたストーリー展開でしっかり見せる。安定感抜群。


11/12(金)……音ズレの訪れ

▼気づくのが遅れてしまったけど、10月8日の日記で、「30fpsのDivXが音ズレして使えねー」ってなことを書いたアイ・オー・データ機器 AVeL LinkPlayer AVLP2/DVDG[Amzn][楽天]のファームウェアアップデートが11月1日に行われて、ようやく30fpsのDivXに対応(→製品Q&A:12872)。120fpsだとまた多少音ズレするみたいだけど(音ズレ幅はいくぶん小さくなったらしい)、とりあえずファームウェアで対応できる問題(チップのバグとかではなさそう)ということが分かったので、今後の対応も期待できるかな〜という状況になってきたのは大きい。こうなったら気長に待ちますよ。

【雑誌】コミックビーム 12月号 エンターブレイン B5平 [定期購読:eSicon

 桜玉吉「御緩漫玉日記」は巻頭カラーで、トクコちゃんがエロ〜い。壁の向こうでヤクザさん&情婦さんが性行為、桜さんと二人きりの仕事場でトクコちゃんが悶々。う〜ん、おっぱい。羽生生純「青 オールー」。ヤクザたちとの戦いも最終局面? 殺し屋おばさん・線子のが最後まで独特のノリを守ってて、ヘンだけどカッコよかった。

 森薫「エマ」。ロンドンからやってきたウィリアムがエマの奉公先にやってきて……。うーんロマンスですなあ。アテられてしまう。あと今回の萌えポインツは初登場のエレノア父。オヤジ萌え、ひげ萌え、スーツ萌え、片めがね萌え、そしてもちろん英国紳士萌えと、かなりなものを内包している御仁とお見受けした。安永知澄「やさしいからだ」は、とある男と、そのヘソから出てきた妖精みたいなヘンな存在の物語って感じか。いきなりファンタジーっつーか変則的でユーモラスな方向に持ってきててちょっと驚き。

 「鮮紅街」の中島あつきがすごく久々の新連載。「ドデカボルケ」。とある惑星で100年前に閉鎖されて、行方不明になり放置されていた大気生成施設を調査しようと乗り込んだ男が、その施設内に一人残され、その中で暮らす奇妙な生命体たちに出会う……という出だし。宇宙での異生物遭遇譚ではあるけど、雰囲気的には飄々としててけっこうほのぼの? まだお話としては序の口ながら、作画はきれいでしっかり描き込んであるし、まずは期待を抱かせる。次号以降の展開を待ちます。

 カイトモアキ「名探偵ミツマル」。名家のお嬢さまで今は気まぐれで駄菓子屋兼探偵をやっているみつ子様の愛を得るべく、下人のマルコメが怪盗に扮して活躍するという、C調ドタバタギャグ。暑苦しい絵柄でベタベタにお話を展開し、ラストはしょうもなく〆。カイトモアキ作品としてはかなり明るい部類。奇妙なストーリー展開は相変わらずでアクは強い。あと今号にはクリストフ・クリタ「BLOODY MONDAY」という読切が掲載。アメコミチックな絵柄でヒコーキ野郎の冒険物語を描くといった感じの内容。よく知らない人だったが、検索してみたところモーニングKCで単行本「おだいじに」全2巻が出ている。発行は1993年5月に1巻、1994年10月に2巻。このころだとインターネットが普及してなかったから、ウェブにはほとんど記録が残ってないなー。作者コメントによると、日本で漫画を描くのは久しぶりらしいから、海外で活躍してた人なのかな。

【雑誌】ヤングアニマル 11/26 No.22 白泉社 B5中

 甘詰留太「もてね!?」。別の男の婚約してしまった幼なじみの女の子を前に、複雑な気分の主人公。でも彼女自身は相変わらずベタベタなついてきて……。エロシーン自体はちょっと無理に挿入した感はあるけれども、とりあえず濃厚に甘さが漂ってて先も気になる展開。西川秀明「職業・殺し屋。」は今号から本誌で本格連載に。宮野ともちか「ゆびさきミルクティー」。ひだりはまだ父ちゃんと風呂入ってたのか……。黒川さんの兄は重度のシスコンだが、ひだりパパもかなりダメ人間っぽい雰囲気が漂っててニヤニヤしました。

【雑誌】ビッグコミックスペリオール 11/26 No.23 小学館 B5中

 作:倉科遼+画:河承男「エグジスタンス」が新連載。日韓合同プロジェクトで、韓国からの帰国子女でテコンドーの使い手でもある小田切隼人という青年が、六本木で出会った仲間とともに、後に伝説となる「エグジスタンス」という喧嘩屋的なグループを結成する……という出だし。作画はシャープな劇画調。とりあえず初回の感触は微妙かな……。太田垣康男「MOON LIGHT MILE」は、月面で妊娠が発覚したことで大国同士の陰謀の渦中に巻き込まれた吾郎の恋人・理代子が、吾郎のため、身体を張った取引に臨む。彼女の固く悲壮な決意に心打たれる展開で、ググッと読ませる。

【雑誌】コミックバンチ 11/26 No.50 新潮社 B5中

 日高建男「満腹ボクサー徳川。」。最近掲載順が後ろのほうになってて、展開も急ぎ気味? とりあえず徳川の東洋タイトル挑戦、イレワ戦が屋久島の地で行われることに。次号からは試合になりそうなんで、それはやはり楽しみ。本当はもうちょっと肉体鍛錬話が読みたかったところでもあるんだけどね。この作品はやっぱり「筋肉増大」「体重増量」が肝なお話だし、作者もそちらが専門分野だとは思うんで。

【アンソロジー】アイラDELUXE VOLUME.28 三和出版 A5平 [Amzn]

 海野やよい「かゆみ」が巻頭カラー。製薬会社に勤務する男が、かゆみ止め薬開発の実験と称して自分の妻の乳首を蚊に吸わせたりし、その実験を利用してエロエロ妻に仕込むという内容。かゆみから始まって快楽へつなげていくという展開がユニーク。あとラストのオチが何気にくだらなくてちょっと笑った。氏賀Y太「雨あがりの君」は、世界のほとんどの人間がゾンビ化する中で、ゾンビ化した恋人に自分の最後を捧げようとする男の物語。グロテスクでは悲痛で純粋な愛の物語に仕上がっていて、けっこう泣ける。氏賀Y太作品は表現が激しいだけに、ツボにハマるとグッと来るなあ。「まいちゃんの日常」(感想は4月21日の日記参照)あたりから、ストーリーテラーとしても俄然注目度が高まってます(自分内で)。


11/11(木)……ロボこみ組

▼タイトルは「喜び組」と引っかけたつもりだけど分かりにくいこと甚だし。

▼そういえば日記の前口上部分を全然書いてませんでしたな。最近アニメの感想も書いてませんでしたが、ほぼ毎日見てはいます。ただいつも遅れがちなので、そうなると「今さら何日か遅れで書いてもなー」とか思ってしまって書かないままにしちゃうことが多かったりしました。

▼今見てるアニメ作品で、面白いか面白くないかは別として気になっているのが「うた∽かた」[Amzn:(1)/(2)]。B館のKoujiさんも、内容についての推理を11月7日の記事で書いておられたけれども、ついいろんなことを深読みしてしまう。その原因の一つは、キャラクターの行動や言動が論理的な整合性を欠いてたり突飛だったりして、「何か意味があると考えないと納得できない演出」が大量にあるから。「もしかしたらすごく深いお話で、ここからググッと化けるのかも」と思う反面、「いかにも深みがありそうな雰囲気を演出するために謎めいたセリフを入れてるだけで、本当は大した意味はないのでは……」という疑いも捨てきれず。でもだんだんそれが楽しみになってきちゃったという側面もあり。それと叙情的なお話のわりに、パンチラ等、エロめのシーンが多すぎるあたりもアンバランス。これだけヘンテコな印象を残しておきつつ、最終的にそれを意味のあるものとしてきっちりまとめられたら拍手ものではある。そういえばどこだかのニュースサイトで見かけた、この疑問点まとめサイトはなかなか面白かったです。

【雑誌】スーパージャンプ 11/24 No.23 集英社 B5中

 作:城アラキ+画:長友健篩「バーテンダー」はけっこう面白い。絵柄が整ってて読みやすいし、バーテンダーの奥深さもきっちり演出。安定感があって手堅い。

【雑誌】モーニング 11/25 No.50 講談社 B5中

 作:綱本将也+画:吉原基貴「U-31」が最終回。最後はその後のエピソードをギュッと詰め込んで、わりと駆け足っぽく終わったが、一人のベテランJリーガーの足跡を、現代のサッカーシーンの状況をしっかり踏まえて描いた物語は力強くて面白かった。単行本2巻が11月22日発売で、それで大幅加筆修正と描き下ろしも追加されるらしい。「真のラストシーンは単行本第2巻で!」ということなんで、楽しみに待ちます。山田芳裕「ジャイアント」。ジャイに二塁打を許した三島のリミッターが外れて、さらに手のつけられない怪物状態に。大迫力のピッチングを展開しててたいへん面白い。これまでクールだった三島も、山田芳裕らしい超デフォルメ効きまくった表情に豹変。力づくな見せ方に持っていかれる。

【雑誌】ヤングサンデー 11/25 No.50 小学館 B5中

 小田原ドラゴン「小田原ドラゴンくえすと!」。今回はおニャン子クラブへの熱き想いが語られる回。毎年9月20日のおニャン子解散日に、代々木公園で開かれるフィルムコンサートを取材するという内容。小田原ドラゴン自身の思い入れとか、そこに集う濃い人々の生態とか、いろいろ面白かった。一色登希彦「ダービージョッキー」。日本ダービーがたいへん白熱してて面白い。競馬には興味がない自分でもしっかり面白く読める演出力は見事。

【雑誌】ヤングジャンプ 11/25 No.50 集英社 B5中

 高野洋「国境を駆ける医師イコマ」が読みごたえあり。今回からはムスリム人・セルビア人・クロアチア人たちが戦いを繰り広げる、ボスニア戦争の係争地で、イコマが奇妙で残酷な現実を見るというお話。言葉も人種もDNAも同じ人々が、民族紛争でお互いを殺し合う。なかなか考えさせられる。谷口ジロー「晴れゆく空」は最終回。個人的にはもう一つノレてなかったけど、まとめて読むとまた違った印象になるかもという気もする。単行本にはなるんかな? あと今号には本宮ひろ志「国が燃える」休載についての説明および訂正記事が掲載。

【雑誌】週刊少年チャンピオン 11/25 No.50 秋田書店 B5

 高橋功一郎の新連載「剣聖ツバメ」がスタート。現代に呼び出された宮本武蔵ら剣豪の魂が各地に飛び散り、主人公の少年には佐々木小次郎が宿り……というところから始まる剣道漫画。女の子キャラはそこそこかわいいが、全体的にはちと野暮ったいかなあ。あと剣道漫画って何気にあんまり成功しないんだよね……。桜井のりお「子供学級」。なんか最近線がきれいになってきてる感じが。それに伴って梅子の表情にちょっと女っぽさが増してきたような。

【単行本】「ロボこみ」2巻 やぎさわ景一 秋田書店 新書判 [bk1][Amzn]

 ウチのクラスにゃロボ子が一人、幽霊少女や化け猫もいるけれど、なぜかみんなは気づかない〜ってな感じの状況にある石上少年がいろんなトラブルに巻き込まれまくりなドタバタ学園ギャグ。まあシュールといえばシュールな状況ではあるのだけど、テンポ良くドタバタと快活にギャグを展開しているので、スパッと明るく読める楽しい作品。キャラクターもみんな愛敬があるし、石上くんのありがた迷惑なモテっぷりも微笑ましい。石上妹をはじめ、人格ぶっこわれたキャラが多いけど、まあそれも基本的には微笑ましいし味がある。唯一マトモな女の子、委員長はちょっと萌え。週刊少年チャンピオンのショートギャグ枠は本当に充実しているなあ。


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